JP2626069B2 - フォトレジスト組成物 - Google Patents

フォトレジスト組成物

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毅 日置
伸二 小西
良太郎 塙
保則 上谷
貴則 山本
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住友化学工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、フォトレジスト組成物に関するものであ
る。さらに詳しくは、ICやLSI等の半導体デバイスの製
造において、アルミニウム等の高反射率基板上での微細
パターンの形成に特に好適に用いられるフォトレジスト
組成物に関するものである。
<従来の技術> 従来、LSI等の集積回路製造において、キノンジアジ
ド系感光剤とノボラック系樹脂からなるフォトレジスト
や、ビスアジド系感光剤と環化ゴム系樹脂からなるフォ
トレジスト等が用いられている。
集積回路の製造の際、各種基板上にフォトレジストを
使って微細パターンを形成するが、アルミニウム、アル
ミニウム−シリコン、ポリシリコン等の高反射率基板上
では、従来のフォトレジストでは、基板面や段差側面で
の光の反射による不必要な領域の感光現象が生じ、いわ
ゆるノッチング、ハレーションといった問題を生じる。
上記問題を改良し、解像度の低下を防止するため、特
公昭51−37562号公報には、紫外線領域に吸光特性を有
する下記式 に示す染料(オイルイエロー〔C.I.−11020〕)を吸光
剤として含有させたフォトレジスト組成物が提案されて
いる。これにより、フォトレジスト層を透過する光を急
激に低減させ、遮光領域への光の回り込みを少なくさせ
ることができる。
以下、本発明においては、たとえばノボラック系等の
樹脂と感光剤からなる組成物を「フォトレジスト」とい
い、これに吸光剤を含有させたものを、「フォトレジス
ト組成物」と表現して用いる。
さて、一般に吸光剤を添加するとフォトレジストの感
度が大巾に低下して、半導体製造時の生産性が低下する
という好ましくない問題が生じる。
また、通常レジスト膜の作成は、溶媒を含有するフォ
トレジスト組成物をウエハに塗布し、プリベークして溶
媒を除去する方法が採られるが、吸光剤によっては保存
中に析出したり、プリベーク時に昇華して濃度が低下
し、レジスト性能にバラツキが生じるという問題があ
る。
<発明が解決しようとする課題> 本発明者らは上記従来技術の欠点を克服すべく鋭意検
討した結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の目的は、前記従来技術の欠点を除
去し、高反射率基板上で、ハレーションやノッチングの
ない、かつプリベークに対しても安定な、高解像度のパ
ターンを形成する。そして吸光剤添加による感度低下が
小さい高感度のフォトレジスト組成物を提供することに
ある。
また、本発明の他の目的は、フォトレジストとの相溶
性がよい吸光剤を含有し、この吸光剤が、保存中のフォ
トレジスト組成物中や、塗布・プリベーク後のフォトレ
ジスト組成物膜中に析出しない微細加工用のフォトレジ
スト組成物を提供することにある。
<課題を解決するための手段> 本発明者等は、鋭意検討の結果、吸光剤として一般紙
(I)の化合物を用いることにより、従来技術の有する
欠点を一挙に解決できることを見出して、本発明を完成
させるに至った。
すなわち、本発明は、一般式(I) (式中R1、R2、R3、R4、R5、R1′、R2′、R3′、R4′、
R5′は各々独立して水素、炭素数1〜5のアルコキシ
基、ヒドロキシ基を表わす。)の化合物を含むことを特
徴とするフォトレジスト組成物である。
中でも、R1〜R5およびR1′〜R5′のうち少なくとも1
つがヒドロキシ基のもの、更には1〜3個がヒドロキシ
基であるものが好ましい。
一般式(I)の化合物はJ,Chem.Soc.,Perkin Trans.
1,(7),1555−1560(1980)等の記載に準じて合成で
きる。すなわち式(II)の化合物と式(III)の化合物
を縮合反応して合成できる。
(式中R1、R2、R3、R4、R5、R1′、R2′、R3′、R4′、
R5′は各々前記の意味を表わす。) 一般式(I)の化合物の例としては下記化合物等が挙
げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない
し、また、これらの化合物は2種以上混合して用いるこ
ともできる。
本発明に用いられるフォトレジスト組成物の基材とな
るフォトレジストとしては、例えばフェノール類とホル
ムアルデヒドを付加縮合反応させて得られるノボラック
樹脂とナフトキノンジアジド化合物からなるものが好適
に用いられる。なかでもm−クレゾール及び/又はp−
クレゾールとホルマリンより合成されるクレゾールノボ
ラック樹脂或いはm−、p−クレゾール及び3,5−キシ
レノールとホルマリンより合成されるクレゾール系ノボ
ラック樹脂等と2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノ
ン、2,3,4,4′−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,
2′,4,4′−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3,
3′,4−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2′,3,4,5
−ペンタヒドロキシベンゾフェノン、2,3,3′,4,5−ペ
ンタヒドロキシベンゾフェノン、2,3,3′,4,4′−ペン
タヒドロキシベンゾフェノン、2,2′,3′,4,4′−ペン
タヒドロキシベンゾフェノン、2,2′,3,3′,4−ペンタ
ヒドロキシベンゾフェノン等のポリヒドロキシベンゾフ
ェノン類のナフトキノン−1,2−ジアジドスルホン酸エ
ステルとを含有するフォトレジストが好適に用いられ
る。
本発明のフォトレジスト組成物における一般式(I)
で示される化合物の使用量は通常フォトレジストの固型
分に対して、0.1〜20%、更に好ましくは、0.2〜10%で
ある。この量があまり少ないとハレーション防止効果が
少なく、また多すぎるとプロファイルや感度が悪化する
傾向を示す。また本発明の組成物において、本発明の化
合物に加え、1種または2種以上の他の化合物を併用す
ることもできる。
本発明のこれらの化合物のなかでも特に550nm以下、
より好ましくは300〜450nmの領域の光に対して吸収極大
をもつ化合物が好ましく用いられる。
<発明の効果> 本発明によれば、従来技術の欠点を一挙に除去し、高
反射率基板においても、ハレーションやノッチングのな
い高解像度のパターンを、生産性を落とすことなく、ま
た安定的に形成することが可能となる等、その工業的利
用価値は測り知れないものがある。
<実施例> 以下、本発明を実施例及び比較例により具体的に説明
するが、これによって本発明が制限されるものではな
い。
実施例1〜2および比較例1〜2 ノボラック樹脂と少なくとも1個のo−キノンジアジ
ド化合物とを含むポジ型フォトレジストPF−6200(商品
名、住友化学工業(株)製、固形分割合31.0wt%)に、
表−2に示す各化合物を添加し、フォトレジスト組成物
を調製した。ただし比較例2では、前記のポジ型レジス
トPF−6200をそのまま用いた。また、実施例1および2
の化合物は、先に示した方法で合成した。各化合物の添
加量は、365nmにおけるフォトレジスト組成物の吸光度
が、比較例1(フォトレジストの対固形分で、化合物を
1.0wt%添加)と同一になるようにした。
これらのフォトレジスト組成物を、アルミニウム膜の
付いた4インチシリコンウェハに膜厚が1.8μmとなる
ようにスピナーで回転塗布し、100℃で1分間、ホット
プレートにてプリベークした。これを、縮小投影露光装
置(露光波長i線:365nm)を用い、テストレクチルを介
して露光量を段階的に変えて露光した。さらに、SOPD
(商品名、住友化学工業(株)製、ポジ型レジスト用現
像液)を使用し、自動現像機にて、23℃、60秒の静止パ
ドル法で現像した。
得られたレジストパターンの評価結果を表−2に示
す。この表において、相対感度は、比較例2のレジスト
膜を解像するのに必要な露光量を1としたときの比であ
り、吸光度比は、365nmにおける比較例1のフォトレジ
スト組成物の吸光度を1としたときの比である。また、
ハレーション防止効果は、以下の方法で評価したもので
ある。
〔ハレーション防止効果の評価方法〕
1.評価用段差基板の作成 1μm厚のSiO2膜を有するシリコン基板に、フォトリ
ソグラフィ−、エッチングおよびアルミニウムスパッタ
リングにより、第1図に示す形状の段差パターンを形成
させた。代表的なパターンサイズはa=4μm、b=2
μm、c=1μm、d=1μmである。
2.ハレーション防止効果の評価 上記の方法で作成した高反射率の段差基板上に、スピ
ンコート法により厚さ1.8μmのレジスト膜を形成す
る。第1図に示した段差パターンの中央の凹部を横切っ
て、第2図に示す段差のない部分の線幅(x)が1.2μ
mのレジストラインが形成されるように、露光、現像を
行う。露光現像後の段差凹部中央に残るレジストの線幅
(y)を測定し、yのxに対する減少率〔R=(x−
y)/x〕を求める。
線幅の減少率(R)が10%以内の場合をハレーション
防止効果「優良」と判定し、11〜20%のものを「良」、
21%以上のものを「不良」と判定する。
表−2に示すように、実施例では高感度でパターンを
形成できた。形成されたパターンはシャープに解像され
ており、またパターン側面の反射光によるノッチングも
なく、アルミ表面からのハレーション防止効果に優れて
いることがわかった。
これに対して、比較例のフォトレジストは、感度、ま
たはハレーション防止効果の点で不十分なものであっ
た。
【図面の簡単な説明】
第1図は、評価用段差パターン形状図である。 第2図は、フォトレジストを塗布、露光、現像を行った
図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上谷 保則 大阪府大阪市此花区春日出中3丁目1番 98号 住友化学工業株式会社内 (72)発明者 山本 貴則 大阪府大阪市此花区春日出中3丁目1番 98号 住友化学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−136040(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) (式中R1、R2、R3、R4、R5、R1′、R2′、R3′、R4′、
    R5′は各々独立して水素、炭素数1〜5のアルコキシ
    基、ヒドロキシ基を表わす。)の化合物を含むことを特
    徴とするフォトレジスト組成物。
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