JP2624778B2 - Ito透明導電性フィルムの高速製造方法 - Google Patents

Ito透明導電性フィルムの高速製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、ITO透明導電性フィルムの高速製造方法
に関するものである。さらに詳しくは、高速過率で、し
かも優れた導電性を有するITO薄膜を高速移動するフィ
ルム表面上に高品質で均一に形成するITO透明導電性フ
ィルムの高速製造方法に関するものである。
(従来の技術) 従来より、プラスチック等からなる導電性フィルムに
ついては、帯電防止、電磁波シールド、タッチパネル、
表示素子等の多様な用途分野への応用が期待され、基礎
研究が行れてきており、すでにその一部は実用化されて
きている。たとえば、プラスチック等のフィルム表面上
に金属または金属酸化物などの導電性物質の薄膜を形成
した導電性フィルムが知られている。この導電性フィル
ムの製造方法としては、真空室内で蒸発原料を蒸発さ
せ、蒸発粒子を高周波電源等を用いたグロー放電により
プラズマイオン化し、フィルム表面上に蒸着させるイオ
ンプレーティング法が知られている。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、高透過率で、しかも導電性に優れた物
性を示す薄膜を高速で製造するについては、改良しなけ
ればならない問題が数多くあるのが現状である。
たとえば、In2O3を蒸発原料とした透明導電性フィル
ムの場合には、透明度が高く、面積抵抗が低いという特
長を有するが、熱的不安定性や耐薬品性等が低いという
欠点があり、SnO2を蒸発原料とした透明導電性フィルム
の場合には、熱的安定性や耐薬品性は非常に優れている
が、透明度が低く、面積抵抗が高いという欠点があっ
た。
最近、このIn2O3とSnO2との混合物からなるSnO2を5
重量%含んだITOを蒸発原料として、透過率の高い、導
電性に優れたITO薄膜をプラスチックフィルム表面上に
形成してなるITO透明導電性フィルムが提案されてい
る。
しかしながら、このITO薄膜を高速移動するプラスチ
ック表面上に高品質で均一に形成することは困難であっ
た。
すなわち、従来からのイオンプレーティング法におい
ては、プラズマイオン化した粒子や気体の反応性を十分
に制御することが難しく、このため、所定の組成や性質
を有するITO薄膜を再現性よく均一に形成することは難
しいという問題点があった。
たとえば、ホロカソード型イオンプレーティング法の
場合には、カソード部等の汚れや損傷等が避けられず、
熱的安定性に欠け、基板フィルムの発熱も避けられなか
った。また、高周波励起型のイオンプレーティング法の
場合には、高品質の薄膜を得るためには有利であるが、
長尺で巾広のフィルム等には、効率が悪く、生産性の点
で問題があった。
この発明は、以上の事情に鑑みてなされたものであ
り、上記した通りの問題点を解決し、従来からのイオン
プレーティング法を改良し、高速移動するプラスチック
フィルム表面上に高透過率で、しかも、導電性に優れた
ITO薄膜を高品質で均一に形成するITO透明導電性フィル
ムの高速製造方法を提供することを目的としている。
(問題点を解決するための手段) この発明は、上記の目的を実現するために、5m/分以
上で高速移動するプラスチックフィルム表面上にITO透
明導電性薄膜を反応性イオンプレーティングによって形
成するにあたり、真空室内にArガスを6〜10×10-3sccm
/およびO2ガスを2.5〜10×10-3sccm/の範囲で導入
する。
フィルムの移動速度は、フィルムの巾、長さおよび材
質等に応じて、5〜30m/分の範囲で適宜選択することが
できる。
(作 用) この発明のITO透明導電性フィルムの製造方法によっ
て、高透過率で、導電性に優れた、機能性を有するITO
薄膜を高品質で均一にプラスチックフィルム上に形成す
ることができ、ITO透明導電性フィルムを高効率で製造
することができる。
(実施例) 以下、この発明のITO透明導電性フィルム高速製造方
法について説明する。
第1図は、この発明のITO透明導電性フィルムの高速
製造方法と装置の一例を示した概念図である。
この例においては、真空質(1)は、ベルジャ(2)
により気密に保たれており、真空ポンプによる排気系
(3)により排気され、高真空とすることができる。ベ
ルジャ(2)側壁部には、Arガス導入口(4)を有した
プラズマビーム発生装置(5)とO2ガス導入装置(6)
を設けている。プラズマ発生装置(5)は、プラスチッ
クフィルム(12)の巾に応じて複数台設置することも可
能である。真空室(1)には、蒸発原料であるITOをペ
レット状にしたITOペレット(7)を充填したハース
(8)と、送り出しロール(9)、ガイドロール(10)
および巻き取りロール(11)からなるプラスチックフィ
ルム(12)の搬送系と、冷却手段(13)を設けている。
また、シャッター(14)も設けている。
プラスチックフィルム(12)の材質については、特に
限定はなく、ポリエステル、たとえばPET(ポリエチレ
ンテレフタレート)、ポリサルフォン、ポリイミド等の
耐熱性フィルムを用いることができ、その巾は100〜100
0mmの範囲で適宜選択することができる。
冷却手段については、水冷あるいは空冷等によって行
うことができる。
真空ポンプによる排気系(3)により、真空室内の圧
力を1×10-5〜10-2Torr程度にする。特には5〜9×10
-4Torr前後が好ましい。Arガス導入口(4)からArガス
を導入し、プラズマビーム発生装置(5)近傍を1Torr
前後にする。電圧を印加し、プラズマ放電を生起し、プ
ラズマビーム(15)を放射させる。
10-3Torr前後に保ったITOペレット(7)を充填した
ハース(8)にプラズマビーム(15)を圧力勾配により
集束させ、ITOの蒸発とイオン化励起を行う。この例に
おいては、プラズマビームの集束率および安定性を高め
るために、磁石(16)(17)を設けてもいる。磁石(1
6)(17)については、特に限定はなく、レアアース等
からなる永久磁石あるいは電磁石等を適宜選択すること
ができる。また、磁石(16)は、真空室(1)外に設け
てもかまわない。
O2ガス導入装置(6)からO2ガスを一定の流量でプラ
ズマビーム(15)中に供給する。O2ガスを導入すること
で、ITOの蒸発粒子の酸化を促進させ、膜質および物性
を高めることができる。この例においては、O2ガス導入
装置(6)をプラズマビーム発生装置(5)近傍に設け
ているが、特に限定はなく、O2ガスがプラズマビーム
(15)中に供給されるようにすればよい。
もちろん、この発明のITO透明導電性フィルムの高速
製造方法における装置は、第1図に限定されることはな
く、装置の製造および構成の細部については、様々な態
様が可能であることはいうまでもない。
次に、この発明のITO透明導電性フィルムの高速製造
方法による実施例を示し、さらに詳しくこの発明につい
て説明する。
実施例1 第1図に示したような装置を用い、ITO透明導電性フ
ィルムを次の反応条件で製造した。なお、プラスチック
フィルムとしては、フィルム巾250mm、550nm平行光線透
過率87%のPETフィルムを用い、このフィルムの移動速
度を18m/分とした。また、ITOペレットを充填したハー
スとフィルムとの距離は40cmとした。
(a) 導入ガス O2ガス:6.25×10-3sccm/ Arガス:8.75×10-3sccm/ (b) 放 電 放電電流:250A 放電電圧:70V フィルム表面上に膜厚約500AのITO薄膜が形成され、5
50nm平行光線透過率83%、面積抵抗140〜146Ω/□のIT
O透明導電性フィルムを得た。
実施例2 実施例1と同様にして導入ガスおよび放電の条件を次
のように変えて、ITO透明導電性フィルムを製造した。
(a) 導入ガス O2ガス:3.75×10-3sccm/ Arガス:6.25×10-3sccm/ (b) 放 電 放電電流:240A 放電電圧:65V フィルム表面上に実施例1と同様の膜厚のITO薄膜が
形成され、同様の透過率を有し、面積抵抗は180〜210Ω
/□であった。
以上の結果をまとめたものが表1である。
この実施例1〜2においては、ITO薄膜の膜厚および
膜質は均一であり、熱的安定性や耐薬品性もきわめて良
好であった。また、表1に示した通り、高透過率で、導
電性にきわめて優れたITO透明導電性フィルムが得られ
た。
さらに、この発明の発明者らは、この発明の圧力勾配
によるプラズマビームを用いて効率よくITOを蒸発させ
イオン化励起させるためには、Arガスを6〜10×10-3sc
cm/の範囲で導入し、放電電圧を50〜100Vの範囲で印
加することが好ましく、また、ITOの酸化を促進させる
ために導入するO2ガス流量は、25〜10×10-3sccm/の
範囲が好ましいとのきわめて重要な知見を得ることがで
きた。
(発明の効果) 以上詳しく説明した通り、この発明のITO透明導電性
フィルムの高速製造方法によって、高透過率でしかも導
電性に優れたITO薄膜を高速度でフィルム表面上に高品
質でしかも均一に形成することができ、再現性を有する
ITO透明導電性フィルムを高効率で製造することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明のITO透明導電性フィルムの高速製
造方法と装置の概念の一例を示した断面図である。 1……真空室、2……ベルジャ 3……排気系、4……Arガス導入口 5……プラズマビーム発生装置 6……O2ガス導入装置 7……ITOペレット、8……ハース 9……送り出しロール、10……ガイドロール 11……巻き取りロール 12……プラスチックフィルム 13……冷却手段、14……シャッター 15……プラズマビーム、16,17……磁石

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】5m/分以上で高速移動するプラスチックフ
    ィルム表面上にITO透明導電性薄膜を反応性イオンプレ
    ーティングによって形成するにあたり、真空室内にArガ
    スを6〜10×10-3sccm/およびO2ガスを2.5〜10×10-3
    sccm/の範囲で導入することを特徴とするITO透明導電
    性フィルムの高速製造方法。
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