JP2624725B2 - 陰極線管の蛍光膜形成方法 - Google Patents

陰極線管の蛍光膜形成方法

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  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、強い電子線照射に長期間曝されても輝度劣
化の少ない、投写形陰極線管などに好適な蛍光膜形成方
法に関する。
〔従来の技術〕
白黒管時代以来、近年の3原色それぞれの単色投写管
に至るまで、広く陰極線管の蛍光膜形成に利用されて来
た沈降塗布法では、従来は、酢酸バリウムや硝酸バリウ
ムなどのバリウム塩を電解物質として使用して、水ガラ
ス(珪酸カリウムガラスなどの水溶液)をゲル化させる
と共に、液中に懸濁させてあった蛍光体を凝集沈降させ
て、パネルガラス内面に湿着させ、上澄液を除去し、乾
燥、乾着させて蛍光膜を形成させている。
このような沈降塗布法による蛍光面の電子ビーム照射
による輝度劣化に対する要因として、公知文献たとえば
昭和41年電気四学会連合大会予稿集講演番号1161号など
に、水ガラス或は水ガラス中のアルカリ成分が指摘され
ている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記のように、従来、沈降塗布法による蛍光膜の電子
線照射による輝度劣化(寿命)の要因の一つとして水ガ
ラスが挙げられており、電解質については検討されてい
ないか、直接の原因とはならない(上記文献)とされて
来た。
しかし、投写形陰極線管などのように、従来、通常の
テレビジョン放送受像機に用いられる受像管の場合の数
十倍以上の高電流密度の電子ビームで動作させる陰極線
管では、電子線照射による蛍光膜の輝度劣化が重要な問
題と成って来ており、その要因に対しても新たに検討、
対策する必要が生じている。
本発明は、例えば、上記投写形テレビジョン受像機に
用いられる投写管の沈降塗布法による蛍光膜のように、
非常に高電流密度の電子ビーム照射に曝されても照度劣
化の少ない、陰極線管の蛍光膜形成方法を提供すること
を目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
上記問題点を解決するために本発明においては、陰極
線管の蛍光膜を公知の沈降塗布法により形成する工程に
おいて、水ガラス水溶液、蛍光体懸濁液、及び純水の総
液量に対して、0.02〜0.5%のアルミニウムの酢酸塩又
は硝酸塩を電解質として含有する混合液を用いることに
した。
〔作用〕
本発明者は、沈降塗布した蛍光膜の電子線照射による
輝度劣化について、電解物質との関連を実験的に調査し
た。
その結果、従来、一般的に用いられている酢酸バリウ
ムや硝酸バリウムなどのバリウム塩電解質は、高電流密
度電子線照射に対しては、比較的輝度劣化の要因となり
易く、これに対し、アルミニウムの酢酸塩又は硝酸塩な
どのアルミニウム塩電解質は輝度劣化を大幅に低減、抑
制する効果があるという新しい事実を発見した。
本発明が得られた根拠について、以下実験結果を用い
て説明する。
沈降塗布の条件としては、所定量の電解物質を500cm3
の純水中に溶かし、所定量の水ガラス(珪酸カリウム水
溶液)と、蛍光体懸濁液とを其の溶液に注入し、10分間
静置後、上澄み液を除去し、乾燥するという通常の条件
を用いた。但し、電解物質の量と、水ガラス量とは、良
質な蛍光膜を得る最適値を予め検討、把握して設定し
た。
また、電子線による輝度劣化の評価は、テストピース
(ノンブラウニング・ガラス基板の上に蛍光膜を塗布し
たもの)を用いて、専用の電子線照射装置で強制的加速
試験を行う方法と、7形の投写形陰極線管を形成して、
通常の動作条件による寿命試験を行う方法と、二つの方
法で行った。
各種電解質を用いて形成した蛍光膜の強制試験結果を
下記第1表に示す。この場合の照射条件は 加速電圧20kV、ビーム電流150μA,5×5mm2ラスタ、10分
間照射である。輝度劣化評価は前後の相対輝度比を輝度
維持率として示す。
この第1表に示す実験結果から、電解物質としては、
アルミニウムの酢酸塩や硝酸塩などのアルミニウム塩電
解物質の方が、従来の電解物質(バリウム塩系)や他の
電解物質よりも輝度維持率が良いことを発見した。ま
た、水ガラスの材種(カリウム系とナトリウム系)では
大差がないこともわかった。
このような実験結果に基づいて、この効果を確認する
と共に、輝度劣化の少ない陰極線管を具現化するため
に、7形投写管で実球評価した。
〔実施例〕
実施例1 使用バルブ……7形投写管用バルブ 使用蛍光体……InBO3:Tb蛍光体 投入量:1.5g/本 純水……560cm3 酢酸アルミニウム……2.0g 11%水ガラス水溶液……60cm2 蛍光体懸濁液……100cm3 純水……80cm3 を準備し、所定の手順で上記各溶液をバルブ内に注入
し、10分間静置した後に上澄液を排出し乾燥する。以
後、通常のプロセスを経て7形投写管を製作する。この
ようにして作成した投写管を前述した寿命試験を行い動
作時間に対する照射前(当初)の輝度に対する相対輝度
比を求めた。その結果を第1図に曲線Aで示す。
実施例2 使用バルブ……7形投写管用バルブ 使用蛍光体……InBO3:Tb蛍光体 投入量:1.5g/本 純水……560cm3 硝酸アルミニウム……0.3g 11%水ガラス水溶液……60cm3 蛍光体懸濁液……100cm3 純水……80cm3 を準備し、実施例1の場合と同様、沈降塗布後通常のプ
ロセスを経て、7形投写管を製作する。この投写管を実
施例1の場合と同じ条件で寿命試験を行った。その結果
を第1図に曲線Bで示す。
これらの実施例の効果を明瞭にするために、従来の通
常の方法、即ち電解物質として酢酸バリウムを用いて製
作した参考例投写管の寿命試験の結果を第1図に曲線C
で示す。
この第1図から、実施例1、2共に従来方法による参
考例より輝度劣化が小さくなるという効果を有すること
が良くわかる。
上記実施例における電解物質の濃度は、全体の総液量
に対して実施例1の場合は約0.25%、実施例2の場合は
0.04%であるが、実用上良質な蛍光膜が得られる適正量
は0.02〜0.5%であることを予備実験で確認している
(即ち0.02%以下では電解質添加の効果がなく、また、
0.5%以上でもやはり成膜不能となる)。
また、電解質としては酢酸アルミニウムや硝酸アルミ
ニウムのみに限定されることなく、他のアルミニウムの
酢酸塩又は硝酸塩を用いても同様な効果が得られる。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、電子線照射によ
る輝度劣化を40%以上少なくでき、輝度寿命の優れた陰
極線管を得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1、2による投写管および従来方法によ
る参考例管の寿命試験結果を、それぞれ線A、B、Cで
示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松清 秀次 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 山元 明 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 横田 伸司 神奈川県小田原市成田1060番地 化成オ プトニクス株式会社小田原工場内 (72)発明者 長谷 尭 神奈川県小田原市成田1060番地 化成オ プトニクス株式会社小田原工場内 (72)発明者 大纒 進 神奈川県小田原市成田1060番地 化成オ プトニクス株式会社小田原工場内 (56)参考文献 特公 昭31−90(JP,B1)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】陰極線管の蛍光膜を沈降塗布法により形成
    する工程において、水ガラス水溶液、蛍光体懸濁液、及
    び純水の総液量に対して、0.02〜0.5重量%のアルミニ
    ウムの酢酸塩又は硝酸塩を電解質として含有する混合液
    を用いたことを特徴とする陰極線管の蛍光膜形成方法。
JP27925487A 1987-11-06 1987-11-06 陰極線管の蛍光膜形成方法 Expired - Lifetime JP2624725B2 (ja)

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