JP2624682B2 - 計数率補正装置 - Google Patents
計数率補正装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は放射線等のランダムに発生する事象について
その計数率の補正を行う計数率補正装置に関する。
その計数率の補正を行う計数率補正装置に関する。
「従来の技術」 第5図は従来用いられた放射線測定システムを表わし
たものである。このシステムで検出器11は図示しない線
源から出る放射線を検出するたびにそのエネルギに比例
した波高値を有するパルスを出力する。このパルスはプ
リアンプ12に入力される。プリアンプ12の出力13はリニ
アアンプ14に供給される。リニアアンプ14では、入力パ
ルスの波形を整形すると共に、これら各パルスのピーク
の間隔をチェックし、これがある時間内に存在する場合
にはパイルアップが生じているものとして、そのパルス
をリジェクトする。このようにしてリニアアンプ14から
は、各パルスのエネルギに比例した波高値を持ったパル
ス信号15が出力されることになる。
たものである。このシステムで検出器11は図示しない線
源から出る放射線を検出するたびにそのエネルギに比例
した波高値を有するパルスを出力する。このパルスはプ
リアンプ12に入力される。プリアンプ12の出力13はリニ
アアンプ14に供給される。リニアアンプ14では、入力パ
ルスの波形を整形すると共に、これら各パルスのピーク
の間隔をチェックし、これがある時間内に存在する場合
にはパイルアップが生じているものとして、そのパルス
をリジェクトする。このようにしてリニアアンプ14から
は、各パルスのエネルギに比例した波高値を持ったパル
ス信号15が出力されることになる。
パルス信号15はカウンタ・タイマ16とA/D変換器(Ana
log Digital Converter;ADC)18の双方に供給される。
カウンタ・タイマ16では供給されたパルスの数を計算す
ると共に、測定時間を積算する。また、A/D変換器18はL
LD(Lower Level Discriminator)とULD(Upper Level
Discriminator)の間に入る信号レベルのパルス信号を
アナログ−ディジタル変換し、変換後の信号19をプロセ
スメモリ21に書き込む。このようにしてプロセスメモリ
には放射線の各エネルギごとの計数率を表わしたスペク
トルを示すデータが格納される。
log Digital Converter;ADC)18の双方に供給される。
カウンタ・タイマ16では供給されたパルスの数を計算す
ると共に、測定時間を積算する。また、A/D変換器18はL
LD(Lower Level Discriminator)とULD(Upper Level
Discriminator)の間に入る信号レベルのパルス信号を
アナログ−ディジタル変換し、変換後の信号19をプロセ
スメモリ21に書き込む。このようにしてプロセスメモリ
には放射線の各エネルギごとの計数率を表わしたスペク
トルを示すデータが格納される。
ところで、放射線計測の分野等のようにランダムな事
象を扱う分野では、常に不感時間に対する問題を検討す
る必要がある。ここでは不感時間とは時間とは、引続き
発生する事象の間隔が短くなった場合に、それら個々の
事象を独立した事象として識別できなくなるような時間
をいう。
象を扱う分野では、常に不感時間に対する問題を検討す
る必要がある。ここでは不感時間とは時間とは、引続き
発生する事象の間隔が短くなった場合に、それら個々の
事象を独立した事象として識別できなくなるような時間
をいう。
不感時間が生ずる原因は、放射線等の測定システムを
構成する構成要素が1つの事象に関与するための有限な
時間を有していることによる。ある構成要素が1つの事
象に関与している間、次の事象は待機状態となるか全く
無視されてしまう。例えば放射線のエネルギを測定する
場合には、放射線の検出パルスの波高値がエネルギに比
例することに着目し、波高値をA/D変換している。この
ため、A/D変換器は放射線測定システムに不可欠の構成
要素であるが、変換に要する時間が長く、計測システム
全体の不感時間を決定する要素となっていた。すなわ
ち、放射線計測システムでは、A/D変換器が1つの放射
線信号を変換して、この変換後の情報をプロセスメモリ
に書き込むまでに要する時間を計測システムの不感時間
として扱うのが一般的であった。
構成する構成要素が1つの事象に関与するための有限な
時間を有していることによる。ある構成要素が1つの事
象に関与している間、次の事象は待機状態となるか全く
無視されてしまう。例えば放射線のエネルギを測定する
場合には、放射線の検出パルスの波高値がエネルギに比
例することに着目し、波高値をA/D変換している。この
ため、A/D変換器は放射線測定システムに不可欠の構成
要素であるが、変換に要する時間が長く、計測システム
全体の不感時間を決定する要素となっていた。すなわ
ち、放射線計測システムでは、A/D変換器が1つの放射
線信号を変換して、この変換後の情報をプロセスメモリ
に書き込むまでに要する時間を計測システムの不感時間
として扱うのが一般的であった。
不感時間が問題とされる分野でかつ不感時間に発生す
る事象が無視される場合には、不感時間に次の事象が発
生する確率を統計的に求めておき、これを実際の測定結
果に補正する方法が採られている。また、放射線核種分
析装置のようにクロック発振器を内蔵している装置で
は、不感時間と均しい時間だけクロックの計数を止める
ことにして、測定が実際行われる時間(全有効測定時
間)、すなわちライブタイムを自動的に補正する方法も
行われている。
る事象が無視される場合には、不感時間に次の事象が発
生する確率を統計的に求めておき、これを実際の測定結
果に補正する方法が採られている。また、放射線核種分
析装置のようにクロック発振器を内蔵している装置で
は、不感時間と均しい時間だけクロックの計数を止める
ことにして、測定が実際行われる時間(全有効測定時
間)、すなわちライブタイムを自動的に補正する方法も
行われている。
「発明が解決しようとする問題点」 A/D変換器に存在する不感時間をライブタイムの測定
によって解決する方法は、通常の計数率に対して良好な
結果を得ることができる。ところがこの方法では、計数
率が高くなった場合に正確な補正を行うことができな
い。
によって解決する方法は、通常の計数率に対して良好な
結果を得ることができる。ところがこの方法では、計数
率が高くなった場合に正確な補正を行うことができな
い。
第6図は、これを説明するためのものである。この図
で縦軸は放射線検出器の検出するパルスの発生頻度を表
わしている。また横軸はこれらパルスのエネルギを表わ
している。放射線の単一スペクトルは、通常の場合、同
図に示すLLDとULDの間に入る信号レベルのパルス信号を
アナログ−ディジタル変換し、変換後の信号すなわち放
射線のエネルギに比例した信号を前記したプロセスメモ
リ21に書き込むことによって得られる。ここでA/D変換
の際にLLD以下のものが除かれたのは、ノイズ成分を除
去するためである。またULD以上のものが除かれたの
は、測定の対象外と見做せるような大きなレベルの信号
についての変換を省略して、測定を行うことのできる時
間をこのような信号の処理によって短縮させないように
するためである。
で縦軸は放射線検出器の検出するパルスの発生頻度を表
わしている。また横軸はこれらパルスのエネルギを表わ
している。放射線の単一スペクトルは、通常の場合、同
図に示すLLDとULDの間に入る信号レベルのパルス信号を
アナログ−ディジタル変換し、変換後の信号すなわち放
射線のエネルギに比例した信号を前記したプロセスメモ
リ21に書き込むことによって得られる。ここでA/D変換
の際にLLD以下のものが除かれたのは、ノイズ成分を除
去するためである。またULD以上のものが除かれたの
は、測定の対象外と見做せるような大きなレベルの信号
についての変換を省略して、測定を行うことのできる時
間をこのような信号の処理によって短縮させないように
するためである。
ところで、低計数率の測定が行われている場合には、
放射線検出器からランダムに出力されるパルスはパイル
アップ(重なり合ったパルス)となる確率が少ない。す
なわち、ほとんどの信号はLLDレベルとULDレベルの間に
入り、A/D変換の対象となる。従って前記したライブタ
イムの補正を行えば、計数率を正しく求めることができ
ることになる。
放射線検出器からランダムに出力されるパルスはパイル
アップ(重なり合ったパルス)となる確率が少ない。す
なわち、ほとんどの信号はLLDレベルとULDレベルの間に
入り、A/D変換の対象となる。従って前記したライブタ
イムの補正を行えば、計数率を正しく求めることができ
ることになる。
一方、計数率が高くなるとそれだけパイルアップの確
率も大きくなる。パイルアップが生じると、本来LLDレ
ベルとULDレベルの間に入るような事象がULDレベルより
も高いレベルの信号として観察されてしまい、A/D変換
が行われず、測定の対象から消失してしまう。従って、
高計数率の測定が行われるときには、入力計数率が高く
なっているにも係わらず、また不感時間の補正が行われ
ているにも係わらず、計数率が入力計数率に比例して大
きくならないという現象が生じた。第6図で破線で示し
た曲線は高計数率時におけるスペクトルを表わしたもの
であり、ULDレベルを越えた高エネルギの部分でパイル
アップによる歪みが発生している。
率も大きくなる。パイルアップが生じると、本来LLDレ
ベルとULDレベルの間に入るような事象がULDレベルより
も高いレベルの信号として観察されてしまい、A/D変換
が行われず、測定の対象から消失してしまう。従って、
高計数率の測定が行われるときには、入力計数率が高く
なっているにも係わらず、また不感時間の補正が行われ
ているにも係わらず、計数率が入力計数率に比例して大
きくならないという現象が生じた。第6図で破線で示し
た曲線は高計数率時におけるスペクトルを表わしたもの
であり、ULDレベルを越えた高エネルギの部分でパイル
アップによる歪みが発生している。
すなわち、不感時間の補正を行う従来の計数率補正方
法では計数率が大きくなると、誤差も大きくなるという
問題が生じた。
法では計数率が大きくなると、誤差も大きくなるという
問題が生じた。
このため、従来では比較的低い計数率のもとで計数率
の測定を行うこととしていた。すなわち、測定対象から
遠ざかって低い計数率の状態で測定を行ったり、放射線
で汚染された試料の測定を行う場合にはこれを水等で希
釈化した後に測定を行っていた。このような測定法では
測定場所に充分接近することができないため、測定場所
の特定が困難となった。また測定に対して希釈化等の前
処理を必要としたために、迅速な測定が困難となった。
更に異常時等において予期しない高さの計数率が求めら
れたときには、これから真の値を求めることができない
という問題があった。
の測定を行うこととしていた。すなわち、測定対象から
遠ざかって低い計数率の状態で測定を行ったり、放射線
で汚染された試料の測定を行う場合にはこれを水等で希
釈化した後に測定を行っていた。このような測定法では
測定場所に充分接近することができないため、測定場所
の特定が困難となった。また測定に対して希釈化等の前
処理を必要としたために、迅速な測定が困難となった。
更に異常時等において予期しない高さの計数率が求めら
れたときには、これから真の値を求めることができない
という問題があった。
そこで本発明の目的は、高計数率の状態でも正確に測
定値の補正を行うことのできる計数率補正装置を提供す
ることにある。
定値の補正を行うことのできる計数率補正装置を提供す
ることにある。
「問題点を解決するための手段」 本発明では、第1図に一例として示すような測定シス
テムを使用して計数率の補正を行う。すなわち、この第
1図に示すシステムでは検出器31から出力されるランダ
ムなパルス信号32をプリアンプ33に入力する。プリアン
プ33には検出器バイアス設定器34から所定のバイアスが
印加されている。プリアンプ33の出力信号35はリニアア
ンプ36に入力される。リニアアンプ36にはパイルアップ
リジェクト機能が内蔵されている。パイルアップによっ
てエネルギ情報を失った信号はリジェクトされ、その時
間の測定が中断することでライブタイムの補正が行われ
る。リニアアンプ36の出力38はA/D変換器39に入力さ
れ、ここでアナログ−ディジタル変換が行われる。ここ
でもライブタイムの補正が行われる。A/D変換器39の出
力信号41はプロセスメモリ42に書き込まれる。
テムを使用して計数率の補正を行う。すなわち、この第
1図に示すシステムでは検出器31から出力されるランダ
ムなパルス信号32をプリアンプ33に入力する。プリアン
プ33には検出器バイアス設定器34から所定のバイアスが
印加されている。プリアンプ33の出力信号35はリニアア
ンプ36に入力される。リニアアンプ36にはパイルアップ
リジェクト機能が内蔵されている。パイルアップによっ
てエネルギ情報を失った信号はリジェクトされ、その時
間の測定が中断することでライブタイムの補正が行われ
る。リニアアンプ36の出力38はA/D変換器39に入力さ
れ、ここでアナログ−ディジタル変換が行われる。ここ
でもライブタイムの補正が行われる。A/D変換器39の出
力信号41はプロセスメモリ42に書き込まれる。
プロセスメモリ42にはライブタイムのカウンタとリア
ルタイムのカウンタが内蔵されており、測定を開始して
から終了するまでの実時間を記録することができるよう
になっている。プロセスメモリ42はA/D変換器39の不感
時間の補正信号によりライブタイムをカウントする。そ
して、測定終了後、解析装置45でタイブタイム補正器に
より求めたリニアアンプの入力計数率から、数え落とし
の確率をまひ型モデルを用いて計算し、プロセスメモリ
42に記録されたカウント数を(1−数え落としの確率)
で割ることにより、リニアアンプ36の入力計数率を求め
るようになっている。
ルタイムのカウンタが内蔵されており、測定を開始して
から終了するまでの実時間を記録することができるよう
になっている。プロセスメモリ42はA/D変換器39の不感
時間の補正信号によりライブタイムをカウントする。そ
して、測定終了後、解析装置45でタイブタイム補正器に
より求めたリニアアンプの入力計数率から、数え落とし
の確率をまひ型モデルを用いて計算し、プロセスメモリ
42に記録されたカウント数を(1−数え落としの確率)
で割ることにより、リニアアンプ36の入力計数率を求め
るようになっている。
このような計数率補正装置により、測定終了後、リニ
アアンプの入力計数率が正確に求められることになる。
アアンプの入力計数率が正確に求められることになる。
「実施例」 以下実施例につき本発明を詳細に説明する。
第2図は本発明の計数率補正装置を放射線核種分析装
置に適用した例を表わしたものである。ゲルマニウム検
出器およびプリアンプから構成される検出部51には、高
圧電源(H.V.)52から所定の電圧が印加されるようにな
っている。検出部51から出力される信号は、リニアアン
プ53に入力される。リニアアンプ53にはパイルアップリ
ジェクト機能と、リニアアンプ53における入力計数率を
求めるための不感時間補正回路が内蔵されている。リニ
アアンプ53とA/D変換器54の間には、出力信号を伝達す
る信号線55と、インターフェイス信号線56とが接続され
ている。ここでインターフェイス信号線56は、不感時間
を補正するために用いられるものである。リニアアンプ
53とA/D変換器54で作成された不感時間補正信号は、イ
ンターフェイス線57を用いてA/D変換器54からプロセス
メモリ58に入力される。
置に適用した例を表わしたものである。ゲルマニウム検
出器およびプリアンプから構成される検出部51には、高
圧電源(H.V.)52から所定の電圧が印加されるようにな
っている。検出部51から出力される信号は、リニアアン
プ53に入力される。リニアアンプ53にはパイルアップリ
ジェクト機能と、リニアアンプ53における入力計数率を
求めるための不感時間補正回路が内蔵されている。リニ
アアンプ53とA/D変換器54の間には、出力信号を伝達す
る信号線55と、インターフェイス信号線56とが接続され
ている。ここでインターフェイス信号線56は、不感時間
を補正するために用いられるものである。リニアアンプ
53とA/D変換器54で作成された不感時間補正信号は、イ
ンターフェイス線57を用いてA/D変換器54からプロセス
メモリ58に入力される。
プロセスメモリ58では、リニアアンプ53とA/D変換器5
4との間で作成された不感時間補正信号をライブタイム
として記録する機能を有する。プロセスメモリ58には、
正確なクロックを発生するクロック発生回路が内蔵され
ている。プロセスメモリ58では、この回路から発生され
るクロックを計数してリアルタイムを測定することがで
きる。ライブタイムの測定は、リアルタイムの測定と同
様にクロックを計数することによって実現される。この
ため、クロックの計数を行う計数回路の入力ゲートは、
不感時間補正信号によって開閉されるようになってい
る。計数器59は、プロセスメモリ58に書き込まれたデー
タを用いて計数率の補正を行う。なお、この放射線核種
分析装置の検出部51および計算機59を除く各構成要素
は、NIM規格のモジュールで構成されている。
4との間で作成された不感時間補正信号をライブタイム
として記録する機能を有する。プロセスメモリ58には、
正確なクロックを発生するクロック発生回路が内蔵され
ている。プロセスメモリ58では、この回路から発生され
るクロックを計数してリアルタイムを測定することがで
きる。ライブタイムの測定は、リアルタイムの測定と同
様にクロックを計数することによって実現される。この
ため、クロックの計数を行う計数回路の入力ゲートは、
不感時間補正信号によって開閉されるようになってい
る。計数器59は、プロセスメモリ58に書き込まれたデー
タを用いて計数率の補正を行う。なお、この放射線核種
分析装置の検出部51および計算機59を除く各構成要素
は、NIM規格のモジュールで構成されている。
この放射線核種分析装置では、リニアアンプ53の入力
計数率は不感時間補正回路(ライブタイム補正器)によ
って正確に求められる。
計数率は不感時間補正回路(ライブタイム補正器)によ
って正確に求められる。
このリニアアンプ53の入力計数率とプロセスメモリ58
が計測したリアルタイムの値から、測定時間にパルスの
数え落としが存在しないと仮定した場合におけるプロセ
スメモリ58に記憶されるべき全カウント数が求められ
る。それぞれのエネルギに対するパルスのカウント値を
表わした第3図における太線61で示した部分は、数え落
としが全くないと仮定したときのこれらのカウント数を
示したスペクトルである。
が計測したリアルタイムの値から、測定時間にパルスの
数え落としが存在しないと仮定した場合におけるプロセ
スメモリ58に記憶されるべき全カウント数が求められ
る。それぞれのエネルギに対するパルスのカウント値を
表わした第3図における太線61で示した部分は、数え落
としが全くないと仮定したときのこれらのカウント数を
示したスペクトルである。
リニアアンプ53の入力計数率から数え落としの確率を
計算することができる。数え落としは、A/D変換器54の
変換時間がリニアアンプ53の信号処理時間よりも充分小
さければ、リニアアンプ53の信号処理時間でのみ決定さ
れる。これ以外の場合には、両者の条件によって決定さ
れることになる。
計算することができる。数え落としは、A/D変換器54の
変換時間がリニアアンプ53の信号処理時間よりも充分小
さければ、リニアアンプ53の信号処理時間でのみ決定さ
れる。これ以外の場合には、両者の条件によって決定さ
れることになる。
まず、A/D変換器54については次のようになる。
例えばA/D変換器54がウィルキンソン型である場合に
は、変換するチャネル数によって不感時間が変化する。
そこでこの場合には、プロセスメモリ58に書き込まれた
スペクトルの形状からA/D変換器54が変換に要した時間
を求めることができる。A/D変換器54が逐次比較型の場
合には、A/D変換器54の1回に要する変換時間に変換の
行われた回数を乗ずることによって変換に要した全時間
を求めることができる。
は、変換するチャネル数によって不感時間が変化する。
そこでこの場合には、プロセスメモリ58に書き込まれた
スペクトルの形状からA/D変換器54が変換に要した時間
を求めることができる。A/D変換器54が逐次比較型の場
合には、A/D変換器54の1回に要する変換時間に変換の
行われた回数を乗ずることによって変換に要した全時間
を求めることができる。
次にリニアアンプ53については、これに内蔵されたパ
イルアップ検出器を用いてパイルアップにより測定の中
断した時間を求めることができる。リニアアンプ53の入
力計数率からまひ型モデルを使用すればよい。
イルアップ検出器を用いてパイルアップにより測定の中
断した時間を求めることができる。リニアアンプ53の入
力計数率からまひ型モデルを使用すればよい。
リニアアンプ53の入力計数率からパルスの数え落とし
の分を引き去ると、パイルアップせずにプロセスメモリ
58に記録されるべきパルスのカウント数を求めることが
できる。第3図で曲線62で示した部分がこれらのカウン
ト数によるスペクトルである。
の分を引き去ると、パイルアップせずにプロセスメモリ
58に記録されるべきパルスのカウント数を求めることが
できる。第3図で曲線62で示した部分がこれらのカウン
ト数によるスペクトルである。
パイルアップせずにプロセスメモリ58に記録すべきカ
ウント数から実際にプロセスメモリ58に記録されたカウ
ント数を引き去る。この結果は、A/D変換の際にULD以上
またはLLD以下のエネルギを持った放射線のパルス数を
示している。第3図では、これらのパルスのカウントさ
れた部分を領域63、64として表示した。
ウント数から実際にプロセスメモリ58に記録されたカウ
ント数を引き去る。この結果は、A/D変換の際にULD以上
またはLLD以下のエネルギを持った放射線のパルス数を
示している。第3図では、これらのパルスのカウントさ
れた部分を領域63、64として表示した。
プロセスメモリ58に記録されたカウント数を、(1−
数え落としの確率)で割ると、プロセスメモリ58に記録
されたエネルギに対応する部分における計数率を求める
ことができる。第3図で領域65で示した部分、すなわち
太線61と同じく太線で示したLLDおよびULDによって囲ま
れた領域がそれである。
数え落としの確率)で割ると、プロセスメモリ58に記録
されたエネルギに対応する部分における計数率を求める
ことができる。第3図で領域65で示した部分、すなわち
太線61と同じく太線で示したLLDおよびULDによって囲ま
れた領域がそれである。
「変形例」 第4図は他の放射線核種分析装置を表わしたものであ
る。放射線検出器71は、線源72から放射される放射線を
検出し、パルスを出力する。このパルスはプリアンプ73
で増幅される。プリアンプ73の出力はリニアアンプ74、
パイルアップリジェクタ75およびライブタイム補正器76
に入力される。リニアアンプ回路74は入力パルスの波形
を整形し、A/D変換器77に供給する。パイルアップリジ
ェクタ75は、入力パルスにパイルアップが生じていると
きA/D変換器77の変換動作を停止させる。A/D変換器77
は、A/D変換の結果としての各パルスの波高値情報と共
に前記した不感時間補正信号をプロセスメモリ78に記憶
させる。
る。放射線検出器71は、線源72から放射される放射線を
検出し、パルスを出力する。このパルスはプリアンプ73
で増幅される。プリアンプ73の出力はリニアアンプ74、
パイルアップリジェクタ75およびライブタイム補正器76
に入力される。リニアアンプ回路74は入力パルスの波形
を整形し、A/D変換器77に供給する。パイルアップリジ
ェクタ75は、入力パルスにパイルアップが生じていると
きA/D変換器77の変換動作を停止させる。A/D変換器77
は、A/D変換の結果としての各パルスの波高値情報と共
に前記した不感時間補正信号をプロセスメモリ78に記憶
させる。
リアルタイム測定器81はリアルタイムを測定し、ライ
ブタイム補正器76およびプロセスメモリ78から出力され
るデータと共に解析装置82に送られる。解析装置82で
は、すでに説明した手順でデータの処理を行い、計数率
を求めることができる。
ブタイム補正器76およびプロセスメモリ78から出力され
るデータと共に解析装置82に送られる。解析装置82で
は、すでに説明した手順でデータの処理を行い、計数率
を求めることができる。
以上説明した実施例および変形例では、放射線核線分
析装置として一般に用いられている装置を使用し、また
測定方法も従来と同様の方法を用いて、しかも高計数率
の場合であっても正確な測定が可能となる。従って装置
の使用者が不感時間に対する専門的な知識を持つ必要が
ない。
析装置として一般に用いられている装置を使用し、また
測定方法も従来と同様の方法を用いて、しかも高計数率
の場合であっても正確な測定が可能となる。従って装置
の使用者が不感時間に対する専門的な知識を持つ必要が
ない。
「発明の効果」 このように本願発明では、高計数率の測定が十分な精
度で行なえるので、計数率を下げるための措置、例えば
線源と検出器との距離を長くしたり線源の濃度を低下さ
せるような特別な措置が不要となり、測定が単純化し、
また測定に要する時間も短縮することが可能となる。
度で行なえるので、計数率を下げるための措置、例えば
線源と検出器との距離を長くしたり線源の濃度を低下さ
せるような特別な措置が不要となり、測定が単純化し、
また測定に要する時間も短縮することが可能となる。
第1図は本発明の適用される測定装置の一例を示すブロ
ック図、第2図は本発明の一実施例として放射線核種分
析装置に本発明を適用した例を示すブロック図、第3図
は計数率の補正の原理を示す説明図、第4図は本発明の
適用できる他の放射線核種分析装置の例を示すブロック
図、第5図は従来用いられた放射線測定システムのブロ
ック図、第6図は高計数率で誤差が生じる原因を説明す
るための特性図である。 31……検出器、 33、73……プリアンプ、 36、53、74……リニアアンプ、 39、54、77……A/D変換器、 42、58、78……プロセスメモリ、 45、82……解析装置、 51……検出部、 59……計算機、 71……放射線検出器、 75……パイルアップリジェクタ、 76……ライブタイム補正器、 81……リアルタイム測定器。
ック図、第2図は本発明の一実施例として放射線核種分
析装置に本発明を適用した例を示すブロック図、第3図
は計数率の補正の原理を示す説明図、第4図は本発明の
適用できる他の放射線核種分析装置の例を示すブロック
図、第5図は従来用いられた放射線測定システムのブロ
ック図、第6図は高計数率で誤差が生じる原因を説明す
るための特性図である。 31……検出器、 33、73……プリアンプ、 36、53、74……リニアアンプ、 39、54、77……A/D変換器、 42、58、78……プロセスメモリ、 45、82……解析装置、 51……検出部、 59……計算機、 71……放射線検出器、 75……パイルアップリジェクタ、 76……ライブタイム補正器、 81……リアルタイム測定器。
Claims (1)
- 【請求項1】パルス状の入力信号中にパイルアップした
信号が存在するときこれを除去するパイルアップリジェ
クタと、 プリアンプから出力される信号の増幅を行うリニアアン
プと、 このリニアアンプあるいは前記パイルアップリジェクタ
においてライブタイム補正を行い、リニアアンプあるい
はその出力をアナログ・ディジタル変換するA/D変換器
で発生する数え落としに対する補正を行うことによりリ
ニアアンプの入力計数率を測定するライブタイム補正器
と、 測定が実際行われた時間としてのリアルタイムを計測す
るリアルタイム測定器と、 スペクトルを記録するプロセスメモリと、 前記ライブタイム補正器、リアルタイム測定器およびプ
ロセスメモリから出力されるデータを入力して解析する
解析装置を備え、 前記解析装置は前記ライブタイム補正器により求めたリ
ニアアンプの入力計数率から、数え落としの確率をまひ
型モデルを用いて計算し、プロセスメモリに記録された
カウント数を(1−数え落としの確率)で割算して、プ
ロセスメモリに記録されたエネルギに対応した部分の計
数率を求めることを特徴とする計数率補正装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62131493A JP2624682B2 (ja) | 1987-05-29 | 1987-05-29 | 計数率補正装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62131493A JP2624682B2 (ja) | 1987-05-29 | 1987-05-29 | 計数率補正装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63298087A JPS63298087A (ja) | 1988-12-05 |
JP2624682B2 true JP2624682B2 (ja) | 1997-06-25 |
Family
ID=15059286
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62131493A Expired - Lifetime JP2624682B2 (ja) | 1987-05-29 | 1987-05-29 | 計数率補正装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2624682B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016042981A1 (ja) * | 2014-09-17 | 2016-03-24 | 株式会社 日立メディコ | X線撮影装置 |
JP6326347B2 (ja) * | 2014-10-20 | 2018-05-16 | 日本電子株式会社 | ライブタイム比演算回路、ライブタイム比演算方法、放射線検出装置、および試料分析装置 |
CN115793032B (zh) * | 2022-12-09 | 2024-01-30 | 苏州兀象科学仪器有限公司 | 正比计数管的峰漂校正系统、方法、设备及存储介质 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6135383A (ja) * | 1984-07-27 | 1986-02-19 | Nippon Atom Ind Group Co Ltd | パイルアップリジェクタ |
-
1987
- 1987-05-29 JP JP62131493A patent/JP2624682B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63298087A (ja) | 1988-12-05 |
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