JP2624481B2 - 光誘起電流による半導体装置の検査装置 - Google Patents

光誘起電流による半導体装置の検査装置

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は半導体装置に光ビームを照射することによっ
て半導体装置中に誘起される電流を検出して半導体装置
の欠陥、特性、構造などを検査する装置に関するもので
ある。
(従来の技術) 微小スポット状に集束した光ビームを2個の偏向手段
で2次元的に偏向して試料を走査し、試料からの反射光
又は透過光をフォトマルで検出し、試料の光学像を形成
する顕微鏡撮像装置が実用化されている。この顕微鏡撮
像装置は種々の利点を有しているが、光ビームを一定の
高速度で主走査方向に偏向するのが困難であり、走査速
度が変動する場合がある。このような場合試料から発し
た光をフォトマルで受光すると画像歪みが発生してしま
い、試料像を正確に再現できない欠点があった。
このような欠点を解消する方法として、本願人は、特
開昭61−80215号公報において、撮像すべき試料を微小
スポット状の光ビームで主走査方向及びこれと直交する
副走査方向に走査し、試料からの反射光又は透過光を副
走査方向に偏向させてリニアイメージセンサで順次受光
して試料の光学像を形成する撮像装置を提案している。
この撮像装置は、光源から放射した光ビームを音響光学
素子により主走査方向に高速振動させると共に振動ミラ
ーを用いて副走査方向に偏向し、偏向した光ビームを対
物レンズにより微小スポットに集束して試料に投射し、
一方試料からの光束を前記振動ミラーまたはこれと同期
して駆動される別の振動ミラーを介して、主走査方向に
対応する方向に多数の光電変換素子が直線状に配列され
ているリニアイメージセンサで順次受光し、各素子に蓄
積した電荷を所定の読出周波数で順次読み出して光電出
力信号を出力するように構成されている。このように、
試料からの反射光又は透過光を副走査方向に偏向させな
がらリニアイメージセンサで受光し、リニアイメージセ
ンサの各素子に蓄積された電荷を順次読出す共焦点構成
とすれば、音響光学素子により光ビームの主走査速度が
変動しても画像歪みのない鮮明な画像を得ることができ
るとともに画像信号の利得を大きくすることができる顕
著な利点が達成される。
一方、各種半導体集積回路の開発に伴い、半導体基体
上に形成した集積回路の欠陥検査方法の開発が強く要請
されている。この集積回路の欠陥を検査する方法とし
て、上記撮像装置によって集積回路の光学像をモニタ上
に表示し、表示された外観像を目視検査によって欠陥検
査する方法がある。更に、別の方法として半導体材料の
光誘起電流効果を利用した欠陥検査方法が、例えば「電
子材料」1986年3月号pp.155〜161に提案されている。
この方法は、検査すべき半導体装置に向けて光ビームを
投射すると半導体装置に光ビーム誘起電流(Optical Be
am Induced CurrentA字をとってOBICと省略する)が発
生することを利用しており、半導体装置を2次元的に移
動可能な試料台上に載置すると共に光源を固定配置し、
試料台を2次元的に駆動することによって半導体装置を
光ビームで2次元的に走査し、半導体装置中に発生した
OBIC電流を2次元的に検出し、検出したOBIC電流を増幅
してOBIC画像信号を作成し、このOBIC画像信号をモニタ
に供給してOBIC画像を表示4するように構成されてい
る。更に、表示されたOBIC画像を光学像と対比させるた
めに、テレビカメラで半導体装置の外観を撮像し、この
外観とOBIC画像とを対応させて欠陥検査を行っている。
(発明が解決しようとする問題点) 上述した従来のOBIC電流による検査方法では、モニタ
スクリーン上のOBIC画像を肉眼により観察して診断を行
なっているため、低速走査とする必要があり、1つの半
導体装置を検査するのに長い時間が掛かる欠点がある。
また、OBIC画像を見ただけでは半導体装置のどこに光ビ
ームが照射されているかを知ることができないので同時
に光学像を見る必要があり、OBIC画像と光学像の同時観
察は非常に面倒であり、多大の労力を要するとともに熟
練を要する欠点がある。このような欠点を軽減するため
に、OBIC画像を一旦メモリに記憶したり、写真撮影して
おき、後で時間を掛けて詳細に検査することも行なわれ
ているが、時間と手間が掛かる欠点がある。
いずれにしても、従来のOBICによる検査または診断で
は、時間が掛かるとともに面倒で熟練を要する作業が要
求され、オンラインで正確な検査を行なうことができな
い欠点があった。
本発明の目的は、このような欠点を除去し、OBICによ
る半導体装置の検査を短時間で容易にかつ正確に行なう
ことができる装置を提供しようとするものである。
(問題点を解決するための手段および作用) 本発明の光誘起電流による半導体装置の検査装置は、 光ビームを放射する光源と、この光源から放射される
光ビームを主走査方向に偏向する第1の偏向手段と、こ
の第1偏向手段から射出される光ビームを2本の光ビー
ムに分割する手段と、これらの光ビームを前記主走査方
向と直交する副走査方向に偏向する第2の偏向手段と、
これら第1および第2の偏向手段によって2次元的に偏
向された2本の光ビームをそれぞれ微小スポットに収束
して、検査すべき半導体装置および基準となる半導体装
置または他の検査すべき半導体装置の互いに対応する部
分に同時に照射する対物レンズとを具える光ビーム照射
手段と、 各光ビームの照射により各半導体装置において誘起さ
れる電流を各別に取り出す手段と、 前記2次元的に偏向された光ビームが半導体装置に照
射される位置を特定しながら、前記光ビームの照射によ
り誘起される電流を互いに比較する手段と、 この比較の結果に基づいて半導体装置の良否、特性等
を判定する手段とを具えることを特徴とするものであ
る。
本発明の光誘起電流による半導体装置の検査装置は、
第1図にその基本的構成を示すように、光源1から放射
される光ビームを分割し、2次元的に偏向された2本の
光ビームを作成する偏向手段2と、これらの2次元的に
偏向された2本の光ビームを集束して微小スポットを被
検半導体装置4Aおよび基準となる半導体装置または他の
被検半導体装置4Bの対応する位置に同時に照射する対物
レンズ3Aおよび3Bと、これらの光ビームの照射によって
半導体装置4Aおよび4B中に誘起される電流(OBIC)をそ
れぞれ検出する手段5Aおよび5Bと、偏向手段2に対する
偏向信号を発生する偏向信号発生手段6からの信号によ
って制御され、光ビームが照射される半導体装置4A,4B
の位置を特定しながらOBIC検出手段5Aおよび5BからのOB
ICを比較する手段7と、この比較結果に基いて被検半導
体装置4Aの良否や特性などを判定する手段8とを具える
ものである。
ここで、半導体装置4Bとして欠陥がなく、所定の特性
を有する基準半導体装置を用いる場合には、OBIC検出手
段5Bから供給されるOBICは基準データを表わすことにな
り、これを基準として被検半導体装置4AからのOBICを比
較することができる。また、半導体装置4Bも被検半導体
装置である場合には各被検半導体装置は2つの被検半導
体装置と2回比較されることになるが、これら3つの被
検半導体装置に同じような欠陥が生ずる確率は小さいの
で、欠陥を高精度に検出することができる。
いずれの場合でも、2つのOBIC検出手段5Aおよび5Bか
ら供給されるOBICを比較手段7においてリアルタイムの
比較を行なうことにより、被検半導体装置4Aと基準半導
体装置または他の被検半導体装置4Bとの対応した位置に
おけるOBIC特性をリアルタイムで比較することができ、
判定手段8から正確な判定出力をリアルタイムで得るこ
とができる。すなわち、両OBIC特性が有意な範囲で一致
する場合には、被検半導体装置4Aは正しいものと診断す
ることができ、これらが不一致の場合には、被検半導体
装置4Aまたはこれと同様の構成を有する他の被検半導体
装置に何んらかの欠陥があると判断することができる。
この場合不一致が生じた被検半導体装置上の位置は正確
に特定されているので、欠陥の位置を容易かつ正確に知
ることができ、後の精細な診断を容易に行なうことがで
きる。
(実施例) 第2図は本発明による検査装置の一実施例の構成を示
すものである。He−Neレーザ光源11から放射された光ビ
ームはプレズム12で90゜方向を変えられた後、ビームエ
キパンダ13に入射され、さらにプリズム14,15で反射さ
れた後、第1の偏向手段である音響光学素子16に入射さ
れる。この音響光学素子16は光ビームをX方向(主走査
方向)に走査周波数f1で高速偏向するものである。この
ようにX方向に偏向された光ビームを収束レンズ17を介
してビームスプリッタ18に入射させ、2本の光ビームに
分割する。ビームスプリッタ18で反射される一方の光ビ
ームはプリズム19で90゜方向を変えられた後、偏光ビー
ムスプリッタ20に入射される。この光ビームはこの偏光
ビームスプリッタ20を透過するような偏光面を有するも
のとする。このように偏光ビームスプリッタ20を透過し
た光ビームは、第2偏向手段であるガルバノミラー21の
一方の表面に入射され、Y方向(副走査方向)に走査周
波数f2で偏向される。一方、ビームスプリッタ18を透過
する他方の光ビームは偏光ビームスプリッタ22で反射さ
れてガルバノミラー21の他方との表面に入射され、Y方
向に周波数f2で偏向される。
ガルバノミラー21の一方の表面で反射された一方の光
ビームはプリズム23で90゜方向が変えられ、1/4波長板2
4、フィールドレンズ25、重ね合せ微調ガラス板26、フ
ィールドレンズ27、ハーフミラー28、レンズ間隔変更用
プリズム29および対物レンズ30に入射され、ウェファ31
上にスポットとして照射される。同様にガルバノミラー
21の他方の表面で反射された光ビームはプリズム32で方
向を変えられた後、1/4波長板33、フィールドレンズ3
4、重ね合せ微調ガラス板35、フィールドレンズ36、ハ
ーフミラー37、レンズ間隔変更用プリズム38を経て対物
レンズ39に入射させ、ウェファ31上にスポットとして投
射する。これら2つのスポットのウェファ31上の照射位
置は、ウェファ上に形成されている2つの半導体チップ
の同一個所となるように重ね合せ微調ガラス板26、35お
よびレンズ間隔変更用プリズム29,38を調整する。
一方の光ビームのウェファ31からの反射光は入射光路
を構成する光学系23〜30を逆に進み、ガルバノミラー21
の一方の偏光の同一位置に入射され、ここで再び反射さ
れて偏光ビームスプリッタ20に入射する。この光ビーム
は1/4波長板24を2回通っているので偏光ビームスプリ
ッタ20を透過し、結像レンズ40、プリズム41,42、ハー
フミラー43、結像レンズ44を経てリニアイメージセンサ
45上にスポットとして投影される。同様にウェファ31で
反射された他方の光ビームも光学素子32〜39を入射のと
きとは反対の向きに透過し、ガルバノミラー21で反射さ
れ、偏光ビームスプリッタ22に入射される。この光ビー
ムは偏光ビームスプリッタ22を透過し、結像レンズ46、
プリズム47,48、ハーフミラー49、結像レンズ50により
リニアイメージセンサ51上にスポットとして照射され
る。
上述したように、ウェファ31上のスポットと、リニア
イメージセンサ45、51上のスポットとは結像レンズ系に
対して共焦点関係となっているので、リニアイメージセ
ンサ上には音響光学素子16によってX方向に偏光される
光ビームが照射されるウェファ上のX方向に延在する細
長い領域の各点の像が結像され、ガルバノミラー21の回
動に応じて細長い領域はY方向にシフトされていくの
で、リニアイメージセンサ45,51を所望のテレビジョン
ラスタが得られたような周波数で繰り返し読み出すこと
により、ウエファ31の2次元画像を表わす信号が得られ
ることになる。
本実施例では、ハーフミラー43および49によってウェ
ファ31からの反射光の一部を取り出してそれぞれハーフ
ミラー52および55を介して2組のホトセンサ53,54およ
び56,57で受光するようにする。これらホトセンサ53,56
は所定の焦平面の前方に配置し、ホトセンサ54,57ほ後
方に配置し、これらホトセンサの出力の差を求めること
により、リニアイメージセンサ45,51上に結像される像
のフォーカス誤差を表わす信号を得ることができ、これ
らのフォーカス誤差に応じて対物レンズ30,39を光軸方
向に駆動するオートフォーカス機構を動作させることに
より、常にピントの合った像をリニアイメージセンサ4
5,51上に結像することができる。
また、肉眼によりウェファ31の検査部位を観察できる
ように、照明ランプ58,59、ミラー60,61、ハーフミラー
62,63、リレーレンズ64,65を設け、ハーフミラー28,37
を介して観察用照明光を入射させるようにする。ウェフ
ァ31からの反射光はハーフミラー28,37を介して観察系
に戻され、リレーレンズ64,65、ハーフミラー62,63を介
して合成プリズム66に入射させ、さらにリレーレンズ6
7、ミラー68、プリズム69および接眼レンズ70を介して
肉眼71により観察できるように構成する。
本例ではウェファ31上に形成されている半導体チップ
を検査するものであり、2つの半導体チップのリード線
用ポンディングパッドにプローバ72および73のワイヤを
接触させ信号の授受を行なえるようにしてOBICを検出す
る。
4第3図は本実施例の信号処理系の構成を示すものであ
る。水平同期信号HDおよび垂直同期信号VDを発生する同
期信号発生回路80を設け、水平同期信号を可変偏向回路
81に供給する。この可変偏向回路81は、供給された水平
同期信号に基づき偏向信号を作成し、この偏向信号をAO
駆動回路82に供給する。AO駆動回路82は偏向信号に基づ
き音響光学素子16を駆動するための駆動信号を作成し、
この駆動信号を音響光学素子16に供給して音響光学素子
を所定の走査周波数f1で駆動する。また、同期信号発生
回路80からCCD駆動回路83,84に水平同期信号HDを供給
し、リニアイメージセンサ45,51の各素子に蓄積された
電荷を順次読出すための駆動信号を作成し、この駆動信
号の制御のもとで各素子に蓄積された電荷を順次読出
し、この光電出力信号を増幅器85,86で増幅して光学像
処理回路87に供給する。更に同期信号発生回路80から垂
直同期信号VDを駆動回路88に供給してガルバノミラー用
の駆動信号を作成し、この駆動信号を駆動装置89に供給
してガルバノミラー21を所定の周波数f2で駆動する。更
に、OBICを検出するためのプローバ72および73にはOBIC
検出回路90および91を接続し、その出力信号をOBIC像処
理回路92および93に供給する。これらのOBIC像処理回路
92および93には同期信号発生回路80から水平および垂直
同期信号HDおよびVDをも供給する。これらOBIC像処理回
路92および93の出力信号を比較回路94に供給して比較
し、その比較結果を判定回路95に供給し、被検半導体装
置の良否、特性などを判定する。一方、光学像処理回路
87から供給されるいずれか一方の光学像およびOBIC像処
理回路92,93から供給されるOBIC像を合成回路96で合成
し、カラーモニタ97上にいずれか一方の半導体装置の光
学像をグリーンで表示し、OBIC画像をレッドで表示す
る。従って光学像及びOBIC画像が同一画面上に色分けさ
れた状態で重ね合わせて表示されることになる。
一方、光ビームの主走査を行う音響光学素子16は、製
造上リニアな特性が得られにくい不具合がある。すなわ
ち、例えば第4図に示すように走査が進むに従って徐々
に走査速度が遅くなったり速くなったりする特性があ
る。このように走査速度が変動するとOBIC画像に画像歪
みが発生してしまう。一方、光学像は、リニアイメージ
センサが常に一定の読出速度で各素子に蓄積された電荷
を読出すため画像歪みが全く発生せず、この結果OBIC画
像が光学像と正確に対応しない不具合が生じてしまう。
この不具合を第5図を用いて説明する。第4図に示す走
査特性を有する音響光学素子に、第5図aに示す水平同
期信号と同期して第5図bに示す通常の偏向信号を供給
して駆動する場合、試料上の走査位置は第5図cに示す
ようになる。一方、リニアイメージセンサから出力され
る画像信号の試料上の位置は第5図dに示される。この
結果、OBIC画像と光学像との間に第5図eに示す位置誤
差が生じてしまう。このような音響光学素子の走査速度
変動による光学像とOBIC画像の画像上の不一致を解消す
るため、本例ではOBIC画像の画像歪みを補正する手段を
設ける。本例では音響光学素子16を駆動するための偏向
信号に補正を加えてOBIC画像を光学像に一致させる。す
なわち、音響光学素子16が第4図に示す特性を有する場
合、可変偏向回路81において第6図aに示す水平同期信
号と同期して第6図bに示す音響光学素子の走査特性と
は逆特性となる偏向信号を作成して音響光学素子16を駆
動する。この結果、半導体装置上における光ビームの走
査位置は第6図cに示されるようになり、リニアイメー
ジセンサ45,51からの出力信号の走査位置と一致するこ
とになる。
第7図に可変偏向回路81の一例を示す。同期信号を関
数発生器100に供給し、この関数発生器において音響光
学素子16の走査速度変動を補正する関数を作成し電圧制
御型発振器101に供給する。一方、この電圧制御型発振
器101の他方の入力端子から基準の偏向信号を供給し、
関数発生器100から供給される補正信号に基づいて第6
図bに示す偏向信号を出力する。このように構成すれ
ば、簡単な構成で音響光学素子の特性に応じた偏向信号
を作成することができる。
本発明は上述した実施例にのみ限定されるものではな
く、幾多の変形が可能である。例えば上述した実施例で
は被検半導体装置のOBIC像と光学像とをモニタ上で表示
するようにしたが、このことは必らずしも必要ではな
い。したがって、光学像のOBIC像との位置ずれを補正す
るための可変偏向回路は必ずしも必要ではない。また比
較回路においては、OBIC信号そのものを比較するだけで
なく、OBIC信号を処理した信号を比較することもでき
る。例えばOBIC信号を2値化して比較することもでき
る。
た、上述した実施例ではウェファ上に形成された半導
体チップの対応する位置に同時に光ビームを照射するよ
うにしたが、ウェファを半導体チップに分割し、チップ
をフレームに設け、リードワイヤをボンディングした状
態で検査することもでき、この場合にはプローバは必要
でなく、リードを受けるソケットを介してOBICを検出す
ることができる。
(発明の効果) 上述した本発明の検査装置においては、被検半導体装
置と基準半導体装置または他の被検半導体装置の同一位
置に光ビームを照射して得られるOBIC信号同志を比較判
定するようにしているため、高速の2次元走査が可能と
なるとともにリアルタイムでの検査が可能となり、検査
時間の大幅な短縮が可能になるとともに検査精度の向上
も図れる利点がある。また、上述した実施例のように、
レーザビームを収束したスポットを2次元的に偏向して
被検物体上に照射しているので照射エネルギーが大き
く、S/Nの大きなOBIC信号が得られる。また、OBIC信号
だけでなく光学像も検出するようにしているので、この
光学像を利用した検査も可能となりより有効な検査を行
なうことができる。また、この光学像を利用して高精度
の位置決めを行うこともできる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による検査装置の基本的構成を示す図、 第2図は本発明の検査装置の一実施例の光学系の構成を
示す図、 第3図は信号処理系の構成を示す図、 第4図は音響光学変換素子の特性を示す図、 第5図a〜eは可変偏向回路を設けない場合の光学像と
OBIC像とのずれを説明する信号波形図、 第6図a〜eは可変偏向回路を設ける場合の光学像とOB
IC像とのずれを説明する信号波形図、 第7図は可変偏向回路の構成を示す図である。 1……光源、2……偏向手段 3A,3B……対物レンズ、4A,4B……半導体装置 5A,5B……OBIC検出手段、6……偏向信号発生手段 7……比較手段、8……判定手段 11……He−Neレーザ光源、16……音響光学素子 18……ビームスプリッタ、20,22,……偏光ビームスプリ
ッタ 21……ガルバノミラー、24,33……1/4波長板 30,39……対物レンズ、31……ウェファ 45,51……リニアイメージセンサ 72,73……プローバ、94……比較回路 95……判定回路

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光ビームを放射する光源と、この光源から
    放射される光ビームを主走査方向に偏向する第1の偏向
    手段と、この第1偏向手段から射出される光ビームを2
    本の光ビームに分割する手段と、これらの光ビームを前
    記主走査方向と直交する副走査方向に偏向する第2の偏
    向手段と、これら第1および第2の偏向手段によって2
    次元的に偏向された2本の光ビームをそれぞれ微小スポ
    ットに収束して、検査すべき半導体装置および基準とな
    る半導体装置または他の検査すべき半導体装置の互いに
    対応する部分に同時に照射する対物レンズとを具える光
    ビーム照射手段と、 各光ビームの照射により各半導体装置において誘起され
    る電流を各別に取り出す手段と、 前記2次元的に偏向された光ビームが半導体装置に照射
    される位置を特定しながら、前記光ビームの照射により
    誘起される電流を互いに比較する手段と、 この比較の結果に基づいて半導体装置の良否、特性等を
    判定する手段とを具えることを特徴とする光誘起電流に
    よる半導体装置の検査装置。
  2. 【請求項2】前記半導体装置に照射される光ビームの反
    射光を前記第2偏向手段を介してそれぞれ受光するリニ
    アイメージセンサと、これらリニアイメージセンサの出
    力画像信号と前記光誘起電流とを受けて半導体装置の光
    学像および光誘起電流による像を重畳して表示する手段
    とを具えることを特徴とする特許請求の範囲1記載の光
    誘起電流による半導体装置の検査装置。
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