JP2623804B2 - エポキシ系樹脂組成物 - Google Patents

エポキシ系樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は半田耐熱性、耐熱衝撃性、流動性および捺印
性が優れ、バリやクラックの発生を軽減したエポキシ系
樹脂組成物に関するものである。
<従来の技術> エポキシ樹脂は耐熱性、耐湿性、電気特性および接着
性などに優れており、さらに配合処方により種々の特性
が付与できるため、塗料、接着剤および電気絶縁材料な
どの工業材料として利用されている。
たとえば、半導体装置などの電子回路部品の封止方法
として、従来より金属やセラミックスによるハーメチッ
クシールやフェノール樹脂、シリコーン樹脂およびエポ
キシ樹脂などによる樹脂封止が提案されているが、経済
性、生産性、物性のバランスの点からクレゾールノボラ
ック型エポキシ樹脂による樹脂封止が中心になってい
る。
一方、最近は、プリント基板への部品実装においても
高密度化、自動化が進められており、従来のリードピン
を基板の穴に挿入する“挿入実装方式”に代わり、基板
表面に部品を半田付けする“表面実装方式”がさかんに
なってきている。それに伴い、パッケージも従来のDIP
(デュアル・インライン・パッケージ)型から高密度実
装、表面実装に適した薄型のFPP(フラット・プラスチ
ック・パッケージ)型に移行しつつある。
しかるに、エポキシ樹脂は上記したように封止用樹脂
としての好ましい特徴を有しているものの、剛直な網目
構造を有するために熱応力が発生しやすく、たとえば、
半導体装置の封止に用いた場合、急激な温度変化により
パシベーション膜や素子の表面にクラックを生じたり、
アルミ配線がスライドして電流がリークしたり、さらに
は封止樹脂自体にクラックを生じたりするという好まし
くない傾向があった。
このために、エポキシ樹脂に対する低応力剤としてゴ
ム類を配合する方法(特開昭58−219218号公報、特開昭
59−96122号公報および特開昭63−90530号公報などおよ
びシリコーンオイル類を配合する方法(特公昭61−4854
4号公報)などが提案されており、なかでもシリコーン
オイル類、すなわちオルガノポリシロキサン誘導体を用
いたエポキシ樹脂組成物は、高温安定性および電気特性
が改良され、半導体封止用樹脂としての優れた性能を具
備している。
また、最近では上述した表面実装方法への移行に伴
い、従来あまり問題とならなかった半田付け工程が大き
な問題となってきている。すなわち、従来のピン挿入実
装方式では半田付け工程はリード部が部分的に加熱され
るだけであったが、方面実装方式ではパッケージ全体が
熱媒に浸され加熱される。そして、この表面実装方式に
おける半田付け方法としては半田浴浸漬、不活性ガスの
飽和蒸気による加熱(ベーパフェイズ法)および赤外線
リフロー法などが用いられるが、いずれの方法でもパッ
ケージ全体が210〜270℃の高温に加熱されることにな
る。そのため従来の封止用樹脂で封止したパッケージは
半田付け時に樹脂部分にクラックが発生し、信頼性が低
下して製品として使用できなくなるという問題を含んで
いたのである。
半田付け工程におけるクラックの発生は、後硬化して
から実装工程の間までに吸湿された水分が半田付け加熱
時に爆発的に水蒸気化、膨脹することに起因するといわ
れており、その対策として後硬化したパッケージを完全
に乾燥し密封した容器に収納して出荷する方法が用いら
れている。
さらに、半田耐熱性を向上するための封止用樹脂の改
良も種々検討されており、たとえば撥水性の添加剤やワ
ックスにより吸水性を低下させ、半田浴での水分による
応力発生を下げる方法(特開昭60−65023号公報)など
が提案されている。
<発明が解決しようとする課題> しかしながら、エポキシ樹脂の低応力化のために使用
されるオルガノポリシロキサン誘導体は、エポキシ樹脂
との相溶性がよくないため、このものをそのまま添加し
た場合には、エポキシ樹脂通での分散性が悪く、その耐
熱成形性を低下せしめるばかりか、成形時のバリを大幅
に増加させ、さらにはオルガノポリシロキサン誘導体自
身が表面ににじみでてきて、捺印性(インクマーク性)
を阻害するなどの点で、信頼性に劣るという問題がっ
た。
また、種々の方法で半田耐熱性を改良されたエポキシ
樹脂も、それぞれ少しづつ効果を挙げてきているが、実
装技術の進歩に伴うより苛酷な要請に答えるには十分で
はなく、半田付け加熱時のクラック発生を防止した、信
頼性の高い封止用エポキシ樹脂はいまだ得られていな
い。
さらに、従来より半導体封止用用途に使用されていた
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂は、比較的粘度が
高いため、小粒径のシリカを添加したり、シリカの添加
量を増やすと流動性が低下して成形が困難になるという
問題があった。
そこで本発明の課題は、上述した従来の半導体封止用
エポキシ樹脂組成物が有する問題点を解消することにあ
る。
したがって本発明の目的は、半田耐熱性、耐熱衝撃
性、流動性および捺印性が優れ、バリやクラックの発生
を軽減した、信頼性の高いエポキシ系樹脂組成物を提供
することにある。
<課題を解決するための手段> 本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討し
た結果、特定の変性オルガノポリシロキサンを低応力化
剤として使用するとともに、不飽和カルボン酸を含有す
るビニル系共重合体を靭性改良剤として併用することに
より、半田耐熱性の改良と同時に、耐熱衝撃性、流動
性、捺印性、バリ、クラックなどにおける信頼性の改良
が得られることを見出し、本発明に到達した。
すなわち本発明はエポキシ樹脂(A)、硬化剤
(B)、ビニル系化合物と、不飽和カルボン酸からなる
ビニル系共重合体(C)、両末端にエポキシ基を含有す
るオルガノポリシロキサン、側鎖にエポキシ基とポリア
ルキレンオキサイド基を有するオルガノポリシロキサン
およびアミノシランの反応生成物(以下、変性オルガノ
ポリシロキサンと呼ぶ)(D)およびシリカ粉末(E)
からなることを特徴とするエポキシ系樹脂組成物を提供
するものである。
本発明で使用するエポキシ樹脂(A)としては、1分
子中に2個以上のエポキシ基を含有し、従来から半導体
の封止用に用いられてきたエポキシ樹脂を特に制限する
ものではなく、たとえば、クレゾールノボラック型エポ
キシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビス
フェノールAやレゾルシンなどから合成される各種ノボ
ラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹
脂および複素環式エポキシ樹脂などが挙げられ、なかで
のノボラック型エポキシ樹脂が耐湿性の面で最も好適に
使用できる。
なお、上記エポキシ樹脂(A)は、それぞれ単独で、
あるいは二種以上を併用して使用することができるが、
さらに室温では固体であるが、高温では粘度の低い液体
となる、下記一般式(I)で表わされる骨格を有するエ
ポキシ樹脂(A′)を混合使用することにより、取扱作
業性の向上やシリカの添加量増加などを図ることができ
る。
(ただし、R1〜R8は水素原子、C1〜C4の低級アルキル基
またはハロゲン原子を示す。) これらエポキシ樹脂(A′)の具体例としては、4,
4′−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)ビフェニル、4,
4′−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)−3,3′,5,5′
−テトラメチルビフェニル、4,4′−ビス(2,3−エポキ
シプロポキシ)−3,3′,5,5′−テトラメチル−2−ク
ロロビフェニル、4,4′−ビス(2,3−エポキシプロポキ
シ)−3,3′,5,5′−テトラメチル−2−ブロモビフェ
ニル、4,4′−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)−3,
3′,5,5′−テトラエチルビフェニルおよび4,4′−ビス
(2,3−エポキシプロポキシ)−3,3′,5,5′−テトラブ
チルビフェニルなどが挙げられ、これらの配合量は上記
エポキシ樹脂(A)に対して通常5重量%以上が好適で
ある。
本発明のエポキシ系樹脂組成物におけるこれらエポキ
シ樹脂(A)の配合量には特に制限はなく、通常3〜30
重量%、好ましくは5〜25重量%である。
本発明で用いる硬化剤(B)は、エポキシ樹脂(A)
と反応して硬化されるものであれば特に制限されるもの
ではなく、たとえば、フェノールノボラック樹脂、クレ
ゾールノボラック樹脂、下記式一般式(II)で表わされ
るノボラック樹脂、 (ただし、nは0以上の整数を示す。) ビスフェノールAやレゾルシンから合成される各種ノ
ボラック樹脂、各種多価フェノール化合物、無水マレイ
ン酸、無水フタル酸、無水ピロメリット酸などの酸無水
物およびメタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニル
メタン、ジアミノジフェニルスルホンなどの芳香族アミ
ンなどが挙げられる。なかでも、ノボラック型フェノー
ル樹脂が好適であり、ここでいうノボラック型フェノー
ル樹脂としては、フェノールおよびアルキルフェノール
などのフェノール類とホルムアルデヒドとを反応させて
得られるノボラック型フェノール樹脂を特に制限なく使
用することができるが、望ましくは、軟化点が70〜95
℃、水酸基当量が95〜150のものがさらに好適である。
本発明のエポキシ系樹脂組成物において、硬化剤
(B)の配合量については特に制限はないが、通常は1
〜20重量%、好ましくは2〜15重量%である。
エポキシ樹脂(A)と硬化剤(B)の配合比は、機械
的性質や耐熱性などの点からエポキシ樹脂(A)に対す
る硬化剤(B)の化学当量比が0.5〜1.5、特に0.7〜1.3
の範囲にあることが好ましい。
なお、本発明においては、上記エポキシ樹脂(A)と
硬化剤(B)の硬化反応を促進するための硬化促進剤、
たとえば2−メチルイミダゾール、2,4−ジメチルイミ
ダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、4−
フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミ
ダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾールなどのイミダ
ゾール類、トリエチルアミン、ベンジルジメチルアミ
ン、α−メチルベンジルジメチルアミン、2−(ジメチ
ルアミノメチル)フェノール、2,4,6−トリス(ジメチ
ルアミノメチル)フェノール、1,8−ジアザビシクロ
(5,4,0)ウンデセン−7などの3級アミン類、ジルコ
ニウムテトラメトキシド、ジルコニウムテトラプロポキ
シド、テトラキス(アセチルアセトナト)ジルコニウ
ム、トリ(アセチルアセトナト)アルミニウムなどの有
機金属類およびトリフェニルホスフィン、トリエチルホ
スフィン、トリブチルホスフィン、トリメチルホスフィ
ン、トリ(p−メチルフェニル)ホスフィン、トリ(ノ
ニルフェニル)ホスフィンなどの有機ホスフィン類など
が挙げられ、用途によっては二種以上の硬化促進剤を併
用してもよい。これら硬化促進剤の添加量はエポキシ樹
脂(A)100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲が好適
である。
次に、本発明で使用するビニル系共重合体(C)と
は、ビニル系化合物(C1)と不飽和カルボン酸(C2)と
からなる共重合体である。
ここでいうビニル系化合物(C1)としては、エチレ
ン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、スチレ
ン、ブタジエン、イソプレンおよびアクリロニトリルな
どが挙げられ、これらは二種以上を併用することができ
る。
また、不飽和カルボン酸(C2)としては、アクリル
酸、メタアクリル酸、エタアクリル酸、クロトン酸、マ
レイン酸、フマール酸、イタコン酸およびシトラコン酸
などが挙げられ、なかでもアクリル酸、メタアクリル酸
およびマレイン酸が好ましく用いられる。
ビニル系共重合体(C)における不飽和カルボン酸
(C2)の共重合量は0.01〜15重量%、特に0.01〜10重量
%の範囲が好適であり、0.01重量%未満では組成物の成
形時に(C)成分自体がブリードアウトして金型を汚す
恐れがあり、また15重量%を越えると得られる成形品の
流動性および耐湿性が損なわれる傾向があるため好まし
くない。
ビニル系共重合体(C)の配合量は、エポキシ樹脂
(A)100重量部に対して5〜30重量部、特に10〜20重
量部の範囲が好適であり、5重量部未満では組成物から
なる成形品の靭性が不足して半田耐熱性の改良効果が小
さく、また30重量部を越えると成形時と流動性が低下す
るとともに、耐湿性も損なわれるため好ましくない。
ビニル系共重合体(C)の配合手順は任意の手順によ
り行うことができ、たとえば予めエポキシ樹脂(A)と
溶融混合した後、他の成分を配合する方法および他のす
べての成分と同時に混合する方法などが挙げられる。
また、本発明で使用する変性オルガノポリシロキサン
(D)とは、両末端にエポキシ基を含有するオルガノポ
リシロキサン(D1)と、側鎖にエポキシ基とポリアルキ
レンオキサイド基を有するオルガノポリシロキサン(D
2)との混合物に、アミノシラン(D3)を反応せしめて
なる反応生成物である。
ここで、両末端にエポキシ基を含有するオルガノポリ
シロキサン(D1)としては、たとえば下記一般式(II
I)で表わされるものが挙げられる。
(式中、nは1以上の整数、Rは2価の有機基を示
す。) 上記式(III)におけるRは2価の有機基、たとえば
置換もしくは置換アルキレン基、非置換もしくは置換フ
ェニレン基および非置換もしくは置換アラルキレン基を
示し、その具体例としてはエチレン基、プロピレン基、
ブチレン基、テトラメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘ
プタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、
デカメチレン基、フェニレン基、トリレン基およびキシ
レン基などが挙げられるが、なかでもエチレン基が好適
である。また上記式(III)においてnは好ましくは5
〜200である。
また、側鎖にポリアルキレンオキサイド基を含有する
オルガノポリシロキサン(D2)としては、たとえば下記
一般式(IV)で表わされるものが挙げられる。
(式中、x、y、z、i、jは0以上の整数、Rは2価
の有機基を示す。) 上記式(IV)におけるRとしては、上記式(III)の
Rで説明した2価の有機基と同様なものが挙げられる。
さらに、アミノシラン(D3)としては下記一般式
(V)で表わされるものが使用される。
NH2CH2CH2NHCH2CH2CH2Si(OCH3 ……(V) (式中Rはメチル基またはエチル基を示す。) 上記(D1)と(D2)成分からなる混合物における混合
割合は任意であるが、(D1)の割合が多くなると低応力
化効果が低下し、また(D2)の割合が多くなると組成物
の電気特性が低下する傾向があるため、(D1)100重量
部に対して、(D2)5〜500重量部の範囲から選択する
のが望ましい。
上記(D1)と(D2)の混合物に対するアミノシラン
(D3)の反応割合は、前者(混合物)1当量に対し、後
者が0.9〜0.2当量、特に0.7〜0.5当量となる範囲が好適
である。アミノシラン(D3)の反応割合が上記の範囲よ
りも多いと、反応物がゲル化するとともに、組成物の耐
久寿命が低下し、また上記の範囲よりも少ないと、組成
物の成形時にバリを生じたり、上記(D)成分のにじみ
出しが生起するという好ましくない傾向が招かれること
がある。
上記(D1)と(D2)の混合物に対するアミノシラン
(D3)の反応は、両者を窒素気流下で加熱撹拌すること
により行われる。
なお、本発明における変性オルガノポリシロキサン
(D)は、上記(D1)、(D2)および(D3)がすべて反
応したものに限らず、未反応原料を一部含有しているも
のも包含する。
これら変性オルガノポリシロキサン(D)の添加方法
には特に制限はないが、予めシリカ(E)と混合してお
くか、あるいはエポキシ樹脂(A)と加熱混合する方法
が望ましい。
さらに、本発明で用いるシリカ粉末(E)について
は、その種類を特に限定しないが、好ましくは、平均粒
径30μm以下で、最大粒径100μm以下のものであれば
粉砕品でも、球状品でも、また両者の混合品でも使用す
ることができる。
シリカ粉末(E)の配合割合は、エポキシ系樹脂組成
物に対して65〜85重量%が好ましい。この範囲より多く
なると流動性が極端に低下し成形ができなくなり、また
この範囲より少なくなると組成物の熱膨張率が大きくな
るなどの好ましくない問題を生ずることがある。
本発明においては、上記5成分のほかに必要に応じて
硬化促進剤、離型剤、カップリング剤、難燃剤、着色剤
などを用いることができる。硬化促進剤としては、前述
したイミダゾール類、アミン類および有機リン化合物な
どが、また、離型剤としては天然ワックス類、合成ワッ
クス類および長鎖脂肪酸の金属塩類などが好ましく用い
られる。
本発明のエポキシ系樹脂組成物は、上記原料を用いて
次のようにして製造することもできる。すなわち、上記
エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、ビニル系共重合体
(C)、変性オルガノポリシロキサン(D)、シリカ粉
末(E)およびその他の添加剤とを適宜配合し、ミキサ
ーなどで十分均一混合した後、熱ロールなどで溶融混練
し、室温に戻し粉砕し封止材料用組成物とすることがで
きる。この組成物を用いて半導体素子を封止した場合、
得られる装置は、バリやクラックの発生が少なく、極め
て優れた半田耐熱性、耐熱衝撃性、流動性および捺印性
を発揮する。
これは上記(D)成分中のアミノシラン残基が、シリ
カ粉末(E)のシラノール基と反応するか、または
(D)成分中のエポキシ基が硬化剤(B)と反応して
(D)成分の流出を防ぐとともに(D)成分自体の微分
散に寄与し、さらには上記(C)成分がエポキシ樹脂
(A)の靭性向上に寄与することに基因するものと考え
られる。
<実施例> 以下、実施例により本発明を具体例に説明する。
実験例1 (変形オルガノポリシロキサン(D)の合成) 撹拌機、温度計を備えたフラスコ中に表1に示した両
末端にエポキシ基を含有するオルガノポリシロキサン
(D1)、側鎖にエポキシ基とポリアルキレンオキサイド
基を含有するオルガノポリシロキサン(D2)およびアミ
ノシラン(D3)を、夫々表2に示す割合で加え、窒素気
流下、140℃で90分間撹拌して、4種の反応生成物a〜
dを得た。
なお、生成物dはゲル化したため、実用に供すること
ができなかった。
(ビニル系共重合体(C)の準備) 下記5種のビニル系共重合体イ〜ホを準備した イ.エチレン/アクリル酸(重量比;97:3)共重合体 ロ.エチレン/メタクリル酸(重量比;92:8)共重合体 ハ.スチレン/ブタジエン/マレイン酸(重量比;29:6
7:4)共重合体 ニ.アクリロニトリル/ブタジエン/アクリル酸(重量
比;30:65:5)共重合体 ホ.エチレン/アクリル酸(重量比;80:20)共重合体 実施例1〜7、比較例1〜4 実験例1によって得られた変性オルガノポリシロキサ
ンb〜cと他の原料を表3に示した配合割合で室温で混
合した後、90〜95℃で混練し冷却して、粉砕し目的とす
る粉末状のエポキシ樹脂組成物を得た。
この樹脂組成物を用い、低圧トランスファー成形法に
より175℃×2分の条件で成形して曲げ試験片(5″×1
/2″×1/4″)、引張試験片および模擬素子を封止した4
4pin QFPを得た後、175℃で5時間ポストキュアした。
ポストキュア後、次の物性測定法により、各組成物の物
性を測定した。
曲げ弾性率:曲げ試験片を用いてASTM D−790規格に従
い測定した。
引張破断伸度:引張試験片を用いてASTM K−638に従い
測定した。
ガラス転移温度(Tg):試料(1/2″×1/4″×1/4″)
についてTMA(昇温速度:10℃/分)で測定した。
スパイラルフロー:EMMI規格に基づいて測定した。
半田耐熱性:44pin QFP32個を215℃のVPS(ペーパーフエ
イズソルダリング)で90秒加熱してクラックを発生しな
いQFPの個数を求めた。
バリ:バリ金型を用いて評価 ○……良好、×……不良 サーマルサイクル:44pin QFP20個に150℃×30分〜−60
℃×30分のサーマルサイクルを800回与え、20個のうち
クラックが発生する個数を求めた。
捺印性:得られたデバイスを後硬化した後フロンで洗浄
し乾燥した。それに線幅のことなるスタンプを用い熱硬
化性インクを捺印して、熱硬化した。このものをフロン
洗浄(3分)した後、豚毛のブラッシで10回擦った。こ
の作業を3回繰り返し、インクの付着状態を顕微鏡で観
察した。
○……良好、×……不良 この結果を表4に示す。
表4の結果から明らかなように、本発明のエポキシ系
樹脂組成物は良好な低応力性、耐熱衝撃性および流動性
を有しており、しかもバリやクラックの発生が少なく、
半田耐熱性および捺印性に優れている。
<発明の効果> 以上説明したように、本発明のエポキシ系樹脂組成物
は低応力性、耐熱耐熱性および流動性に優れており、バ
リやクラックの発生が少なく、しかも半田耐熱性および
捺印性の優れた成形品を与えることができることから、
信頼性を向上した半導体装置を製造するための材料とし
て極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 63/00 NJW C08L 63/00 NJW NKB NKB H01L 23/29 H01L 23/30 R 23/31 //(C08L 63/00 13:00) (C08L 63/00 23:08) (56)参考文献 特開 昭62−192422(JP,A) 特開 平1−185350(JP,A) 特開 平1−286346(JP,A) 特開 平1−240556(JP,A) 特開 昭63−199218(JP,A) 特開 昭55−75471(JP,A) 特開 昭58−69244(JP,A) 特開 昭60−36527(JP,A) 特開 昭63−20324(JP,A) 特開 平2−129220(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、ビニ
    ル系化合物と、不飽和カルボン酸からなるビニル系共重
    合体(C)、両末端にエポキシ基を含有するオルガノポ
    リシロキサン、側鎖にエポキシ基とポリアルキレンオキ
    サイド基を有するオルガノポリシロキサンおよびアミノ
    シランの反応生成物(D)およびシリカ粉末(E)から
    なることを特徴とするエポキシ系樹脂組成物。
JP33141488A 1988-12-27 1988-12-27 エポキシ系樹脂組成物 Expired - Lifetime JP2623804B2 (ja)

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WO1995025139A1 (fr) * 1994-03-16 1995-09-21 Asahi Kasei Kogyo Kabushiki Kaisha Composition de resine de reticulation

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JPH02173153A (ja) 1990-07-04

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