JP2623708B2 - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JP2623708B2
JP2623708B2 JP15810988A JP15810988A JP2623708B2 JP 2623708 B2 JP2623708 B2 JP 2623708B2 JP 15810988 A JP15810988 A JP 15810988A JP 15810988 A JP15810988 A JP 15810988A JP 2623708 B2 JP2623708 B2 JP 2623708B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は高速動作が可能な半導体装置に関するもので
ある。
〔従来の技術〕
高速動作が可能と考えられている能動半導体装置の1
つにホットエレクトロン・トランジスタ(THETA,HET)
があり、例えば、ハイブラム(M.Heiblum)によりソリ
ッド・ステート・エレクトロニクス(Solid State Elec
tronics,Vol.24,p343,1981)に報告されている。このデ
バイスは、高エネルギーの電子をエミッタからベースに
注入するため、電子はベース中を高速で通過し、ベース
走行時間が短い。したがって高速動作に適している。
第3図に従来構造のHETの模式的断面図を示す。第3
図において、1は基板、2はn型の半導体からなるコレ
クタ層、3はこのコレクタ層よりも伝導帯のエネルギー
が高いアンドープの半導体からなるコレクタバリア層、
4はコレクタ層2と同じ種類の半導体からなるベース
層、5はこのベース層よりも伝導帯のエネルギーが高く
アンドープの半導体からなり電子がトンネルできる薄い
エミッタバリア層、6はコレクタ層2と同じ種類の半導
体からなるエミッタ層、7はコレクタ電極、8はベース
電極、9はエミッタ電極である。
この従来構造の半導体装置の動作を、半導体基板1と
して半絶縁性のGaAs、コレクタ層2,ベース層4およびエ
ミッタ層6としてドナー濃度が1×1018cm-3程度のn−
GaAs、コレクタバリア層3としてAl0.2Ga0.8As、エミッ
タバリア層5としてAl0.3GA0.7Asを用い、このバンド構
造を示す第4図を用いて説明する。
第4図は第3図のエミッタ層6からコレクタ層2にわ
たる。模式的なバンド構造を示したものである。第4図
において、10は第1の伝導帯の底、Efはフェルミ準位で
ある。
第4図に示すようにエミッタ・ベース間の電位差を0.
3V程度として、エミッタ層6よりベース層4のフェルミ
準位を低くしておくと、エミッタ層6の電子の一部はエ
ミッタバリア層5をトンネルで抜けベース層4へ移動す
る。この電子はエミッタ・ベース間の電位差によりエネ
ルギーを得(0.3eV程度)、ホットエレクトロンとなっ
てその大部分はベース層4中を通過してコレクタバリア
層3に達する。GaAsベース層4トal0.2GA0.8Asコレクタ
バリア層3との第1の伝導帯の底のエネルギー差は0.15
eV程度であるので、コレクタ層2のフェルミエネルギー
をベース層4よりも低くしておけば、ホット化した電子
はコレクタバリア層3に入り、コレクタバリア層3の電
界で加速されて、コレクタ層2まで移動する。
このように、この半導体装置においては、エミッタか
らベースに注入された電子がホットエレクトロンとなり
高速でベース層4とコレクタバリア層3を通過するた
め、高速動作が可能である。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、従来のHETでは前述の利点を有しているにも
かかわらず、電流利得(コレクタ電流/ベース電流)が
小さく大電流動作ができないので十分な高速化は達成さ
れていない。
エミッタからベースへの電子の注入は、エミッタバリ
ア層をトンネル効果で抜けさせることにより行っている
ため、大電流が得にくい。また、エミッタからベースに
注入された電子の一部は、高い不純物濃度のベース層中
で散乱によりコレクタ方向への運動量やエネルギーを失
いコレクタバリア層に入れずベース電流となるが、従来
のHETではベース層中での格子振動に結合したプラズモ
ン散乱の頻度が非常に高い。したがって、散乱によりエ
ネルギーを失ってコレクタバリア層で反射される電子と
コレクタ層に到達する電子の数が同程度となり、電流利
得は大きくできない。
本発明の目的は、従来のHETの欠点を除去し、超高速
動作が可能な半導体装置を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の半導体装置は、第1の伝導帯とこの第1の伝
導帯と異なる対称性の第2の伝導帯とを有し、第2の伝
導帯の底のエネルギーが第1の伝導帯の底のエネルギー
より低いn型の第1の半導体からなるエミッタ層と、 このエミッタ層の第2の伝導帯の底よりも低いエネル
ギーの第2の伝導帯の底とこの第2の伝導帯の底よりも
低いエネルギーの第1の伝導帯の底を有し、第2の伝導
帯の底のエネルギーがエミッタ層から遠ざかるにしたが
って低くなっているn型の第2の半導体からなるベース
層と、 前記エミッタ層の第2の伝導帯の底よりもエネルギー
が低くかつベース層の第1の伝導帯の底よりもエネルギ
ーが高い第2の伝導帯の底とベース層の第1の伝導帯の
底よりも高いエネルギーの第1の伝導帯を有する低不純
物濃度の第3の半導体からなるコレクタバリア層と、 n型の第4の半導体からなるコレクタ層とを積層した
構造を有することを特徴としている。
〔作用〕
本発明の半導体装置においては、エミッタからベース
への電子の注入は熱励起によって行われるため大電流動
作が可能であり、またベース層に注入された電子は第2
の伝導帯を走行し、第1の伝導帯に落ちてベース電流と
なることはほとんどないため、高い電流利得が得られ、
超高速動作が可能となる。
〔実施例〕
以下、本発明について実施例を示す図面を参照して詳
細に説明する。
第1図は本発明の実施例を示す模式的断面図である。
第1図において第3図と同じ番号のものは第3図と同等
物で同一機能を果たすものである。14は第1の伝導帯と
この第1の伝導帯と異なる対称性の第2の伝導帯とを有
し第2の伝導帯の底のエネルギーが第1の伝導帯の底の
エネルギーより低いn型の第1の半導体からなるエミッ
タ層、13はエミッタ層14の第2の伝導帯の底よりも低い
エネルギーの第2の伝導帯の底とこの第2の伝導帯の底
のエネルギーよりも低いエネルギーの第1の伝導帯の底
を有し第2の伝導帯の底のエネルギーがエミッタ層から
遠ざかるにしたがって低くなっているn型の第2の半導
体からなるベース層、12はエミッタ層14の第2の伝導帯
の底よりもエネルギーが低くかつベース層13の第1の伝
導帯の底よりもエネルギーが高い第2の伝導帯の底とベ
ース層13の第1の伝導帯の底よりも高いエネルギーの第
1の伝導帯を有する低不純物濃度の第3の半導体からな
るコレクタバリア層、11はn型の第4の半導体からなる
コレクタ層である。
第2図は本発明の実施例の動作を説明するためのバン
ド図である。第2図において、第1図および第4図と同
じ番号のものは第1図および第4図と同等物で同一機能
を果たすものである。15は第1の伝導帯と対称性の異な
る第2の伝導帯の底である。
熱平衡状態では、エミッタ層14の第2の伝導帯の底と
ベース層13の第1の伝導帯の底のエネルギーの差からエ
ミッタ側へ空乏層が延びており、エミッタ・ベース間の
電子の移動は妨げられている。さて、第2図に示すよう
にエミッタ・ベース間に電圧を印加すると、空乏層が減
少し電子に対する障壁が低くなるため、熱的に励起され
障壁高さ以上のエネルギーを持つ電子の全てはエミッタ
からベースへ注入される。このとき、電子は伝導帯の対
称性の違いからベース層13の第1の伝導帯には注入され
ず、第2の伝導帯に注入される。第2の伝導帯に注入さ
れた電子はエミッタ・ベース間の第2の伝導帯の底のエ
ネルギー差によりエネルギーを得、ホットエレクトロン
となってその大部分はベース層13中を通過してコレクタ
バリア層12に達する。ベース層13中では従来のHETと同
様に格子振動に結合したプラズモン散乱を受けて注入さ
れた電子の一部はエネルギーを失うが、第2の伝導帯の
底のエネルギーよりも低くなることはほとんどない。こ
れは、一般に状態密度の大きな第2の伝導帯から小さな
第1の伝導帯に散乱される確率は小さいからである。さ
らに、一度散乱によりコレクタ方向の運動量やエネルギ
ーを失っても、第2の伝導帯の傾斜による内部電界によ
り再びコレクタ方向の運動量を得るため、ほとんどの電
子はコレクタバリア層12に達する。したがって、ベース
に注入された電子が第1の伝導帯の底まで落ちてベース
電流に寄与することは非常に小さい。ベース層13を第2
の伝導帯において通過した電子は従来のHETと同様にコ
レクタバリア層12に入り、コレクタバリア層12の電界で
加速されて、コレクタ層11まで移動する。
以上述べたように本発明の構造によれば、エミッタか
らベースへ注入される電子数が多く大電流を容易に得る
ことができ、またエミッタからベースに注入された電子
がベース層内でエネルギーを失いベース電流に寄与する
ことはほとんどないので、高い電流利得を得ることがで
きる。その結果、超高速動作が可能になる。
次に、この本発明の実施例により作成した半導体装置
の製造方法、構造および特性について延べる。結晶成長
方法としてはMBE(Molecular Beam Epitaxy)を用い、
半絶縁性のGaAs基板1上に厚さ0.5μmでドナー濃度が
1×1018cm-3のn−AlAsコレクタ層11、厚さ3000Åでア
ンドープのAl0.7Ga0.3Asコレクタバリア層12、厚さ500
ÅでIn0.3Ga0.7As(コレクタバリア側)からIn0.2Ga0.8
As(エミッタ側)へ徐々に組成が変わっているドナー濃
度が1×1018cm-3のn型のベース層13、厚さ0.5μmで
ドナー濃度が1×1018cm-3のn−Al0.5GA0.5Asエミッタ
層14を順次成長した。電極形成のためにベース層13およ
びコレクタ層11をエッチングにより露出させた。コレク
タ電極7,ベース電極8およびエミッタ電極9は、AuGe/A
uを蒸着しアロイすることによって形成した。この構造
においては第1の伝導帯はr点であり、第2の伝導帯は
X点である。このHETにおいて、コレクタ電流1×105A/
cm2以上が得られ、電流利得20が得られた。
以上の実施例では、コレクタバリア層12の第2の伝導
帯の底のエネルギーはベース層13の第2の伝導帯の底よ
りも低くなっているが、エネルギー差がほとんどなくて
もよい。半導体材料としてAlGaAs/InGaAs系しか示さな
かったが、InGaAlAs/InP系,AlGaSb/InAs系などの半導
体、その他の各種半導体でも本発明が適用できることは
明らかである。また、用いる材料は格子定数が合ってい
ることが望ましいが、上に示した実施例のように、材料
の格子定数が少し異なって歪が入っている材料でもかま
わない。さらに、第1の伝導帯と第2の伝導帯の組合せ
としてΓ点とX点しか示さなかったが、Γ点とL点や、
L点とX点などの組合せでもよい。
〔発明の効果〕
本発明の半導体装置によれば、大電流が得られると共
に電流利得が大幅に改善され、超高速動作が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例の模式的断面図、 第2図は第1図の実施例のバンド構造図、 第3図は従来のHETの模式的断面図、 第4図は第3図のHETのバンド図である。 1……基板 2……コレクタ層 3……コレクタバリア層 4……ベース層 5……エミッタバリア層 6……エミッタ層 7……コレクタ電極 8……ベース電極 9……エミッタ電極 10……第1の伝導帯の底 11……コレクタ層 12……コレクタバリア層 13……ベース層 14……エミッタ層 15……第2の伝導帯の底 Ef……フェルミ準位

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の伝導帯とこの第1の伝導帯と異なる
    対称性の第2の伝導帯とを有し、第2の伝導帯の底のエ
    ネルギーが第1の伝導帯の底のエネルギーより低いn型
    の第1の半導体からなるエミッタ層と、 このエミッタ層の第2の伝導帯の底よりも低いエネルギ
    ーの第2の伝導帯の底とこの第2の伝導帯の底よりも低
    いエネルギーの第1の伝導帯の底を有し、第2の伝導帯
    の底のエネルギーがエミッタ層から遠ざかるにしたがっ
    て低くなっているn型の第2の半導体からなるベース層
    と、 前記エミッタ層の第2の伝導帯の底よりもエネルギーが
    低くかつベース層の第1の伝導帯の底よりもエネルギー
    が高い第2の伝導帯の底とベース層の第1の伝導帯の底
    よりも高いエネルギーの第1の伝導帯を有する低不純物
    濃度の第3の半導体からなるコレクタバリア層と、 n型の第4の半導体からなるコレクタ層とを積層した構
    造を有することを特徴とする半導体装置。
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