JP2623616B2 - 濃厚アルカリ液の処理方法 - Google Patents
濃厚アルカリ液の処理方法Info
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- JP2623616B2 JP2623616B2 JP62304095A JP30409587A JP2623616B2 JP 2623616 B2 JP2623616 B2 JP 2623616B2 JP 62304095 A JP62304095 A JP 62304095A JP 30409587 A JP30409587 A JP 30409587A JP 2623616 B2 JP2623616 B2 JP 2623616B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は5重量%以上の濃厚アルカリ液中の重金属を
分離する濃厚アルカリ液の処理方法に関するものであ
る。
分離する濃厚アルカリ液の処理方法に関するものであ
る。
表面処理工程などから、銅化合物などの重金属類を含
む濃厚アルカリ液が排出されることがある。
む濃厚アルカリ液が排出されることがある。
従来、このような濃厚アルカリ液から重金属イオンを
分離することは困難をきわめており、多くの場合、その
まゝ中和して処分されていた。
分離することは困難をきわめており、多くの場合、その
まゝ中和して処分されていた。
アルカリの濃度が5%以上となるような濃厚アルカリ
液においてはpHが14を超えてしまい、このような環境下
では、一般的な重金属錯体含有水の場合と異なり、水酸
化物を形成させるべく薬剤を添加しても、生成した水酸
化物がアルカリによってイオン化し、再溶解してしまう
からである。
液においてはpHが14を超えてしまい、このような環境下
では、一般的な重金属錯体含有水の場合と異なり、水酸
化物を形成させるべく薬剤を添加しても、生成した水酸
化物がアルカリによってイオン化し、再溶解してしまう
からである。
一方、一般的な重金属錯体を含む廃水の処理方法とし
てマグネシウム化合物を添加して処理する方法は本出願
人が先に特願昭60−34086号(特開昭61−192386号)と
して提案した。
てマグネシウム化合物を添加して処理する方法は本出願
人が先に特願昭60−34086号(特開昭61−192386号)と
して提案した。
〔発明が解決しようとする問題点〕 しかし、前記提案方法においてはマグネシウム化合物
添加後のpHは10〜12に調整しなければならず、pHが12を
超えると一旦沈殿した重金属類が分散、再溶解して処理
効率が極めて悪くなり、実際的ではなくなってしまうと
いう認識があった。
添加後のpHは10〜12に調整しなければならず、pHが12を
超えると一旦沈殿した重金属類が分散、再溶解して処理
効率が極めて悪くなり、実際的ではなくなってしまうと
いう認識があった。
従って、pHが14を超えるような濃厚アルカリ液中の重
金属類の分離方法として、マグネシウム化合物を適用す
ることは、前記の認識に反し、事実かって提案されたこ
とはなく、前述のとおり単に中和して処分されるのみで
あった。
金属類の分離方法として、マグネシウム化合物を適用す
ることは、前記の認識に反し、事実かって提案されたこ
とはなく、前述のとおり単に中和して処分されるのみで
あった。
本発明は、このような濃厚アルカリ液中の重金属を分
離し、必要に応じて濃厚アルカリ液を再利用することが
できるような技術の開発をめざし、鋭意研究が続けられ
た結果完成されたものである。
離し、必要に応じて濃厚アルカリ液を再利用することが
できるような技術の開発をめざし、鋭意研究が続けられ
た結果完成されたものである。
即ち、本発明は重金属を含む5重量%以上の濃厚アル
カリ液にマグネシウム化合物を添加して固液分離するこ
とを特徴とする濃厚アルカリ液の処理方法である。
カリ液にマグネシウム化合物を添加して固液分離するこ
とを特徴とする濃厚アルカリ液の処理方法である。
本発明の対象とする濃厚アルカリ液としては、アルカ
リの濃度が5重量%以上であり、pHでは14を超えてしま
うような濃厚アルカリ液が挙げられる。
リの濃度が5重量%以上であり、pHでは14を超えてしま
うような濃厚アルカリ液が挙げられる。
アルカリとしては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム
など強アルカリ性物質が挙げられる。
など強アルカリ性物質が挙げられる。
一方、この濃厚アルカリ液に含まれる重金属として
は、銅、亜鉛、クロム及びアルミニウムなどが挙げられ
る。
は、銅、亜鉛、クロム及びアルミニウムなどが挙げられ
る。
このような重金属を含む濃厚アルカリ液としては、メ
ッキ剥離工程や電解研磨工程などの各種表面処理工程廃
水などが例示されるが、これに限られることはない。
ッキ剥離工程や電解研磨工程などの各種表面処理工程廃
水などが例示されるが、これに限られることはない。
なお、本発明において、重金属はクエン酸、酒石酸、
グルコン酸、マロン酸、トリエタノールアミン及びアン
モニアなどのキレート剤とともに存在していてもよい。
但し、このようなキレート剤と共存していても重金属錯
体を形成することはなく、前述の理由で重金属は陰イオ
ンとして存在している。例えば銅を例にとると、 となる。
グルコン酸、マロン酸、トリエタノールアミン及びアン
モニアなどのキレート剤とともに存在していてもよい。
但し、このようなキレート剤と共存していても重金属錯
体を形成することはなく、前述の理由で重金属は陰イオ
ンとして存在している。例えば銅を例にとると、 となる。
このような濃厚アルカリ液中の重金属イオンを沈殿分
離するためにマグネシウム化合物を加える。
離するためにマグネシウム化合物を加える。
本発明に用いられるマグネシウム化合物としては、酸
化マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウ
ム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウムなどが挙げら
れるが、これらに限られず、要は高アルカリ条件下で重
金属イオンと反応して不溶性化合物を形成するものであ
ればよい。
化マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウ
ム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウムなどが挙げら
れるが、これらに限られず、要は高アルカリ条件下で重
金属イオンと反応して不溶性化合物を形成するものであ
ればよい。
なお、前記例のうち、酸化マグネシウムは粉末状粒子
であり、そのまゝ使用するとアルカリ性下では溶解しに
くく、酸化マグネシウム粒子の表面のみがイオン化し、
そこで重金属イオンと反応する。このため、沈殿分離や
その後の脱水が容易になるうえ、特に処理済の濃厚アル
カリ液を再利用する場合には、アルカリ液中に余計なイ
オンを持ち込むことがないので好ましい。
であり、そのまゝ使用するとアルカリ性下では溶解しに
くく、酸化マグネシウム粒子の表面のみがイオン化し、
そこで重金属イオンと反応する。このため、沈殿分離や
その後の脱水が容易になるうえ、特に処理済の濃厚アル
カリ液を再利用する場合には、アルカリ液中に余計なイ
オンを持ち込むことがないので好ましい。
以上のように重金属を含む濃厚アルカリ液にマグネシ
ウム化合物を添加すると、重金属イオンとマグネシウム
化合物が下式のように反応する(前述の銅の例)。
ウム化合物を添加すると、重金属イオンとマグネシウム
化合物が下式のように反応する(前述の銅の例)。
このような高アルカリ性下における重金属イオンとマ
グネシウム化合物の直接反応による沈殿生成法は従来知
られていなかったものである。
グネシウム化合物の直接反応による沈殿生成法は従来知
られていなかったものである。
マグネシウム化合物の添加量は上述の反応式からも明
らかなように重金属イオンとの反応当量以上とする。
らかなように重金属イオンとの反応当量以上とする。
こうして生成した沈殿物は公知の固液分離手段により
濃厚アルカリ液から分離すればよい。
濃厚アルカリ液から分離すればよい。
分離した沈殿物は別途脱水後処分する。一方、上澄液
である濃厚アルカリ液は中和後処分してもよいが、十分
精製されているので再使用することが可能である。
である濃厚アルカリ液は中和後処分してもよいが、十分
精製されているので再使用することが可能である。
濃厚アルカリ液中に存在する重金属はキレート剤が存
在していても下式のように大部分がイオン状となって存
在している(銅の例を示す)。
在していても下式のように大部分がイオン状となって存
在している(銅の例を示す)。
このような液にマグネシウム化合物を添加すると下式
の反応に従って重金属の難溶性塩を形成する。
の反応に従って重金属の難溶性塩を形成する。
この化合物は極めて安定であり、濃厚アルカリ液中に
おいても再溶解することはない。
おいても再溶解することはない。
以下に本発明の実施例を揚げてさらに本発明を説明す
る。
る。
銅イオン200mg/l、酒石酸500mg/l及び水酸化ナトリウ
ム10重量%をそれぞれ含む濃厚アルカリ液に、MgOを10g
/l添加し、0.5時間攪拌を行なった。
ム10重量%をそれぞれ含む濃厚アルカリ液に、MgOを10g
/l添加し、0.5時間攪拌を行なった。
その後、No.5A紙を用いて固液分離を行ない、液
中の銅イオン濃度およびマグネシウムイオン濃度を測定
したところ、1mg/l以下であった。
中の銅イオン濃度およびマグネシウムイオン濃度を測定
したところ、1mg/l以下であった。
これからわかるように、本発明方法は濃厚アルカリ液
中の重金属イオンを効率良く分離することができる。
中の重金属イオンを効率良く分離することができる。
本発明は、濃厚アルカリ液中の重金属類を極めて効率
よく分離することができる。また、得られた濃厚アルカ
リ液は再利用することができ、経済的に大きな利益をも
たらすという著しい効果を発揮する。
よく分離することができる。また、得られた濃厚アルカ
リ液は再利用することができ、経済的に大きな利益をも
たらすという著しい効果を発揮する。
Claims (2)
- 【請求項1】重金属を含む5重量%以上の濃厚アルカリ
液にマグネシウム化合物を添加して固液分離することを
特徴とする濃厚アルカリ液の処理方法。 - 【請求項2】マグネシウム化合物が酸化マグネシウム、
水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、塩化マグネシ
ウム、または硫酸マグネシウムである特許請求の範囲第
1項記載の処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62304095A JP2623616B2 (ja) | 1987-12-01 | 1987-12-01 | 濃厚アルカリ液の処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62304095A JP2623616B2 (ja) | 1987-12-01 | 1987-12-01 | 濃厚アルカリ液の処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01148388A JPH01148388A (ja) | 1989-06-09 |
JP2623616B2 true JP2623616B2 (ja) | 1997-06-25 |
Family
ID=17928963
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62304095A Expired - Lifetime JP2623616B2 (ja) | 1987-12-01 | 1987-12-01 | 濃厚アルカリ液の処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2623616B2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5533952A (en) * | 1978-08-31 | 1980-03-10 | Murata Mach Ltd | Gear box |
JPS59166290A (ja) * | 1983-03-10 | 1984-09-19 | Unitika Ltd | 洗煙排水中の有害成分除去法 |
JPS61192386A (ja) * | 1985-02-22 | 1986-08-26 | Kurita Water Ind Ltd | 重金属錯体を含む廃水の処理方法 |
-
1987
- 1987-12-01 JP JP62304095A patent/JP2623616B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01148388A (ja) | 1989-06-09 |
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EXPY | Cancellation because of completion of term | ||
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