JP2623613B2 - 顕微反射分光装置 - Google Patents
顕微反射分光装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は顕微反射分光装置、特にその分光反射率測定
のための補正手法の改良に関する。
のための補正手法の改良に関する。
一般に、顕微反射分光装置は、反射照明が可能な顕微
鏡に分光測光装置を取付けることによって、微細な領域
の分光反射率を測定するものである。この種の装置によ
る反射率の測定は、被検試料からの反射光の強度と、分
光反射率が既知の基準反射面からの反射光の強度とを、
同一条件で測定しそれらの値を比較して求めていた。つ
まり、まず顕微鏡の物体位置に基準反射面を置いて光学
系により分光装置に導かれた反射光束を分光し、基準反
射面からの反射光の強度を波長の関数として求める。次
に基準反射面を被検試料と換え、同様の測定を行なう。
鏡に分光測光装置を取付けることによって、微細な領域
の分光反射率を測定するものである。この種の装置によ
る反射率の測定は、被検試料からの反射光の強度と、分
光反射率が既知の基準反射面からの反射光の強度とを、
同一条件で測定しそれらの値を比較して求めていた。つ
まり、まず顕微鏡の物体位置に基準反射面を置いて光学
系により分光装置に導かれた反射光束を分光し、基準反
射面からの反射光の強度を波長の関数として求める。次
に基準反射面を被検試料と換え、同様の測定を行なう。
ここで、諸量について、 φref(λ):基準反射面の分光反射率 Iref (λ):基準反射面の反射光の測定強度 φsp (λ):被検試料の分光反射率 Isp (λ):被検試料の反射光の測定強度 とおくと、被検試料の分光反射率φsp(λ)は、次式で
与えられる。
与えられる。
即ち、2つの測定量Iref(λ)、Isp(λ)と既知で
ある基準反射面の分光反射率φref(λ)とにより、
(1)式に基づいて被検試料の分光反射率が求められる
のである。被検試料の反射光の実際の測定強度は、光源
及び検出器の分光特性、さらには光学系の分光透過率の
影響により、例えば第8図(A)に示す如く測定される
が、このような換算によって、第8図(B)に例示する
如き物理量としての分光反射率特性が求められる。
ある基準反射面の分光反射率φref(λ)とにより、
(1)式に基づいて被検試料の分光反射率が求められる
のである。被検試料の反射光の実際の測定強度は、光源
及び検出器の分光特性、さらには光学系の分光透過率の
影響により、例えば第8図(A)に示す如く測定される
が、このような換算によって、第8図(B)に例示する
如き物理量としての分光反射率特性が求められる。
尚、このような顕微反射分光法の詳細については、Ho
rst Piller著“Microscope Photo metry"(Springer−V
erlag,1977)に記載されている。
rst Piller著“Microscope Photo metry"(Springer−V
erlag,1977)に記載されている。
しかしながら、前記した従来の方法では、測定が細部
にわたって非常に時間を要する場合には、測定途中に光
源及び検出器の特性変化を確認することが必要になる。
この時、被検試料と基準反射面とを交換して前記した手
順で装置の状態の補正を行うことが必要で、操作上大変
煩わしく、しかも被検試料の所望の部分に対して再度の
アライメントを行うのに時間を要するという問題点があ
った。
にわたって非常に時間を要する場合には、測定途中に光
源及び検出器の特性変化を確認することが必要になる。
この時、被検試料と基準反射面とを交換して前記した手
順で装置の状態の補正を行うことが必要で、操作上大変
煩わしく、しかも被検試料の所望の部分に対して再度の
アライメントを行うのに時間を要するという問題点があ
った。
特に、最近半導体製造工程の酸化膜等の膜厚管理のた
めに、顕微反射分光装置が多く使用されるようになって
きた。これは薄膜干渉の原理を応用したもので、干渉縞
のピーク波長ないしは反射率から膜厚を求める技術であ
る。半導体製造工程では測定に必要な時間の短縮や経費
の節減の目的から、上記の問題は一層重要となってきて
いる。そして、被検試料へのゴミの付着等を考えると、
出来るだけ測定途中で被検試料と標準反射面とを交換し
たくない。さらに、ウェハのローダー等を使用しての自
動測定では、自動測定途中での補正確認作業はさらに困
難となる。
めに、顕微反射分光装置が多く使用されるようになって
きた。これは薄膜干渉の原理を応用したもので、干渉縞
のピーク波長ないしは反射率から膜厚を求める技術であ
る。半導体製造工程では測定に必要な時間の短縮や経費
の節減の目的から、上記の問題は一層重要となってきて
いる。そして、被検試料へのゴミの付着等を考えると、
出来るだけ測定途中で被検試料と標準反射面とを交換し
たくない。さらに、ウェハのローダー等を使用しての自
動測定では、自動測定途中での補正確認作業はさらに困
難となる。
本発明は、この様な従来の問題点に鑑みてなされたも
ので、測定途中でも被検試料を被検位置から移動する必
要なしに装置の状態を補正確認することが可能で、簡単
にしかも正確な顕微分光測光が可能な顕微反射分光装置
を提供することを目的とするものである。
ので、測定途中でも被検試料を被検位置から移動する必
要なしに装置の状態を補正確認することが可能で、簡単
にしかも正確な顕微分光測光が可能な顕微反射分光装置
を提供することを目的とするものである。
本発明による顕微反射分光装置は、被検試料の拡大像
を所定位置に形成するための測定用対物レンズと、前記
所定位置に形成される物体像の少なくとも一部の光束を
取り入れて分光測光するための分光測定手段と、基準対
物レンズと該基準対物レンズの物体側に一体的に設けら
れた基準反射面とを有して該基準反射面の像を前記物体
像の形成される所定位置に形成するための基準光学系
と、前記測定用対物レンズによる被検試料像と前記基準
光学系による前記基準反射面の像とのそれぞれの光束を
前記分光測光手段へ選択的に導くための切換手段と、前
記切換手段によって前記基準光学系による前記基準反射
面の像の光束が前記分光測光手段へ導かれた時に前記分
光測光手段にて検出される前記基準反射面の反射光の測
定強度と,前記切換手段によって前記測定用対物レンズ
による前記被検試料像の光束が前記分光測光手段へ導か
れた時に前記分光測光手段にて検出される前記被検試料
の反射光の測定強度と,前記基準反射面の分光反射率又
は被検試料を構成する基準物質の分光反射率と,前記測
定用対物レンズに関する固有の補正係数とを用いて前記
被検試料の分光反射率を算出する演算手段を有するもの
である。
を所定位置に形成するための測定用対物レンズと、前記
所定位置に形成される物体像の少なくとも一部の光束を
取り入れて分光測光するための分光測定手段と、基準対
物レンズと該基準対物レンズの物体側に一体的に設けら
れた基準反射面とを有して該基準反射面の像を前記物体
像の形成される所定位置に形成するための基準光学系
と、前記測定用対物レンズによる被検試料像と前記基準
光学系による前記基準反射面の像とのそれぞれの光束を
前記分光測光手段へ選択的に導くための切換手段と、前
記切換手段によって前記基準光学系による前記基準反射
面の像の光束が前記分光測光手段へ導かれた時に前記分
光測光手段にて検出される前記基準反射面の反射光の測
定強度と,前記切換手段によって前記測定用対物レンズ
による前記被検試料像の光束が前記分光測光手段へ導か
れた時に前記分光測光手段にて検出される前記被検試料
の反射光の測定強度と,前記基準反射面の分光反射率又
は被検試料を構成する基準物質の分光反射率と,前記測
定用対物レンズに関する固有の補正係数とを用いて前記
被検試料の分光反射率を算出する演算手段を有するもの
である。
そして、前記切換手段は、前記測定用対物レンズと前
記基準光学系とを交換する構成とすることが望ましく、
より具体的には、前記測定用対物レンズと前記基準光学
系とを回転動作によって切り換えるレボルバーであり、
前記基準光学系の基準反射面から該基準光学系の前記レ
ボルバー胴付面までの距離は、前記被検試料面から前記
測定用対物レンズの前記レボルバー胴付面までの距離よ
り小さいことが望ましい。
記基準光学系とを交換する構成とすることが望ましく、
より具体的には、前記測定用対物レンズと前記基準光学
系とを回転動作によって切り換えるレボルバーであり、
前記基準光学系の基準反射面から該基準光学系の前記レ
ボルバー胴付面までの距離は、前記被検試料面から前記
測定用対物レンズの前記レボルバー胴付面までの距離よ
り小さいことが望ましい。
上記の如き本願発明においては、被検試料の測定に使
用する測定用対物レンズとは別に、基準反射面をその反
射光を受ける基準対物レンズと一体化して設けた基準光
学系とを設け、測定用対物レンズと基準光学系とを交換
可能としたため、従来の如く被検試料を基準反射面と置
き換える必要がなく、光学系の交換のみという簡単な操
作で測定ができ、被検試料を物体位置に設置した状態で
顕微反射分光装置の補正が行なえるので、測定が容易か
つ迅速になる。しかも、基準反射面が基準対物レンズと
一体的に構成されているため、基準反射面の反射特性の
経年変化が少なく、極めて精度の高い測定を行うことが
可能となる。
用する測定用対物レンズとは別に、基準反射面をその反
射光を受ける基準対物レンズと一体化して設けた基準光
学系とを設け、測定用対物レンズと基準光学系とを交換
可能としたため、従来の如く被検試料を基準反射面と置
き換える必要がなく、光学系の交換のみという簡単な操
作で測定ができ、被検試料を物体位置に設置した状態で
顕微反射分光装置の補正が行なえるので、測定が容易か
つ迅速になる。しかも、基準反射面が基準対物レンズと
一体的に構成されているため、基準反射面の反射特性の
経年変化が少なく、極めて精度の高い測定を行うことが
可能となる。
そして、測定用対物レンズと前記基準光学系とをレボ
ルバーの回転動作によって切り換える構成とすれば、切
換が極めて簡単であり、従来の顕微反射分光装置の基本
的構成として用いられている顕微鏡装置をそのまま用い
て簡単に構成することが可能となる。
ルバーの回転動作によって切り換える構成とすれば、切
換が極めて簡単であり、従来の顕微反射分光装置の基本
的構成として用いられている顕微鏡装置をそのまま用い
て簡単に構成することが可能となる。
第1図は本発明による顕微反射分光装置の一実施例の
概略構成を示す図である。この装置は全体として、顕微
鏡10と分光装置20とに大別して構成されており、顕微鏡
10によって拡大された物体像のうちの、所望の領域の光
束が分光装置20に導かれて測定される。
概略構成を示す図である。この装置は全体として、顕微
鏡10と分光装置20とに大別して構成されており、顕微鏡
10によって拡大された物体像のうちの、所望の領域の光
束が分光装置20に導かれて測定される。
顕微鏡10においては、光源1からの光束がコンデンサ
ーレンズL1によって集光されて、半透過鏡2及び測定用
対物レンズL2を介して被検試料3に供給される。被検試
料3からの反射光は、測定用対物レンズL2によって集光
されて、半透過鏡2及び俯視プリズム4を通って、中間
光学系L3を形成するレンズ群L3aとL3bとの間に集光され
て、ここに被検試料の像I1が形成される。そして、この
像位置に配置される絞り5によって、被検試料上の任意
の領域からの光束が分光装置20に導かれる。顕微鏡10の
射出瞳が分光装置20の入口スリット6に一致するように
構成されており、入口スリット6に入射した光束は、光
路屈曲用反射鏡7の反射を受けたのち、凹面回折格子8
でスペクトルに分解され、ディテクターD上にスペクト
ル像を形成する。ディテクターDはマルチチャンネル検
出素子であり、スペクトルの強度分布を自動的に測定
し、被検試料3上の所望の領域についての分光測光がな
される。ディテクターDとしては、マルチチャンネル検
出素子に限らず、出口スリットと1個の光電検出器とを
組み合わせ、出口スリット上で波長走査するように構成
することも可能であることはいうまでもない。
ーレンズL1によって集光されて、半透過鏡2及び測定用
対物レンズL2を介して被検試料3に供給される。被検試
料3からの反射光は、測定用対物レンズL2によって集光
されて、半透過鏡2及び俯視プリズム4を通って、中間
光学系L3を形成するレンズ群L3aとL3bとの間に集光され
て、ここに被検試料の像I1が形成される。そして、この
像位置に配置される絞り5によって、被検試料上の任意
の領域からの光束が分光装置20に導かれる。顕微鏡10の
射出瞳が分光装置20の入口スリット6に一致するように
構成されており、入口スリット6に入射した光束は、光
路屈曲用反射鏡7の反射を受けたのち、凹面回折格子8
でスペクトルに分解され、ディテクターD上にスペクト
ル像を形成する。ディテクターDはマルチチャンネル検
出素子であり、スペクトルの強度分布を自動的に測定
し、被検試料3上の所望の領域についての分光測光がな
される。ディテクターDとしては、マルチチャンネル検
出素子に限らず、出口スリットと1個の光電検出器とを
組み合わせ、出口スリット上で波長走査するように構成
することも可能であることはいうまでもない。
測定用対物レンズL2による被検試料3からの光束は、
俯視プリズム4で一部反射されて、接眼レンズLEの前側
焦点位置にも物体像I2を形成し、接眼レンズLEを通して
被検試料面を観察することが可能である。接眼レンズLE
による物体面の観察は、俯視プリズム4を挿入すること
によって可能となるが、測定の精度を向上させるために
は、俯視プリズム4を例えば第1図の紙面に対して垂直
方向に移動させることによって光路から外し、全ての光
束を分光装置に導くように構成することも可能である。
俯視プリズム4で一部反射されて、接眼レンズLEの前側
焦点位置にも物体像I2を形成し、接眼レンズLEを通して
被検試料面を観察することが可能である。接眼レンズLE
による物体面の観察は、俯視プリズム4を挿入すること
によって可能となるが、測定の精度を向上させるために
は、俯視プリズム4を例えば第1図の紙面に対して垂直
方向に移動させることによって光路から外し、全ての光
束を分光装置に導くように構成することも可能である。
このような構成において、切換手段30により測定用対
物レンズ鏡筒101と基準光学系鏡筒100とが顕微鏡10の本
体に対して交換可能に構成されている。基準光学系鏡筒
100には、基準対物レンズLRとその物体側に基準反射面
Rが一体的に設けられている。切換手段30によって測定
用対物レンズ鏡筒101と基準光学系鏡筒100とが切換られ
ることによって、基準対物レンズLRを通して同一の光源
からの照明光が基準反射面Rに供給され、基準反射面R
からの反射光が分光測光装置20に導かれる。
物レンズ鏡筒101と基準光学系鏡筒100とが顕微鏡10の本
体に対して交換可能に構成されている。基準光学系鏡筒
100には、基準対物レンズLRとその物体側に基準反射面
Rが一体的に設けられている。切換手段30によって測定
用対物レンズ鏡筒101と基準光学系鏡筒100とが切換られ
ることによって、基準対物レンズLRを通して同一の光源
からの照明光が基準反射面Rに供給され、基準反射面R
からの反射光が分光測光装置20に導かれる。
ここで、測定用対物レンズ鏡筒101と切換可能に配置
される基準光学系鏡筒100とは、レボルバーによって切
換られる構成とすれば、従来の顕微鏡装置をそのまま使
用することが可能となる。そして、この場合第2図
(A)及び(B)に示す如く、顕微鏡光軸Axに対して所
定角度だけ傾斜した回転軸mを中心として回転可能な構
成されたレボルバー31に、基準光学系鏡筒100と測定用
対物レンズ鏡筒101とが、それぞれ螺合装着されてお
り、レボルバー31の回転によって両者が交互に顕微鏡光
軸Axに対して所定位置に配置される。
される基準光学系鏡筒100とは、レボルバーによって切
換られる構成とすれば、従来の顕微鏡装置をそのまま使
用することが可能となる。そして、この場合第2図
(A)及び(B)に示す如く、顕微鏡光軸Axに対して所
定角度だけ傾斜した回転軸mを中心として回転可能な構
成されたレボルバー31に、基準光学系鏡筒100と測定用
対物レンズ鏡筒101とが、それぞれ螺合装着されてお
り、レボルバー31の回転によって両者が交互に顕微鏡光
軸Axに対して所定位置に配置される。
そして、基準光学系鏡筒100と測定用対物レンズ鏡筒1
01とをレボルバーの回転によって切換るためには、それ
ぞれの長さについて、第2図(A)及び(B)に示すよ
うに構成することが必要である。即ち、第2図(A)に
示した基準光学系鏡筒100の先端部からレボルバー胴付
面31aまでの距離lは、第2図(B)に示す測定用対物
レンズ鏡筒101のレボルバー31への胴付面31aから物体面
3までの距離Lよりも小さく構成することが必要であ
る。これによって、レボルバー31の回転によって測定用
対物レンズ鏡筒101に換えて、基準光学系鏡筒100を被検
試料面を移動させることなく即座に配置することができ
る。
01とをレボルバーの回転によって切換るためには、それ
ぞれの長さについて、第2図(A)及び(B)に示すよ
うに構成することが必要である。即ち、第2図(A)に
示した基準光学系鏡筒100の先端部からレボルバー胴付
面31aまでの距離lは、第2図(B)に示す測定用対物
レンズ鏡筒101のレボルバー31への胴付面31aから物体面
3までの距離Lよりも小さく構成することが必要であ
る。これによって、レボルバー31の回転によって測定用
対物レンズ鏡筒101に換えて、基準光学系鏡筒100を被検
試料面を移動させることなく即座に配置することができ
る。
第3図は、本発明に用いる基準光学系鏡筒100の具体
的構成例を示す断面図である。図示したとおり、基準対
物レンズL2を構成する2群のレンズL2A,L2Bは、鏡筒11
0に固定支持され、基準反射面Rは支持環120によって鏡
筒110に着脱可能に装着されている。基準反射面Rは平
行平面ガラス板にクロム等を蒸着して形成されており、
この基準反射面の分光反射率特性は、この装置によって
予め測定しておき、既知の値として測定に用いられる。
的構成例を示す断面図である。図示したとおり、基準対
物レンズL2を構成する2群のレンズL2A,L2Bは、鏡筒11
0に固定支持され、基準反射面Rは支持環120によって鏡
筒110に着脱可能に装着されている。基準反射面Rは平
行平面ガラス板にクロム等を蒸着して形成されており、
この基準反射面の分光反射率特性は、この装置によって
予め測定しておき、既知の値として測定に用いられる。
ところで、基準光学系鏡筒100と測定用対物レンズ鏡
筒101とを切換る手段としては、上記の如くレボルバー
による場合に限らず、測定用対物レンズとは別に基準対
物レンズを顕微鏡本体内に内蔵する構成とし、切換手段
によって測定用対物レンズからの光束を分光装置に導く
場合と、内蔵基準対物レンズからの光束を分光装置に導
く場合とで、例えば揺動鏡によって光路を切り換える構
成とすることも可能である。この場合に上記した2通り
の測定のためにレボルバーを回転させることなく、単に
光路を切り換えるという簡単な操作で測定を行うことが
可能となるため、装置の簡単化及び自動化のためには好
ましい。
筒101とを切換る手段としては、上記の如くレボルバー
による場合に限らず、測定用対物レンズとは別に基準対
物レンズを顕微鏡本体内に内蔵する構成とし、切換手段
によって測定用対物レンズからの光束を分光装置に導く
場合と、内蔵基準対物レンズからの光束を分光装置に導
く場合とで、例えば揺動鏡によって光路を切り換える構
成とすることも可能である。この場合に上記した2通り
の測定のためにレボルバーを回転させることなく、単に
光路を切り換えるという簡単な操作で測定を行うことが
可能となるため、装置の簡単化及び自動化のためには好
ましい。
本発明による測定手法 次に、本発明における測定方法について、図面を参照
しつつ説明する。
しつつ説明する。
従来の方法では、被検試料に換えて基準反射面を配置
することによって、基準反射面についての分光反射率を
被検試料の測定と全く同じ光学系で行っているため、前
記の(1)式に基づいて、2つの測定量Isp(λ)、Ire
f(λ)及び基準反射面の既知の分光反射率φref(λ)
から被検試料の反射率φsp(λ)を求めることが出来
る。しかし、本発明の方法は基準反射面Rを測定する光
学系と被検試料3を測定する光学系が異なるので、前記
の(1)式はそのままでは使えない。
することによって、基準反射面についての分光反射率を
被検試料の測定と全く同じ光学系で行っているため、前
記の(1)式に基づいて、2つの測定量Isp(λ)、Ire
f(λ)及び基準反射面の既知の分光反射率φref(λ)
から被検試料の反射率φsp(λ)を求めることが出来
る。しかし、本発明の方法は基準反射面Rを測定する光
学系と被検試料3を測定する光学系が異なるので、前記
の(1)式はそのままでは使えない。
測定手法1 このため、本発明では基準対物レンズLRを、第3図に
示したごとく、基準反射面Rを保持している支持環120
を対物レンズ鏡筒110に対して取りはずし可能とし、基
準対物レンズLRが測定用対物レンズL2と異なることによ
る誤差を補正するための補正係数を求めておく必要があ
る。
示したごとく、基準反射面Rを保持している支持環120
を対物レンズ鏡筒110に対して取りはずし可能とし、基
準対物レンズLRが測定用対物レンズL2と異なることによ
る誤差を補正するための補正係数を求めておく必要があ
る。
そして、この補正係数を測定に用いる各測定用対物レ
ンズに固有の量として記憶しておくことによって、第2
図の(A)と(B)とに示したように、測定用対物レン
ズと基準光学系とをレボルバー31によって切換るだけの
簡単な操作によって、分光反射率の測定を行うことが可
能となる。即ち、第2図に示す如く、l<Lであるた
め、物体位置に被検試料3を配置したまま、第2図の
(A)の如く基準光学系鏡筒100を配置することがで
き、この状態で装置の補正を行なう。この時、基準反射
面Rからの反射光を分光装置に導き、分光して反射光の
強度を波長の関数として求めることが出来る。次に第2
図(B)の状態に切換て被検試料3からの反射光の強度
を同様の手順で測定する。
ンズに固有の量として記憶しておくことによって、第2
図の(A)と(B)とに示したように、測定用対物レン
ズと基準光学系とをレボルバー31によって切換るだけの
簡単な操作によって、分光反射率の測定を行うことが可
能となる。即ち、第2図に示す如く、l<Lであるた
め、物体位置に被検試料3を配置したまま、第2図の
(A)の如く基準光学系鏡筒100を配置することがで
き、この状態で装置の補正を行なう。この時、基準反射
面Rからの反射光を分光装置に導き、分光して反射光の
強度を波長の関数として求めることが出来る。次に第2
図(B)の状態に切換て被検試料3からの反射光の強度
を同様の手順で測定する。
ここで、まず第4図(A)(B)を参照して、装置の
補正係数の求め方について説明し、次ぎに第5図(A)
(B)を参照して、実際の測定の方法について説明す
る。
補正係数の求め方について説明し、次ぎに第5図(A)
(B)を参照して、実際の測定の方法について説明す
る。
第4図は、測定用対物レンズと基準対物レンズとが異
なることによる影響を打消す為の補正係数を求めるため
の手順を説明する図である。第4図(A)の状態では前
記したように基準対物レンズ鏡筒から基準反射面Rの支
持環120を外して、測光状態の物体面に置き、測定用対
物レンズL2を通して基準反射面Rの反射光の分光強度を
測定する。第4図(B)の状態では、基準反射面Rの支
持環120を基準対物レンズ鏡筒110に装着して、基準対物
レンズLRをによって基準反射面の反射光の分光強度を測
定する。この時、それぞれの値について、 φS (λ):光源の分光特性 φL1(λ):コンデンサレンズの分光透過率 φL2(λ):測定用対物レンズの分光透過率 φL3(λ):中間光学系の分光透過率 φLR(λ):基準対物レンズの分光透過率 φD (λ):検出系の分光特性 Φref(λ):基準反射面の分光反射率 I(λ):基準反射面Rの測定用対物レンズによる反射
光の測定強度−第4図(A) I′(λ):基準反射面Rの基準対物レンズによる反射
光の測定強度−第4図(B) と置くと、各測定強度I(λ)、I′(λ)は次の様に
なる。
なることによる影響を打消す為の補正係数を求めるため
の手順を説明する図である。第4図(A)の状態では前
記したように基準対物レンズ鏡筒から基準反射面Rの支
持環120を外して、測光状態の物体面に置き、測定用対
物レンズL2を通して基準反射面Rの反射光の分光強度を
測定する。第4図(B)の状態では、基準反射面Rの支
持環120を基準対物レンズ鏡筒110に装着して、基準対物
レンズLRをによって基準反射面の反射光の分光強度を測
定する。この時、それぞれの値について、 φS (λ):光源の分光特性 φL1(λ):コンデンサレンズの分光透過率 φL2(λ):測定用対物レンズの分光透過率 φL3(λ):中間光学系の分光透過率 φLR(λ):基準対物レンズの分光透過率 φD (λ):検出系の分光特性 Φref(λ):基準反射面の分光反射率 I(λ):基準反射面Rの測定用対物レンズによる反射
光の測定強度−第4図(A) I′(λ):基準反射面Rの基準対物レンズによる反射
光の測定強度−第4図(B) と置くと、各測定強度I(λ)、I′(λ)は次の様に
なる。
I(λ)=φS(λ)φL1(λ){φL2(λ)}2 ・Φref(λ)φL3(λ)φD(λ) …(2) I′(λ)=φS(λ)φL1(λ){φLR(λ)}2 ・Φref(λ)φL3(λ)φD(λ) …(3) (2)式を(3)式によって除することにより I(λ)/I′(λ)= {φL2(λ)/φLR(λ)}2 …(4) となる。
(4)式において、I(λ)とI′(λ)との各測定
は比較的短時間で行なえば光源及び検出器の特性は一定
であると仮定して良い。
は比較的短時間で行なえば光源及び検出器の特性は一定
であると仮定して良い。
従って、I′(λ)/I(λ)は装置によってある一定の
値をとり、これがこの測定用対物レンズを用いた場合の
補正係数Cとなる。即ち、 と定義される。この値は前記第4図(A)(B)の手順
であらかじめ測定してメモリーしておくことが出来る。
値をとり、これがこの測定用対物レンズを用いた場合の
補正係数Cとなる。即ち、 と定義される。この値は前記第4図(A)(B)の手順
であらかじめ測定してメモリーしておくことが出来る。
尚、上記の(2)及び(3)式においては、コンデン
サレンズの分光透過率φL1(λ)として照明光学系全体
の透過率を代表させ、中間光学系の分光透過率φ
L3(λ)として対物レンズと分光装置の検出器Dまでに
介在する光学系の透過率を代表させることとした。
サレンズの分光透過率φL1(λ)として照明光学系全体
の透過率を代表させ、中間光学系の分光透過率φ
L3(λ)として対物レンズと分光装置の検出器Dまでに
介在する光学系の透過率を代表させることとした。
次に、上記のようにして測定用対物レンズについての
補正係数Cが求められた後、通常の測定が行われ、第5
図(A)に示した基準対物レンズLRによる補正のための
測定と、第5図(B)に示す測定用対物レンズL2による
被検試料の測定とが行われる。第5図(A)に示す状態
にて、基準反射面Rについて基準対物レンズを通して測
定し、次に第5図(B)の如き状態にて、測定用対物レ
ンズを通して被検試料3の反射光の強度を測定する。
補正係数Cが求められた後、通常の測定が行われ、第5
図(A)に示した基準対物レンズLRによる補正のための
測定と、第5図(B)に示す測定用対物レンズL2による
被検試料の測定とが行われる。第5図(A)に示す状態
にて、基準反射面Rについて基準対物レンズを通して測
定し、次に第5図(B)の如き状態にて、測定用対物レ
ンズを通して被検試料3の反射光の強度を測定する。
このとき一般に基準対物レンズの補正系数を決める第
4図(A)(B)の操作からは時間的経過があるため、
光源及び検出器の特性は変化しそれぞれ次のように置く
こととする。
4図(A)(B)の操作からは時間的経過があるため、
光源及び検出器の特性は変化しそれぞれ次のように置く
こととする。
φ′S(λ):測定時の光源の分光特性 φ′D(λ):測定時の検出系の分光特性 i(λ):基準反射面Rの測定用対物レンズによる反射
光の測定強度−第5図(A) i′(λ):基準反射面Rの基準対物レンズによる反射
光の測定強度−第5図(B) 従って、測定次の各測定強度i(λ)、i′(λ)は次
の様に表される。
光の測定強度−第5図(A) i′(λ):基準反射面Rの基準対物レンズによる反射
光の測定強度−第5図(B) 従って、測定次の各測定強度i(λ)、i′(λ)は次
の様に表される。
i(λ)=φ′S(λ)φL1(λ){φLR(λ)}2 ・Φref(λ)φL3φ′D(λ) …(5) i′(λ)=φ′S(λ)φL1(λ){φL2(λ)}2 ・Φsp(λ)φL3φ′D(λ) …(6) 上記(6)式を(5)式で除すれば、 i′(λ)/i(λ)= {φL2(λ)/φLR(λ)}2・Φsp(λ)/Φ
ref(λ) …(7) (4)式を代入し、整理すると となる。従って、上記(8)式は となり、前記(1)式と同様の形になって2つの測定量
i′(λ)、i(λ)と既知の量である補正係数Cとφ
ref(λ)より被検試料の分光反射率が求まる。従っ
て、実際の測定の際には第7図(A)(B)の手順のみ
で良い。
ref(λ) …(7) (4)式を代入し、整理すると となる。従って、上記(8)式は となり、前記(1)式と同様の形になって2つの測定量
i′(λ)、i(λ)と既知の量である補正係数Cとφ
ref(λ)より被検試料の分光反射率が求まる。従っ
て、実際の測定の際には第7図(A)(B)の手順のみ
で良い。
測定手法2 上記一連の説明では、基準反射面の分光反射率Φref
(λ)として補正基準対物レンズの反射率を用いたが、
任意の分光反射率を持つ物質を基準反射面Rとして用い
ることによって、同様の手順で装置の補正をする事も可
能である。この場合、基準対物レンズから基準反射面R
をとり外すことなく補正係数Cを求める事ができる。
(λ)として補正基準対物レンズの反射率を用いたが、
任意の分光反射率を持つ物質を基準反射面Rとして用い
ることによって、同様の手順で装置の補正をする事も可
能である。この場合、基準対物レンズから基準反射面R
をとり外すことなく補正係数Cを求める事ができる。
特に半導体製造工程で使用する場合のように基準物質
(たとえばSi)の分光反射率が既知である試料がある場
合は有効である。つまり、第6図(A)の測定において
基準反射面Rのかわりに、基準対物をシリコンSiとし
て、その分光反射率Φsi(λ)が既知であるとする。
(たとえばSi)の分光反射率が既知である試料がある場
合は有効である。つまり、第6図(A)の測定において
基準反射面Rのかわりに、基準対物をシリコンSiとし
て、その分光反射率Φsi(λ)が既知であるとする。
この場合、前記第4図(A)及び(B)に示した測定
用対物レンズの補正係数Cを求める手順において、特に
第4図(A)の測定用対物レンズを用いて基準反射面R
の反射光強度I(λ)を求める代わりに、基準物質とし
てのシリコンの反射光強度I(λ)を求める点のみが異
なる。
用対物レンズの補正係数Cを求める手順において、特に
第4図(A)の測定用対物レンズを用いて基準反射面R
の反射光強度I(λ)を求める代わりに、基準物質とし
てのシリコンの反射光強度I(λ)を求める点のみが異
なる。
この場合の補正係数をC′とおけば、上記(9)式は
以下の(10)式のようになる。
以下の(10)式のようになる。
従って、基準反射面Rの分光反射率Φref(λ)が未知
であっても安定なものでありさえすれば良く、前記第5
図(A)(B)に示した測定手順と同様にして、被検試
料の測定を正確かつ簡単に行うことが可能である。
であっても安定なものでありさえすれば良く、前記第5
図(A)(B)に示した測定手順と同様にして、被検試
料の測定を正確かつ簡単に行うことが可能である。
以下この第2の測定手法の詳細について説明する。
第4図(A)の手順において、基準反射面Rの代わり
に、基準物質としてのシリコンSiを配置し、その分光反
射率をΦsi(λ)とすれば、上記(2)式及び(3)式
は、それぞれ I(λ)=φS(λ)φL1(λ){φL2(λ)}2 ・Φsi(λ)φL3(λ)φD(λ) …(11) I′(λ)=φS(λ)φL1(λ){φLR(λ)}2 ・Φref(λ)φL3(λ)φD(λ) …(12) となる。
に、基準物質としてのシリコンSiを配置し、その分光反
射率をΦsi(λ)とすれば、上記(2)式及び(3)式
は、それぞれ I(λ)=φS(λ)φL1(λ){φL2(λ)}2 ・Φsi(λ)φL3(λ)φD(λ) …(11) I′(λ)=φS(λ)φL1(λ){φLR(λ)}2 ・Φref(λ)φL3(λ)φD(λ) …(12) となる。
(11)式を(12)式によって除することにより となり、この値が基準反射面R以外に分光反射率が既知
の基準物質を用いて、装置の較正を行う場合の補正係数
C′となる。
の基準物質を用いて、装置の較正を行う場合の補正係数
C′となる。
次ぎに、第5図(A)及び(B)に示した実際の測定
において、基準反射面Rの測定強度i(λ)及び被検試
料3の測定強度i′(λ)は、それぞれ前記(5)式及
び(6)式と同様であり、前記(7)式より、 となる。ここで、上記(13)式より、 となり、これを上記(14)式に代入すれば、 となる。従って、 となる。ここで、I′(λ)/I(λ)は装置に固有の値
であり、補正係数C′として、 I′(λ)/I(λ)=C′ と置けば、 となり、この式は上記(10)式に他ならない。
において、基準反射面Rの測定強度i(λ)及び被検試
料3の測定強度i′(λ)は、それぞれ前記(5)式及
び(6)式と同様であり、前記(7)式より、 となる。ここで、上記(13)式より、 となり、これを上記(14)式に代入すれば、 となる。従って、 となる。ここで、I′(λ)/I(λ)は装置に固有の値
であり、補正係数C′として、 I′(λ)/I(λ)=C′ と置けば、 となり、この式は上記(10)式に他ならない。
この式において、基準反射面Rの反射率Φref(λ)
は何ら関与しておらず、被検試料3の反射率Φsp(λ)
の測定に際しては、基準反射面Rの反射率は既知である
必要がない。シリコンの分光反射率Φsi(λ)が既知で
ありさえすれば、基準反射面Rの分光反射率が未知であ
っても測定が可能である。そして、第7図(A)(B)
の実際の測定時に、基準光学系と測定対物レンズ鏡筒と
の切換の際に基準反射面Rの特性に変化がなければよ
く、実用上は極めて精度良い測定が可能となる。尚、シ
リコン等の分光反射率が理論的に求められている物質を
基準物質として用いるに際して、測定用対物レンズの開
口数(N.A.)が大きい場合には、その分光反射率Φ
si(λ)として、開口数を考慮して理論分光反射率を求
めることが望ましい。
は何ら関与しておらず、被検試料3の反射率Φsp(λ)
の測定に際しては、基準反射面Rの反射率は既知である
必要がない。シリコンの分光反射率Φsi(λ)が既知で
ありさえすれば、基準反射面Rの分光反射率が未知であ
っても測定が可能である。そして、第7図(A)(B)
の実際の測定時に、基準光学系と測定対物レンズ鏡筒と
の切換の際に基準反射面Rの特性に変化がなければよ
く、実用上は極めて精度良い測定が可能となる。尚、シ
リコン等の分光反射率が理論的に求められている物質を
基準物質として用いるに際して、測定用対物レンズの開
口数(N.A.)が大きい場合には、その分光反射率Φ
si(λ)として、開口数を考慮して理論分光反射率を求
めることが望ましい。
このような本発明における第2の測定手法によれば、
シリコンSi等の分光反射率が正確に既知となっている物
質を基準物質として用いることによって、測定をより簡
単に行うことが可能となる。
シリコンSi等の分光反射率が正確に既知となっている物
質を基準物質として用いることによって、測定をより簡
単に行うことが可能となる。
尚、上記の各測定手法においては、測定用対物レンズ
が異なる倍率の複数を用いる場合には、補正係数は個々
の対物レンズ毎にそれぞれ予め求めておくことが必要で
ある。そして、複数の測定用対物レンズのうち使用する
測定用対物レンズに固有の補正係数を用い、上記(9)
式或いは(10)式に基づいて、被検試料の分光反射率を
求めることは言うまでもない。
が異なる倍率の複数を用いる場合には、補正係数は個々
の対物レンズ毎にそれぞれ予め求めておくことが必要で
ある。そして、複数の測定用対物レンズのうち使用する
測定用対物レンズに固有の補正係数を用い、上記(9)
式或いは(10)式に基づいて、被検試料の分光反射率を
求めることは言うまでもない。
第6図は上述の測定手法1についての測定手順を示す
図であり、第7図は測定手法2の手順を示す図である。
各手順図としては、或る1つの測定用対物レンズを用い
る場合の手順のみを示したが、複数の測定用対物レンズ
を用いる場合には、各測定用対物レンズに固有の補正係
数を同様の手順にて求めておき、それぞれについて補正
を行うことは前述の通りである。
図であり、第7図は測定手法2の手順を示す図である。
各手順図としては、或る1つの測定用対物レンズを用い
る場合の手順のみを示したが、複数の測定用対物レンズ
を用いる場合には、各測定用対物レンズに固有の補正係
数を同様の手順にて求めておき、それぞれについて補正
を行うことは前述の通りである。
第6図に示すとおり、基準反射面として基準光学系に
内蔵される基準反射面Rを用いる測定手法1の場合に
は、まずステップS1において、基準光学系鏡筒から基準
反射面Rを取り外して測定用対物レンズで強度I(λ)
を測定し、ステップS2にて、基準対物レンズを通して基
準反射面Rの強度I′(λ)を測定する。ステップS3で
は、前記(4)式により補正係数Cを求める。この補正
係数Cの値はステップS4にて記憶される。ステップS1か
らステップS4までにより、測定用対物レンズについての
補正係数Cが求められる。次ぎに、実際の測定において
は、ステップS5で基準光学系にて基準反射面Rの強度i
(λ)が測定され、ステップS6にて測定用対物レンズに
より被検試料の強度i′(λ)が測定され、ステップS7
にて、上記(9)式に基づいて被検試料の反射率Φ
sp(λ)が求められる。
内蔵される基準反射面Rを用いる測定手法1の場合に
は、まずステップS1において、基準光学系鏡筒から基準
反射面Rを取り外して測定用対物レンズで強度I(λ)
を測定し、ステップS2にて、基準対物レンズを通して基
準反射面Rの強度I′(λ)を測定する。ステップS3で
は、前記(4)式により補正係数Cを求める。この補正
係数Cの値はステップS4にて記憶される。ステップS1か
らステップS4までにより、測定用対物レンズについての
補正係数Cが求められる。次ぎに、実際の測定において
は、ステップS5で基準光学系にて基準反射面Rの強度i
(λ)が測定され、ステップS6にて測定用対物レンズに
より被検試料の強度i′(λ)が測定され、ステップS7
にて、上記(9)式に基づいて被検試料の反射率Φ
sp(λ)が求められる。
第7図に示すように、シリコンSi等の分光反射率が理
論的にも正確に求められている物質を基準として用い場
合の測定手法2の場合には、まずステップS1において、
測定用対物レンズで基準物質としてのシリコンの強度I
(λ)を測定し、ステップS2にて、基準対物レンズを通
して基準反射面Rの強度I′(λ)を測定する。ステッ
プS3では、前記(13)式により補正係数C′を求める。
この補正係数C′の値はステップS4にて記憶される。ス
テップS1からステップS4までにより、基準物質としてシ
リコンを用いた場合の測定用対物レンズについての補正
係数C′が求められる。そして、被検試料についての実
際の測定は、第6図に示した場合と同様のステップS5か
らステップS7によってなされ、ステップS7による被検試
料の反射率Φsp(λ)が、上記(10)式によって求めら
れる。
論的にも正確に求められている物質を基準として用い場
合の測定手法2の場合には、まずステップS1において、
測定用対物レンズで基準物質としてのシリコンの強度I
(λ)を測定し、ステップS2にて、基準対物レンズを通
して基準反射面Rの強度I′(λ)を測定する。ステッ
プS3では、前記(13)式により補正係数C′を求める。
この補正係数C′の値はステップS4にて記憶される。ス
テップS1からステップS4までにより、基準物質としてシ
リコンを用いた場合の測定用対物レンズについての補正
係数C′が求められる。そして、被検試料についての実
際の測定は、第6図に示した場合と同様のステップS5か
らステップS7によってなされ、ステップS7による被検試
料の反射率Φsp(λ)が、上記(10)式によって求めら
れる。
上記の各手順においては、第1図に示した実施例の概
略構成図に示す如く、ステップS1,S2の測定値に基づく
ステップS3での補正係数Cの計算は演算手段40でなさ
れ、ステップS4での記憶は記憶手段50に格納され、ステ
ップS1とS2との切換のための測定用対物レンズ鏡筒101
と基準光学系鏡筒100との切換も演算手段40を含むコン
ピュータ60によって自動的になされる構成とすることが
望ましい。そして、実際の測定においても、コンピュー
タ60により、ステップS5とステップS6との切換、及び補
正係数を記憶手段60から呼び出して計算するステップS7
の各操作も自動的に行うことが望ましい。そして、キー
ボード70により所定の被検試料に対して所望の測定用対
物レンズを用いて被検試料の各部位について自動測定す
るための手順を支持するように入力することとし、全て
の操作を自動化することも可能である。
略構成図に示す如く、ステップS1,S2の測定値に基づく
ステップS3での補正係数Cの計算は演算手段40でなさ
れ、ステップS4での記憶は記憶手段50に格納され、ステ
ップS1とS2との切換のための測定用対物レンズ鏡筒101
と基準光学系鏡筒100との切換も演算手段40を含むコン
ピュータ60によって自動的になされる構成とすることが
望ましい。そして、実際の測定においても、コンピュー
タ60により、ステップS5とステップS6との切換、及び補
正係数を記憶手段60から呼び出して計算するステップS7
の各操作も自動的に行うことが望ましい。そして、キー
ボード70により所定の被検試料に対して所望の測定用対
物レンズを用いて被検試料の各部位について自動測定す
るための手順を支持するように入力することとし、全て
の操作を自動化することも可能である。
以上の様に本発明によれば、被検試料を試料面上に置
いたまま装置の補正が可能であり、従来の如く被検試料
の代わりに所定の基準反射面をセッティングする等の手
間が省略でき、測定能率が向上する。また、本発明で
は、基準反射面を基準対物レンズ鏡筒内に組み込んだ場
合、汚れ等の付着の可能性が少なく、基準反射面の特性
が変化しにくいという利点もある。
いたまま装置の補正が可能であり、従来の如く被検試料
の代わりに所定の基準反射面をセッティングする等の手
間が省略でき、測定能率が向上する。また、本発明で
は、基準反射面を基準対物レンズ鏡筒内に組み込んだ場
合、汚れ等の付着の可能性が少なく、基準反射面の特性
が変化しにくいという利点もある。
また、半導体製造工程の膜厚管理等でゴミの付着を特
にきらう場合は、電動ターレット及びウェハーローダー
等を組み合わせることによって自動測定を行う場合が多
く、このような自動運転中にも適当な時に装置の状態を
補正することも可能になり、大幅な自動化及び高精度化
が可能になる。さらに、対物レンズごとに補正係数C或
いはC′をメモリーする事により、対物レンズに起因す
る相異量を補正する事ができるため、測定用対物レンズ
を変更するたびにキャリブレーションを実行する必要は
なく、連続して測定用対物レンズを変換して倍率を変更
し、試料上の任意の各部を測定する事が可能である。
にきらう場合は、電動ターレット及びウェハーローダー
等を組み合わせることによって自動測定を行う場合が多
く、このような自動運転中にも適当な時に装置の状態を
補正することも可能になり、大幅な自動化及び高精度化
が可能になる。さらに、対物レンズごとに補正係数C或
いはC′をメモリーする事により、対物レンズに起因す
る相異量を補正する事ができるため、測定用対物レンズ
を変更するたびにキャリブレーションを実行する必要は
なく、連続して測定用対物レンズを変換して倍率を変更
し、試料上の任意の各部を測定する事が可能である。
第1図は本発明による顕微反射分光装置の概略構成図、
第2図(A)(B)はレボルバーによる基準光学系鏡筒
と測定用対物レンズ鏡筒との切換の様子を示す説明図、
第3図は基準光学系鏡筒の具体的構成例を示す断面図、
第4図(A)(B)は補正係数を求める手法を示す説明
図、第5図(A)(B)は実際の測定の操作を示す説明
図、第6図は測定手法1の手順の説明図、第7図は測定
手法2の手順の説明図、第8図(A)は被検試料につい
ての測定される強度特性の例を示し、第8図(B)は物
理量として求められる被検試料の分光反射率特性の例を
示す図である。 〔主要部分の符号の説明〕 10…顕微鏡装置 20…分光測光手段 30…切換手段(レボルバー) 31a…レボルバー胴付面 R…基準反射面(基準光学系100) LR…基準対物レンズ(基準光学系100) L2…測定用対物レンズ 3…被検試料
第2図(A)(B)はレボルバーによる基準光学系鏡筒
と測定用対物レンズ鏡筒との切換の様子を示す説明図、
第3図は基準光学系鏡筒の具体的構成例を示す断面図、
第4図(A)(B)は補正係数を求める手法を示す説明
図、第5図(A)(B)は実際の測定の操作を示す説明
図、第6図は測定手法1の手順の説明図、第7図は測定
手法2の手順の説明図、第8図(A)は被検試料につい
ての測定される強度特性の例を示し、第8図(B)は物
理量として求められる被検試料の分光反射率特性の例を
示す図である。 〔主要部分の符号の説明〕 10…顕微鏡装置 20…分光測光手段 30…切換手段(レボルバー) 31a…レボルバー胴付面 R…基準反射面(基準光学系100) LR…基準対物レンズ(基準光学系100) L2…測定用対物レンズ 3…被検試料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭50−126444(JP,A) 特開 昭61−273516(JP,A) 特公 昭55−33542(JP,B1)
Claims (3)
- 【請求項1】被検試料の拡大像を所定位置に形成するた
めの測定用対物レンズと、前記所定位置に形成される物
体像の少なくとも一部の光束を取り入れて分光測光する
ための分光測光手段と、基準対物レンズと該基準対物レ
ンズの物体側に一体的に設けられた基準反射面とを有し
て該基準反射面の像を前記物体像の形成される所定位置
に形成するための基準光学系と、前記測定用対物レンズ
による被検試料像と前記基準光学系による前記基準反射
面の像とのそれぞれの光束を前記分光測光手段へ選択的
に導くための切換手段と、前記切換手段によって前記基
準光学系による前記基準反射面の像の光束が前記分光測
光手段へ導かれた時に前記分光測光手段にて検出される
前記基準反射面の反射光の測定強度と,前記切換手段に
よって前記測定用対物レンズによる前記被検試料像の光
束が前記分光測光手段へ導かれた時に前記分光測光手段
にて検出される前記被検試料の反射光の測定強度と,前
記基準反射面の分光反射率又は被検試料を構成する基準
物質の分光反射率と,前記測定用対物レンズに関する固
有の補正係数とを用いて前記被検試料の分光反射率を算
出する演算手段を有することを特徴とする顕微反射分光
装置。 - 【請求項2】前記切換手段は、前記測定用対物レンズと
前記基準光学系とを交換することを特徴とする特許請求
の範囲第1項記載の顕微反射分光装置。 - 【請求項3】前記切換手段は、前記測定用対物レンズと
前記基準光学系とを回転動作によって切り換えるレボル
バーであり、前記基準光学系の基準反射面から該基準光
学系の前記レボルバー胴付面までの距離は、前記被検試
料面から前記測定用対物レンズの前記レボルバー胴付面
までの距離より小さいことを特徴とする特許請求の範囲
第2項記載の顕微反射分光装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62299425A JP2623613B2 (ja) | 1987-11-27 | 1987-11-27 | 顕微反射分光装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62299425A JP2623613B2 (ja) | 1987-11-27 | 1987-11-27 | 顕微反射分光装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01141323A JPH01141323A (ja) | 1989-06-02 |
JP2623613B2 true JP2623613B2 (ja) | 1997-06-25 |
Family
ID=17872401
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62299425A Expired - Lifetime JP2623613B2 (ja) | 1987-11-27 | 1987-11-27 | 顕微反射分光装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2623613B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012128113A1 (ja) * | 2011-03-18 | 2012-09-27 | コニカミノルタセンシング株式会社 | 反射特性測定装置、および反射特性測定方法 |
JP2017015488A (ja) * | 2015-06-30 | 2017-01-19 | 株式会社ニコン | 撮像装置 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JPH01141323A (ja) | 1989-06-02 |
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