JP2623589B2 - 免震構造体 - Google Patents

免震構造体

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は複数個の硬質板と粘弾性的性質を有する軟質
板とを交互に積層してなる免震構造体に関するものであ
り、特にその免震効果が改善された免震構造体に関する
ものである。
[従来の技術] 剛性を有する硬質板と粘弾性的性質を有する軟質板と
を積層した免震構造体が、防振性、吸振性等を要求され
る支承部材として広く用いられている。
従来の免震構造体において、硬質板としては一般に薄
板状の鉄板が、また軟質板としてはゴムが用いられてお
る。このような免震構造体における硬質板の役割りは、
硬質板間に挟まれたゴムの横方向への流動を拘束するこ
とにより縦方向の鉛直バネ剛性を極めて大きなものとす
ることあるが、このような硬質板は免震構造体の横方向
の水平(剪断)バネ剛性には殆ど変化を与えない。
この結果、従来の免震構造体では、鉛直バネ剛性と水
平バネ剛性との比が1000対1程度と相当に大きなものと
なっている。
[発明が解決しようとする問題点] このように鉛直バネ剛性と水平バネ剛性との比が1000
対1程度と相当に大きい従来の免震構造体では、地震時
にはある程度の免震効果を発揮することができるもの
の、平常時に起こる交通振動等の微振動に対して良好な
振動減衰効果が得られなかった。
免震構造体の用途の一つとして、精密加工を必要とす
るIC工場、バイオ工場、レーザー工場及び鉄道、道路沿
線の家屋などに対する微振動対策が挙げられるが、従来
の免震構造体では、微小振動に対する十分な減衰効果が
得られないため、上記の微振動対策に用いるための要求
特性を満足し得ない。
[問題点を解決するための手段] 上記問題を解決するために、本発明は、硬質板と軟質
板とをそれぞれ複数枚積層してなる免震構造体におい
て、硬質板として、通像使用時に加えられる鉛直方向の
圧力によってその径方向に0.1%以上伸びるものを用
い、この硬質板の径方向の伸びにより、軟質板の流動に
対する拘束力を緩和することで、微小振動に対する良好
な振動減衰を得るものである。
[作用] 交通振動等の微小振動を減衰させるためには、免震構
造体には水平方向のみならず鉛直方向にもある程度の柔
らかさが必要とされる。
従って、地震時には免震効果を有しかつ平常時には微
振動を減衰させることのできる免震構造体は、鉛直方向
と水平方向とのバネ剛性の比が、従来の免震構造体の
比、即ち1000対1より遥かに小さい比、例えば100対1
ないし50対1程度とされるべきである。
しかして、本発明においては、硬質板が通常使用時に
加えられる鉛直方向の圧力によってその径方向に0.1%
以上伸びるために、軟質板の流動に対する拘束力をある
程度緩和することができ、免震構造体の鉛直方向のバネ
剛性と水平方向のバネ剛性との比を、このような好適範
囲に設定することを可能とする。
即ち、従来の免震構造体の硬質板が、薄板状の鉄板等
よりなり、ゴム等の軟質板の横方向への流動をできるだ
け強く拘束、制限することを目ざしたものであるのに対
し、本発明の免震構造体の硬質板は、圧縮変形時にそれ
自身が横方向へある程度伸びることによってゴム等の軟
質板の流動を拘束する力を緩和したものである。
なお、鉛直方向と水平方向とのバネ剛性の比を小さく
することは、ゴム等よりなる軟質板を厚いものとするこ
とによっても可能であるが、この場合にはクリープが大
きくなり、望ましくない。
[実施例] 以下図面を参照して実施例について説明する。
第1図は本発明の一実施例に係る免震構造体1の縦断
面図、第2図は第1図II−II線に沿う横断面図である。
この免震構造体1は粘弾性的性質を有するゴム等の軟質
板2と、剛性を有する硬質板3とを交互に積層して構成
されている。図中4、5はフランジである。なお、本実
施例においては硬質板で形成された網31を軟質板3とし
て用いており、網31の目には軟質材21が充填されてい
る。
本発明において、硬質板3は、通常使用時に加えられ
る鉛直方向の圧力によってその径方向に伸びるものであ
るが、この硬質板3の径方向の伸びの程度は、通常使用
時の面圧(例えば50Kg/cm2)によって、硬質板3の径方
向への変形(伸び)が0.1%以上、好ましくは0.5%以
上、より好ましくは1.0%以上である。
硬質板3は、このような伸び特性を有し、かつ、免震
構造体の鉛直方向のバネ剛性と水平方向のバネ剛性との
比が100対1ないし50対1程度となるように設計するの
が好ましい。
硬質板3には第1図及び第2図に示す硬質材よりなる
網31ないし網状物及び/又は3次元網状物と、その網目
を充填する軟質材21とからなるものの他、第3図に示す
ような硬質材よりなる渦巻き状部材32と、その渦巻きの
間隙を充填する軟質材22とからなるものなどを用いるこ
とができる。
この場合、網31や渦巻き状部材32を構成する硬質材と
しては、金属、セラミックス、プラスチックス、FRP、
ポリウレタン、紙等を用いることができる。また軟質材
21、22としては、各種の加硫ゴム、未加硫ゴム、プラス
チックスなどの有機材料、これらの発泡体、アスファル
ト、粘土等の無機材質、これらの混合材料など各種のも
のを用いることができる。軟質材21、22の材質は軟質板
2の材質と同一であっても良く、この場合には網31や渦
巻状部材32を軟質板2に挟んで共加硫し、軟質板2の材
料を網31や渦巻状部材32の間隙部に侵入させるようにし
ても良い。
硬質板3としては、また、下記(i)、(ii)の特性
を有する高硬度ゴム又はプラスチック等の材質の薄板と
することもできる。
(i) 25℃、引張速度200mm/minでの50%引張変形時
の応力Mが M≧20 好ましくは M≧50 (ii) 25℃、200mm/min引張変形時の破断時歪(Eb)
が Eb≧10% 好ましくは Eb≧20% より好ましくは Eb≧50% 一方、軟質板2としては、各種の加硫ゴム、未加硫ゴ
ム、プラスチックスなどの有機材料、これらの発泡体、
アスファルト、粘土等の無機材質、これらの混合材料な
ど各種のものを用いることができる。
本発明において、軟質板3及び軟質板2の形状は、円
形、方形、その他、五角形、六角形等の多角形としても
良い。
このような硬質板と軟質板とを接着させるには、接着
剤を用いたり共加硫すれば良い。
ところで、免震構造体は、使用中、常に外気にさらさ
れているため、空気、湿度、オゾン、紫外線、原子力用
においては放射線、海辺における場合では海風、により
長期劣化を受ける。また、建物を支えているため、常に
圧縮荷重を受けており、平常時でもゴム層の表面部には
かなりの引張応力が付与されている。その上、大地地震
発生時においては、ゴム層には局部的に100〜200%にも
およぶ引張歪を受ける。しかして、このような引張応力
や引張歪により劣化はより一層進行する。
このようなことから、長期耐久寿命を要求される免震
構造体において、耐酸化劣化性、耐オゾン性、耐熱老化
性などの耐候性を改良するためにその外周を耐候性に優
れたゴム材料で被覆することは極めて有効である。
この場合、被覆用ゴム材料としては、耐候性の優れた
ゴム状ポリマーが望ましく、例えば、ブチルゴム、アク
リルゴム、ポリウレタン、シリコンゴム、フッ素ゴム、
多硫化ゴム、エチレンプロピレンゴム(ERP及びEPD
M)、ハイパロン、塩素化ポリエチレン、エチレン酢酸
ビニルゴム、エピクロルヒドリンゴム、クロロプレンゴ
ム等が挙げられる。これらのうち、特にブチルゴム、ポ
リウレタン、エチレンプロピレンゴム、ハイパロン、塩
素化ポリエチレン、エチレン酢酸ビニルゴム、クロロプ
レンゴムが耐候性の面からは効果的である。更に、軟質
板を構成するゴムとの接着性を考慮した場合には、ブチ
ルゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロプレンゴムが
望ましく、とりわけエチレンプロピレンゴムを用いるの
が最も好ましい。
これらのゴム材料は単独でも用いても、2種以上をブ
レンドして用いても良い。また、伸び、その他の物性を
改良するために市販ゴム、例えば、天然ゴム、イソプレ
ンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ニ
トリルゴム等とブレンドしても良い。更に、これらのゴ
ム材料には、各種充填剤、老化防止剤、可塑剤、軟化
剤、オイル等、ゴム材料に一般的な配合剤を混合しても
良い。
このようなゴム材料で形成される被覆層の厚さは、一
般に厚ければ厚い程、内部保護効果が高く好ましいが、
反面、コスト高となり、また加硫を遅らせるなどの問題
もおきる。このようなことから、被覆層4の厚さは1〜
30mm、望ましくは2〜20mm、とりわけ3〜15mmとするの
が好ましい。ただし、免震構造体に耐火性等が要求され
る場合においては、被覆層を30mmを超える厚さとするこ
とも可能である。
このような本発明の免震構造体において、次のような
改良を加えることにより、著しく優れた効果が得られ
る。
I 前述の如く、被覆層を設けた場合において、硬質板
のエッジ部を円弧形状ないし円弧類似形状に膨出させる
ことにより、硬質板のエッジ部に接触している軟質板の
部分に過大な応力及び歪が発生し、この部分で損傷を起
こすのを防止することができる。
II 免震構造体3のフランジ4、5と接する部分を、フ
ランジ4、5に向けて次第に横断面積が大きくなるよう
に、その外表面が内側に縦断面円弧状ないし円弧類似形
状に反った湾曲面とすることにより、フランジ付近に局
部歪が集中するのを防止し、最大局部歪を大幅に低下
し、歪を平均的に分布させることにより、局部歪による
免震構造体の損傷、破損等の問題を解消することができ
る。
III 次の及び/又はの構成とすることにより、フ
ランジ近傍の硬質板の曲げ変形に起因する局部歪の発生
が減少され、局部歪による免震構造体の損傷、破損等の
問題が解消される。
フランジ取付側の硬質板の曲げ剛性率は中心側の硬
質板の曲げ剛性に比べて高い。
フランジ取付側の軟質板の引張応力は中心側の軟質
板の引張応力に比べて高い。
IV 径の異なる硬質板を組合せて、免震構造体の少なく
ともフランジと接する部分が、フランジに向けて次第に
横断面積が大きくなるように、その外表面が内側に縦断
面円弧状ないし円弧類似形状に反った湾曲面とすること
により、フランジ付近に、最大局部歪等の大きな局部歪
が集中するのを防止し、歪を全体に幅広く平均的に分布
させ、最大局部歪を大幅に低減すると共に、座屈を防止
して局部歪や座屈による免震構造体の損層、破損等の問
題を解消することができる。
V 免震構造体の周縁部分の剛性を内側部分の剛性より
も高くすることにより、大きな局部歪が積層構造体の特
に軟質板の周縁部に発生するのを防ぎ、その結果最大局
部歪を大幅に低減することが可能となる。
具体的には、次の及び/又はを採用することがで
きる。
軟質板の周縁部分の剛性を内側部分の剛性よりも高
くする。
硬質板の積層枚数を免震構造体の周縁部分において
増やす。
ところで、このような免震構造体は、免震効果と共に
より高い減衰効果を発揮させるために、ダンパーを併用
するのが好ましいが、この場合、軟質板及び硬質板より
なる免震構造体の中心部に円筒状の空間を設け、この空
間にダンパーを配置したものとするのが好ましい。
この場合において、ダンパーと免震構造体の空洞内壁
との間に、ダンパーよりも低弾性の材料又は空気層を含
む層を形成することにより、微小振動に対してダンパー
が免震構造体の減衰作用を阻害するのを防止することが
できる。
このような本発明の免震構造体は、免震作用の他に、
除振(防振、制振)等の特性を備えている。
[発明の効果] 以上詳述した通り、本発明の免振構造体は、免振効果
と共にダンパー効果をも具備ししかも鉛直方向と水平方
向のバネ剛性の比が好適な範囲となるため、微小振動か
ら、小変形〜大変形に到る広範な領域において、極めて
優れた減衰効果が発揮される。従って、本発明の免震構
造体は、地震発生時においては、その揺れは免震構造体
に吸収され、建物に伝えられる揺れの程度が減少され
る。このため大地震の発生時においても、建物と他の構
造物とが衝突したり、水管、ガス管、配線等の備品が破
壊することが防止される。また、平常時の交通振動等の
微小振動も効果的に減衰される。
なお、本発明の免震構造体な免震効果の他に、除振
(防振、制振)等の優れた効果も十分に期待できるもの
である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係る免震構造体を示す縦断
面図、第2図は第1図II−II線に沿う断面図、第3図は
本発明の他の実施例を示す硬質板の横断面図である。
フロントページの続き (56)参考文献 実願 昭57−154923号(実開 昭59− 58106号)の願書に添付した明細書及び 図面の内容を撮影したマイクロフィルム (JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数個の剛性を有する硬質板と粘弾性的性
    質を有する軟質板とが交互に積層されてなる免震構造体
    において、硬質板は通常使用時に加えられる鉛直方向の
    圧力によって硬質板の径方向に伸びるものであり、該硬
    質板の径方向への変形が0.1%以上である免震構造体で
    あって、上記径方向の伸びにより、軟質板の流動に対す
    る拘束力を緩和することで、微小振動に対する良好な振
    動減衰が得られることを特徴とする免震構造体。
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