JP2623224B2 - 電気信号を出力する琴 - Google Patents

電気信号を出力する琴

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JP2623224B2
JP2623224B2 JP6176135A JP17613594A JP2623224B2 JP 2623224 B2 JP2623224 B2 JP 2623224B2 JP 6176135 A JP6176135 A JP 6176135A JP 17613594 A JP17613594 A JP 17613594A JP 2623224 B2 JP2623224 B2 JP 2623224B2
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賢三 小川
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小川楽器製造株式会社
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  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)
  • Stringed Musical Instruments (AREA)
  • Electrophonic Musical Instruments (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は弦楽器の琴(事)に関
し、特に、アコースチックな楽器である琴の演奏音を電
気信号に変換して出力する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】前記したように、元来、琴はアコースチ
ックな楽器であって、公知のように、桐材で形成した本
製の琴胴(槽)の一端の雲角側から他端の竜角側へ絹製
の弦を張り、中間に琴柱を立てて調弦する構造で、琴爪
により弦をはじいて演奏する。
【0003】このような構成では出力される演奏音の大
きさには、必然的に制限があり、一定音量以上の音量を
求める琴は無理があった。従って、大きなホールや野外
等における演奏、あるいは、オーケストラとの協演、さ
らには電気楽器との協演等における場合のような大きな
音量が求められる場合には、マイクロフォンを使用し、
その出力を増幅してスピーカから再生することが行われ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記のマイクロフォン
は、スタンド型のものが使用されるが、その設定場所に
は制約があるので、必ずしも音響的に所望の音質、ある
いは音量が得られないケースが多いものであった。
【0005】本発明は前記のような、演奏音を大きくす
ることが困難な琴において、アコースチックな琴の音質
を損なわずに、所望の音量が得られる技術を提供するも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】箏板10aと音孔10d
を設けた琴底竜背10bとこれら両部材を結ぶ側面板1
0cとから構成される琴胴において、前記箏板10a
の、表面に設けた溝状の凹部内に嵌め込まれ固定される
竜角11と、箏板10aの上部において竜角11と雲角
側との間に張られ、竜角11の穴11aを貫通させ箏板
10aの内面で固定される弦12と、演奏によって生じ
る箏板や竜角の機械的振動をピックアップする、箏板1
0a上の竜角11の下面に設けた幅の狭い溝内に埋設さ
れ、竜角11の長手方向のほぼ全長にわたるような長さ
のセンサ1と、前記センサ1の出力を導出する、箏板1
0aの適当な箇所の面にあけた小孔を貫通させ琴胴の内
部へ導入されたリード線14と、リード線14により導
入されたセンサの出力信号を増幅し、且つ、後段とのイ
ンピーダンス整合を行うためのプリアンプ2と、プリア
ンプ2の出力を外部に導くアウトプットジャック3とが
一体化された複合体で、円筒状の形状を有し、前記プリ
アンプとアウトプットジャックとの複合体15と琴底1
0bの内面の適当な箇所に、取り付け手段18により固
定された円筒状体と、琴本体とは別の、外部のトーンコ
ントロールアンプ等へ接続するためのプラグ5と、セン
サ1の出力信号を増幅するプリアンプ2と、プリアンプ
2の出力を接続するアウトプットジャック3と、プリア
ンプ2に電源を供給する電源部4と、プラグ5に連なる
トーンコントロールアンプ6と、パワーアンプ7により
周波数特性をコントロールされるスピーカ8とよりなる
電気信号を出力する琴。
【0007】
【作用】竜角の内部に配置された、機械的な振動を電気
信号に変換するトランスデューサは、琴の筆板や竜角の
微小な振動を確実にピックアップして、高忠実度の音質
で電気信号に変換する。竜角あるいは筆板の内面に対す
る当たりを調整することで、琴の複数の各弦に対するピ
ックアップの程度を調整することが出来る。また、琴胴
内部に配置されたプリアンプは前記信号を増幅するとと
もに、外部へ出力するのに適した出力インピーダンスに
変換して琴本体から外部へ出力するので、ノイズを拾う
ことの少ない。S/N比良好な信号を得ることができ
る。
【0008】
【実施例】図はいずれも本発明の実施例のものであり、
図1には要部の側面断面図、図2には要部の正面断面
図、そして図3には、回路のブロック図を示してある。
【0009】10は琴の琴胴(槽)であって、公知のよ
うに、事板10aと琴底(竜背)10bと、そしてその
両者を結ぶ側面板10cから概ね構成される。11は竜
角であり、その下部は前記事板10a表面に設けた溝状
の凹部内に嵌め込むような構造で固定されている。12
は弦であり、図示しない雲角側との間に、所定数の弦が
張られるが、図では省略し1本のみ図示してある。該弦
12は竜角の孔11aを貫通させ事板10a内面で固定
される。10dは琴底10bに設けた音孔、10cは堰
板である。
【0010】1は演奏によって生じる箏板や竜角の機械
的な振動をピックアップするセンサであり、本実施例で
は、公知の同軸型のトランスデューサを使用する。該セ
ンサ1は箏板10a上の竜角11の下面に設けた幅の狭
い溝内に、図2に示すように竜角11の長手方向のほぼ
全長にわたるような長さのものが使用され、かつ、ほぼ
全長にわたるように収納するように配置する。
【0011】14は前記センサの出力を導出するリード
線で、事板10aの適当な個所の面に小孔を形成して貫
通させ、琴胴の内部へ導入している。15は前記リード
線14により導入されたセンサの出力信号を増幅し、且
つ、後段とのインピーダンス整合を行うためのプリアン
プ2と、その出力を外部へ導くアウトプットジャック3
とが一体化された複合体で、円筒状の形状を有する。前
記プリアンプとアウトプットジャックとの整合体15と
琴底10bの内面の適当な個所に、取り付け手段18に
より固定されている。
【0012】5は前記アウトプットジャックに挿入さ
れ、琴本体とは別の、外部のトーンコントロールアンプ
その他へ接続するためのプラグ、17はその接続導線で
あり、前記琴底(竜背)10bの音孔10dを利用し外
部へ引き出される。
【0013】回路のブロック図を図3に示す。1は前記
のトランスデューサとしてのセンサである。2は前記セ
ンサ1の出力信号を増幅するプリアンプ、3はプリアン
プ2の出力を接続するアウトプットジャックで、この2
者で前記の複合体15を構成している。4は前記プリア
ンプに電源を供給する乾電池等からなる電源部であり、
琴胴10内の適当な個所に固定される。
【0014】前記のようにプリアンプ2の出力信号はア
ウトプットジャック3に接続されているので、該アウト
プットジャック3に、プラグ5が挿入されることによ
り、電気的な出力が琴本体から外部へ導出される。プラ
グ5に連なる6はトーンコントロールアンプで、人力信
号を所望の周波数特性となるように、図示しない調整手
段により調整し出力する。7はパワーアンプであり、前
記トーンコントロールアンプ6により音質を調整された
信号を電力増幅し、8のスピーカによって出力する。
【0015】以上のように構成した琴を演奏すること
で、筆板10aや竜角11の振動センサ1によりピック
アップされ、リード線14を経てプリアンプ2により増
幅、アウトプットジャック3からプラグ5を経て外部へ
導出され、トーンコントロールアンプ6により周波数特
性をコントロールされて所望の音質とされ、パワーアン
プ7により電力増幅されてスピーカ8を駆動し音響出力
となる。
【0016】なお、センサ1の取り付けに際しては、竜
角11の凹部に対する取り付け状態、いわゆる「当た
り」を調整することにより複数の弦の音量的なバランス
を調整することができる。
【0017】また、本実施例ではセンサとして前記のよ
うに同軸型のトランスデューサを使用したが、これに限
定するものではなく、例えばコンデンサマイク、あるい
はダイナミックマイク等の公知のトランスデューサを使
用しても、一定の効果が得られる。
【0018】また、前記のトランスデューサは、本実施
例では竜角の下面凹部に取り付けるようにしたが、筆板
内面の、竜角の真下に当たる個所等の、琴胴内の音響的
に適当な振動が得られる個所に配置してもよい。
【0019】さらに、琴は、和琴(事)に限らず、近似
した構造を有する琴であれば本発明を利用できる。
【0020】また琴胴内部に配置したプリアンプ回路
は、本実施例ではアウトプットジャックと複合体として
構成されたものを使用したが、目的によっては、個々の
部品を組み立てて、ディスクリートに構成しても何ら差
し支えはない。
【0021】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、従来大き
な音量が得られなかった琴を、センサ或いはマイクロフ
ォン等のトランスデューサを竜角或いは第板の内面に配
置してその振動をピックアップするようにしたもので、
大きな音量が、高忠実度で得られ、電気楽器との協演も
可能となり、その活動範囲を拡大することができる。ま
た、琴胴の内部にプリアンプを設けたので、S/N比の
よい信号を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の要部の側面断面図である。
【図2】本発明の一実施例の要部の正面断面図である。
【図3】本発明の回路のブロック図である。
【符号の説明】
1 センサ(トランスデューサ) 2 プリアンプ 3 アウトプットジャック 4 電源部 5 プラグ 6 トーンコントロールアンプ 7 パワーアンプ 8 スピーカ 10 琴胴(槽) 10a 箏板 10b 琴底(竜背) 10c 側面部 10d 音孔 11 竜角 11a 竜角に設けられた孔 12弦 15 プリアンプとアウトプットジャックとの複合体

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 箏板(10a)と音孔(10d)を設け
    た琴底(竜背)(10b)とこれら両部材を結ぶ側面板
    (10c)とから構成される琴胴において、前記箏板
    (10a)の、表面に設けた溝状の凹部内に嵌め込まれ
    固定される竜角(11)と、箏板(10a)の上部にお
    いて竜角(11)と雲角側との間に張られ、竜角(1
    1)の孔(11a)を貫通させ箏板(10a)の内面で
    固定される弦(12)と、演奏によって生じる箏板や竜
    角の機械的振動をピックアップする、箏板(10a)上
    の竜角(11)の下面に設けた幅の狭い溝内に埋設さ
    れ、竜角(11)の長手方向のほぼ全長にわたるような
    長さのセンサ(1)と、前記センサ(1)の出力を導出
    する、箏板(10a)の適当な箇所の面にあけた小孔を
    貫通させ琴胴の内部へ導入されたリード線(14)と、
    リード線(14)により導入されたセンサの出力信号を
    増幅し、且つ、後段とのインピーダンス整合を行うため
    のプリアンプ(2)と、プリアンプ(2)の出力を外部
    に導くアウトプットジャック(3)とが一体化された複
    合体で、円筒状の形状を有し、前記プリアンプとアウト
    プットジャックとの複合体(15)と琴底(10b)の
    内面の適当な箇所に、取り付け手段(18)により固定
    された円筒状体と、琴本体とは別の、外部のトーンコン
    トロールアンプ等へ接続するためのプラグ(5)と、セ
    ンサ(1)の出力信号を増幅するプリアンプ(2)と、
    プリアンプ(2)の出力を接続するアウトプットジャッ
    ク(3)と、プリアンプ(2)に電源を供給する電源部
    (4)と、プラグ(5)に連なるトーンコントロールア
    ンプ(6)と、パワーアンプ(7)により周波数特性を
    コントロールされるスピーカ(8)とよりなる電気信号
    を出力する琴。
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