JP2622562B2 - 作業用走行車におけるアクチユエータの作動速度制御装置 - Google Patents

作業用走行車におけるアクチユエータの作動速度制御装置

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JP2622562B2 JP32195987A JP32195987A JP2622562B2 JP 2622562 B2 JP2622562 B2 JP 2622562B2 JP 32195987 A JP32195987 A JP 32195987A JP 32195987 A JP32195987 A JP 32195987A JP 2622562 B2 JP2622562 B2 JP 2622562B2
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辰彦 野島
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秀弥 江田
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、農用トラクタ等の作業用走行車におけるア
クチユエータの作動速度制御装置に関するものである。
[従来技術及び発明が解決しようとする問題点] 一般に、この種作業用走行車においては、作業部を上
下昇降させたりあるいは作動させたりする場合に、その
速度はその作動に相応する作動速度であることが好まし
いが、始めからその速度で作動させるとシヨツクが大き
く、このため作動初めは低速とし、次第に増速してアク
チユエータの作動速度が望ましい作動速度となるように
速度調整するようにしている。しかるにこの様に作動速
度調整を行つた場合、例えばこれが油圧作動であるよう
な場合に、油温の変化や油の種類、あるいは作業部の重
さ等の種々の条件が複合的に作用することによつて、前
記作動初速度が設定作動速度に対して大きくずれたりあ
るいは逆に近くなりすぎてしまうことがあり、この結
果、作動速度が遅くなつて応答性が悪くなつたり、逆に
速すぎてシヨツクを生じたりし、精度の高い円滑な作動
制御が妨げられてしまうという欠点があり問題となる。
[問題を解決する手段] 本発明は、上記の如き実情に鑑み、これらの欠点を一
掃することができる作業用走行車におけるアクチユエー
タの作動速度制御装置を提供することを目的として創案
されたものであつて、入力する検知値に基づいてアクチ
ユエータに作動制御指令を出力する制御部を設けてなる
作業用走行車において、前記制御部には、アクチユエー
タの作動速度を次第に増速させて設定作動速度と成るよ
う速度調整する速度調整手段と、前回若しくはそれ以前
の必要な過去の作動速度状態を記憶し、これに基づいて
次回の作動初速度を決定する初速度決定手段とを設けた
ことを特徴とする。
そして本発明は、この構成によつて、アクチユエータ
の作動初速度を、過去の作動速度データに基づいて決定
するようにしたものである。
[実施例] 次に、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
図面において、1は本発明が作業部の昇降速度制御に実
施されている農用トラクタの走行機体であつて、該走行
機体1には、昇降リンク機構2を介してロータリ耕耘式
の作業部3が上下昇降動自在に取付けられており、昇降
操作レバー4の操作に伴うリフトアーム5の上下揺動に
基づいて作業部3が昇降するようになつていること等は
何れも従来通りである。
前記リフトアーム5の基端部には該リフトアーム5の
揺動角度を検知するアーム角検知センサ6が設けられ、
また昇降操作レバー4の基端部には該レバー4の操作角
度を検知するレバー角検知センサ7が設けられている
が、これらセンサ6、7による検知値がマイクロコンピ
ユータを用いて構成される制御部8に入力し、リフトア
ーム5の揺動を司るアクチユエータとなる油圧シリンダ
(図示せず)用の上昇用、下降用ソレノイドバルブ9a、
9bに対して後述するように必要な制御指令を出力するよ
うになつている。
さて次に、作業部3の昇降制御システムについてフロ
ーチヤート図、タイミングチヤート図を用いて説明する
が、ここで制御部8は、エンジン始動をしてシステムス
タートをし、必要なデータ読込みが成されて初期設定さ
れた後、レバー角検知センサ4からの検知値、あるいは
耕深自動制御状態となつているときには、作業部3に設
けた耕深検知センサ10からの検知値により作業部の上げ
作動が必要である状態に変化したか否かが判断される。
そして上げ作動が必要であるとしてYESの判断が成され
ると、今度は両検知値から目標とする作業部高さ(レバ
ー検知値若しくは耕深検知値により算出される)と実際
の作業部高さ(アーム検知値により算出される)との差
が予め設定されるインチング作動の範囲内(つまり両検
知値の差が小さく、精度向上のため低速で上昇させたい
範囲内)であるか否かが判断される。そしてその範囲内
であるとしてYESの判断が成された場合には、さらにリ
フトアーム5が上昇作動中であるか否かがアーム検知値
の変化により演算され、上昇中であるとしてYESの判断
が成されると、上昇速度は適切か否かが判断(これはア
ーム検知値の単位時間に対する変化量に基づいて判断で
きる)され、適切であるとしてYESの判断が成される
と、インチング作動におけるON時間のパルス幅を例えば
T5と記憶する。一方、上昇速度が適切でなく、例えば遅
すぎると判断される場合には上昇用ソレノイドバルブ9a
のON時間のパルス幅をT5からT6へと一段階だけ長くして
速くし、また逆に速すぎる場合にはパルス幅をT6からT5
へと一段階だけ短くして遅くし、これによつて作業部の
上昇速度が予め設定される作動速度となるように制御さ
れている。
また前述したリフトアーム5が上昇中であるか否かの
判断で、上昇中でないとしてNOの判断が成された場合に
は、作業部上げ作動が一回目の上げ作動であるか否かが
判断される。そして一回目であるとしてYESの判断が成
された場合には、制御部8は上昇用ソレノイドバルブ9a
に対してON時間のパルス幅が最小のT1となるように制御
し、一方、一回目の上げ作動でないと判断される場合に
は、前回記憶したON時間のパルス幅よりも例えば二段階
だけON時間が短くなるパルス幅(例えば前回記憶したパ
ルス幅がT5である場合にはT3)として作動当初時のイン
チングパルス幅制御が決定され、そして次第にパルス幅
が長くなつて所定速度の作業部上昇制御指令が出力する
ように制御され、この様にしてインチング作動に基づい
た作業部3の上昇制御が成されるようになつている。
尚、実施例では、作業部3をインチング作動の範囲を越
えて大きく上昇させたい場合についての詳細は省略して
おり、また作業部3の下降制御についても上記上昇制御
と同じであるため省略している。
叙述の如く構成された本発明の実施例において、作業
部3をレバー操作、あるいは耕深自動制御により上昇さ
せる場合に、必要なそれぞれの検知値に基づいて昇降制
御されることになるが、このとき、作業部3の昇降速度
は、パルスON時間が短い低速状態から次第に増速されて
所定の作動速度と成るよう速度調整制御が成され、これ
によつてシヨツクの無い状態から次第に増速して所定速
度での上昇制御が成されることになる。
この様に本発明においては、作動初めの速度を設定速
度よりも低速状態から次第に増速するようにしたもので
あるが、その場合に、所定の作動速度を得るためのイン
チングパルスのON時間Tは、油圧機構に使用される油の
種類、作業部3の重さや位置、あるいは油温等によりど
うしてもずれてしまうことがあり、これが前述したよう
に作動初速度にも影響を与えることになる。しかるに本
発明の実施例においては、前回の設定速度を得るための
インチングパルス時間が記憶され、これに基づいて次回
上昇作動時の作動初速度のインチングパルスON時間が決
定され、そして作業部3の上昇制御が成されることにな
る。
この結果、作動初速度は、必ず前回の好ましい作動速
度に基づいて決定され、従来のように作業部昇降の応答
性が悪くなつたり、逆にシヨツクが発生したりすること
無く、円滑で応答性に優れた作動制御が成されて、精度
の高い作業ができることになる。
尚、本発明は前記実施例に限定されるものでないこと
は勿論であるが、アクチユエータとしてはリフトアーム
作動用の油圧バルブに限らず、必要な他のアクチユエー
タとすることができ、また適正であるとして記憶される
作動速度は、前回のものであることが好ましいがこれに
限定されること無く、前々回、あるいはそれ以前の過去
のものであつても良く、さらには記憶される速度値を複
数とし、これらを平均化して次回の作動初速度を算出す
るようにしても良いのである。
[作用効果] 以上要するに、本発明は叙述の如く構成されたもので
あるから、アクチユエータの作動制御を行う場合に、そ
の作動速度は、低速状態から作動してシヨツクの無い作
動制御を行うようにしたものであるが、この場合に、作
動初速度は、過去の好ましい速度状態を得るための制御
状態が記憶され、これに基づいて次回の作動初速度が決
定されることと成り、従つて作動初速度は、設定速度を
得るための制御状態に常に関係することになつて、従来
のように応答性が悪くなつたり逆にシヨツクが発生した
りする不具合を無くして、円滑で精度の高い作動制御を
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
図面は、本発明に係る作業用走行車におけるアクチユエ
ータの作動速度制御装置の実施例を示したものであつ
て、第1図は農用トラクタの側面図、第2図は制御機構
のブロツク回路図、第3図は制御システムのフローチヤ
ート図、第4図は制御システムのタイミングチヤート図
である。 図中、3は作業部、5はリフトアーム、8は制御部であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 江田 秀弥 島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番 地1 三菱農機株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−147707(JP,A) 特開 昭62−194006(JP,A) 特開 昭62−1001(JP,A) 特開 昭58−192986(JP,A) 実開 昭62−134655(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力する検知値に基づいてアクチユエータ
    に作動制御指令を出力する制御部を設けてなる作業用走
    行車において、前記制御部には、アクチユエータの作動
    速度を次第に増速させて設定作動速度と成るよう速度調
    整をする速度調整手段と、前回若しくはそれ以前の必要
    な過去の作動速度状態を記憶し、これに基づいて次回の
    作動初速度を決定する初速度決定手段とを設けたことを
    特徴とする作業用走行車におけるアクチユエータの作動
    速度制御装置。
JP32195987A 1987-12-19 1987-12-19 作業用走行車におけるアクチユエータの作動速度制御装置 Expired - Lifetime JP2622562B2 (ja)

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JPH01165301A JPH01165301A (ja) 1989-06-29
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