JP2622355B2 - 動物細胞内でのメッセンジャーrnaの安定化 - Google Patents
動物細胞内でのメッセンジャーrnaの安定化Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リンパ系由来の哺乳動
物細胞においてタンパク質生産を増加させる方法および
産物に関する。より詳細には、本発明は、mRNAの細
胞内分解速度を遅らせることにより翻訳能力をもつmR
NAの定常状態レベルを増加させてタンパク質生産を増
加させる方法および産物に関する。
物細胞においてタンパク質生産を増加させる方法および
産物に関する。より詳細には、本発明は、mRNAの細
胞内分解速度を遅らせることにより翻訳能力をもつmR
NAの定常状態レベルを増加させてタンパク質生産を増
加させる方法および産物に関する。
【0002】
【従来の技術】大部分の動物細胞によるタンパク質生産
は酵素、構造タンパク質、表面タンパク質、およびリン
フォカインやホルモンのような特殊な機能をもつ多数の
タンパク質の合成を包含する。一般に、これらのタンパ
ク質は比較的少ない量で生産される。しかしながら、動
物体内での全身的使用のために多量のタンパク質を生産
・分泌しうる動物細胞型が存在する。このような細胞型
の例にはグロブリンおよびフィブリノーゲンを生産する
循環系細胞、血清アルブミンを生産する肝細胞、ならび
にインシュリンを生産するランゲルハンス島のβ細胞が
含まれる。もしもこの種の高レベル発現に関与する遺伝
子機構をリンフォカイン、抗体または対象のタンパク質
系物質の生産に応用することができるならば、価値ある
タンパク質を多量に供給することができるであろう。
は酵素、構造タンパク質、表面タンパク質、およびリン
フォカインやホルモンのような特殊な機能をもつ多数の
タンパク質の合成を包含する。一般に、これらのタンパ
ク質は比較的少ない量で生産される。しかしながら、動
物体内での全身的使用のために多量のタンパク質を生産
・分泌しうる動物細胞型が存在する。このような細胞型
の例にはグロブリンおよびフィブリノーゲンを生産する
循環系細胞、血清アルブミンを生産する肝細胞、ならび
にインシュリンを生産するランゲルハンス島のβ細胞が
含まれる。もしもこの種の高レベル発現に関与する遺伝
子機構をリンフォカイン、抗体または対象のタンパク質
系物質の生産に応用することができるならば、価値ある
タンパク質を多量に供給することができるであろう。
【0003】真核細胞による内因性DNAの発現は、そ
のDNAのmRNAへの転写、次いでそのmRNAのリ
ボソームへの移動、そしてその後に開始シグナルコドン
と翻訳終止コドンとの間のmRNAによってコードされ
るアミノ酸配列から成るタンパク質へのmRNAのtR
NA媒介翻訳を伴う。
のDNAのmRNAへの転写、次いでそのmRNAのリ
ボソームへの移動、そしてその後に開始シグナルコドン
と翻訳終止コドンとの間のmRNAによってコードされ
るアミノ酸配列から成るタンパク質へのmRNAのtR
NA媒介翻訳を伴う。
【0004】ギリエス(Gillies)ら、Cell, Vol.33,
p.717〜728,1983年7月、および係属中の米国特許
出願第592231号(1984年3月22日出願)に
開示されるように、細胞のエンハンサー因子は免疫グロ
ブリンを多量に生産する特殊な細胞によるタンパク質の
高レベル発現において重要な役割を演じている。エンハ
ンサーは内因性mRNAポリメラーゼによるDNAのm
RNAへの転写率を高めることにより機能すると思われ
る。mRNAの濃度が増すと、上記細胞による発現レベ
ルが有意に高まる。このようなエンハンサー因子の活性
は方向性によって大きな影響を受けず、そのエンハンサ
ー配列がタンパク質をコードする遺伝子のプロモーター
から10,000塩基対またはそれ以上離れた位置に存
在していても観察できる。これらの細胞エンハンサーは
組織特異的であると考えられ、すなわちリンパ系細胞の
内因性ゲノム中で特定mRNAの生産を増加させるよう
に機能する細胞エンハンサーの活性は、もしもそのエン
ハンサーが非リンパ系細胞を形質転換する、ベクター中
に組み込まれた場合、非常に低下するか又は失われるで
あろう。しかしながら、エンハンサー因子、プロモータ
ー、および目的タンパク質をコードする組換え遺伝子を
含むベクターは、そのエンハンサーが自然界でその転写
率を高める細胞型と同じ型の細胞へトランスフェクショ
ンされるならば、組換え遺伝子を高レベルで発現するよ
うにその細胞を首尾よく形質転換することができる。
p.717〜728,1983年7月、および係属中の米国特許
出願第592231号(1984年3月22日出願)に
開示されるように、細胞のエンハンサー因子は免疫グロ
ブリンを多量に生産する特殊な細胞によるタンパク質の
高レベル発現において重要な役割を演じている。エンハ
ンサーは内因性mRNAポリメラーゼによるDNAのm
RNAへの転写率を高めることにより機能すると思われ
る。mRNAの濃度が増すと、上記細胞による発現レベ
ルが有意に高まる。このようなエンハンサー因子の活性
は方向性によって大きな影響を受けず、そのエンハンサ
ー配列がタンパク質をコードする遺伝子のプロモーター
から10,000塩基対またはそれ以上離れた位置に存
在していても観察できる。これらの細胞エンハンサーは
組織特異的であると考えられ、すなわちリンパ系細胞の
内因性ゲノム中で特定mRNAの生産を増加させるよう
に機能する細胞エンハンサーの活性は、もしもそのエン
ハンサーが非リンパ系細胞を形質転換する、ベクター中
に組み込まれた場合、非常に低下するか又は失われるで
あろう。しかしながら、エンハンサー因子、プロモータ
ー、および目的タンパク質をコードする組換え遺伝子を
含むベクターは、そのエンハンサーが自然界でその転写
率を高める細胞型と同じ型の細胞へトランスフェクショ
ンされるならば、組換え遺伝子を高レベルで発現するよ
うにその細胞を首尾よく形質転換することができる。
【0005】真核細胞DNAは翻訳終止コドンのあとに
ある種の塩基配列を含み、その一部は転写されたmRN
Aの翻訳終止コドンの3'側にアデニン残基(以後ポリ
Aと記す)の付加を開始させるためのシグナルとして作
用する。ポリアデニル化は主として核内で起こり、1度
に1個のアデニル酸を付加するポリAポリメラーゼによ
り媒介される。ポリAは翻訳終止コドンが翻訳を終わら
せた後でアミノ酸配列をコードしないが、mRNAの安
定化ならびにmRNAコード領域のアミノ酸への翻訳の
効率に寄与すると考えられる。
ある種の塩基配列を含み、その一部は転写されたmRN
Aの翻訳終止コドンの3'側にアデニン残基(以後ポリ
Aと記す)の付加を開始させるためのシグナルとして作
用する。ポリアデニル化は主として核内で起こり、1度
に1個のアデニル酸を付加するポリAポリメラーゼによ
り媒介される。ポリAは翻訳終止コドンが翻訳を終わら
せた後でアミノ酸配列をコードしないが、mRNAの安
定化ならびにmRNAコード領域のアミノ酸への翻訳の
効率に寄与すると考えられる。
【0006】哺乳動物細胞のmRNA中のポリAは、
3'非翻訳(3'untranslatable;以後3'UTと略す)
末端部分として知られる配列中に存在する。3'UTは
一般に翻訳産物のための翻訳終止コドンからポリAの末
端までの範囲に及ぶ。哺乳動物mRNAの3'UT領域
は通常AAUAAAヘキサヌクレオチド配列として知ら
れる相同領域を有する。この配列はポリA付加シグナル
であると考えられる。それはしばしばポリA付加部位よ
りも11〜30個の塩基だけ上流に存在する。
3'非翻訳(3'untranslatable;以後3'UTと略す)
末端部分として知られる配列中に存在する。3'UTは
一般に翻訳産物のための翻訳終止コドンからポリAの末
端までの範囲に及ぶ。哺乳動物mRNAの3'UT領域
は通常AAUAAAヘキサヌクレオチド配列として知ら
れる相同領域を有する。この配列はポリA付加シグナル
であると考えられる。それはしばしばポリA付加部位よ
りも11〜30個の塩基だけ上流に存在する。
【0007】3'UTおよびポリA領域の(存在する場
合の)機能は最近ソレク(Soreq)ら、Proc. Natl. Aca
d. Sci. U.S.A., Vol.78, No3, p.1741〜1745,198
1年3月;ザレット(Zaret)ら、J. Mol. Biol., 1984
Vol.176, p.107〜135;バレル(Baralle),Internati
onal Review of Cytology, Vol. 81, p71〜106;および
ロス(Ross)ら、J. Mol. Biol., 1983 Vol.167, p.607
〜617によって調査・研究された。
合の)機能は最近ソレク(Soreq)ら、Proc. Natl. Aca
d. Sci. U.S.A., Vol.78, No3, p.1741〜1745,198
1年3月;ザレット(Zaret)ら、J. Mol. Biol., 1984
Vol.176, p.107〜135;バレル(Baralle),Internati
onal Review of Cytology, Vol. 81, p71〜106;および
ロス(Ross)ら、J. Mol. Biol., 1983 Vol.167, p.607
〜617によって調査・研究された。
【0008】ソレク(Soreq)らは、ヒト線維芽細胞の
第一βインターフェロンmRNAからのポリAおよび約
100個の隣接残基の除去が卵母細胞中でのこのmRN
Aの翻訳活性または機能的安定性を変化させないが、ポ
リAおよび約200個の隣接残基の欠失がその翻訳効率
を低下させることを報告した。第二βインターフェロン
mRNAからの約200個のポリA残基および約200
個の隣接残基の除去は、卵母細胞中でのこのmRNAの
翻訳活性または機能的安定性のいずれをも変化させなか
った。これらの著者は、ポリA残基も3'非コード領域
の大きいセグメントもこのような卵母細胞中でのヒトβ
インターフェロンmRNAの機能的安定性の維持のため
に必要でないと結論づけた。
第一βインターフェロンmRNAからのポリAおよび約
100個の隣接残基の除去が卵母細胞中でのこのmRN
Aの翻訳活性または機能的安定性を変化させないが、ポ
リAおよび約200個の隣接残基の欠失がその翻訳効率
を低下させることを報告した。第二βインターフェロン
mRNAからの約200個のポリA残基および約200
個の隣接残基の除去は、卵母細胞中でのこのmRNAの
翻訳活性または機能的安定性のいずれをも変化させなか
った。これらの著者は、ポリA残基も3'非コード領域
の大きいセグメントもこのような卵母細胞中でのヒトβ
インターフェロンmRNAの機能的安定性の維持のため
に必要でないと結論づけた。
【0009】ザレット(Zaret)らは、イソ−1−シト
クロムcをコードするCYC−1遺伝子の3'非コード
領域中に38塩基対の欠失を含む酵母S.セレビシエ
(S.cerevisiae)のcyc1−512突然変異体につい
て研究した。彼等は染色体再配列により生ずる別の3'
非コード配列がCYC−1 mRNAの安定性を高め且
つmRNAの翻訳効率に様々な影響を及ぼすことを報告
した。
クロムcをコードするCYC−1遺伝子の3'非コード
領域中に38塩基対の欠失を含む酵母S.セレビシエ
(S.cerevisiae)のcyc1−512突然変異体につい
て研究した。彼等は染色体再配列により生ずる別の3'
非コード配列がCYC−1 mRNAの安定性を高め且
つmRNAの翻訳効率に様々な影響を及ぼすことを報告
した。
【0010】バレル(Barelle)の文献:真核細胞mR
NA中のリーダーおよびトレーラー配列の機能的意義に
おいて、著者は3'非コード領域のための明らかな機能
は存在せず、これらの遺伝子の発生中に相当の大きさの
欠失または挿入が起こることは3'非コード領域から成
る特定配列がmRNAの機能にとって不可欠な配列でな
いことを示唆するものであると報告した。しかしなが
ら、バレルはポリAがmRNAの安定性を促進する上で
ある種の役割を有すると報告した。例えば、グロビンm
RNAからのポリAセグメントの除去は卵母細胞中での
そのmRNAの半減期をかなり短縮することが判明し
た。しかしながら、バレルは、mRNAからポリAを除
去した研究によって証明したように、ポリAが効果的な
翻訳によって必ずしも必要でないことを示唆している。
NA中のリーダーおよびトレーラー配列の機能的意義に
おいて、著者は3'非コード領域のための明らかな機能
は存在せず、これらの遺伝子の発生中に相当の大きさの
欠失または挿入が起こることは3'非コード領域から成
る特定配列がmRNAの機能にとって不可欠な配列でな
いことを示唆するものであると報告した。しかしなが
ら、バレルはポリAがmRNAの安定性を促進する上で
ある種の役割を有すると報告した。例えば、グロビンm
RNAからのポリAセグメントの除去は卵母細胞中での
そのmRNAの半減期をかなり短縮することが判明し
た。しかしながら、バレルは、mRNAからポリAを除
去した研究によって証明したように、ポリAが効果的な
翻訳によって必ずしも必要でないことを示唆している。
【0011】ロス(Ross)およびピザロ(Pizarro)
は、ヒトβおよびδグロビンタンパク質の定常状態レベ
ルがそれらのそれぞれのメッセンジャーRNAの細胞内
安定性により部分的に決定されるという仮説を研究し
た。彼等はmRNAにおけるδグロビンの急速な回転
(turnover)が少なくとも部分的に、核をもたない末梢
血網状赤血球中のδグロビンmRNAの低レベルに起因
していることを見出し、そしてmRNAの崩壊速度が
3'非翻訳領域に存在するヌクレオチド配列シグナルに
より決定されると推量した。彼等はβおよびδグロビン
mRNAの5'非翻訳領域は類似しているが、それらの
3'非翻訳領域が相当に異なっていることを観察し、そ
してβまたはδ3'末端を含むキメラmRNAのトラン
スフェクションした細胞中での半減期を比較することに
より、mRNAの安定性を決定する際の3'非翻訳領域
の役割を調べることができるであろうと提案した。
は、ヒトβおよびδグロビンタンパク質の定常状態レベ
ルがそれらのそれぞれのメッセンジャーRNAの細胞内
安定性により部分的に決定されるという仮説を研究し
た。彼等はmRNAにおけるδグロビンの急速な回転
(turnover)が少なくとも部分的に、核をもたない末梢
血網状赤血球中のδグロビンmRNAの低レベルに起因
していることを見出し、そしてmRNAの崩壊速度が
3'非翻訳領域に存在するヌクレオチド配列シグナルに
より決定されると推量した。彼等はβおよびδグロビン
mRNAの5'非翻訳領域は類似しているが、それらの
3'非翻訳領域が相当に異なっていることを観察し、そ
してβまたはδ3'末端を含むキメラmRNAのトラン
スフェクションした細胞中での半減期を比較することに
より、mRNAの安定性を決定する際の3'非翻訳領域
の役割を調べることができるであろうと提案した。
【0012】欧州特許第0077689号は、外因性遺
伝子の下流に構造遺伝子の3'UTが付加された遺伝子
を用いて酵母を形質転換する遺伝子操作法を開示してい
る。その形質転換細胞は、外因性遺伝子が3'UTを含
む場合に、高レベルの発現を示す。実際に3'UTに相
当する領域が付加されたプラスミドを保有する酵母での
発現は、このような領域を含まないプラスミドを保有す
る酵母と比較したとき、約10倍であることが実証され
た。
伝子の下流に構造遺伝子の3'UTが付加された遺伝子
を用いて酵母を形質転換する遺伝子操作法を開示してい
る。その形質転換細胞は、外因性遺伝子が3'UTを含
む場合に、高レベルの発現を示す。実際に3'UTに相
当する領域が付加されたプラスミドを保有する酵母での
発現は、このような領域を含まないプラスミドを保有す
る酵母と比較したとき、約10倍であることが実証され
た。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ある
種の型の動物細胞によるヒトtPAを含む所望タンパク
質の効率のよい生産方法ならびに産物を提供することで
ある。他の目的は、所望タンパク質をコードする遺伝子
の高レベル発現を誘導すべく動物細胞をトランスフェク
ションするためのベクターを提供することである。他の
目的は、培養したとき治療、診断および関連用途のため
のタンパク質を多量に生産する形質転換細胞を提供する
ことである。本発明のさらに他の目的は、細胞内mRN
Aの崩壊速度を遅らせることによりトランスフェクショ
ンした細胞株中でのmRNAの安定性を促進し、その結
果として発現レベルを高める方法ならびに組換えDNA
を提供することである。
種の型の動物細胞によるヒトtPAを含む所望タンパク
質の効率のよい生産方法ならびに産物を提供することで
ある。他の目的は、所望タンパク質をコードする遺伝子
の高レベル発現を誘導すべく動物細胞をトランスフェク
ションするためのベクターを提供することである。他の
目的は、培養したとき治療、診断および関連用途のため
のタンパク質を多量に生産する形質転換細胞を提供する
ことである。本発明のさらに他の目的は、細胞内mRN
Aの崩壊速度を遅らせることによりトランスフェクショ
ンした細胞株中でのmRNAの安定性を促進し、その結
果として発現レベルを高める方法ならびに組換えDNA
を提供することである。
【0014】本発明のこれらの目的および他の目的は以
下の説明および請求の範囲から当業者には明らかである
だろう。
下の説明および請求の範囲から当業者には明らかである
だろう。
【0015】
【課題を解決するための手段】通常免疫グロブリンを分
泌する哺乳動物細胞株において所定のタンパク質の生産
を増大させる方法が今や発見された。3'UT領域の短
いセグメントおよびポリアデニル化領域は、それらが対
象のタンパク質をコードするDNA中の翻訳終止コドン
の3'側に結合された場合、対象のタンパク質の生産増
加を促進するのに有力であることが分かった。3'UT
の小さいセグメントおよびポリアデニル化部位から成る
配列は、翻訳領域に相当するmRNAを安定化して翻訳
レベルを高めると思われる。対象のタンパク質をコード
するmRNAの定常状態レベルは、より長い非翻訳領域
をもつmRNAに比べて増加する。本発明は、免疫グロ
ブリンを分泌するかまたは免疫グロブリンを分泌する細
胞株に由来する哺乳動物細胞株においてタンパク質を生
産する方法を提供する。この方法は、 (a) 該タンパク質を自然界で生産する細胞に由来
し、順次コード領域、翻訳終止コドン、およびポリアデ
ニル化シグナルを含む非翻訳領域からなるDNAを用意
し; (b) 該DNAの非翻訳領域のヌクレオチド配列を改
変し、それにより翻訳終止コドンとポリアデニル化シグ
ナルとの間の距離が300塩基対以下である改変された
非翻訳領域を有する、完全な、転写能力をもつ、より短
い組換えDNAを作製し; (c) 該哺乳動物細胞株において該組換えDNAの転
写について作用可能なプロモーターを用意し; (d) 該プロモーターと作用可能なように関連してい
る該組換えDNAを用いて上記哺乳動物細胞株をトラン
スフェクションし;そして (e) トランスフェクションした細胞株を培養して上
記タンパク質を生産させる; 各工程から成り、上記のトランスフェクションした細胞
株が生産するタンパク質の量は工程(a)に記載のDN
Aを含むがその他の点では同一である細胞株が生産する
タンパク質の量よりも多量であることを特徴とする。
泌する哺乳動物細胞株において所定のタンパク質の生産
を増大させる方法が今や発見された。3'UT領域の短
いセグメントおよびポリアデニル化領域は、それらが対
象のタンパク質をコードするDNA中の翻訳終止コドン
の3'側に結合された場合、対象のタンパク質の生産増
加を促進するのに有力であることが分かった。3'UT
の小さいセグメントおよびポリアデニル化部位から成る
配列は、翻訳領域に相当するmRNAを安定化して翻訳
レベルを高めると思われる。対象のタンパク質をコード
するmRNAの定常状態レベルは、より長い非翻訳領域
をもつmRNAに比べて増加する。本発明は、免疫グロ
ブリンを分泌するかまたは免疫グロブリンを分泌する細
胞株に由来する哺乳動物細胞株においてタンパク質を生
産する方法を提供する。この方法は、 (a) 該タンパク質を自然界で生産する細胞に由来
し、順次コード領域、翻訳終止コドン、およびポリアデ
ニル化シグナルを含む非翻訳領域からなるDNAを用意
し; (b) 該DNAの非翻訳領域のヌクレオチド配列を改
変し、それにより翻訳終止コドンとポリアデニル化シグ
ナルとの間の距離が300塩基対以下である改変された
非翻訳領域を有する、完全な、転写能力をもつ、より短
い組換えDNAを作製し; (c) 該哺乳動物細胞株において該組換えDNAの転
写について作用可能なプロモーターを用意し; (d) 該プロモーターと作用可能なように関連してい
る該組換えDNAを用いて上記哺乳動物細胞株をトラン
スフェクションし;そして (e) トランスフェクションした細胞株を培養して上
記タンパク質を生産させる; 各工程から成り、上記のトランスフェクションした細胞
株が生産するタンパク質の量は工程(a)に記載のDN
Aを含むがその他の点では同一である細胞株が生産する
タンパク質の量よりも多量であることを特徴とする。
【0016】本発明によれば、この発見は対象のタンパ
ク質を生産するベクターおよび方法を提供するために、
又はこのような物質を改良された発現レベルで生産すべ
く培養しうる形質転換細胞をもたらすために利用され
る。外因性または内因性のタンパク質が本発明に従って
生産され、すなわち宿主細胞の天然ゲノム中にコードさ
れていないタンパク質、コードされてはいるが通常宿主
細胞により発現されないタンパク質、または通常低レベ
ルしか発現されないタンパク質が生産される。
ク質を生産するベクターおよび方法を提供するために、
又はこのような物質を改良された発現レベルで生産すべ
く培養しうる形質転換細胞をもたらすために利用され
る。外因性または内因性のタンパク質が本発明に従って
生産され、すなわち宿主細胞の天然ゲノム中にコードさ
れていないタンパク質、コードされてはいるが通常宿主
細胞により発現されないタンパク質、または通常低レベ
ルしか発現されないタンパク質が生産される。
【0017】本発明によれば、コード領域、翻訳終止コ
ドン、および対象のタンパク質のためのポリアデニル化
シグナルを含む天然3'UTを含有するDNAが対象の
タンパク質を自然界で生産する細胞から誘導される。こ
のDNAの3'UT領域のヌクレオチド配列を改変する
ことにより、翻訳終止コドンとAATAAAポリアデニ
ル化シグナルとの間に約300ヌクレオチド塩基よりも
短い改変3'UTを含む、完全な、転写能力をもつ、比
較的短い組換えDNAが作製される。この組換えDNA
は通常免疫グロブリンを分泌する所定の哺乳動物細胞株
中にトランスフェクションされる。トランスフェクショ
ンされた細胞株を培養して対象のタンパク質を生産させ
る。タンパク質の生産量は比較的長い天然3'UTを含
む対象のタンパク質の未改変DNAを保有する同一細胞
株のそれよりも多量である。
ドン、および対象のタンパク質のためのポリアデニル化
シグナルを含む天然3'UTを含有するDNAが対象の
タンパク質を自然界で生産する細胞から誘導される。こ
のDNAの3'UT領域のヌクレオチド配列を改変する
ことにより、翻訳終止コドンとAATAAAポリアデニ
ル化シグナルとの間に約300ヌクレオチド塩基よりも
短い改変3'UTを含む、完全な、転写能力をもつ、比
較的短い組換えDNAが作製される。この組換えDNA
は通常免疫グロブリンを分泌する所定の哺乳動物細胞株
中にトランスフェクションされる。トランスフェクショ
ンされた細胞株を培養して対象のタンパク質を生産させ
る。タンパク質の生産量は比較的長い天然3'UTを含
む対象のタンパク質の未改変DNAを保有する同一細胞
株のそれよりも多量である。
【0018】1つの態様において、その短い組換えDN
Aは対象のタンパク質のDNAの3'UTの一部を含む
が、他のDNAからの3'UTを使用することもでき
る。他の態様において、改変3'UTの少なくとも一部
は非細胞性DNA(例えばウイルスDNA)から得られ
るが、とりわけそれは哺乳動物DNAから得られる。対
象のタンパク質は免疫グロブリンまたはその分画、ホル
モン、ワクチン、リンフォカイン、サイトカイン、酵素
またはプロ酵素でありうる。例えば、所望のタンパク質
はヒト組織プラスミノーゲン活性化因子のようなプラス
ミノーゲン活性化因子であり得、その生産は本明細書中
で実験モデルとして使用され、詳細に説明される。哺乳
動物細胞株はミエローマ細胞株のような培養可能な細胞
株であるが、通常免疫グロブリンを分泌する他の哺乳動
物細胞も使用することができる。
Aは対象のタンパク質のDNAの3'UTの一部を含む
が、他のDNAからの3'UTを使用することもでき
る。他の態様において、改変3'UTの少なくとも一部
は非細胞性DNA(例えばウイルスDNA)から得られ
るが、とりわけそれは哺乳動物DNAから得られる。対
象のタンパク質は免疫グロブリンまたはその分画、ホル
モン、ワクチン、リンフォカイン、サイトカイン、酵素
またはプロ酵素でありうる。例えば、所望のタンパク質
はヒト組織プラスミノーゲン活性化因子のようなプラス
ミノーゲン活性化因子であり得、その生産は本明細書中
で実験モデルとして使用され、詳細に説明される。哺乳
動物細胞株はミエローマ細胞株のような培養可能な細胞
株であるが、通常免疫グロブリンを分泌する他の哺乳動
物細胞も使用することができる。
【0019】本発明によれば、その方法は対象のタンパ
ク質をコードするDNAに近接して、細胞エンハンサー
因子から成るDNAを結合させて組換えDNAの転写を
高める追加工程を含みうる。本発明はさらに係属中の米
国特許出願第837595号(1986年3月7日出
願)に記載されるような遮断因子を特徴としている。こ
のような遮断因子は所望タンパク質を高レベルで生産す
るがマーカータンパク質を選択に必要なレベルでしか生
産しない形質転換体の作製を可能にする。
ク質をコードするDNAに近接して、細胞エンハンサー
因子から成るDNAを結合させて組換えDNAの転写を
高める追加工程を含みうる。本発明はさらに係属中の米
国特許出願第837595号(1986年3月7日出
願)に記載されるような遮断因子を特徴としている。こ
のような遮断因子は所望タンパク質を高レベルで生産す
るがマーカータンパク質を選択に必要なレベルでしか生
産しない形質転換体の作製を可能にする。
【0020】本発明はさらに、通常免疫グロブリンを分
泌する哺乳動物細胞株にトランスフェクションした場合
に、タンパク質を生産しうるベクターを提供する。この
ベクターは先に概略した方法に従って作製された転写能
力をもつDNAを含む。このベクターは対象のタンパク
質をコードする遺伝子に対して固有の天然3'UT領域
をもつベクター(その他の点では同一)と比べて、所望
タンパク質の生産量を高めるように働く。
泌する哺乳動物細胞株にトランスフェクションした場合
に、タンパク質を生産しうるベクターを提供する。この
ベクターは先に概略した方法に従って作製された転写能
力をもつDNAを含む。このベクターは対象のタンパク
質をコードする遺伝子に対して固有の天然3'UT領域
をもつベクター(その他の点では同一)と比べて、所望
タンパク質の生産量を高めるように働く。
【0021】本発明はさらに対象のタンパク質を生産す
る形質転換体を提供する。この形質転換体は好ましくは
ミエローマ細胞のような通常免疫グロブリンを生産する
哺乳動物細胞から成り、先に概略可能なDNAを含むベ
クターを保有している。この形質転換体は対象のタンパ
ク質をコードする遺伝子に対して固有の天然3'非翻訳
領域を含む組換えDNAを保有する形質転換体(その他
の点では同一)と比べて、増大した量の対象タンパク質
を生産することができる。
る形質転換体を提供する。この形質転換体は好ましくは
ミエローマ細胞のような通常免疫グロブリンを生産する
哺乳動物細胞から成り、先に概略可能なDNAを含むベ
クターを保有している。この形質転換体は対象のタンパ
ク質をコードする遺伝子に対して固有の天然3'非翻訳
領域を含む組換えDNAを保有する形質転換体(その他
の点では同一)と比べて、増大した量の対象タンパク質
を生産することができる。
【0022】本発明に従ってもたらされる発現レベルの
増加は、明らかにトランスフェクションした細胞内での
対応mRNAの定常状態レベルの増加によって引き起こ
される。融合mRNAの3'UT領域が短いことは、細
胞内でのmRNAの分解を低下させるのに役立ち、それ
によりmRNAの細胞内半減期を増加させて発現レベル
を高めると考えられる。
増加は、明らかにトランスフェクションした細胞内での
対応mRNAの定常状態レベルの増加によって引き起こ
される。融合mRNAの3'UT領域が短いことは、細
胞内でのmRNAの分解を低下させるのに役立ち、それ
によりmRNAの細胞内半減期を増加させて発現レベル
を高めると考えられる。
【0023】DNAおよびRNAのホスホジエステル結
合はその分子の3'末端または5'末端に作用するエキソ
ヌクレアーゼによって攻撃されることが知られている。
3'末端に作用する酵素は3'炭素とリン酸基との間のエ
ステル結合を加水分解し、一方5'酵素はリン酸基とホ
スホジエステル結合の5'炭素との間のエステル結合を
加水分解する。エンドヌクレアーゼは遊離末端3'また
は5'−ヒドロキシル基を必要とせず、3'または5'結
合がポリヌクレオチド鎖中に存在するところはどこまで
も攻撃する。長い3'UTを含む組換えDNAは、リボ
ソームに結合していない3'UTのmRNAの一部がエ
ンドヌクレアーゼにより切断され、続いてエキソヌクレ
アーゼにより消化されると仮定できる。mRNAの3'
UT領域が短いと、それがリボソームと結合するとき、
未結合状態のmRNAがより少なくなり、エンドヌクレ
アーゼの攻撃を受ける部位の数が減少する。ポリA部位
の存在は3'末端をエキソヌクレアーゼから保護する。
こうして、mRNAの分解速度は3'UT領域の短縮化
ゆえに低下する。従って、本発明の手法により、mRN
Aは安定化され、その生物学的機能は所望タンパク質の
発現増加をもたらすように高められる。
合はその分子の3'末端または5'末端に作用するエキソ
ヌクレアーゼによって攻撃されることが知られている。
3'末端に作用する酵素は3'炭素とリン酸基との間のエ
ステル結合を加水分解し、一方5'酵素はリン酸基とホ
スホジエステル結合の5'炭素との間のエステル結合を
加水分解する。エンドヌクレアーゼは遊離末端3'また
は5'−ヒドロキシル基を必要とせず、3'または5'結
合がポリヌクレオチド鎖中に存在するところはどこまで
も攻撃する。長い3'UTを含む組換えDNAは、リボ
ソームに結合していない3'UTのmRNAの一部がエ
ンドヌクレアーゼにより切断され、続いてエキソヌクレ
アーゼにより消化されると仮定できる。mRNAの3'
UT領域が短いと、それがリボソームと結合するとき、
未結合状態のmRNAがより少なくなり、エンドヌクレ
アーゼの攻撃を受ける部位の数が減少する。ポリA部位
の存在は3'末端をエキソヌクレアーゼから保護する。
こうして、mRNAの分解速度は3'UT領域の短縮化
ゆえに低下する。従って、本発明の手法により、mRN
Aは安定化され、その生物学的機能は所望タンパク質の
発現増加をもたらすように高められる。
【0024】本発明は、哺乳動物細胞において所定のタ
ンパク質の生産を増大させるための方法、ベクターおよ
び形質転換細胞を提供する。対象のタンパク質をコード
するDNAの3'UT領域は、一般に約300個以下の
ヌクレオチド塩基から成る3'UT領域をもつ比較的短
い組換えDNAを生ずるように改変され、そしてその遺
伝子の翻訳終止コドンとAATAAポリAシグナルとの
間に200個以下の塩基を含みうる。通常免疫グロブリ
ンを生産・分泌する哺乳動物細胞株が得られた組換えD
NAでトランスフェクションされる。この形質転換細胞
を培養することにより、末改変3'UT領域を含む同一
の形質転換細胞株と比較して、増大した量の対象タンパ
ク質が生産される。
ンパク質の生産を増大させるための方法、ベクターおよ
び形質転換細胞を提供する。対象のタンパク質をコード
するDNAの3'UT領域は、一般に約300個以下の
ヌクレオチド塩基から成る3'UT領域をもつ比較的短
い組換えDNAを生ずるように改変され、そしてその遺
伝子の翻訳終止コドンとAATAAポリAシグナルとの
間に200個以下の塩基を含みうる。通常免疫グロブリ
ンを生産・分泌する哺乳動物細胞株が得られた組換えD
NAでトランスフェクションされる。この形質転換細胞
を培養することにより、末改変3'UT領域を含む同一
の形質転換細胞株と比較して、増大した量の対象タンパ
ク質が生産される。
【0025】本発明方法を第1図に示す。DNA2は対
象のタンパク質をコードするコード領域6を含む。それ
はそのタンパク質を自然界で生産する細胞から誘導さ
れ、例えばDNA配列の知識から慣用技術を用いて合成
される。例えば、そのDNAは自然界に存在するDNA
または化学的に合成されたDNAでありうる。また、そ
のDNAは慣用のcDNA技術により誘導された逆転写
cDNAでありうる。このDNA2の非翻訳領域4の一
般に長いヌクレオチド配列は、対象のタンパク質をコー
ドする領域6と、翻訳終止コドンのあとの、ポリA付加
シグナル8に結合された約300ヌクレオチド塩基長以
下の3'UT(7)とを含む、完全な、転写能力をも
つ、比較的短い組換えDNA5を生ずるように改変され
る。従って、組換えDNA5は対象のタンパク質のコー
ド領域6、翻訳終止コドン12、および翻訳終止コドン
12とポリA付加シグナル8の間に挿入された比較的短
い3'UT(7と記す)から成る。組換えDNAのポリ
A部位を含む3'UTは、3'UTのセグメントをスプラ
イシングすることにより対象のタンパク質をコードする
DNA2から、または他のDNAから得ることができ
る。組換えDNA5はプラスミド10に挿入して発現ベ
クター14を作製する。このプラスミドはプロモーター
配列16および発現可能なマーカー遺伝子18を含む。
この組換えDNAを用いて哺乳動物細胞株をトランスフ
ェクションし、クローニングし、そして遺伝子6を首尾
よく取り込んでそれを発現できる細胞のサブ集団につい
てスクリーニングする。トランスフェクションされた細
胞株は培養して所望タンパク質を生産させ、その後その
タンパク質を分離・精製する。
象のタンパク質をコードするコード領域6を含む。それ
はそのタンパク質を自然界で生産する細胞から誘導さ
れ、例えばDNA配列の知識から慣用技術を用いて合成
される。例えば、そのDNAは自然界に存在するDNA
または化学的に合成されたDNAでありうる。また、そ
のDNAは慣用のcDNA技術により誘導された逆転写
cDNAでありうる。このDNA2の非翻訳領域4の一
般に長いヌクレオチド配列は、対象のタンパク質をコー
ドする領域6と、翻訳終止コドンのあとの、ポリA付加
シグナル8に結合された約300ヌクレオチド塩基長以
下の3'UT(7)とを含む、完全な、転写能力をも
つ、比較的短い組換えDNA5を生ずるように改変され
る。従って、組換えDNA5は対象のタンパク質のコー
ド領域6、翻訳終止コドン12、および翻訳終止コドン
12とポリA付加シグナル8の間に挿入された比較的短
い3'UT(7と記す)から成る。組換えDNAのポリ
A部位を含む3'UTは、3'UTのセグメントをスプラ
イシングすることにより対象のタンパク質をコードする
DNA2から、または他のDNAから得ることができ
る。組換えDNA5はプラスミド10に挿入して発現ベ
クター14を作製する。このプラスミドはプロモーター
配列16および発現可能なマーカー遺伝子18を含む。
この組換えDNAを用いて哺乳動物細胞株をトランスフ
ェクションし、クローニングし、そして遺伝子6を首尾
よく取り込んでそれを発現できる細胞のサブ集団につい
てスクリーニングする。トランスフェクションされた細
胞株は培養して所望タンパク質を生産させ、その後その
タンパク質を分離・精製する。
【0026】免疫グロブリンを分泌するリンパ系細胞中
の非常に豊富な免疫グロブリンmRNAの3'UTは比
較的短い(約300ヌクレオチド以下)が、リンパ系細
胞中で発現されないいくつかの対象遺伝子の3'UTは
比較的長いことが知られている。例えば、tPAのUT
領域は約800ヌクレオチド長であり〔ペニカ(Pennic
a)ら、Nature, V.301, 214〜231,1983年1月を参
照〕、第VIII因子のそれは約1800ヌクレオチド長で
あり〔ウッド(Wood)ら、Nature, V.312, 330〜337,
1984年11月を参照〕、そしてエリトロポエチンの
それは約560ヌクレオチド長である〔ジャコブ(Jaco
bs)ら、Nature, V.313, 816〜810,1985年2月を
参照〕。
の非常に豊富な免疫グロブリンmRNAの3'UTは比
較的短い(約300ヌクレオチド以下)が、リンパ系細
胞中で発現されないいくつかの対象遺伝子の3'UTは
比較的長いことが知られている。例えば、tPAのUT
領域は約800ヌクレオチド長であり〔ペニカ(Pennic
a)ら、Nature, V.301, 214〜231,1983年1月を参
照〕、第VIII因子のそれは約1800ヌクレオチド長で
あり〔ウッド(Wood)ら、Nature, V.312, 330〜337,
1984年11月を参照〕、そしてエリトロポエチンの
それは約560ヌクレオチド長である〔ジャコブ(Jaco
bs)ら、Nature, V.313, 816〜810,1985年2月を
参照〕。
【0027】本発明において有用な発現ベクターおよび
形質転換体を作製するための組換えDNA技術は開発さ
れており、公知である。それらはDNAを配列特異的に
切断して平滑末端または接着末端を生ずる種々の制限酵
素、DNAリガーゼ、平滑末端をもつDNA分子への接
着末端の酵素的付加を可能にする技術、cDNA合成技
術、特定の機能をもつ遺伝子を単離するための合成プロ
ーブ、合成DNAを作るためのオリゴヌクレオチドの集
成、慣用のトランスフェクション技術、および同様に慣
用のDNAクローニング/サブクローニング技術の使用
を伴う。
形質転換体を作製するための組換えDNA技術は開発さ
れており、公知である。それらはDNAを配列特異的に
切断して平滑末端または接着末端を生ずる種々の制限酵
素、DNAリガーゼ、平滑末端をもつDNA分子への接
着末端の酵素的付加を可能にする技術、cDNA合成技
術、特定の機能をもつ遺伝子を単離するための合成プロ
ーブ、合成DNAを作るためのオリゴヌクレオチドの集
成、慣用のトランスフェクション技術、および同様に慣
用のDNAクローニング/サブクローニング技術の使用
を伴う。
【0028】いろいろな型のベクター、例えばプラスミ
ドやウイルス(動物ウイルスおよびファージを含む)が
使用される。ベクターは通常細胞集団のどの固体がベク
ター14の組換えDNAを首尾よく組み込んだかを同定
するために使用しうる、検出可能な表現型特性をトラン
スフェクションした細胞に付与するマーカー遺伝子18
を含むであろう。ミエローマ細胞株において使用するの
に適したマーカーは、トキシン含有培地中でその細胞を
生存させうる酵素(通常その細胞によって発現されない
か、又は低レベルでしか発現されない酵素)をコードす
るDNAから成る。このような酵素の例にはチミジンキ
ナーゼ(TK)、アデノシン・ホスホリボシルトランス
フェラーゼ(APRT)、およびヒポキサンチン・ホス
ホリボシル・トランスフェラーゼ(HPRT)、これら
の酵素はTK、APRTまたはHPRT欠損細胞をそれ
ぞれヒポキサンチン/アミノプテリン/チミジン培地中
で生育させる;ジヒドロ葉酸還元酵素(DHFR)、こ
の酵素はDHFR欠損細胞をメトトレキセートの存在下
で生育させる;大腸菌酵素キサンチン−グアノシン・ホ
スホリボシル・トランスフェラーゼ(XGPRT,gp
t遺伝子の産物)、この酵素は正常細胞をミコフェノー
ル酸の存在下で生育させる;および原核生物酵素Tn5
ホスホトランスフェラーゼ、この酵素は正常細胞をネオ
マイシンの存在下で生育させる;が含まれる。その他の
適当なマーカー遺伝子も、本発明に従ってミエローマ細
胞を形質転換するために使用されるベクターにおいて有
用であるだろう。
ドやウイルス(動物ウイルスおよびファージを含む)が
使用される。ベクターは通常細胞集団のどの固体がベク
ター14の組換えDNAを首尾よく組み込んだかを同定
するために使用しうる、検出可能な表現型特性をトラン
スフェクションした細胞に付与するマーカー遺伝子18
を含むであろう。ミエローマ細胞株において使用するの
に適したマーカーは、トキシン含有培地中でその細胞を
生存させうる酵素(通常その細胞によって発現されない
か、又は低レベルでしか発現されない酵素)をコードす
るDNAから成る。このような酵素の例にはチミジンキ
ナーゼ(TK)、アデノシン・ホスホリボシルトランス
フェラーゼ(APRT)、およびヒポキサンチン・ホス
ホリボシル・トランスフェラーゼ(HPRT)、これら
の酵素はTK、APRTまたはHPRT欠損細胞をそれ
ぞれヒポキサンチン/アミノプテリン/チミジン培地中
で生育させる;ジヒドロ葉酸還元酵素(DHFR)、こ
の酵素はDHFR欠損細胞をメトトレキセートの存在下
で生育させる;大腸菌酵素キサンチン−グアノシン・ホ
スホリボシル・トランスフェラーゼ(XGPRT,gp
t遺伝子の産物)、この酵素は正常細胞をミコフェノー
ル酸の存在下で生育させる;および原核生物酵素Tn5
ホスホトランスフェラーゼ、この酵素は正常細胞をネオ
マイシンの存在下で生育させる;が含まれる。その他の
適当なマーカー遺伝子も、本発明に従ってミエローマ細
胞を形質転換するために使用されるベクターにおいて有
用であるだろう。
【0029】本発明のベクターは、エンハンサー因子の
5'末端と3'末端の両方に配置されたプロモーター、ま
たは両末端から離れて配置されたプロモーターに作用し
て、プロモーターの3'末端に存在する遺伝子の転写を
増強するタイプのエンハンサー因子を含むことができ
る。エンハンサー因子にはバナージ(Banerji)ら〔Cel
l, V.27, 299〜308,1981〕、デビリアー(deVilli
ers)およびシャフナー(Shaffner)〔Nucl. Acids Re
s., V.9, 6251〜6264, 1981〕またはレビンソン(Levin
son)ら〔Nature, V.295, 568〜572, 1982〕によって開
示されたようなウイルス由来のDNAが含まれるが、好
ましくはギリエス(Gillies)およびトネガワ(Tonegaw
a)によって最近発見され、Cell, V.33, 717〜728, 198
3 に発表され、より詳細には係属中の米国特許出願第5
92231号(1984年3月22日出願)に開示され
たタイプの細胞エンハンサー因子である。本発明ベクタ
ーはさらに係属中の米国特許出願第837595号(1
986年3月7日出願)に記載されるような遮断因子を
含むことができ、この遮断因子はエンハンサーの影響下
に所望タンパク質を高レベルで生産するが、マーカータ
ンパク質を選択に必要な低レベルでしか生産しない形質
転換体の作製を可能にする。
5'末端と3'末端の両方に配置されたプロモーター、ま
たは両末端から離れて配置されたプロモーターに作用し
て、プロモーターの3'末端に存在する遺伝子の転写を
増強するタイプのエンハンサー因子を含むことができ
る。エンハンサー因子にはバナージ(Banerji)ら〔Cel
l, V.27, 299〜308,1981〕、デビリアー(deVilli
ers)およびシャフナー(Shaffner)〔Nucl. Acids Re
s., V.9, 6251〜6264, 1981〕またはレビンソン(Levin
son)ら〔Nature, V.295, 568〜572, 1982〕によって開
示されたようなウイルス由来のDNAが含まれるが、好
ましくはギリエス(Gillies)およびトネガワ(Tonegaw
a)によって最近発見され、Cell, V.33, 717〜728, 198
3 に発表され、より詳細には係属中の米国特許出願第5
92231号(1984年3月22日出願)に開示され
たタイプの細胞エンハンサー因子である。本発明ベクタ
ーはさらに係属中の米国特許出願第837595号(1
986年3月7日出願)に記載されるような遮断因子を
含むことができ、この遮断因子はエンハンサーの影響下
に所望タンパク質を高レベルで生産するが、マーカータ
ンパク質を選択に必要な低レベルでしか生産しない形質
転換体の作製を可能にする。
【0030】第3図は本発明に従ってtPAを生産する
ために使用しうる好適なプラスミドベクターの制限地図
を表す。このベクターはpEMp−tPAと呼ばれ、7
498塩基対から構成されている。それはタンパク質
(ここではヒトtPA)をコードする挿入DNAからの
mRNAの転写を増強するミエローマ細胞由来のエンハ
ンサー因子を含み〔ギリエス(Gillies)ら、Cell, 198
3,同上を参照〕、そして係属中の米国特許出願第83
7595号に記載の手法に従ってエンハンサー機能を選
択的に調節するベクター構築原理を利用している。ベク
ター構築の詳細を以下に述べる。
ために使用しうる好適なプラスミドベクターの制限地図
を表す。このベクターはpEMp−tPAと呼ばれ、7
498塩基対から構成されている。それはタンパク質
(ここではヒトtPA)をコードする挿入DNAからの
mRNAの転写を増強するミエローマ細胞由来のエンハ
ンサー因子を含み〔ギリエス(Gillies)ら、Cell, 198
3,同上を参照〕、そして係属中の米国特許出願第83
7595号に記載の手法に従ってエンハンサー機能を選
択的に調節するベクター構築原理を利用している。ベク
ター構築の詳細を以下に述べる。
【0031】好適な実施態様において、組換えDNAで
トランスフェクションされるべき宿主細胞は、無限に増
殖できるように改変された継代細胞株または樹立細胞株
である。従って、これらの細胞は老化する前に限られた
世代数にわたって培養下で分裂する正常細胞と相違して
いる。無限に増殖する能力は対象タンパク質の生産をス
ケールアップするのに役立つ。
トランスフェクションされるべき宿主細胞は、無限に増
殖できるように改変された継代細胞株または樹立細胞株
である。従って、これらの細胞は老化する前に限られた
世代数にわたって培養下で分裂する正常細胞と相違して
いる。無限に増殖する能力は対象タンパク質の生産をス
ケールアップするのに役立つ。
【0032】本発明の実施に際して使用される宿主細胞
は、通常免疫グロブリンを生産・分泌する哺乳動物細胞
である。これらの細胞は一般に循環系に存在する。実際
に使用される細胞は予め選択することにより免疫グロブ
リンを分泌する能力を失ったものである。
は、通常免疫グロブリンを生産・分泌する哺乳動物細胞
である。これらの細胞は一般に循環系に存在する。実際
に使用される細胞は予め選択することにより免疫グロブ
リンを分泌する能力を失ったものである。
【0033】さらに、ヒトウイルスによるタンパク質産
物の汚染の可能性を減らすために、宿主系は(ヒト細胞
ではなく)ネズミまたはラット由来の細胞であることが
好ましい。好適な態様では、ミエローマ細胞が宿主培養
系を構成する。ミエローマ細胞は一般に培養が簡単であ
り、発現産物を細胞外培地中へ分泌する。
物の汚染の可能性を減らすために、宿主系は(ヒト細胞
ではなく)ネズミまたはラット由来の細胞であることが
好ましい。好適な態様では、ミエローマ細胞が宿主培養
系を構成する。ミエローマ細胞は一般に培養が簡単であ
り、発現産物を細胞外培地中へ分泌する。
【0034】第3図に示したベクターおよび他の適当な
発現ベクターはミエローマ細胞、好ましくはネズミ由来
のもの、例えば細胞株J558(ATCC−TIB
6)、Sp2/0−Ag14(ATCC CRL 15
81)およびP3X63−Ag8.653(ATCC
CRL 1580)をトランスフェクションするために
本発明に従って使用される。好適なミエローマ細胞株は
J558Lである(ATCC CRL 9132,オイ
(0i)ら、Proc. Natl. Acad. Sci., USA, V.80, p.825
1983 を参照〕。これらの細胞はBalb/Cマウスの
循環系からのB細胞の悪性形質転換体であり、骨髄腫組
織から誘導される。
発現ベクターはミエローマ細胞、好ましくはネズミ由来
のもの、例えば細胞株J558(ATCC−TIB
6)、Sp2/0−Ag14(ATCC CRL 15
81)およびP3X63−Ag8.653(ATCC
CRL 1580)をトランスフェクションするために
本発明に従って使用される。好適なミエローマ細胞株は
J558Lである(ATCC CRL 9132,オイ
(0i)ら、Proc. Natl. Acad. Sci., USA, V.80, p.825
1983 を参照〕。これらの細胞はBalb/Cマウスの
循環系からのB細胞の悪性形質転換体であり、骨髄腫組
織から誘導される。
【0035】上記の細胞型の形質転換体は、リム(F. L
im)の米国特許第4409331号に記載の方法に従っ
て、懸濁液中または好ましくはマイクロカプセル内で培
養される。タンパク質産物の精製を容易にし且つ分泌後
の安定性を高めるために、細胞は無血清培地で培養する
ことが好適である。細胞外タンパク質は培地を取り換え
るとき毎日回収する。この方法はウシまたはウマ血清中
にしばしば存在する汚染性のタンパク質分解酵素および
他の不活化因子の混入していない産物をもたらす利点を
有している。好適なJ558L細胞は免疫グロブリンA
のラムダ軽鎖を有意量分泌するが、このタンパク質およ
び他の夾雑タンパク質はタンパク質産物から容易に分離
することができる。
im)の米国特許第4409331号に記載の方法に従っ
て、懸濁液中または好ましくはマイクロカプセル内で培
養される。タンパク質産物の精製を容易にし且つ分泌後
の安定性を高めるために、細胞は無血清培地で培養する
ことが好適である。細胞外タンパク質は培地を取り換え
るとき毎日回収する。この方法はウシまたはウマ血清中
にしばしば存在する汚染性のタンパク質分解酵素および
他の不活化因子の混入していない産物をもたらす利点を
有している。好適なJ558L細胞は免疫グロブリンA
のラムダ軽鎖を有意量分泌するが、このタンパク質およ
び他の夾雑タンパク質はタンパク質産物から容易に分離
することができる。
【0036】本発明はここに記載されるような遺伝子操
作された細胞を用いてtPAおよび他の価値あるタンパ
ク質を多量に生産するために使用される。非限定的な例
として他のプラスミノーゲン活性化因子およびプロ活性
化因子、血液凝固因子、ホルモン、インターフェロン、
抗体、酵素およびプロ酵素、ワクチン、ならびに種々の
リンフォカインおよびサイトカインが含まれる。
作された細胞を用いてtPAおよび他の価値あるタンパ
ク質を多量に生産するために使用される。非限定的な例
として他のプラスミノーゲン活性化因子およびプロ活性
化因子、血液凝固因子、ホルモン、インターフェロン、
抗体、酵素およびプロ酵素、ワクチン、ならびに種々の
リンフォカインおよびサイトカインが含まれる。
【0037】以下の実施例はすべての点で例示的である
と理解されるべきであり、本発明の具体例であるtPA
の生産プロトコールの詳細な説明、ならびに現在知られ
た最良の本発明実施方法の開示を提供するものである。
と理解されるべきであり、本発明の具体例であるtPA
の生産プロトコールの詳細な説明、ならびに現在知られ
た最良の本発明実施方法の開示を提供するものである。
【0038】
【実施例】tPAを生産するミエローマ形質転換細胞の形成 pEMp1と呼ばれる基本的な発現ベクターは以下のフ
ラグメントから構築した:(a) SV40エンハンサ
ーおよび初期領域プロモーター、大腸菌gpt遺伝子、
SV40小型腫瘍抗原介在配列、ならびにSV40転写
終結およびポリアデニル化シグナルを含むpSV2−g
pt〔ミュリガン(Mulligan)およびバーグ(Berg),
Science, V.209, 1422〜1427, 1980 を参照〕由来の
2.25kb PvuII−BamHI フラグメント;
(b)アンピシリナーゼ遺伝子および細菌複製起点を含
むpBR322由来の2.3kb PvuII−EcoR
Iフラグメント〔サトクリフ(Sutcliffe),Proc. Nat
l. Acad. Sci., USA, V.75,3737,1978 を参照〕;
(c) 免疫グロブリン重鎖エンハンサーを含む0.3
kb PvuII−EcoRIフラグメント〔ギリエス
(Gillies)ら、Cell, V.33,p.717〜728, 1983 を参
照〕;(d) メタロチオネインIプロモーターを含む
0.25kb Sacl−BglII フラグメント〔ブ
リンスター(Brinster)ら、Nature, V.296, 39〜42, 1
982 を参照〕;および(e) ポリアデニル化シグナル
を含むグロブリンカッパ軽鎖遺伝子の3'UT領域から
の0.4kb AvaII−HaeIII フラグメント
〔マックス(Max)ら、J. Biol. Chem., V.256, 5116〜
5120, 1981 を参照〕。これらのフラグメントは公知の
方法論に従って一連の反応により連結させた〔例えばマ
ニアチス(Maniatis)ら、Molecular Cloning:A Labora
tory Manual,コールド・スプリング・ハーバー,19
82 を参照されたい〕。
ラグメントから構築した:(a) SV40エンハンサ
ーおよび初期領域プロモーター、大腸菌gpt遺伝子、
SV40小型腫瘍抗原介在配列、ならびにSV40転写
終結およびポリアデニル化シグナルを含むpSV2−g
pt〔ミュリガン(Mulligan)およびバーグ(Berg),
Science, V.209, 1422〜1427, 1980 を参照〕由来の
2.25kb PvuII−BamHI フラグメント;
(b)アンピシリナーゼ遺伝子および細菌複製起点を含
むpBR322由来の2.3kb PvuII−EcoR
Iフラグメント〔サトクリフ(Sutcliffe),Proc. Nat
l. Acad. Sci., USA, V.75,3737,1978 を参照〕;
(c) 免疫グロブリン重鎖エンハンサーを含む0.3
kb PvuII−EcoRIフラグメント〔ギリエス
(Gillies)ら、Cell, V.33,p.717〜728, 1983 を参
照〕;(d) メタロチオネインIプロモーターを含む
0.25kb Sacl−BglII フラグメント〔ブ
リンスター(Brinster)ら、Nature, V.296, 39〜42, 1
982 を参照〕;および(e) ポリアデニル化シグナル
を含むグロブリンカッパ軽鎖遺伝子の3'UT領域から
の0.4kb AvaII−HaeIII フラグメント
〔マックス(Max)ら、J. Biol. Chem., V.256, 5116〜
5120, 1981 を参照〕。これらのフラグメントは公知の
方法論に従って一連の反応により連結させた〔例えばマ
ニアチス(Maniatis)ら、Molecular Cloning:A Labora
tory Manual,コールド・スプリング・ハーバー,19
82 を参照されたい〕。
【0039】この基本的な発現ベクターを使用して、t
PAを発現する一連のベクターを構築した。pEM1−
tPA−A,−Bおよび−Cと呼ばれ3種類のベクター
はすべてtPAcDNAの全コード領域を含んでいた
が、以下のようにそれらの3'非翻訳領域において相違
していた。
PAを発現する一連のベクターを構築した。pEM1−
tPA−A,−Bおよび−Cと呼ばれ3種類のベクター
はすべてtPAcDNAの全コード領域を含んでいた
が、以下のようにそれらの3'非翻訳領域において相違
していた。
【0040】tPAのcDNAは標準的手法(マニアチ
ス、上記文献参照)により得られた。全コード領域およ
び約800塩基対の3'UT領域を含むtPAクローン
はヌクレオチド配列決定により同定・確認した。tPA
cDNAは翻訳終止コドンの約400塩基対下流にある
BglII部位で切断し、次に基本ベクターの唯一のXh
oI部位へXhoIリンカーを介して挿入した。従って、
この発現ベクターpEM1−tPA−A中のtPA3'
UT領域は、約400塩基対の天然tPA3'UTおよ
び200塩基対の免疫グロブリンカッパ軽鎖遺伝子の
3'UT領域から成っていた。
ス、上記文献参照)により得られた。全コード領域およ
び約800塩基対の3'UT領域を含むtPAクローン
はヌクレオチド配列決定により同定・確認した。tPA
cDNAは翻訳終止コドンの約400塩基対下流にある
BglII部位で切断し、次に基本ベクターの唯一のXh
oI部位へXhoIリンカーを介して挿入した。従って、
この発現ベクターpEM1−tPA−A中のtPA3'
UT領域は、約400塩基対の天然tPA3'UTおよ
び200塩基対の免疫グロブリンカッパ軽鎖遺伝子の
3'UT領域から成っていた。
【0041】ベクターpEM1−tPA−Bでは、大部
分の天然tPA3'UTが翻訳終止コドンの34塩基対
下流に位置するSau3A部位でクローニングし、そし
て200塩基対の免疫グロブリンカッパ軽鎖遺伝子の
3'UTへ結合させることにより除去された。
分の天然tPA3'UTが翻訳終止コドンの34塩基対
下流に位置するSau3A部位でクローニングし、そし
て200塩基対の免疫グロブリンカッパ軽鎖遺伝子の
3'UTへ結合させることにより除去された。
【0042】ベクターpEM1−tPA−Cは、カッパ
軽鎖遺伝子の3'UT領域がSV40後期遺伝子の3'U
T領域からの約200塩基対フラグメントと置換された
という点でpEM1−tPA−Bと異なっていた。
軽鎖遺伝子の3'UT領域がSV40後期遺伝子の3'U
T領域からの約200塩基対フラグメントと置換された
という点でpEM1−tPA−Bと異なっていた。
【0043】上記の種々の3'UT領域をもつ組換えt
PA遺伝子を第2図に示す。ベクターpEM1−tPA
−Aでは翻訳終止コドンとAATAAAポリAシグナル
との間が約0.59kbであり、pEM1−tPA−B
では0.23kb、そしてpEM1−tPA−Cでは
0.16kbである。
PA遺伝子を第2図に示す。ベクターpEM1−tPA
−Aでは翻訳終止コドンとAATAAAポリAシグナル
との間が約0.59kbであり、pEM1−tPA−B
では0.23kb、そしてpEM1−tPA−Cでは
0.16kbである。
【0044】tPA含有プラスミドはプロトプラスト融
合法(ギリエスら、上記文献参照)によってJ558L
ミエローマ細胞へトランスフェクションした。このプラ
スミドを含み、それ故にgpt遺伝子を含む細胞はミコ
フェノール酸含有培地で培養することにより選択した。
このプラスミドを含む耐性コロニーをサブクローニング
して、tPA発現についてスクリーニングした。tPA
の合成および培地中へのtPAの分泌は、tPAがプラ
スミノーゲンをプラスミンに転化し、次いでプラスミン
が色素原トリペプチドS2251を分解する検定法を用
いて調べた(ベニカら、上記文献参照)。血清はtPA
およびプラスミンの両方の阻害剤を含むことが知られて
いる〔コレン(Collen)およびリネン(Lijnen)、CRC
CriticalReviews in Oncology/Hematology, V.4, 249
〜301, 1986 を参照〕ので、検定前に形質転換細胞を無
血清倍地中で48時間培養した。活性は世界保健機構に
よって供給された標品に基づいて国際単位(IU)で測
定し、アメリカン・ダイアグノスティクス社から得られ
たtPA標品によって確認した。
合法(ギリエスら、上記文献参照)によってJ558L
ミエローマ細胞へトランスフェクションした。このプラ
スミドを含み、それ故にgpt遺伝子を含む細胞はミコ
フェノール酸含有培地で培養することにより選択した。
このプラスミドを含む耐性コロニーをサブクローニング
して、tPA発現についてスクリーニングした。tPA
の合成および培地中へのtPAの分泌は、tPAがプラ
スミノーゲンをプラスミンに転化し、次いでプラスミン
が色素原トリペプチドS2251を分解する検定法を用
いて調べた(ベニカら、上記文献参照)。血清はtPA
およびプラスミンの両方の阻害剤を含むことが知られて
いる〔コレン(Collen)およびリネン(Lijnen)、CRC
CriticalReviews in Oncology/Hematology, V.4, 249
〜301, 1986 を参照〕ので、検定前に形質転換細胞を無
血清倍地中で48時間培養した。活性は世界保健機構に
よって供給された標品に基づいて国際単位(IU)で測
定し、アメリカン・ダイアグノスティクス社から得られ
たtPA標品によって確認した。
【0045】ベクターpEM1−tPA−Aを用いてト
ランスフェクションした細胞には、tPAをコードする
mRNAが低レベルで存在することが分析の結果分かっ
たが、有意量のtPAを発現するクローンは全く検出で
きなかった。pEM1−tPA−Bでトランスフェクシ
ョンした26個のクローンのうち、5個がtPAを発現
した。最高発現レベルを相対値1.00とすると、pE
M1−tPA−BトランスフェクションによるtPAの
発現は0.28〜1.00の範囲であった。pEM1−
tPA−Cでトランスフェクションした14個のクロー
ンのうち、6個が0.12〜0.44の相対レベルでt
PAを発現した。
ランスフェクションした細胞には、tPAをコードする
mRNAが低レベルで存在することが分析の結果分かっ
たが、有意量のtPAを発現するクローンは全く検出で
きなかった。pEM1−tPA−Bでトランスフェクシ
ョンした26個のクローンのうち、5個がtPAを発現
した。最高発現レベルを相対値1.00とすると、pE
M1−tPA−BトランスフェクションによるtPAの
発現は0.28〜1.00の範囲であった。pEM1−
tPA−Cでトランスフェクションした14個のクロー
ンのうち、6個が0.12〜0.44の相対レベルでt
PAを発現した。
【0046】本発明はその精神および範囲から逸脱する
ことなしに他の特定形態に具体化することが可能であ
る。
ことなしに他の特定形態に具体化することが可能であ
る。
【図1】第1図は本発明方法の全工程を例示する概略図
であり;
であり;
【図2】第2図は所望のタンパク質産物(tPA)をコ
ードする遺伝子と融合させた種々のDNAセグメントを
示す模式図であり;そして
ードする遺伝子と融合させた種々のDNAセグメントを
示す模式図であり;そして
【図3】第3図はミエローマ細胞によりtPAを生産す
るのに適した発現ベクターのプラスミドpEMp−tP
Aを示す模式図である。このベクターは現在のところ好
適な本発明の態様を示すものである。
るのに適した発現ベクターのプラスミドpEMp−tP
Aを示す模式図である。このベクターは現在のところ好
適な本発明の態様を示すものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:91) (C12P 21/00 C12R 1:91) (73)特許権者 594075846 119 FOURTH AVENUE,N EEDHAM HEIGHTS,MAS SACHUSETTS 02194 UNI TED STATES OF AMER ICA
Claims (10)
- 【請求項1】免疫グロブリンを分泌するかまたは免疫グ
ロブリンを分泌する細胞株に由来する哺乳動物細胞株に
おいてタンパク質を生産する方法であって、 (a) 該タンパク質を自然界で生産する細胞に由来
し、順次コード領域、翻訳終止コドン、およびポリアデ
ニル化シグナルを含む非翻訳領域からなるDNAを用意
し; (b) 該DNAの非翻訳領域のヌクレオチド配列を改
変し、それにより翻訳終止コドンとポリアデニル化シグ
ナルとの間の距離が300塩基対以下である改変された
非翻訳領域を有する、完全な、転写能力をもつ、より短
い組換えDNAを作製し; (c) 該哺乳動物細胞株において該組換えDNAの転
写について作用可能なプロモーターを用意し; (d) 該プロモーターと作用可能なように関連してい
る該組換えDNAを用いて上記哺乳動物細胞株をトラン
スフェクションし;そして (e) トランスフェクションした細胞株を培養して上
記タンパク質を生産させる; 各工程から成り、上記のトランスフェクションした細胞
株が生産するタンパク質の量は工程(a)に記載のDN
Aを含むがその他の点では同一である細胞株が生産する
タンパク質の量よりも多量であることを特徴とする上記
方法。 - 【請求項2】上記の改変された非翻訳領域は配列AAT
AAA(ここでAはアデニンであり、Tはチミンであ
る)を含む、請求項1記載の方法。 - 【請求項3】上記のより短いDNAは上記DNAの非翻
訳領域の一部を含む、請求項1記載の方法。 - 【請求項4】上記の改変された非翻訳領域の少なくとも
一部は哺乳動物以外のDNAから得られる、請求項1記
載の方法。 - 【請求項5】上記の改変された非翻訳領域の少なくとも
一部は哺乳動物の遺伝子から得られる、請求項1記載の
方法。 - 【請求項6】上記コード領域は免疫グロブリン、ホルモ
ン、ワクチン、リンフォカイン、サイトカイン、酵素お
よびプロ酵素から成る群より選ばれるタンパク質をコー
ドする、請求項1記載の方法。 - 【請求項7】上記コード領域はプラスミノーゲン活性化
因子をコードする、請求項1記載の方法。 - 【請求項8】上記活性化因子はヒト組織プラスミノーゲ
ン活性化因子である、請求の範囲第7項記載の方法。 - 【請求項9】上記哺乳動物細胞株はミエローマ細胞株で
ある、請求項1記載の方法。 - 【請求項10】上記組換えDNAの転写を促進するため
に、該タンパク質をコードするDNAに近接して、細胞
エンハンサー因子から成るDNAを結合させる追加工程
を含む、請求項1記載の方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US90706786A | 1986-09-12 | 1986-09-12 | |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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---|---|
JPH07163388A JPH07163388A (ja) | 1995-06-27 |
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JP6094831A Expired - Lifetime JP2622355B2 (ja) | 1986-09-12 | 1994-05-09 | 動物細胞内でのメッセンジャーrnaの安定化 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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CA (1) | CA1297435C (ja) |
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WO2005073384A2 (en) * | 2004-01-28 | 2005-08-11 | Research Development Foundation | Human soluble neuropilin-1 primary polyadenylation signal and uses thereof |
JP5240699B2 (ja) * | 2006-03-29 | 2013-07-17 | 独立行政法人農業生物資源研究所 | 効率的なトランスジェニックカイコの作出方法 |
US9796973B2 (en) | 2011-04-28 | 2017-10-24 | Yamaguchi University | Terminator sequence-containing reverse primer for overexpression and linear DNA |
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JPS58146281A (ja) * | 1981-10-19 | 1983-08-31 | Suntory Ltd | 酵母細胞の形質転換法 |
US4663281A (en) * | 1984-03-22 | 1987-05-05 | Mass Institute Of Technology | Enhanced production of proteinaceous materials in eucaryotic cells |
DE3584341D1 (de) * | 1984-08-24 | 1991-11-14 | Upjohn Co | Rekombinante dna-verbindungen und expression von polypeptiden wie tpa. |
US4666848A (en) * | 1984-08-31 | 1987-05-19 | Cetus Corporation | Polypeptide expression using a portable temperature sensitive control cassette with a positive retroregulatory element |
US4675285A (en) * | 1984-09-19 | 1987-06-23 | Genetics Institute, Inc. | Method for identification and isolation of DNA encoding a desired protein |
JP2549504B2 (ja) * | 1984-12-21 | 1996-10-30 | ア−ス製薬株式会社 | Dna塩基配列、ポリペプチド分泌発現ベクター及び形質転換微生物 |
JP2532858B2 (ja) * | 1985-04-01 | 1996-09-11 | セルテツク リミテツド | 形質転換したミエロ―マ細胞系 |
FR2592449B1 (fr) * | 1985-12-30 | 1989-12-08 | Aerospatiale | Amortisseur de rotation |
AU582288B2 (en) * | 1986-03-07 | 1989-03-16 | Damon Biotech Inc. | Vector and method for achieving high level expression in eukaryotic cells |
-
1987
- 1987-08-25 CA CA000545276A patent/CA1297435C/en not_active Expired - Fee Related
- 1987-09-03 EP EP87905533A patent/EP0282512B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1987-09-03 DE DE3752281T patent/DE3752281T2/de not_active Expired - Lifetime
- 1987-09-03 AU AU78510/87A patent/AU601214B2/en not_active Ceased
- 1987-09-03 AT AT87905533T patent/ATE181115T1/de not_active IP Right Cessation
- 1987-09-03 JP JP62505072A patent/JP2619891B2/ja not_active Expired - Lifetime
- 1987-09-03 WO PCT/US1987/001964 patent/WO1988002029A1/en active IP Right Grant
-
1988
- 1988-05-10 DK DK256788A patent/DK256788D0/da not_active Application Discontinuation
-
1994
- 1994-05-09 JP JP6094831A patent/JP2622355B2/ja not_active Expired - Lifetime
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