JP2620248B2 - Pid制御装置 - Google Patents
Pid制御装置Info
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- JP2620248B2 JP2620248B2 JP62184355A JP18435587A JP2620248B2 JP 2620248 B2 JP2620248 B2 JP 2620248B2 JP 62184355 A JP62184355 A JP 62184355A JP 18435587 A JP18435587 A JP 18435587A JP 2620248 B2 JP2620248 B2 JP 2620248B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- value
- term
- integral
- calculation
- control device
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、PID制御装置に関する。
(従来の技術) 従来、PID制御装置の制御性の向上を図った装置が種
々提案されているが、例えば特開昭55−83901号公報で
は測定値が設定値の近傍の所定の範囲内に入るまでは積
分項を加えないことにより、オーバーシュートを減少さ
せ、過渡応答性を向上している。
々提案されているが、例えば特開昭55−83901号公報で
は測定値が設定値の近傍の所定の範囲内に入るまでは積
分項を加えないことにより、オーバーシュートを減少さ
せ、過渡応答性を向上している。
(発明が解決しようとする問題点) しかるに、この種のPID制御装置では、積分項を演算
すべき範囲を制御系の特性に応じて個々に定める必要が
ある。また、この範囲が狭いと定常偏差が発生する。
すべき範囲を制御系の特性に応じて個々に定める必要が
ある。また、この範囲が狭いと定常偏差が発生する。
(問題点を解決するための手段) 本発明に係わるPID制御装置は、設定されたPIDパラメ
ータに従い、積分項の演算範囲を正の範囲として制御対
象を定値制御するものであって、設定値を下げた場合、
比例項の演算値と前記積分項の演算値との合計値が負の
場合には積分演算を禁止し、合計値が零か正の場合には
積分演算を行うものである。
ータに従い、積分項の演算範囲を正の範囲として制御対
象を定値制御するものであって、設定値を下げた場合、
比例項の演算値と前記積分項の演算値との合計値が負の
場合には積分演算を禁止し、合計値が零か正の場合には
積分演算を行うものである。
(作用) 本発明の作用について、第4図を参照して説明する。
比例項の演算範囲を−100%〜+100%、積分項の演算
範囲を例えば0%〜+100%の正の範囲とすると、積分
項の値は、0%≦積分項≦100%の範囲で制定値と検出
値との偏差に基づいて演算されることになる。
範囲を例えば0%〜+100%の正の範囲とすると、積分
項の値は、0%≦積分項≦100%の範囲で制定値と検出
値との偏差に基づいて演算されることになる。
ここで、時刻t1において設定値を下げた場合、比例項
=設定値−検出値であり、設定値<検出値であるから、
比例項は負の値となる。
=設定値−検出値であり、設定値<検出値であるから、
比例項は負の値となる。
従って、比例項の演算値と積分値の演算値との合計値
が負の場合とは、比例項の絶対値が積分項の値より大き
いときに相当する。つまり、第4図に示す時刻t1から、
比例項の絶対値=積分項の値となる時刻t2までの期間T1
に相当し、この期間T1の間、積分演算を禁止する。その
ため、実測値は、演算出力がないので、時刻t2までは設
定変更された値に急速に近づくことになる。
が負の場合とは、比例項の絶対値が積分項の値より大き
いときに相当する。つまり、第4図に示す時刻t1から、
比例項の絶対値=積分項の値となる時刻t2までの期間T1
に相当し、この期間T1の間、積分演算を禁止する。その
ため、実測値は、演算出力がないので、時刻t2までは設
定変更された値に急速に近づくことになる。
そして、時刻t2以降は、比例項の演算値と積分値の演
算値との合計値が零から正〔すなわち、|比例項の演算
値(負)|≦積分項の演算値(正)〕となるので、時刻
t2以降は自動的に積分項の演算を再開(積分演算禁止を
解除)して、積分項の値を減算していく。つまり、積分
項の禁止が解除されるのは、検出値が新設定値を下回っ
たときではなく、|比例項の演算値(負)|≦積分項の
演算値(正)となる時刻t2のときである。
算値との合計値が零から正〔すなわち、|比例項の演算
値(負)|≦積分項の演算値(正)〕となるので、時刻
t2以降は自動的に積分項の演算を再開(積分演算禁止を
解除)して、積分項の値を減算していく。つまり、積分
項の禁止が解除されるのは、検出値が新設定値を下回っ
たときではなく、|比例項の演算値(負)|≦積分項の
演算値(正)となる時刻t2のときである。
このようにすると、設定変更で設定値を下げる場合
に、積分項が過渡に減算演算されないので、新たな設定
値に到達したときに、積分項の演算値小によりダウンシ
ュートしないようにして、整定時間を短くできるからで
ある。また、比例項の演算値と積分項の演算値との合計
値の正負によって積分演算を禁止する構成であるので、
系の特性に応じて積分項を演算しない所定範囲を設定す
るといったことが不要となる。
に、積分項が過渡に減算演算されないので、新たな設定
値に到達したときに、積分項の演算値小によりダウンシ
ュートしないようにして、整定時間を短くできるからで
ある。また、比例項の演算値と積分項の演算値との合計
値の正負によって積分演算を禁止する構成であるので、
系の特性に応じて積分項を演算しない所定範囲を設定す
るといったことが不要となる。
(実施例) 以下、本発明の実施例について図面を参照して説明す
る。
る。
第1図は、本発明に係わるPID制御装置の実施例を示
すブロック図である。
すブロック図である。
PID制御装置1は、検出器2で測定された制御対象3
の作動状態に対応する測定データ(実測値xn)と予め設
定した設定値xoとの偏差enをなくすように所定のPID演
算式〔下式(1)参照〕に従って比例項、積分項、微分
項の演算をそれぞれの演算部4a〜4cにて実行し、これら
の総和にゲインブロック5において所定の比例ゲインkp
を乗じて制御対象3に対する出力率ynを演算出力する装
置である。
の作動状態に対応する測定データ(実測値xn)と予め設
定した設定値xoとの偏差enをなくすように所定のPID演
算式〔下式(1)参照〕に従って比例項、積分項、微分
項の演算をそれぞれの演算部4a〜4cにて実行し、これら
の総和にゲインブロック5において所定の比例ゲインkp
を乗じて制御対象3に対する出力率ynを演算出力する装
置である。
但し、kpは比例ゲイン、TIは積分時間、TDは微分時
間、Teは演算周期を示す。
間、Teは演算周期を示す。
上式(1)において、{ }内の第1項は前記比例項
演算部4aで演算される比例項、第2項は前記積分項演算
部4bで演算される積分項、第3項は前記微分項演算部4c
で演算される微分項をそれぞれ示している。ここで、比
例項の演算範囲は、本実施例では−100%〜+100%、積
分項の演算範囲は、本実施例では0%〜+100%の正の
範囲である。
演算部4aで演算される比例項、第2項は前記積分項演算
部4bで演算される積分項、第3項は前記微分項演算部4c
で演算される微分項をそれぞれ示している。ここで、比
例項の演算範囲は、本実施例では−100%〜+100%、積
分項の演算範囲は、本実施例では0%〜+100%の正の
範囲である。
なお、前記設定値xoは設定ブロック7で設定される。
第2図は、第1図における演算部4a〜4c、ゲインブロ
ック5からなる制御ブロックの制御手順を説明する流れ
図である。
ック5からなる制御ブロックの制御手順を説明する流れ
図である。
ステップで所定の開始条件(例えば、実測値が所定
範囲で安定しているときに設定値が下方に修正された
時)が満足されるまでは上式(1)に従って通常のPID
演算制御され、一方、この開始条件を満足すると、ステ
ップで積分演算を禁止するかどうかの判断を一定条件
に従って行い、この判断結果によって通常の積分演算を
行うか又は積分演算を禁止するかの判断を行う。本例で
は、下式(2)で定義するZの符号によって判別する。
すなわち、Zが負であればステップにおいて下式
(3)のΣenを用いて積分演算を行う(これは、結局積
分演算を禁止することになる)。一方、Zが負でなけれ
ばステップにおいて下式(4)のΣenを用いて、いわ
ゆる通常の積分演算を行う。
範囲で安定しているときに設定値が下方に修正された
時)が満足されるまでは上式(1)に従って通常のPID
演算制御され、一方、この開始条件を満足すると、ステ
ップで積分演算を禁止するかどうかの判断を一定条件
に従って行い、この判断結果によって通常の積分演算を
行うか又は積分演算を禁止するかの判断を行う。本例で
は、下式(2)で定義するZの符号によって判別する。
すなわち、Zが負であればステップにおいて下式
(3)のΣenを用いて積分演算を行う(これは、結局積
分演算を禁止することになる)。一方、Zが負でなけれ
ばステップにおいて下式(4)のΣenを用いて、いわ
ゆる通常の積分演算を行う。
Σen=Σen-1 …(3) Σen=Σen-1+en …(4) 第3図は、設定値を下方に修正した時の従来の制御特
性図9及び前記した先行技術例による制御特性図10と第
2図の流れ図に示した手順に従って制御した場合の制御
特性図11との比較例を示している。この図で明らかなよ
うに、本発明によればオーバーシュートも定常偏差も発
生せず、追従性に優れることが確認される。
性図9及び前記した先行技術例による制御特性図10と第
2図の流れ図に示した手順に従って制御した場合の制御
特性図11との比較例を示している。この図で明らかなよ
うに、本発明によればオーバーシュートも定常偏差も発
生せず、追従性に優れることが確認される。
以上述べたように、本発明のPID制御装置によれば、
設定変更で値を下げる場合に、積分項が過度に減算演算
されないので、新たな設定値に到達したときに、積分項
の演算値小によりダウンシュートしないようにして、整
定時間を短くできる。また、比例項と積分項との合計値
の正負によって積分演算を禁止する範囲が定まるので、
系の特性に応じて積分項を演算しない所定範囲を設定す
るといったことが不要となる。
設定変更で値を下げる場合に、積分項が過度に減算演算
されないので、新たな設定値に到達したときに、積分項
の演算値小によりダウンシュートしないようにして、整
定時間を短くできる。また、比例項と積分項との合計値
の正負によって積分演算を禁止する範囲が定まるので、
系の特性に応じて積分項を演算しない所定範囲を設定す
るといったことが不要となる。
(発明の効果) 本発明のPID制御装置は、設定値を下げた場合、比例
項と積分項との合計値が負の場合には積分演算を禁止
し、合成値が零か正の場合には積分演算を行うように構
成したので、設定変更で値を下げる場合に、積分項が過
度に減算演算されないため、新たな設定値に到達したと
きに、積分項の演算値小によりダウンシュートしないよ
うにして、整定時間を短くできる。つまり、ダウンシュ
ートや定常偏差が発生することなく、新たな設定値に速
やかに到達することができる。また、比例項と積分項と
の合計値の正負によって積分演算を禁止する範囲が定ま
るので、系の特性に応じて積分項を演算しない所定範囲
を設定するといったことが不要となる。設定値を下方に
修正した場合でも、オーバーシュートや定常偏差が発生
しない。
項と積分項との合計値が負の場合には積分演算を禁止
し、合成値が零か正の場合には積分演算を行うように構
成したので、設定変更で値を下げる場合に、積分項が過
度に減算演算されないため、新たな設定値に到達したと
きに、積分項の演算値小によりダウンシュートしないよ
うにして、整定時間を短くできる。つまり、ダウンシュ
ートや定常偏差が発生することなく、新たな設定値に速
やかに到達することができる。また、比例項と積分項と
の合計値の正負によって積分演算を禁止する範囲が定ま
るので、系の特性に応じて積分項を演算しない所定範囲
を設定するといったことが不要となる。設定値を下方に
修正した場合でも、オーバーシュートや定常偏差が発生
しない。
第1図は本発明に係わるPID制御装置の実施例を示すブ
ロック図、第2図は制御ブロックの動作を説明する流れ
図、第3図は従来と本発明との制御特性を比較するグラ
フ、第4図は設定値を下げた場合の積分項出力と比例項
出力との変化を示すグラフである。 1……PID制御装置、2……検出器 3……制御対象、4a……比例項演算部 4b……積分項演算部、4c……微分項演算部
ロック図、第2図は制御ブロックの動作を説明する流れ
図、第3図は従来と本発明との制御特性を比較するグラ
フ、第4図は設定値を下げた場合の積分項出力と比例項
出力との変化を示すグラフである。 1……PID制御装置、2……検出器 3……制御対象、4a……比例項演算部 4b……積分項演算部、4c……微分項演算部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−33976(JP,A) 特開 昭56−147202(JP,A) 特開 昭59−32629(JP,A) 特開 昭55−83901(JP,A) 特開 昭58−181102(JP,A) 実開 昭55−67401(JP,U)
Claims (1)
- 【請求項1】設定されたPIDパラメータに従い、積分項
の演算範囲を正の範囲として制御対象を定値制御するも
のであって、設定値を下げた場合、比例項の演算値と前
記積分項の演算値との合計値が負の場合には積分演算を
禁止し、合計値が零か正の場合には積分演算を行うこと
を特徴とするPID制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62184355A JP2620248B2 (ja) | 1987-07-23 | 1987-07-23 | Pid制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62184355A JP2620248B2 (ja) | 1987-07-23 | 1987-07-23 | Pid制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6426902A JPS6426902A (en) | 1989-01-30 |
JP2620248B2 true JP2620248B2 (ja) | 1997-06-11 |
Family
ID=16151797
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62184355A Expired - Lifetime JP2620248B2 (ja) | 1987-07-23 | 1987-07-23 | Pid制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2620248B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102004052418B4 (de) | 2004-10-28 | 2012-05-10 | Infineon Technologies Ag | Gewichtungsschaltung und Verfahren zum Einregeln eines Regelkreises |
CN105159059B (zh) * | 2015-10-22 | 2018-04-13 | 中国神华能源股份有限公司 | 用于海水淡化装置的pid控制器、plc平台及该海水淡化装置 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CH642467A5 (de) * | 1980-03-19 | 1984-04-13 | Sulzer Ag | Regelverfahren und schaltung zum ausueben des verfahrens. |
-
1987
- 1987-07-23 JP JP62184355A patent/JP2620248B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6426902A (en) | 1989-01-30 |
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