JP2619384B2 - 垂直磁気記録媒体 - Google Patents

垂直磁気記録媒体

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JP2619384B2 JP8473287A JP8473287A JP2619384B2 JP 2619384 B2 JP2619384 B2 JP 2619384B2 JP 8473287 A JP8473287 A JP 8473287A JP 8473287 A JP8473287 A JP 8473287A JP 2619384 B2 JP2619384 B2 JP 2619384B2
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正昭 二本
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は高密度記録が可能な垂直磁気記録媒体に係
り、特に磁気ヘツドによる読み出し時に大きな再生出力
が得られる垂直磁気記録媒体に関する。
〔従来の技術〕
垂直磁気記録方式は高密度記録の実現を可能ならしめ
る方式として注目され、記録媒体としてCoに合金元素
(Cr,Re,Ru,Ti,Mo,V,Nb,Zr,Hf,Feのいずれかあるいは複
数種)を添加したCo基合金膜が知られている。このCo基
合金膜は稠密六方晶(h.c.p)構造を持ち、膜は磁化容
易軸のC軸を膜面に垂直に保有し易く、垂直方向に磁化
し易い性質を有する。垂直磁気記録媒体としては、高密
度記録が可能であることとともに、磁気ヘツドで読み出
しをする際に、十分な再生出力が得られることが必要で
ある。再生出力は媒体の飽和磁化(Ms)が大きくなるほ
ど増大することは、例えばアイ・イー・イー・イー・ト
ランザクシシン オン マグネチツクス・エム・エー
ジ20,ナンバー5(1984年)第657頁から662頁(IEEE Tr
ans.MAG−20 NO.5(1984)pp657−662),あるいは同雑
誌エム・エー・ジー22,ナンバー5(1986年)第1182頁
から1184頁(IEEE Trans,MAG−22,NO.5(1986)pp1182
−1184)で述べられている。Msを大きくするためにはCo
に添加する合金元素の量を減らす必要がある。しかし、
合金元素の量を減らすと、垂直異方性および媒体の磁化
容易軸の垂直配向性が減少することは、例えば、アイ・
イー・イー・イー・トランザクション オン マグネチ
ツクス エム エー ジ16 ナンバー5(1980年)第11
11頁から1113頁(IEEE Trans.MAG−16 NO.5(1980)pp1
111−1113)に述べられた通りである。媒体の垂直配向
性が減少すると、高密度磁気記録が困難になる。
すなわち、従来の垂直磁気記録媒体では高密度記録が
可能でしかも十分な再生出力を得るのには困難がともな
つていた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明の目的は、大きな再生出力が得られ、しかも高
密度記録が可能な垂直磁気記録媒体を提供することにあ
る。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的は、Co基合金から成る垂直磁化膜を基板上に
形成する際に、添加合金元素の濃度を基板から媒体の表
面上に向つて減少せしめることによつて容易に達成され
るものである。
上記減少は連続的であつても、ステップ状であつても
よい。
〔作用〕
本発明者らの実験によれば、h.c.p構造を持つCo基合
金膜のC軸配向性、すなわち、合金膜を構成する結晶粒
の磁化容易軸であるC軸を膜面に垂直に持つている程度
は同一膜形成条件で成膜した場合、合金元素の添加量が
多い膜の方が優れていることがわかつた。膜の微細構造
を調べた結果、合金元素の添加量の多い膜の方が、成長
初期過程で既に大部分の結晶粒がC軸に配向し易いため
であることが判明した。これはCoに合金元素を添加する
ことにより、結晶の表面エネルギーの結晶面による差が
大きくなり、結晶の核生成の階段で、h.c.p構造の最稠
密面である(001)面を基板に接した方がエネルギー的
により安定になつたためと解釈された。Co基合金膜は幅
広い組成範囲でh.c.p構造をとり(例えばCo−Cr系では
スパツタ法で成膜した場合30wt%Cr程度までh.c.p構造
を示す。)、その組成範囲で格子定数はほとんど変化し
ない。
基板上にh.c.p構造を持つCo基合金膜を形成する際、
膜の形成初期には添加元素の多い膜を形成し、膜厚方向
で添加元素を減少させれば、C軸配向性が良くてしかも
飽和磁化の大きい垂直磁化膜を実現することができる。
つまり、膜形成の初期にはC軸配向性の良い結晶粒が形
成される。続いて添加元素量を減らしても膜を構成する
結晶粒の成長はエピタキシ的に連続して進行するので、
膜全体のC軸配向性が優れ、かつ膜の中,上部では添加
元素量が得ることによつて飽和磁化の大きい垂直磁化膜
が実現されるものである。
添加元素量の減少は膜の成長につれて、連続的に行な
つても良いし、階段的に行なつても良い。膜厚方向で変
化させる添加元素の変化量は、本発明で目的としている
効果を顕著に生じせしめるためには2%以上であること
が望ましい。最大の許容変化量は、考慮している成膜法
で膜形成したときにCo基合金膜がh.c.p構造をとり得る
最大の添加量となり、Co基合金膜系では約30%である。
実用的に最も望ましい変化量は3〜15%である。また、
Co基合金膜の形成において基板に対してC軸を垂直方向
に所有するC軸配向性の良い結晶粒を基板表面に形成さ
れるためには、少なくとも50Å、望ましくは100〜200Å
の初期厚さの部分の添加元素の割合を高く保つことが必
要である。C軸配向性の良い結晶粒が一度形成されれ
ば、その膜厚以上の部分では添加元素の量を減少させ、
膜の飽和磁化を大きくしても、C軸配向性の良い、垂直
磁気異方性の大きい垂直磁気記録媒体が得られる。
垂直磁化膜を形成する基板としては、表面を酸化処理
したり、Co−P層を形成したアルミニウムデイスク,ガ
ラスデイスクなどのリジツド基板、あるいはポリイミド
フイルムやポリエチレンテレフタレートフイルムなどの
フレキシブル基板が可能である。また、垂直磁化膜と基
板の間にFe−Ni,Co−Nb−Zrなどの軟磁性膜や、Ge,C,B,
Si,Tiなどの下地膜が設けられている場合にも適用でき
る。垂直磁化膜の成膜法として、真空蒸着法,スパツタ
法,メツキ法,イオンビームデボジシヨン法などのいず
れでも適用できる。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例で説明する。
実施例 基板として50μm厚のポリイミドフイルムを用いて、
真空蒸着法により、第1図,第2図に示す断面構造を持
つ垂直磁気記録媒体を作製した。膜形成には、第3図に
示す構成の2元蒸着装置を用いた。第1図に示す垂直磁
気記録媒体は、ポリイミド基板1の上に厚さ150ÅのCr
に富んだCo−Cr合金膜(Co−27wt%Cr)2,その上に厚さ
2000ÅのCo−19wt%Cr層3を設けた構成を持つ。第2図
に示した垂直磁気記録媒体は、ポリイミド基板1上に設
けた厚さ2000ÅのCo−Cr合金膜4のCr組成が膜の形成初
期から終期にかけて26wt%から15wt%までほぼ直線的に
変えられている。これらの膜の作製は、第3図に示す真
空蒸着装置内を10-6Torr以下に排気した後、ポリイミド
フイルム5をヒータ6で180℃に加熱し、Co蒸着源7とC
r蒸着源8を同時に作動させ、両者の蒸着量の比を調整
することによつて行なつた。Co−Cr膜の形成速度は約50
Å/Sとした。また、第1,2図に示した構造を持つ媒体の
他に、ポリイミド基板上に2000Åの膜厚を持つCo−21wt
%Crの膜厚方向で一様な組成を持つ垂直磁気記録媒体
を、前記と類似の条件で作製し、比較試料とした。
この様にして作製した3種類の垂直磁気記録媒体の特
性を比較した結果を表1に示す。ここで、第1図,第2
図に示す構造を持つ媒体をそれぞれ試料1,試料2と略記
する。膜厚方向がCo−21wt%Crの一様な組成を持つ試料
は、比較例として示してある。媒体の評価項目は、飽和
磁化Ms,X線回析法で測定した(002)反射のロツキング
曲線の半値幅Δθ50,磁気ヘツドで記録再生特性を評価
したときの100KFCI(Kiro Flux Change per Inch)の記
録密度における再生役力E100K,出力が半分に減少する記
録密度D50とした。
表1の結果より明らかなように、本発明による試料1,
2では従来法で作製した比較例に比べ、再生出力
(E100K)と記録密度(D50)で大きく改良されているこ
とが確認された。
実施例2 実施例1において、Crの代りにRe,Ru,Ti,Mo,V,Nb,Zr,
Hf,Feをそれぞれ用いて、真空蒸着法により、Re,Ru,Mo,
V,Nb,Hf,Feの場合においては成膜速度を5Å/Sとした以
外は同様の条件で試料を作製し、それぞれのCo−M(M
=Re,Ru,Ti,Mo,V,Nb,Zr,Hf,Fe)系垂直磁気記録媒体の
特性比較を行なつた。この結果、Co−M系のいずれの場
合においてもMの添加量を膜厚方向で階段状(第1図相
当)および連続的(第2図相当)に減少させた試料の方
が膜厚方向で一様な組成を持つ比較例に比べ、飽和磁化
Msが大きく、膜のC軸配向性が良くて(Δθ50値が小さ
い)、再生出力,記録密度のいずれも向上することが確
認された。
実施例3 実施例1において、ポリイミドフイルム基板上に300
Å厚のGe膜を設け、ついで実施例1に述べたのと同様の
成膜を行ない、垂直磁気記録媒体の特性を比較した。Co
−Cr膜の膜厚方向でCrの量を減少させた試料の方が、一
様な組成を持つ比較例に比べて再生出力,記録密度とも
80%以上向上することが確認された。
実施例4 基板として表面にNi−Pを2μm厚コーテイングした
厚さ2mm,直径3.5インチのAl基板9を用いて高周波スパ
ツタ法で垂直磁気記録媒体を作成した。媒体の構成を第
4図に示す。膜の形成条件は以下の通りである。
初期真空排気 1〜2×10-7Torr Ar圧力 5mTorr 投入電力 1kw 基板温度 70℃ 膜の形成速度 パーマロイ(Fe−Ni)膜 100Å/min Co−Cr膜 250Å/min 上記条件でAl基板9上に5000Åのパーマロイ膜10を、
ついで100Å厚のCo−25wt%Cr膜11、その上に1900ÅのC
o−20wt%Cr膜12を形成した。この垂直磁気記録媒体の
再生出力と記録密度は、Co−Cr合金膜に膜厚方向でCrの
組成が一様なCo−20wt%Cr膜(厚さ2000Å)を設けた比
較例に比べそれぞれ50,80%優れていた。
〔発明の効果〕
以上述べたように本発明によれば、(1)Co基合金膜
の磁化容易軸の垂直配向性を良く保つて、しかも膜の飽
和磁化を大きくした垂直磁気記録媒体が得られる。この
結果、(2)磁気ヘツドによる記録再生時の再生出力増
大,記録密度の向上が可能となる。本発明は、高密度磁
気記録を実現するのに極めて有用な記録媒体を提供する
ものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例による垂直磁気記録媒体の断
面図、第2図は他の実施例による垂直磁気記録媒体の断
面図、第3図は垂直磁気記録媒体を作るための真空蒸着
装置の構成図、第4図は他の実施例による垂直磁気記録
媒体の断面図である。 1……ポリイミド基板、2……Co−27wt/%Cr膜、3…
…Co−19wt/%Cr膜、4……Co−Cr合金膜、5……ポリ
イミドフイルム、6……ヒータ、7……Co蒸着源、8…
…Cr蒸着源、9……Al基板、10……パーマロイ膜、11…
…Co−25wt%Cr膜、12……Co−20wt%Cr膜。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上にCoに合金元素を添加して得られる
    Co基合金から成る垂直磁化膜を設けた垂直磁気記録媒体
    において、膜を構成する結晶粒が膜厚全体に渡ってエピ
    タキシャル的に連続して成長しており、かつCoに添加さ
    れた合金元素の濃度が該Co基合金の結晶粒の内部におい
    て基板から膜の表面に向う方向で減少していることを特
    徴とする垂直磁気記録媒体。
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