JP2618985B2 - トリプレート−マイクロストリップ線路変換器 - Google Patents

トリプレート−マイクロストリップ線路変換器

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JP2618985B2 JP63139812A JP13981288A JP2618985B2 JP 2618985 B2 JP2618985 B2 JP 2618985B2 JP 63139812 A JP63139812 A JP 63139812A JP 13981288 A JP13981288 A JP 13981288A JP 2618985 B2 JP2618985 B2 JP 2618985B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、トリプレート−マイクロストリップ線路
変換器に関するものである。
〔従来の技術〕
第4図は従来のトリプレート線路/マイクロストリッ
プ線路変換器を示し、(a)は断面構造を説明するため
の図、(b)は立体構造を説明するための図である。図
において、1はマイクロストリップ線路、1aはその内導
体、1bはその地導体である。2はトリプレート線路、2a
はその内導体、2bはその地導体である。3は同軸線路、
3aはその内導体、3bはその外導体である。4は変換のた
めの接続部であり、一般には機械的接触部であり、ハン
ダ付などで接続されている。
次に動作について説明する。第6図に示すように、ト
リプレートへの入力電界5はトリプレート線路の内導体
2aの先端に接続された同軸内導体3aにて電界6に変換さ
れ、さらに同軸線路の先端に接続されたマイクロストリ
ップ線路の内導体1aにて電界7のように変換される。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来のトリプレート線路/マイクロストリップ線路
は、以上のようにトリプレート線路を同軸線路に変換
し、かつ同軸線路をマイクロストリップ線路に変換する
ので、各変換点では、内導体同士2aと3a,3aと1aを機械
的に接続する必要がある。このとき、機械的接続にハン
ダ付を行うため、ハンダ強度が経年変化により劣化し、
接続個所がはずれVSWRが劣化したり、極端な場合には断
線となり信号が通らなくなるという問題点があった。
この発明は上記のような問題点を解消するためになさ
れたもので、機械的接続の不要なトリプレート−マイク
ロストリップ線路変換器を得ることを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
この発明に係るトリプレート−マイクロストリップ線
路変換器は、トリプレート線路の中心導体に設けられた
パッチ状放射素子と、上記トリプレート線路と上記マイ
クロストリップ線路とで共用される地導体と、この地導
体の,上記パッチ状放射素子の先端付近に相当する部分
に設けられたスロットとを備え、上記パッチ状放射素子
の先端から上記スロットを介し、上記パッチ状放射素子
に対向配置された上記マイクロストリップ線路に電界結
合するようにしたものである。
〔作用〕
この発明においては、トリプレート線路の中心導体に
放射素子を設け、トリプレート線路とマイクロストリッ
プ線路との共通地導体にスロットを設けることにより、
放射素子とマイクロストリップ線路の中心導体との間に
結合が生じ、機械的接続を行うことなくトリプレート線
路/マイクロストリップ線路の変換を行うことができ
る。
〔実施例〕
以下、この発明の一実施例を図について説明する。第
1図において、2cはトリプレート線路2の先端に設けら
れたパッチ状の放射素子である。また、12bはトリプレ
ート4線路2とマイクロストリップ線路1に共通の地導
体であり、1cはそれに設けられた結合孔(スロット)で
ある。
次に、変換の動作について説明する。ここで、パッチ
状放射素子2cの動作は例えば文献「マイクロ−ストリッ
プ アンテナ;I.J.バール等,アーテック ハウス,1980
年(Micro−strip antenna;I.J.Bahl et al.Artech hou
se,1980)」に示されているが、第5図(a)に示すよ
うにla寸法が laλ/2(λ:自由空間波長) のとき、電界分布5aで示されるようにパッチ2cが共振状
態となり、いわゆるパッチアンテナとして動作する。つ
まり、パッチからパッチに垂直な方向に電磁界を放射す
る。第5図(b)に示すように、パッチ2cはほぼ球面の
放射パターン2dを有している。(文献 レクタングラー
マイクロストリップ パッチ アンテナ 第6頁,1.2
(a)図(Rectangular Microstrip Patch Antenna,P.
6,Fig.1.2(a))参照) 上述のように、パッチ状放射素子2cをトリプレート線
路2の中心導体2aに設けると、丁度共振周波数では第2
図に示すように電界分布は5aのようになる。ここでパッ
チ状放射素子2cの両端2c1および2c2では、その電界分布
が互いに逆になっている。この放射素子端2c1の付近の
地導体12bにスロットル1cを設けると、電界結合により
電界分布5bを生じ、マイクロストリップの内導体1aとの
間に結合を生ずる。このときスロットの結合度を大きく
するため、スロット幅lcは lcλ/2 とするのが最適である。
このような装置では、従来のような同軸線路のハンダ
付による機械的接続を行うことなく、トリプレート線路
/マイクロストリップ線路の変換を行うことができる。
また、上記実施例では1ケのスロットによりトリプレ
ート線路/マイクロストリップ線路変換を行ったが、第
3図に示すように、2ケのスロットにより変換を行うこ
ともできる。このとき、もう一つのスロットはパッチ状
放射素子端2c2の付近に設ける。従って、その電界結合
は上記実施例で述べた放射素子端2c1付近の電界結合に
比べ180゜位相がずれる。
このことを利用すれば、1つのトリプレート線路給電
により2つのマイクロストリップ線路出力端子を得るこ
とができ、その出力に90゜の位相差を与えれば円偏波マ
イクロストリップアンテナが励振できる。第7図にその
例を図示する。第7図は、トリプレート線路給電による
2偏波励振のパッチアンテナを示す図であり、2eはパッ
チアンテナ、2fは90゜の位相差を与える線路部分であ
る。このように方形パッチ2eの2つの直交する方向から
同時励振することにより、直交する2偏波が放射され
る。従って、2偏波の励振に90゜の位相差を与えること
により、円偏波パッチアンテナが得られる。
〔発明の効果〕
以上のように、この発明に係るトリプレート−マイク
ロストリップ線路変換器によれば、トリプレート線路の
中心導体に設けられたパッチ状放射素子と、上記トリプ
レート線路と上記マイクロストリップ線路とで共用され
る地導体と、この地導体の,上記パッチ状放射素子の先
端付近に相当する部分に設けられたスロットとを備え、
上記パッチ状放射素子の先端から上記スロットを介し、
上記パッチ状放射素子に対向配置された上記マイクロス
トリップ線路に電界結合するように構成したので、同軸
線路を用いるような機械的結合を不要とでき、信頼性の
高い、安価なものが得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例によるトリプレート−マイ
クロストリップ線路変換器を示す図、第2図はその動作
原理を説明するための図、第3図はこの発明の他の実施
例によるトリプレート−マイクロストリップ線路変換器
を示す図、第4図は従来のトリプレート−マイクロスト
リップ線路変換器を示す図、第5図はパッチアンテナの
動作を説明するための図、第6図は第4図の装置の動作
原理を説明するための図、第7図はこの発明のさらに他
の実施例によるトリプレート−マイクロストリップ線路
変換器を説明するための図である。 1はマイクロストリップ線路、1aはその中心導体、1cは
スロット、2はトリプレート線路、2aはその中心導体、
2cは放射素子、12bは共通地導体。 なお、図中、同一符号は同一、または相当部分を示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トリプレート−マイクロストリップ線路変
    換器において、 トリプレート線路の中心導体に設けられたパッチ状放射
    素子と、 上記トリプレート線路と上記マイクロストリップ線路と
    で共用される地導体と、 この地導体の,上記パッチ状放射素子と先端付近に相当
    する部分に設けられたスロットとを備え、 上記パッチ状放射素子の先端から上記スロットを介し、
    上記パッチ状放射素子に対向配置された上記マイクロス
    トリップ線路に電界結合することを特徴とするトリプレ
    ート−マイクロストリップ線路変換器。
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