JP2013005296A - 線路層間接続器、線路層間接続器を有する平面アレーアンテナ、平面アレーアンテナモジュール - Google Patents

線路層間接続器、線路層間接続器を有する平面アレーアンテナ、平面アレーアンテナモジュール Download PDF

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Takehito Nomura
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裕介 近藤
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Abstract

【課題】挟ピッチにも対応可能な線路層間接続器を提供する。
【解決手段】給電線路(8)が形成された給電基板(9)を配置したトリプレート線路と、誘電体(6)上に給電線路(10)が形成された給電基板(11)と、給電基板(11)の下部に配置された地導体(3)とで構成されたマイクロストリップ線路とを備え、給電基板(9)上の給電線路(8)の接続終端部分にパッチパターン(18a)を形成し、給電線路(10)上のパッチパターン(18a)と重なる位置にパッチパターン(18b)を形成し、パッチパターン(18a)と給電線路(8)とを含む形状よりも大きく形成されたくり抜き部をそれぞれ有するシールドスペーサ(12a、12b)を設け、パッチパターン(18a)とパッチパターン(18b)とのほぼ中間に対応する地導体(2)にスリット(13)を形成し、ほぼ中間に位置する部分に対応する地導体(3)にスリット(14)を形成した。
【選択図】図1

Description

本発明は、ミリ波帯におけるトリプレート線路の層間接続構造に関し、より詳細には、トリプレート線路−マイクロストリップ線路層間接続器、当該線路層間接続器を備えた平面アレーアンテナ、及び平面アレーアンテナモジュールに関する。
従来のトリプレート線路の層間接続構造(特許文献1)としては、図15に示すように、第1の地導体1/第1の誘電体4a/第1の給電基板6/第2の誘電体4b/第2の地導体2からなる第1のトリプレート線路と、第2の地導体2/第3の誘電体7a/第2の給電基板9/第4の誘電体7b/第3の地導体3からなる第2のトリプレート線路との電気的接続器であって、それぞれの給電線路の接続終端部にパッチパターンを形成し、その周辺部にくりぬき部を有する2つのシールドスペーサを設け、さらに第2の地導体2の2つのトリプレート線路の接続箇所に、第1のスロット13を形成したトリプレート線路層間接続器が開示されている。
特許第3965762号明細書
このトリプレート線路層間接続器を平面アンテナとして用いた場合、アンテナ素子間のピッチは、使用する周波数の0.9倍(0.9λ0)程度に制限されるため、さらなる挟ピッチ化を実現しようとする場合には困難が生じていた。一方、マイクロストリップ線路層間接続においては、ストリップ線路上をシールドする第3の金属層がないため、挟ピッチ化に対しては比較的対応が容易であるが、線路長に伴う損失が大きく、任意の位置で制御回路との層間接続を取ることが困難であった。
本件発明は損失の抑制に優れ、使用する周波数の0.9倍(0.9λ0)未満の挟ピッチにも対応可能な平面アンテナ、平面アンテナモジュール及びそれを可能とする層間接続器を提供することを目的とする。
本発明に係る線路層間接続器は、第1の地導体(1)と第2の地導体(2)の略中間であって、シールドスペーサ(12a)とシールドスペーサ(12b)との間に、給電線路(8)が形成された第1の給電基板(9)を配置したトリプレート線路と、第3の誘電体(6)上に第2の給電線路(10)が形成された第2の給電基板(11)と、第2の給電基板(11)の下部に配置された第3の地導体(3)とで構成されたマイクロストリップ線路とを備えた線路層間接続器であって、前記第1の給電基板(9)上の第1の給電線路(8)の接続終端部分に、第1のパッチパターン(18a)を形成し、前記第2の給電線路(10)上の前記第1のパッチパターン(18a)と重なる位置に第2のパッチパターン(18b)を形成し、第1のパッチパターン(18a)とそれに接続した第1の給電線路(8)とを含む形状よりも大きく形成されたくり抜き部をそれぞれ有するシールドスペーサ(12a、12b)を設け、前記第1のパッチパターン(18a)と第2のパッチパターン(18b)とのほぼ中間に位置する部分に対応する前記第2の地導体(2)に第1のスリット(13)を形成し、前記ほぼ中間に位置する部分に対応する前記第3の地導体(3)に第2のスリット(14)を形成し、前記第1のスリット(13)及び前記第2のスリット(14)の長手方向は、前記第2の給電線路(10)と直交するよう構成されており、前記第2のパッチパターン(18b)の長手方向は、前記第1の給電線路の線路方向と略平行となるよう構成されたことを特徴とする。
また、本発明に係る平面アレーアンテナは、上述した線路層間接続器を備える平面アレーアンテナであって、第2の給電基板(11)上の第2の給電線路(10)には、配列して備えられる複数の放射素子(22)と、前記配列して備えられる複数の放射素子(22)の中央付近に設けられた第2のパッチパターン(18b)とを備えたアンテナ部が形成され、第3の地導体(3)には、貫層方向に見て第2の地導体(2)に形成した第1のスリット(13)とほぼ重なる位置に第2のスリット(14)が設けられ、前記第2のスリット(14)は第2のパッチパターン(18b)と貫層方向に見て重なる位置にあり、ほぼ直交する向きにあることを特徴とする。
また、本発明に係る平面アレーアンテナモジュールは、線路層間接続器を備えた平面アレーアンテナモジュールであって、第2の給電基板(11)上の第2の給電線路(10)には、配列して備えられる複数の放射素子(22)と、前記配列して備えられる放射素子(22)の中央付近に設けられた第2のパッチパターン(18b)とを備えたアンテナ部が形成され、第3の地導体(3)には、貫層方向に見て第2の地導体(2)に形成した第1のスリット(13)とほぼ重なる位置に第2のスリット(14)が設けられ、前記第2のスリット(14)は第2のパッチパターン(18b)と貫層方向に見て重なる位置にあり、ほぼ直交する向きにあり、さらに、第1の給電線路(8)には、実装部品(23)を接続するための端子部と、他回路との回路接続部(24)とが設けられたことを特徴とする。
本発明のトリプレート線路−マイクロストリップ線路層間接続器によって、損失の抑制に優れ、使用する周波数の0.9倍(0.9λ0)未満の挟ピッチにも対応可能な平面アンテナ、平面アンテナモジュール及びそれを可能とする層間接続器を提供することができる。
本発明の一実施形態における線路層間接続器の構造分解斜視図である。 (a)本発明の一実施形態における線路層間接続器の断面図であり、(b)は本発明の一実施形態における線路層間接続器の要部平面図であり、(c)は本発明の一実施形態における線路層間接続器の他の要部平面図である。 本発明の他の実施形態における線路層間接続器の構造分解斜視図である。 (a)は本発明の他の実施形態における線路層間接続器の断面図であり、(b)は本発明の他の実施形態における線路層間接続器の要部平面図であり、(c)は本発明の他の実施形態における線路層間接続器の他の要部平面図である。 本発明の他の実施形態における線路層間接続器の構造分解斜視図である。 (a)は本発明の他の実施形態における線路層間接続器の断面図であり、(b)は本発明の他の実施形態における線路層間接続器の要部平面図であり、(c)は本発明の他の実施形態における線路層間接続器の他の要部平面図である。 本発明の他の実施形態における線路層間接続器を有する平面アレーアンテナの構造分解斜視図である。 本発明の他の実施形態における線路層間接続器を有する平面アレーアンテナモジュールの構造分解斜視図である。 本発明の他の実施形態における線路層間接続器を有する平面アレーアンテナモジュールを給電線路方向に切断した断面図である。 (a)は本発明の他の実施形態における線路層間接続器の断面図であり、(b)及び(c)は本発明の他の実施形態における線路層間接続器の要部平面図である。 本発明の一実施形態における線路層間接続器に用いた第1のパッチパターンと給電線路の接続形態を例示する平面図である。 (a)は本発明の他の実施形態における線路層間接続器の断面図であり、(b)及び(c)は本発明の他の実施形態における線路層間接続器の要部平面図である。 本発明の様々な実施形態における線路層間接続器に用いることのできるスリット形状を例示する平面図である。 本発明の様々な実施形態における線路層間接続器の反射損失と通過損失の周波数特性を説明する説明図である。 従来の線路層間接続器の構造分解斜視図である。
以下、本発明にかかる線路層間接続器等を実施するための形態について、図面を用いて詳述する。
[使用可能な材料等]
まず、地導体及びスロット板は、どのような金属板あるいはプラスティックにめっきした板でも用いることが出来るが、特にアルミニウム板を用いると、軽量で安価に製造できる点で好ましいといえる。
また、フィルムを基材としその上に銅箔を張り合わせたフレキシブル基板あるいはプリプレグ等の半硬化の樹脂基板に銅箔を張り合わせた銅張り積層板の不要な箇所の銅箔をエッチング除去したものが、地導体と誘電体の重ね合わせ部分の材料として好適に用いることができる。
トリプレート線路に用いる誘電体には、空気、比誘電率の低い発泡体などが好適に用いられる。
マイクロストリップ線路に用いる誘電体には、誘電正接、比誘電率の低い樹脂板が好適に用いられる。
アンテナ回路基板は、絶縁性のフィルムを基材としてその上に銅箔を張り合わせたフレキシブル基板の不要な銅箔をエッチング除去して、放射素子や給電線路を形成して構成することができる。また、ガラスクロスに絶縁性の樹脂を含浸させた薄い樹脂板に銅箔を張り合わせた銅張り積層板によっても構成することができる。
[実施例1]
図1に、本発明の一実施形態における線路層間接続器の構造分解斜視図を示す。図1に示した線路層間接続器は、下層より、第1の地導体(1)、第1のシールドスペーサ(12a)、第1の給電基板(9)、第2のシールドスペーサ(12b)、第2の地導体(2)、第3の地導体(3)、第2の給電基板(11)の順に積層されている。
第1の地導体(1)には、厚さ1mmのアルミ板が用いられている。第1の給電基板(9)には、ポリイミドフィルムに銅箔を張り合わせたフレキシブル基板が用いられ、銅箔の不要な箇所をエッチングで除去して、第1の給電線路(8)と第1のパッチパターン(18a)とを形成している。
第2の地導体(2)には、厚さ0.3mmアルミ板に機械プレスで第1のスリット(13)を打ち抜き加工したものが用いられている。
また、第1のシールドスペーサ(12a)、及び第2のシールドスペーサ(12b) には、厚さ0.3mmのアルミ板を機械プレスで打ち抜き加工したものが用いられている。打ち抜き(くり抜き)部分は、第1の給電線路(8)と第1のパッチパターン(18a)とが完全に収まる大きさ及び形状に打ち抜かれている。
また、図2(c)に示すように打ち抜き部分は第1のパッチパターンと第1の給電線路の接続部付近にくびれ部(30)を有していることが好ましい。くびれ部を有することによって、くり抜き部分と給電線路のギャップに存在する誘電体からパラレルプレート成分が漏れることを最小限に抑えることができる。
また、第3の誘電体(6)には、低誘電率の厚み0.13mmの両面銅張り積層板を用い、不要な銅箔をエッチングで除去して、第2のパッチパターン(18b)と第2の給電線路(10)とを形成した。なお、第3の誘電体(6)と第2の給電線路(10)とで第2の給電基板(11)が構成されている。また、前記両面銅張り積層板の第2のパッチパターン(18b)と第2の給電線路(10)とが形成される面の反対側の銅箔をエッチング除去して第2のスリット(14)を形成し、第3の地導体(3)とした。ここで、第2のパッチパターンは矩形又は長円形でその長軸方向は給電線路の長手方向と平行な向きをなす。一方、第2のスリットは矩形又は多角形をなし、その長軸方向は、第2のパッチパターンの長軸方向に垂直な向きになるように構成される。
なお、第3の誘電体(6)は、2,2−ビス(4−シアナトフェニル)プロパン(BADCY、ロンザ社製)48質量部(固形分量)、p−(α−クミル)フェノール(東京化成工業社製)4質量部(固形分量)及びナフテン酸マンガン(和光純薬工業社製)0.008質量部(固形分量)をトルエンを溶媒として110℃で約3時間加熱反応させた後、80℃でスチレン-ブタジエン共重合体の水素添加物(タフテックH1051、スチレン含有比率:42%、数平均分子量Mn66,000、旭化成ケミカルズ社製)48質量部(固形分量)及びトルエン及びメチルエチルケトンを攪拌しながら配合して室温まで冷却後、ナフテン酸亜鉛(和光純薬工業社製)0.02質量部(固形分量)を配合して調製したワニスから130μm厚のBステージの半硬化樹脂フィルムを作製して用いた。なお、該半硬化樹脂フィルムはガラスクロスを含んでいない。
図2(a)に、本発明の一実施形態における線路層間接続器の断面図を示す。すなわち、図1におけるa−a´線での切断面である。
図2(a)に示されるとおり、第1の地導体(1)、第1のシールドスペーサ(12a)、第1の給電基板(9)、第2のシールドスペーサ(12b)、第2の地導体(2)、第3の地導体(3)、第2の給電基板(11)の順に積層されて、トリプレート線路−マイクロストリップ線路層間接続器が構成される。
また、図2(b)に示すように、第1のパッチパターン(18a)においては、パッチパターン(18a)の長さL1が、使用する周波数(76GHz)の自由空間波長(λ0=3.95mm)の約0.38倍となるように設計されている。L1の実寸法は、1.5mmである。また、パッチパターン(18a)そのものの形状は略正方形である。
なお、長さL1は、使用する周波数の自由空間波長λoの約0.3〜0.5倍、より好ましくは、約0.3〜0.4倍に設計される。
さらに、図2(c)に示すように、第2のパッチパターン(18b)においては、パッチパターン(18b)の長さL3が、使用する周波数(76GHz)の線路実効波長λgの約0.5倍となるように設計されている。L3の実寸法は、1.3mmである。
なお、長さL3は、使用する周波数の線路実効波長λgの約0.4〜0.6倍に設計することが可能である。
また、図1に示す第1のスリット(13)及び第2のスリット(14)の長辺の長さL4は、使用する周波数(76GHz)の自由空間波長(λ0=3.95mm)の約0.5倍となる1.8mmに設計されている。なお、第1のスリット(13)及び第2のスリット(14)の短辺の長さは、自由空間波長(λ0=3.95mm)の約0.1倍となる0.4mmである。
なお、長さL4は、使用する周波数の自由空間波長λoの約0.4〜0.6倍に設計することができる。
また、第1のシールドスペーサ(12a)、及び第2のシールドスペーサ(12b)の寸法L2は、使用する周波数(76GHz)の自由空間波長(λ0=3.95mm)の約0.6倍となる2.4mmに設計されている。
さらに、第1の給電線路(8)と第1のパッチパターン(18a)の接続部には、図11(a)に示すように、使用する周波数(76GHz)の実効波長(λg=3.64mm)の約0.25倍の長さとなる整合線路(101)が形成されている。このとき、スリット13の上部に位置する第2のパッチパターン(18b)のインピーダンスと第2の給電線路(10)のインピーダンスとは整合するように配置されている。かかるインピーダンス整合が実現されるように第2のパッチパターン(18b)の寸法を決めることにより、電圧定在波比VSWR(Voltage Standing Wave Ratio)は所望値(1.3以下)を得ることができる。
以上の各部材を図2(a)に示したとおり、順次に重ねてトリプレート線路−マイクロストリップ線路層間接続器を構成し、第1の給電線路(8)及び第2の給電線路(10)の片側に計測器を接続して電力(電磁波)を給電すると共に、第1の給電線路(8)の端部における反射特性(VSWR)及び第1の給電線路(8)から第2の給電線路(10)の片側端面へ電力(電磁波)が通過する際の通過損失を測定した結果を図14(a)に示す。
図14(a)によれば、76.5GHzを中心として±1GHzの範囲において、反射特性(VSWR)は1.5以下、かつ通過損失も−0.7db以下という、良好な特性が示されていることが分かる。
なお、VSWRは、図14(a)〜(c)に示されているが、いずれもほぼ同レベルであり、各実施例における損失が対比できるレベルにあることを示している。以下、他の実施例についても説明する。
[実施例2]
実施例1においては、上述したように低損失の層間接続が得られたが、第3の誘電体(6)が薄いフィルムで構成されており、製造時の状況によっては、取り扱い性が悪く作業しにくい場合がある。そこで、実施例2では、さらに実施例1における作業性の改善を図ることができる構成について詳述する。
図3に、本発明の他の実施形態における線路層間接続器の構造分解斜視図を示す。図3に示した線路層間接続器は、下層より、第1の地導体(1)、第1のシールドスペーサ(12a)、第1の給電基板(9)、第2のシールドスペーサ(12b)、第2の地導体(2)、第4の地導体(4)、第4の誘電体(7)、第3の地導体(3)、第2の給電基板(11)の順に積層されている。
図3において特徴的な構成は2点ある。第1の特徴は、第4の誘電体(7)を第3の地導体(3)と第4の地導体(4)とで挟む構成になっていることである。第4の誘電体(7)には、線路層間接続器の強度を増すためのコア材として、ガラスクロスに樹脂(FR−4)を含浸した積層板を用いている。つまり、第4の誘電体(7)の挿入により作業性の改善を図っている。
第2の特徴は、第4の誘電体(7)を挿入したことによる損失対策として、第4の誘電体(7)内の第2のスリット(14)及び第3のスリット(15)が接する矩形領域周縁部に複数の遮蔽用導体柱(「ビアホール」ともいう)(19)を設けたことである。複数の遮蔽用導体柱(19)は、第4の誘電体(7)の厚み方向に第3の地導体(3)と第2の地導体(2)とに対して垂直な方向に設けられている。
図3において、遮蔽用導体柱(19)の設置間隔L7は、使用する周波数の自由空間波長λoの約0.1倍であり、遮蔽用導体柱(19)の給電線路と直交する方向の幅L8は、使用する周波数の自由空間波長λoの約0.5倍であり、遮蔽用導体柱(19)の給電線路と平行な方向の幅L9は、使用する周波数の自由空間波長λoの約0.13倍である。
このような構成は、第2のスリット(14)と第3のスリット(15)との間で電磁結合が形成された際、第4の誘電体(7)内で、遮蔽用導体柱で構成された矩形領域外へ磁束が漏れ出ることを防止する効果がある。
ここで、第4の誘電体(7)は、樹脂をガラスクロスに含浸し、乾燥して得られるプリプレグで構成されている。また、プリプレグはFR−4を用いている。
そして、実施例2に示した構成は、次のような工程を経て形成される。
まず、第4の誘電体(7)のプリプレグ(FR−4)の両面に銅箔(3, 4)を設け、220℃、3MPa、1hプレスした後、両面の銅箔の所定の箇所をエッチングで除去して第2のスリット(14)と第3のスリット(15)を形成する。
次に、スリットの周囲に所定間隔となるようレーザにより穴明け加工して遮蔽用導体柱(「ビアホール」ともいう)(19)を設け、遮蔽用導体柱内壁を電解銅めっきによって導体壁を形成する。このとき、遮蔽用導体柱が第2のスリット(14)及び第3のスリット(15)と接するように構成する。
さらに、第3の地導体(3)側に第3の誘電体(6)となる実施例1で作製した樹脂フィルム及び銅箔を重ね、220℃90分3MPaでラミネートする。
その後、銅箔をエッチングして第2の給電線路(10)及び第2のパッチパターン(18b)を形成する。
最後に、第4の地導体(4)側に、第4の地導体(4)側から第2の地導体(2)、第2のシールドスペーサ(12b)、第1の給電基板(9)、第1のシールドスペーサ(12a)、第1の地導体(1)を順に載置してビス止めする。
図4(a)に、本発明の他の実施形態における線路層間接続器の断面図を示す。すなわち、図3におけるa−a´線での切断面である。 図4(a)に示されるとおり、第1の地導体(1)、第1のシールドスペーサ(12a)、第1の給電基板(9)、第2のシールドスペーサ(12b)、第2の地導体(2)、第4の地導体(4)、第4の誘電体(7)、第3の地導体(3)、第2の給電基板(11)の順に積層されて、トリプレート線路−マイクロストリップ線路層間接続器が構成される。
また、図4(a)に示されるとおり、第4の誘電体(7)内の第2のスリット(14)及び第3のスリット(15)が接する矩形領域周縁部に遮蔽用導体柱(「ビアホール」ともいう)(19)が設けられている様子が分かる。
図4(b)及び図4(c)に示された第1のパッチパターン(18a)及び第2のパッチパターン(18b)の寸法については、図2(b)及び図2(c)において説明したものと同様に設計することができる。
その他、第1のスリット(13)及び第2のスリット(14)の寸法、第1のシールドスペーサ(12a)及び第2のシールドスペーサ(12b)の寸法については、図1に基づいて説明したものと同様に設計することができる。
さらに、第1の給電線路(8)と第1のパッチパターン(18a)の接続部には、図11(a)に示すように、使用する周波数(76GHz)の実効波長(λg=3.64mm)の約0.25倍の長さとなる整合線路(101)が形成されている。このとき、スリット13の上部に位置する第2のパッチパターン(18b)のインピーダンスと第2の給電線路(10)のインピーダンスとは整合するように配置されている。かかるインピーダンス整合が実現されるように第2のパッチパターン(18b)の寸法を決めることにより、VSWRは所望値(1.3以下)を得ることができる。
以上の各部材を図4(a)に示したとおり、順次に重ねてトリプレート線路−マイクロストリップ線路層間接続器を構成し、第1の給電線路(8)及び第2の給電線路(10)の片側に計測器を接続して電力(電磁波)を給電すると共に、第1の給電線路(8)の端部における反射特性(VSWR)及び第1の給電線路(8)から第2の給電線路(10)の片側端面へ電力(電磁波)が通過する際の通過損失を測定した結果を図14(b)に示す。
図14(b)によれば、76.5GHzを中心として±1GHzの範囲において、反射特性(VSWR)は1.3以下、かつ通過損失も−0.7db以下という、良好な特性が示されていることが分かる。
なお、図14(b)に示されたVSWRは、図14(a)に示されたVSWRとほぼ同レベルであり、損失対比できるレベルにあるが、実施例2の構成によっても実施例1の構成と同様に損失は低く抑えられている。
[実施例3]
実施例2は、実施例1における作業性の改善を図ることができる構成を備えた層間接続構造であった。実施例3では、実施例2と同様に、作業性の改善を図ることができる他の構成について詳述する。
図5に、本発明の他の実施形態における線路層間接続器の構造分解斜視図を示す。図5に示した線路層間接続器は、下層より、第1の地導体(1)、第1のシールドスペーサ(12a)、第1の給電基板(9)、第2のシールドスペーサ(12b)、第2の地導体(2)、第4の地導体(4)、第4の誘電体(7)、第3の地導体(3)、 第2の給電基板(11)の順に積層されている。
図5において特徴的な構成は2点ある。第1の特徴は、第4の誘電体(7)を第3の地導体(3)と第4の地導体(4)とで挟む構成になっていることである。第4の誘電体(7)は、線路層間接続器の強度を増すためのコア材として、ガラスクロスに樹脂(FR−4)を含浸した積層板を用いているなっている。つまり、第4の誘電体(7)の挿入により作業性の改善を図っている。
第2の特徴は、第4の誘電体(7)を挿入したことによる損失対策として、第4の誘電体(7)内の第2のスリット(14)及び第3のスリット(15)が接する領域を貫通するように開口部(21)を設け、この開口部(21)の内壁をめっき処理する等により、金属壁(20)を形成させたことである。このとき、金属壁(20)は、第3の地導体(3)と第4の地導体(4)とに接するように施される。このような構成は、第2のスリット(14)と第3のスリット(15)との間で電磁結合が形成された際、第4の誘電体(7)内で、金属壁20で囲まれた領域外へ磁束が漏れ出ることを防止する効果がある。
なお、金属壁(20)は、金属壁のほか、金属膜であってもよい。
また、開口部(21)の給電線路と直交する方向の長さは、使用する周波数の自由空間波長λoの約0.5倍に設計される。
なお、第4の誘電体(7)は、実施例2と同様に、樹脂をガラスクロスに含浸し、乾燥して得られるプリプレグで構成されている。また、プリプレグはFR−4を用いている。
また、実施例3に示した構成は、次のような工程を経て形成される。
まず、第4の誘電体(7)のプリプレグ(FR−4)の両面に銅箔(3, 4)を設け、220℃、3MPa、1hプレスした後、両面の銅箔の所定の箇所をエッチングで除去して第2のスリット(14)と第3のスリット(15)を形成する。
次に、第4の誘電体(7)のスリットと接する領域に開口部(21)を設け、その内壁をめっき処理する等により金属壁(20)を形成する。このとき、金属壁(20)は、第3の地導体(3)と第4の地導体(4)とに接するように施される。
さらに、第3の地導体(3)側に第3の誘電体(6)となる実施例1で作製した樹脂フィルム及び銅箔を重ね、220℃90分3MPaでラミネートする。
その後、銅箔をエッチングして第2の給電線路(10)及び第2のパッチパターン(18b)を形成する。
最後に、第4の地導体(4)側に、第4の地導体(4)側から第2の地導体(2)、第2のシールドスペーサ(12b)、第1の給電基板(9)、第1のシールドスペーサ(12a)、第1の地導体(1)を順に載置してビス止めする。
図6(a)に、本発明の他の実施形態における線路層間接続器の断面図を示す。すなわち、図5におけるa−a´線での切断面である。
図6(a)に示されるとおり、第1の地導体(1)、第1のシールドスペーサ(12a)、第1の給電基板(9)、第2のシールドスペーサ(12b)、第2の地導体(2)、第4の地導体(4)、第4の誘電体(7)、第3の地導体(3)、第2の給電基板(11)の順に積層されて、トリプレート線路−マイクロストリップ線路層間接続器が構成される。
また、図6(a)に示されるとおり、第4の誘電体(7)内の第2のスリット(14)及び第3のスリット(15)が接する領域に開口部(20)が設けられ、その空洞部分の内壁に金属壁(21)がめっき処理等により形成され、かつ金属壁(20)は第3の地導体(3)と第4の地導体(4)とに接するように施されている様子が分かる。
図6(b)及び図6(c)に示された第1のパッチパターン(18a)及び第2のパッチパターン(18b)の寸法については、図2(b)及び図2(c)において説明したものと同様に設計することができる。
その他、第1のスリット(13)及び第2のスリット(14)の寸法、第1のシールドスペーサ(12a)及び第2のシールドスペーサ(12b)の寸法については、図1に基づいて説明したものと同様に設計することができる。
さらに、第1の給電線路(8)と第1のパッチパターン(18a)の接続部には、図11(a)に示すように、使用する周波数(76GHz)の実効波長(λg=3.64mm)の約0.25倍の長さとなる整合線路(101)が形成されている。このとき、スリット13の上部に位置する第2のパッチパターン(18b)のインピーダンスと第2の給電線路(10)のインピーダンスとは整合するように配置されている。かかるインピーダンス整合が実現されるように第2のパッチパターン(18b)の寸法を決めることにより、VSWRは所望値(1.3以下)を得ることができる。
以上の各部材を図6(a)に示したとおり、順次に重ねてトリプレート線路−マイクロストリップ線路層間接続器を構成し、第1の給電線路(8)及び第2の給電線路(10)の片側に計測器を接続して電力(電磁波)を給電すると共に、第1の給電線路(8)の端部における反射特性(VSWR)及び第1の給電線路(8)から第2の給電線路(10)の片側端面へ電力(電磁波)が通過する際の通過損失を測定した結果を図14(c)に示す。
図14(c)によれば、76.5GHzを中心として±1GHzの範囲において、反射特性(VSWR)は1.1以下、かつ通過損失も−0.7db以下という、良好な特性が示されていることが分かる。
なお、図14(c)に示されたVSWRは、図14(a)及び図14(b)に示されたVSWRとほぼ同レベルであり、損失対比できるレベルにあるが、実施例3の構成によっても、実施例1や実施例2の構成と同様に損失は低く抑えられている。
[実施例4]
図7に、本発明の他の実施形態における線路層間接続器を有する平面アレーアンテナの構造分解斜視図を示す。
図7に示した平面アレーアンテナは、複数の放射素子(22)が略1列に配列された放射素子群、これら放射素子群の各放射素子を繋ぐ給電線路(10)、及びパッチパターン(18b)を有する給電基板(11)と、線路(8)を有する線路部とを含む多層構造を有する。
ここで、図7に示した平面アレーアンテナの給電基板(11)上の複数の放射素子(22)は、略1列に配列して1つの放射素子群を形成し、放射素子群のなかの各放射素子を給電線路で繋いでアンテナ領域を形成している。ここで、略1列とは、アンテナとしての諸特性を損なわない程度にずらして配列してもよいという意味で、アンテナとしての諸特性に影響しない範囲で千鳥状に配列しても構わないし、第2のパッチパターン(18b)を境に放射素子(22)がずれて配列されてもよい。
また、図に示したように給電線路(10)と電波受発信部への導波管開口(25)とをつなぐ線路(8)を給電基板(11)とは別の層に設けることによって、導波管開口を給電線路の直下から離れた任意の位置に配置することが可能になる。
このように、図7に示した平面アレーアンテナは、上部から順に、給電基板(11)と、スリット(14)を有する地導体(3)と、既に述べた方法によって遮蔽用導体柱(19)が設けられた誘電体(7)と、スリット(15)を有する地導体(4)と、スリット(13)を有する地導体(2)と、既に述べた方法によって打ち抜かれた打ち抜き部(くり抜き部)を有するシールドスペーサ(12b)と、パッチパターン(18a, 18c)及び給電線路(8)を有する給電基板(9)と、既に述べた方法によって打ち抜かれた打ち抜き部(くり抜き部)を有するシールドスペーサ(12a)と、導波管開口(25)を有する地導体(1)とから構成される。
なお、本発明の平面アレーアンテナに用いられる誘電体には、対空気比誘電率の小さい発泡体や空気(即ち空洞部とする)を用いることもできる。発泡体を用いる場合には、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系発泡体、ポリスチレン系発泡体、ポリウレタン系発泡体、ポリシリコーン系発泡体、ゴム系発泡体などが挙げられ、ポリオレフィン系発泡体の対空気比誘電率がより小さいので好ましい。
また、本発明の平面アレーアンテナに用いられるスリットの形状は四角形(矩形スリット)、多角形または楕円形を用いることができる。矩形スリットとする場合には、一例として、図10(c)に示したように、平面アレーアンテナの厚み方向において、給電線路及びパッチパターンに対応する位置にスリットが設けられ、かつ、平面アレーアンテナの厚み方向から見た給電線路とスリットとの重なり部分において、給電線路の長手方向に対し垂直な向きに長軸を有する矩形スリットであることが望ましい。
また、多角形にする場合にも、一例として、図12(c)に示すように、平面アレーアンテナの厚み方向において、給電線路及びパッチパターンに対応する位置にスリットの矩形部分が設けられ、かつ、平面アレーアンテナの厚み方向から見た給電線路とスリットの矩形部分との重なり部分において、給電線路の長手方向に対し垂直な向きに長軸を有するように配置されることが望ましい。しかしながら、基本的に給電線路とスリットとの重なり部分を生じさせたうえで、互いに直交するように配置されれば良い。
そして、スリットを多角形にする場合には、図13(b)〜(f)に示すように、L字形(図13(b))、S字形(図13(c))、T字形(図13(d))、H字形(図13(e))、及びC字形(図13(f))のいずれもが、矩形スリット(図13(a))の他にも良好な効果が得られる形状として確認されている。
この理由としては、スリットは使用する周波数で共振し、高周波信号を放射する機能を果たせばよいからである。このため直線状の形状にこだわる必要はなく、共振機能を発現する形状であれば上記形状の場合と同様の効果が得られる。
なお、スリットは、地導体となる基板をプレス工法による打抜きで形成してもよいし、エッチングで形成してもよい。
[実施例5]
図8に、本発明の他の実施形態における線路層間接続器を有する平面アレーアンテナモジュールの構造分解斜視図を示す。
図8に示した平面アレーアンテナモジュールは、複数の放射素子(22)が略1列に配列された放射素子群が複数列配置され、これら放射素子群の各放射素子を繋ぐ給電線路(10)、及びパッチパターン(18b)を有する給電基板(11)と、複数列配置された放射素子群に対応する複数の線路(8)を有する線路部とを含む多層構造を有する。
このように、図8に示した平面アレーアンテナモジュールは、上部から順に、給電基板(11)と、複数列配置されたスリット(14)を有する地導体(3)と、既に述べた方法によって遮蔽用導体柱(19)が設けられた誘電体(7)と、スリット(15)を有する地導体(4)と、スリット(13)を有する地導体(2)と、既に述べた方法によって打ち抜かれた打ち抜き部(くり抜き部)を複数有するシールドスペーサ(12b)と、複数のパッチパターン(18a)、複数の給電線路(8)、及び回路接続部24を有する給電基板(9)と、既に述べた方法によって打ち抜かれた打ち抜き部(くり抜き部)を複数有するシールドスペーサ(12a)と、地導体(1)とから構成される。
このようにして、図8に示した平面アレーアンテナは、第2の給電基板(11)上の第2の給電線路(10)には、配列して備えられる複数の放射素子(22)と、前記配列して備えられる複数の放射素子(22)の中央付近に設けられた第2のパッチパターン(18b)とを備えたアンテナ部が形成され、第3の地導体(3)には、貫層方向に見て第2の地導体(2)に形成した第1のスリット(13)とほぼ重なる位置に第2のスリット(14)が設けられ、前記第2のスリット(14)は第2のパッチパターン(18b)と貫層方向に見て重なる位置にあり、ほぼ直交する向きにある。
さらに、図8に示した平面アレーアンテナモジュールは、回路接続部24と複数の給電線路(8)とを電気的/電磁的に接続するための実装部品23を備える。
なお、図8における第2の給電線路の隣接線路間の距離L10は、使用する周波数λ0の0.45倍であり、第2の給電線路上の放射素子間の距離L11は、使用する周波数λ0の0.67倍である。
この実装部品23は、回路設計上の仕様に応じた異なるものを使用することができ、必要に応じて着脱可能に構成することもできる。
図9に、図8に示した本発明の他の実施形態における線路層間接続器を有する平面アレーアンテナモジュールの断面図を示す。
図9において、実装部品23は、回路接続部24と複数の給電線路(8)とを電気的/電磁的に接続するよう実装されている様子が分かる。
図10に、本発明の他の実施形態における線路層間接続器の断面図(a)、及びその線路層間接続器の要部平面図(b)、(c)を示す。
図10(b)に示すように、第1のパッチパターン(18a)は、円形であっても上述した構成例と同様に作用する。このとき、第1のパッチパターン(18a)の直径L5は、使用する周波数の自由空間波長λoの約0.3〜0.5倍(より好ましくは、約0.3〜0.4倍)に設計することができる。さらに、第1のシールドスペーサ(18a)、第2のシールドスペーサ(18b)のくり抜き部のパッチ周辺部の形状を共に円形とし、その直径L6の長さを使用する周波数の実効波長λgの約0.6倍、あるいは、使用する周波数の自由空間波長λoの約0.6倍としても良好に作用する。
図11に、本発明の一実施形態における線路層間接続器に用いたパッチパターンと給電線路の接続形態を例示する。
図11(a)に示すように、一般的な接続形態の場合、使用する周波数の実効波長の略4分の1の線路長のトランス線路(101)で接続される。なお、このトランス線路(101)の線幅は給電線路のインピーダンスとパッチパターンのインピーダンスを整合させる目的で設計される。
そして、図11(a)による接続形態以外に、図11(b)に示すように、パッチ内部の整合点(102)で直接整合させる給電や、図11(c)に示すように、僅かなギャップ(103)を介して容量接合させることもできる。この場合、ギャップは、例えばミリ波であれば、実効波長λgの概ね1/4以下であることが好ましい。
[各部材の参考厚み]
以上述べた各部材の厚みのおよその範囲を参考までに列挙する。
第1の地導体(1)の厚み:0.3mm〜3mm(より好ましくは、0.5mm〜3.0mm)
第2の地導体(2)の厚み:0.5mm以下(より好ましくは、0.3mm程度)
第3の地導体(3)の厚み:12μm〜35μm
第4の地導体(4)の厚みは:12μm〜35μm
第1の給電線路(8)の厚:12μm〜35μm
第2の給電線路(10)の厚み:12μm〜35μm
第1のパッチパターン(18a)の厚み:12μm〜35μm
第2のパッチパターン(18b)の厚み:12μm〜35μm
第3の誘電体(6)の厚み:100μm〜150μm(より好ましくは、100μm〜130μm)
第4の誘電体(7)の厚み:0.4mm以下(より好ましくは、0.2mm程度)
第1の給電基板(9)の厚み:50μm以下(より好ましくは、25μm程度)
第1のシールドスペーサ(12a)の厚み:使用周波数の0.05倍〜0.08倍の厚み
第2のシールドスペーサ(12b)の厚み:使用周波数の0.05倍〜0.08倍の厚み
1 第1の地導体
2 第2の地導体
3 第3の地導体
4 第4の地導体
5a 第1の誘電体
5b 第2の誘電体
6 第3の誘電体
7 第4の誘電体
8 第1の給電線路
9 第1の給電基板
10 第2の給電線路
11 第2の給電基板
12a 第1のシールドスペーサ
12b 第2のシールドスペーサ
13 第1のスリット
14 第2のスリット
15 第3のスリット
16 第1のスロット
17 第2のスロット
18a 第1のパッチパターン
18b 第2のパッチパターン
18c 第3のパッチパターン
19 遮蔽用導体柱
20 金属壁
21 開口部
22 放射素子
23 実装部品
24 回路接続部
25 導波管開口
30 くびれ部
101 トランス線路
102 整合点
103 ギャップ

Claims (9)

  1. 第1の地導体(1)と第2の地導体(2)の略中間であって、シールドスペーサ(12a)とシールドスペーサ(12b)との間に、給電線路(8)が形成された第1の給電基板(9)を配置したトリプレート線路と、
    第3の誘電体(6)上に第2の給電線路(10)が形成された第2の給電基板(11)と、第2の給電基板(11)の下部に配置された第3の地導体(3)とで構成されたマイクロストリップ線路と
    を備えた線路層間接続器であって、
    前記第1の給電基板(9)上の第1の給電線路(8)の接続終端部分に、第1のパッチパターン(18a)を形成し、
    前記第2の給電線路(10)上の前記第1のパッチパターン(18a)と重なる位置に第2のパッチパターン(18b)を形成し、
    第1のパッチパターン(18a)とそれに接続した第1の給電線路(8)とを含む形状よりも大きく形成されたくり抜き部をそれぞれ有するシールドスペーサ(12a、12b)を設け、
    前記第1のパッチパターン(18a)と第2のパッチパターン(18b)とのほぼ中間に位置する部分に対応する前記第2の地導体(2)に第1のスリット(13)を形成し、前記ほぼ中間に位置する部分に対応する前記第3の地導体(3)に第2のスリット(14)を形成し、
    前記第1のスリット(13)及び前記第2のスリット(14)の長手方向は、前記第2の給電線路(10)と直交するよう構成されており、
    前記第2のパッチパターン(18b)の長手方向は、前記第1の給電線路の線路方向と略平行となるよう構成された
    ことを特徴とする線路層間接続器。
  2. 第2の給電基板(11)と第2の地導体(2)との間に、第3の地導体(3)と第4の地導体(4)とに挟まれた第4の誘電体(7)がさらに挿入されるよう構成し、
    第3の地導体(3)及び第4の地導体(4)上の第1のパッチパターンと重なる位置に、それぞれ第2のスリット(14)と第3のスリット(15)とを設け、
    第4の誘電体(7)には、第2のスリット(14)及び第3のスリット(15)が重なる領域の周縁部に、第4の誘電体(7)の厚み方向に第3の地導体(3)と第2の地導体(2)とに対して垂直な方向に複数の遮蔽用導体柱(19)を形成し、
    前記複数の遮蔽用導体柱(19)における間隔は、互いに遮蔽波長以下の間隔をあけて配列されるよう形成された
    ことを特徴とする請求項1に記載の線路層間接続器。
  3. 第2の給電基板(11)と第2の地導体(2)との間に、第3の地導体(3)と第4の地導体(4)とに挟まれた第4の誘電体(7)がさらに挿入されるよう構成し、
    第4の誘電体(7)の第2のスリット(14)とほぼ同位置に開口部(21)を設け、かつ開口部(21)の内壁が第3の地導体(3)と第4の地導体(4)とに接する金属(20)で覆われるよう構成された
    ことを特徴とする請求項1に記載の線路層間接続器。
  4. 第1のパッチパターン(18a)の給電線路方向の長さL1を、使用する周波数の自由空間波長λoの約0.3〜0.4倍とし、
    かつ、シールドスペーサ(12a,12b)のくり抜き部のパッチ周辺部の線路方向における寸法L2を、使用する周波数の自由空間波長λoの約0.6倍とし、
    かつ、第2のパッチパターン(18b)の給電線路方向の長さL3を、使用する周波数の線路実行波長λgの約0.5倍とし、
    かつ、第1のスリット(13)及び第2のスリット(14)の給電線路と直交する方向の長さL4を、使用する周波数の自由空間波長λoの約0.5倍とした
    ことを特徴とする請求項1〜3項のいずれか1項に記載の線路層間接続器。
  5. 第1のパッチパターン(18a)の形状を円形とし、その直径L5を使用する周波数の自由空間波長λoの約0.3〜0.4倍とし、
    かつ、シールドスペーサ(12a,12b)のくり抜き部のパッチ周辺部の形状を円形とし、その直径L6を使用する使用する周波数の自由空間波長λoの約0.6倍とした
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の線路層間接続器。
  6. 第1のスリット(13)及び第2のスリット(14)の形状を矩形とし、長手方向の長さL4を使用する周波数の自由空間波長λoの約0.5倍とした
    ことを特徴とする請求項1〜5項のいずれか1項に記載の線路層間接続器。
  7. 請求項1〜6項のいずれか1項に記載のトリプレート線路−マイクロストリップ線路層間接続器を備える平面アレーアンテナであって、
    第2の給電基板(11)上の第2の給電線路(10)には、配列して備えられる複数の放射素子(22)と、前記配列して備えられる複数の放射素子(22)の中央付近に設けられた第2のパッチパターン(18b)とを備えたアンテナ部が形成され、
    第3の地導体(3)には、貫層方向に見て第2の地導体(2)に形成した第1のスリット(13)とほぼ重なる位置に第2のスリット(14)が設けられ、前記第2のスリット(14)は第2のパッチパターン(18b)と貫層方向に見て重なる位置にあり、ほぼ直交する向きにある
    ことを特徴とする平面アレーアンテナ。
  8. 請求項1〜6項のいずれか1項に記載のトリプレート線路−マイクロストリップ線路層間接続器を備えた平面アレーアンテナモジュールであって、
    第2の給電基板(11)上の第2の給電線路(10)には、配列して備えられる複数の放射素子(22)と、前記配列して備えられる放射素子(22)の中央付近に設けられた第2のパッチパターン(18b)とを備えたアンテナ部が形成され、
    第3の地導体(3)には、貫層方向に見て第2の地導体(2)に形成した第1のスリット(13)とほぼ重なる位置に第2のスリット(14)が設けられ、前記第2のスリット(14)は第2のパッチパターン(18b)と貫層方向に見て重なる位置にあり、ほぼ直交する向きにあり、さらに、
    第1の給電線路(8)には、実装部品(23)を接続するための端子部と、他回路との回路接続部(24)とが設けられた
    ことを特徴とする平面アレーアンテナモジュール。
  9. 実装部品(23)が、さらに実装されたことを特徴とする請求項8に記載の平面アレーアンテナモジュール。
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