JP2618850B2 - 高耐力杭の施工法 - Google Patents

高耐力杭の施工法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は地盤に掘削して泥水を
充満した削孔内にて、泥水とコンクリートなどの硬化材
を置換して構築する高耐力杭の施工法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】地盤を掘削して形成した削孔内に泥水を
充満して掘削壁が崩れないようにしておき、この中に鉄
筋を吊り降ろした後、泥水とコンクリートなどの硬化材
を置換して杭を構築する施工が行なわれている。鉄筋を
吊り降ろすのは削孔の泥水の中であり、泥水との置換は
コンクリートなどを削孔の底から徐々に打設して行なう
ものである。
【0003】
【この発明が解決しようとする課題】このような泥水置
換による杭の施工における課題は、泥水中に鉄筋を吊り
降ろすため、鉄筋の周囲に泥水が付着してまい、泥水と
硬化材を置換した際、鉄筋と硬化材の付着が良好となら
ないことである。硬化材と鉄筋の付着が良くないと、杭
が荷重によって曲がった場合に硬化材と鉄筋の付着が容
易に切れてしまい、荷重に対してを鉄筋が有効に働か
ず、杭が破損してしまうことがあった。
【0004】この発明で解決すべき他の課題は、硬化材
の中性化による酸性水の杭への浸透である。コンクリー
トなどの硬化材が経年劣化して中性化することにより、
土壌に浸み入った酸性雨が硬化材の中に浸透し、杭の中
に配した鉄筋に触れて鉄筋を錆付かせることがあった。
鉄筋が錆付くことにより、杭の曲げ耐力を著しく劣化さ
せることになる。
【0005】更にこの発明で解決すべき他の課題は、コ
ンクリートなどの硬化材に曲げ荷重が作用した場合、硬
化材と鉄筋の付着が容易に切れてしまうことである。曲
げ荷重が作用して硬化材と鉄筋の付着切れが生じても、
これらを拘束して実質的に付着効果を得ることが考えら
れるが、この拘束のために鋼管の中に鉄筋を配して硬化
材を充満することがある。しかし鋼管は杭の長さに応じ
て溶接などによって連続させる必要が生じるなど、施工
の面倒さの他、強度の問題など幾多の問題がある。
【0006】この発明は以上のような課題を解決するた
めになされたもので、杭内部に配する補強鋼材と硬化材
との付着が良好で、酸性水が補強鋼材に触れることも無
く、杭全体を拘束して高い曲げ耐力やせん断耐力を得る
ことが可能な高耐力杭の施工法を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明にかかる高耐力
杭の施工法は、泥水が鋼材に触れないように鋼製のシー
スを使用するもので、鋼製のシースとしてはステンレス
製や鋼の表面に亜鉛メッキなどを施したものが採用でき
る。これらシースの内部には補強鋼材を複数本通す。シ
ースは周囲に凹凸が形成されており、少なくとも下端は
封じてある。補強鋼材としては、PC鋼より線や高強度
鉄筋が使用できる。補強鋼材は一本をシースの中に通す
ことも可能であるが、多数本を束ねてシースの中に通す
のが好適である。これらシース複数本を適宜間隔づつ離
して配し、この周りを囲むように螺旋状のスターラップ
筋を配する。
【0008】以上のような複数本のシースの周りを囲む
ように螺旋状のスターラップ筋を配したものを、地盤に
掘削して泥水を充満した削孔の中に吊り降ろす。インナ
ーグラウトパイプを使用して各シースの中にセメントミ
ルクなどのグラウト材を注入する。削孔にはコンクリー
トやモルタルなどを打設して、泥水と置換する。
【0009】スターラップ筋の更に周りを、エキスパン
ドメタルやクリンプ金網などの金網類、更にはこれら金
網類を亜鉛メッキ処理などしたものを筒状にして、囲ん
でもよい。
【0010】
【作用】補強鋼材は少なくとも下端を封じたシースの中
に配してあり、泥水が触れず、セメトミルクなどのグラ
ウト材との付着は良好である。シースの周面には凹凸が
形成されており、削孔内に打設した硬化材との付着面積
が広く、また確実に接着する。螺旋状のスターラップ筋
が杭全体を拘束しており、シースと硬化材の付着切れが
生じ難いようにし、曲げ耐力の低下を防ぐ。スターラッ
プ筋の周りを更に金網類によって囲むことにより、スタ
ーラップ筋のピッチ間の硬化材がクラックなどが入って
も容易に崩れないように拘束するとともに、金網類の内
側の硬化材と外側に硬化材が繋り、地盤との付着も良好
となる。
【0011】
【実施例】以下、図に示す実施例に基づきこの発明を詳
細に説明する。図において1はシースであり、ステンレ
ス製シースや表面を亜鉛メッキしたシースなどを使用す
る。このシース1の周面には螺旋状に連続するなどの凹
凸が形成されている。この中に複数本の補強鋼材が挿通
してある。補強鋼材としては実施例としてPC鋼より線
2が使用されている。図4に示すように、PC鋼より線
2は複数本が束ねられて、シース1の中に通してある。
シース1の下端は封じてあり、水などが浸入しないよう
になっている。またシース1の中にはグラウトパイプ3
が配してある。このようなシース1を複数本適宜間隔づ
つ離してリング4に上端を連結して取付け、シース1が
円環上に位置するようにする。これら複数本のシース1
の周りを囲むように、螺旋状のスターラップ筋5を配設
する。螺旋状のスターラップ筋5は各シース1から適宜
間隔離れて丸く囲むように、シース1の全長に渡って連
続している。全シース1の中心にはインナーグラウトパ
イプ6が配してある。尚、施工中に螺旋状スターラップ
筋の外周を更に亜鉛メッキや合成樹脂などで防錆処理さ
れたエキスパンドメタルなどの金網類を巻き付けて杭全
体を外側から拘束することもある。
【0012】以上のように複数本のシース1とスターラ
ップ筋5を一体にしたものを、地盤に掘削した削孔7内
に吊り降ろす。(図5)削孔7内には泥水8が充満して
あが、各シース1の下端は封じられており、シース1内
には水が浸入せずPC鋼より線2に泥水が付着しない。
削孔7内で各シース1の下端と削孔7底との間にはクリ
アランスが設けられており、シース1の下端が削孔7底
に触れず、各シース1は削孔1内で垂下して隣合うシー
ス1同士の間隔が適宜のまま維持される。
【0013】シース1の中に通したグラウトパイプ3を
使って、シース1内にセメントペースト9を注入する。
(図6)シース1の外には、インナーグラウトパイプ6
を使ってコンクリート10を打設して、泥水8と置換す
る。(図7)シース1の内部に注入したセメントペース
ト9は各PC鋼より線2の間に良好に入り込み、しかも
このセメントペースト9はシース1によって拘束される
ため、圧縮部材として有効に機能する。シース1の周面
には凹凸が形成されているため、置換されたコンクリー
ト9との付着が良好となる。シース1の周面には泥水8
が付着するが、シース1はPC鋼より線2と比較して径
が大きく、また周面に凹凸が形成されているため泥水8
の影響が少なく、周面の凹凸と硬化したコンクリート1
0が噛み合うように付着して接着と同様に働き、実用的
に問題がない。螺旋状のスターラップ筋5はコンクリー
ト10を拘束するように機能し、曲げ荷重が作用してコ
ンクリート10とシース1との付着が切れても、杭全体
を拘束して曲げ耐力が低下しないようにする。
【0014】
【発明の効果】以下、図に示す実施例に基づきこの発明
を詳細に説明する。 補強鋼材は下端を封じたシースの中に通して泥水の中
に降ろすため、泥水が鋼材に付着せず、グラウト材との
付着が良好である。 シースは補強鋼材とグラウト材を拘束するため、補強
鋼材とグラウト材との付着が切れ難いようにし、また実
質的に高い付着効果を維持し、シースの拘束効果によ
り、圧縮部材として有効に働く。 シースは補強鋼材よりも大きな径を有しており、また
周面に凹凸が形成されており、泥水が付着し難く、また
付着してもその影響はシース自体の凹凸が大きいので硬
化材と噛み合うように付着して、高い曲げ耐力を得るこ
とが可能である。 補強鋼材はシース内に配してあり、酸性水が浸透して
きてもシースによって遮られ、鋼材を錆び付かせること
がない。 螺旋状のスターラップ筋は硬化材を拘束して、硬化材
の圧縮耐力とせん断耐力を増大させ、また実質的に付着
効果を維持するため、杭の曲げ耐力とせん断耐力を低下
させることがない。 スターラップ筋の周りを更にエキスパンドメタルなど
の金網類によって囲むことにより、硬化材にクラックが
入ってもスターラップ筋のピッチ間の硬化材が容易に崩
れず、また金網類の内側と外側の硬化材が繋っており、
杭の周辺地盤との付着も良好である。 螺旋状のスターラップ筋は、ユニット化したものを連
続的に伸ばすように配置するため、多少の杭の長さには
関係なく、溶接などの手順が不要で、施工が著しく容易
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の泥水置換杭の施工法の一実施例の断
面図である。
【図2】シースとスターラップ筋の配置を示す平面図で
ある。
【図3】杭一部切り欠き斜視図である。
【図4】PC鋼より線を通したシースの断面図である。
【図5】削孔内にシースとスターラップ筋を吊り降ろす
断面図である。
【図6】各シース内にセメントペーストを注入する断面
図である。
【図7】削孔内の泥水とコンクリートを置換する断面図
である。
【符号の説明】
1 シース 2 PC鋼より線 3 グラウトパイプ 4 リング 5 スターラップ筋 6 インナーグラウトパイプ 7 削孔 8 泥水 9 セメントペースト 10 コンクリート

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 補強鋼材を内部に配し、周面に凹凸を有
    するとともに少なくとも下端を封じた鋼製シース複数本
    を適宜間隔を空けて配し、これら複数本の鋼製シースの
    周りを囲むように螺旋状スターラップ筋を配したもの
    を、地盤に掘削して泥水を充満した削孔内に吊り降ろ
    し、シースの中にグラウト材を注入し、削孔内の泥水と
    硬化材を置換して杭とする高耐力杭の施工法。
  2. 【請求項2】 補強鋼材を内部に配し、周面に凹凸を有
    するとともに少なくとも下端を封じた鋼製シース複数本
    を適宜間隔を空けて配し、これら複数本の鋼製シースの
    周りを囲むように螺旋状スターラップ筋を配し、更にこ
    の周りを金網類によって囲んだものを、地盤に掘削して
    泥水を充満した削孔内に吊り降ろし、シースの中にグラ
    ウト材を注入し、削孔内の泥水と硬化材を置換して杭と
    する高耐力杭の施工法
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