JP2618434C - - Google Patents

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JP2618434C
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はプラスチツク、ゴム、金属板、ガラス、木板、スレート、その他の基
材表面に、表面保護、装飾等の目的で永久もしくは半永久的に貼合せる表面保護
フイルムに関するものであり、耐候性、耐汚染性、耐薬品性等の堅牢度及び各種
基材との接着性に優れ、特に基材と貼合せた後の接着耐久性に優れたフツ素樹脂
系複合着色フイルムに関するものである。 (従来の技術) 従来建築物の内外装等に使用されるプラスチツク板や金属板、その他の各種基
材は耐久性の向上や装飾を目的として、その表面を塗装したり、耐久性フイルム
(印刷等加工したものも含めて)をラミネートしたりして使用されている。 表面処理される基材にはポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリメククリル
酸メチル、アクリロニトリル−ブ夕ジエン−スチレン共重合体、FRP等プラス
チツク基材の他、各種ゴム基材、アルミニウム−ステンレス−亜鉛銅板等金属基
材、この他木板、ガラス、スレート等があり、その用途は壁紙やエレベ−クー、
車輌等の内装用の他、屋根材、壁材、雨どい、デツキ材、ガレージ、アーケード
、サンルーム、テント地、農業用資材、看板、標識、防音壁、ラベル、窓ガラス
、家具、家電製品等多岐にわたつている。 ところで耐久性フイルムを各種基材にラミネートして使用した場合のラミネー
ト物の耐久性においては、表面に貼り合わせた耐久性フイルム自身の堅牢度が問
題となるケースより、耐久性フイルムと各種基材との接着界面における問題、例
えばはがれ、浮き、ふくれ等が大半を占めるケースが多い。 耐久性フイルムと各種基材との貼り合わせは各種接着剤もしくは熱加工により
接着を行うが、前記した接着界面でのはがれ、浮き、ふくれ等の問題をひき起こ
す重大な原因のひとつとして光があげられる。各種接着剤を使用する場合も熱加 工により接着を行う場合も、接着界面の少なくとも片側には高分子材料等の有機
物が関与しているが、特に建築物の外装に代表される用途においては太陽光の照
射を受け、中でも短波長側の紫外線の光量子エネルギーが、有機物の分子結合エ
ネルギーよりも大きいために有機物の切断・劣化が起こる事となり、接着の耐久
性が得られない結果となる。 したがつて接着界面に位置する有機物の劣化を防止する方法として、耐久性フ
イルム自身に光を遮断する機能を付与する事が考えられるが、耐久性フイルムの
厚さが薄い場合、とりわけ60μm以下のフイルムの場合には光の隠蔽力、フイル
ムの物理的強度等性能バランスの優れたフイルムの製造が技術的にむずかしく、
おのずと厚いフイルムで使用されているのが現状であり、早期に前記の性能を満
足する耐久性フイルムの開発が望まれている。 (発明が解決しようとする課題) 本発明の目的は耐候性、耐汚染性、耐薬品性等の堅牢度及び各種基材との接着
性に優れた耐久性表面保護フイルムを提供する事にある。 本発明のもう1つの目的は各種基材と貼り合せた後の接着耐久性に優れた表面
保護用フイルムを提供する事にある。 本発明者らは上記の課題を解決すべく、従来使用されている素材、及びフイル
ムにとらわれる事なく研究を重ねてきたところ、PVDFとPMMAを樹脂主成
分とする複合フイルムで複合酸化物系顔料及びTiO2、ZnOその他の無機系顔料
から選ばれた顔料により着色し、複合フイルムの表面層以外の層に使用するフイ
ルムに紫外線吸収剤を含有させることにより、従来の耐候フイルムにも増して耐
候性にすぐれたフツ素樹脂系着色フイルムを完成するに至つた。 (課題を解決するための手段) すなわち本発明は、 1. フツ化ビニリヂン系樹脂及び/又はメククリル酸エステル系樹脂を主成分
とする組成物(A)を表面層とし、メククリル酸エステル系樹脂95〜5重量部、
フツ化ビニリデン系樹脂5〜95重量部及びメタクリル酸エステル系樹脂とフツ化
ビニリデン系樹脂の合計量100重量部に対して紫外線吸収剤0.1〜15重量部を 主成分とする組成物(B)を裏面層とする複合フイルムであつて、該複合フイル
ムが複合酸化物無機顔料及び/又は無機系顔料で着色され、しかもJIS K−
7105で測定した値に基づいて下式に示すコントラスト比(Contrast ratio)法
で求めた隠蔽力が98%以上であることを特徴とする耐侯性フツ素樹脂系着色フイ
ルム。 コントラスト比=YB/YW×100(%) 但し YB:黒素地上で測定した反射率 YW:白素地上で測定した反射率 2. フツ化ビニリデン系樹脂及び/又はメククリル酸エステル系樹脂を主成分
とする組成物(A)を表面層及び裏面層とし、メククリル酸エステル系樹脂95〜
5重量部、フツ化ビニリデン系樹脂5〜95重量部及びメタクリル酸エステル系樹
脂とフツ化ビニリデン系樹脂の合計量100重量部に対して紫外線吸収剤0.1〜1
5重量部を主成分とする組成物(B)を中間層とする複合フイルムであつて、該
複合フイルムが複合酸化物無機顔料及び/又は無機系顔料で着色され、しかもJ
IS K−7105で測定した値に基づいて下式に示すコントラスト比(Contrastra
tio)法で求めた隠蔽力が98%以上であることを特徴とする耐候性フツ素樹脂系
着色フイルム。 コントラスト比=YB/YW×100(%) 但し YB:黒素地上で測定した反射率 YW:白素地上で測定した反射率 本発明の組成物(A)及び組成物(B)で使用するフツ化ビニリデン系樹脂(
以下PVDFという)とは、フツ化ビニリデンのホモポリマー、又はフツ化ビニ
リデンと共重合可能な単量体との共重合体をいう。共重合可能な単量体としては
例えば4フツ化エチレン、6フツ化プロピレン、5フツ化塩化エチレン、フツ化
ビニルなどがある。 次にメククリル酸エステル系樹脂(以下PMMAという)とは、メククリル酸 メチルのホモポリマー又はメククリル酸メチルと共重合可能な単量体との共重合
体、例えばポリメククリル酸メチルとアクリル系ゴムとのブレンド物等をいう。
共重合可能な単量体としては、炭素数2〜4のメククリル酸エステル、アクリル
酸プチルをはじめとする炭素数1〜8のアクリル酸エステル、スチレン、α−メ
チルスチレン、アクリロニトリル、アクリル酸、他のエチレン性不飽和モノマ一
等がある。 また本究明の組成物(B)に用いる紫外線吸収剤としては、組成物(B)に使
用する樹脂と相浴性のあるものであればよく、揮散を防ぐためには、高分子量の
紫外線吸収剤が好ましい。前記吸収剤の例としては、ベンゾトリアゾール系、オ
キザリツクアツシド系、ベンゾフエノン系、ヒンダードアミン系及びその他多く
の種類の公知のものが使用できる。更に具体的には、2−[3,5−ジ−(アロ
フア−ジメチルベンジル−2−ヒドロキシフエニル〕ベンゾトリアゾール、2−
(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフエニル)ベンゾトリアゾール、2
−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフエニル)−5−クロロベン
ゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフエニル)−
5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキ
シフエニル)ベンゾトリアゾール、2−エトキシ−2′−エチルオキザツクアシ
ツドビスアニリド、2−エトキシ−5−t−ブチル−2′−エチルオキザツクア
シツドビスアニリド、2−ヒドロキシ−4−n−オクトオキシベンゾフエノン、
ビス(1,2,2,6,6−ペンチメチル−4−ピペルジル)セバケート、ビス
(1,2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペルジル)セバケート、ジメチル
−2−(4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジル)エ
タノール、1−〔2−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフエニル
)プロピオニルオキシ〕−2,2,6,6−T−テトラメチルピペリジン等があ
る。 本発明の表面層及び裏面層となる組成物(A)の主成分には、PVDF及び/
又はPMMAが用いられ、それぞれの含有量は特に制限はないが、好ましくはP
VDF95−50重量部とPMMA5〜50重量部である。PVDFの含有量が95重量
部を越えると他の層との接着性が低下し、また50重量部未満では、耐候性が低下 するので、保護膜層としての効果が低下する。 次に本発明の裏面層及び中間層となる組成物(B)の主成分には、PVDF、
PMMA及び紫外線吸収剤とが用いられ、PMMAは95〜5重量部、好ましくは9
5〜60重量部であり、PVDFは5〜95重量部、好ましくは5〜40重量部である。
PMMAの含有量が5重量部未満では、紫外線吸収剤の分散が不十分となり、さ
らに紫外線吸収剤の揮散が起こり好ましくない。さらに紫外線吸収剤の含有量は
、PMMA及びPVDF合計量100重量部に対して0.1〜15重量部、好ましくは0.
5〜5重量部である。添加量が0.1重量部未満では、紫外線吸収量が少ないので保
護膜層としての性能が不十分となり、また15重量部を越えても効果が変わらなく
、しかもコストが高くなる。 本発明の組成物(A)及び組成物(B)には、酸化防止剤、分散剤、カップリ
ング剤等を使用することもできる。 さらに本発明の複合フイルムの着色に使用する着色剤は、耐候性の点から無機
顔料系が好ましく例えば2種以上の金属酸化物が焼成により新しい結晶構造を形
成し、結晶場分裂により発色するといわれる複合酸化物系無機顔料を主な有色顔
料として使用できる。現在市販されている主な複合酸化物系無機顛料には、Ti
2・Sb23・BaO・NiO Cr23を主成分とするルチル型やブリデライト型結
晶のチタンイエロー系、ZnO・Fe23・Cr23を主成分とするスピネル型結晶
の亜鉛−鉄系ブラウン、CoO・Al23・Cr23を主成分とするスピネル型結晶
のコバルトブルー系、TiO2・CoO・NiO・ZnOを主成分とするグリーン系、C
uO・Cr23やCuO・Fe23・Mn23を成分とするスピネル型のブラック系、C
oOやMn23からなるバイオレット系等がある。そしてこれらの有色顔料ととも
にルチル型酸化チタン、亜鉛華、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、その他の無機
系顔料が使用できる。 着色された複合フイルムの隠蔽力は、JIS K−7105で測定した値に基づい
てコントラスト比法により求めた隠蔽力98%以上で採用される。隠蔽力の測定方
法はA.H.Pfund(色彩科学ハンドブック/日本色彩学会編、昭和55年7月31日
発行より引用)の方法に基づくコントラスト比(Contrast ratio)法で下式に
より求められる。 コントラスト比=YB/YW×100(%) YB:黒素地上で測定した反射率 YW:白素地上で測定した反射率 コントラスト比の値が98%末満の場合には着色フイルムを透して各種基材との
接着界面に光が侵入し、界面有機物の劣化をひきおこし、接着性が低下する理由
による。 複合フイルムへの着色方法は前記コントラスト比の値が98%以上を満足すれば
各層全てに着色する方法、また一層のみに着色する方法のいずれであつてもよい
。複合酸化物無機顔料及び無機系顔料の添加量は、コントラスト比によつて左右
されるので、特に限定する必要もないが、色調(顔料組成)も考慮すると複合フ
イルム全体の樹脂組成物100重量部に対して1〜50重量部程度である。 本発明の耐候フイルムは、少なくとも表面層と裏面層との二層であるが、その
他紫外線吸収剤を含有する組成物(B)と含有しない組成物(A)とを交互に設
けた多層フイルムとすることもできる。また本発明の着色された耐候フイルムは
、全体で10μm以上、好ましくは、20〜100μmの範囲である。フイルムの肉厚
が10μm未満であると、コントラスト比の値が98%以上の隠蔽力を達成するため
に多量の無機顔料を添加することになり、フイルムとしての物理的強度が損なわ
れ、実用性がない。さらに各フイルムの肉厚の割合は保護膜層としての性能を発
揮させるうえから、紫外線吸収剤を含有している組成物(B)から作られたフイ
ルムが20%以上を占めることが望ましい。さらに複合着色フイルムの表面に印刷
処理等をほどこして各種用途に使用出来る事はいうまでもない。また、本発明に
おける着色フイルムの各種基材との接着には、エポキシ樹脂系、アクリル樹脂系
、ウレタン樹脂系等の一般的接着剤を使用できるし、天然ゴム、アクリル樹脂系
等を使用した感圧性接着剤をあらかじめ複合着色フイルムの接着面に塗布してお
いて使用できる他、基材の種類によつては熱加工のみによつても接着する事がで
きる。 次に製造方法について述べると本発明におけるフツ素樹脂系着色フイルムは、
2層以上で構成されるがその製造方法については溶融押出成形にて実施する事を 特徴とするものであり、通常は複数の層を一体に結合する共押出成形法を採用す
る。 複数の押出成形機を利用して樹脂を溶融状態で接着せしめて多層とするT−ダ
イ使用、共押出成形法にはマルチマニホールドダイと称し、複数の樹脂層をシー
トの状態にした後、接触させて接着する方法と、複数の樹脂を接着後、シート状
に拡げる方法がある。またインフレーション成形法と称し、丸型ダイを使用する
方法でも多層フイルムが成形できる。 またPVDFとPMMAを樹脂成分とする層に無機系顔料、紫外線吸収剤等の
添加剤を混入する方法としては、樹脂と添加剤をあらかじめ混合しておき一般に
使用される単軸押出機を使用して溶融混練する方法でもよいが、一般には添加剤
の樹脂中への分散が十分でなく、高温練タイプの2軸押出機を使用すると表面状
態の優れた原料を提供する事が出来る。もちろん無機系顔料を主体とする添加剤
の樹脂成分への分散性を向上する方法として、PVDF及び/又はPMMAの一
部もしくは全量を粉末状の原料で使用できる事はいうまでもない。 (実施例) 実施例1 〔表面層フイルム原料組成物(A)の調整〕 ソルベイ社ポリフツ化ビニリデン商品名「ソーレフ1010」70重量部、三菱レ
イヨン(株)社メククリル酸エステル系樹脂商品名「アクリペツトMD」15重量
部、旭化成工業(株)社メタクリル酸エステル樹脂商品名「デルペツトSR-650
0」15重量部及び顔料混合物として調色しておいた2.5YR3.1/1.0(茶)顔料25
重量部をミキシングした後、2軸混練押出機で混練し、 コンパウンドとした。 〔裏面層フイルム原料組成物(B)の調製〕 ソルベイ社ポリフツ化ビニリデン商品名「ソーレフ1010」30重量部、三菱レイ
ヨン(株)社メククリル酸エステル系樹脂商品名「アクリペツトMD」35重量部
、旭化成工業(株)社メタクリル酸エステル樹脂商品名「デルペツトSR-6500
」35重量部紫外線吸収剤として2−ヒドロキシ−4−n−オクトオキシベンゾフ エノン3重量部及び顔料混合物として調色しておいた2.5YR3.1/1.0(茶)顔料25
重量部をミキシングした後、2軸混練押出機で混練し、コンパウンドとした。 〔フイルムの作成〕 前記の方法で得た2種類のコンパウンドを原料とし、40mmφ押出機2台、フ
イードブロックダイ、スリット0.4mm、幅450mmのコートハンガーダイを備え
た装置を用いて押出成形し、表に示すフイルムを得た。物性の測定結果を表に示
す。 実施例2 実施例1のフイルム原料組成物(B)の紫外線吸収剤を2−(3,5−ジ−t
−ブチル−2−ヒドロキシブチル)−5−クロロベンゾトリアゾールに変えた以
外は、実施例1と同様に行つた。物性の測定結果を表に示す。 実施例3 実施例1のフイルム原料組成物(B)の紫外線吸収剤をビス−(2,2,6,
6−テトラメチル−4−ピペルジル)セバケートに変えた以外は、実施例1と同
様に行つた。物性の測定結果を表に示す。 実施例4 〔表面層及び裏面層フイルム原料組成物(A)の調整〕 ソルベイ社ポリフツ化ビニリデン商品名「ソーレフ1010」70重量部、三菱レイ
ヨン(株)社メタクリル酸エステル系樹脂商品名「アクリペツトMD」15重量部
、旭化成工業(株)社メタクリル酸エステル樹脂商品名「デルペツトSR-6500
」15重量部及び顔料混合物として調色しておいた2.5YR3.0/1.0(茶)顔料25重
量部をミキシングした後、2軸混練押出機で混練し、コンパウンドとした。 〔中間層フイルム原料組成物(B)の調製〕 ソルベイ社ポリフツ化ビニリデン商品名「ソーレフ1010」30重量部、三菱レイ
ヨン(株)社メククリル酸エステル系樹脂商品名「アクリペツトMD」35重量部
、旭化成工業(株)社メタクリル酸エステル樹脂商品名「デルペツトSR-6500
」35重量部紫外線吸収剤として2−ヒドロキシ−4−n−オクトオキシベンゾフ
エノン3重量部及び顔料混合物として調色しておいた2.5YR3.0/1.0(茶)顔料25 重量部をミキシングした後、2軸混練押出機で混練し、コンパウンドとした。 〔フイルムの作成〕 次に調整した2種類のコンパウンドを原料とし40mmφ押出機3台、フイード
ブロックダイ、スリット幅0.3mmφ、幅450mmのコートハンガーダイを備えた
装置を使用して共押出成形し、表に示す3層構成フイルムを得た。物性の測定結
果を表に示す。 実施例5 〔表面層及び裏面層フイルム原料組成物(A)の調整〕 ソルベイ社ポリフツ化ビニリデン商品名「ソーレフ1010」70重量部、三菱レイ
ヨン(株)社メクタリル酸エステル系樹脂商品名「アクリペツトMD」50重量部
及び顔料混合物として調色しておいた2.5Y8.2/2.0(クリーム)顔料25重量部を
ミキシングした後、2軸混練押出顔で混練し、コンパウンドとした。 〔中間層フイルム原料組成物(B)の調整〕 ソルベイ社ポリフツ化ビニリデン商品名「ソーレフ1010」60重量部、三菱レイ
ヨン(株)社メタクリル酸エステル系樹脂商品名「アクリペツトMD」40重量部
及び紫外線吸収剤として2−ヒドロキシ−4−n−オクトオキシベンゾフエノン
5重量部をミキシングした後、2軸押出機で混練しコンパワンドとした。 以下フイルムの作成は、実施例4と同様に行い表に示す3層構成のフイルムを
得た。物性の測定結果を表に示す。 比較例1 実施例1の表面層及び裏面層フイルム原料組成物(A)、(B)において、無
機顔料及び紫外線吸収剤を用いない以外は、実施例1と同様な操作を行つた。物
性の結果を表に示す。 比較例2 実施例4の表面層、中間層及び裏面層フイルム原料組成物(A)、(B)にお
いて、無機顔料及び紫外線吸収剤を用いない以外は、実施例4と同様な操作を行
つた。物性の測定結果を表に示す。 応用例 実施例1〜5、比較例1〜2の着色複合フイルムは、そのフイルム裏面層と表
に示す種々の接着基材を熱又は接着剤を用いてそれぞれ接着した。物性の測定結
果を表に示す。 試験方法及び測定方法 1)フイルム厚さ: 1/1000mm目盛のピーコック厚さ計を使用して測定。なお2層構成の場合の上層
と下層の厚さは各押出機の押出量比より計算した。 2)隠 蔽 力(C.R値): JIS K−7105に準ずる。 3)耐汚染性: JISK−6902に準じて汚染の度合を肉眼で判定した。但しアセトンを除く。 全く変化しないもの:○ 軽微な変化 :△ 4)耐薬品性: フイルム上層に滴下し、室温(23℃)24時間後の外観を肉眼で判定した。 使用薬品:10%HCl、10%H2SO4、10%CaCl2、10%NaOH 全く変化しないもの:○ 軽微な変化 :△ 5)耐 候 性:デユーサイクルウエザーメーター法による促進試験 ブラックパネル63℃、スプレー有 測定は、1000時間経過時の色差(△Eab)、及び光沢保持率(GR)を色差計(
日本電色工業(株)、測色・色差計ND−101D)で測定した。 6)接着耐久性:基材と接着したフイルム側にゴバン目を入れデユーサイクルウ
エザーメーター法で試験 1000時間経過後、ゴバン目をセロテープ剥離試験した。 剥離が全くないもの:100/100 全部剥離したもの:0/100 7)基材との接着:基材との接着面は基材がプラスチツク板の瘍合は熱接着、温
度140〜170℃で、基材が金属板の場合は、下記ウレタン系接着剤使用して接着を
行つた。 接着剤:電気化学工業(株)ハードロック LC-090 乾 燥 120℃×3分 活性化 150℃×2分 接着温度 150℃ いずれもロールラミネーター使用。 (発明の効果) 以上の説明からも明らかな様に、本発明によつて得られる耐候性フツ素樹脂系
着色フイルムは、耐汚染性や耐薬品性にすぐれ、しかもフツ化ビニリデン樹脂の
有する優れた長期耐候性をそなえ、加えて基材との接着性が長期にわたり低下し
ない特徴を有している。したがつて建築物の内外装、とりわけ直照日光の影響が
厳しい外装用途に有効に使用できる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】フツ化ビニリデン系樹脂及び/又はメタクリル酸エステル系樹脂を
    主成分とする組成物(A)を表面層とし、メタクリル酸エステル系樹脂95〜5重
    量部、フツ化ビニリデン系樹脂5〜95重量部及びメタクリル酸エステル系樹脂と
    フツ化ビニリデン系樹脂の合計量100重量部に対して紫外線吸収剤0.1〜15重
    量部を主成分とする組成物(B)を裏面層とする複合フイルムであつて、該複合
    フイルムが複合酸化物無機顔料、又は、複合酸化物無機顔料及び無機系顔料で着
    色され、しかもJIS K−7105で測定した値に基づいて下式に示すコントラス
    ト比(Contrast ratio)法で求めた隠蔽力が98%以上であり、その厚さが20〜1
    00μmであることを特徴とする耐候性フツ素樹脂系着色フイルム。 コントラスト比=YB/YW×100(%) 但し YB:黒素地上で測定した反射率 YW:白素地上で測定した反射率 【請求項2】フツ化ビニリデン系樹脂及び/又はメククリル酸エステル系樹脂を
    主成分とする組成物(A)を表面層及び裏面層とし、メククリル酸エステル系樹
    脂95〜5重量部、フツ化ビニリデン系樹脂5〜95重量部及びメタクリル酸エステ
    ル系樹脂とフツ化ビニリデン系樹脂の合計量100重量部に対して紫外線吸収剤
    0.1〜15重量部を主成分とする組成物(B)を中間層とする複合フイルムであつ
    て、該複合フイルムが複合酸化物無機顔料及び/又は無機系顔料で着色され、し
    かもJIS K−7105で測定した値に基づいて下式に示すコントラスト比(Con
    trast ratio)法で求めた隠蔽力が98%以上であることを特徴とする耐候性フツ
    素樹脂系着色フイルム。 コントラスト比=YB/YW×100(%) 但し YB:黒素地上で測定した反射率 Yw:白系地上で測定した反射率

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