JP2617912B2 - 画像記録装置 - Google Patents

画像記録装置

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JP2617912B2
JP2617912B2 JP60219169A JP21916985A JP2617912B2 JP 2617912 B2 JP2617912 B2 JP 2617912B2 JP 60219169 A JP60219169 A JP 60219169A JP 21916985 A JP21916985 A JP 21916985A JP 2617912 B2 JP2617912 B2 JP 2617912B2
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幸雄 佐々木
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の概要〕 透明ベース感光体上に均一な帯電トナー層を形成し
て、感光体裏面から画像露光し、非露光部のトナーを除
去して画像形成を行なった後、トナー像を記録紙に転写
する画像記録装置であっていわゆるかぶりの少ない印字
記録を得る。
〔産業上の利用分野〕
本発明は画像記録装置に係り、特に透明ベース感光体
の裏面より画像露光し、トナー像を形成する画像記録装
置に関する。
〔従来の技術と問題点〕
従来、画像記録装置として電子写真プロセスが良く知
られている。電子写真プロセスは、記録媒体に感光体を
用い一様帯電・画像露光・現像・転写・定着・除電・ク
リーニングを繰り返し画像記録を行なう。この方式では
多くの工程より成るため装置が大型になる。その他、感
光体の帯電・除電にコロナ放電器が使われるため、数KV
という高電圧を必要とし、オゾン・臭気を発生する等の
問題がある。
これらの問題を解決するため、従来の電子写真プロセ
スに代って、コロナ放電器を使用しない画像形成法が、
特開昭57−119375号等に開示されている。
この装置構成を第5A図に示す。透明基体11上に透明導
電層12を設け、その上にバインダ結着層からなる十分に
厚い光導電層13を設け、さらにある程度の抵抗値を有す
る表面層14を積層した記録フィルム15に導電性磁性トナ
ー現像機16を対向配置し、この現像機16と透明導電層12
間に電圧を印加した状態で、半導体レーザ17、ポリゴン
スキャナー18、fθレンズ19を介して画像露光を行な
う。現像機16と透明導電層12の間に電圧が印加されてい
るため、第5B図に示すように光ビームが照射されると、
光導電層13で、発生したフォトキャリアがトナー側に移
動する。この結果、トナーに誘起された逆電荷との静電
引力によってトナーを感光体上に付着させる。
一方、露光されない部分は、光導電層13が厚いため、
電気的な付着力が弱く、感光体に付着するトナーは少な
い。この結果、像露光に応じたトナー像20が感光体上に
形成される。
画像形成後、フォトキャリアおよびトナーに誘起した
電荷は、画像表示の1周期内に表面層14を介して放電す
る。その結果、次回画像形成時に、現像機16内のマグネ
ットの作用により、磁気ブラシでかき落とされ、現像機
16に再び保持される。一方、画像露光は感光体の基体11
側から行なうため、トナー再回収時においても画像露光
に支障がなく、新しい画像形成が可能となる。
この方式では、露光部と非露光部のトナーに働くクー
ロン力の差を利用して画像形成を行なうため、かぶりを
少なくするには光導電層をかなり厚くしなければならな
い。しかし、膜厚の大きい感光体は均一に製造しにくい
うえ、膜厚が大きくなるにつれ記録電圧を高くする必要
がある。
このように上記方式ではかぶりが問題となる。そこ
で、記録フィルムとしてポリエチレンテレフタレートを
用いてベタ現像を行った結果を第6図に示す。第6図か
らわかるように、膜厚を大きくし記録電圧を下げても、
トナー付着が生じている。従って、上記の従来方式で
は、非露光部にも弱いながら電界が加わるため、かぶり
発生をなくすことは困難である。また、画像濃度は第6
図に示されるように膜厚に応じて変わるだけでなく、記
録フィルム15と現像機16との間の接触領域の位置によっ
ても変わる。例えば、記録フィルム15と現像機16との間
に記録フィルム15の進行方向で一定の幅の接触領域があ
るとすると、記録フィルム15の進行方向で接触領域の中
間地点と、接触領域の終端地点とでは、画像濃度が変わ
る。すなわち、記録フィルム15と現像機16との間に電圧
が印加されていると、露光していない場合にもトナーが
記録フィルム15に付着し、トナーの付着量は接触時間の
増加により接触領域の始端地点から終端地点に向かって
増加していく。このトナーの付着量の変化が露光による
トナーの付着に影響を与え、露光位置が接触領域内で変
化すると、画像濃度が変動することになる。例えば露光
位置が接触領域の中間地点にある場合と、接触領域の終
端地点にある場合とでは、画像濃度が変わる。このた
め、従来は露光位置を精度よく設定する必要があり、光
学装置の支持機構等がコストの高いものであった。
また、本従来法は画像露光と現像を同時に行なうた
め、数ms〜数10msという短かい現像時間内に、フォトキ
ャリアが光導電層内を移動するような移動度の大きい光
導電体が必要である。このような移動度の大きい光導電
体にはSe,CdS,a−Si等の無機物光導電体がある。この
内、シート上に形成できるのはCdSのみである。ところ
がCdSは公害物質であり取り扱いに注意を要する。この
ように従来法では、移動度が小さく安価な有機光導電体
を使用できない問題がある。
本発明はコロナ放電を使用せず、膜厚が薄く移動度が
小さく安価な通常の有機感光体等が使用でき、しかもか
ぶりが少ない良好な印字記録を得ることができる画像記
録装置を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
上記本発明の問題点は本発明によれば透明な基体、透
明導電層、光導電層を順次形成してなる感光体と、該光
導電層に対向して並列配設されたトナー用第1及び第2
の現像機と、該第1及び第2の現像機の間でかつ該感光
体を介して該透明基体側に配設された、該光導電層表面
またはその近傍に潜像電荷像を形成する画像露光手段
と、前記第1の現像機と透明導電層間に現像バイアス電
圧を印加し、該光導電層上に均一な帯電トナー層を形成
させる第1の電圧印加手段と、前記第2の現像機に該透
明導電層と同じ電位もしくはその近傍の電圧か、あるい
は該第1の現像機に印加した現像バイアス電圧と逆極性
の電圧を印加する第2の電圧印加手段と該感光体上のト
ナー像を記録紙に転写する手段を具備することを特徴と
する画像記録装置によって解決される。
以下、本発明の画像記録装置を用いた画像記録工程を
説明する。
まず、第1A図、第1B図及び第1C図を用いて、本発明に
係る画像形成原理を説明する。第1A図はベタ現像工程、
第1B図は画像露光工程、及び第1C図はコントラスト現像
工程を説明するための模式図である。
第1A図に示したベタ現像工程では、透明基体1c上に透
明導電層1b、光導電層1aを積層した感光体1を設ける。
光導電層1a上に導電性磁性トナー3を磁気ブラシ現像機
2によって搬送し、現像機2と透明導電層1b間に電源4
で現像バイアス電圧を印加し、均一なベタトナー現像を
行なう。この時、付着トナー層5の電荷量に対応した逆
極性の電荷6が透明導電膜1bに誘起される。この場合は
負電荷が有機される。
第1B図に示した画像露光工程では、画像パターンに従
って像露光を行なう。すると、光導電層1aで電子、正孔
対が発生し、正孔は透明導電層1bの誘電電荷6と結合・
中和する。一方、電子は光導電層1a表面近傍に移動し
て、潜像電荷7となる。
次に第1C図に示したコントラスト現像では非露光部の
トナーを回収する。コントラスト現像は画像露光より一
定時間経過してから行なう。第2図にベタトナー層5を
露光した時のトナー層表面の電位Vsを示す。電位Vsが変
化しているのは光導電層1aを電荷が移動しているためで
ある。光導電体の移動度が大きい場合には曲線が急峻に
なり、移動度が小さい時には曲線の傾きが小さくなる。
十分な画像濃度を得るには、電荷が十分移動し終ってか
ら、コントラスト現像する必要がある。たとえば、第2
図では、電位減衰のおちついたt2でコントラスト現像す
るには、像露光後t0経過した箇所にコントラスト現像工
程を設ける。
コントラスト現像には第1C図のように磁性トナー9を
充填した第2の磁気ブラシ現像機8を利用する。現像機
8を透明導電膜1bと同電位にし、トナー搬送を行なう。
すると非露光部の帯電トナー5は静電力と磁力によって
現像機8に回収される。これと同時に透明導電膜1bの電
荷6もアースに移動し消滅する。一方、画像部では、一
部のトナーが電界の作用によって回収される。この時、
光導電層1aの潜像電荷7は移動できないため、画像露光
部のみトナーが残り、トナー画像10が形成される。
このようにして、感光体上に形成されたトナー像は記
録紙に転写される。転写手段として、ローラ転写、コロ
ナ転写、圧力転写、粘着転写、などが考えられる。記録
紙に転写されたトナー像は、熱定着、圧力定着、フラッ
シュ定着などの定着手段によって、記録紙に固定され半
永久的に保存可能な画像記録となる。
一方、転写した後感光体上には、転写しきれなかった
トナー像が残ってしまう。この残留トナーは、静電引力
によって潜像電荷と結びついているため、除去又は回収
が困難である。このため、光照射等の除電手段を用い
て、残留トナー電荷および潜像電荷を除去してトナーの
拘束力を弱め、除去又は回収を容易に行なえるようにす
る。この後、残留トナーは、ファーブラシ・ブレードな
どの機械的なトナー除去手段によって、感光体上より除
去されるか、あるいは、第1の現像機の磁力によって回
収される。
本発明は上記したように、ベタ現像、画像露光、コン
トラスト現像、転写、定着、除電、クリーニング又はト
ナー回収を繰り返して画像記録を得るものである。
〔実施例〕
以下本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第3図は本発明の一実施例を説明するための模式図で
ある。
第3図において21は厚さ8μmの有機光導電層21a
と、透明導電膜21bと、透明基板21cから成る。このう
ち、透明導電膜21bはアースに接続されている。また、
感光体21は無端ベルト状で、図中矢印方向に回動する。
22は第1の磁気ブラシ現像機で、体積固有抵抗値が106
Ω・cm程度の導電性磁性トナーが充填されている。23は
現像機22に現像バイアスを印加する電源で、この場合+
200〜+300Vを印加する。24は均一なベタトナー層であ
る。25は透明導電膜21bに誘起した負電荷である。26は
画像パターンに従って像露光を行なう画像露光装置で、
具体的にはLEDアレイとその光学系より成る。27は光導
電層表面近傍の潜像電荷である。28はトナー回収用の第
2の磁気ブラシ現像機で、第1の現像機22と同じトナー
を充填し、アース電位に接続する。
29は感光体21上に形成したトナー画像である。
30は記録紙、31は転写用導電性ゴムローラで、32は転
写ローラ31に現像バイアスと逆極性の電圧(−200〜−6
00V)を印加する電源である。33は記録紙30上に転写さ
れたトナー像で、圧力定着機34で定着される。35は記録
紙上に得られた画像記録である。
36は残留トナー像、37は残留トナーの電荷と光導電層
21a内の潜像電荷27を除去する除電用光源である。38は
除電され拘束力を失ったトナー像である。
次に画像記録プロセスを説明する。
透明導電層21bと第1現像機22の間に現像バイアスを
印加した状態で、現像機22中のトナーを搬送し、感光体
21を回動させる。
すると、透明導電層21bと現像機22間の電界によっ
て、感光体表面に均一なベタトナー層24が形成される。
これにともなって透明導電層21bには負電荷25が誘起さ
れる。
次にベタトナー像24に記録する画像パターンに従った
像露光を行なう。すると、光導電層21aで電子、正孔対
が発生し、このうち、正孔は透明導電層21bの誘導電荷2
5と結合・中和する。一方、電子は光導電層21a表面に移
動し、潜像電荷27となる。
次にトナー回収用の第2の現像機28を用いて、静電力
と磁力によって非露光部のトナー24を回収する。この
時、露光部のトナーはわずかに回収されるが、潜像電荷
27との結合力が強いため、大部分のトナーは感光体21上
に残り、トナー像29が形成される。
この後、転写ローラ31を用いて記録紙30にトナー像29
を静電転写し、定着器34でトナー像33を記録紙30に定着
する。一方、感光体21上の残留トナー36は、除電用光源
37によって、トナー36の電荷および潜像電荷27ともに除
電されるため、拘束力を失ない現像機22に回収される。
次の画像記録は残留トナー回収と同時に行なわれる。
本実施例では、コロナ放電を使用せず、かつ、光導電
層の膜厚が小さく、移動度の小さい安価な有機光導電体
を使用した画像記録装置であるにもかかわらず、かぶり
がほとんどなく十分なコントラストの画像が得られた。
第4図は本発明の他の実施例を説明するための模式図
である。
第4図は第3図に示した実施例とほゞ同様の構造をな
しているが、たゞ異なる点は第1現像機22と第2現像機
28が一体化されている点である。このような現像機の一
体化により記録装置が小型化される。更に、第2現像機
28から第1現像機22へのトナー搬送手段を設けることに
より回収されたトナーの再使用が可能となる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、ベタ現像工
程、画像露光工程、コントラスト現像工程・転写工程に
よって画像形成するため、コロナ放電器を使用せず、か
つ、光導電層の膜厚が小さく、移動度の小さい光導電体
を使用しても、極めてかぶりが小さいうえ十分なコント
ラストの画像記録が得られる。そして、ベタ現像工程を
経た後で画像露光を行うので、画像露光を現像と同時に
行う場合のような画像濃度の変動がなくなり、安価な光
学装置により画像露光装置を構成することができる。
【図面の簡単な説明】 第1A図、第1B図及び第1C図は本発明の画像形成原理を説
明するための模式図であり、第2図は本発明に係る画像
露光後の電位減衰状況を示すグラフであり、第3図は本
発明の一実施例を説明するための模式図であり、第4図
は本発明の他の実施例を説明するための模式図であり、
第5図は従来技術を説明するための模式図であり、第6
図は従来装置でのかぶり調査結果を示すグラフである。 1……感光体、1a,13,21a……光導電層、 1b,12,21b……透明導電層、 1c,11,21c……透明基体、 2,22……第1の磁気ブラシ現像器、 3……導電性磁性トナー、4,23……電源、 5……付着トナー層、6……逆極性の電荷、 7,27……潜像電荷、 8,28……第2の磁気ブラシ現像器、 9……磁性トナー、10,29……トナー画像、 14……表面層、15……記録フィルム、 16……導電性磁性トナー現像器、 17……半導体レーザ、 18……ポリゴンスキャナー、 19……fθレンズ、20……トナー像、 24……ベタトナー層、25……負電荷、 26……画像露光装置、30……記録紙。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中島 淳三 川崎市中原区上小田中1015番地 富士通 株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−98747(JP,A) 特開 昭53−101422(JP,A) 特開 昭54−73042(JP,A) 特開 昭57−23964(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明な基体、透明導電層、光導電層を順次
    形成してなる感光体と、 該光導電層に対向して並列配設されたトナー用第1及び
    第2の現像機と、 該第1及び第2の現像機の間でかつ該感光体を介して該
    透明基体側に配設された、該光導電層表面またはその近
    傍に潜像電荷像を形成する画像露光手段と、 前記第1の現像機と透明導電層間に現像バイアス電圧を
    印加し、該透明導電層上に均一な帯電トナー層を形成さ
    せる第1の電圧印加手段と、 前記第2の現像機に透明導電層間と同じ電位もしくはそ
    の近傍の電圧か、あるいは第1の現像機に印加した現像
    バイアス電圧と逆極性の電圧を印加する第2の電圧印加
    手段と、 該感光体上のトナー像を記録紙に転写する手段と、を具
    備することを特徴とする画像記録装置。
JP60219169A 1985-10-03 1985-10-03 画像記録装置 Expired - Lifetime JP2617912B2 (ja)

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