JP2617486B2 - ▲iii▼−v化合物半導体の熱処理方法 - Google Patents

▲iii▼−v化合物半導体の熱処理方法

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JP2617486B2
JP2617486B2 JP62242137A JP24213787A JP2617486B2 JP 2617486 B2 JP2617486 B2 JP 2617486B2 JP 62242137 A JP62242137 A JP 62242137A JP 24213787 A JP24213787 A JP 24213787A JP 2617486 B2 JP2617486 B2 JP 2617486B2
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iii
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treatment method
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明はIII−V化合物半導体へのイオン注入後の
熱処理工程に代表される多くの熱処理プロセスの再現性
や安定性の向上に有効な熱処理の方法に関する。
(従来の技術) GaAs集積回路の製作にはイオン注入技術が用いられ
る。イオン注入後には注入不純物を電気的に活性化させ
る熱処理工程がある。この熱処理工程では化合物に固有
の表面分解を防ぐために通常、表面をSiO2やSi3N4など
の膜で被覆して行う。
(発明が解決しようとする問題点) しかしIII−V化合物半導体ではSiの場合の熱酸化SiO
2膜のように表面に被覆するSiO2やSi3N4の膜質やこれら
被覆膜とIII−V化合物半導体界面が十分制御出来てい
ないため、活性化率や活性化キャリア濃度分布の再現性
が得られていない。このため1枚のウェーハ内やウェー
ハ間で活性化率や活性化キャリア濃度分布が変化するよ
うなことが生じ、単体素子の歩留が著しく低いことは言
うにおよばず、集積回路にいたっては動作しないといっ
た事態も珍しいことではない。そこでIII−V化合物半
導体へのイオン注入後の熱処理工程の安定化は強く望ま
れるところである。
本発明の目的はIII−V化合物半導体におけるイオン
注入後の熱処理活性化プロセスを工夫することにより、
注入層の活性化率や活性化キャリア濃度分布など再現性
を大幅に向上することのできる熱処理方法を提供するこ
とにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明の骨子は、イオン注入したIII−V化合物半導
体ウェーハに表面熱分解防止膜を付着し、基板の温度を
イオン注入された不純物が熱活性化する温度としながら
窒化物を含んだ雰囲気中にて熱処理することを特徴とす
るIII−V化合物半導体の熱処理方法にある。
(作用) イオン注入後の熱処理工程が不安定である原因につい
ては必ずしも明確ではないが、次のように考えられる。
半導体の表面を被覆するSiO2やSi3N4の膜質やこれら被
覆膜とIII−V化合物半導体界面が十分制御出来ていな
いためにIII−V化合物半導体を構成する原子そのもの
が熱処理時に被覆膜とIII−V化合物半導体界面や被覆
膜の中を拡散することは知られている。すなわち、被覆
膜が十分な被覆効果をもっておらず、被覆効果に再現性
がないことがイオン注入層の活性化率や活性化キャリア
濃度分布に再現性が得られない原因であろう。そこで被
覆膜の種類や質、被覆膜と半導体界面が若干制御されて
いない場合にもイオン注入後の熱処理時に工夫すること
で注入層の活性化率や活性化キャリア濃度分布の再現性
を向上し、デバイス製作歩留の大幅な改良を図るもので
ある。NH3やN2H4雰囲気中で熱処理することで被覆膜を
拡散してきたIII−V化合物半導体の構成元素は窒化を
受けると考えられる。すなわち、被覆膜表面にはIII−
V化合物半導体の構成元素の窒化物が生成する。窒化物
が生成するとIII−V化合物半導体の構成元素の被覆膜
中への拡散は制御されるはずであり、これが本発明のイ
オン注入活性化プロセスの安定化のために役立つと考え
られる。
(実施例) 以下、この発明を実施例に基づき詳細に説明する。
ここではSiをGaAsにイオン注入し、その表面をSiO2
で被覆して熱処理活性化した場合についての実施例につ
いて示す。
第1図は半絶縁性GaAs基板11にイオン注入して注入層
12を形成し、これにSiO2膜13を形成した段階でのウェー
ハの断面を示したものである。半絶縁性GaAs基板11とし
てはノンドープ結晶と1015〜1016cm-3のCr添加結晶をと
りまぜて用いた。イオン注入注入層12は加速電圧100kV
で1012cm-2のSi28イオンを注入したもので、、SiO2膜13
はシランガスと酸素ガスを原料としたごく一般的な熱分
解法で350℃で推積した。膜厚は2000Åである。こうし
てSiO2膜13で被覆したGaAsウェーハを液体N2H4をバブル
させた水素ガスを流した石英管内に設置し、基板温度の
上昇に入り、800℃で15分間熱処理を行った。この段階
で本発明の骨子は達成されたことになる。このあと基板
温度冷却してGaAsウェーハを取り出し、イオン注入熱処
理活性化層の評価を行った。SiO2膜13を剥離した後、50
0μm径のAlショットキー障壁を形成してキャリア濃度
分布を求め、4端子ホール測定とショットキー測定より
活性化率を算定した。活性化率はウェーハ間、ウェーハ
内でノンドープ結晶では70%、Cr添加結晶では低濃度添
加結晶では68%、高濃度添加結晶では65%でバラツキは
いずれの場合も3〜4%程度が求まり、測定誤差などを
考慮するならばきわめて均一性の良い結果が得られた。
また、すべての結晶でイオン注入層先端部における注入
不純物の拡散によるキャリア分布の裾のどれも極めて小
さい。
通常の電気炉でやはり800℃、15分の熱処理を行った
場合には活性化率50〜70と大きなバラツキがあり、同種
のウェーハにあっても活性化率のバラツキは10%にも及
ぶことがある。
(発明の効果) この発明の熱処理方法を適用することにより、MESFET
を作製した場合にウェーハ間、ウェーハ内での素子特性
のバラツキは極めて小さくなった。さらにプロセスの時
期をずらせて作られた場合にも素子特性のバラツキは先
に述べたウェーハ間、ウェーハ内のバラツキを越えるこ
とのない特性が得られる。
なお実施例においてはN2H4雰囲気中で熱処理を行った
が、本発明の熱処理効果はN2H4に代わって他の窒化物た
とえばNH3を用いても効果があり、さらに注入不純物の
種類を含めてイオン注入条件にも依らないばかりか、被
覆膜の種類を替えても同様の効果がある。さらに、III
−V化合物半導体もGaAsに限るものではなくInPなどの
他のIII−V化合物半導体に対しても本発明は適用でき
る。また、イオン注入熱処理活性化プロセスに限らず被
覆膜をつけての各種熱処理プロセスにおいても有効であ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る熱処理方法を説明するために用い
た試料の断面図である。 11……GaAs基板 12……イオン注入層 13……SiO2

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イオン注入したIII−V化合物半導体ウェ
    ーハに表面熱分解防止膜を付着し、基板の温度をイオン
    注入された不純物が熱活性化する温度としながら窒化物
    を含んだ雰囲気中にて熱処理することを特徴とするIII
    −V化合物半導体の熱処理方法。
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