JP2616985B2 - エレベーターの乗りかご - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はエレベーターの乗りかごに関するものであ
る。

〔従来の技術〕

近年、高齢者人工の増加に伴い個人住宅でもエレベー
ターを設置する機運が高まつている。この需要に応える
には、個人住宅向けエレベーターとして操作性がよく、
かつデザイン的にもよいものを開発する必要がある。

かご内操作盤は実公昭56−151263号公報に見られるよ
うに、階床数の多い業務用エレベーターとしてはたて形
であり、かご側板に対して出張つて取付けられるのが一
般的であり、個人住宅用としては２〜４階床を考慮した
ものが必要になつてくる。

〔発明が解決しようとする課題〕

上記従来技術は次に述べるような問題があつた。
（イ）たて形のため、先行階ボタンの位置高さが階床毎
になること。（ロ）かご側板にかご内操作盤を取付けて
いるため、かご側板から出張り、かご内法が小さくなる
こと、（ハ）人が寄りかかると行先階ボタンに触れて誤
動作し易いこと。

本発明は以上の点に鑑みなされたものであり、行先階
ボタンの操作性がよく、乗りかごの有効内法を確保する
と共に、行先階ボタンの誤動作を防止することを可能と
したエレベーターの乗りかごを提供することを目的とす
るものである。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的は、上下に２分割されたかご側板間の空間
に、かご内操作盤がかご側板の表面から出張らないよう
にフエースプレートを傾斜させて取付けることにより、
達成される。

〔作用〕

上下に２分割されたかご側板間の空間に、かご内操作
盤がかご側板の表面から出張らないようにフエースプレ
ートを傾斜させて取付けたので、かご内操作盤はかご側
板の表面から出張らないようになつて、乗りかご内が広
く、人が寄りかかつても先行階ボタンに接触せず、行先
階ボタンを見え易く取付けることができるようになり、
先行階ボタンの操作性がよく、乗りかご内の有効内法を
確保すると共に、行先階ボタンの誤動作が防止できる。

〔実施例〕

以下、図示した実施例に基づいて本発明を説明する。
第１図および第２図には本発明の一実施例が示されてい
る。これらの図に示されているように、エレベーターの
乗りかごは上下に２分割されたかご側板1a,1b、行先階
ボタン２およびこの行先階ボタン２を取付けるフエース
プレート３を有するかご内操作盤４を備えている。この
ように構成されたエレベーターの乗りかごで、本実施例
では上下に２分割されたかご側板1a,1b間の空間に、か
ご内操作盤４がかご側板1a,1bの表面から出張らないよ
うにフエースプレート３を傾斜させて取付けた。このよ
うにすることによりかご内操作盤４はかご側板1a,1bの
表面から出張らないようになつて、乗りかご内が広く、
人が寄りかかつても行先階ボタン２に接触せず、行先階
ボタン２を見え易く取付けることができるようになり、
先行階ボタン２の操作性がよく、乗りかごの有効内法を
確保すると共に、行先階ボタン２の誤動作を防止するこ
とを可能としたエレベーターの乗りかごを得ることがで
きる。

すなわちかご内操作盤４をかご枠５に取付け固定した
が、かご内操作盤４のフエースプレート３の上部にはひ
さし3aを設け、行先階ボタン２を取付けるフエースプレ
ート３は上述のようにかご側板1a,1bに対し傾斜を設け
た、所謂Ｚ形の形状とし、取付けビス６でかご枠５に固
定した。そして行先階ボタン２を、フエースプレート３
の横方向に並設した。なお同図において７は仕上材、８
はスイツチ箱である。

このように行先階ボタン２およびかご内操作盤４のフ
エースプレート３が、かご側板1a,1bの表面（仕上材７
を含む）から出張らないため、乗りかご有効内法が小さ
くならず、かつ人が寄りかかつても行先階ボタン２に触
れないので、誤動作する恐れがない。また、かご内操作
盤４の位置高さは約1mに配置し、フエースプレート３に
傾斜をつけたので、大人の目線の位置からでも行先階ボ
タン２の文字がよく見える。また、フエースプレート３
に設けたひさし3aにより、取付ビス６がかくれて見えな
いので、意匠性を損うことがない。

このように本実施例によれば上下に２分割されたかご
側板間の空間にかご内操作盤を配置したので、かご側板
にかご内操作盤を取付ける穴を予めあける必要がなく、
かご内操作盤の設置位置によつては２分割された上下の
かご側板の寸法，形状を全く同一にすることができるの
で、標準化単一化が可能となる。

なお、本実施例ではかご内操作盤の幅寸法をかご側板
の幅寸法と同一にしているが、かご内操作盤の幅寸法を
かご側板の幅寸法よりも小さくして２分割されたかご側
板を新たに取付けても、上述した効果が得られることは
云うまでもない。

〔発明の効果〕

上述のように本発明は先行階ボタンの操作性がよく、
乗りかごの有効内法が確保されると共に、行先階ボタン
の誤動作が防止されるようになつて、行先階ボタンの操
作性がよく、乗りかごの有効内法を確保すると共に、行
先階ボタンの誤動作を防止することを可能としたエレベ
ーターの乗りかごを得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のエレベーターの乗りかごの一実施例の
正面図、第２図は第１図のＡ−Ａ線に沿う断面図であ
る。 1a,1b……かご側板、２……行先階ボタン、３……フエ
ースプレート、3a……ひさし、４……かご内操作盤。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寺西 勝也 茨城県勝田市市毛1070番地 日立エレベ ータエンジニアリング株式会社内 (72)発明者 宝角 光伸 東京都杉並区高井戸東２丁目４番５号 ミサワホーム株式会社内

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】上下に２分割されたかご側板、行先階ボタ
   ンおよびこの行先階ボタンを取付けるフエースプレート
   を有するかご内操作盤を備えたエレベーターの乗りかご
   において、前記上下に２分割されたかご側板間の空間
   に、前記かご内操作盤が前記かご側板の表面から出張ら
   ないように前記フエースプレートを傾斜させて取付けた
   ことを特徴とするエレベーターの乗りかご。
2. 【請求項２】前記フエースプレートが、その上部にひさ
   しが設けられたものである特許請求の範囲第１項記載の
   エレベーターの乗りかご。
3. 【請求項３】前記行先階ボタンが、前記フエースプレー
   トの横方向に並設されたものである特許請求の範囲第１
   項記載のエレベーターの乗りかご。