JP2616609B2 - インターディジテイト結合回路 - Google Patents

インターディジテイト結合回路

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JP2616609B2
JP2616609B2 JP3184971A JP18497191A JP2616609B2 JP 2616609 B2 JP2616609 B2 JP 2616609B2 JP 3184971 A JP3184971 A JP 3184971A JP 18497191 A JP18497191 A JP 18497191A JP 2616609 B2 JP2616609 B2 JP 2616609B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、マイクロ波回
路に使用されるインターディジテイト結合回路に関する
ものである。
【0002】近年、通信機器の発達に伴い、益々、高周
波回路の広帯域化, 高性能化が要求されている。そこ
で、例えば、マイクロ波回路用の結合回路には、エッジ
結合部の数を増加させることによって結合度を高めたイ
ンターディジテイト結合回路が使用されているが、この
結合回路のより高性能・広帯域化を図ることが望まれて
いる。
【0003】
【従来の技術】図4は従来例の構造図である。以下、カ
ップリングポート12とスルーポート13には、それぞれ同
一の負荷15,16が接続されているとして、図の動作を説
明する。
【0004】図において、入力ポート11を介して結合線
路( 以下、線路と省略する)112と線路111 に印加した、
例えば、マイクロ波は、 線路112 を介して、 線
路 111, 金線152,線路112 を介して、 線路 112,金
線 153, 線路 131を介して、それぞれスルーポート13に
現れる。
【0005】また、線路112 , 線路131 を伝播するマイ
クロ波は、これらの線路に結合した線路121 を介してカ
ップリングポート12に現れる。この時、入力ポート11に
印加したマイクロ波の電力は、半分に分割されて対応す
る負荷15, 16に印加される様な構造になっている。
【0006】なお、負荷15で反射したマイクロ波は金線
151, 154,線路 141を介して、負荷16で反射したマイク
ロ波は線路112 に結合した線路 141を介して、それぞ
れ、アイソレーションポート14に現れる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ここで、図に示す様
に、カップリングポート12とスルーポート13の寸法・形
状が異なっている。例えば、前者の高さA1<後者の高さ
B1であり、前者に接続される線路の数は1に対して、後
者に接続される線路の数は2である。
【0008】そこで、同一の負荷をカップリングポート
12とスルーポート13に接続しても、カップリングポート
12と線路121 との接続点A から負荷側を見たインピーダ
ンスと、スルーポート13と線路112 との接続点B から負
荷側を見たインピーダンスは同一とならない。
【0009】この為、2 つポートから反射位相の異なる
マイクロ波がアイソレーションポート14に入力するが、
一部のマイクロ波はアイソレーションポートから入力ポ
ート11に印加する。これにより、インターディジテイト
結合回路の広帯域化が阻害される。
【0010】即ち、それぞれのポートに同一な負荷を接
続しても、広帯域にはポートインピーダンスの平衡性が
得られないので、インターディジテイト結合回路の高性
能,広帯域特性が劣化すると云う問題がある。
【0011】本発明は、インターディジテイト結合回路
のより高性能・広帯域化を図ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理構造
図である。図中、22, 24は相互の間隔がλg/4 である第
1,第2のポート、32,34は該第1,第2のポートに接
続され、相互に結合した結合線路である。
【0013】そして、相互の間隔がλg/4(λg は波
長) である第1,第2のポート(22,24) と、該第1,
第2のポートに接続され、相互に結合した結合線路(3
2, 34)と、該結合線路と相互に結合した別の結合線路(3
1)に接続された入力ポート(21)とを有するインターディ
ジテイト結合回路において、該第1,第2のポートの寸
法・形状・該結合線路への接続状態は相互に同一である
が、該入力ポートの該別の結合線路への接続状態とは反
対の向きにすると共に、該第1,第2のポートに直接,
接続した結合線路の数が相互に同一で、且つ、上記の直
接,接続した結合線路が、それぞれ、複数の結合線路を
合成した線路の時、合成した線路の数が同一となる様な
構造にした。
【0014】
【作用】本発明は、該第1,第2のポートの寸法・形状
・該結合線路への接続状態は相互に同一であるが、該入
力ポートの該別の結合線路への接続状態とは反対の向き
にすると共に、該第1,第2のポートに直接,接続した
結合線路の数が相互に同一で、且つ、上記の直接,接続
した結合線路が、それぞれ、複数の結合線路を合成した
線路の時、合成した線路の数が同一となる様な構造にし
た。これにより、第1のポートと第2のポートとは同一
構造となる。
【0015】そこで、第1, 第2のポートに同一の負荷
を接続すれば、同位相の反射マイクロ波がアイソレーシ
ョンポートに入力するので、このポートから他のポート
に送出されるマイクロ波はなくなり、インターディジテ
イト結合回路のより高性能・広帯域化が図れる。
【0016】
【実施例】図2は本発明の実施例の構造図、図3は本発
明を適用した移相回路の実装図の一例である。
【0017】図中、21, 41は入力ポート、22,42 はカッ
プリングポート、23,43 はアイソレーションポート、2
4,44 はスルーポート、351 〜354 は金線、3は結合線
路部である。
【0018】なお、これらの結合線路は図示しない誘電
体基板上に形成されている。また、結合線路321, 322と
結合線路33, 323 の境界線はD 点とする。更に、入力ポ
ート21, アイソレーションポート23およびカップリング
ポート22とスルーポート24の間隔は、それぞれλg/4(λ
g は基板上の波長) になっている。以下、図2,図3の
説明を行う。
【0019】先ず、図2に示す様に、カップリングポー
ト22とスルーポート24の形状・寸法は同一で、且つこれ
らのポートには結合線路32( 以下, 線路と省略する),線
路34とそれぞれ1本の線路が直接、接続されている。
【0020】なお、線路 32 は線路 321, 322 の2本の
線路の合成であり、線路 34 は線路341, 342の2本の線
路を合成したもので、合成した線路の数は共に、2とな
っている。これにより、カップリングポート 22 とスル
ーポート 24 の構造は同一と見なせる。
【0021】また、入力ポート21とアイソレーションポ
ート23について見ると、2つのポートの形状・寸法は同
一で、且つこれらのポートには線路33, 線路31とそれぞ
れ1本の線路が直接,接続されている。なお、線路33,
31は共に、別の線路を合成したものではない。これによ
り、入力ポート21とアイソレーションポート23と同一構
造と見なせる。
【0022】さて、入力ポート21を介して線路31と金線
351 に印加したマイクロ波は、線路31, 金線 352, 線路
341 と、金線351, 線路311,金線353,線路342 を介して
スルーポート24に、それぞれ現れる。
【0023】また、線路321,322 は線路31, 311 と結合
しているので、線路31, 311 を通るマイクロ波の一部が
線路321, 322を介してカップリングポート22に現れる
が、スルーポートとカップリングポートに現れるマイク
ロ波の電力は、入力ポート21に印加した電力の1/2 とな
っている。
【0024】次に、マイクロ波はカップリングポート22
とスルーポート24にそれぞれ接続された同じ負荷( 図示
せず) で反射されるが、前者の反射波は線路321, 322と
線路33, 323,金線354 を介して、後者の反射波は線路 3
41, 342 に結合した線路 33, 323, 金線 354を介して、
それぞれアイソレーションポート23に現れるが、上記の
様に同一構造になっているので、反射したマイクロ波は
入力ポートに戻らない。これにより、広帯域な特性が得
られる。
【0025】次に、図3において、入力したマイクロ波
は、直流ブロック用コンデイサ56,入力ポート41を介し
て結合線路部3に印加されるが、結合線路部3は図2の
構造をしているので、カップリングポート42, スルーポ
ート44に同じ電力のマイクロ波が現れる。そして、これ
らのマイクロ波は位相調整パターン45, 46を通ってダイ
オード52, 53に印加される。
【0026】一方、ダイオード52, 53には、コンデンサ
512,高周波チョークコイル 511からなるバイアス供給
部分51を介してバイアス電圧が印加されるが、このバイ
アス電圧でダイオード52, 53がオンの時は短絡状態とな
り、オフの時は開放状態となる。なお、短絡状態と開放
状態で反射波の位相が180 度異なる。
【0027】そこで、ダイオードに印加されたマイクロ
波は、ここで反射され、位相調整パターン、結合線路部
3を介してアイソレーションポート43で合成され、直流
ブロック用コンデンサ57を介して出力される。
【0028】この時、入力マイクロ波と出力マイクロ波
の位相差が、例えば、正しく180 度になる様に位相調整
パターンの長さと幅調整する。即ち、入力ポートに入力
したマイクロ波は、カップリングポートとスルーポート
の構造が完全に同一となっているので、それぞれのポー
トに接続される負荷が同じインピーダンスのものであれ
ば、広帯域な特性が得られる。
【0029】
【発明の効果】以上詳細に説明した様に本発明によれ
ば、インターディジテイト結合回路が、より高性能・広
帯域化を図ることができると云う効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理構造図である。
【図2】本発明の実施例の構造図である。
【図3】本発明を適用した移相回路の実装図の一例であ
る。
【図4】従来例の構造図である。
【符号の説明】
22 第1のポート 24 第2のポート 32, 34 結合線路

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】相互の間隔がλg/4(λg は波長) である
    第1,第2のポート(22, 24) と、該第1,第2のポー
    トに接続され、相互に結合した結合線路(32, 34) と、
    該結合線路と相互に結合した別の結合線路(31)に接続さ
    れた入力ポート(21)とを有するインターディジテイト結
    合回路において、 該第1,第2のポートの寸法・形状・該結合線路への接
    続状態は相互に同一であるが、該入力ポートの該別の結
    合線路への接続状態とは反対の向きにすると共に、 該第1,第2のポートに直接,接続した結合線路の数が
    相互に同一で、且つ、上記の直接,接続した結合線路
    が、それぞれ、複数の結合線路を合成した線路の時、合
    成した線路の数が同一となる様な構造にしたことを特徴
    とするインターディジテイト結合回路。
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JPS5943004B2 (ja) * 1977-09-30 1984-10-19 富士通株式会社 方向性結合器
JPS54165147U (ja) * 1978-05-10 1979-11-20
JPS6183303U (ja) * 1984-11-06 1986-06-02

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