JP2616287B2 - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置に関する。
具体的にいうと、本発明は、MISFET型の半導体装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】GaAsMESFETやGaAsJFE
Tを用いた論理素子では、論理振幅を大きくすると、ゲ
ート接合に順方向電流が流れるため、論理振幅を大きく
とることができないという問題があった。
【0003】これに対し、GaAsMISFET(meta
l-insulator-semiconductor field-effect transisto
r)を用いれば、ゲート電極がゲート絶縁膜によって絶
縁されているので、理論上このような問題がなく、論理
振幅が大きく超高速の論理素子を形成することができ
る。あるいは、ゲート電極へ大信号を印加することが可
能な超高周波アナログ素子を形成することができる。
【0004】このようなMISFETとしては、従来よ
り以下のような構造のものが提案されている。
【0005】第1の従来例としては、熱CVDやプラズ
マCVD、光CVDあるいはスパッタ等によってSiO
2やSiNx、CaF2等からなるゲート絶縁膜をGaA
s基板の上に被着させ、このゲート絶縁膜の上にゲート
電極を形成したGaAsMISFETがある。
【0006】しかしながら、このようにゲート絶縁膜と
してSiO2やSiNx、CaF2等を用いた場合には、
ゲート絶縁膜とGaAs基板との界面が乱れるため、界
面準位密度が減少せず、実用的なMISFETを製作す
ることができなかった。
【0007】また、第2の従来例としては、MBE(分
子線エピタキシャル)成長法やMOCVD(metal-orga
nic CVD)法によってGaAs基板の上にアンドープ
AlGaAs膜を形成し、これをゲート絶縁膜の代わり
に用いた疑似MISFETが提案されている。
【0008】この疑似MISFETでは、界面準位の少
ない良好なゲート界面を得ることができるが、AlGa
As膜はGaAs基板とは完全には格子整合しない。ま
た、バンドギャップも小さく、GaAsに対する価電子
帯のバンドオフセット(ゲート絶縁膜の価電子帯とGa
As基板の価電子帯との間のエネルギー障壁)をとれな
いため、pチャネル型のMISFETを実現することが
できなかった。
【0009】さらに、ゲート絶縁膜としてZn、ZnS
e、ZnSSeのようなII−VI族化合物半導体を用いた
MISFETも提案されている。
【0010】ZnSとZnSeとは、いずれもGaAs
基板に対して格子整合しないが、ZnSeでは格子定数
がGaAsに近いため、膜厚を非常に薄くすることによ
り良好なゲート界面を得ることができる。また、3元化
合物ZnSSeの場合には、組成をZnS0.06Se0.94
に選ぶことによりGaAsと格子整合させることがで
き、良好なゲート界面を得ることができる。また、これ
らのII−VI族化合物半導体は、比較的大きなバンドギャ
ップをもっている。
【0011】しかし、これらのII−VI族化合物半導体か
らなるゲート絶縁膜では、GaAs基板に対する伝導帯
側のバンドオフセット量を大きくとれず、GaAsMI
SFETのゲート絶縁膜としては実用的でなかった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】以上で説明したよう
に、従来の各GaAsMISFETでは、界面準位の低
減やバンドオフセットなどの問題が技術的課題として残
っており、未だ実用的な段階に達していなかった。
【0013】本発明は、叙上の従来例の欠点に鑑みてな
されたものであり、界面準位密度の低減やバンドオフセ
ット等の技術的課題を解決し、MISFET型の半導体
装置の実用化を進めることを目的としてなされたもので
ある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体装置は、
MISFET型の半導体装置において、GaAs基板上
に、ゲート絶縁膜としてZn、Mg、S及びSeからな
るII−VI族化合物半導体の膜を形成し、この膜上にゲー
ト電極を形成したことを特徴としている。
【0015】また、この半導体装置は、前記II−VI族化
合物半導体の膜を、前記GaAs基板上に格子整合して
成長させることを特徴としている。
【0016】さらに、前記膜を構成するII−VI族化合物
半導体を一般式Zn1-xMgxySe1-yで表わせば、そ
の組成比は、次の数式2
【0017】
【数2】
【0018】とすることが好ましい。
【0019】
【作用】本発明にあっては、詳しくは後述するように、
ゲート電極とGaAs基板との間にゲート絶縁膜が形成
されたMISFET型の半導体装置において、ゲート
絶縁膜とGaAs基板との界面準位密度を小さくでき、
ゲート絶縁膜のGaAs基板に対する格子整合を良好
にでき、ゲート絶縁膜のバンドギャップを大きくでき
て良好なゲート絶縁膜を得られ、GaAsに対するゲ
ート絶縁膜のバンドオフセット量を価電子帯と伝導帯と
の両者について大きくすることができる。
【0020】この結果、目的に適った良好なゲート絶縁
膜を形成することができ、MISFET型の半導体装置
を実用化することができる。
【0021】また、nチャネル型の半導体装置のみなら
ず、pチャネル型の半導体装置の場合も、バンドオフセ
ットをとることができるので、pチャネルのMISFE
T型半導体装置を製作することもできる。
【0022】
【実施例】図1は本発明の一実施例によるGaAsMI
SFETを示す概略断面図である。このMISFET1
においては、GaAs半絶縁性基板2の上にp-−Ga
As層3を結晶成長あるいはイオン注入等により形成し
(以下、GaAs半絶縁性基板2及びp-−GaAs層
3を合わせてGaAs基板4という。)、このGaAs
基板4の上にMOCVD法あるいはMBE法等によりZ
n、Mg、S及びSeからなるII−VI族化合物半導体Z
1-xMgxySe1-yのゲート絶縁膜5を形成し、ゲー
ト絶縁膜5の両側においてp-−GaAs層3にn型ド
ーパントを打込み、あるいは拡散させることによりn+
ソース領域6及びn+ドレイン領域7を形成し、ソース
及びドレイン領域6,7の上にソース電極8及びドレイ
ン電極9を形成すると共にゲート絶縁膜5の上にゲート
電極10を形成している。こうして製作されたものは、
GaAs基板4とゲート絶縁膜5の界面にキャリアを誘
起して動作する反転型のMISFETとなっている。
【0023】つぎに、当該MISFETに要求される条
件について検討しよう。nチャネル型MISFET用の
ゲート絶縁膜として使用可能なII−VI族化合物半導体Z
1- xMgxySe1-yの組成範囲は、つぎのような3条
件を満たす必要がある。(条件1)熱エネルギーによ
り、GaAs基板の表面のキャリア(電子)がゲート絶
縁膜を越えて飛び出さないよう、ゲート絶縁膜がGaA
s基板の伝導帯に対し必要なバンドオフセット量(ゲー
ト絶縁膜の伝導帯とGaAs基板の伝導帯との間のエネ
ルギー障壁の高さ)ΔEcをもつこと(図2参照)。
(条件2)GaAs基板の表面に反転層(inversion la
yer)が生じて強反転する条件下で、トンネル効果によ
りキャリアがゲート絶縁膜を抜け出ないこと。(条件
3)MISFETゲート駆動電圧の最大値としてTTL
レベルの5ボルトを仮定したとき、5ボルトの電圧をゲ
ート電極に印加してもトンネル効果によりキャリアがゲ
ート絶縁膜を抜け出ないこと(図3参照)。
【0024】MISFETにおいては、ゲート電極へ5
ボルトの電圧を印加したとき、当然GaAs基板の表面
は強反転するよう設計されるので、条件3は条件2より
厳しい条件となる。したがって、上記条件1及び3を満
たすようにZn1-xMgxySe1-yの組成を決めればよ
い。
【0025】まず、バンドオフセット量について考え
る。ゲート絶縁膜の伝導帯がGaAs基板の伝導帯に対
して持つバンドオフセット量をΔEcとすると、バンド
オフセット量ΔEcはゲート絶縁膜の組成に依存する
が、このバンドオフセット量ΔEcは上記3つの条件で
決まる最小値ΔEcminよりも大きくなければならない。
バンドオフセット量ΔEcは最小値ΔEcminより大きけ
れば大きいほどよく、そのためにはZn1-xMgxy
1-yのうちMgの比率を増加させればよい。しかし、
一方で、Mgの比率を増やし過ぎるとゲート絶縁膜の結
晶が岩塩構造となり、GaAs基板上に良質のゲート絶
縁膜が成長しなくなる。したがって、バンドオフセット
量ΔEcの最大値ΔEcmaxも適当な値に設定しておく必
要がある。
【0026】バンドオフセット量ΔEcの最小値ΔEc
minと最大値ΔEcmaxは、条件1及び条件3より以下の
ようにして決定される。なお、以下ではGaAs基板
(p-−GaAs層)として室温での正孔濃度が1016
cm-3のp型を用いると仮定しているが、これ以外の正
孔濃度のものでもよい。
【0027】まず、条件1について考える。図2に示す
ように温度T(=300°K)の熱エネルギーによって
キャリアが障壁(ΔEc)を越える場合、障壁を越える
キャリア(電子)の個数を蓄積キャリアの1%以下にお
さえるには次式を満たせば良い。但し、kはボルツマン
定数である。 exp(−ΔEc/kT)<0.01 これより、 ΔEc>4.6kT=0.12eV ……(1) とすればよい。
【0028】つぎに、条件3について考える。図3は、
ゲート電極に電圧Vを印加し、GaAs基板の表面を強
反転させて反転層12を生じさせた状態のエネルギー準
位を示している。同図において、ΔEcはバンドオフセ
ット量、φsはGaAs基板の表面が強反転するのに必
要な表面ポテンシャル、Lはキャリア11の通り抜ける
トンネル距離である。いま、ゲート電極に電圧Vを印加
してGaAs基板の表面を強反転させたとすると、ゲー
ト絶縁膜中の電界 EiはEi=(V−φs)/di ……
(2) となる。但し、diはゲート絶縁膜の膜厚である。ま
た、GaAs基板の表面が強反転するのに必要な表面ポ
テンシャルφsは、反転の起こり始めでは、φs=1.1
6eVと計算されるが、電圧Vを印加した強反転ではこ
れよりもわずかに大きな値となる。そこで、電圧V=5
ボルトを印加したときの表面ポテンシャルφsの値を余
裕をもってφs=1.3eVと仮定する。すると、ゲート
電極に5ボルトの電圧を印加したとき、ゲート絶縁膜中
の電界Eiは、 Ei=(5−1.3)/di=3.7/di … …(3) となる。
【0029】一方、GaAs基板において正孔濃度が1
16cm-3とすると、強反転が起こり始めるときのGa
As基板の表面の電界Esは、 Es=5.7×104V/cmと計算され、Gaussの
法則を用いれば、強反転状態でのゲート絶縁膜中の電界
Eiは、次の数式3のように表わされる。
【0030】
【数3】
【0031】ただし、εsはGaAs基板の比誘電率、
εiはゲート絶縁膜の比誘電率であってZnSeの値を
用いた。
【0032】したがって、(3)式及び(4)式より、次の数
式4が得られる。
【0033】
【数4】
【0034】すなわち、5ボルトのゲート電圧で強反転
の発生を保証するには、ゲート絶縁膜の膜厚diを29
00Å以下としなければならない。
【0035】以上で求めたように、5ボルトの印加電圧
で強反転が発生するゲート絶縁膜の膜厚diの最大値は
2900Åである。伝導帯のバンドオフセット量ΔEc
の許容最小値ΔEcminは、この膜厚においてトンネル確
率が無視できる範囲内でどこまでバンドオフセット量Δ
Ecを下げられるかという考察で決定される。
【0036】トンネル距離Lは、L=ΔEc/Eiで表
わされるので、(3)式を用いれば、L=ΔEc・di/
3.7 ……(6)で与えられ、また、L=100
Åであればほぼトンネル確率は無視できる。したがっ
て、(6)式より、次の数式5となる。
【0037】
【数5】
【0038】条件1からは、(1)式のように、 ΔEc>0.12eV という結果が得られているから、条件1と条件3とから
は、 ΔEcmin=0.13eV ……(8) となる。
【0039】つぎに、バンドオフセット量ΔEcの最大
値ΔEcmaxについては、条件3が条件1より厳しくなる
から、条件3のみを考慮すればよい。トンネル距離とし
て、L=100Å、ゲート絶縁膜の膜厚としてdi=4
00Åを用いるとすると、(6)式を用いて、 ΔEcmax=3.7×100/400 =0.93eV ……(9) となる。バンドオフセット量ΔEcは大きいほどよい
が、バンドオフセット量ΔEcを最大値ΔEcmax以上に
増やそうとしてMgの比率を増やすと、ゲート絶縁膜の
結晶構造は岩塩構造となり易くなり、GaAs基板上へ
の結晶成長は困難となる。
【0040】以上から、次の数式6を満たせば、MIS
FETが実用的な動作をする。
【0041】
【数6】
【0042】したがって、この範囲内のバンドオフセッ
ト量ΔEcが得られるよう組成比x、yを定めればよ
い。
【0043】こうしてバンドオフセット量ΔEcの範囲
が定まったところで、つぎにZn1-xMgxySe1-y
組成比の範囲を決定しよう。
【0044】図4は、II−VI族化合物半導体Zn1-x
xySe1-yの組成とバンドギャップEgとの関係を
示す図であって、横軸は組成x、縦軸は組成yを示し、
各曲線と数値は等バンドギャップ線13とそのバンドギ
ャップの値Egを示している。図4中に引かれた斜めの
直線はZn1-xMgxySe1-yのGaAsとの等格子定
数線14である。この等格子定数線14は点イのZnS
0.06Se0.94(Eg=2.8eV)から点ロのZn0.8
0.2S(Eg=5.0eV)に向けて走っており、点イ
から点ロに向かうにつれてバンドギャップEgが増加す
る。この等格子定数線14はおおむねZnSe(x=
1、y=0)からMgS(x=0、y=1)の方向に対
応している。
【0045】図5は、ハリソンのLCAO近似により計
算されたGaAs、ZnS、ZnSe、MgS及びMg
Seのバンドエネルギーを示す図である。図5から明ら
かなように、ZnSeとMgS間の伝導帯の位置の差Δ
Ecと価電子帯の位置の差ΔEvは、それぞれΔEc=2
eV、ΔEv=0.6eVであり、図4において点イから
点ロに向かってバンドギャップEgが増したとき、この
増加分はほぼ2:0.6の割合でΔEcとΔEvに分配さ
れると考えられる。たとえば、Egが1eV増加すれ
ば、伝導帯の位置Ecは、1×2/(2+0.6)=0.
77eVだけ上がることになる。
【0046】図5によれば、ZnSeとGaAsの間に
おいてΔEc=0.2eVであるが、これは計算値であ
り、実験的には0.1eV以下の値が得られる。したが
って、ZnSeとGaAs間のΔEcは0eVと近似し
ておくのが妥当である。また、ZnSとGaAs間のΔ
Ecもそれほど大きくならないため、図4の点イのZn
0.06Se0.94においてもGaAsに対しΔEc=0と
近似しても大きな誤差とはならない。
【0047】以上の結果より、(10)式(
【数6】)の条件は、「点イのZnS0.06Se0.94より
もEcが0.13eVから0.93eV上にある」という
ことに相当する。したがって、上述のようにΔEcとΔ
Evへの分配が2:0.6であることを考慮すると、点イ
のZnS0.06Se0.94よりもバンドギャップEgが0.
17eVから1.2eV大きい、即ち、次の数式7を満
たす組成範囲が目的の組成範囲となる。
【0048】
【数7】
【0049】この組成は図4における等格子定数線14
上で点ハから点ニの範囲に対応する。点ハの組成は Z
0.95Mg0.050.11Se0.89点ニの組成は Zn0.59
Mg0.410.52Se0.48である。また、ゲート絶縁膜の
膜厚が400Å程度であれば0.6%程度の格子定数の
不整合があってもコヒーレントに結晶は成長する。この
ことから組成については図4上の点ハから点ニの直線上
より微小な広がりは許され、結局次の数式8の条件を満
たす範囲に組成比を選んでMISFETを形成すれば、
実用的な動作をする。
【0050】
【数8】
【0051】また、図5から容易に推定されるように、
Zn1-xMgxySe1-yの価電子帯は組成によらずGa
Asの価電子帯に対して大きなバンドオフセット量ΔE
vをもつので、(10)式を満たすZn1-xMgxySe1-y
であれば、nチャネル型のみならずpチャネル型MIS
FETのゲート絶縁膜としても使用することができ、n
チャネル型としてもpチャネル型としても実用的な動作
をする。
【0052】さらに、ゲート絶縁膜の組成を図4の等格
子定数線14上もしくはその近傍に選択することにより
ゲート絶縁膜のGaAs基板に対する格子整合を良好に
できる。また、図5から類推されるように、いずれの組
成もGaAsよりも大きなバンドギャップを有してい
る。さらに、II−VI族化合物半導体Zn1-xMgxy
1-yは、界面準位も少なく、良好なゲート絶縁膜を得
ることができる。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ゲート絶縁膜とGaAs基板との界面準位密度を小さ
くでき、ゲート絶縁膜のGaAs基板に対する格子整
合を良好にでき、ゲート絶縁膜のバンドギャップを大
きくできて良好なゲート絶縁膜を得られ、GaAsに
対するゲート絶縁膜のバンドオフセット量を価電子帯と
伝導帯との両者について大きくすることができ、この結
果MISFET型の半導体装置を実用化することができ
る。
【0054】したがって、論理振幅が大きく、超高速の
論理素子を形成することができ、あるいは、ゲート電極
へ大信号の印加が可能な超高周波アナログ素子を形成す
ることができる。
【0055】また、nチャネル型の半導体装置のみなら
ず、pチャネル型の半導体装置の場合も製作することが
できるので、シリコンのCMOS集積回路に相当する相
補型集積回路をGaAsによって実現することができ
る。このため、従来のGaAs集積回路では不可能であ
ったような低消費電力かつ超高速動作の集積回路を製作
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるMISFETを示す概
略断面図である。
【図2】同上の実施例におけるGaAs基板及びゲート
絶縁膜の領域でのエネルギー準位を示す図であって、キ
ャリアが熱によってバンドオフセットを越える様子を示
している。
【図3】GaAs基板及びゲート絶縁膜の領域における
別なエネルギー準位を示す図であって、キャリアがバン
ドオフセットをトンネル効果により通り抜ける様子を示
している。
【図4】II−VI族化合物半導体Zn1-xMgxySe1-y
の組成とバンドギャップEgとの関係を示す図である。
【図5】ハリソンのLCAO近似により計算されたGa
As、ZnS、ZnSe、MgS及びMgSeのバンド
エネルギーを示す図である。
【符号の説明】
4 GaAs基板 5 ゲート絶縁膜 10 ゲート電極 ΔEc バンドオフセット量

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 GaAs基板上に、ゲート絶縁膜として
    Zn、Mg、S及びSeからなるII−VI族化合物半導体
    の膜を形成し、この膜上にゲート電極を形成したことを
    特徴とするMISFET型の半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記II−VI族化合物半導体の膜を、前記
    GaAs基板上に格子整合して成長させたことを特徴と
    する請求項1に記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記膜を構成するII−VI族化合物半導体
    が、一般式Zn1-xMgxySe1-yで表わされ、その組
    成比が、次の数式1 【数1】 となった請求項1又は2に記載の半導体装置。
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