JP2615781B2 - 樹脂磁石構造体の製造方法 - Google Patents

樹脂磁石構造体の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は所謂永久磁石モータのロータ部材として使用
されるような樹脂磁石構造体の製造方法に関するもので
ある。
従来の技術 本発明の対象となる樹脂磁石の形状は、通状リング
状、円筒或いはC形状などの環状であり、これに対応す
る支持部材も必要に応じて係合部を設けることができる
もののリング状、円筒状或いは円柱状などの環状であ
る。
R(Co,Cu,Fe,M)n(但しRはSm,Ceなどの希土類元
素、Mは周期律表のIV族,V族,VI族,VII族に属する元素
の1種または2種以上の組み合わせ、nは一般に5〜9
の整数)などで例示される焼結磁石は環状に形成する場
合、ラジアル方向へ磁気異方化することは極めて難し
い。その主な理由は、焼結過程において異方性に基づく
膨張率に差が生じるためであり、特に薄肉環状磁石の場
合には等方性にて対応するほかない。このため本来なら
ば20〜30MGOe発現する高度な磁気特性も5MGOe程度に低
下してしまう。更に高度な寸法精度が要求される永久磁
石モータのロータ部材のような場合には焼結後に研削加
工が必要であるため歩溜まりが悪く、SmやCoを主成分と
することも加えて経済性において性能とのバランスに乏
しい。
一方、R(Co,Cu,Fe,M)n樹脂磁石はマトリクスであ
る樹脂がラジアル方向へ異方化した磁石素材の膨張率の
差を吸収してくれるためにラジアル磁気異方化した環状
磁石を製造することができる。例えばアキシャル方向へ
磁気異方化した場合には8〜10MGOeの磁気性能を有する
磁石が容易に得られる。該磁気性能は磁気異方化した焼
結磁石に比べて低いけれども密度が概ね30%軽減され、
且つ高度な寸法精度を確保し易い。更には焼結磁石特有
の機械的に脆弱な点も改善されるので環状磁石としての
形状任意性に利点がある。
発明が解決しようとする課題 しかし、上記R(Co,Cu,Fe,M)n樹脂磁石であっても
環状磁石の小形化、薄肉軽量化或いは、例えば永久磁石
モータのロータ部材に使用されるような一般に他の支持
部材とのアッセンブル性などの面で、なお十分対処でき
ないという欠点があった。
以下、その理由を説明する。
先ず環状磁石の小形化、薄肉化などでは磁気性能上の
制約を受け易い。一般にR(Co,Cu,Fe,M)n樹脂磁石を
半径方向へ磁気異方化する手段としては、例えば特開昭
57−170501号公報に記載されているようにキャビティを
取り囲んで磁性体ヨークと非磁性体ヨークとを組み合わ
せ、且つ外側に磁化コイルを配置した金型を用いるか、
或いはまたキャビティの外周に磁化コイルを埋設した金
型を用いる。かかる方法はキャビティ内に所定の磁界の
強さを発生させるために高電圧低電流型の電源を用い、
且つ起磁力を大とすることが行われている。しかし金型
の外周からヨークによって磁化コイルで励磁した磁束を
キャビティ内に有効に集束させるために磁路長を長くせ
ざるを得ず、特に小形の環状磁石の場合には起磁力のか
なりの部分が漏洩磁束として消費されてしまう。従って
ラジアル磁気異方化は環状磁石の形状によっては十分に
成されない場合がある。
また、R(Co,Cu,Fe,M)n樹脂磁石の成形時の溶融固
化に基づく体積収縮が原因となって薄肉の環状樹脂磁石
の場合には亀裂が生じてしまう場合がある。
一方、以上のようなR(Co,Cu,Fe,M)n樹脂磁石を、
例えば永久磁石モータのロータ部材とする場合、環状樹
脂磁石に直接軸を固定するよりも支持部材を介在させて
環状樹脂磁石と軸とを固定する場合が多い。ここで環状
樹脂磁石と支持部材とは機械的な嵌合によるか、或いは
外部から接着剤を流入せしめて固着するなどが一般的で
ある。何故ならラジアル磁気異方化した環状樹脂磁石で
は金型構造上の制約によって非磁性或いは磁性を有する
任意の支持部材と一体的に成形することが極めて困難だ
からである。従って環状樹脂磁石と支持部材とを機械的
な嵌合とした場合には接着剤が流入する空隙が必要なこ
とから環状樹脂磁石と支持部材との接合強度や寸法精
度、或いは作業性に難点がある。
以上のような問題は、本発明の利用分野として挙げる
永久磁石モータの性能や構造などの設計思想に重大な影
響を与えることは明白である。
本発明は以上のような形状任意性の乏しさに起因した
環状樹脂磁石の小形化、薄肉軽量化への障害を除去し、
同時にアッセンブル性の向上を果たし得る樹脂磁石構造
体の製造方法を提供しようとするものである。
課題を解決するための手段 本発明は熱重合性樹脂構成成分を内包物質としたマイ
クロカプセルの1種または2種以上を結合剤成分とし、
該結合剤とFe−B−R系磁石素材(但しRはNdまたは/
およびPr)とで形成した顆粒状複合材をキャビティ内で
圧縮することにより、マイクロカプセル内包物質を溶出
せしめながら直接支持部材と一体的な構造のグリーン体
を成形し、然るのち結合剤成分を熱重合で剛体化し、樹
脂磁石構造体とするものである。
ここで、顆粒状複合材の形態はマイクロカプセル以外
の結合剤の1種または2種以上とFe−B−R系磁石素材
とで顆粒状中間体とし、然るのちマイクロカプセルおよ
び必要に応じて加える各種添加剤を混合したものであ
る。
また支持部材としては所謂永久磁石モータなどのロー
タ部材として使用されるような環状の積層電磁鋼板であ
り、このような支持部材と一体的に環状樹脂磁石を構成
する。
作用 以下、本発明を更に詳しく説明する。
本発明で言う熱重合性樹脂構成成分とは、一般に樹脂
磁石の結合剤として使用されているようなエポキシ樹脂
組成物が好ましい。ここでエポキシ樹脂組成物とはエポ
キシ樹脂と、これを三次元的に橋架けする硬化剤並びに
必要に応じて加える非反応性から反応性各種添加剤を包
括するものである。ここでエポキシ樹脂とは下記一般式
で示すことのできる1分子中に少なくとも2個以上のオ
キシラン環を有する化合物を言う。
但し、上式中Yは多官能ハロヒドリンであり、例えば
エピクロルヒドリンと多価フェノールとの反応生成物残
基である。ここで有用な多価フェノールとしてはレゾシ
ノールおよびフェノールとアルデヒド或いはケトンとの
縮合とによって得られる種々のビスフェノール類であ
る。このビスフェノール類の代表的なものとして2・
2′−ビス(P−ヒドロキシフェニルプロパン)である
ビスフェノールA,4・4′−ジヒドロキシビフェニル,4
・4′−ジヒドロキシビフェニルメタン,2・2′−ジヒ
ドロキシジフェニルオキサイドなどがある。最も普通の
エポキシ樹脂としては、下記一般式で示されるグリシジ
ルエーテル型が例示できる。
但し、上式中R1は−Hまたは−CH3であり、R2,R3,R4,
R5,R6,R7,R8,R9はそれぞれ独立に−H,−Cl,−Br,−Fで
あり、Aは炭素数1〜8のアルキレン基、−S−,−O
−,−SO2−であり、nは0もしくは1〜10の整数であ
る。また一方の硬化剤としては、脂肪酸ポリアミン類,
ポリアミド類,複素環ジアミン類,芳香族ポリアミン
類,酸無水物類,含芳香核脂肪族ポリアミン類,イミダ
ゾール類,有機酸ジヒドラジド類,ポリイソシアナート
類など各種の化合物を例示することができる。また、上
記エポキシ樹脂およびその硬化剤とともに必要に応じて
適宜使用する各種添加剤としては、各種モノエポキシ化
合物類,脂肪酸およびその金属石鹸類,脂肪酸アミド類
などを挙げることができる。
以上のような熱重合性樹脂構成成分を内包物質とした
マイクロカプセルとは、例えば熱重合性樹脂構成成分の
存在下で懸濁重合する、いわゆるin−situ重合法で製造
することができる。ここで使用する単量体類としては塩
化ビニル,塩化ビニリデン,アクリロニトリル,スチレ
ン,酢酸ビニル,アクリル酸エステルおよび種々の架橋
剤などであって、これにより共重合体マイクロカプセル
とするものである。但し、内包物質として使用する熱重
合性樹脂構成成分としては少なくとも室温で液体であ
り、且つマイクロカプセルとは化学的に不活性である必
要がある。また、マイクロカプセルの形態としては単核
球状でカプセルが数ないし数十μmのものが好ましい。
尚、内包物質として使用する熱重合性樹脂構成成分は1
種または2種以上であっても差し支えない。また、マイ
クロカプセルの内包物質として使用する熱重合性樹脂構
成成分以外の化合物としては少なくとも最終的に調整し
た結合剤として室温で固体状となることが必要である。
次に本発明で言うFe−B−R系磁石素材とは、例えば
特開昭59−64739号公報で開示されているように単ロー
ル法などの液体急冷法により製造した薄片をそのまま、
或いは熱処理することにより下記組成式で示される樹脂
磁石の磁石素材としたものである。
Fe100-x-y-zCoxRyBz 但し、上式中0≦x≦30,10≦y≦28,2≦z≦12,y+
z≦34,6z+y≦34,x,y,zはそれぞれCo,R,Bの原子%で
あり、RはNdまたは/およびPrである。尚、このような
Fe−B−R系磁石素材は永久磁石素材としての特性を損
なわない範囲であれば他の元素の混在或いは規則的な一
部置換があっても差し支えない。
以上のような熱重合性樹脂構成成分を内包物質とした
マイクロカプセルの1種または2種以上を結合剤成分と
し、該結合剤とFe−B−R系磁石素材とで顆粒状複合材
を調整する。ここで顆粒状複合材は室温で非粘着であ
り、粉末成形に必要な成形性を有することが必要であ
る。特に好ましい顆粒状複合材の形態としては、予めマ
イクロカプセル以外の結合剤の1種または2種以上の結
合剤成分により磁石素材を顆粒状中間体とし、然るのち
マイクロカプセルおよび必要に応じて加える添加剤を混
合するのである。何故ならば顆粒状複合材を、予め支持
部材を装填したキャビティ内で圧縮してグリーン体を成
形するとき、マイクロカプセルが機械的に破壊し、内包
物質である室温で液体の熱重合性樹脂構成成分が溶出し
たとき、これにより支持部材が濡れ易く、グリーン体と
支持部材との圧着および粘着による一体性を確保し易く
するためである。
実施例 実施例1. 以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
エピクロルヒドリンとビスフェノールAとの縮合によ
って得られる粘度η25℃100〜160poisesのグリシジルエ
ーテル型エポキシ樹脂の存在下でアクリロニトリルとメ
チルメタアクリレートとの共重合体をin−situ重合法に
て合成することにより、マイクロカプセルとした。この
マイクロカプセルは、平均粒子径8μmの単核球状カプ
セルであり、該マイクロカプセルの内包物質含有量は75
重量%である。
一方、液体急冷法により得た個有保磁力iHc14〜15KO
e,粒子径53〜350μmのNd14Fe78B8薄片96重量部をDurra
n′smp65〜75℃のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂50
重量%アセトン溶液3重量部で混合し、脱溶媒し、粉砕
することにより、53〜500μmに粒度調整した顆粒状中
間材とした。
上記顆粒状中間材に前述したマイクロカプセル2重量
部、下記構造を有し、且つ粒子径5〜10μm1・3−ビス
ヒドラジノカルボエチル5−イソプロピルヒダント
イン 0.45重量部、およびステアリン酸カルシウム0.20重量部
を混合しFe−B−R系磁石素材95.9重量%の本発明にか
かる顆粒状複合材(I)を調整した。
第1図(a),(b)は上記顆粒状複合材(I)の外
観を示す模式図である。図から明らかなように、Fe−B
−R系磁石素材は、先ずDurran′smp65〜75℃の固体エ
ポキシ樹脂で顆粒状に調整されたものであり、該顆粒状
に調整した表面に室温で液体のエポキシ樹脂を内包物と
したマイクロカプセル,エポキシ樹脂硬化剤,ステアリ
ン酸カルシウムなどの微粒子が付着した構成になってい
る。従ってこの顆粒状複合材は室温で非粘着性であっ
て、しかも粉末成形材としての流動性を備えたものであ
る。
次に、外径47.9mm、内径8mmの環状であって、厚さ0.5
mmの電磁鋼板を22枚積層した支持部材を金型部材に装填
し、該支持部材の外周に径50.20mmの環状キャビティを
形成した。この環状キャビティに顆粒状複合材(I)を
充填し、室温下で圧縮し環状グリーン体を成形した。
次に上記環状グリーン体と支持部材とを一体的に脱型
し、然るのち結合剤を120℃で1時間熱重合した。得ら
れた環状グリーン体は支持部材と一体的に剛体化してい
た。
第2図は支持部材に軸をアッセンブルした上記、本発
明にかかる樹脂磁石構造体を示すものである。図中1は
支持部材、2は支持部材1と一体的に剛体化した樹脂磁
石、3は支持部材1へアッセンブルした軸である。図か
ら明らかなように永久磁石モータのロータ部材として、
そのまま使用可能な樹脂磁石構造体であることが明白で
ある。
下記の第1表は上記の樹脂磁石構造体の外径寸法と軸
基準の外周振れを示す特性表である。
特に外径47.9mmの積層電磁鋼板からなる環状支持部材
の外周部分に直接肉薄1mm程度の薄肉環状Fe−B−R系
磁石素材を一体的に成形した樹脂磁石構造体であるに拘
らず高度な寸法精度が確保されたものである。
第3図は上記樹脂磁石構造の樹脂磁石と支持部材との
剪断強度の温度依存性を示す特性図である。図から明ら
かなように樹脂磁石と支持部材との剪断強度は、樹脂磁
石の結合剤の性質を反映して高温下で低下する。しか
し、100℃であっても概ね300kg程度を維持しており、樹
脂磁石と支持部材とが十分に一体的な剛体となった樹脂
磁石構造体であることは明白である。
第4図は上記樹脂磁石構造体の剪断破壊によって支持
部材と分離した樹脂磁石接合面の模式図である。図から
顆粒状複合材をグリーン体成形する段階で結合剤成分で
あるマイクロカプセルが機械的に破壊した様子が伺え
る。このようにしてマイクロカプセル外に溶出した内包
物質、ここでは粘度η25℃100〜160poisesのグリシジル
エーテル型エポキシ樹脂が直接支持体を漏らすことが明
白である。
実施例2. 液体急冷法により得た個有保磁力iHc14〜15KOe,粒子
径53〜350μmのNd14Fe78B8薄片97重量部と下記構造を
有し、且つ軟化温度160〜170℃のアルケニルフェノール
重合体であるポリ−P−ビニフェノールの50%アセトン
溶液 1.6重量部とを混合し、粉砕し、脱溶媒することにより5
3〜350μmに粒度調整した顆粒状中間体とした。この顆
粒状中間体に実施例1で使用したマイクロカプセル2.2
重量部,BF3:2−メチルイミダゾール錯体0.05重量部,ス
テアリン酸カルシウム0.05重量部を混合し、Fe−B−R
系顆粒状複合材(II)を調整した。次に実施例1と同様
な外径47.9mm,内径8mmの環状であって、厚さ0.5mmの電
磁鋼板を11枚積層した支持部材を金型部材に装填し、該
支持部材の外周に径50.2mmの環状キャビティを形成し
た。この環状キャビティに顆粒状複合材(II)を充填
し、室温下で圧縮し、環状グリーン体を成形した。次に
上記環状グリーン体と支持体とを一体的に脱型し、然る
のち結合剤を160℃で1時間熱重合した。得られた環状
グリーン体は支持部材と一体的に剛体化していた。
上記樹脂磁石構造体に軸をアッセンブルし、100℃雰
囲気で8000rpm6時間高速回転したが環状樹脂磁石の遠心
力による機械的な破壊や、支持部材からの離脱は認めら
れなかった。
比較例1. 溶体化処理を経て得た個有保磁力iHc9.5KOe,粒子径32
〜106μmのSm(Co0.668,Cu0.101,Fe0.214,Zr0.017
粒子97重量部、粘度η25℃100〜160poisesのグリシジル
エーテル型エポキシ樹脂/1−ベンジル・2−メチルイミ
ダゾール(重量比10:1)混合物3重量部とを混合して圧
縮成形グレードのR(Co,Cu,Fe,M)n樹脂磁石原料を調
整した。
次に実施例1および2と同様な方法で外径47.9mm,内
径8mmの環状であって、厚さ0.5mmの電磁鋼板を22枚積層
した支持部材を金型部材に装填し、該支持部材の外周に
径50.2mmの環状キャビティを形成した。この環状キャビ
ティにR(Co,Cu,Fe,M)n樹脂磁石原料を充填し、室温
下で圧縮し、環状グリーン体を成形した。しかし、この
ものはキャビティ内への材料充填が困難なばかりか、環
状に成形したグリーン体と支持部材とを一体的に脱型す
ることも困難であり、グリーン体のスプリングバックに
よって当該グリーン体は支持体と離脱してしまうのであ
る。
比較例2. 溶体化処理を経て得た個有保磁力iHc9.5KOeのSm(Co
0.668,Cu0.101,Fe0.214,Zr0.017粒子92重量部と、
下記構造を有する相対粘度1.6(0.5%−mクレゾール溶
液を25℃でオストワルド粘度計により測定) HNHCH2 11COnOH の12−ポリアミド8重量部とを混練して得た射出成形グ
レードのR(Co,Cu,Fe,M)n樹脂磁石原料を調整した。
次に実施例1および2と同様な方法で外径47.9mm,内
径8mmの環状であって厚さ0.5mmの電磁鋼板を11枚積層し
た支持部材を金型部材に装填し、該支持部材の外周に径
50.2mmの環状キャビティを形成した。この環状キャビテ
ィの一方の端部に設けたリングゲートからR(Co,Cu,F
e,M)n樹脂磁石原料を溶融射出し、当該キャビティ内
で充填固化した。しかし、この樹脂磁石は薄肉環状キャ
ビティ内への充填が困難なばかりでなく、充填したもの
であっても溶融固化による体積収縮によって環状樹脂磁
石に全て亀裂が発生してしまうのである。
比較例3. 第5図は肉厚方向へ磁気異方化した4.2MGOeのフェラ
イト焼結磁石を厚さ0.5mmの電磁鋼板積層支持部材の外
周面に接着固定したロータ部材の斜視図である。但し図
中4は支持部材、5は支持部材4の外周面に接着剤で固
定した焼結磁石、3は支持部材4にアッセンブルした軸
である。ここでロータ部材の外径は50.2mmであり第2図
で示した本発明にかかる樹脂磁石構造体と同水準であ
る。しかし磁石の長さは第2図で示した本発明にかかる
樹脂磁石構造体の場合に比べて1.5倍、体積比は4倍と
なるものである。第2表は両者を永久磁石モータの代表
であるブラスレスDCファンモータとしたときの特性表で
ある。
但し、表中のトルクおよび出力は1420rpmでのファン
負荷時である。尚、定格電圧7〜35Vの範囲での最大負
荷電流値は両者ともに1A以下の同水準であった。表から
明らかなように本発明にかかる樹脂磁石構造体は、従来
一般に環状磁石の適用が困難であった分野であっても対
応することが可能である。
発明の効果 以上のように本発明は形状任意性の乏しさに起因した
環状樹脂磁石の小形化、薄肉化への障害を除去し、同時
にアッセンブル性の向上を果たし得る樹脂磁石構造体を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a),(b)は顆粒状複合材の粒子構造を示す
模式図、第2図は樹脂磁石構造体の斜視図、第3図は樹
脂磁石と支持部材との剪断強度を示す特性図、第4図は
樹脂磁石の支持部材との接合面の粒子構造を示す模式
図、第5図(a),(b)は比較例のロータ部材を示す
斜視図及び平面図である。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱重合性樹脂構成成分を内包物質としたマ
    イクロカプセルの1種または2種以上を結合剤成分と
    し、該結合剤とFe−B−R系磁石素材(但しRはNdまた
    は/およびPr)とで形成した顆粒状複合材をキャビティ
    内で圧縮することにより、マイクロカプセル内包物質を
    溶出せしめながら直接支持部材と一体的な構造のグリー
    ン体を成形し、然るのち結合剤成分の熱重合で剛体化す
    る樹脂磁石構造体の製造方法。
  2. 【請求項2】顆粒状複合材はマイクロカプセル以外の結
    合剤成分の1種または2種以上とFe−B−R系磁石素材
    とで顆粒状中間体とし、然るのちマイクロカプセルおよ
    び必要に応じて加える各種添加剤を混合したものである
    特許請求の範囲第1項記載の樹脂磁石構造体の製造方
    法。
  3. 【請求項3】支持部材は積層した電磁鋼板であり、該支
    持部材の外周に環状グリーン体を直接一体的に成形する
    特許請求の範囲第1項記載の樹脂磁石構造体の製造方
    法。
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DE68922911T DE68922911T2 (de) 1988-02-29 1989-02-25 Verfahren zur Herstellung von kunstharzgebundenen magnetischen Gegenstandes.
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