JP2615620B2 - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、家庭用のテレビジョン受像機の陰極管(CR
T)に代わる表示装置、あるいはOA用の高度な情報処理
に用いる端末表示装置として、強誘電性液晶を用いてマ
トリックス駆動する事で、高品質,大容量の表示を可能
とする液晶表示装置に関するものである。
<従来技術> 強誘電性液晶の最大の特長は、パルス応答性(R.B.Me
yer et al.,J.Phys.(PARIS),36,L69(1975))と、記
憶効果の存在である。後者は1980年クラークら(N.A.Cl
ark and S.T.Lagerwall,Appl.Phy.Lett.,36,899(198
0))によって強誘電性液晶のカイラルスクメチックC
相(以降SmC相という)の超薄膜(1〜2μmの厚
さ)で発現することが実験的に証明されたものである。
このパルス応答性と記憶効果の存在は、従来の液晶ディ
スプレイに於けるネマチック相の実効値応答と根本的に
異なる液晶ディスプレイの可能性を示唆した。この事を
簡単に説明する。
液晶ディスプレイは、表示容量を十分に確保する為、
第1図(イ),(ロ)で示す様な互いに対向する電極群
が直交するマトリックス状の電極を構成し、この間に液
晶特有の秩序構造(ツイステッドネマチック相、カイラ
ルスメクチックC相)を形成するのが普通である。この
マトリックス電極群を線順次走査によりマトリックス駆
動して像を表示するのは、実効値応答に於いても、パル
ス応答でも同じである。表示容量を増す為には、Y方向
の走査線の数が多い方が好ましいが、実効値応答の場合
には、画質(コントラスト、視野角)と駆動特性が走査
線の数に強く依存する事である。特に強調すべき事は、
走査線を増やすにつれて画質が大巾に低下する事であ
り、この事は理論的にも証明され、実際にも確認されて
おり、公知のことがらであって、CRTをしのぐ大容量、
高画質の液晶ディスプレイは難しいと考えられている。
一方、強誘電性液晶は、それ自身が持って永久双極子と
印加電場の一次結合によるパルス応答性と記憶効果の為
に、画質が走査線の数によらず一定であることが、クラ
ーク等の研究を起点として認識され、特に記憶効果のあ
り方に興味が持たれた。どの様な記憶効果を示すかが、
表示画質が走査線に依らないことのみならず、質そのも
のを決定する事になるので次に我々が得た結果について
簡潔に述べる。
第1図で示したマトリックス状画素電極では、任意の
1画素(Xi,Yj)に着目すると、明か暗の表示状態を決
定する選択信号(書き込み信号)と非選択信号(バイア
ス信号)が印加される。考えている液晶が印加電圧の極
性に追随して応答することと、液晶には長時間平均とし
て直流成分が印加されるべきでない事に留意すると、第
2図(イ)で示した信号例が画素電極に印加されるとし
て一般性は失われない。図中(201)は明暗の書き込み
信号パルスであり、(202)はバイアス部を示し、τ(2
03)はパルス幅である。
実施例で詳しく述べるが、ギャップが2μm程度のセ
ルに強誘電性液晶CS1013(チツソ(株)製)を封じ、Sm
C層を形成した後第2図(イ)の疑似駆動信号を印加
し、クロスニコル下で透過光量の変化を追跡すると第2
図(ロ)の挙動が見られる。書き込み信号に対応し、第
2図(ロ)では明(207)と暗(204)のバンドが見い出
され明暗の表示が可能である。ここで注意すべき事は2
つあって一つは光透過光量が明暗の最大の振幅(205)
よりも内側で減少して安定化すること、もう一つはこの
安定点の回りで、バイアス信号に同期し振動することで
ある。安定点近傍の振動は閾値の存在に関係するが、書
き込み信号(201)のみに応答しバイアス部に応答しな
い閾値特性(急峻性)はなかった。最大振幅からのシフ
ト(206)と振動(207)はSmC相の幾何学的配置より
理解できる。
第3図はSmC相を形成する一つの液晶分子の配位と
運動状態を模式的に示すものである。液晶分子(300)
は、円錐の頂点(301)を固定点として円錐上を回転す
る。液晶分子(300)は、明もしくは暗の書き込みパル
スの極性によって、第3図の基板に擬平行な位置(30
2)もしくは(303)に強制的に移動するが(最大振
幅)、この位置はバイアス信号の摂動に対し安定でな
く、より安定な(304),(305)のどちらかに移動した
後、その回りで振動するものと考えられる。
バイアス信号無印加の場合には(304),(305)で安
定化する。この少し傾いた位置に動的に安定化すると言
う事はディスプレイという観点から見ると好ましくな
い。強誘電性液晶CS1013はクロスニコル下では最大の振
幅の時にコントラストが最良であるが(チルト角(30
6)は約22.5゜),実際は大巾に減少した位置が極めて
安定でチルト角(307)に換算すると約8゜である。コ
ントラスト比はチルト角の、正弦関数の2乗に比例する
から約1/7に減少する((sin8゜)2/(sin22.5゜)
1/7)。バイアス信号による振動で更に減る事が考えら
れる。もう一つの欠点は、コントラストが一定で無く、
表示パタンに依存して変動する事である。これはマトリ
ックス電極では、バイアス部は第2図の様に単調でな
く、パスル幅の異なる成分を含むとによる。パルス幅が
変ると光透過量の振幅も変化し、パルス幅の成分の比は
表示パタンにより変化するからそれに応じコントラスト
が揺らぐ事になる。(但し明暗のバンドの中心値は影響
を受けない)例えば縦ストライプと横ストライプのパタ
ンで明暗比が微妙に異なる現象が観察され階調表示には
極めて不適と考えられる。コントラストの大巾な低下と
揺らぎは、強誘電性液晶をマトリックス駆動する際の大
きな弱点である。
一方こうした研究とは独立にPesant(J.P.Le.Pesant
et al.,4th Display Research Contenenc,C5,(198
4))らは、誘電異方性が負の強誘電性液晶に記憶効果
を付与できて、前述のチルト角の減少と振動を回避でき
る可能性を示し実証した。これはパルス応答性の為に非
選択時に印加されるバイアス信号に大巾な自由度が許さ
れる事による。Pesant等は永久双極子が追随し得ないパ
ルス幅の交番電場に対する液晶の応答は誘電異方性に基
づくものが支配的であることを主張した。この場合、液
晶の誘電異方性(Δε=ε−ε)が負であると高周波に
対して、液晶分子が基板に平行になるべくトルク(30
8)が作用しこれは第3図の(302)もしくは(303)の
最大振幅の位置に液晶分子を拘束するということであ
る。液晶分子は外場との相互作用によるトルクによって
押し込まれるのである。この方法は交流電場重畳法(以
下AC重畳法という)と呼ばれ、先に述べたコントラスト
の低下と揺らぎの両方を同時に回避できる可能性がある
ので非常に注目されている。
非選択時のバイアス部分に高周波を重畳することは容
易である。非選択の全ての走査電極に単一のもしくは任
意周波数の矩形波,正弦波,三角波等を印加すれば良
い。但し実際に安定化して使用できるかは、液晶の物
性、駆動条件、表示素子としての安定性などに依ってお
り未知の問題も多い。我々はこのAC重畳法の意義に着目
し詳しい実験を実施したところ次に述べる知見を得た。
強誘電性液晶CS1013をギャップがそれぞれ1.4μmと1.8
μmの電極間に100℃(等方性液体)で封入した後ゆっ
くりと徐冷し配向したSmC層を得た。配向制御はラビ
ング法を用いた。このセルに第4図(イ)で示す直接に
明暗の書き込みを保証する波形を印加した。図中(40
1),(402)は明と暗の書き込みに必要な部分であっ
て、この部分のパルス巾と波高値は一義的には決まら
ず、セルギャップにも依存する。ここではパルス巾τが
狭く波高値は小さい値を採用する事とし2μmのギャッ
プでは波高値が30Vpp,パルス巾0.8ms,1.5μmでは16Vpp
0.8msであった。バイアス比は1/3とし重畳する矩形高周
波のパルス幅τ/n(周波数)と波高値U0を変化させ、最
大振幅位置で振動の無い条件を探った。
重畳された交番電場により安定化が始まる条件は、 i)1.5μmでは、24Vpp以上,20kHz以上 ii)2.0μmでは、30Vpp以上,20kHz以上 であった。この電圧がバイアス部の電圧に重畳される為
実際の波高値は一定周期で振動する。実際の透過光量は
第4図(ロ)に示す様に、バイアス部(404)の変化に
応じ若干振動する。この振動は書き込みパルス巾τ(0.
8ms)と交番電場のパルス巾の比τ/nが小さいと比に依
存したが、大きいと例えば1:10(n=10)以上の場合に
は、透過光のパタンは変化しない。振動はむしろ重畳す
る電圧に強く依存し、上記の電圧値を増すと全く振動し
ない場合も得られる。
視覚的には振動がわずかに残る電圧が低い場合でもコ
ントラストの低下と揺らぎは認められず、AC印加法が、
従来の単純な駆動方法より、高品質の表示装置を提供す
る事がわかた。1.8μmのセルではコントラストが10程
度で振動量が極めて少ない為コントラストの揺らぎも視
角依存性も検出できなかった。
<発明が解決しようとする問題点> AC重畳法は前項で詳述したごとく、表示素子としては
好ましい特性を有するのであるが、更に詳しい実験、特
に長時間にわたる駆動試験で次の様な事がわかった。そ
れはこの方法で長時間駆動すると、当初は完全に配向し
たスメクチックC相でも次第に各部にわづかの線状の
欠陥(501)が発生、成長する事であった(第5図の
(イ)参照)。
この欠陥は、重畳電圧が高い程、発生の頻度、速度が
速く、甚だしい場合には表示が不可能となる場合もあ
る。低電圧の場合には、押さえ込みが若干不完全である
がこうした欠陥の発生は激しいものではない。しかしな
がら、SmC相にわずかに含まれるジグザグ欠陥(503)
や、不特定の場所を核に電圧印加に伴い新たな線状欠陥
(501)が成長する場合がある。これは累積的に成長す
るので長時間では視覚上、コントラストの低下、ムラ、
チラツキなどの原因となった。線状欠陥の成因について
述べると、絶えず作用する誘電異方性に基づくトルク
(308)の為にSmC形成時に出来た層のねじれが修復さ
れることで発生すると考えられている(第5図の(ロ)
参照)。トルクを受けて変形しやすい部分は、元々歪の
蓄積されやすい欠陥の近傍や、目に見えない不純物など
がある部分である。こうした部分から線状の欠陥が発生
するのと符合する。
従って無欠陥のSmC層を形成するのが好ましいが、
大面積では製造上、技術的に極めて困難である。従って
表示装置として十分な特性を確保できる、出来るだけ低
い電圧を重畳し、それでもなお潜在的な歪の集積点を核
に徐々に成長する線状欠陥を排除する技術は極めて重要
である。
<発明の構成と作用> 従って本発明は、前述の線状欠陥をその成因に顧みて
排除する方法を確定し、これを駆動回路として表示装置
に内蔵する事よりなる。まず線状欠陥を排除する方法で
あるが、これはSmC相の安定な構造(504)がセルの中
心付近(バルク部分)で印加電場によるトルクで変形す
るからと思われる(505)。電圧無印加では相当長時間
放置してもこの一度生成した欠陥は元の状態に戻らな
い。一つの方法は相の温度を上げて液晶分子を動きやす
くする事であるが実用的でない。もう一つの方法は、変
形を受けたバルク部分と変形できない部分のくいちがい
の場所を一度運動(回転運動)させてその間に安定な配
置を回復させ、もって微少部分で発生した歪を取り除く
事が考えられる。この考えに沿い、バルク部分の応答時
間より大きいパルス巾の交番電場を印加しAC電場重畳で
発生した線畳欠陥の挙動を観察した。応答時間は表示の
書き込みパルス巾(τ)に、ほぼ対応するが、ここでは
0.8ms巾としたので1kHzから50Hzの矩形波,正弦波,三
角波を印加し、線状欠陥の消長を調べた。
第6図に結果を図示するが、1kHzと100Hzの間の全て
の周波数、波形で線状欠陥の完全な消失が見い出され
た。消失する速さは500Hzが最も速く、数秒、遅い場合
でも十秒以下であった。100Hz近傍では相当の時間を要
し、これと同程度以下及び2kHz以上は効果がなかった。
効果のあった周波数域では、自発分極成分の応答が支配
的であり、線状欠陥の発生するバルク部分を為す液晶分
子は第2図の円錐上を極性の変化に応じて回転すること
ができる。回転する事で本来の安定な欠陥の無い配置に
速やかに戻ると考えられる。回復する速度はわずかに印
加電圧によるが大きな差異はなく30Vppの電圧で十分で
ギャップの差も特に大きいものでない。
この結果を顧みて、全てのマトリックス交差点に交番
電場を特定の周波数域を掃引しながら、もしくは一定の
周波数の交番電場を、一定時間印加する手段を設ける事
で、AC重畳法で発生する欠陥を除去することを、発明の
本旨とするものである。第7図で示す様に、その操作
(701)を行うタイミングを液晶表示装置が本来の表示
動作(702)に入る前か終了した後に設定するのが良
い。この欠陥の生長は長時間の蓄積により初めて効果を
示すので通常の連続表示時間(例えば12時間)内では無
視出来る。従って連続表示の為に電源を入れた直後か、
電源を切った場合には遅延回路により、電源の完全な遮
断直前に一定期間(数秒)、先述の交番電場を印加する
手段を表示装置に内蔵する事で安定した画質を常時維持
できる。交番電場を印加する時間は数秒間で十分なの
で、表示期間内にこの欠陥掃引処理を行う事も可能であ
るが、表示が一瞬でも中断されるので好ましく無くまた
必要も無い。電源を入れた直後か、切れる直前のどちら
か一方で良いが、前者の方が液晶表示用の汎用制御回路
を利用する上では簡便である。任意のタイミングでこの
処理を行う制御回路上の工夫をする事も可能である。
以上の表示方式は、液晶表示装置を単に明と暗の二値
状態のみに適用されるのではなく、明と暗の間に中間階
調を存在させる多値の状態を表示する場合にも適用でき
る。
<発明の効果> 交番電場の重畳によりマトリックス駆動することで高
品位の画質表示の出来る液晶表示装置に於いて、品質を
劣化させる原因である欠陥を除去する手段を内蔵する事
で表示装置のコントラストの低下、画像のチラツキ等の
品質低下の未然に防止し、長時間にわたり安定して利用
できるようになる。
<実施例> 第1図に即して表示用のパネルの製造方法について述
べる。3インチ角の厚さ1.6mmのガラス基板を光学研磨
してガラス面の平坦性を2μm以内に加工した2枚の透
明基板(103)、(109)を得た。該透明基板(103)、
(109)上に400ÅのITO膜をスパッタリング法で成膜
し、常法であるフォトエッチング法に従って線幅200μ
m、長さ60mmでピッチが300μmの万線パターンの画素
電極(104)、(108)を形成した。一方の該透明基板
(103)の画素電極側には二酸化ケイ素SiO2をスパッタ
リング法で膜厚600Åに成膜して絶縁膜(113)を形成し
た後、ポリイミド樹脂HL1100(日立化成工業(株)製)
を2000rpmで30秒間スピンコート後80℃で10分間、150℃
で30分間加熱した。次にラビング装置を用いて一軸配向
処理を施し第一の透明パネル(A)を得た。もう一方の
該透明基板(109)の画素電極(108)側にゴム系フォト
レジストOMR83(東京応化(株)製)溶液を3000rpmで5
秒間スピンコートし、常法でいるフォトエッチング法に
従って線幅80μm長さ70mmの直線状レジスト部(114)
を該画素電極(108)と同じピッチで該画素電極(108)
間に該画素電極(108)に接触しない様にマスク露光し
現像して接着層(114)を有する第2透明パネル(B)
を得た。この時のストライプ状の接着層(114)の現像
後の膜厚は1.9μmで面内ではほぼ均一であった。
次に第1の透明パネル(A)の電極群と第2の透明パ
ネル(B)の電極群が直交する様に密着させ、1kg/cm2
の圧力で加圧し常温より5℃/分の昇温時間で約180℃
まで昇温し、1時間保持した後、冷却し圧力を外してマ
トリックス駆動液晶セルを得た。この時のセルギャップ
は1.8μmで現像後の膜厚よりわずかに薄く基板内全面
にわたり均一であった。
こうして製造したマトリックス駆動用液晶セルを加熱
オーブン中にて約120℃に保ち、強誘電性液晶CS1013
(チッソ(株)製)を封入口より毛管現象により基板間
に導入した後0.1℃/分の降下速度で等方相からSmC
(カイラルスメクチックC相)を呈する室温まで徐冷し
た。形成されたSmC*相は完全なモノドメイン相を示し
た。
こうして得られたパネルに印加すべき波形を第8図
(イ)〜(ニ)の様に決めた。第8図(イ)(ロ)に示
す波形(801)(802)は、明暗のどちらかの状態を表示
するかを決めた2つのデータ信号であり、時間軸(横
軸)につき対称である。第8図(ハ)に示す選択信号
(803)は4パルスからなる。前半2パルスは消去用の
信号であり、後半の2パルスが2種のデータ信号と合成
され、明暗を決定する。非選択信号は単調な矩形波であ
り、第8図(ニ)に示す重畳高周波(804)で示される
ものである。図中τはパルスの幅を示している。重畳高
周波(804)はτの1/10以下で長さで大むね良く、nは
この比を示している。走査方法を述べると、選択信号
(803)を表示上隣り合う走査電極に2τだけ位相をず
らして印加する。この走査方法によれば後にわかるよう
に、隣り合う走査電極で明暗の情報を同時に書き込める
最短の走査時間を与える方法である。
1回の走査時間のうちの選択時間以外は(804)の高
周波が印加される。これらの信号による印加例を第9図
に示す。
1画素上での情報の書き込みは4パルス(4t)必要で
あるが、後半の2τでは選択された走査電極の書き込み
走査を次に走査されるべき走査電極の消去と同時に行わ
れていることが見てとれる。
走査方法及び走査信号とデータ信号はここで記述した
以外にも多種考えられる。これは像を表示する為の手段
であり、我々の発明の意図はこれらに依らない事は明ら
かである。
駆動装置の構成を示すブロック図は第10図に示した。
TV型液晶表示装置用の汎用LSIを用いることができる。
但し駆動波形は前述の波形(801〜804)が印加される様
にコントローラ(1003)の部分を修正した。この種の汎
用LSIではスイッチ入力直後に交番電場を印加し線状欠
陥をクリーニングすることとした。スイッチが入った直
後、表示を制御するプログラムがPROM(1002)よりCPU
のZ80A(1001)にロードされ表示処理がされるが、ロー
ドされた後すぐに500HZの交番電場(矩形波で20pp)を
3秒間印加するべくプログラムを構成した。こうする事
で常時、高品位の表示を得る事ができた。最良の表示が
得られた駆動条件を記すと 書き込みパルス巾=0.8ms 同波高値14Vpp 重畳交番のパルス巾=0.04ms 同波高値26Vpp クリーニング用交番電場のパルス巾0.1sm 同26Vppで
あった。
【図面の簡単な説明】
第1図(イ)は、本発明のマトリックス駆動の液晶表示
装置の一実施例の互いに対向する電極群の配置を示す平
面図であり、第1図(ロ)は、その主要断面を示す説明
図である。第2図(イ)はマトリックス交差点に実際に
印加される駆動信号例の一例を示す波形図であり、第2
図(ロ)は第2図(イ)に対応して観測される光透過量
の変化を示すグラフ図である。第3図(イ)は、SmC*
を呈する強誘電性液晶分子の配位を模式的に示す説明図
であり、第3図(ロ)は、第3図(イ)を円錐の底の方
向から見た図で、液晶分子が底円のどの位置にあるかを
示す説明図である。第4図(イ)は、AC重畳法を用いた
印加信号例の一例を示す波形図であり、第4図(ロ)
は、第4図(イ)に対応する光透過量の変化を示すグラ
フ図であり、第5図(イ)は、AC重畳法を用いた時に表
示面に成長する線状欠陥の様子を示す平面図であり、第
5図(ロ)は、AC重畳時のトルクによるSmC*相の変形
を示す説明図である。第6図は線状欠陥を除去する為に
印加する交番電場の周波数と除去に要する時間の関係を
示すグラフ図にある。第7図は欠陥を除去するタイミン
グを説明する概念図である。 第8図(イ)〜(ニ)はマトリックス駆動に用いる単位
の走査信号、データ信号の説明図である。 第9図(a)〜(d)は、本発明の液晶表示装置のマト
リックス駆動時にマトリックス交差点(1,2),(2,3)
に所望の明暗を表示する為のデータ信号と走査信号の一
例示す波形図であり、第9図(e)(f)は、マトリッ
クス交差点(1,2),(2,3)に印加される合成信号例を
示す波形図である。第10図は、本発明の液晶表示装置の
ための駆動回路の一例を示すブロック図である。 103,109……透明基板 104,108……透明電極 105……配向膜 106……強誘電性液晶 113……絶縁膜 112,114……スペーサー 201……書き込み信号 202……バイアス信号例 203……パルス幅 204……バイアス信号に対する光透過スペクトル 205……最大の振幅 206……実際の振幅(平均値) 300,304……液晶分子の位置 301……円錐の頂点 302,303……基板(309)に平行な位置 305……振動する幅 306……最大振幅(チルト角) 307……実際の振幅(みかけのチルト角) 308……液晶分子の動く方向 309……基板 401,402……書き込みパルス 403……バイアス信号例 404……光透過スペクトル 501……孤立した線状欠陥 502……ジグザグ欠陥より成長した線状欠陥 503……ジグザグ欠陥 504……曲がったSmC*層 505……中中部が伸びたSmC*層 701……線状欠陥を除去する時間 702……表示時間 801……データ信号 802……データ信号 803……選択記号 804……重畳高周波 1001……CPU 1002……ソフトウェアー用PROM 1003……コントローラ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】誘電異方性が負の強誘電性液晶を一対の対
    向する透明電極間に保持して、マトリックス駆動方法に
    よって、マトリックス交差点上の画素電極に二値もしく
    は多値の状態を呈しめる液晶表示装置であって、該マト
    リックス交差点上に所望の表示状態を表示する操作に先
    立つか、もしくは該表示の操作が終了した後に、該強誘
    電性液晶の応答時間に対応するマトリックス駆動の為の
    パルス幅よりも長いパルス幅の交番電場を前記の全ての
    交差点に一定時間印加する事を特徴とする液晶表示装
    置。
  2. 【請求項2】非選択電極上のマトリックス交差点の画素
    電極には、該液晶の応答時間に対応したパルス幅よりも
    十分に短い交番電場が印加されることで、選択時に形成
    された状態が、一走査作時間にわたって維持されること
    を特徴とする特許請求の範囲第(1)項記載の液晶表示
    装置。
JP62139488A 1987-06-03 1987-06-03 液晶表示装置 Expired - Lifetime JP2615620B2 (ja)

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JPS61245142A (ja) * 1985-04-23 1986-10-31 Canon Inc 液晶装置
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