JP2615430B2 - 新規なポリエステル及びその製造方法 - Google Patents
新規なポリエステル及びその製造方法Info
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- JP2615430B2 JP2615430B2 JP6269847A JP26984794A JP2615430B2 JP 2615430 B2 JP2615430 B2 JP 2615430B2 JP 6269847 A JP6269847 A JP 6269847A JP 26984794 A JP26984794 A JP 26984794A JP 2615430 B2 JP2615430 B2 JP 2615430B2
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- Japan
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- polyester
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- solid
- palladium
- bisphenol
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- Polyethers (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なポリエステル及
びその製造方法に関するものである。
びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】多環芳香族化合物は、分子の骨骼部分が
芳香環のために剛直性、高電子密度、光反応性等の特性
を備えている。また、多環芳香族化合物を高分子化する
と耐熱性や耐食性等に優れた構造材料、或いは光学特
性、電気特性、磁気特性等の機能に優れた材料にするこ
とができる。芳香環に直結したカルボキシル基と、芳香
環に直結したビドロキシル基とがエステル結合で結合し
たポリエステルは、耐熱性や剛直性等の点で金属に近い
からエンジニアリングプラスチック等の構造材料として
注目され、特に縮合多環芳香族化合物を含む該ポリエス
テルは耐熱性や成形性が良いから今後の発展が期待され
ている。また、フェナンスレンは未利用石炭タール成分
として用途開発が望まれている。しかしながら、フェナ
ンスレンやアンスラセン等の縮合多環芳香族化合物を構
造材料にする試みは緒についたばかりであり、フェナン
スレン環の特定部位に収率良くカルボキシル基を導入す
る方法は見出されていないし、多環芳香族化合物を酸成
分とするポリエステルには未知の化合物が多い。
芳香環のために剛直性、高電子密度、光反応性等の特性
を備えている。また、多環芳香族化合物を高分子化する
と耐熱性や耐食性等に優れた構造材料、或いは光学特
性、電気特性、磁気特性等の機能に優れた材料にするこ
とができる。芳香環に直結したカルボキシル基と、芳香
環に直結したビドロキシル基とがエステル結合で結合し
たポリエステルは、耐熱性や剛直性等の点で金属に近い
からエンジニアリングプラスチック等の構造材料として
注目され、特に縮合多環芳香族化合物を含む該ポリエス
テルは耐熱性や成形性が良いから今後の発展が期待され
ている。また、フェナンスレンは未利用石炭タール成分
として用途開発が望まれている。しかしながら、フェナ
ンスレンやアンスラセン等の縮合多環芳香族化合物を構
造材料にする試みは緒についたばかりであり、フェナン
スレン環の特定部位に収率良くカルボキシル基を導入す
る方法は見出されていないし、多環芳香族化合物を酸成
分とするポリエステルには未知の化合物が多い。
【0003】ジヒドロフェナンスレンジカルボン酸とビ
スフェノールからポリエステルを製造する方法として
は、ジヒドロフェナンスレンジカルボン酸とビスフェ
ノール間の脱水縮合反応;ジヒドロフェナンスレンジ
カルボン酸ジエステルとビスフェノールとの間のエステ
ル交換反応;ジヒドロフェナンスレンジカルボン酸ジ
クロリドとビスフェノール間の脱塩化水素縮合反応;等
がある。しかし、これらのポリエステル生成反応はベン
ゼン誘導体では多数報告されているが、フェナンスレン
系ジカルボン酸から誘導されるポリエステルの合成への
適用例はほとんど見当らない。また、ベンゼン環に置換
基を持つビスフェノールと、ジヒドロフェナンスレンジ
カルボン酸で構成されるポリエステルについては全く報
告されていない。なお、前記〜の方法はいずれもジ
ヒドロフェナンスレンジカルボン酸を出発原料としてい
るから、原料合成に多数の工程が必要になってポリエス
テル価格が上昇する等の難点もある。
スフェノールからポリエステルを製造する方法として
は、ジヒドロフェナンスレンジカルボン酸とビスフェ
ノール間の脱水縮合反応;ジヒドロフェナンスレンジ
カルボン酸ジエステルとビスフェノールとの間のエステ
ル交換反応;ジヒドロフェナンスレンジカルボン酸ジ
クロリドとビスフェノール間の脱塩化水素縮合反応;等
がある。しかし、これらのポリエステル生成反応はベン
ゼン誘導体では多数報告されているが、フェナンスレン
系ジカルボン酸から誘導されるポリエステルの合成への
適用例はほとんど見当らない。また、ベンゼン環に置換
基を持つビスフェノールと、ジヒドロフェナンスレンジ
カルボン酸で構成されるポリエステルについては全く報
告されていない。なお、前記〜の方法はいずれもジ
ヒドロフェナンスレンジカルボン酸を出発原料としてい
るから、原料合成に多数の工程が必要になってポリエス
テル価格が上昇する等の難点もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ジヒドロフ
ェナンスレンジカルボン酸とベンゼン環に置換基のある
ビスフェノールとの間のエステル結合で形成される新規
なポリエステルを提供すると共に、入手容易なジヒドロ
フェナンスレンジハロゲン化合物を出発原料として、ジ
ヒドロフェナンスレンジカルボン酸を経由しないで前記
の新規なポリエステルを製造する方法を提供することを
その課題とする。
ェナンスレンジカルボン酸とベンゼン環に置換基のある
ビスフェノールとの間のエステル結合で形成される新規
なポリエステルを提供すると共に、入手容易なジヒドロ
フェナンスレンジハロゲン化合物を出発原料として、ジ
ヒドロフェナンスレンジカルボン酸を経由しないで前記
の新規なポリエステルを製造する方法を提供することを
その課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、パラジウム−ホス
フィン錯体を触媒として一酸化炭素の存在下に、ジヒド
ロフェナンスレンジハロゲン化物とベンゼン環にメチル
基のあるビスフェノールとを反応させると、ハロゲン原
子が一酸化炭素と置換されるためにカルボニル基を介し
て前記2種の化合物が縮合高分子化することを見出し、
この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、パラジウム−ホス
フィン錯体を触媒として一酸化炭素の存在下に、ジヒド
ロフェナンスレンジハロゲン化物とベンゼン環にメチル
基のあるビスフェノールとを反応させると、ハロゲン原
子が一酸化炭素と置換されるためにカルボニル基を介し
て前記2種の化合物が縮合高分子化することを見出し、
この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明によれば、下記一般式
(1)で示される繰り返し単位を有することを特徴とす
る新規なポリエステルが提供される。
(1)で示される繰り返し単位を有することを特徴とす
る新規なポリエステルが提供される。
【化1】 (但し、R1及びR2は水素原子又は炭素数1〜2のアル
キル基を表す) また、本発明によれば、パラジウム−ホスフィン錯体と
塩基性物質の存在下に、2,7−ジブロモ−9,10−
ジヒドロフェナンスレンと下記一般式(2)で示される
ビスフェノールと、一酸化炭素とを反応させることを特
徴とする請求項1に示した新規ポリエステルの製造方法
が提供される。
キル基を表す) また、本発明によれば、パラジウム−ホスフィン錯体と
塩基性物質の存在下に、2,7−ジブロモ−9,10−
ジヒドロフェナンスレンと下記一般式(2)で示される
ビスフェノールと、一酸化炭素とを反応させることを特
徴とする請求項1に示した新規ポリエステルの製造方法
が提供される。
【化2】 (但し、R1及びR2は前記と同じ物を表している)
【0007】本発明によれば、下記一般式(1)で表さ
れる繰り返し単位を持つポリエステルが提供されるが、
該ポリエステルは文献未載の新規化合物である。また、
このポリエステルは平均分子量が1,500〜20万、
特に1万〜5万のポリエステルである。
れる繰り返し単位を持つポリエステルが提供されるが、
該ポリエステルは文献未載の新規化合物である。また、
このポリエステルは平均分子量が1,500〜20万、
特に1万〜5万のポリエステルである。
【化1】 一般式(1)の化合物において、R1及びR2は水素原子
又は炭素数1〜2の低級アルキル基を表している。
又は炭素数1〜2の低級アルキル基を表している。
【0008】本発明の新規なポリエステルは、平均分子
量5,000以上、特に10,000以上の場合には極
めて高融点で難燃性の剛直な高分子である。すなわち、
前記分子量の場合は一般に融点400℃以上であり、空
気中で400℃付近に加熱すると重量が多少減少するが
燃焼することはない。従って、エンジニアリングプラス
チックとして最高級のものであり、成形性も良いから歯
車等として劣悪な環境下に使われる精密機械の部品や、
化学機械の精密バルブ等に好適に使うことができる。ま
た、平均分子量が少ない場合は高分子潤滑剤等に使うこ
とができる。次に、本発明の新規なポリエステルが有す
る繰り返し単位を表1に具体的に例示するが、表からも
分るように該繰り返し単位は9,10−ジヒドロフェナ
ンスレンジカルボン酸1分子と、核にメチル基を持つビ
スフェノール1分子とがエステル結合で結合した繰り返
し単位である。
量5,000以上、特に10,000以上の場合には極
めて高融点で難燃性の剛直な高分子である。すなわち、
前記分子量の場合は一般に融点400℃以上であり、空
気中で400℃付近に加熱すると重量が多少減少するが
燃焼することはない。従って、エンジニアリングプラス
チックとして最高級のものであり、成形性も良いから歯
車等として劣悪な環境下に使われる精密機械の部品や、
化学機械の精密バルブ等に好適に使うことができる。ま
た、平均分子量が少ない場合は高分子潤滑剤等に使うこ
とができる。次に、本発明の新規なポリエステルが有す
る繰り返し単位を表1に具体的に例示するが、表からも
分るように該繰り返し単位は9,10−ジヒドロフェナ
ンスレンジカルボン酸1分子と、核にメチル基を持つビ
スフェノール1分子とがエステル結合で結合した繰り返
し単位である。
【0009】
【表1】
【0010】本発明のポリエステルは、2,7−ジブロ
モ−9,10−ジヒドロフェナンスレン(以下、DBD
HPと略記する)と、下記一般式(2)で表されるビス
フェノールと、一酸化炭素を原料として製造することが
できる。そして、該ポリエステルの合成反応は(3)式
のように進行する。なお、下記(2)及び(3)式内に
記されている記号は前記と同じものを表しており、
(3)式に記されているnは重合度を表す整数である。
モ−9,10−ジヒドロフェナンスレン(以下、DBD
HPと略記する)と、下記一般式(2)で表されるビス
フェノールと、一酸化炭素を原料として製造することが
できる。そして、該ポリエステルの合成反応は(3)式
のように進行する。なお、下記(2)及び(3)式内に
記されている記号は前記と同じものを表しており、
(3)式に記されているnは重合度を表す整数である。
【化3】
【0011】本発明で原料に使用されるビスフェノール
は、2,6−ジメチルフェノールとアセトンやメチルエ
チルケトン等のカルボニル化合物から製造される一般的
アルキルビスフェノールであり、具体的には2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(慣用名:ビス
フェノール−A)、4,4−ヒドロキシジフェニルメタ
ン(慣用名:メチレンビスフェノール)、1,1−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)ブタン等である。
は、2,6−ジメチルフェノールとアセトンやメチルエ
チルケトン等のカルボニル化合物から製造される一般的
アルキルビスフェノールであり、具体的には2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(慣用名:ビス
フェノール−A)、4,4−ヒドロキシジフェニルメタ
ン(慣用名:メチレンビスフェノール)、1,1−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)ブタン等である。
【0012】本発明では、パラジウム−ホスフィン錯体
を触媒とするが、この錯体はカルボニル化反応や重縮合
反応等で触媒に使われている公知の錯体で良く、具体的
には下記のパラジウム化合物とホスフィンから成る錯体
を使えば良い。パラジウム化合物としては、塩化パラジ
ウム、パラジウム酸ナトリウム、パラジウム酸カリウム
等の無機塩;酢酸パラジウム、パラジウムアセチルアセ
トナート、塩化ジ(ベンゾニトリル)パラジウム、塩化
−π−アリルパラジウム等の有機錯体;等が使われる。
ホスフィンとしては、トリフェニルホスフィン、トリト
リルホスフィン、トリアニシルホスフィン等の芳香族ホ
スフィン;トリブチルホスフィンやトリイソプロピルホ
スフィン等のアルキルホスフィン;1,2−ビス(ジフ
ェニルホスフィノ)エタン、1,3−ビス(ジフェニル
ホスフィノ)プロパン、1,4−ビス(ジフェニルホス
フィノ)ブタン、1,5−ビス(ジフェニルホスフィ
ノ)ペンタン等の芳香族二価ホスフィン;等が使われ
る。
を触媒とするが、この錯体はカルボニル化反応や重縮合
反応等で触媒に使われている公知の錯体で良く、具体的
には下記のパラジウム化合物とホスフィンから成る錯体
を使えば良い。パラジウム化合物としては、塩化パラジ
ウム、パラジウム酸ナトリウム、パラジウム酸カリウム
等の無機塩;酢酸パラジウム、パラジウムアセチルアセ
トナート、塩化ジ(ベンゾニトリル)パラジウム、塩化
−π−アリルパラジウム等の有機錯体;等が使われる。
ホスフィンとしては、トリフェニルホスフィン、トリト
リルホスフィン、トリアニシルホスフィン等の芳香族ホ
スフィン;トリブチルホスフィンやトリイソプロピルホ
スフィン等のアルキルホスフィン;1,2−ビス(ジフ
ェニルホスフィノ)エタン、1,3−ビス(ジフェニル
ホスフィノ)プロパン、1,4−ビス(ジフェニルホス
フィノ)ブタン、1,5−ビス(ジフェニルホスフィ
ノ)ペンタン等の芳香族二価ホスフィン;等が使われ
る。
【0013】前記のパラジウム化合物とホスフィンは、
予め形成された錯体として反応系に加えても良いし、パ
ラジウム化合物とホスフィンとを反応系に添加して反応
条件下で錯体を形成させても良い。そして、反応系で錯
体を形成させる場合はホスフィン分子数がパラジウム原
子1個当り2〜10、好ましくは3〜5となるように両
者を添加するのが望ましい。また、パラジウム化合物の
ホスフィン錯体として反応系に添加する場合は、安定な
錯体であれば良く限定されない。触媒に使用するパラジ
ウム錯体の添加量は、原料に使用するジハロゲン化ビフ
ェニル化合物1モル当り、パラジウム原子に換算して
0.1〜0.001モル、好ましくは0.05〜0.0
1モルとすれば良い。
予め形成された錯体として反応系に加えても良いし、パ
ラジウム化合物とホスフィンとを反応系に添加して反応
条件下で錯体を形成させても良い。そして、反応系で錯
体を形成させる場合はホスフィン分子数がパラジウム原
子1個当り2〜10、好ましくは3〜5となるように両
者を添加するのが望ましい。また、パラジウム化合物の
ホスフィン錯体として反応系に添加する場合は、安定な
錯体であれば良く限定されない。触媒に使用するパラジ
ウム錯体の添加量は、原料に使用するジハロゲン化ビフ
ェニル化合物1モル当り、パラジウム原子に換算して
0.1〜0.001モル、好ましくは0.05〜0.0
1モルとすれば良い。
【0014】本発明で使われる塩基性物質は、前記
(3)式の反応で生成するハロゲン化水素を補促して反
応を著しく促進させる作用を持っている。従って、本発
明法で目的物を効率良く得るためには塩基性物質の存在
下に反応させるのが好ましい。反応系に添加する塩基性
物質としては、トリエチルアミン、トリブチルアミン、
ジイソプロピルエチルアミン等の脂肪族アミン;1,8
−ジアザビシクロ〔5,4,0〕−7−ウンデセン(以
下、DBUと略記する)、1,5−ジアザビシクロ
〔4,3,0〕−5−ノネン、1,4−ジアザビシクロ
〔2,2,2〕オクタン、ヘキサメチレンテトラミン等
の環状アミン;N,N,N′,N′−テトラメチルエチ
レンジアミンやN,N,N′,N′−テトラメチルヘキ
サメチレンジアミン等のジアミン;N,N−ジメチルア
ニリン、ピリジン、2,6−ルチジン、ジメチルアミノ
ピリジン等の芳香族アミン;等が挙げられる。これらの
うち、DBUや1,4−ジアザビシクロ〔2,2,2〕
オクタン等の環状アミンは添加効果が大きく、本発明で
使われる塩基性物質として最適である。また、これら塩
基性物質の添加量は(3)式から計算される理論量の1
〜2倍、好ましくは1.1〜1.3倍とするのが良い。
(3)式の反応で生成するハロゲン化水素を補促して反
応を著しく促進させる作用を持っている。従って、本発
明法で目的物を効率良く得るためには塩基性物質の存在
下に反応させるのが好ましい。反応系に添加する塩基性
物質としては、トリエチルアミン、トリブチルアミン、
ジイソプロピルエチルアミン等の脂肪族アミン;1,8
−ジアザビシクロ〔5,4,0〕−7−ウンデセン(以
下、DBUと略記する)、1,5−ジアザビシクロ
〔4,3,0〕−5−ノネン、1,4−ジアザビシクロ
〔2,2,2〕オクタン、ヘキサメチレンテトラミン等
の環状アミン;N,N,N′,N′−テトラメチルエチ
レンジアミンやN,N,N′,N′−テトラメチルヘキ
サメチレンジアミン等のジアミン;N,N−ジメチルア
ニリン、ピリジン、2,6−ルチジン、ジメチルアミノ
ピリジン等の芳香族アミン;等が挙げられる。これらの
うち、DBUや1,4−ジアザビシクロ〔2,2,2〕
オクタン等の環状アミンは添加効果が大きく、本発明で
使われる塩基性物質として最適である。また、これら塩
基性物質の添加量は(3)式から計算される理論量の1
〜2倍、好ましくは1.1〜1.3倍とするのが良い。
【0015】(3)式の反応は、原料化合物と錯体触媒
と塩基性物質とを溶媒に所定量溶解した溶液を、一酸化
炭素加圧下に100〜180℃、好ましくは110〜1
50℃で反応させることによって円滑に進行させること
ができる。ここで使われる溶媒は、原料化合物、触媒及
び塩基性物質と反応しないものであれば制限されず、例
えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼ
ン、フルオロベンゼン、アニソール、p−ジメトキシベ
ンゼン、m−ジメトキシベンゼン、o−ジメトキシベン
ゼン等の芳香族化合物;ジオキサン、テトラヒドロフラ
ン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒;ジクロロメ
タン、ジクロロエタン、クロロホルム等の塩化炭化水素
系溶媒;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ド、N−メチル−2−ピロリドン、テトラメチル尿素等
のアミド系溶媒;等が挙げられる。一酸化炭素圧は、ゲ
ージ圧で1〜50Kg/cm2、好ましくは3〜20Kg/cm2
で良いから、反応装置には通常の流通式又はバッチ式高
圧反応装置を使えば良い。また、反応時間は一般に5〜
8時間で良いが、必要に応じて8時間より長時間行って
も支障はない。
と塩基性物質とを溶媒に所定量溶解した溶液を、一酸化
炭素加圧下に100〜180℃、好ましくは110〜1
50℃で反応させることによって円滑に進行させること
ができる。ここで使われる溶媒は、原料化合物、触媒及
び塩基性物質と反応しないものであれば制限されず、例
えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼ
ン、フルオロベンゼン、アニソール、p−ジメトキシベ
ンゼン、m−ジメトキシベンゼン、o−ジメトキシベン
ゼン等の芳香族化合物;ジオキサン、テトラヒドロフラ
ン、ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒;ジクロロメ
タン、ジクロロエタン、クロロホルム等の塩化炭化水素
系溶媒;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ド、N−メチル−2−ピロリドン、テトラメチル尿素等
のアミド系溶媒;等が挙げられる。一酸化炭素圧は、ゲ
ージ圧で1〜50Kg/cm2、好ましくは3〜20Kg/cm2
で良いから、反応装置には通常の流通式又はバッチ式高
圧反応装置を使えば良い。また、反応時間は一般に5〜
8時間で良いが、必要に応じて8時間より長時間行って
も支障はない。
【0016】以上のようにして得られる本発明のポリエ
ステルは、錯体触媒や塩基性物質等と共に反応液に溶解
した状態で得られるが、公知の方法によって精製すれば
白色又は淡緑黄色固体状の高純度ポリエステルを得るこ
とができる。例えば、反応生成物を大量のメタノール中
に注入してポリエステルを沈澱させてから、該沈澱をク
ロロホルム等の溶媒に溶かして再度大量のメタノール中
に注入して沈澱を形成させる方法を繰り返して行えば、
純度99%以上の高純度品を得ることができる。また、
このポリエステルは平均分子量2,000〜15万の重
合体であり、耐熱性及び成形性が良い上に溶媒可溶性の
重合体である。なお、このポリエステルを良く溶かす溶
媒としては、クロロホルム、ジクロロメタン、クロロベ
ンゼン、トリクロロエチレン、パークロロエチレン等が
例示される。
ステルは、錯体触媒や塩基性物質等と共に反応液に溶解
した状態で得られるが、公知の方法によって精製すれば
白色又は淡緑黄色固体状の高純度ポリエステルを得るこ
とができる。例えば、反応生成物を大量のメタノール中
に注入してポリエステルを沈澱させてから、該沈澱をク
ロロホルム等の溶媒に溶かして再度大量のメタノール中
に注入して沈澱を形成させる方法を繰り返して行えば、
純度99%以上の高純度品を得ることができる。また、
このポリエステルは平均分子量2,000〜15万の重
合体であり、耐熱性及び成形性が良い上に溶媒可溶性の
重合体である。なお、このポリエステルを良く溶かす溶
媒としては、クロロホルム、ジクロロメタン、クロロベ
ンゼン、トリクロロエチレン、パークロロエチレン等が
例示される。
【0017】
【実施例】次に、本発明を実施例によって更に具体的に
説明する。
説明する。
【0018】実施例1 内容積50mlの電磁撹拌式SUS−316ステンレス鋼
製オートクレーブ中に、DBDHP 845.1mg
(2.5ミリモル)、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−
3,5−ジメチルフェニル)プロパン(慣用名:テトラ
メチルビスフェノール−A)711.0mg(2.5ミリ
モル)、塩化パラジウム 17.7mg(0.1ミリモ
ル)、トリフェニルホスフィン 104.9mg(0.4
ミリモル)、クロロベンゼン 10ml及びDBU 83
6mg(5.5ミリモル)を仕込み均一液とした。これに
一酸化炭素を導入してオートクレーブ内圧を室温で10
Kg/cm2としてから、内容物を激しく撹拌しながらオー
トクレーブを加熱して120℃とした。この温度で撹拌
下に3時間反応させてから、過剰の一酸化炭素をパージ
後にオートクレーブを開け、室温でオートクレーブ内容
物を100mlのメタノール中に注入して沈澱を得た。こ
の沈澱とメタノールとを傾斜法で分離後に、該沈澱を5
0mlのクロロホルムに溶解して撹拌中の100mlメタノ
ール中に注入し、再度沈澱を形成させた。この沈澱を母
液から濾別後、100mlのメタノールで洗浄して真空乾
燥すると淡緑黄色固体が1.25g得られた。
製オートクレーブ中に、DBDHP 845.1mg
(2.5ミリモル)、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−
3,5−ジメチルフェニル)プロパン(慣用名:テトラ
メチルビスフェノール−A)711.0mg(2.5ミリ
モル)、塩化パラジウム 17.7mg(0.1ミリモ
ル)、トリフェニルホスフィン 104.9mg(0.4
ミリモル)、クロロベンゼン 10ml及びDBU 83
6mg(5.5ミリモル)を仕込み均一液とした。これに
一酸化炭素を導入してオートクレーブ内圧を室温で10
Kg/cm2としてから、内容物を激しく撹拌しながらオー
トクレーブを加熱して120℃とした。この温度で撹拌
下に3時間反応させてから、過剰の一酸化炭素をパージ
後にオートクレーブを開け、室温でオートクレーブ内容
物を100mlのメタノール中に注入して沈澱を得た。こ
の沈澱とメタノールとを傾斜法で分離後に、該沈澱を5
0mlのクロロホルムに溶解して撹拌中の100mlメタノ
ール中に注入し、再度沈澱を形成させた。この沈澱を母
液から濾別後、100mlのメタノールで洗浄して真空乾
燥すると淡緑黄色固体が1.25g得られた。
【0019】前記固体が(3)式で示される反応で形成
されるポリエステルとすれば、DBDHPからの該ポリ
エステル収率は理論量の96%となる。また、該固体の
分子量をゲルパーミエーションクロマトグラフ法(GP
C)で測定したところ、重量平均分子量(Mw)は2
6,600であった。さらに、Bull.Chem.S
oc.Jpn.67 563(1994)に示されてい
る方法で数平均分子量(Mn)を測定したところ14,
800であった。前記固体を元素分析すると、炭素8
0.05重量%、水素6.15重量%の組成をもってい
ることが分った。この結果は、該固体が前記ポリエステ
ルと仮定した場合の繰り返し単位−C35H32O4−から
計算される炭素81.37重量%、水素6.24重量%
とほぼ一致している。また、臭化カリ錠剤法で該固体の
赤外線吸収スペクトルを測定すると、カルボニル基の存
在を示す1736cm-1に強い吸収が認められるほか、1
611、1487、1280、1259、1156、1
110、1077及び754cm-1にも吸収が認められ、
この結果から該固体はエステル構造とベンゼン環を持っ
ていることが確認された。
されるポリエステルとすれば、DBDHPからの該ポリ
エステル収率は理論量の96%となる。また、該固体の
分子量をゲルパーミエーションクロマトグラフ法(GP
C)で測定したところ、重量平均分子量(Mw)は2
6,600であった。さらに、Bull.Chem.S
oc.Jpn.67 563(1994)に示されてい
る方法で数平均分子量(Mn)を測定したところ14,
800であった。前記固体を元素分析すると、炭素8
0.05重量%、水素6.15重量%の組成をもってい
ることが分った。この結果は、該固体が前記ポリエステ
ルと仮定した場合の繰り返し単位−C35H32O4−から
計算される炭素81.37重量%、水素6.24重量%
とほぼ一致している。また、臭化カリ錠剤法で該固体の
赤外線吸収スペクトルを測定すると、カルボニル基の存
在を示す1736cm-1に強い吸収が認められるほか、1
611、1487、1280、1259、1156、1
110、1077及び754cm-1にも吸収が認められ、
この結果から該固体はエステル構造とベンゼン環を持っ
ていることが確認された。
【0020】重水素化クロロホルムを溶媒とし、テトラ
メチルシランを内部標準とする常法によって前記固体の
プロトンNMRを測定し、CH3−C−CH3構造のメ
チル基プロトンに相当するδ=1.68、CH3−A
r(Arは芳香族基を表す)のメチル基プロトンに相当
するδ=2.19、−CH2−CH2−構造のメチレン
基プロトンに相当するδ=3.04、−O−Ar−H
構造の芳香環プロトンに相当するδ=7.01、−C
H=CH−C−C=O構造の芳香環プロトンに相当する
δ=7.96及び8.22、−CH2−C−CH−C
−C=O構造の芳香環プロトンに相当するδ=8.16
にNMR吸収が認められた。そして、その吸収の強さは
:::::=6:12:4:4:4:2で
あった。以上の結果から、本実施例で得られた淡緑黄色
固体は表1の(A)に示す繰り返し単位を持つ新規ポリ
エステルと確認された。このポリエステルは、空気中で
360℃に加熱すると重量が5%減少し、376℃への
加熱時には重量が10%減少するが、380℃以上でも
融解したり空気中で燃焼したりしなかった。
メチルシランを内部標準とする常法によって前記固体の
プロトンNMRを測定し、CH3−C−CH3構造のメ
チル基プロトンに相当するδ=1.68、CH3−A
r(Arは芳香族基を表す)のメチル基プロトンに相当
するδ=2.19、−CH2−CH2−構造のメチレン
基プロトンに相当するδ=3.04、−O−Ar−H
構造の芳香環プロトンに相当するδ=7.01、−C
H=CH−C−C=O構造の芳香環プロトンに相当する
δ=7.96及び8.22、−CH2−C−CH−C
−C=O構造の芳香環プロトンに相当するδ=8.16
にNMR吸収が認められた。そして、その吸収の強さは
:::::=6:12:4:4:4:2で
あった。以上の結果から、本実施例で得られた淡緑黄色
固体は表1の(A)に示す繰り返し単位を持つ新規ポリ
エステルと確認された。このポリエステルは、空気中で
360℃に加熱すると重量が5%減少し、376℃への
加熱時には重量が10%減少するが、380℃以上でも
融解したり空気中で燃焼したりしなかった。
【0021】実施例2 テトラメチルビスフェノール−A 711.0mgの代り
に、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′,5,5′−テ
トラメチルジフェニルメタン〔慣用名:メチレンビス
(テトラメチルフェノール)〕を640.9mg(2.5
ミリモル)使ったが、それ以外は実施例1と全く同じ方
法で反応及び反応生成液の処理を行い、淡緑黄色固体
1.12gを得た。この固体の分子量を実施例1の場合
と同じ方法で測定すると、Mwは15,900でMnは
6,900であった。また、該固体が実施例1の場合と
同様な構造のポリエステルと仮定すると、DBDHPか
らの該ポリエステルの収率は理論量の92%と計算され
る。前記固体を元素分析すると、炭素79.56重量
%、水素5.78重量%の組成を持っていることが分っ
た。この結果は、該固体が実施例1の場合と同様な構造
のポリエステルと仮定した場合の繰り返し単位−C33H
28O4−から計算される炭素81.18重量%、水素
5.78重量%とほぼ一致している。
に、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′,5,5′−テ
トラメチルジフェニルメタン〔慣用名:メチレンビス
(テトラメチルフェノール)〕を640.9mg(2.5
ミリモル)使ったが、それ以外は実施例1と全く同じ方
法で反応及び反応生成液の処理を行い、淡緑黄色固体
1.12gを得た。この固体の分子量を実施例1の場合
と同じ方法で測定すると、Mwは15,900でMnは
6,900であった。また、該固体が実施例1の場合と
同様な構造のポリエステルと仮定すると、DBDHPか
らの該ポリエステルの収率は理論量の92%と計算され
る。前記固体を元素分析すると、炭素79.56重量
%、水素5.78重量%の組成を持っていることが分っ
た。この結果は、該固体が実施例1の場合と同様な構造
のポリエステルと仮定した場合の繰り返し単位−C33H
28O4−から計算される炭素81.18重量%、水素
5.78重量%とほぼ一致している。
【0022】前記固体の赤外線吸収スペクトルを、実施
例1の場合と同じ方法で測定したところ、1734、1
611、1485、1437、1280、1259、1
191、1174、1158、1135、1077及び
754cm-1に吸収のあるスペクトルが得られ、この結果
から、実施例2で得られた固体と実施例1のそれとは同
種の構造であることが分った。また、実施例1の場合と
同じ方法で本実施例で得られた固体のプロトンNMRを
測定したところ、実施例1のに相当するδ=2.20
とに相当するδ=3.05とに相当するδ=6.9
7とに相当するδ=7.96及び8.22とに相当
するδ=8.16のほか、としてAr−CH2−Ar
(Arは芳香族基を表す)のメチレン基に相当するδ=
3.89にもNMR吸収が認められたが、実施例1の
に相当するNMR吸収は認められなかった。そして、N
MR吸収の強さは:::::=12:4:
4:4:2:2であった。以上の結果から、本実施例で
得られた淡緑黄色固体は表1の(B)に示す繰り返し単
位を持つ新規ポリエステルと確認された。このポリエス
テルは、空気中で340℃に加熱すると重量が5%減少
し、359℃への加熱時には重量が10%減少するが、
350℃以上でも融解したり空気中で燃焼したりしなか
った。
例1の場合と同じ方法で測定したところ、1734、1
611、1485、1437、1280、1259、1
191、1174、1158、1135、1077及び
754cm-1に吸収のあるスペクトルが得られ、この結果
から、実施例2で得られた固体と実施例1のそれとは同
種の構造であることが分った。また、実施例1の場合と
同じ方法で本実施例で得られた固体のプロトンNMRを
測定したところ、実施例1のに相当するδ=2.20
とに相当するδ=3.05とに相当するδ=6.9
7とに相当するδ=7.96及び8.22とに相当
するδ=8.16のほか、としてAr−CH2−Ar
(Arは芳香族基を表す)のメチレン基に相当するδ=
3.89にもNMR吸収が認められたが、実施例1の
に相当するNMR吸収は認められなかった。そして、N
MR吸収の強さは:::::=12:4:
4:4:2:2であった。以上の結果から、本実施例で
得られた淡緑黄色固体は表1の(B)に示す繰り返し単
位を持つ新規ポリエステルと確認された。このポリエス
テルは、空気中で340℃に加熱すると重量が5%減少
し、359℃への加熱時には重量が10%減少するが、
350℃以上でも融解したり空気中で燃焼したりしなか
った。
【0023】実施例3,4 DBDHP 2.5ミリモルと表2に構造式で示すビス
フェノール 2.5ミリモルを原料とし、それ以外は実
施例1と全く同じ方法で反応及び反応生成液の処理を行
い固体生成物を得た。この固体生成物の赤外線吸収スペ
クトルを臭化カリ錠剤法で測定したところ、実施例3及
び4で得られた固体生成物は両者とも実施例1の場合と
類似したスペクトルが得られた。すなわち、これらの固
体生成物にはエステル構造の存在を示す強い吸収とベン
ゼン環の存在を示す強い吸収が認められた。また、両実
施例で得られた固体生成物の重量平均分子量をGPC法
で測定し、表2に示す結果を得た。これらの結果から、
実施例3及び4で得られた固体生成物は表2に示す繰り
返し単位を持つ新規なポリエステルであることが分っ
た。
フェノール 2.5ミリモルを原料とし、それ以外は実
施例1と全く同じ方法で反応及び反応生成液の処理を行
い固体生成物を得た。この固体生成物の赤外線吸収スペ
クトルを臭化カリ錠剤法で測定したところ、実施例3及
び4で得られた固体生成物は両者とも実施例1の場合と
類似したスペクトルが得られた。すなわち、これらの固
体生成物にはエステル構造の存在を示す強い吸収とベン
ゼン環の存在を示す強い吸収が認められた。また、両実
施例で得られた固体生成物の重量平均分子量をGPC法
で測定し、表2に示す結果を得た。これらの結果から、
実施例3及び4で得られた固体生成物は表2に示す繰り
返し単位を持つ新規なポリエステルであることが分っ
た。
【0024】
【表2】
【0025】
【発明の効果】請求項1の新規なポリエステルは、芳香
環に直結したカルボキシル基と芳香環に直結したヒドロ
キシル基とがエステル結合で結合した構造のポリエステ
ルなので、耐熱性、耐食性及び剛直性が高く難燃性のポ
リエステルである。従って、過酷な環境下で使われるエ
ンジニアリングプラスチックとして好適なポリエステル
である。請求項2のポリエステル製造方法は、前記の新
規ポリエステルを入手容易な原料から製造する方法であ
り、前記の新規ポリエステルを低価格で製造することの
できる製造方法である。
環に直結したカルボキシル基と芳香環に直結したヒドロ
キシル基とがエステル結合で結合した構造のポリエステ
ルなので、耐熱性、耐食性及び剛直性が高く難燃性のポ
リエステルである。従って、過酷な環境下で使われるエ
ンジニアリングプラスチックとして好適なポリエステル
である。請求項2のポリエステル製造方法は、前記の新
規ポリエステルを入手容易な原料から製造する方法であ
り、前記の新規ポリエステルを低価格で製造することの
できる製造方法である。
フロントページの続き (72)発明者 杉 義弘 茨城県つくば市東1丁目1番 工業技術 院物質工学工業技術研究所内 (56)参考文献 特開 平6−298927(JP,A) 特開 昭60−53530(JP,A) 特公 平6−10165(JP,B2)
Claims (2)
- 【請求項1】 下記一般式(1)で示される繰り返し単
位を有することを特徴とする新規なポリエステル。 【化1】 (但し、R1及びR2は水素原子又は炭素数1〜2のアル
キル基を表す) - 【請求項2】 パラジウム−ホスフィン錯体と塩基性物
質の存在下に、2,7−ジブロモ−9,10−ジヒドロ
フェナンスレンと、下記一般式(2)で示されるビスフ
ェノールと、一酸化炭素とを反応させることを特徴とす
る請求項1に示した新規ポリエステルの製造方法。 【化2】 (但し、R1及びR2は前記と同じ物を表している)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6269847A JP2615430B2 (ja) | 1994-11-02 | 1994-11-02 | 新規なポリエステル及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6269847A JP2615430B2 (ja) | 1994-11-02 | 1994-11-02 | 新規なポリエステル及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08134193A JPH08134193A (ja) | 1996-05-28 |
JP2615430B2 true JP2615430B2 (ja) | 1997-05-28 |
Family
ID=17478027
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6269847A Expired - Lifetime JP2615430B2 (ja) | 1994-11-02 | 1994-11-02 | 新規なポリエステル及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2615430B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5622673B2 (ja) * | 2011-06-30 | 2014-11-12 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | 電子写真感光体及び画像形成装置 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6053530A (ja) * | 1983-09-02 | 1985-03-27 | Mitsubishi Chem Ind Ltd | 芳香族ポリエステル |
JPH0610165A (ja) * | 1992-06-26 | 1994-01-18 | Mitsubishi Materials Corp | 銅系材料の腐食抑制剤と該腐食抑制剤を含有する潤滑油 |
JP2517871B2 (ja) * | 1993-04-16 | 1996-07-24 | 工業技術院長 | ビフェニルジカルボン酸ポリエステル類の製造法 |
-
1994
- 1994-11-02 JP JP6269847A patent/JP2615430B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08134193A (ja) | 1996-05-28 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |