JP2614915B2 - 流滴脱ガス法を利用した清浄鋼の溶製方法 - Google Patents

流滴脱ガス法を利用した清浄鋼の溶製方法

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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は、清浄鋼の溶製方法に関する。さらに詳しく
は、本発明は、高い清浄度が要求される、例えば軸受鋼
や肌焼鋼あるいはコードワイヤー用鋼の溶製方法であっ
て、タンディッシュ流摘脱ガス法を利用した清浄鋼の溶
製方法に関する。 (従来の技術) 軸受鋼、肌焼鋼あるいはコードワイヤー用鋼等のよう
な、高い清浄度が要求される鋼の溶製には、従来より様
々な手段が提案されている。これらの手段のうち代表的
なものとして、下記ないしに示す手段がある。 フラックス吹込法: 溶鋼中の介在物を除去する手段としては最も一般的な
ものであり、溶鋼中にCaOを主成分とするフラックスを
吹込み、該フラックスと溶鋼中の介在物とを接触させて
凝集させることにより、介在物を浮上させて除去する手
段である。すなわち、溶鋼を脱酸する時に生成する脱酸
生成物のうちAl2O3を主成分とする介在物の除去が最も
困難であるため、この手段では、フラックス中の主成分
であるCaOと介在物の主成分であるAl2O3とを結合させて
低融点化合物を形成させることによりAl2O3を分離・除
去することを特徴とする方法である。さらに、溶鋼中に
フラックスを吹込むために用いるガスが、溶鋼の撹拌を
促進し、吹き込んだフラックスを溶鋼中に均一に分散さ
せるため、CaOとAl2O3との結合を一層促進するという効
果をも有する方法である。 ガスバブリング法: 溶鋼中の介在物除去の簡易法として広く行われている
方法であり、溶鋼表面にスラグ層を形成させておき溶鋼
中にガスを吹込むことにより、溶鋼を撹拌して溶鋼中の
介在物を浮上させ、溶鋼表面上のスラグで介在物を吸収
させる手段である。介在物の除去効果は、上記のフラッ
クス吹込法よりも劣るが、処理操作が極めて簡便である
ために広く用いられている。また、この方法によれば粒
径が比較的大きな介在物は数分間処理を行うことにより
除去できる。 ESR法(エレクトロスラグ再溶解法) この方法は、清浄鋼を溶製する際の最も効果的な方法
として知られるものであって、清浄化したい鋼材を電極
として用い、鋳型内で溶融スラグ層に電流を流し、その
抵抗熱で電極である鋼材自身を再溶解させて液滴化し、
これを溶融スラグ層中に滴下させて清浄化処理を行うも
のである。 すなわち、抵抗熱により母材を再溶解させると同時に
スラグをも溶解させておく方法であり、液滴化した鋼が
スラグ層を通過した後に再びある定めた形状に鋳造され
るもので、製造した鋼塊の清浄度を極めて高いものとす
ることができる手段である。 このESR法の溶鋼の処理速度は、上記またはに示
した手段に比較すると極めて小さいが、供給する電力量
によりある程度これを制御することができる。さらに、
この手段によれば処理後直接鋼片とするため、再溶解後
の冷却条件を適宜選択することにより、偏析を防止して
所望の凝固組織を得ることができる。また、このERS法
では、溶鋼中の介在物(Al2O3を主成分とする)が直接
溶融スラグと接する確率が高いため、介在物の形態をAl
2O3系からCaO−Al2O3系の介在物に変化させることが可
能である。この場合には介在物が再び溶鋼中に入り、処
理後の鋼片中に残ったとしても介在物として無害、また
はそれに近い微細介在物とすることができる。具体的に
は、このESR法により処理した後の介在物の粒径は10μ
m以下のものとすることができ、大きな介在物(数10μ
m程度の粒径の介在物)を完全に除去することができ
る。 (発明が解決しようとする課題) しかし、これらの公知手段では、清浄鋼溶製の際に、
介在物量が著しく低減され、かつ鋼中に残留する介在物
の粒径が10μm以下である超清浄鋼を大量に生産するこ
とができない。 すなわち、前記したまたはに示したフラックス吹
込法またはガスバブリング法では溶鋼中に分布する微細
な介在物(数10〜数100μm)をスラグに接触させて除
去する手段であるため、あるレベル(例えば、溶鋼中の
酸素濃度T.
〔0〕≧20ppm)までは介在物の量を低減す
ることができるが、それ以上の清浄度を期待する場合、
決して効果的とは言えない。 すなわちこれらの方法で数10μmの介在物を溶鋼中で
凝集させて浮上させるためには、数十分間の処理を行う
ことが必要であり、かかる処理を行っても50μm以上の
介在物は残る。したがって、20〜50μmの粒径の介在物
以外の介在物を低減させる方法として他に効果的な方法
を採用する必要がある。 また、に示したESR法は清浄化、介在物形態制御の
容易さの点では有効な手段であるが、冷塊(鋼片)を溶
融させためのエネルギー(再溶解熱)が必要なこと、処
理後直ちに冷却凝固させるために溶鋼中に残留した介在
物を除去し難いという欠点を有している。すなわち、ES
R法はその工程上エネルギーを省略・低減することはで
きず、またスラグ層通過後は水冷モールド内で直ちに受
鋼するため、巻込んだスラグを再び浮上させるには、冷
却速度を遅くすることが必要であるが、偏析防止、組織
制御の点で十分な時間を確保することができない。 すなわち、ESR法は設備上、コスト上からも大量処理
には不適であり、供給する電力量を増加させて処理効果
を向上させようとしても再溶解させる速度(溶鋼滴下速
度)は、大量処理(例えば50〜100kg/秒)には至らず、
清浄鋼を大量に供給することはできないのである。 ここに、本発明の目的は、清浄鋼溶製の際に介在物量
が著しく低減され、かつ鋼中に残留する介在物の粒径が
10μm以下である超清浄鋼を大量に生産することができ
る、清浄鋼の溶製方法を提供することにある。 (課題を解決するための手段) 本発明者らは、上記の課題を解決するため、従来から
広く知られている流滴脱ガス処理法について詳細にその
内容を検討した。流滴脱ガス法は、真空排気された容器
に溶鋼を注入して流滴を微細化させることにより溶鋼を
脱ガスする方法であり、従来から100μm以上の粒径の
介在物を除去することができる手段とされていた。この
ときの流滴の径は、中心流束近傍では1〜数cm程度であ
り、また周囲の飛散流滴部では0.1〜1cm程度であった。 本発明者らの検討の結果、 (a)流滴脱ガス法において、その溶鋼の滴を微細化
し、流滴の直径を1mm以下、好ましい数100μm以下にす
ると、その流滴に含まれた介在物は表面張力の作用によ
り、流滴表面に浮上・凝集することを見い出した。第1
図に流滴の直径を約100μmとした際の溶鋼流滴の粒子
構造の写真を示す。第1図から明らかなように、直径が
10μm超の介在物が流滴表面に浮上・凝集しており、溶
鋼流滴内部には10μm以下の介在物が残留しているにす
ぎないことを知見するとともに、 (b)この後にかかる流滴を溶融スラグ中を通過させれ
ば流滴表面の介在物をスラグが完全に吸収することがで
きることを知見して、本発明を完成した。 ここに本発明の要旨とするところは、真空排気された
容器に溶鋼を注入して流滴を微細化させることにより溶
鋼を脱ガスする流摘脱ガス処理法を利用した清浄鋼の溶
製方法であって、 (i)流滴化ノズル内において溶鋼中に不活性ガスを混
入させることによって前記流滴の直径を10μm〜1mmに
微細化すること、および (ii)前記流滴を前記容器内で溶融しているCaO−CaF2
−Al2O3系スラグ中を通過させることを特徴とする流滴
脱ガス法を利用した清浄鋼の溶製方法である。 (作用) 以下、本発明を作用効果とともに詳述する。なお、本
明細書において特にことわりがない限り、「%」は「重
量%」を意味するものとする。 本発明は、溶鋼の微細化により、脱ガス効果の向上と
共に、微細介在物の流滴表面への浮上を発見したことを
起因する。 まず、本発明において、溶鋼の直径が10〜数100μm
程度の微細溶鋼になると、その中に含まれていた介在物
は、相互の表面張力の作用(界面張力)により、微細溶
鋼の表面に浮き上げられる。前述した第1図に示すよう
に、この溶鋼滴が数100μm程度になると10数μmの介
在物が浮き上っているのが観察できる。 この介在物の浮上は、流滴径が大きい従来の流滴脱ガ
ス法では得られなかった効果であり、本発明において流
滴の直径を10μm〜1mmと微細化することにより得られ
た効果である。 溶鋼流滴は液体のまま、スラグ層中を通過させる必要
があるが、流滴直径が10μmより小さくなると、流滴か
らの熱損失が過大となり、液体状態を維持することが難
しくなる。また直径をこれより小さくするには、流滴化
のために所要エネルギーが過大となる。 なお、溶鋼の流滴化は従来の流滴脱ガス法と同様に行
えばよく、さらにその直径を10μm〜1mm程度にするに
はノズル内の溶鋼の中に微量のArガスを混入させ、真空
下でのガスの急激な膨張を利用し溶鋼を微細化すればよ
い。 次に、本発明において用いる溶解スラグ層について説
明する。 溶鋼流滴を液体のままスラグ層を化させるためには、
スラグ層を高温に維持し、かつ溶解させておくことが必
要である。好ましくは溶鋼温度以上の高温にするのがよ
い。 また、本発明はスラグ層を真空雰囲気下におくためス
ラグの組成や昇熱方法にはそれぞれ好適な条件がある。 スラグの昇熱方法: 真空下での昇熱方法としては、電気エネルギーを利用
して直接的に加熱する方法として、アーク加熱法、プラ
ズマ加熱法等があり、また黒鉛を利用して間接的に加熱
する誘導加熱法等がある。いずれもスラグを溶融させる
際に多量のガスを使用しないという特徴があり真空雰囲
気を維持する上で有効である。 スラグの組成: スラグの昇熱方法と同様、真空を維持する上でスラグ
の組成にも好適な範囲がある。すなわち、介在物を吸収
し易いスラグとして、CaO−CaF2−Al2O3系のスラグが挙
げられるが、かかるスラグが得ばれたのは、溶鋼の処理
温度において液体(溶融している)であること、および
スラグの粘度が低いことという特性を具備しているから
であり、これに加えて、真空中で大量のガスを発生しな
いためである。ESR法で使用されるCaF2を大量に含むス
ラグ系では真空中でガスを良く発生するが、本発明にお
いては、スラグ粘度は低く、真空度を維持できない程の
量でもないので使用することができる。 そして、前記流滴を溶融スラグ中を通過させる。溶鋼
流滴を液体のままスラグ層を通過させることは、流滴表
面に浮上した介在物を溶融スラグに吸収され易くするた
めに有効である。すなわち、流滴化した溶鋼が溶融スラ
グ中を通過するためには、液体状態を維持している方が
通過し易いからである。溶融スラグ層を通過した流滴は
再び溶鋼プールに集められるが、この時にはスラグ中に
吸収されなかった介在物の一部、および溶鋼とともに溶
鋼プール中に巻込まれたスラグの一部などを、再び溶鋼
中で浮上させ易くする効果がある。ERS法では溶融スラ
グ層を通過した溶鋼滴は水冷モールド内で直ちに凝固さ
れるのに対し、本発明にかかる方法は、タンディッシュ
等における流滴脱ガス処理であり、溶鋼として再び回収
することもできるので、介在物の浮上分離、除去として
は非常に有効な手段である。 なお、第2図に本発明の原理を模式的に示す。真空雰
囲気下にあって微細化された流滴20の表面に浮上した介
在物22が、溶融しているスラグ層24を通過する際に、ス
ラグに吸収され、前記スラグの下部には清浄化された溶
鋼26が溶製されていることがわかる。 さらに、本発明を実施例を用いて詳述するが、これは
あくまでも本発明の例示であって、これにより本発明が
不当に制限されるものではない 実施例1 第1表に示す組成を有する、Alで脱酸した溶鋼200kg
を20mmφのノズルを通して真空槽内に注入し、これを流
滴化させる処理において、ノズル下方、約1mの位置に、
黒鉛容器に入れた第2表に示す組織を有するスラグを、
外部からの高周波誘導にて黒鉛を加熱することにより溶
融させ、流滴溶鋼をこれに滴下させた。流滴量は360kg/
minであった。なお、この時の溶鋼の温度は1600℃であ
り、また溶融スラグの温度は約1570℃であった。 なお、ノズル内で溶鋼中にArガスを混入することによ
り、溶鋼流滴の最大径を1mm以下と微細化することがで
き、その大半が数100μmのものであった。このときの
溶鋼流滴径の分布を第3図に、また溶鋼流滴の粒子構造
の写真を第4図に示す。 この処理に於いて処理前には、溶鋼中の酸素濃度T.
〔0〕は、25ppmであったが、処理後には9ppmにまで低
減することができた。 本発明と同じ条件であって、スラグを通過させない比
較例におけるT.
〔0〕の低減状況を本発明例とともに第
3表に示す。なお各T.
〔0〕値は測定回数(N数)の平
均値である。 スラグの有無にかかわらず溶鋼を微細化させると、数
100μmレベルの流滴には20μm程度の介在物が表面に
浮き出している様子が観察された。 スラグを通すとこれらの介在物が除去されて最大介在
物も15μmとなり数も少なくなる。スラグがない場合、
50μm以上の大きなものはほとんど全量が除去できる
が、介在物個数は余り少なくはできなかった。 さらに、従来の各種清浄鋼溶製法で溶製した場合のT.
〔0〕値や介在物個数、介在物の大きさ等を比較し第4
表に示す。 本発明では、十分にESR法相当の清浄度を確保するこ
とができていることが明らかである。 なお、比較例でのESR法では、第2表に示す組成のス
ラグを用い、電極組成をほぼ第1表と同等の成分の鋼片
とした。またフラックス吹込法におよびガスバブリング
法においては、スラグ組成を取鍋耐火物溶損防止の観点
からCao=55%、CaF2=20%、Al2O3=25%とし、これを
事前に溶融させた後、固化し粉砕したものを供した。 処理速度は、本発明例では約6kg/秒であり、200kg溶
鋼を約30秒で処理したものであって、これは、10分間に
溶鋼4トンを処理したことに相当する。これに対して比
較例としてのESR法の結果は、200kgを処理するのに約55
分を要したものであり、ESR法により清浄鋼と同程度の
清浄度を有する清浄鋼を約1/100の処理時間で溶製する
ことができたことになる。 さらに本実施例では処理後のSは、0.006%となり、
脱Sが進行したこともわかる。これに対してスラグを用
いない比較例では脱Sしなかった。 従って本発明は、介在物低減とともに脱S処理として
も有効である。 実施例2 Alで脱酸した溶鋼2.2トンを40mmφのノズルを通して
真空槽内に注入し、これを流滴化させる処理において、
ノズル下方約1mの位置に、MaO−Cを主成分とする耐火
物に入れたノズルを非移行式プラズマトーチで溶解させ
て、流滴溶鋼をこれに滴下させた。溶鋼の温度は、1580
℃で、溶融スラグの溶融部での温度は1600℃以上の高温
になっているものと推定した。 溶鋼流滴径は、ノズル内溶鋼へのArガス混入条件の適
性化、およびノズル内容鋼への旋回エネルギーの寄与、
またはこれらの併用等をすることにより実施例1で得ら
れたものと同程度の流滴径(最大径1mm、大半の径が数1
00μm)を得ることができた。 本実施例では、溶融スラグとしてCaO=50%、CaF2=2
5%、Al2O3=20%の組成のものを供した。流滴溶鋼の滴
下直前にはスラグの全量を溶融させることはできなかっ
たが、溶鋼がある程度容器内に蓄積された後は、添加し
たスラグのほぼ全量をプラズマで溶融させることができ
た。 本実施例での清浄度の結果を第5表に示す。 第5表から、実施例1と同様、流滴溶鋼の径を微細化
すればその清浄度を向上できることが判る。 また、比較例として、溶鋼を注入するノルズからArガ
スを吹込まずに、流滴径が大きいままの処理の場合を併
記した。 実施例からを判るように、本発明例では溶鋼流滴が微
細化できば介在物も少なくできて、かつ残留する介在物
の大きさも小さいものとすることができる。 また、本発明例では35kg/秒の処理であり、10分間で
約20トンの溶鋼を処理したのに相当する。 実施例3 実施例2と同じ処理条件で、スラグの組成をCaO=40
%、CaF2=40%、Al2O3=20%と変更して、処理を行っ
た。この場合でも溶鋼の清浄化を促進することができ、
第6表に示す結果を得た。 比較例として溶融スラグとなり難いCaO=75%、Al2O3
=25%のスラグ系の場合の結果を併記した。 比較例に示す、スラグを溶融できない場合には、流滴
化した溶鋼はスラグの上に蓄積し、しばらくして溶鋼の
表面に一部のスラグが浮上するという状況を呈したが、
そのスラグも十分に溶融するに至らず、結局、溶鋼の清
浄度を向上させることはできなかった。この実施例から
も、スラグを溶融させておくことが本発明において重要
であることがわかる。 (発明の効果) 本発明により、溶鋼中の酸素濃度を10ppm以下とし、
とりわけ、溶鋼中の介在物の個数の低減させることがで
き、その大きさも15μm以下という超清浄鋼を溶製する
ことができて、さらに、これを量産することができるこ
ととなった。 かかる効果を有する本発明の意義は極めて著しい。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明における溶鋼の流滴の粒子構造を示す
写真; 第2図は、本発明を原理を模式的に示す略式説明図; 第3図は、溶鋼の流滴径の分布を示すグラフ;および 第4図は、本発明の実施例における溶鋼の流滴の粒子構
造を示す写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭50−149535(JP,A) 特開 昭51−100922(JP,A) 特公 昭52−25525(JP,B2) 特公 昭54−30887(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空排気された容器に溶鋼を注入して流滴
    を微細化させることにより溶鋼を脱ガスする流滴脱ガス
    処理法を利用した清浄鋼の溶製方法であって、 (i)流滴化ノズル内において溶鋼中に不活性ガスを混
    入させることによって前記流滴の直径を10μm〜1mmに
    微細化すること、および (ii)前記流摘を前記容器内で溶融しているCaO−CaF2
    −Al2O3系スラグ中を通過させることを特徴とする流滴
    脱ガス法を利用した清浄鋼の溶製方法。
JP1084586A 1989-04-03 1989-04-03 流滴脱ガス法を利用した清浄鋼の溶製方法 Expired - Lifetime JP2614915B2 (ja)

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