JP2614453B2 - オルガノポリシロキサン系ホットメルト接着剤 - Google Patents
オルガノポリシロキサン系ホットメルト接着剤Info
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- JP2614453B2 JP2614453B2 JP62183944A JP18394487A JP2614453B2 JP 2614453 B2 JP2614453 B2 JP 2614453B2 JP 62183944 A JP62183944 A JP 62183944A JP 18394487 A JP18394487 A JP 18394487A JP 2614453 B2 JP2614453 B2 JP 2614453B2
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- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09J—ADHESIVES; NON-MECHANICAL ASPECTS OF ADHESIVE PROCESSES IN GENERAL; ADHESIVE PROCESSES NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE; USE OF MATERIALS AS ADHESIVES
- C09J183/00—Adhesives based on macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing silicon, with or without sulfur, nitrogen, oxygen, or carbon only; Adhesives based on derivatives of such polymers
- C09J183/04—Polysiloxanes
- C09J183/08—Polysiloxanes containing silicon bound to organic groups containing atoms other than carbon, hydrogen, and oxygen
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- Silicon Polymers (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、室温より高い温度において溶融して流動性
液体となり、室温まで冷却すると非流動体となり、しか
も冷却過程において接触している物体に接着することが
できる、オルガノポリシロキサン系ホットメルト接着剤
に関するものである。
液体となり、室温まで冷却すると非流動体となり、しか
も冷却過程において接触している物体に接着することが
できる、オルガノポリシロキサン系ホットメルト接着剤
に関するものである。
[従来の技術] 従来、室温において非流動性であり、加熱時に流動性
となる、いわゆる熱可塑性のオルガノポリシロキサンは
余り知られていない。さらに、流動性のある状態から、
冷却されて非流動状態となる際に、接触している物体に
接着性を示すオルガノポリシロキサンを主剤とするホッ
トメルト接着剤はこれまでに知られていない。オルガノ
ポリシロキサン系ではないケイ素原子含有ポリマー系ホ
ットメルト接着剤として特公昭62−23797号に係るもの
が知られているが、ポリオレフィンを骨格とするので耐
熱性、耐寒性、耐候性、耐水性などが良好でない。
となる、いわゆる熱可塑性のオルガノポリシロキサンは
余り知られていない。さらに、流動性のある状態から、
冷却されて非流動状態となる際に、接触している物体に
接着性を示すオルガノポリシロキサンを主剤とするホッ
トメルト接着剤はこれまでに知られていない。オルガノ
ポリシロキサン系ではないケイ素原子含有ポリマー系ホ
ットメルト接着剤として特公昭62−23797号に係るもの
が知られているが、ポリオレフィンを骨格とするので耐
熱性、耐寒性、耐候性、耐水性などが良好でない。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明の目的は、室温において非流動性であり、加熱
により流動性の液体となり、冷却によって再び非流動性
となり、冷却の過程において接触している物体に良好に
接着し、耐熱性、耐寒性、耐候性、耐水性などがすぐれ
たオルガノポリシロキサン系ホットメルト接着剤を提供
することにある。
により流動性の液体となり、冷却によって再び非流動性
となり、冷却の過程において接触している物体に良好に
接着し、耐熱性、耐寒性、耐候性、耐水性などがすぐれ
たオルガノポリシロキサン系ホットメルト接着剤を提供
することにある。
[問題点の解決手段とその作用] 本発明の目的は、R1R2SiO単位またはR1R2 2SiO1/2単位
[ここでR1は式−R3−CNで示される基(式中R3は少なく
とも1つの芳香族環を含む二価の有機基である)であ
り、R2は低級アルキル基である]を含み、等方性液体と
なる温度が40℃以上であるオルガノポリシロキサンをホ
ットメルト接着剤の主成分とすることにより達成され
る。
[ここでR1は式−R3−CNで示される基(式中R3は少なく
とも1つの芳香族環を含む二価の有機基である)であ
り、R2は低級アルキル基である]を含み、等方性液体と
なる温度が40℃以上であるオルガノポリシロキサンをホ
ットメルト接着剤の主成分とすることにより達成され
る。
これを詳しく説明すると、本発明によるホットメルト
接着剤は実質的にR1R2SiO単位またはR1R2 2SiO1/2単位を
含み、等方性液体となる温度が40℃以上であるオルガノ
ポリシロキサンを主成分とするものであるが、このオル
ガノポリシロキサンの構造は直鎖状、分岐状、環状、網
目状の何れでも良い。等方性液体となる温度(以下、
「Tiso」という)が約50〜200℃の、実際の使用に最適
な温度となるためには、オルガノポリシロキサンの構造
は直鎖状か僅かの分岐を含む直鎖状であることが好まし
い。ここでTisoとは、物質が加熱されるにともなって、
固体状態から場合によって液晶状態を経て、最終的に等
方性の、すなわち、光学的異方性のない液体となる温度
のことである。Tisoはオルガノポリシロキサンの分子
量、分子構造、有機置換基の種類と含有量に大きく左右
される。該オルガノポリシロキサンの分子量に特に限定
はないが、良好な接着性、望ましいTisoを得るためには
分子量が1000以上、100,000以下であることが好まし
い。
接着剤は実質的にR1R2SiO単位またはR1R2 2SiO1/2単位を
含み、等方性液体となる温度が40℃以上であるオルガノ
ポリシロキサンを主成分とするものであるが、このオル
ガノポリシロキサンの構造は直鎖状、分岐状、環状、網
目状の何れでも良い。等方性液体となる温度(以下、
「Tiso」という)が約50〜200℃の、実際の使用に最適
な温度となるためには、オルガノポリシロキサンの構造
は直鎖状か僅かの分岐を含む直鎖状であることが好まし
い。ここでTisoとは、物質が加熱されるにともなって、
固体状態から場合によって液晶状態を経て、最終的に等
方性の、すなわち、光学的異方性のない液体となる温度
のことである。Tisoはオルガノポリシロキサンの分子
量、分子構造、有機置換基の種類と含有量に大きく左右
される。該オルガノポリシロキサンの分子量に特に限定
はないが、良好な接着性、望ましいTisoを得るためには
分子量が1000以上、100,000以下であることが好まし
い。
R1R2SiO単位またはR1R2 2SiO1/2単位はオルガノポリシ
ロキサンにホットメルト接着性を付与するのに必須の構
造単位であり、オルガノポリシロキサン1分子当たり必
ず1単位含まれていなければならない。ここにR1は式−
R3−CNで示される基であり、R3は少なくとも1つ芳香族
環を含む二価の有機基である。このR3はオルガノポリシ
ロキサンにホットメルト性を与えるのに重要な役割を果
たし、シアノ基は接着性を与えるに重要な役割を果た
す。シアノ基は芳香族環に直接結合していることが好ま
しく、芳香族環はR3に2個以上含まれていることが好ま
しい。また、芳香族環は適当な連結基を介して珪素原子
に結合していることが好ましく、連結基としてはアルキ
レン基、アルキレノキシ基、アルキレノキシアルキル基
が例示される。R3として次に示される基が例示される。
ロキサンにホットメルト接着性を付与するのに必須の構
造単位であり、オルガノポリシロキサン1分子当たり必
ず1単位含まれていなければならない。ここにR1は式−
R3−CNで示される基であり、R3は少なくとも1つ芳香族
環を含む二価の有機基である。このR3はオルガノポリシ
ロキサンにホットメルト性を与えるのに重要な役割を果
たし、シアノ基は接着性を与えるに重要な役割を果た
す。シアノ基は芳香族環に直接結合していることが好ま
しく、芳香族環はR3に2個以上含まれていることが好ま
しい。また、芳香族環は適当な連結基を介して珪素原子
に結合していることが好ましく、連結基としてはアルキ
レン基、アルキレノキシ基、アルキレノキシアルキル基
が例示される。R3として次に示される基が例示される。
(但し、式中nおよびmは1以上10以下の整数。) R2は低級アルキル基であり、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、ブチル基が例示される。経済性、入手の容易
さの観点からはメチル基であることが好ましい。
ロピル基、ブチル基が例示される。経済性、入手の容易
さの観点からはメチル基であることが好ましい。
R1R2SiO単位またはR1R2 2SiO1/2単位は、オルガノポリ
シロキサン1分子中1単位以上存在する必要があるが、
良好なホットメルト接着性およびTisoを得るために全構
成単位が30モルパーセント以上がこの単位であることが
好ましく、50モルパーセント以上であることが更に好ま
しい。
シロキサン1分子中1単位以上存在する必要があるが、
良好なホットメルト接着性およびTisoを得るために全構
成単位が30モルパーセント以上がこの単位であることが
好ましく、50モルパーセント以上であることが更に好ま
しい。
本発明におけるオルガノポリシロキサンの、R1R2SiO
単位またはR1R2 2SiO1/2単位以外の構成単位は任意であ
るが、ホットメルト接着性、経済性、入手の容易さなど
の観点からジアルキルシロキサン単位、ジアリールシロ
キサン単位、アルキルアリールシロキサン単位であるこ
とが好ましい。さらにはジメチルシロキサン単位、ジフ
ェニルシロキサン単位、メチルフェニルシロキサン単位
であることが好ましい。これらの単位の外に、直鎖状分
子、分枝状分子および網目状分子の場合に分子鎖の末端
にはトリオルガノシロキサン単位が存在し、分岐状分子
の場合、分子の分岐点にはモノオルガノシロキサン単位
が存在する。トリオルガノシロキサン単位やモノオルガ
ノシロキサン単位にR1で示される基が含まれても良い。
また、珪素原子に結合する基として、少量の水酸基、水
素原子、アルコキシ基が含まれていても良い。
単位またはR1R2 2SiO1/2単位以外の構成単位は任意であ
るが、ホットメルト接着性、経済性、入手の容易さなど
の観点からジアルキルシロキサン単位、ジアリールシロ
キサン単位、アルキルアリールシロキサン単位であるこ
とが好ましい。さらにはジメチルシロキサン単位、ジフ
ェニルシロキサン単位、メチルフェニルシロキサン単位
であることが好ましい。これらの単位の外に、直鎖状分
子、分枝状分子および網目状分子の場合に分子鎖の末端
にはトリオルガノシロキサン単位が存在し、分岐状分子
の場合、分子の分岐点にはモノオルガノシロキサン単位
が存在する。トリオルガノシロキサン単位やモノオルガ
ノシロキサン単位にR1で示される基が含まれても良い。
また、珪素原子に結合する基として、少量の水酸基、水
素原子、アルコキシ基が含まれていても良い。
本発明におけるオルガノポリシロキサンの製造方法は
特に限定されないが、当業者に公知の方法で製造するこ
とができる。例えば、珪素原子結合水素原子含有ポリシ
ロキサンに白金系触媒の存在下、アルケニル基、シアノ
基、フェニル基を同時に含有する化合物を作用させるこ
とにより、アルケニル基と珪素原子結合水素原子との付
加反応で得られる。この際、反応は溶媒中室温あるいは
加温下で行うことが推奨される。溶媒としては、ベンゼ
ン、トルエン、キシレンのような芳香族類、ヘキサン、
エプタンのような脂肪族類、テトラヒドロフラン、ジエ
チルエーテルのようなエーテル類、メタノール、エタノ
ール、プロパノール、ブタノールのようなアルコール
類、アセトン、メチルエチルケトンのようなケトン類、
酢酸エチル、酢酸ブチルのようなエステル類、四塩化炭
素、トリクロロエタン、クロロホルムのような塩素化炭
化水素類、さらにはジメチルフォルムアミド、ジメチル
スルフォキシド等が推奨される。また、2種類以上の溶
媒を組み合わせて用いても良い。
特に限定されないが、当業者に公知の方法で製造するこ
とができる。例えば、珪素原子結合水素原子含有ポリシ
ロキサンに白金系触媒の存在下、アルケニル基、シアノ
基、フェニル基を同時に含有する化合物を作用させるこ
とにより、アルケニル基と珪素原子結合水素原子との付
加反応で得られる。この際、反応は溶媒中室温あるいは
加温下で行うことが推奨される。溶媒としては、ベンゼ
ン、トルエン、キシレンのような芳香族類、ヘキサン、
エプタンのような脂肪族類、テトラヒドロフラン、ジエ
チルエーテルのようなエーテル類、メタノール、エタノ
ール、プロパノール、ブタノールのようなアルコール
類、アセトン、メチルエチルケトンのようなケトン類、
酢酸エチル、酢酸ブチルのようなエステル類、四塩化炭
素、トリクロロエタン、クロロホルムのような塩素化炭
化水素類、さらにはジメチルフォルムアミド、ジメチル
スルフォキシド等が推奨される。また、2種類以上の溶
媒を組み合わせて用いても良い。
本発明によるホットメルト接着剤はR1R2SiO単位また
はR1R2 2SiO1/2単位を含み、等方性液体となる温度が40
℃以上であるオルガノポリシロキサンの他に種々の添加
剤を含有していてもよい。例えば、ヒュームドシリカ、
沈降法シリカ、ヒューズドシリカ、粉砕石英、シリカゲ
ル、シリカバルーン、カーボンブラック、マイカ、タル
ク、炭酸カルシウム、ガラス繊維、酸化鉄、酸化チタ
ン、アルミナ、水酸化アルミ、ケイソウ土のような無機
充填剤、シリコーンオイル、鉱油、炭化水素油のような
油類、着色用顔料、染料、酸化防止剤、耐熱添加剤、難
燃剤などを含有していても良い。
はR1R2 2SiO1/2単位を含み、等方性液体となる温度が40
℃以上であるオルガノポリシロキサンの他に種々の添加
剤を含有していてもよい。例えば、ヒュームドシリカ、
沈降法シリカ、ヒューズドシリカ、粉砕石英、シリカゲ
ル、シリカバルーン、カーボンブラック、マイカ、タル
ク、炭酸カルシウム、ガラス繊維、酸化鉄、酸化チタ
ン、アルミナ、水酸化アルミ、ケイソウ土のような無機
充填剤、シリコーンオイル、鉱油、炭化水素油のような
油類、着色用顔料、染料、酸化防止剤、耐熱添加剤、難
燃剤などを含有していても良い。
本発明によるホットメルト接着剤は通常のホットメル
ト接着剤と同様の方法で使用することができる。すなわ
ち、室温で非流動状態にあるホットメルト接着剤を被着
物に押し付けながらTiso以上の温度に加熱し、室温まで
冷却して接着させる方法、及び、Tiso以上に加熱して液
状となったホットメルト接着剤を被着物に塗布し、室温
まで冷却して接着させる方法がある。
ト接着剤と同様の方法で使用することができる。すなわ
ち、室温で非流動状態にあるホットメルト接着剤を被着
物に押し付けながらTiso以上の温度に加熱し、室温まで
冷却して接着させる方法、及び、Tiso以上に加熱して液
状となったホットメルト接着剤を被着物に塗布し、室温
まで冷却して接着させる方法がある。
本発明によるホットメルト接着剤は、通常のホットメ
ルト接着剤と同様の分野において有用であるが、特に電
気、電子、機械、車両、建築、プラッスチック加工、テ
キスタイル、製本など産業分野において、金属、ガラ
ス、セラミック、プラスチック、フィルム、布、紙など
のためのホットメルト接着剤として有用である。
ルト接着剤と同様の分野において有用であるが、特に電
気、電子、機械、車両、建築、プラッスチック加工、テ
キスタイル、製本など産業分野において、金属、ガラ
ス、セラミック、プラスチック、フィルム、布、紙など
のためのホットメルト接着剤として有用である。
[実施例] 以下に実施例を挙げて本発明を説明する。例中、
「部」とあるのは「重量部」のことであり、「パーセン
ト」または「%」とあるのは「重量パーセント」のこと
である。粘度は25℃における値である。
「部」とあるのは「重量部」のことであり、「パーセン
ト」または「%」とあるのは「重量パーセント」のこと
である。粘度は25℃における値である。
実施例1 両末端トリメチルシロキシ基封鎖のポリメチル水素シ
ロキサン(粘度30cs)15部、トルエン400部、塩化白金
酸のイソプロピルアルコール溶液(2%)0.3部を4つ
口フラスコに仕込み、70℃に加熱しながらp,p′−アリ
ロキシシアノビフェニル55.3部を加えた。6時間リフラ
ックスさせたところ、赤外分光分析(IR)および核磁気
共鳴分析(NMR)によりケイ素原子結合水素原子の消失
が確認された。反後液を濾過後、減圧蒸留によりトルエ
ンおよび未反応物を留去した。残渣(以下「AP−1」と
いう)はNMRにより、両末端トリメチルシロキシ基封鎖
のポリメチル(P,P′−シアノジフェニルオキシプロピ
ル)シロキサンであることが確認された。AP−1はTiso
160℃であり、室温ではフィルム形成性のプラスチック
状固体であった。このAP−1を170℃に加熱して溶融さ
せ、ステンレス板の上に塗布したところ、AP−1はすぐ
に固化した。10分後にAP−1をナイフでステンレス板か
ら剥そうとしたが、強固に接着しており完全には剥せな
かった。
ロキサン(粘度30cs)15部、トルエン400部、塩化白金
酸のイソプロピルアルコール溶液(2%)0.3部を4つ
口フラスコに仕込み、70℃に加熱しながらp,p′−アリ
ロキシシアノビフェニル55.3部を加えた。6時間リフラ
ックスさせたところ、赤外分光分析(IR)および核磁気
共鳴分析(NMR)によりケイ素原子結合水素原子の消失
が確認された。反後液を濾過後、減圧蒸留によりトルエ
ンおよび未反応物を留去した。残渣(以下「AP−1」と
いう)はNMRにより、両末端トリメチルシロキシ基封鎖
のポリメチル(P,P′−シアノジフェニルオキシプロピ
ル)シロキサンであることが確認された。AP−1はTiso
160℃であり、室温ではフィルム形成性のプラスチック
状固体であった。このAP−1を170℃に加熱して溶融さ
せ、ステンレス板の上に塗布したところ、AP−1はすぐ
に固化した。10分後にAP−1をナイフでステンレス板か
ら剥そうとしたが、強固に接着しており完全には剥せな
かった。
比較例として、上記のp,p′−アリロキシシアノビフ
ェニル55.3部の代わりにp−アリロキシビフェニル49.2
部を用いて同様の実験を行ったところ、ステンレス板に
は全く接着せず、爪先でこするだけで容易にはがれてし
まった。
ェニル55.3部の代わりにp−アリロキシビフェニル49.2
部を用いて同様の実験を行ったところ、ステンレス板に
は全く接着せず、爪先でこするだけで容易にはがれてし
まった。
実施例2 両末端トリメチルシロキシ基封鎖のポリメチル水素シ
ロキサン(粘度30cs)15部、トルエン100部、塩化白金
酸のイソプロピルアルコール溶液(2%)0.3部を4つ
口フラスコに仕込み、70℃に加熱しながらP−ビニルベ
ンジルクロライド36部を滴下した。滴下終了後6時間リ
フラックスさせたところ、IRおよびNMRによりケイ素原
子結合水素原子の消失が確認された。反応液を濾過後、
減圧蒸留によりトルエンおよび未反応物を留去した。残
渣(以下「CP−1」という)はNMRにより、両末端トリ
メチルシロキシ基封鎖のポリメチル(p−クロロメチル
フェニルエチル)シロキサンであることが確認された。
ロキサン(粘度30cs)15部、トルエン100部、塩化白金
酸のイソプロピルアルコール溶液(2%)0.3部を4つ
口フラスコに仕込み、70℃に加熱しながらP−ビニルベ
ンジルクロライド36部を滴下した。滴下終了後6時間リ
フラックスさせたところ、IRおよびNMRによりケイ素原
子結合水素原子の消失が確認された。反応液を濾過後、
減圧蒸留によりトルエンおよび未反応物を留去した。残
渣(以下「CP−1」という)はNMRにより、両末端トリ
メチルシロキシ基封鎖のポリメチル(p−クロロメチル
フェニルエチル)シロキサンであることが確認された。
4つ口フラスコにp,p′−シアノフェニルフェノール
のナトリウム塩のエタノール溶液(10%)167部、トル
エン200部、CP−1を15.8部を仕込み、20時間リフラッ
クスさせた。フラスコ内の反応液が弱酸性になるように
希塩酸水を加えた後、減圧蒸留により溶媒を留去した。
残渣をクロロホルムに溶解し、水洗した後クロロフォル
ムを留去すると、Tiso140℃、淡褐色の固体が得られ
た。この固体ポリマ(以下「AP−2」という)は分析の
結果、CP−1の全塩素原子がシアノジフェニルオキシ基
に置き換えられたものであることが判明した。AP−2を
ガラス板の上に乗せ、ガラス板を160℃に加熱すること
によりAP−2を溶融させたのち、室温に1時間放置し
た。ガラス板上のAP−2をナイフで剥そうとしたが、完
全には剥すことができなかった。
のナトリウム塩のエタノール溶液(10%)167部、トル
エン200部、CP−1を15.8部を仕込み、20時間リフラッ
クスさせた。フラスコ内の反応液が弱酸性になるように
希塩酸水を加えた後、減圧蒸留により溶媒を留去した。
残渣をクロロホルムに溶解し、水洗した後クロロフォル
ムを留去すると、Tiso140℃、淡褐色の固体が得られ
た。この固体ポリマ(以下「AP−2」という)は分析の
結果、CP−1の全塩素原子がシアノジフェニルオキシ基
に置き換えられたものであることが判明した。AP−2を
ガラス板の上に乗せ、ガラス板を160℃に加熱すること
によりAP−2を溶融させたのち、室温に1時間放置し
た。ガラス板上のAP−2をナイフで剥そうとしたが、完
全には剥すことができなかった。
比較列として、p,p′−シアノフェニルフェノールの
ナトリウム塩のエタノール溶液(10%)167部の代わり
に、p−フェニルフェノールのナトリウム塩のエタノー
ル溶液(10%)148部を用いて同様に実験を行ったとこ
ろ、このポリマは全くガラス板に接着性を示さず、自然
にはがれてしまった。
ナトリウム塩のエタノール溶液(10%)167部の代わり
に、p−フェニルフェノールのナトリウム塩のエタノー
ル溶液(10%)148部を用いて同様に実験を行ったとこ
ろ、このポリマは全くガラス板に接着性を示さず、自然
にはがれてしまった。
実施例3 4つ口フラスコにテトラキス(ジメチル水素シロキ
シ)シラン20部、トルエン80部、塩化白金酸のイソプロ
ピルアルコール溶液(2%)0.2部を仕込み、70℃に加
熱した。ついでビニルベンジルクロライドの50%トルエ
ン溶液74部を滴下ロートより滴下した。滴下終了後6時
間リフラックスさせ、反応液をNMRで分析したところ、
ケイ素原子結合水素原子の消失が確認された。反応液を
濾過後減圧蒸留により溶媒及び未反応物を除去した。残
渣を(以下「CP−2」という)は分析の結果、次の式で
示されるポリシロキサンであることが確認された。
シ)シラン20部、トルエン80部、塩化白金酸のイソプロ
ピルアルコール溶液(2%)0.2部を仕込み、70℃に加
熱した。ついでビニルベンジルクロライドの50%トルエ
ン溶液74部を滴下ロートより滴下した。滴下終了後6時
間リフラックスさせ、反応液をNMRで分析したところ、
ケイ素原子結合水素原子の消失が確認された。反応液を
濾過後減圧蒸留により溶媒及び未反応物を除去した。残
渣を(以下「CP−2」という)は分析の結果、次の式で
示されるポリシロキサンであることが確認された。
Si[OSi(CH3)2−R]4 4つ口フラスコにp,p′−シアノフェニルフェノール1
5部、エタノール100部、微粒状水酸化ナトリウム3.1部
を仕込み、水酸化ナトリウムが完全に溶けるまで加熱撹
拌した。ここにCP−2を17.1部とトルエンを200部投入
し18時間リフラックスした。反応液が弱酸性になるよう
に希塩酸水を加えた後、減圧蒸留により溶媒を留去し
た。残渣をクロロホルムに溶解し、水洗した後クロロフ
ォルムを留去すると、Tiso136℃の白色アメ状物質が得
られた。このアメ状ポリマ(以下「AP−3」という)は
分析の結果、CP−2の全塩素原子がシアノジフェニルオ
キシ基に置き換えられたものであることが判明した。AP
−3をアルミニウム板の間に挟み、150℃に加熱後室温
に30分放置することによってアルミニウム板同士を接着
させた。この接着サンプルの引っ張り接着力を測定した
ところ、550g/cm2であった。
5部、エタノール100部、微粒状水酸化ナトリウム3.1部
を仕込み、水酸化ナトリウムが完全に溶けるまで加熱撹
拌した。ここにCP−2を17.1部とトルエンを200部投入
し18時間リフラックスした。反応液が弱酸性になるよう
に希塩酸水を加えた後、減圧蒸留により溶媒を留去し
た。残渣をクロロホルムに溶解し、水洗した後クロロフ
ォルムを留去すると、Tiso136℃の白色アメ状物質が得
られた。このアメ状ポリマ(以下「AP−3」という)は
分析の結果、CP−2の全塩素原子がシアノジフェニルオ
キシ基に置き換えられたものであることが判明した。AP
−3をアルミニウム板の間に挟み、150℃に加熱後室温
に30分放置することによってアルミニウム板同士を接着
させた。この接着サンプルの引っ張り接着力を測定した
ところ、550g/cm2であった。
比較例として、p,p′−シアノフェニルフェノール15
部の代わりにp−フェニルフェノール13.2部を用いて同
様の実験を行ったところ、アルミニウム板に全く接着し
なかったため、引っ張り試験を行うことができなかっ
た。
部の代わりにp−フェニルフェノール13.2部を用いて同
様の実験を行ったところ、アルミニウム板に全く接着し
なかったため、引っ張り試験を行うことができなかっ
た。
[発明の効果] 本発明によるホットメルト接着剤は、R1R2SiO単位ま
たはR1R2 2SiO1/2単位[ここでR1は式−R3−CNで示され
る基(式中R3は少なくとも1つの芳香族環を含む二価の
有機基である)であり、R2は低級アルキル基である]を
含み、等方性液体となる温度が40℃以上であるオルガノ
ポリシロキサンを主成分としているため、室温より高い
温度において溶融して流動性液体となり、室温まで冷却
すると非流動体となり、しかも冷却過程において接触し
ている物体に接着するという特徴を有する。なお、耐熱
性、耐寒性、耐候性、耐水性などがすぐれている。
たはR1R2 2SiO1/2単位[ここでR1は式−R3−CNで示され
る基(式中R3は少なくとも1つの芳香族環を含む二価の
有機基である)であり、R2は低級アルキル基である]を
含み、等方性液体となる温度が40℃以上であるオルガノ
ポリシロキサンを主成分としているため、室温より高い
温度において溶融して流動性液体となり、室温まで冷却
すると非流動体となり、しかも冷却過程において接触し
ている物体に接着するという特徴を有する。なお、耐熱
性、耐寒性、耐候性、耐水性などがすぐれている。
Claims (3)
- 【請求項1】R1R2SiO単位またはR1R2 2SiO1/2単位[ここ
でR1は式−R3−CNで示される基(式中R3は少なくとも1
つの芳香族環を含む二価の有機基である)であり、R2は
低級アルキル基である]を含み、等方性液体となる温度
が40℃以上であるオルガノポリシロキサンを主成分とす
ることを特徴とするホットメルト接着剤。 - 【請求項2】R1がシアノビフェニル基を含む有機基であ
り、R2がメチル基であることを特徴とする特許請求の範
囲第1項に記載のホットメルト接着剤。 - 【請求項3】オルガノポリシロキサン構成単位の内、少
なくとも50モルパーセントがR1R2SiO単位またはR1R2 2Si
O1/2単位であることを特徴とする特許請求の範囲第1項
に記載のホットメルト接着剤。
Priority Applications (5)
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---|---|---|---|
JP62183944A JP2614453B2 (ja) | 1987-07-23 | 1987-07-23 | オルガノポリシロキサン系ホットメルト接着剤 |
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EP88306775A EP0300821B1 (en) | 1987-07-23 | 1988-07-22 | Method of adhesion using organopolysiloxane hot-melt adhesive |
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DE88306775T DE3888255D1 (de) | 1987-07-23 | 1988-07-22 | Methode zum kleben gekennzeichnet durch die Verwendung eines Polyorganosiloxan-Schmelzklebstoffes. |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP62183944A JP2614453B2 (ja) | 1987-07-23 | 1987-07-23 | オルガノポリシロキサン系ホットメルト接着剤 |
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-
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-
1988
- 1988-07-20 US US07/221,694 patent/US4840693A/en not_active Expired - Fee Related
- 1988-07-22 EP EP88306775A patent/EP0300821B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1988-07-22 DE DE88306775T patent/DE3888255D1/de not_active Expired - Lifetime
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DE3888255D1 (de) | 1994-04-14 |
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