JP2614240B2 - センターディファレンシャル装置を有する4輪駆動車用動力伝達装置 - Google Patents

センターディファレンシャル装置を有する4輪駆動車用動力伝達装置

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JP2614240B2 JP62245302A JP24530287A JP2614240B2 JP 2614240 B2 JP2614240 B2 JP 2614240B2 JP 62245302 A JP62245302 A JP 62245302A JP 24530287 A JP24530287 A JP 24530287A JP 2614240 B2 JP2614240 B2 JP 2614240B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本発明は、センターディファレンシャル装置を有する
4輪駆動車用動力伝達装置、特にF・F(フロントエン
ジン・フロントドライブ)を基準としたフルタイム方式
の4輪駆動車用動力伝達装置に係り、詳しくはそのフロ
ント(又はリヤ)デフケースとギヤマウントケースの摺
接面の改良に関する。
(ロ) 従来の技術 近時、横置き前エンジン・前輪駆動車の動力伝達装置
に、トランスファー部を付加して4輪駆動車用動力伝達
装置が、種々提案されているが、その一例として、入力
ギヤマウントケース内にフロントディファレンシャル装
置を収納したものがあり、このものにあっては、該ディ
ファレンシャル装置のデフケースにギヤマウントケース
を被嵌して、該デフケースをギヤマウントケースに摺接
して支持している。
(ハ) 発明が解決しようとする問題点 ところで、センターディファレンシャル装置を有する
フルタイム方式の4輪駆動車にあっては、フロントアク
スル軸又はリヤアクスル軸のみが浮き上がって空転した
場合、ギヤマウントケースとフロントデフケースとの間
に大きな相対回転が生ずる。このため、センターディフ
ァレンシャル装置を有する4輪駆動車用動力伝達装置に
あっては、ギヤマウントケースとフロントデフケース支
持部との摺接面に摩耗が発生する虞れがあり、特に自動
変速機と組合せて用いる場合、自動変速機の油圧アクチ
ュエータ用の作動油として用いられるオイル(ATF等)
は潤滑性が低く、上述摩耗を発生する虞れが高い。
更に、入力ギヤマウントケース内に、フロントディフ
ァレンシャル装置と共にセンターディファレンシャル装
置の差動を制限する湿式摩擦多板クラッチを収納する場
合、該多板クラッチに所定量の潤滑油を供給する必要が
あり、スペース上の制約等から該潤滑油路の配置にも問
題を生じる。特に、差動制御装置の油圧アクチュエータ
に通常時、クラッチを所定圧力で接続している場合、タ
イトコーナブレーキング現象等によるスリップを許容す
るため、潤滑油供給量も正確に分配する必要がある。
そこで、本発明は、フロント(又はリヤ)ディファレ
ンシャル装置のデフケースとギヤマウントケースとの間
にニードルベアリングを介在して、該ニードルベアリン
グにより上記デフケースを支持すると共に、該ニードル
ベアリングをギヤマウントケース内への潤滑油供給路の
オリフィスとして、湿式摩擦多板クラッチの潤滑油を一
定に制御し、もって上述問題点を解消したセンターディ
ファレンシャル装置を有する4輪駆動車用動力伝達装置
を提供することを目的とするものである。
(ニ) 問題を解決するための手段 本発明は、上述事情に鑑みなされたものであって、例
えば第1図を参照すると、入力ギヤ(1)をセンターデ
ィファレンシャル装置(2)の所定要素(2c)に連結
し、かつ該ディファレンシャル装置の他の2要素(2
a),(2b)をそれぞれフロントディファレンシャル装
置(3)及びリヤディファレンシャル装置に連結してな
る4輪駆動車用動力伝達装置(5)において、前記入力
ギヤ(1)を固定したギヤマウントケース(6)をテー
パードローラベアリング(7a),(7b)にて支持ケース
(9)に支持すると共に、前記ギヤマウントケース
(6)内に前記フロント又はリヤディファレンシャル装
置(3)及び前記センターディファレンシャル装置
(2)の差動を制限する湿式摩擦多板クラッチ(26)を
収納する。更に、前記フロント又はリヤディファレンシ
ャル装置(3)のデフケース(3c)をニードルベアリン
グ(11a),(11b)にて前記ギヤマウントケース(6)
に支持し、そして、該ニードルベアリング(11a)を、
前記ギヤマウントケース(6)内に潤滑油を供給する潤
滑油供給路に臨ませてオリフィスとしたことを特徴とす
る。
(ホ) 作用 以上構成に基づき、エンジンから自動変速機等を介し
て伝達される入力ギヤ(1)のトルクは、湿式摩擦多板
クラッチ(26)にて差動が制限されているセンターディ
ファレンシャル装置(2)にてフロントディファレンシ
ャル装置(3)及びリヤディファレンシャル装置に分配
され、そしてそれぞれ左右のフロント及びリヤアクスル
軸に伝達される。この際、フロントアクスル軸及びリヤ
アクスル軸の一方が浮き上がる等して両アクスル軸に回
転差を生じると、ギヤマウントケース(6)とフロント
デフケース(3)との間にも大きな相対回転が生じる
が、該相対回転はニードルベアリング(11a),(11b)
にて受けられ、かつギヤマウントケース(6)がテーパ
ードローラベアリング(7a),(7b)にて受けている関
係上、ニードルベアリング(11a),(11b)はフロント
デフケース3cの偏心荷重のみ担持すれば足りる。また、
潤滑油供給油路(39)からギヤマウントケース(6)に
供給される潤滑油はニードルベアリング(11a)及びマ
ウントケース(6)とデフケース(3c)との隙間(a)
を介して、湿式摩擦多板クラッチ(26)に供給される
が、この際、ニードルベアリング(11a)がオリフィス
の役目をして、該湿式摩擦多板クラッチ(26)に供給さ
れる潤滑油量を所定量に規制する。
(ヘ) 実施例 以下、図面に沿って本発明の実施例を説明する。
第1図に示すように、フルタイム方式の横置き前エン
ジン式4輪駆動車用動力伝達装置5は、図示しないエン
ジンからトルクコンバータ及び自動変速機を介して動力
伝達される入力ギヤ1を有しており、該入力ギヤ1はギ
ヤマウントケース6に固定されている。該マウントケー
ス6は、分割ケース片からなると共にボルト12により入
力ギヤ1と共締めされており、かつ支持ケース9にテー
パードローラベアリング7a,7bにより支持され、そして
その内部に、フロントディファレンシャル装置3及び差
動制御装置10が収納されている。更に、フロントディフ
ァレンシャル装置3は、マウントケース6内に後に詳述
する2個のニードルベアリング11a,11bにより回転自在
に支持されているフロントデフケース3cを有しており、
該デフケース3cはピニオン3pを支持するピニオン軸3dを
縦方向に延びて回転自在に支持してキャリヤを構成して
おり、また左右サイドギヤ3a,3bが左右方向に延びて回
転自在に支持されており、そして各サイドギヤ3a,3bに
はそれぞれ左右フロントアクスル8l,8rがそれぞれ動力
伝達可能に連結されている(第2図参照)。
また、前記入力ギヤマウントケース6の右側、即ち、
エンジンの後方に左右二分割可能なトランスファーケー
ス13が組付けられていて、このトランスファーケース13
内に入力ギヤマウントケース6、フロントディファレン
シャル装置3と同軸的にトランスファー部15が組付けら
れている。該トランスファー部15はリングギヤマウント
ケース16を有しており、該リングギヤマウントケース16
は左右二分割可能であって、ハイポイドギヤからなる後
輪駆動用のリングギヤ17を一体的に支承していると共
に、トランスファーケース13に一対のテーパードローラ
ベアリング19,19を介して回転可能に支持されている。
そして、ギヤ17にはドライブピニオンシャフト20に形成
されたハイポイドギヤからなるギヤ21が常時噛合してお
り、該ドライブピニオンシャフト20は図示されていない
公知のプロペラシャフト及びリヤディファレンシャル装
置を介して左右リヤアクスル軸に動力伝達可能に連結さ
れている。そして、リングギヤマウントケース16内には
センターディファレンシャル装置2が配置されており、
センターディファレンシャル装置2は先端が開放状態に
なっているデフキャリア2cを備えている。更に、該デフ
キャリア2cは入力ギヤマウントケース6から延びている
スリーブ部6bに連結されていると共に、連結ボス部2c′
の反対側が開口して開放端になっており、かつ該開放端
部分及び連結ボス部2c′にニードルベアリング23,23を
介在してリングギヤマウントケース16に回転自在に支持
されている。また、該デフキャリア2cにはピニオン2pを
支持するピニオン軸2dが取付けられており、右方のサイ
ドギヤ2bがリングギヤマウントケース16に直接スプライ
ン結合しており、また左方のサイドギヤ2aが、デフキャ
リア連結ボス部2c′内を嵌挿しかつ右フロントアクスル
軸8rに被嵌しているスリーブ部3c1′を介してフロント
ディファレンシャル装置3のデフケース3cに連結してい
る。なお、入力ギヤマウントケースのスリーブ部6bに、
デフロッククラッチを構成するスライド継手22が摺動自
在にスプライン嵌合しており、該継手22をリングギヤマ
ウントケース16から延びているスリーブ部にスプライン
嵌合(第1図上半図参照)することにより、入力ギヤマ
ウントケース6とリングギヤマウントケース16とを直接
係合して、センターディファレンシャル装置2の差動機
能を停止し得る。
そして、差動制御装置10は、第2図に詳示するよう
に、フロントディファレンシャル装置3を覆うようにか
つ該装置3と同軸的に設けられた入力ギヤマウントケー
ス6内に配置されており、湿式摩擦多板クラッチ26及び
その油圧アクチュエータ27からなる。該クラッチ26はそ
の外摩擦板がマウントケース6に連結されかつその内摩
擦板がデフケース3cに連結されており、更にこれら摩擦
板は油圧アクチュエータ27にて押圧制御される。また、
油圧アクチュエータ27はマウントケース6に形成された
シリンダ内に油密状に収納されている第1ピストン28及
び第2ピストン29、そして両ピストン間に位置して油密
状に配置されている反力板30を有しており、これらピス
トンは、第1ピストン28が第2ピストン29の外周鍔部に
当接し、かつ反力板30がシリンダ端面に当接して、ダブ
ルピストンを構成している。また、第1図に示すよう
に、トランスファーケース13には差動制御装置10用のバ
ルブユニット31が設置されており、該ユニット31からの
制御油圧がパイプ32、油路33,35を介して油圧アクチュ
エータ27の第1油室27a及び第2油室27bに作用してい
る。
一方、ギヤマウントケース6はフランジ部6a,ドラム
部6c及びスリーブ6bからなり、フランジ部6aは段付状に
なっており、入力ギヤ1を固定していると共にそのボス
部にて左フロントアクスル軸8lに摺接している。また、
ドラム部6cはその内面にクラッチ26の摩擦板用スプライ
ンが形成されており、かつその一端フランジが前記フラ
ンジ部6aにボルト締めされ、また他端がスリーブ部6bの
鍔部に溶着されている。更に、スリーブ部6bはその鍔部
に前記油圧アクチュエータ27を構成するピストン28,29
及び圧力板30が嵌合されており、かつ該端がデフケース
3cのスリーブ部3c1′を被嵌して延びている。また、フ
ロントディファレンシャル装置3のデフケース3cは2つ
割片3c1,3c2からなると共に、ボルト34にて固定されて
なり、更に一方のケース片3c1はその外周に前記摩擦多
板クラッチ26の摩擦板用スプラインが形成されていると
共に、右アクスル軸8rを被嵌するようにしてセンターデ
ィファレンシャル装置2まで延びる長いスリーブ部3
c1′を有している。そして、該デフケーススリーブ部3c
1′とマウントケーススリーブ6bとの間にニードルベア
リング11aが介在しており、またデフケース3cの他方の
ケース3c2片部とマウントケースフランジ部3aの片部と
の間にニードルベアリング11bが介在しており、従って
テーパードローラベアリング7a,7bにてラジアル方向及
びスラスト方向を支持されているマウントケース6内
に、両ニードルベアリング11a,11bにてラジアル方向を
支持されてデフケース3cが回転自在に配置されている。
一方、ケース9に潤滑油供給孔39が形成されており、
該供給孔39から供給される潤滑油はマウントケーススリ
ーブ部6bの外側を通ってテーパードローラベアリング7b
を潤滑すると共に、スリーブ部6bに形成された孔40を通
ってニードルベアリング11a,23,23等を潤滑し、そして
ケース13に形成された排出孔41から排出されると共に、
ニードルベアリング11aを通ってフロントディファレン
シャル装置3方向に導かれた潤滑油は隙間aを通ってク
ラッチ26の摩擦板を潤滑し、そしてマウントケース6に
形成された排出孔42から排出される。この際、ニードル
ベアリング11aはそのニードル数等により、潤滑油流量
を適宜規制してオリフィスを構成しており、クラッチ26
方向に導入する潤滑油量は所定量に制御される。更に、
スリーブ部3c1′に形成された孔43からアクスル軸8rと
スリーブ部3c1′との間に導かれた潤滑油はフロントデ
フケース3c内に供給され、該ケース内にオイル溜りを形
成し、フロントデフケース3cとマウントケース6aとの間
のワッシャ50を潤滑した後、一部は孔49から排出され、
また他の部分はニードルベアリング11bを潤滑した後排
出孔42から排出される。また、デフケース3c内に溜った
潤滑油の一部は左フロントアクスル軸81に形成された潤
滑孔45,46(第2図参照)を介してマウントケースフラ
ンジ部6aのボス部と該アクスル軸81との間に供給され、
また潤滑孔47を介してテーパードローラベアリング7aを
潤滑する。
ついで、上述構造に基づく使用について説明する。
エンジンの回転は、自動変速機にて適宜変速され、入
力ギヤ1を介して入力ギヤマウントケース6に伝達され
る。そして、通常の走行時においては、バルブユニット
31はライン圧を減圧したクラッチ圧の供給状態にあっ
て、クラッチ圧がパイプ32及び油路33,35を介して油圧
アクチュエータ27の両油室27a,27bに供給され、湿式多
板クラッチ26が所定圧力にて接続状態にある。従って、
センターディファレンシャル装置2はそのデフキャリア
2cと右サイドギヤ2aとが所定結合力で結合され、その差
動が所定規制力により制限されたことになる。該規制力
の範囲内、即ち車輌が通常の路面をある速度以上で走行
し、前輪及び後輪の走行負荷に大きな差がない場合、入
力ギヤマウントケース6の回転は、摩擦クラッチ26及び
一体に回転するセンターディファレンシャル装置2を介
してフロントディファレンシャル装置3のデフケース3c
に伝達され、更にピニオン3pを介して左右サイドギヤ3
a,3bにトルク分配されて左右前輪を駆動すると共に、セ
ンターディファレンシャル装置2に固定されているリン
グギヤ17及びギヤ21を介してドライブピニオンシャフト
20に伝達され、更にリヤディファレンシャル装置により
トルク分配がなされて左右後輪を駆動する。
また、車庫入れ等で、低速で操舵角を大きく切る場
合、前輪及び後輪に回転差が生じるが、この場合スロッ
トル開度が小さく、従ってスロットル開度に比例したク
ラッチ圧も低いため、油圧アクチュエータ27による押圧
力も弱く、差動制御装置10の摩擦クラッチ26の係合力も
弱い。このため、前輪及び後輪の回転差に基づくセンタ
ーディファレンシャル装置2の左右サイドキヤ2a,2bの
相対回転を許容すべく、摩擦クラッチ26は滑りつつ該セ
ンターディファレンシャル装置2の差動を制御し、タイ
トコーナーブレーキング現象の発生を防止しながら、前
後輪にトルクを伝達する。
また、雪路、凍結した路面上では、タイヤスリップが
生じて、前輪及び後輪の走行負荷に大きな差が生じる
が、この場合、スリーブ部とリングギヤマウントケース
16のスリーブを直接連結するように係合する。すると、
路面とタイヤ間の摩擦力よりも、差動制御装置10の差動
制限力が大きいため、センターディファレンシャル装置
2の差動が規制され、この状態では、フロント及びリヤ
ディファレンシャル装置に略々同回転を伝達して、前輪
及び後輪を駆動する。
また、脱輪等により、一方の車輪に負荷が作用しなく
なった場合、シフトレバーをRレンジ又はLレンジに入
れる。すると、バルブユニット31はライン圧を直接供給
するように切換えられ、該ライン圧が油圧アクチュエー
タ27の両油室27a,27bに供給され、多板クラッチ26を直
結状態にする。この状態では、センターディファレンシ
ャル装置2は機能せず、フロント及びリヤディファレン
シャル装置に同回転が伝達される。
また、センターディファレンシャル装置2を作用させ
ている状態で、例えば後輪が溝にロックしてしまう等の
事態が生じると、センターディファレンシャル装置2の
右サイドギヤ2bが固定された状態になり、入力ギヤマウ
ントケース6の回転は2倍に増速してデフケース3cに伝
達されることになる。その結果、マウントケース6aとデ
フケース3cとの間で大きな相対回転が生じるが、該部分
はニードルベアリング11a,11bが介在しており、焼付け
等が生じることはない。また、ギヤマウントケース6が
2個のテーパードローラベアリング7a,7bによりスラス
ト力をも担持して支持されているので、ニードルベアリ
ング11a,11bはフロントデフケース3cの偏心荷重のみ担
持すれば足りる。
また、油圧アクチュエータ27にライン圧に比例したク
ラッチ圧を供給し、摩擦多板クラッチ26を滑りを許容し
ながらトルク伝達すべく制御するので、該クラッチ26へ
供給する潤滑油流量を所定量に制御する必要があるが、
潤滑油供給孔39から供給される潤滑油は孔40を通ってマ
ウントケーススリーブ部6bとデフケーススリーブ部3
c1′の間に供給され、更にオリフィスを構成するニード
ルベアリング11aにより、クラッチ26方向への潤滑油が
一定量に制御され、該潤滑油が隙間aを通ってクラッチ
26の摩擦板に常に供給される。これにより、摩擦多板ク
ラッチ26はライン圧に対応する所定スリップ制御が可能
となる。
なお、上述実施例は、差動制御装置10を、常時作動状
態にして用いるが、これを、常時は非作動状態にし、必
要時にのみ作用する、いわゆるデフロック機構として用
いてもよいことは勿論である。また、ダブルピストンか
らなる油圧アクチュエータ27の第1油室27a及び第2油
室27bに一つの系路からなる油圧を供給し、単なる倍力
機構として用いているが、これを別個の油路により個別
に制御した油圧を供給し、きめ細かいスリップ制御が可
能になるように構成してもよい。
(ト) 発明の効果 以上説明したように、本発明によると、フロント又は
リヤディファレンシャル装置(3)のデフケース(3c)
をニードルベアリング(11a),(11b)にてギヤマウン
トケース(6)に支持したので、センターディファレン
シャル装置(2)を有し、従ってデフエース(3c)とギ
ヤマウントケース(6)との間に相対回転が生ずるもの
であるにもかかわらず、該デフケース(3)とマウント
ケース(6)との間で摩耗が発生することを確実に防止
でき、信頼性を向上することができる。更に、ギヤマウ
ントケース(6)はテーパードローラベアリング(7
a),(7b)によりスラスト力をも担持されて支持され
ているので、該マウントケース(6)内にデフケース
(3c)を支持するニードルベアリング(11a),(11b)
は、デフケース(3c)の偏心荷重のみを支持すれば足
り、ニードルベアリングの容量を小さくできる。
また、ニードルベアリング(11a)を、ギヤマウント
ケースケース(6)内に潤滑油を供給する潤滑油供給路
に臨ませてオリフィスとしたので、センターディファレ
ンシャル装置(2)の差動を制限する湿式摩擦多板クラ
ッチ(26)への潤滑油の流量を一定に制御でき、特別な
流量制御手段を必要とせず、構造簡単でコンパクトな構
成でありながら、湿式摩擦多板クラッチの正確で確実な
スリップ制御により、センターディファレンシャル装置
による適正なトルク分配が可能となる。
特に、湿式摩擦多板クラッチ(26)が油圧アクチュエ
ータ(27)により所定圧力にて接続されて、通常時、ク
ラッチ(26)をスリップ制御するものに適用すると、湿
式摩擦多板クラッチ(26)の摩擦板への潤滑油流量が一
定となり、正確で確実なスリップ制御が可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る実施例を示す断面図、第2図は
その主要部を示す拡大断面図である。 1……入力ギヤ、2……センターディファレンシャル装
置、2a,2b……他の2要素(左右サイドギヤ)、2c……
所定要素(デフキャリア)、3……フロントディファレ
ンシャル装置、3a,3b……左右サイドギヤ、3c……デフ
ケース、3c1′……スリーブ部、5……4輪駆動車用動
力伝達装置、6……ギヤマウントケース、6a……フラン
ジ部、6b……ドラム部、6c……スリーブ部、7a,7b……
テーパードローラベアリング、11a,11b……ニードルベ
アリング、8l,8r……(左右フロント)アクスル軸、9
……支持ケース、10……差動制御装置、15……トランス
ファー部、26……湿式摩擦多板クラッチ、27……油圧ア
クチュエータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加納 威倍 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・ワーナー株式会社内 (72)発明者 横山 文友 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・ワーナー株式会社内 (72)発明者 田中 雅晴 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 倉持 耕治郎 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−297122(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力ギヤをセンターディファレンシャル装
    置の所定要素に連結し、かつ該ディファレンシャル装置
    の他の2要素をそれぞれフロントディファレンシャル装
    置及びリヤディファレンシャル装置に連結してなる4輪
    駆動車用動力伝達装置において、 前記入力ギヤを固定したギヤマウントケースをテーパー
    ドローラベアリングにて支持ケースに支持すると共に、
    前記ギヤマウントケース内に前記フロント又はリヤディ
    ファレンシャル装置及び前記センターディファレンシャ
    ル装置の差動を制限する湿式摩擦多板クラッチを収納
    し、 前記フロント又はリヤディファレンシャル装置のデフケ
    ースをニードルベアリングにて前記ギヤマウントケース
    に支持し、 該ニードルベアリングを、前記ギヤマウントケース内に
    潤滑油を供給する潤滑油供給路に臨ませてオリフィスと
    したことを特徴とする、 センターディファレンシャル装置を有する4輪駆動車用
    動力伝達装置。
  2. 【請求項2】湿式摩擦多板クラッチが、油圧アクチュエ
    ータにより所定圧力で接続されてなる、 特許請求の範囲第1項記載のセンターディファレンシャ
    ル装置を有する4輪駆動車用動力伝達装置。
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