JP2614141B2 - 多点センサによる検出値の境界判別方法 - Google Patents

多点センサによる検出値の境界判別方法

Info

Publication number
JP2614141B2
JP2614141B2 JP2247865A JP24786590A JP2614141B2 JP 2614141 B2 JP2614141 B2 JP 2614141B2 JP 2247865 A JP2247865 A JP 2247865A JP 24786590 A JP24786590 A JP 24786590A JP 2614141 B2 JP2614141 B2 JP 2614141B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
value
output
boundary
characteristic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2247865A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04125448A (ja
Inventor
晃郎 池田
正雄 渡辺
Original Assignee
二國機械工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 二國機械工業株式会社 filed Critical 二國機械工業株式会社
Priority to JP2247865A priority Critical patent/JP2614141B2/ja
Priority to US07/610,948 priority patent/US5175438A/en
Priority to US07/827,983 priority patent/US5200628A/en
Publication of JPH04125448A publication Critical patent/JPH04125448A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2614141B2 publication Critical patent/JP2614141B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Length Measuring Devices With Unspecified Measuring Means (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は多点センサを有する装置、例えば流体中の粒
子群の境界判別装置などにおける、複数の検出器の出力
測定値により測定対象の特性に変化がある境界を判別す
る方法に関する。
(従来の技術) 連続した多くの測定点に対応して検出器を並べて配置
し、その検出器出力により、どの判定点とどの判定点の
間に、測定の対象となるものの特性が変化していると思
われる境界が存在するのか判別したい場合は多くある
が、ここでは高純度精製水を得るためのイオン交換装置
における、陰,陽イオン交換樹脂の境界を判別する場合
を例にとって説明する。
第9図は、混床式脱塩装置の例を示す説明図である。
イオン交換槽10にはアニオンとカチオンが入れられてい
る。溶液15は水酸化ナトリウム(仮性ソーダ)でアニオ
ンの再生に使用され、溶液16は塩酸または硫酸でカチオ
ンの再生に使用される。
第10図は、混床式脱塩水装置の操作法の例を示す説明
図である。
同図(a)は脱塩操作,(b)は逆洗分離,(c)は
アニオンの再生,(d)はカチオンの再生,(e)は洗
浄,(f)は混合,(g)は始動の操作をそれぞれ示
し、操作は同図(a)から(g)の順序で行われ、
(g)の始動の操作の次は、(a)の脱塩操作へと続き
繰り返される。
なお、第10図中、右下がりの斜線を施した部分はアニ
オンの部分を示し、左下がりの斜線を施した部分はカチ
オンの部分を示し、右下がり、左下がりの斜線を重ねた
部分は、アニオンとカチオンが混在する部分を示してい
る。
そして以上の操作を行なう場合、自動化される以前
は、槽内に流す水,あるいは薬品の溶液が通過するバル
ブを手動で加減し、水,アニオン,カチオンのそれぞれ
の境界面の位置が適正な位置になるように眼で見ながら
流速を調節している。
このような装置を自動化するため、最近になって、
水,アニオン,カチオンのそれぞれの境界面を自動的に
判別する装置が提案されている。
第11図は、このような装置(樹脂粒子境界判別装置)
の一例の構成系統図である。
第12図は、第8図の樹脂粒子境界判別装置50と、これ
を取り付けるイオン交換槽60との対応例を示す斜視図で
ある。
第12図において樹脂粒子境界判別装置50は、イオン交
換槽60に対応し、その前面の透明で表面が平な窓64に、
ゴムパッキング51aを介して取付けられる。ただし第12
図は樹脂粒子境界判別装置を前方に取り外した状態で示
している。
イオン交換槽60の透明窓64を介して見えるイオン交換
槽60の内部には、通常はアニオン61,カチオン62などが
水あるいは他の液体の中の含まれる状態で収容されてい
る。
第11図において、樹脂粒子境界判別装置50のハウジン
グ51の内部には、光源制御部52によって制御され、波長
の異なる2つの光をそれぞれ単独に発光することができ
るように2つの発光素子を一体化した発光器L1,L2…L16
と、可視領域から赤外領域までの光に感応する受光素子
を備えた受光器R1,R2…R32と、受光器制御部53と、光源
制御部52を制御し、受光器制御部53を介して受光器R1,R
2…R32の出力にもとづいて被測定物(光を当てたアニオ
ン61またはカチオン62または水などの流体63)の反射率
を測定し、被測定物が何であるかを判別する演算制御部
55と、演算制御部55が、被測定物を判別する基準値を設
定する判別レベル設定部54と、演算制御部55の判定にも
とづき、その結果を表示する表示部56から構成されてい
る。
なお57は、図示しない制御盤との間の接続を行なう入
出力インタフェース,58の装置内の各部に電力を供給す
る電源部であり、表示部56は、装置の外部から透明板59
を介して見えるよう配置されている。
表示部56に取付けられた3色発光レベルメータT1,T2
…T32は、受光器R1,R2…R32に対応して、受光器R1,R2
R32の出力により判定した結果を、たとえば水の場合は
緑色に、アニオンの場合は黄に,カチオンの場合は赤色
に発光させるなどにより表示している。
(発明が解決しようとする課題) 上述のような装置による境界判別において期待される
条件には次のようなものがある。
以下、具体的に説明するためイオン交換装置における
樹脂粒子の境界判別を例として引用する。
ア)槽内の例えば水(または他の液体)などの流体とア
ニオンやカチオンなどの粒子との見掛け上の分布比率が
絶えず変化し、そのため粒子群に当たる光の反射率も見
掛け上変動する。このような変動の影響を受けないこと
が必要である。
イ)槽に設けられた透明窓の内側に沿って粒子が付着す
るので微少面積で識別すると誤った判断をするおそれが
ある。したがって、ある程度の広さの面積全体の平均的
な値で判断する必要がある。
ウ)槽の内面や、粒子にクラッドなどが吸着して変色し
ても、アニオン,カチオンなどの粒子が識別できるこ
と。
エ)槽の窓から見える部分に1種類の粒子しか見えない
状態でも、その粒子が何であるか判別できないとイオン
交換樹脂の逆洗分離などの操作を制御することができな
いので、判別は2種の相対判別ではなく各粒子の絶対判
別ができること。
オ)粒子を収容する槽の、窓の内側にセンサを設置する
と乱流を生じ、水,各粒子などの境界が乱れる。したが
って、センサは窓の外部に設置しなければならない。
一方,ガラス,アクリル樹脂等で作られる窓は、内面
を槽の内面と一致させないと乱流が生じるので一般に厚
い。
したがって、厚い窓を介して中にある粒子の判別を十
分余裕をもってできる必要がある。
このような条件は、人間の目で見て判断する場合に
は、容易に判別でき、境界の位置を見違えることはない
が、自動化したセンサにより判別を行なうには、従来適
当な方法がなかった。
したがって、例えば一列に並べたセンサのうち、特に
経時変化の大きいものや、光学的なセンサであれば、ご
みなどがついて一度遮光された場合などは、そのセンサ
のみが、他のセンサと比べてとび抜けて違った測定値を
出力し、これが誤判断のもととなる。
本発明の目的は、このような問題点を解決し、個々の
センサの出力に多少の誤りがあっても全体として対象と
なるものの特性値が変化する境界を誤りなく判別できる
ような多点センサによる検出値の境界判別方法を提供す
ることにある。
さらに、個々のセンサの出力の誤差による境界判定の
誤りを防ぎながら、速やかに、かつ確実に境界位置が特
定できるような多点センサによる検出値の境界判別方法
を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 前記の目的を達成するため本発明の多点センサによる
検出値の境界判別方法は、同一の特性に関し、測定値が
撹乱される要素を含む測定されるべき対象の位置による
差異を知るための検出器を、直線方向の多数の測定点に
対応して複数個並べて構成し、前記検出器の出力の測定
値を比較して、特性値がどの測定点とどの測定点の間で
変化するかを判断して、特性値の境界位置を判断する装
置において、前記撹乱要素の影響を除去するために、重
なり合う検出器部分を持つように前記複数の検出器をグ
ループ分けし、各グループの各検出器出力にはぞれぞれ
重み付けをして、各グループの平均値を求め、前記平均
値どうしを比較して前記特性値の境界位置を測定する方
法である。
また、本発明は、同一の特性に関し、測定値が撹乱さ
れる要素を含む測定されるべき対象の位置による差異を
知るための検出器を、直線方向の多数の測定点に対応し
て複数個並べて構成し、前記検出器の出力の測定値を比
較して特性値がどの測定点とどの測定点の間で変化する
かを判断して、特性値の境界位置を判断する装置におい
て、前記撹乱要素の影響を除去するために、重なり合う
検出器部分を持つように前記複数の検出器をグループ分
けして第1次グループとし、この各グループの平均値を
算出して複数の第1次平均値を求め、重なり合う前記第
1次平均値を持つように前記複数の第1次平均値をグル
ープ分けして第2次グループとし、この各グループの平
均値を算出して複数の第2次平均値を求め、 以下、この平均値化の繰り返しにおいて少なくとも第
2次以降の同一次元の平均値どうしを比較することによ
って前記特性値の境界位置を判定する方法である。
さらに上記方法において、前記グループの各検出器出
力および各次の各平均値をそれぞれ重み付けする方法で
ある。
(実施例) 次に本発明の実施例について、図面を参照して詳しく
説明する。
第1図は、本発明の一実施例の手順の流れを示す系統
図である。
第1図において、検出器(以下センサという)S1,S2
…Snは、例えば、前述の項(従来の技術)で説明した第
11図の受光器R1〜R32に該当するものとする。
手順1(入力)によって、これらのセンサS1,S2…Sn
の出力をそれぞれ入力し、手順2(重み付け)、手順3
(平均値演算)、手順4(比較判定)によってその入力
(センサの出力測定値)が処理されて出力される。この
出力により境界判定結果が表示される。
手順2,3,4の処理は第11図の場合は演算制御部55にお
いて行われる。
手順2の重みづけは、センサS1の出力をa1,センサS2
の出力をa2,センサS3の出力a3…以下センサSxの出力をa
xとすると、次の手順3で平均値を求めるときの平均化
される値に事前に重みづけを行なうもので、例えばa1
1を乗じ、a2に2を乗じ、a3に1を乗じる。これを手順
3で平均化された結果をb2とすると、b2は(a1+2a2+a
3)/4となる。
したがって、手順3の出力に影響を与えるa1の影響は
1/4,a2の影響は1/2,a3の影響は1/4となるので、a1,a2,a
3のいずれかに誤判定のもととなる突出した値のものが
あっても、b2に及ぼす影響1/4あるいは1/2となる。
同様にしてa2に1を乗じ、a3に2を乗じ、a4に1を乗
じて、それらの平均化値b3を求め、以下同様にしてb4
bn-1を求める。
こうして求められたb2,b3…bn-1の値をa2,a3…an-1
代わりに用いて一連のa2,a3…an-1の中に境界を有する
出力格差があるのかどうかを判定することができる。
次にその判定方法の例について説明する。
例えば、第8図に示すような水中におけるアニオン61
とカチオン62のそれぞれについて、クラッド吸着の有無
の2つの場合について、各波長の光に対する相対反射率
は第5図に示すとおりである。
第5図では、アニオン61に波長700nmの光を当てた場
合の反射率を1として示している。
第5図において、実線で示した曲線Ao,Coはそれぞれ
新しいアニオン61とカチオン62の相対の反射率で、点線
で示した曲線Ac,Ccはそれぞれ古くなってクラッドが吸
着したアニオン61とカチオン62の相対反射率を示してい
る。
新,古アニオン61の曲線Ao,Acはいずれも当てる光の
波長700〜800nm付近をピークにして、その前後で反射率
が低くなっている。
一方、新,古カチオン62の曲線Co,Ccはともに当てる
光の波長が大きくなるほど反射率は高くなる傾向にあ
る。
この傾向の違いから、異なる波長帯の光を2つ以上を
使用して相対反射率の比をとることによって、樹脂粒子
の新古にかかわらず、アニオン61であるかカチオン62で
あるかを個別に判別することができる。
なお、曲線Ao,Ac,Co,Ccはすべて水63との分布比率が
変化すると図の上下方向に平行移動する。
したがって、アニオン61とカチオン62のそれぞれの判
別は、前記傾向の違いを利用すれば個別に判別できる
が、一つの光のみでは容易には判別がつかない。
また、ほとんど水63のみの場合は、曲線Ao,Ac,Co,Cc
はいずれも図中下方に移行して相対反射率が極めて小さ
くなる。
例えば、異なる2つの波長滞をもつ光として赤外光と
可視光を選び、赤外光による反射率を横軸とし、可視光
による反射率を縦軸として、2つの光による反射率の合
成ベクトルを求めると、第6図(a)に示すようにベク
トルの先端が原点から遠ざかるほど明るさを増し、ベク
トルの傾斜が小さくなると赤外光の反射率の方が高くな
り、傾斜が大きくなると可視光の反射率の方が高くなる
ことを示す。そこで、概念的に分けて考えると、アニオ
ン61,カチオン62,および水63のみの場合の範囲は第6図
(b)に示すようになる。
アニオン61とカチオン62の判別は、第6図(b)の水
の範囲を除き、異なる2つの光,例えば可視領域におけ
る一つの光の反射率測定値をRK,赤外領域における一
つの光の反射率測定値をRIとすれば、一定の値を判別
境界設定値Bとすると、(RK/RI)>Bであればアニオ
ン61と判別することができ、また(RK/RI)<Bであれ
ばカチオン62と判別することができる。
なお、可視領域での使用波長は500〜700nmの間、赤外
領域での使用波長は800〜1100nmの間の適当な2つ,あ
るいはそれ以上の数の光を選択すれば、実験上、若干の
測定誤差を生じても未使用樹脂および使用中のクラッド
を吸着した樹脂共に正しく判別できる。
第7図は、このような判定を、第1図の手順により前
記センサの出力a1…a18により平均化された結果b2…b17
を求めて行なう状況を示す説明図である。
図中実線は可視領域光による場合の出力を示し、点線
は赤外領域光による場合の出力を示している。
判定欄のWは水,Aはアニオン,Kはカチオンを示してい
る。
同図(a)は、センサS1,S2…S18について、異なる2
つの使用波長の光(例えば可視領域と赤外領域)の出力
と、それらの出力に基づく判定(水,あるいはアニオ
ン,あるいはカチオン)を示している。
可視光,赤外光ともに反射率が小さい場合のセンサS1
〜S2の出力(可視光と赤外光に対する2通りの出力axが
それぞれSxのセンサの出力となる)によって測定対象物
は水63であると判定される。
同様にして可視光の反射率が赤外光の反射率より大き
い場合はアニオン61と判定される。
また、可視光の反射率より赤外光の反射率が大きい場
合はカチオン62と判定される。
ただし、センサS3,S7の出力については、イオン交換
槽60の窓64に接する部分に、たまたまカチオン62の粒子
が少し多目に付着していたなどの理由によってカチオン
62と判定されているが、実際はこの部位の槽内の大部分
の粒子はアニオン61で占められている。
またセンサS15の出力については、たまたまアニオン6
1の粒子が窓の部分に付着していたなどの理由でアニオ
ン61と判定されているが、実際はカチオンの領域であ
る。
第7図(b)は、同図(a)におけるセンサ出力axに
ついて、それぞれ隣接する3個のセンサ出力の中央のも
のに2を、その前後のものには1を、重み付けするため
に乗じて平均化したものを、中央のセンサの出力に代わ
る出力として表したものである。
こうすることによって同図(a)ではカチオン(K)
と判定されたセンサS3とS7の出力は、同図(b)では水
(W)とアニオン(A)と判定され、また、同図(a)
でアニオン(A)と判定されたセンサS15の出力はカチ
オン(K)と判定されて、実際の槽内の粒子の状態は一
致するようになる。
なお第7図の場合は比較判定前のデータ処理はすべて
アナログ的に行われている。
また、第7図(b)のbxは、同図(a)の出力データ
axの隣接する3個を取り上げ、1,2,1の重み付けしてか
ら平均化したものであるが、これは隣接する2個ずつの
出力値の平均値をさらに隣接する2個について平均化し
たものと同一である。例えば、センサS1,S2,S3の出力を
a1,a2,a3とするとa1とa2の単純平均は(a1+a2)/2であ
り、a2とa3の単純平均は(a2+a3)/2であるから、それ
らの値の平均を求めると(a1+2a2+a3)/4となる。
これは、データa1,a2,a3にそれぞれ1,2,1の重み付け
して平均化した値と一致する。
次に隣接する3個ずつのデータを取り上げて平均値を
求め、それらの平均値の隣接するもの3個平均化をする
場合を考えると、データa1,a2,a3,a4,a5を使って計算し
た結果C3は、C3=(a1+2a2+3a3+2a4+a5)/9となりa
3出力の代わりにC3を用いると、センサS3の出力が隣接
する出力より突出していてもその影響は1/3となる。そ
こで隣接値との関連において、突出した値は平滑化され
誤判定をより有効に避けることができる。
この場合、前記の計算をすることはデータa1,a2,a3,a
4,a5の数列の順に1,2,3,2,1の重みづけをして平均化す
ることと同じである。
次に、同じデータa1,a2,a3,a4,a5を使用し、隣接する
データ2個ずつについて第1次の平均値を求め、その第
1次の平均値のうちの互いに隣接するものどうしを平均
化して第2次の平均値を求め、さらに同様にして第2次
の平均値から第3次値の平均値を求めるというように同
じ手順を繰り返して第4次の平均値を求めると、その平
均値d3は、d3=(a1+4a2+6a3+4a4+a5)/16となる。
これはデータa1,a2,a3,a4,a5の数列に順次1,4,6,4,1の
重みづけをして平均化した結果と一致する。
したがって、第1図における重みづけ手段2のソフト
的な内容としては、平均化されるデータ(a1,a2…な
ど)に直接重みづけのための係数を乗じるか、あるいは
隣接値の平均値を求める手法の繰り返しを行なうかは、
いずれでもよい。一般的には定形的計算の繰り返しによ
る方がハードの構造が簡単で計算速度も速くなる。
また、重みづけの係数(または同等の計算方法)は、
いろいろ考えられるが、誤った隣接値から突出する程度
や、隣接値,次隣接値から受ける影響をどの程度にする
かなどを考慮し、出力するセンサの検出すべき特性の性
質に合わせて都合の良いものを選べば良い。
また、さらに測定値の凹凸を高度に平滑化したい場合
は第2図に示すような変形例により演算し、比較判定を
行えば良い。
第2図に示す方法は、第1図における手順2(重みづ
け)手順3(平均値演算)の代わりに、手順22(第1回
重みづけ)手順23(第1回平均値演算)〜手順27(第m
回重みづけ)手順28(第m回平均値演算)を行い、重み
づけ平均化をm回繰り返すものである。
この繰り返しが多い程、突出した誤データの影響は少
なくなるが、連続して配置するセンサ列の前後に配置す
る冗長的なセンサの数が多くなり、装置が複雑になる。
次に特性値の境界の判別を効率良く行なう方法につい
て説明する。
第3図は、その方法の手順の流れを示す基本系統図で
ある。
第3図においてセンサS1,S2…Snは第1図の場合同様
に、その出力をa1,a2…anとする。その出力を手順32に
おいて例えば3個ずつの群に分ける。そしてそれぞれの
群の平均値を手順33において求め、C1,C2…C6とする。
センサ出力a1,a2…a18が第7図(a)のような状態の
ときのC1=(a1+a2+a3)/3,C2=(a4+a5+a6)/3、
以下同様にしてC6=(a16+a17+a18)/3をそれぞれ図
示すると第8図のようになる。
ただし可視光の反射率は実線で、赤外光の反射率は点
線で示している。
第8図において、群別平均値C1は可視光(実線),赤
外光(点線)ともに反射率が低いので、ほとんど水
(W)と考えられるが、アニオン(A)が含まれている
かもしれないので、群をさらに細分化して調べる必要が
ある。
群別平均値C2は、可視光の反射率(実線)が赤外光の
反射率(点線)より十分大きいので、群を構成するデー
タa4,a5,a6はすべてアニオンに対応するものと判定され
る。
群別平均値C3は、可視光の反射率(実線)の方が赤外
光の反射率(点線)より大きいが、その差は小さい。そ
こでほとんどアニオンと思われるが一部にカチオンが含
まれているかも知れないので群を細分化して調べる必要
がある。
群別平均値C4は、可視光の反射率(実線)より赤外線
の反射率(点線)の方が大きいが、その差は小さい。そ
こでほとんどカチオンと思われるが一部にアニオンが含
まれているかも知れないので群を細分化して調べる必要
がある。
群別平均値C5,C6はいずれも可視光の反射率(実線)
より赤外光の反射率(点線)の方が十分大きいので全部
カチオンであると判定される。
以上の推論と、槽内には上から水,アニオン,カチオ
ンの順に分布するはずであるということから、手順34に
おいてセンサ出力a1〜a3,a7〜a12についてのみ詳しく調
べて判定すれば良く、センサ出力a4〜a6およびa13〜a18
については精しい調査を省略することができる。
そこで手順35では、必要とされるデータについての
み、例えば第1図に示す手順2,3,4の方法で詳しく調べ
ることにより第7図(b)に示した判定と同一の結果を
得ることができる。
なお、第7図(a)に示す入力例は、センサの数,し
たがって、入力データの数も少ないので、その効果はあ
まり大きくないが、もっと入力データの数の多い場合で
あれば、その判定に要する時間短縮などの効果も極めて
大きくなる。
第4図は、さらに入力データの数の多い場合に適用し
て効果を上げる手順の流れを示す系統図である。
第4図が、第3図と異なるところは、第3図の手順32
(群分け),手順33(群別平均値演算),手順34(群比
較境界位置大別)の代わりに、手順42(第1回群分
け),手順43(第1回群別平均値演算),手順44(第1
回群比較境界位置大別)〜手順47(第m回群分け),手
順48(第m回群別平均値演算),手順49(第m回群比較
境界位置大別)を行い、群に別けること、分けた群の個
々の平均値を求めること、その結果で境界位置を大別す
ることを繰り返していることである。
ただし、これらの第1回〜第m回の手順における群分
けは、群を構成するデータの数の大きさを多段階とし、
第1回の群分け(手順42)では最も大きい数からなる群
に分け、第2回の群分けは、その次に大きい数からなる
群に分け、以下その数を順次小さくして、最後の第m回
の群分け(手順47)では、一番小さい数からなる群に分
ける。このような群を構成するデータの数の段階は、例
えば入力データの総数を81の場合に各段階の数が27,9,3
でも良いし、また総数が64のとき各段階の数が、32,16,
8,4,2の組合せでも良い。
そうして手順43(第1回群別平均値演算)の結果、手
順44において境界位置が含まれると判断される群につい
てのみ第2回群分けの対象とすれば良い。
第2回群別平均値演算の結果により第2回群比較境界
位置大別(図示しない)において境界位置が含まれてい
ると思われる群を判別して第3回群分けの対象とすると
いうように境界位置を正しい位置に絞り込んでいく。
そして最後に手順35(個別比較境界位置判定)におい
て正確な位置を判定する。
なお、第3図および第4図の手順35(個別比較境界位
置判定)の手法は、第1図あるいは第2図に示した方法
を適用すれば良い。
(発明の効果) 以上詳しく説明したように本発明は、センサを所要の
測定点に対応して並べて配置し、その測定値を比較して
特性値の境界がどこにあるかを判定する装置において、
隣りあったセンサの出力測定値に重みづけして平均化す
るが、あるいは複数の単純平均結果をさらに平均化する
ことによって重みづけ平均化と同等の結果を得、これら
を比較判定することによって、センサの特性のバラツ
キ,センサや被測定対象物の汚れ等による異常測定値の
影響を少なくして正確な判定をすることができるという
効果がある。
さらにこれらの判定に至る過程において、センサの出
力測定値を隣り合わせたデータにより構成するいくつか
の群に分け、それぞれの群の平均値を比較して、各群の
中に境界値があるかどうかを調べることによって、大ま
かな境界位置を判定することができるという効果があ
る。さらに、それらの群を構成するデータの数を、第1
段階では大きく、第2段階以降の数を少なくすることに
よって、境界位置が含まれると思われる範囲を狭め、絞
り込んでいくことができるので、データ入力から境界位
置判定に至るまでの過程が簡略化され、所要時間を極め
て短くすることかできるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例の手順の流れを示す系統図
である。 第2図は、本発明の他の一実施例の手順の流れを示す系
統図である。 第3図は、本発明の処理段階を効率良く行なうための手
順例を示す系統図である。 第4図は、本発明の処理段階を効率良く行なうための他
の手順例を示す系統図である。 第5図は、イオン交換槽内の被測定物の反射率特性を示
す曲線図である。 第6図は、イオン交換槽内の被測定物の境界判別原理の
概念を説明するための説明図である。 第7図は、第1図の実施例の手順により特性の境界位置
を判定する状況を説明するための説明図である。 第8図は、第3図の手順により特性の境界位置を絞り込
む状況を説明するための説明図である。 第9図は、一般の混床式脱塩装置の例を示す説明図であ
る。 第10図は、第9図の混床式脱塩装置の操作法の例を示す
説明図である。 第11図は、本実施例を適用することができる流体中の粒
子を判別する装置の例を示す構成系統図である。 第12図は、第1図の装置をイオン交換槽とともに示す斜
視外観図である。 1〜4,22〜23,27〜29,32〜35,42〜44,47〜49……データ
処理の手順 10,60……イオン交換槽 15,16……溶液 50……樹脂粒子境界判別装置 51……ハウジング 52……光源制御部 53……受光器制御部 54……判別レベル設定部 55……演算制御部 56……表示部 57……入出力インタフェース 58……電源部 59……透明窓 61……アニオン 62……カチオン 63……水 64……イオン交換槽の透明窓
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−106734(JP,A) 特開 平2−86377(JP,A) 特開 昭63−298103(JP,A) 特開 昭60−167423(JP,A) 特開 昭63−76578(JP,A) 特開 昭62−251978(JP,A) 特開 昭61−133788(JP,A) 特開 平2−59975(JP,A) 実開 昭57−81546(JP,U)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】同一の特性に関し、測定値が撹乱される要
    素を含む測定されるべき対象の位置による差異を知るた
    めの検出器を、直線方向の多数の測定点に対応して複数
    個並べて構成し、前記検出器の出力の測定値を比較し
    て、特性値がどの測定点とどの測定点の間で変化するか
    を判断して、特性値の境界位置を判断する装置におい
    て、 前記撹乱要素の影響を除去するために、重なり合う検出
    器部分を持つように前記複数の検出器をグループ分け
    し、各グループの各検出器出力にはぞれぞれ重み付けを
    して、各グループの平均値を求め、 前記平均値どうしを比較して前記特性値の境界位置を判
    定する多点センサによる検出値の境界判別方法。
  2. 【請求項2】同一の特性に関し、測定値が撹乱される要
    素を含む測定されるべき対象の位置による差異を知るた
    めの検出器を、直線方向の多数の測定点に対応して複数
    個並べて構成し、前記検出器の出力の測定値を比較して
    特性値がどの測定点とどの測定点の間で変化するかを判
    断して、特性値の境界位置を判断する装置において、 前記撹乱要素の影響を除去するために、重なり合う検出
    器部分を持つように前記複数の検出器をグループ分けし
    て第1次グループとし、この各グループの平均値を算出
    して複数の第1次平均値を求め、 重なり合う前記第1次平均値を持つように前記複数の第
    1次平均値をグループ分けして第2次グループとし、こ
    の各グループの平均値を算出して複数の第2次平均値を
    求め、 以下この平均値化の繰り返しにおいて少なくとも第2次
    以降の同一次元の平均値どうしを比較することによって
    前記特性値の境界位置を判定する多点センサによる検出
    値の境界判別方法。
  3. 【請求項3】前記グループの各検出器出力および各次の
    各平均値をそれぞれ重み付けすることを特徴とする請求
    項2記載の多点センサによる検出値の境界判別方法。
JP2247865A 1989-11-10 1990-09-18 多点センサによる検出値の境界判別方法 Expired - Lifetime JP2614141B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2247865A JP2614141B2 (ja) 1990-09-18 1990-09-18 多点センサによる検出値の境界判別方法
US07/610,948 US5175438A (en) 1989-11-10 1990-11-09 Method of distinguishing particles in fluid and apparatus for the same using dual wavelength reflectivity ratio sensing
US07/827,983 US5200628A (en) 1989-11-10 1992-01-29 Method for distinguishing particles in fluid and apparatus for the same including plural sensors and weighting

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2247865A JP2614141B2 (ja) 1990-09-18 1990-09-18 多点センサによる検出値の境界判別方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04125448A JPH04125448A (ja) 1992-04-24
JP2614141B2 true JP2614141B2 (ja) 1997-05-28

Family

ID=17169788

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2247865A Expired - Lifetime JP2614141B2 (ja) 1989-11-10 1990-09-18 多点センサによる検出値の境界判別方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2614141B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4485228B2 (ja) * 2004-03-19 2010-06-16 株式会社ニクニ 流体判別方法および装置
WO2019138634A1 (ja) * 2018-01-09 2019-07-18 ソニー株式会社 情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5781546U (ja) * 1980-11-05 1982-05-20
JPS63298103A (ja) * 1987-05-29 1988-12-05 Kubota Ltd 撮像式の境界検出装置
JP3039551B2 (ja) * 1988-09-22 2000-05-08 ブラザー工業株式会社 ジャギー消去装置
JP2887255B2 (ja) * 1988-10-15 1999-04-26 富士ゼロックス株式会社 画像合成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04125448A (ja) 1992-04-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0904537B1 (en) Red blood cell spillover detection technique
US5504573A (en) Apparatus and method for analyzing particles deposited on a substrate using substantially continuous profile data
US4193694A (en) Photosensitive color monitoring device and method of measurement of concentration of a colored component in a fluid
CN87107260A (zh) 衬底上薄膜的特性监测设备
CA1203598A (en) Method of and photometric arrangement for measuring and controlling the thickness of optically effective coatings
EP2302377B1 (en) Blood cell counter, diagnosis support method, and computer program product
WO1995022755A1 (en) Spectral detection of contaminants in containers
JP2614141B2 (ja) 多点センサによる検出値の境界判別方法
JPH03268192A (ja) 客数センサ
Keegan et al. Glass filters for checking performance of spectrophotometer-integrator systems of color measurement
EP0867709A2 (en) Spectrometer normalization system
US5175438A (en) Method of distinguishing particles in fluid and apparatus for the same using dual wavelength reflectivity ratio sensing
CA1319273C (en) Clay sensor
JP2588441B2 (ja) 多点検出装置を構成する個別センサの特性補正方法
US5200628A (en) Method for distinguishing particles in fluid and apparatus for the same including plural sensors and weighting
JPH0843299A (ja) 成分分析計の光学的測定装置
JPS60125542A (ja) 測定デ−タ補正方法
JPH079392B2 (ja) 流体中の粒子の判別方法およびその装置
JPH0631214A (ja) 色替塗装装置における洗浄確認及び塗料色確認装置
JPS59183312A (ja) 線条体の検査装置
JP4485228B2 (ja) 流体判別方法および装置
CN114486754B (zh) 基于归一化系数消除光源起伏对物体色度测量影响的方法
JP2682133B2 (ja) 自動分析装置
DE19512124C2 (de) Vorrichtung zum Überprüfen von Flaschen auf Normabweichungen in Form von Beschädigungen und/oder Fremdkörpern, insbesondere zum Erkennen von Restflüssigkeiten
JPH0219420B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090227

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100227

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100227

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110227

Year of fee payment: 14

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110227

Year of fee payment: 14