JP2614050B2 - 絶縁体磁器組成物 - Google Patents
絶縁体磁器組成物Info
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- JP2614050B2 JP2614050B2 JP62188892A JP18889287A JP2614050B2 JP 2614050 B2 JP2614050 B2 JP 2614050B2 JP 62188892 A JP62188892 A JP 62188892A JP 18889287 A JP18889287 A JP 18889287A JP 2614050 B2 JP2614050 B2 JP 2614050B2
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- Japan
- Prior art keywords
- composition
- sample
- porcelain composition
- glass
- porcelain
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Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05K—PRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
- H05K1/00—Printed circuits
- H05K1/02—Details
- H05K1/03—Use of materials for the substrate
- H05K1/0306—Inorganic insulating substrates, e.g. ceramic, glass
Landscapes
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
- Inorganic Insulating Materials (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は磁器配線基板、特に多層磁器配線基板に好適
な絶縁体磁器組成物に関する。
な絶縁体磁器組成物に関する。
近年、半導体集積技術の発展は目ざましく電気機器の
大幅な小型化、軽量化をもたらしたが、これら半導体部
品を結合する回路配線においても高集積化が求められて
いる。このような配線を実現するためには、従来からあ
る平面配線板による2次元配線では市場の要求を満たせ
なくなってきており、立体配線板による3次元配線へと
移行しつつある。
大幅な小型化、軽量化をもたらしたが、これら半導体部
品を結合する回路配線においても高集積化が求められて
いる。このような配線を実現するためには、従来からあ
る平面配線板による2次元配線では市場の要求を満たせ
なくなってきており、立体配線板による3次元配線へと
移行しつつある。
このなかで磁器配線板としてはアルミナを主原料とし
た材料が広く知られている。しかし、アルミナは焼成温
度が1500℃以上と高いために未焼結シート上に導電材料
を印刷、積層し、焼成するといった磁器多層配線板の製
造方法においては導電材料にMo,Pt,W等の高融点金属、
又はそれらの合金を使用する必要があるため、高温焼成
するための設備費、エネルギー費、電極材料費等がコス
トを高める要因となっていた。また、高温で焼成するた
めに配線パターンのにじみや、だれ等の問題があるため
微細な回路形成はできなかった。
た材料が広く知られている。しかし、アルミナは焼成温
度が1500℃以上と高いために未焼結シート上に導電材料
を印刷、積層し、焼成するといった磁器多層配線板の製
造方法においては導電材料にMo,Pt,W等の高融点金属、
又はそれらの合金を使用する必要があるため、高温焼成
するための設備費、エネルギー費、電極材料費等がコス
トを高める要因となっていた。また、高温で焼成するた
めに配線パターンのにじみや、だれ等の問題があるため
微細な回路形成はできなかった。
本発明は、上述のアルミナを主原料とした配線板がも
つ欠点を解決すべくなされたものであり、非酸化雰囲気
中において1000℃以下の温度で焼成されることができ、
導電材料としてCu等の卑金属、あるいはAg,Au等の貴金
属をも使用でき、安価で高密度な磁器多層配線板を作成
できる磁器組成物を提供することを目的としたものであ
る。
つ欠点を解決すべくなされたものであり、非酸化雰囲気
中において1000℃以下の温度で焼成されることができ、
導電材料としてCu等の卑金属、あるいはAg,Au等の貴金
属をも使用でき、安価で高密度な磁器多層配線板を作成
できる磁器組成物を提供することを目的としたものであ
る。
前記問題点を解決するための本発明に係る絶縁体磁器
組成物は、モル%でBaO,SrO,CaO,ZnOのうち少なくとも
1種類を40〜70%、B2O3を20〜50%及びAl2O3を5〜25
%の割合で含むガラス粉末とAl2O3粉末を、容量%換算
で前記ガラスを全体の40〜80%、Al2O3を60〜20%の組
成範囲で含有してなることを特徴とするものである。
組成物は、モル%でBaO,SrO,CaO,ZnOのうち少なくとも
1種類を40〜70%、B2O3を20〜50%及びAl2O3を5〜25
%の割合で含むガラス粉末とAl2O3粉末を、容量%換算
で前記ガラスを全体の40〜80%、Al2O3を60〜20%の組
成範囲で含有してなることを特徴とするものである。
以下に、本発明の実施例を示す。
まず、第1図に示す試料No.1を例にとって磁器組成物
試料の作成、試験方法について説明する。なお、他の試
料No.のものは試料No.1と同様の方法で作成したが、試
料No.1〜8はガラス構成成分の組成を変え、ガラス60vo
l%とAl2O3 40vol%の一定比率で配合して作成し、試料
No.9〜12は、逆にガラス構成成分の組成を一定(試料N
o.1と同一)とし、このガラスとAl2O3の配合比を変えて
作成した。また、第1表においてガラス構成成分のmol
%の合計値は、いずれの試料についても100mol%であ
る。
試料の作成、試験方法について説明する。なお、他の試
料No.のものは試料No.1と同様の方法で作成したが、試
料No.1〜8はガラス構成成分の組成を変え、ガラス60vo
l%とAl2O3 40vol%の一定比率で配合して作成し、試料
No.9〜12は、逆にガラス構成成分の組成を一定(試料N
o.1と同一)とし、このガラスとAl2O3の配合比を変えて
作成した。また、第1表においてガラス構成成分のmol
%の合計値は、いずれの試料についても100mol%であ
る。
(1) ガラス粉末の作成(試料No.1) 最初にBaCO3粉末174.88g、ZnO 27.02g、B2O3 46.27
g、Al(OH)3 51.83g、合計300.00gを調製し、トルエン
中にて湿式混合後乾燥し、白金るつぼ中にて1400℃で溶
解し、次いで水中にて急冷する。次にライカイ機にて粗
粉砕後、ジルコニアボールを用いてイソプロピルアルコ
ール中にて微粉砕して5μm以下の平均粒子径のガラス
粉末を得る。
g、Al(OH)3 51.83g、合計300.00gを調製し、トルエン
中にて湿式混合後乾燥し、白金るつぼ中にて1400℃で溶
解し、次いで水中にて急冷する。次にライカイ機にて粗
粉砕後、ジルコニアボールを用いてイソプロピルアルコ
ール中にて微粉砕して5μm以下の平均粒子径のガラス
粉末を得る。
(2) グリーンシートの作成 上記ガラスが焼成原料全体の60vol%,Al2O3が40vol%
となるようにガラス粉末117.37gと平均粒子径6μm以
下のAl2O3粉末82.63g、合計200.00gをトルエン中で10時
間湿式混合後、ポリビニールブチラール樹脂とエタノー
ルを加え脱泡処理してスラリーを得る。これをドクター
ブレード法によりポリエステルフィルム上に塗布し、乾
燥してグリーンシートを得る。
となるようにガラス粉末117.37gと平均粒子径6μm以
下のAl2O3粉末82.63g、合計200.00gをトルエン中で10時
間湿式混合後、ポリビニールブチラール樹脂とエタノー
ルを加え脱泡処理してスラリーを得る。これをドクター
ブレード法によりポリエステルフィルム上に塗布し、乾
燥してグリーンシートを得る。
(3) グリーンシートの積層工程 上記グリーンシートを積層して100℃、100kg/cm2の圧
力にて熱圧着後、切断機により所定の寸法に切断する。
力にて熱圧着後、切断機により所定の寸法に切断する。
(4) 焼成 上記成形物を電気炉にて、600℃で2時間焼成し成形
物中の樹脂分を燃焼させた。その後、炉中をN2が97vol
%、H2が3vol%の還元雰囲気にして750℃、1時間の条
件で焼成して磁器組成物試料を得た。この時の焼成温度
をTf(℃)として第1表に記した。
物中の樹脂分を燃焼させた。その後、炉中をN2が97vol
%、H2が3vol%の還元雰囲気にして750℃、1時間の条
件で焼成して磁器組成物試料を得た。この時の焼成温度
をTf(℃)として第1表に記した。
(5) 試験 上記試料は目的に従って焼成前で形状(1);10×10
×1mm、形状(2);20×5×2mmの平板状のもの2種類
と、形状(3);8.5φ×10mmの円筒状のもの1種類、合
計3種類を作成し、電気的特性、機械的特性を以下のご
とく測定した。
×1mm、形状(2);20×5×2mmの平板状のもの2種類
と、形状(3);8.5φ×10mmの円筒状のもの1種類、合
計3種類を作成し、電気的特性、機械的特性を以下のご
とく測定した。
電気的特性 形状(1)のサンプルを用い、両面にインジウム・ガ
リウム合金を均一に塗布した後、室温にて測定電圧1V、
1kHzの条件下での静電容量と、直流100V印加1分後の絶
縁抵抗を測定し、比誘電率εと比抵抗ρ(Ω・cm)を算
出した。
リウム合金を均一に塗布した後、室温にて測定電圧1V、
1kHzの条件下での静電容量と、直流100V印加1分後の絶
縁抵抗を測定し、比誘電率εと比抵抗ρ(Ω・cm)を算
出した。
機械的特性 形状(2)のサンプルを用い、支点間距離L=10mmに
おける破壊強度P(kg)を測定しサンプルの幅w(c
m)、厚みt(cm)より、曲げ強度(kg/cm2);γ=3PL
/2wt2を算出した。また形状(3)のサンプルを用い、5
0〜400℃の温度範囲における線膨張係数α(1/℃)を測
定した。
おける破壊強度P(kg)を測定しサンプルの幅w(c
m)、厚みt(cm)より、曲げ強度(kg/cm2);γ=3PL
/2wt2を算出した。また形状(3)のサンプルを用い、5
0〜400℃の温度範囲における線膨張係数α(1/℃)を測
定した。
以上の測定結果のうち比誘電率ε、比抵抗ρ及び曲げ
強度γと、焼成温度Tf及び焼結性、ならびに磁器組成物
の特性についての綜合判定結果を第1表にまとめた。
強度γと、焼成温度Tf及び焼結性、ならびに磁器組成物
の特性についての綜合判定結果を第1表にまとめた。
第1表において試料No.1〜4,10及び11は本発明範囲内
のものであり、その他は本発明範囲外のものである。
のものであり、その他は本発明範囲外のものである。
上表から明らかなように、本発明の磁器組成物では焼
成温度が700〜900℃、曲げ強度が2200〜3000kg/cm2、比
誘電率が約7〜10、比抵抗が約3×1013〜8×103Ω・c
m、線膨張係数が約5×10-6〜8×10-6 1/℃であり、し
たがって、配線基板用の絶縁体磁器組成物として実用
上、優れた特性を有するものである。
成温度が700〜900℃、曲げ強度が2200〜3000kg/cm2、比
誘電率が約7〜10、比抵抗が約3×1013〜8×103Ω・c
m、線膨張係数が約5×10-6〜8×10-6 1/℃であり、し
たがって、配線基板用の絶縁体磁器組成物として実用
上、優れた特性を有するものである。
次に本発明の組成範囲の限定理由について説明する。
(1) 前記ガラスの構成成分においてBaO,SrO,CaO,Zn
Oのうちから選んだ少なくとも1種類の組成(これらの
成分の合計値)が40mol%未満、又は70mol%より大(試
料No.5,8)であると、明らかに焼結性が悪くなり、比抵
抗(絶縁抵抗)も低下し、曲げ強度も弱くなる。
Oのうちから選んだ少なくとも1種類の組成(これらの
成分の合計値)が40mol%未満、又は70mol%より大(試
料No.5,8)であると、明らかに焼結性が悪くなり、比抵
抗(絶縁抵抗)も低下し、曲げ強度も弱くなる。
(2) 前記ガラスにおいてB2O3の組成が20mol%未満
又は50mol%より大(試料No.5,8)であると焼結性、比
抵抗、曲げ強度とも悪化する。
又は50mol%より大(試料No.5,8)であると焼結性、比
抵抗、曲げ強度とも悪化する。
(3) 前記ガラスにおいてAl2O3の組成が5mol%未満
又は25mol%より大(試料No.6,7)であると焼成温度が
高くなってしまう。
又は25mol%より大(試料No.6,7)であると焼成温度が
高くなってしまう。
(4) 前記ガラスとAl2O3との配合組成において、Al2
O3の組成が20vol%未満(試料No.12)では曲げ強度が低
くなり、60vol%を超える(試料No.9)と、曲げ強度が
低下し、焼成温度が高くなり焼結性が悪化するうえ、比
抵抗も低下する。
O3の組成が20vol%未満(試料No.12)では曲げ強度が低
くなり、60vol%を超える(試料No.9)と、曲げ強度が
低下し、焼成温度が高くなり焼結性が悪化するうえ、比
抵抗も低下する。
(5) このように、本発明範囲外である試料No.5〜9
及び12では曲げ強度が1500kg/cm2以下、又は焼成温度が
1000℃以上であり、実用に耐えないものとなってしま
う。
及び12では曲げ強度が1500kg/cm2以下、又は焼成温度が
1000℃以上であり、実用に耐えないものとなってしま
う。
以上述べたように本発明の磁器組成物は比誘電率、比
抵抗に優れ、曲げ強度が高く、線膨張係数が適切な範囲
内にあり、しかも焼成温度が低くて焼結性が良好である
など顕著に有利な特性を有するものであり、本発明の磁
器組成物による多層配線基板は、1000℃以下の温度で焼
結させることができるため導電材料としてCu,Ag等の低
融点金属を使用でき、回路基板のコストを下げることが
でき、ひいては電機機器のコストを下げることが出来る
うえ、実用上、従来からのアルミナ基板と比べ遜色なく
極めて優れていることがわかり、回路配線の高集積化、
装置の小型化等の市場要求を満たすことができる等の効
果をもたらすものである。
抵抗に優れ、曲げ強度が高く、線膨張係数が適切な範囲
内にあり、しかも焼成温度が低くて焼結性が良好である
など顕著に有利な特性を有するものであり、本発明の磁
器組成物による多層配線基板は、1000℃以下の温度で焼
結させることができるため導電材料としてCu,Ag等の低
融点金属を使用でき、回路基板のコストを下げることが
でき、ひいては電機機器のコストを下げることが出来る
うえ、実用上、従来からのアルミナ基板と比べ遜色なく
極めて優れていることがわかり、回路配線の高集積化、
装置の小型化等の市場要求を満たすことができる等の効
果をもたらすものである。
Claims (1)
- 【請求項1】モル%でBaO,SrO,CaO,ZnOのうち少なくと
も1種類を40〜70%、B2O3を20〜50%及びAl2O3を5〜2
5%の割合で含むガラス粉末とAl2O3粉末を、容量%換算
で前記ガラスを全体の40〜80%、Al2O3を60〜20%の組
成範囲で含有してなることを特徴とする絶縁体磁器組成
物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62188892A JP2614050B2 (ja) | 1987-07-30 | 1987-07-30 | 絶縁体磁器組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62188892A JP2614050B2 (ja) | 1987-07-30 | 1987-07-30 | 絶縁体磁器組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6433809A JPS6433809A (en) | 1989-02-03 |
JP2614050B2 true JP2614050B2 (ja) | 1997-05-28 |
Family
ID=16231710
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62188892A Expired - Lifetime JP2614050B2 (ja) | 1987-07-30 | 1987-07-30 | 絶縁体磁器組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2614050B2 (ja) |
-
1987
- 1987-07-30 JP JP62188892A patent/JP2614050B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6433809A (en) | 1989-02-03 |
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