JP2613754C - - Google Patents
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は植付幅の左右両端位置に左右のサイドフロートを配し、その左右のサ
イドフロートの間にセンターフロートを配設してある水田作業機のフロート構造
に関する。 【0002】 【従来の技術】 この種の水田作業機のフロート構造としては、従来は、サイドフロートの後半
部を二叉状に分岐し左右の分岐接地部を構成するとともに、これら左右分岐接地
部における後端を略同位置に延出し、かつ、苗植付機構による植付箇所を左右分
岐接地部の間に設定してあった(例えば実開昭58-105817 号公報)。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】 上記構成のものにあっては、左右分岐接地部の間に植付箇所を設定することに
よって、植付苗を両側からガードして泥流から守ることができる利点を有するも
のであるが、左右分岐接地部の後端が共に後方に向けて長く延出してあるので、
次のような欠点があった。 つまり、左右分岐接地部の後端を十分後方まで延出すると、サイドフロートの
前後長さが長くなって、第1図の仮想線で示すように、そのサイドフロート側面
に付着する泥によって後端側程泥流れが悪くなり、その部分に埋積する泥によっ
て後続する泥を隣接する既植苗側に向けるので、既植苗の押倒し等の事態を招く
虞がある。 逆に、前記分岐接地部の後方への延出長さを短く設定した場合には、サイドフ
ロートとしての沈下抵抗に有効に作用するフロート後端側での接地面積が小さい
ために、苗植付装置のローリング作動に対する踏張り力が小さくなる。したがっ
て、作業装置(苗植付装置)自体がローリングし易い状況になって姿勢の安定性
に欠ける面がある。 このように、左右分岐接地部を備えたサイドフロートを用いる場合、後方への
延出長さを長短いずれにするにしても、サイドフロートとしての所期の機能を有
効に保ちながら泥押しの少ない適切な長さに設定するのが難しいものであった。
本発明の目的は、左右分岐接地部の後端位置や、各フロート間での後端位置を合
理的に設定して、既植苗への影響が少ない良好な泥流れ状態を維持するとともに
、サイドフロートでの踏張り力を大きくでき、しかも、各フロートの揺動機能に
大きな差を生じさせることなく良好なフロートの揺動機能を確保することのでき
る水田作業機のフロート構造を提供する点にある。 【0004】 【課題を解決するための手段】 本発明による特徴構成は、植付幅の左右両端位置に、後半部を二叉状に分岐さ
せて左右の分岐接地部を構成したサイドフロートを配し、この左右のサイドフロ
ートの間に、前半部が幅広で、後半部が幅狭のセンターフロートを設けた水田作 業機のフロート構造において、前記左右のサイドフロートにおける内側の分岐接
地部の後端を外側の分岐接地部の後端よりも後方に位置する状態に形成し、かつ
、苗植付機構による植付箇所を前記左右の分岐接地部の間で外側の分岐接地部後
端より前方に設定するとともに、外側の分岐接地部の後端位置近くと、内側の分
岐接地部に、このサイドフロートを上下揺動自在に支持する支点ブラケットを夫
々取付け、前記センターフロートの後端を、前記サイドフロートの内側の分岐接
地部の後端よりも前方で、外側の分岐接地部の後端よりも後方に位置させた点に
ある。 【0005】 【作用】 上記技術手段を講じたことによる作用は次の通りである。 イ.つまり、隣接植付条への泥流れに影響する外側分岐接地部の後端を前方に寄
せて、その外側分岐接地部の長さを短くして泥流れに対する抵抗を小さくしてい
る。これにより、泥が外側分岐接地部の後端を迂回して内側分岐接地部側に廻り
込むように誘導され、この部分での泥の押し出しを抑えて泥流れを隣接植付条か
ら離れる方向に誘導することができる。そして、隣接植付条への影響の少ない内
側分岐接地部の後端は十分に後方まで延出して、サイドフロートによる踏張り力
を持たせる形状にしてある。 ロ.植付箇所は内外の分岐接地部で囲まれた部分に設定してあるので、後端を前
方に位置させている外側分岐接地部の前記後端を迂回して内側分岐接地部側に流
れてくる泥に対しても、この植付箇所及びここに植え付けられる苗が直接に泥流
れの影響を受けることがないので、植付面が荒らされたり、植付姿勢を乱される
虞が少ない。 ハ.苗植付装置のローリングに伴うサイドフロートの沈み込みによっても、既植
苗に近い側である外側の分岐接地部が短い分だけ押出す泥の量が少なくなる。 ニ.左右のサイドフロートの間に設けられるセンターフロートの後端位置を、内
外側の分岐接地部の後端位置に差のある前記サイドフロートの、前記内外側の分
岐接地部の後端位置の中間的な長さに設定しているので、例えば、このセンター
フロートの後端位置を内外側分岐接地部のうちの一方の後端位置と同一位 置、もしくは、内側の分岐接地部の後端よりも後方もしくは外側の分岐接地部の
後端よりも前方に設定する場合に比べ、各フロートの揺動支点後方側における接
地面積に大きな差を付けずに済み、各フロートの揺動機能(泥面の凹凸に対する
揺動抵抗を伴っての進行)に大きな差を生じさせずに用いることができる。 ホ.センターフロートの植付箇所では、センターフロートとサイドフロートとの
間を流れる泥水の流路が、その植付箇所よりも前方側での流路に比べて広くなる
ので、この植付箇所に対して早い流れの泥水が作用することを避けられる。しか
も、そのセンターフロートの後端は、左右のサイドフロートの内側分岐接地部の
後端よりも前に位置していて、結果的に、センターフロート後端よりも後方側で
サイドフロートとの間の流路がさらに広げられた状態となって、より一層センタ
ーフロート後端近くでの泥水の流れが緩和される。 そのうえ、センターフロートが存在しなくなった後方位置でも、泥流れの左右
外側への広がりを抑制するサイドフロートの内側分岐接地部が尚も存在している
ことにより、センターフロートとサイドフロートとの間の流路に発生する泥流れ
を左右外側へよりもセンターフロート通過跡の左右中心側へ流れ易くすることに
なるので、より一層既植苗側への泥流れの影響を少なくする。 【0006】 【発明の効果】 a.内外側の各分岐接地部をその後端どうしが相前後して、かつ、内側分岐接地
部の後端がより後方に位置する状態に設けることによって、隣接既植苗に対する
泥流れの影響を少なくすることと、サイドフロートとしての踏張り力を稼ぐこと
との両要求を同時に満足させられる。 b.植付箇所を外側分岐接地部の後端より更に前方に位置させることによって、
外側分岐接地部の後端を迂回する泥流れに対する影響も受けにくく、隣接既植苗
だけでなく、これから植付ける苗に対する影響も抑えることができるに至つた。 c.サイドフロートとセンターフロートとの相関においても、サイドフロートの
内外分岐接地部の各後端の中間にセンターフロートの後端が位置することで、 各フロートの揺動支点後方側における接地面積としては、あまり差のない程度に
設定できることから、各フロートの揺動機能に大きな差を生じさせることのない
状態で安定した田植作業を行える。このため、各フロートの揺動性能がまちまち
である場合のように、整地泥面に段差のある凹凸の通過跡が形成される虞が少な
い。したがって、苗植付後に圃場面に水を張ったとき、その凹凸のある通過跡が
水面から露出する状態となって、ここに雑草が繁茂するというような事態の発生
を未然に回避し得る点で有利である。 d.センターフロート両側を流れてくる泥水を、センターフロート後半側及び後
端以後で、流路幅を広げながらセンターフロート側に案内することで、両フロー
ト間での泥水の流れの緩和と、既植苗側への泥流れの影響の緩和とを図り、より
一層、これから植付ける苗ならびに隣接既植苗への影響を少なくできる。 【0007】 【実施例】 図6に示すように、乗用車体1の後端に昇降リンク機構2を介して苗植付装置
3を機体前後軸心X周りでローリング作動自在に取付けるとともに、この苗植付
装置3を、苗のせ台4、植付伝動ケース5、植付爪6を有する苗植付機構7、セ
ンターフロート8及び左右サイドフロート9,9で構成して、水田作業機として
の乗用型田植機を構成してある。 【0008】 次に、ローリング構造について説明する。図1に示すように、前記サイドフロ
ート9は後部の横向き支点Y周りで上下揺動自在に、植付伝動ケース5に対して
後部の支点ブラケット10aを介して枢支されるとともに、前部の支点ブラケッ
ト10bでローリング用バルブ11と連係されている。 図1、図4、及び、図5に示すように、このローリング用バルブ11と両サイ
ドフロート9,9とを連係する機構12は、ローリング用バルブスプールと揺動
中心で連結され、このスプールを押引操作する駆動アーム13、この駆動アーム
13の後端に連結される左第1揺動アーム14A及び前端に連結される右第1揺
動アーム14B、この左右第1揺動アーム14A,14Bにおける同一横向き軸
心Z上に位置する遊端に夫々一体連結すべく前記軸心Zに位置する左右連結ロッ ド15A,15B、これら左右連結ロッド15A,15Bのうち左連結ロッド1
5Aの左端に連結された左第2揺動アーム16A、及び右連結ロッド15Bの右
端に連結された右第2揺動アーム16Bとから構成される。 【0009】 一方、図3に示すように、前部の支点ブラケット10bに対して連結ピン17
,17を立設するとともに、この連結ピン17に対してホルダー18を上下摺動
可能に外嵌してある。このホルダー18はコイルスプリングを介して連結ピン1
7に支持されるとともに、前記対応する左右第2揺動アーム16A,16Bに連
結されている。 図2に示すように、苗のせ台4を支持する支持枠19と昇降リンク機構2との
間にローリング用シリンダ20を架設し、このシリンダ20の伸縮によって苗植
付装置3を前記軸心X周りでローリング作動させるように構成してある。 【0010】 以上のローリング構造においてその作動状態を説明する。まず、左サイドフロ
ート9が右サイドフロート9に対して相対的に上昇作動すると左連結ロッド15
Aが軸心Z周りで回動し、前記駆動アーム13が図4に示すように、支点Pを中
心に下方に揺動する。するとローリング用バルブ11のスプールが引き出され、
苗植付装置3が右下り傾斜になるべくローリング用シリンダ20を伸張作動させ
る。又、左右サイドフロート9,9が同時同量だけ昇降作動した場合には、前記
駆動アーム13が図5に示すように支点Qを中心に天秤状に揺動する。この場合
にはローリング用バルブ11のスプールは押引されない。したがって、ローリン
グ用シリンダ20も作動しない。 以上のようにして苗植付装置3の植付面に対するローリング姿勢を一定に維持
する構成をとっている。 【0011】 次に、図1ないし図2に示すように、左右サイドフロート9,9の後半部を二
叉状に分岐し左右の分岐接地部9a,9bを構成するとともに、これら左右分岐
接地部9a,9bにおける内側の分岐接地部9bの後端を外側の分岐接地部9a
の後端より後方に位置する状態に形成し、泥流れを外側の分岐接地部9aの後端 を迂回して内側の分岐接地部9bに向かう方向に設定してある。 そして、内側の分岐接地部9bの接地面を外側の分岐接地部9aの接地面より
低位に位置させて、外側の分岐接地部9aの接地面下方を泥が流れ易い構造のも
のにして、隣接する既植苗への悪影響を抑える構成となっている。このサイドフ
ロート9に対する植付箇所を左右分岐接地部9a,9bの間で外側の分岐接地部
後端より前方に設定して、泥流れの影響を受けないような構成となっている。 また、外側の分岐接地部9aの後端位置近くと、内側の分岐接地部9bとの夫
々に、このサイドフロート9を上下揺動自在に支持する支点ブラケット10を取
付けてある。 【0012】 また、前記左右サイドフロート9,9どうしの間に配置されるセンターフロー
ト8は、前半部が幅広で、後半部が幅狭の平面視略Tの字状に形成され、かつ、
その後端位置が、前記サイドフロート9,9の内側の分岐接地部9bの後端より
も前方で、外側の分岐接地部9aの後端よりも後方に位置する状熊で配設されて
いる。 【0013】 〔別実施例〕 苗植付装置3に対して施肥装置等を併設したものでもよく、このような施肥装
置付田植機等を含めて水田作業機と称する。 【0014】 尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を便利にするために符号を記すが、該
記入により本発明は添付図面の構成に限定されるものではない。
イドフロートの間にセンターフロートを配設してある水田作業機のフロート構造
に関する。 【0002】 【従来の技術】 この種の水田作業機のフロート構造としては、従来は、サイドフロートの後半
部を二叉状に分岐し左右の分岐接地部を構成するとともに、これら左右分岐接地
部における後端を略同位置に延出し、かつ、苗植付機構による植付箇所を左右分
岐接地部の間に設定してあった(例えば実開昭58-105817 号公報)。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】 上記構成のものにあっては、左右分岐接地部の間に植付箇所を設定することに
よって、植付苗を両側からガードして泥流から守ることができる利点を有するも
のであるが、左右分岐接地部の後端が共に後方に向けて長く延出してあるので、
次のような欠点があった。 つまり、左右分岐接地部の後端を十分後方まで延出すると、サイドフロートの
前後長さが長くなって、第1図の仮想線で示すように、そのサイドフロート側面
に付着する泥によって後端側程泥流れが悪くなり、その部分に埋積する泥によっ
て後続する泥を隣接する既植苗側に向けるので、既植苗の押倒し等の事態を招く
虞がある。 逆に、前記分岐接地部の後方への延出長さを短く設定した場合には、サイドフ
ロートとしての沈下抵抗に有効に作用するフロート後端側での接地面積が小さい
ために、苗植付装置のローリング作動に対する踏張り力が小さくなる。したがっ
て、作業装置(苗植付装置)自体がローリングし易い状況になって姿勢の安定性
に欠ける面がある。 このように、左右分岐接地部を備えたサイドフロートを用いる場合、後方への
延出長さを長短いずれにするにしても、サイドフロートとしての所期の機能を有
効に保ちながら泥押しの少ない適切な長さに設定するのが難しいものであった。
本発明の目的は、左右分岐接地部の後端位置や、各フロート間での後端位置を合
理的に設定して、既植苗への影響が少ない良好な泥流れ状態を維持するとともに
、サイドフロートでの踏張り力を大きくでき、しかも、各フロートの揺動機能に
大きな差を生じさせることなく良好なフロートの揺動機能を確保することのでき
る水田作業機のフロート構造を提供する点にある。 【0004】 【課題を解決するための手段】 本発明による特徴構成は、植付幅の左右両端位置に、後半部を二叉状に分岐さ
せて左右の分岐接地部を構成したサイドフロートを配し、この左右のサイドフロ
ートの間に、前半部が幅広で、後半部が幅狭のセンターフロートを設けた水田作 業機のフロート構造において、前記左右のサイドフロートにおける内側の分岐接
地部の後端を外側の分岐接地部の後端よりも後方に位置する状態に形成し、かつ
、苗植付機構による植付箇所を前記左右の分岐接地部の間で外側の分岐接地部後
端より前方に設定するとともに、外側の分岐接地部の後端位置近くと、内側の分
岐接地部に、このサイドフロートを上下揺動自在に支持する支点ブラケットを夫
々取付け、前記センターフロートの後端を、前記サイドフロートの内側の分岐接
地部の後端よりも前方で、外側の分岐接地部の後端よりも後方に位置させた点に
ある。 【0005】 【作用】 上記技術手段を講じたことによる作用は次の通りである。 イ.つまり、隣接植付条への泥流れに影響する外側分岐接地部の後端を前方に寄
せて、その外側分岐接地部の長さを短くして泥流れに対する抵抗を小さくしてい
る。これにより、泥が外側分岐接地部の後端を迂回して内側分岐接地部側に廻り
込むように誘導され、この部分での泥の押し出しを抑えて泥流れを隣接植付条か
ら離れる方向に誘導することができる。そして、隣接植付条への影響の少ない内
側分岐接地部の後端は十分に後方まで延出して、サイドフロートによる踏張り力
を持たせる形状にしてある。 ロ.植付箇所は内外の分岐接地部で囲まれた部分に設定してあるので、後端を前
方に位置させている外側分岐接地部の前記後端を迂回して内側分岐接地部側に流
れてくる泥に対しても、この植付箇所及びここに植え付けられる苗が直接に泥流
れの影響を受けることがないので、植付面が荒らされたり、植付姿勢を乱される
虞が少ない。 ハ.苗植付装置のローリングに伴うサイドフロートの沈み込みによっても、既植
苗に近い側である外側の分岐接地部が短い分だけ押出す泥の量が少なくなる。 ニ.左右のサイドフロートの間に設けられるセンターフロートの後端位置を、内
外側の分岐接地部の後端位置に差のある前記サイドフロートの、前記内外側の分
岐接地部の後端位置の中間的な長さに設定しているので、例えば、このセンター
フロートの後端位置を内外側分岐接地部のうちの一方の後端位置と同一位 置、もしくは、内側の分岐接地部の後端よりも後方もしくは外側の分岐接地部の
後端よりも前方に設定する場合に比べ、各フロートの揺動支点後方側における接
地面積に大きな差を付けずに済み、各フロートの揺動機能(泥面の凹凸に対する
揺動抵抗を伴っての進行)に大きな差を生じさせずに用いることができる。 ホ.センターフロートの植付箇所では、センターフロートとサイドフロートとの
間を流れる泥水の流路が、その植付箇所よりも前方側での流路に比べて広くなる
ので、この植付箇所に対して早い流れの泥水が作用することを避けられる。しか
も、そのセンターフロートの後端は、左右のサイドフロートの内側分岐接地部の
後端よりも前に位置していて、結果的に、センターフロート後端よりも後方側で
サイドフロートとの間の流路がさらに広げられた状態となって、より一層センタ
ーフロート後端近くでの泥水の流れが緩和される。 そのうえ、センターフロートが存在しなくなった後方位置でも、泥流れの左右
外側への広がりを抑制するサイドフロートの内側分岐接地部が尚も存在している
ことにより、センターフロートとサイドフロートとの間の流路に発生する泥流れ
を左右外側へよりもセンターフロート通過跡の左右中心側へ流れ易くすることに
なるので、より一層既植苗側への泥流れの影響を少なくする。 【0006】 【発明の効果】 a.内外側の各分岐接地部をその後端どうしが相前後して、かつ、内側分岐接地
部の後端がより後方に位置する状態に設けることによって、隣接既植苗に対する
泥流れの影響を少なくすることと、サイドフロートとしての踏張り力を稼ぐこと
との両要求を同時に満足させられる。 b.植付箇所を外側分岐接地部の後端より更に前方に位置させることによって、
外側分岐接地部の後端を迂回する泥流れに対する影響も受けにくく、隣接既植苗
だけでなく、これから植付ける苗に対する影響も抑えることができるに至つた。 c.サイドフロートとセンターフロートとの相関においても、サイドフロートの
内外分岐接地部の各後端の中間にセンターフロートの後端が位置することで、 各フロートの揺動支点後方側における接地面積としては、あまり差のない程度に
設定できることから、各フロートの揺動機能に大きな差を生じさせることのない
状態で安定した田植作業を行える。このため、各フロートの揺動性能がまちまち
である場合のように、整地泥面に段差のある凹凸の通過跡が形成される虞が少な
い。したがって、苗植付後に圃場面に水を張ったとき、その凹凸のある通過跡が
水面から露出する状態となって、ここに雑草が繁茂するというような事態の発生
を未然に回避し得る点で有利である。 d.センターフロート両側を流れてくる泥水を、センターフロート後半側及び後
端以後で、流路幅を広げながらセンターフロート側に案内することで、両フロー
ト間での泥水の流れの緩和と、既植苗側への泥流れの影響の緩和とを図り、より
一層、これから植付ける苗ならびに隣接既植苗への影響を少なくできる。 【0007】 【実施例】 図6に示すように、乗用車体1の後端に昇降リンク機構2を介して苗植付装置
3を機体前後軸心X周りでローリング作動自在に取付けるとともに、この苗植付
装置3を、苗のせ台4、植付伝動ケース5、植付爪6を有する苗植付機構7、セ
ンターフロート8及び左右サイドフロート9,9で構成して、水田作業機として
の乗用型田植機を構成してある。 【0008】 次に、ローリング構造について説明する。図1に示すように、前記サイドフロ
ート9は後部の横向き支点Y周りで上下揺動自在に、植付伝動ケース5に対して
後部の支点ブラケット10aを介して枢支されるとともに、前部の支点ブラケッ
ト10bでローリング用バルブ11と連係されている。 図1、図4、及び、図5に示すように、このローリング用バルブ11と両サイ
ドフロート9,9とを連係する機構12は、ローリング用バルブスプールと揺動
中心で連結され、このスプールを押引操作する駆動アーム13、この駆動アーム
13の後端に連結される左第1揺動アーム14A及び前端に連結される右第1揺
動アーム14B、この左右第1揺動アーム14A,14Bにおける同一横向き軸
心Z上に位置する遊端に夫々一体連結すべく前記軸心Zに位置する左右連結ロッ ド15A,15B、これら左右連結ロッド15A,15Bのうち左連結ロッド1
5Aの左端に連結された左第2揺動アーム16A、及び右連結ロッド15Bの右
端に連結された右第2揺動アーム16Bとから構成される。 【0009】 一方、図3に示すように、前部の支点ブラケット10bに対して連結ピン17
,17を立設するとともに、この連結ピン17に対してホルダー18を上下摺動
可能に外嵌してある。このホルダー18はコイルスプリングを介して連結ピン1
7に支持されるとともに、前記対応する左右第2揺動アーム16A,16Bに連
結されている。 図2に示すように、苗のせ台4を支持する支持枠19と昇降リンク機構2との
間にローリング用シリンダ20を架設し、このシリンダ20の伸縮によって苗植
付装置3を前記軸心X周りでローリング作動させるように構成してある。 【0010】 以上のローリング構造においてその作動状態を説明する。まず、左サイドフロ
ート9が右サイドフロート9に対して相対的に上昇作動すると左連結ロッド15
Aが軸心Z周りで回動し、前記駆動アーム13が図4に示すように、支点Pを中
心に下方に揺動する。するとローリング用バルブ11のスプールが引き出され、
苗植付装置3が右下り傾斜になるべくローリング用シリンダ20を伸張作動させ
る。又、左右サイドフロート9,9が同時同量だけ昇降作動した場合には、前記
駆動アーム13が図5に示すように支点Qを中心に天秤状に揺動する。この場合
にはローリング用バルブ11のスプールは押引されない。したがって、ローリン
グ用シリンダ20も作動しない。 以上のようにして苗植付装置3の植付面に対するローリング姿勢を一定に維持
する構成をとっている。 【0011】 次に、図1ないし図2に示すように、左右サイドフロート9,9の後半部を二
叉状に分岐し左右の分岐接地部9a,9bを構成するとともに、これら左右分岐
接地部9a,9bにおける内側の分岐接地部9bの後端を外側の分岐接地部9a
の後端より後方に位置する状態に形成し、泥流れを外側の分岐接地部9aの後端 を迂回して内側の分岐接地部9bに向かう方向に設定してある。 そして、内側の分岐接地部9bの接地面を外側の分岐接地部9aの接地面より
低位に位置させて、外側の分岐接地部9aの接地面下方を泥が流れ易い構造のも
のにして、隣接する既植苗への悪影響を抑える構成となっている。このサイドフ
ロート9に対する植付箇所を左右分岐接地部9a,9bの間で外側の分岐接地部
後端より前方に設定して、泥流れの影響を受けないような構成となっている。 また、外側の分岐接地部9aの後端位置近くと、内側の分岐接地部9bとの夫
々に、このサイドフロート9を上下揺動自在に支持する支点ブラケット10を取
付けてある。 【0012】 また、前記左右サイドフロート9,9どうしの間に配置されるセンターフロー
ト8は、前半部が幅広で、後半部が幅狭の平面視略Tの字状に形成され、かつ、
その後端位置が、前記サイドフロート9,9の内側の分岐接地部9bの後端より
も前方で、外側の分岐接地部9aの後端よりも後方に位置する状熊で配設されて
いる。 【0013】 〔別実施例〕 苗植付装置3に対して施肥装置等を併設したものでもよく、このような施肥装
置付田植機等を含めて水田作業機と称する。 【0014】 尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を便利にするために符号を記すが、該
記入により本発明は添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】
全体平面図
【図2】
全体縦断背面図
【図3】
左サイドフロートを示す側面図
【図4】
左サイドフロートが相対的に持上った場合の駆動アームの揺動状態を示す側面
図 【図5】 両サイドフロートが同量だけ持上った場合の駆動アームの揺動状態を示す側面
図 【図6】 苗植付装置の走行機体に対する取付状態を示す側面図 【符号の説明】 7 苗植付機構 8 センターフロート 9 サイドフロート 9a 外側分岐接地部 9b 内側分岐接地部
図 【図5】 両サイドフロートが同量だけ持上った場合の駆動アームの揺動状態を示す側面
図 【図6】 苗植付装置の走行機体に対する取付状態を示す側面図 【符号の説明】 7 苗植付機構 8 センターフロート 9 サイドフロート 9a 外側分岐接地部 9b 内側分岐接地部
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 植付幅の左右両端位置に、後半部を二叉状に分岐させて左右の分岐接地部(9
a),(9b)を構成したサイドフロート(9),(9)を配し、この左右のサイドフ
ロート(9),(9)の間に、前半部が幅広で、後半部が幅狭のセンターフロート(
8)を設けた水田作業機のフロート構造において、 前記左右のサイドフロート(9),(9)における内側の分岐接地部(9b)の後
端を外側の分岐接地部(9a)の後端よりも後方に位置する状態に形成し、かつ
、苗植付機構(7)による植付箇所を前記左右の分岐接地部(9a),(9b)の間
で外側の分岐接地部(9a)後端より前方に設定するとともに、 外側の接地部(9a)の後端位置近くと、内側の分岐接地部(9b)に、この
サイドフロート(9)を上下揺動自在に支持する支点ブラケット(10)を夫々
取付け、 前記センターフロート(8)の後端を、前記サイドフロート(9),(9)の内側
の分岐接地部(9b)の後端よりも前方で、外側の分岐接地部(9a)の後端よ
りも後方に位置させてある水田作業機のフロート構造。
Family
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