JP2613732B2 - プロラクチン又は成長ホルモンの分泌促進剤 - Google Patents

プロラクチン又は成長ホルモンの分泌促進剤

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明はプロラクチン又は成長ホルモンの
分泌促進剤に関し、さらに詳しくは、イネ科植物、殊に
麦類植物の緑葉の搾汁成分を有効成分とする実質的に無
毒性の安全性の高いプロラクチン又は成長ホルモンの分
泌促進剤に関する。
【0002】本発明者らは、イネ科植物、特に麦類植物
の成熟期前の若葉を搾汁液又はその乾燥粉末の生理作用
に着目し、それについて永年研究を続けており、これま
で、動脈硬化予防ないし治療作用(特公昭46−385
48号公報参照)、制癌作用(特公昭59−36890
号公報参照)、血圧降下作用(特公昭59−36888
号公報及び特公昭59−39410号公報参照)、血糖
低下作用(特開昭62−226927号公報参照)、抗
ウイルス作用(特開平3−169823号公報参照)、
抗酸化活性(特願平2−220398号出願参照)等を
見い出しており、その中のあるものについては活性本体
の単離、確認にも成功している。
【0003】本発明者らは、上記一連の研究の過程で、
今回、イネ科植物、殊に麦類植物の緑葉の搾汁成分にプ
ロラクチン及び/又は成長ホルモンの分泌促進作用があ
ることを見い出し、さらにその作用物質の1つとしてビ
タミンEコハク酸エステルを確認することに成功し、本
発明を完成するに至った。
【0004】かくして、本発明によれば、イネ科植物の
緑葉の搾汁成分を有効成分として含有することを特徴と
するプロラクチン又は成長ホルモンの分泌促進剤が提供
される。
【0005】以下、本発明のプロラクチン又は成長ホル
モンの分泌促進剤についてさらに詳細に説明する。
【0006】本発明の分泌促進剤の有効成分の原料とな
るイネ科植物としては、麦類植物が好適であり、麦類植
物としては、例えば、大麦、小麦、裸麦、エン麦、ハト
麦、トウモロコシ、キビ、イタリアンダイグラスなどが
挙げられ、中でも特に大麦、小麦及び裸麦が適してい
る。
【0007】本発明では、これら麦類植物の中でも成熟
期前に収穫した若い植物の新鮮な茎及び/又は葉の部分
(本明細書では茎及び/又は葉の部分を総称して「緑
葉」という)が特に適している。
【0008】イネ科植物、殊に麦類植物の緑葉をまず、
ミキサー、ジューサー等の機械的破砕手段で不当な熱変
性を生じない条件下で搾汁し、篩別、濾過等の手段によ
って粗大固形分を除去することにより搾汁液(以下、こ
れを「青汁」という)を調製する。このようにして得ら
れる青汁はそのまま本発明の搾汁成分として使用するこ
とができる。なお、一般的には、上記の搾汁に先立っ
て、緑葉を次亜塩素酸ソーダの如き殺菌剤で殺菌処理し
てから搾汁処理を行なうのが好ましい。
【0009】また、上記の如くして得られる青汁は、好
ましくは更に遠心分離して上清液を採取し、場合により
これを滅菌フイルター等で除菌濾過処理した後、得られ
る上清成分を本発明の搾汁成分として使用することもで
きる。
【0010】さらに、上記の如くして得られる青汁又は
上清成分を例えば特公昭46−38548号公報に記載
の方法に従いpH5〜9程度に中和し、噴霧乾燥、凍結
乾燥などの実質的に熱変性が生じない適当な手段で乾燥
して粉末化し青汁粉末又は上清粉末とすることができ
る。これらの青汁粉末又は上清粉末もまた本発明の搾汁
成分として利用することができる。
【0011】さらにまた、上記青汁粉末又は上清粉末を
水に再溶解した液、或いはその再溶解水溶液から不溶分
を除去した液を本発明の搾汁成分とすることができ、或
いはまた、青汁粉末又は上清粉末を水性アルコール、例
えば50%水性メタノールで抽出した液又はそれから水
性アルコールを除去して得られる粉末化物も本発明の搾
汁成分として使用することができる。
【0012】前記青汁から固形分を除去した液又は青汁
粉末を水に再溶解し固形分を除去した液、例えば前記の
上清成分は、逆相クロマトグラフイー、イオン交換クロ
マトグラフイー、ゲル濾過等にかけることによって、プ
ロラクチン及び成長ホルモン分泌促進活性を有する画分
を採取することもできる。逆相クロマトグラフイーは、
例えば、Delta−Pak 300Å 15μm C
18カラム(Waters社製)を用いて、0.01〜0.
5%三弗化酢酸及び0.01〜0.5%三弗化酢酸を含む
アセトニトリルを溶出液として用いて活性画分を溶出す
ることができる。また、イオン交換クロマトグラフイー
としては、例えば、Protein−Pak DEAE
−5PW(Waters社製)によりpH8.7の1〜
100mMトリス−HCl緩衝液及び0.1〜1M N
aClを含む20mMトリスHCl緩衝液で0〜100
%の直線濃度勾配でクロマトグラフイーを行なうことに
より活性画分を得ることができる。さらに、ゲル濾過は
例えばProtein−Pak 300SW(Wate
rs社製)を用いて行なうことができる。
【0013】本発明者らは、この活性画分をさらに分析
し、該活性画分中に下記式
【0014】
【化1】
【0015】で示されるビタミンEコハク酸エステルが
存在すること、そしてこのビタミンEコハク酸エステル
はプロラクチン及び成長ホルモンの分泌促進活性を有し
ていることを確認した。
【0016】前記の如くして得られる青汁、上清成分又
は活性画分はそのまま又は例えば牛乳、脱脂乳、その他
のコロイド状蛋白含有物、甘味料などを配合して経口投
与することができるが、一般には、品質一定で且つ安定
性のより良い前記青汁粉末又は上清粉末、或いはそれら
の再溶解物や抽出液等を利用するのが好ましい。
【0017】本発明において有効成分として使用する
「イネ科植物の緑葉の搾汁成分」は、イネ科植物、殊に
麦類植物の緑葉から前述の如くして得られる青汁のみな
らず、それから以上に述べた如くさらに処理することに
より得られるプロラクチン及び/又は成長ホルモンの分
泌促進作用をもつすべての処理成分又は画分をも包含す
る意味で用いるものである。
【0018】本発明のプロラクチン又は成長ホルモンの
分泌促進剤は、実質的に以上に述べた搾汁成分のみから
なることもできるが、一般には、製薬学的に許容しうる
各種の添加剤を配合して、投与に適した剤型に製剤化す
ることが好ましい。
【0019】使用しうる添加剤としては、凍結乾燥もし
くは噴霧乾燥に際しての添加剤類のほか、所望の剤型に
製剤化するために通常用いられる任意の調剤用添加剤類
をあげることができ、具体的には例えば、アスコルビン
酸、ビオチン、パントテン酸カルシウム、カロチン、塩
化コリン、酸化マグネシウム、ナイアシン、塩化ピリド
キシン、リポフラピン、パントテン酸ナトリウム、チア
ミンヒドロクロライド、トコフエロール、ビタミンA、
ビタミンB12、ビタミンD2等の如き栄養剤;メタリン
酸ナトリウム、リン酸ナトリウム(第1、第2、第3
塩)、ピロリン酸ナトリウム、トリポリン酸ナトリウム
等の如き隠蔽剤;ソルビン酸カルシウム、安息香酸、パ
ラオキシ安息香酸メチル、安息香酸ソーダ等の如き保存
料;アラビヤゴム、トラガント、アルギン酸ナトリウ
ム、メチルセルローズ、カルボキシメチルセルローズ、
アルギン酸カルシウム、けい酸アルミニウム、けい酸カ
ルシウム、マンニツト、ソルビトール、乳糖、果糖、可
溶性澱粉、アミノ酸類、葡萄糖、砂糖、ハチミツ、蔗
糖、脂肪酸エステルの如き担体乃至希釈剤類をあげるこ
とができる。
【0020】本発明の分泌促進剤は経口又は非経口投与
することができ、それぞれの投与経路に適した任意の剤
型に製剤化することができ、例えば、散剤、顆粒剤、ペ
レットもしくは錠剤、コーティング錠剤、カプセル剤、
トローチ剤、液剤、シロップ剤などの経口投与に適した
剤型;注射剤、点滴剤、坐薬、点眼剤、点鼻剤、噴霧剤
などの非経口投与に適した剤型にすることができる。
【0021】さらに、軟膏、クリーム、チンキ、パップ
剤等の外用剤型にすることも可能である。
【0022】本発明の分泌促進剤の投与量は、搾汁成分
の精製の度合、患者の症状の軽量、性別、年令、体重、
医師の判断等に応じて広い範囲で変えることができる
が、一応の目安として一般に、有効成分として約0.0
1〜約20mg/kg体重/日、好ましくは約0.05
〜約10mg/kg体重/日の範囲内を例示することが
できる。上記投与量は1日1回又は数回に分けて投与す
ることができる。しかし、経口投与する場合には、本発
明の分泌促進剤は以下に述べるとおり実質的に無毒性で
且つ副作用を伴わないので、上記範囲を越えて大量投与
することもできる。
【0023】本発明の分泌促進剤の有効成分であるイネ
科植物の緑葉の搾汁成分、例えば大麦の成熟期前の若葉
からの青汁粉末の急性毒性LD50は12,000mg/
kg(経口、マウス)と実質的に無毒性であり、100
0mg/kg連続投与(経口、マウス)の亜急性毒性テ
ストの結果からも、毒性及び副作用は実質的に認められ
ない。
【0024】従って、その薬理効果の大きいこと、毒性
及び副作用のないことにおいて、本発明のイネ科植物の
緑葉の搾汁成分は、実用性あるプロラクチン及び/又は
成長ホルモンの分泌促進作用と実質的に無毒性で大量投
与可能であることの両者を兼備した極めてユニークなプ
ロラクチン又は成長ホルモンの分泌促進剤となることが
判明した。
【0025】以下、実施例により本発明をさらに具体的
に説明する。
【0026】
【実施例】
実施例1:大麦若葉の青汁粉末の調製 成熟期前の大麦の若葉1kgを水洗した後、クラッシャ
ーにて粉砕し、搾汁機を用いて搾汁して大麦若葉の青汁
1lを得た。この青汁に水酸化カルシウムを添加してp
Hを7.0に調節し、常法により凍結乾燥して、大麦若
葉の青汁粉末(以下、BLE粉末という)40gを得
た。
【0027】実施例2:プロラクチン及び成長ホルモン
の分泌促進作用の測定試料液の調製 実施例1で調製したBLE粉末5gをRPMI培地10
0ml中に溶解し、不溶物を遠心分離によって除去し、
その上清液をRPMI培地で所定の倍率で段階的に希釈
した後、0.22μmの滅菌フイルター(Millip
ore社製)で濾過して試料液とした。
【0028】測定法 スプラーグ−ダウリイラットの脳下垂体前葉細胞をCr
onin及びThornerの方法[J.Cyclic
Nucleotide Res.,,267(19
82)参照]で調製する。
【0029】一方、牛胎児血清2.5%、馬血清7.5
%、ストレプトマイシン7.5μg/ml、ゲンタマイ
シン15μg/ml、ペニシリン10μg/ml及びフ
アンジゾン0.6μg/mlを補充したRPMI 16
40培地を添加した24ウエル組織培養用プレート(F
alcon社製)の各ウエルに、上記で準備した脳下垂
体前葉細胞を0.4×106生細胞/ウエルの割合で接種
する。
【0030】5%CO2−95%空気の雰囲気中で37
℃にて4日間培養後、抗生物質を含有する無血清RPM
I 1640培地で細胞を洗浄した後、上記で調製した
試料液1mlをウエルに注加し、37℃で30分間培養
する。
【0031】培養後、培地をウエルから取り出し、NI
DDK Rat Pituitary Hormon
Distribution Programに準じてラ
ジオイムノアッセイを行なうことにより、培地中のプロ
ラクチン及び成長ホルモンを定量する。その結果を表1
に示す。
【0032】
【表1】 表1:BLEによるプロラクチン及び成長ホルモンの分泌促進作用 BLE* プロラクチン 成長ホルモン (μg/ml) (ng/well) (ng/well) 0 230 50 0.5 350 75 5 400 110 50 410 140 500 590 320 * 試料液1mlを減圧下に蒸発乾固した後に残る固形
分の重量(μg)を意味する。
【0033】実施例3 波長214nmにセットしたModel990Phot
odiode Array(Waters社製)を計装
したModel600HPLC System(Wat
ers社製)に300×19mmのDelta−Pak
300Å 15μm C18カラム(Waters社
製)を組み込み、このカラムに、前記実施例1で調製し
たBLE粉末250mgのHPLCwater溶液(BLE
粉末250mgをHPLCwater5mlに溶解し、その
溶液を3000rpm、30分間遠心分離処理して不溶
分を除去した後、上清液をMillipore DEP
HTypeフイルター0.45μmの滅菌フイルター及
び0.22μmの滅菌フイルター(Millipore
社製)で順次濾過して得られたもの)を負荷し、0.1
%三弗化酢酸からなる溶出液Aと0.1%三弗化酢酸を
含有するアセトニトリルからなる溶出液Bとの間で、溶
出液A 0%から溶出液B 80%までの範囲の直線勾
配による溶出を行なった。その溶出曲線を図1に示す。
図1のグラフにおいて、タテ軸は214nmの吸光率
(%)であり、ヨコ軸は溶出時間(分)を表わす。フラ
クシヨンコレクターにより補集された各フラクシヨンに
つき、実施例2に記載したと同様の方法でプロラクチン
放射活性を測定した結果、30分から40分の間に流出
したフラクシヨンに活性が認められた(図1の斜線部
分)。中でも38分後に溶出したフラクシヨンに特に強
い活性が認められたので、このフラクシヨンを凍結乾燥
し、この凍結乾燥粉末50mgをHPLCwater 2ml
に溶解し、得られる溶液200μlについて上記と同様
の方法でHPLCを行った。その結果、プロラクチン放
出活性をもつ3つの活性フラクシヨンが得られた。
【0034】各活性フラクシヨンを更に、3.9×30
0mmのDelta-Pak 300Å15μmC18カラム(Wate
rs社製)に負荷し、0.5ml/minの流速で溶出液
A0%から放出液B 80%までの範囲内の直線濃度勾
配で40分間クロマトグラフイーを行った。
【0035】その結果、上記3つの活性フラクシヨンか
らそれぞれ26分、26.5分及び27分後に強いプロ
ラクチン放出活性を示す精製フラクシヨン F54、F
55およびF56が得られた。F56は0.02mgで
あった。
【0036】実施例4 実施例3で得られたフラクシヨンF56の精製標品をV
G ZAB−T MassSpectrometer (VG Instruments,
VG Analytical LTD., Wythenshawe, Manchestter
England)により、直接化学イオン化法(DCI)、電
子衝画法(EI)およびファスト・アトムボンバードメ
ント法(FAB)を用いて解析した。化合物の元素組成
の解析には高解像質量分析法(HRMS)によりFAB
モードを用いて行った。高解像質量分析法によるFAB
−MSの解析結果を図2に示す。このFAB−MSの解
析結果から、m/z=531に〔M+H+〕、m/z=
553に〔M+Na+〕のピークがみられることより、
本化合物の分子量は530であり、元素分析の結果と併
せて考察すると、分子式はC33545であること及び
本化合物のUVスペクトルの最大吸収波長は286nm
であることにより、本化合物はビタミンEコハク酸エス
テル(VitaminE acid succinate)と判断された。
【0037】実施例5 実施例3で得られた活性フラクシヨンF56を実施例2
の方法により活性を測定したところ、表2に示すよう
に、ビタミンEコハク酸エステルを含む活性フラクシヨ
ンF56はプロラクチン又は成長ホルモン産生に対して
顕著な活性を示すことが明らかになった。
【0038】
【表2】 * 同様の結果はビタミンEコハク酸エステルの市販品を
用いたときにも得られた。
【0039】 実施例A:錠剤 BLE粉末 1.0mg 乳糖 100.0mg 結晶セルロース 91.4mg タルク 5.0mg 結合剤(カルボキシメチルセルロース) 2.0mg ステアリン酸マグネシウム 0.6mg 200.0mg BLE粉末、乳糖、結晶セルロース、タルク及び結合剤
を均一に混合し、顆粒状とした後、ステアリン酸マグネ
シウムを加えて、1錠200mgの錠剤に成型する。
【0040】実施例B:腸溶コーティング錠 実施例Aで得た錠剤に下記の処方の腸溶性コーティング
を施し、1錠430mgの腸溶錠を製造した。
【0041】 メタアクリル酸/アクリル酸エチルコポリマー 10.8% ポリエチレングリコール6000 1.6% 界面活性剤(Tween 80) 1.1% タルク 7.2% 精製水 79.3% 100.0% 実施例C:顆粒剤 BLE粉末 1.0mg 乳糖 700.0mg デンプン 289.0mg ゼラチン 10.0mg 1000.0mg BLE粉末、乳糖及びデンプンを均一に混合し、少量の
水を加えてさらに混合し練合したのち顆粒状にし乾燥す
る(粒径0.8mm柱状顆粒)。
【0042】実施例D:カプセル剤 下記処方により顆粒を作り、腸溶性コーティングを行
い、それをカプセルに充填する。
【0043】 顆粒(粒径0.8mm柱状顆粒) BLE粉末 1.4mg 乳糖 140.0mg デンプン 56.6mg ゼラチン 2.0mg 200.0mg 腸溶性コーティング(コーティング量430mg/
g顆粒) 処方は前記実施例Bのとおり。
【0044】 カプセル充填 ゼラチンカプセル2号に200mgを充填する。
【0045】実施例E:トローチ剤 BLE粉末 1.0mg 白 糖 920.0mg アラビアゴム 79.0mg 精製水 適量 1000.0mg BLE抽出乾燥粉末及び白糖を均一に混合し、アラビア
ゴムを精製水少量にて溶かして加えて練合し、顆粒とし
たのち乾燥し、打錠してトローチ剤とした。
【0046】実施例F:坐薬 BLE粉末 1.0g ポリオキシエチレンラウリルエーテル(21E.O.) 30.0g ポリオキシエチレンソルビタン モノステアレート(6E.O.) 100.0g 親油性モノステアリン酸グリセリン 16.0g ポリエチレングリコール 400 6.0g ポリエチレングリコール 4000 適量 ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチ
レンソルビタンモノステアレート、親油性モノステアリ
ン酸グリセリン、ポリエチレングリコール400及びポ
リエチレングリコール4000を60℃に加温して溶解
した後、45℃まで冷却し、これにBLE粉末を加えて
均一に混合したのち、坐薬成型器にて2gの坐薬に成型
した。
【0047】 乳糖を真空混合乾燥コーティング器内に投入後、回転混
合しながら約50℃に加温し、次いで真空ポンプにより
タンク内を真空状態にし、BLE粉末の水溶液 社製、アクリル系コポリマー)の塩化メチレン溶液(製
品全重量の1%のステアリン酸マグネシウムを含有)で
同様に真空下でコーティングを行い、BLE粉末のマイ
クロカプセルを得た。
【0048】実施例H:錠剤 フラクシヨンF56凍結乾燥粉末 10mg 乳糖 90.0mg 結晶セルロース 92.4mg タルク 5.0mg 結合剤(カルボキシメチルセルロース) 2.0mg ステアリン酸マグネシウム 0.6mg 200.0mg フラクシヨンF56凍結乾燥粉末、乳糖、結晶セルロー
ス、タルク及び結合剤を均一に混合し、顆粒状とした
後、ステアリン酸マグネシウムを加えて、1錠200m
gの錠剤に成型する。
【0049】実施例I:腸溶コーティング錠 実施例Hで得た錠剤に下記の処方の腸溶性コーティング
を施し、1錠430mgの腸溶錠を製造した。
【0050】 メタアクリル酸/アクリル酸エチルコポリマー 10.8% ポリエチレングリコール6000 1.6% 界面活性剤(Tween 80) 1.1% タルク 7.2% 精製水 79.3% 100.0% 実施例J:顆粒剤 フラクシヨンF56凍結乾燥粉末 10mg 乳糖 700.0mg デンプン 280.0mg ゼラチン 10.0mg 1000.0mg フラクシヨンF56凍結乾燥粉末、乳糖及びデンプンを
均一に混合し、少量の水を加えてさらに混合し練合した
のち顆粒状にし乾燥する(粒径0.8mm柱状顆粒)。
【0051】実施例K:カプセル剤 下記処方により顆粒を作り、腸溶性コーティングを行
い、それをカプセルに充填する。
【0052】 顆粒(粒径0.8mm柱状顆粒) フラクシヨンF56凍結乾燥粉末 10mg 乳糖 110.0mg デンプン 78.0mg ゼラチン 2.0mg 200.0mg 腸溶性コーティング(コーティング量430mg/
g顆粒) 処方は前記実施例Bのとおり。
【0053】 カプセル充填 ゼラチンカプセル2号に200mgを充填する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はBLE粉末の水溶液のRP−HPLCに
よるカラムクロマトグラムである。
【図2】図2は実施例3で得られるフラクシヨンF56
の精製標品の高解像質量分析法によるFAB−MSであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−226927(JP,A) 特公 昭46−38548(JP,B2) 特公 昭46−39548(JP,B2) 特公 昭42−21484(JP,B1) 特公 昭43−1974(JP,B1) 特公 昭39−2495(JP,B1) 特許142687(JP,C1)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大麦、小麦及び裸麦から選ばれる麦類植
    物の成熟期前の緑葉の搾汁成分を有効成分として含有す
    ることを特徴とするプロラクチン又は成長ホルモンの分
    泌促進剤。
  2. 【請求項2】 麦類植物が大麦である請求項1記載の分
    泌促進剤。
  3. 【請求項3】 ビタミンEコハク酸エステルを含有する
    請求項1記載の分泌促進剤。
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