JP2613349B2 - 卵組成物にて被包した冷菓 - Google Patents
卵組成物にて被包した冷菓Info
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Description
の素材として好適な物性および風味を有し、凍結による
品質劣化のない卵を主成分とする組成物にて被包した冷
菓およびその製造方法に関するものである。
シートと略称する)は、良好な風味を有し、菓子、惣菜
等に広く利用されている。
工物として、クレープ、錦糸卵等が知られている。これ
らの原料の一つとして小麦粉、呈味料等が添加される
が、通常の場合、小麦粉の配合割合は次の通りである。
械耐性の向上等の意味で補助的に使用され、卵の風味を
生かして具材、惣菜等に利用されている。一方、小麦粉
の多い加工物は、ジャム等の甘味素材と組み合わせて店
頭販売されることが多い。
ての強度や機械耐性は増すが、反面、卵の風味が弱くな
り、歯切れや感触等は卵焼きを離れ、薄いパンケーキ様
の焼き菓子になってしまう。また、通常、洋生菓子に使
用するクレープは、冷凍耐性について必要がないために
考慮されておらず、冷菓への使用は適さない。
が少ない卵シートは、良好な卵風味を有し、歯切れや感
触等に優れているが、反面、巻く、包む等の機械的な強
度を必要とする場合には、使用し難く、また惣菜向けの
味付けがするため冷菓はもちろん洋生菓子への応用も困
難である。そこで、通常は、紐状にカットして具材とし
て利用されている。
来技術においては、卵を主体とする配合素材で、冷菓と
組み合わせて冷凍耐性と長期に亘る経時安定性を有し、
機械耐性があって取扱い易く、しかも風味および食感に
優れた卵加工物は見当たらない。すなわち、卵焼きを応
用する場合、通常の卵焼きの配合では、冷凍下では凍結
してしまい、卵焼きの感触を失ってしまい、嗜好に適さ
ないものとなってしまう。
て、凍結による品質の劣化のない卵を主成分とし、冷菓
の素材として好適な風味と物性とを有する卵組成物にて
被包した冷菓およびその製造方法を提供することにあ
る。
め、本発明に係る卵組成物にて被包した冷菓は、卵が5
0〜85重量%、穀粉類および/または澱粉類が卵に対
して5〜40重量%、甘味料が8〜25重量%、上昇融
点が20〜35℃で、30℃における固体脂係数(SF
C)が0〜5%の油脂および/またはその油脂の組成物
が2〜20重量%とを配合して焼成して得ることができ
る。
たは油脂組成物は、上昇融点が20〜35℃で、30℃
における固体脂係数(SFC)が0〜5%の油脂、また
はその油脂からなる油相と乳蛋白質、多糖類を含有する
水相とからなるW/O(油中水型)油脂組成物を、重量
比で2〜20%、好ましくは7〜14%使用することが
できる。
量比で8〜25%、好ましくは10〜20%の甘味料を
含有させることができる。
卵直後の生全卵はもとより、冷凍全卵、殺菌全卵、乾燥
全卵、生卵白、冷凍卵白、殺菌卵白、乾燥卵白と生卵
黄、冷凍卵黄、殺菌卵黄、乾燥卵黄の任意の組み合わせ
で、全卵の比率に合わせた物、あるいは卵白、卵黄の比
率を全卵と違えた物、および粉末全卵(乾燥卵白、乾燥
卵黄等の混合物を含む)に所定の分量の水を添加した物
を含むものである。また、糖類、安定剤等を添加した卵
加工品の使用も何等制限されるものではない。
澱粉類は、小麦粉を始めとして米粉、各種スターチ、加
工澱粉を含む。特に、小麦粉が良好であり、中力小麦粉
が最も良い。
被包した冷菓の製造に際しては、生全卵、小麦中力粉、
上白糖、および前記の油脂を添加し、これらを混合攪拌
して生地を作成し、この生地を焼成機でシート状に焼成
し、得られた卵シートによりアイスクリームを被包する
ことを特徴とする。
全卵に対する穀粉類および/または澱粉類の含有量の適
性についてテストを行ったところ、表1に示す通りであ
った。
耐性を考慮すれば、全卵は50〜85%、好適には60
〜70%が最適である。なお、表1では、甘味料として
上白糖とソルビトールを使用する場合を示したが、糖類
はショ糖、ぶどう糖、果糖等の単糖類または他の二糖類
あるいはそれ以上の縮合度の糖も使用可能であり、糖ア
ルコールとしてはこれら糖類の糖アルコールが使用可能
である。また、糖類以外の甘味料、例えば、アステルパ
ーム、ステビアサイド、サッカリン等も適宜使用でき
る。表1において、澱粉類として小麦粉を使用し、W/
O組成物は上昇融点30℃、30℃でのSFC3.0%
の油脂からなるものを使用した。
の含有量の適性についてテストを行ったところ、表2に
示す通りであった。
加は、卵シートへの甘味付与と氷点効果による低温下で
の柔軟性付与にある。そこで、表2から、糖類が8%以
下になると卵風味の問題はないが、冷凍下での卵シート
の柔軟性が低下してくるので、感触が悪くなるので美味
しさの点で問題となる。また、糖類が25%以上となる
と、どの様な糖類を使用するにしても甘味の強さの問題
と、それによる全体の味のバランスの崩れが生じ、美味
しさが低下する。従って、最適な甘味と味のバランス、
機械適性を考慮すると、糖類は10%〜20%が最適で
ある。なお、表2において、W/O組成物は表1と同じ
ものを使用した。
果についてテストを行ったところ、表3に示す通りであ
った。
持および感触の点にある。余り低融点であると、柔軟性
はでるが油感が残り、余り高融点であると、柔軟性も低
下し感触も口溶けも低下するため、美味しさがなくな
る。従って、表3の結果から、ある程度の糖類と油脂の
バランスが、味と冷凍耐性、機械適性を卵シートに付与
する最適な油脂の範囲としては、7〜14%であると考
えられる。
トを行ったところ、表4に示す通りであった。
で添加される。表4において、W/O組成物は表3のN
o.18と同じものを使用した。また、表4のNo.2
7では、W/O組成物としてサラダ油を使用した。この
結果、総合評価として、No.23では焼成時に卵シー
トが鉄板から剥がれ難く、またサラダ油は余り好ましく
なかった。
ら販売されるクレープを、冷菓にそのまま組み合わせる
と、凍結状態では非常に硬くなって食べずらくなり、経
時的に澱粉の老化により組織の劣化を生ずる等の欠点が
見られる。また、冷凍耐性を工夫すると共に低温下での
品質の劣化を抑えることにより、冷菓と組み合わせて販
売されているクレープも存在するが、これはあくまでも
配合的には卵の含有率が約30%程度であり、基本的に
はクレープと同様の物である。
冷菓と組み合わせて、如何に美味しく食べられるかを追
及したものであります。従って、本発明では、卵焼きの
風味および食感を残したままで、低温耐性を持たせる研
究を行ったところ、得られる卵シートは、冷菓と組み合
わせても、家庭用冷蔵庫、アイスクリームショーケース
から出した直後でも、十分な柔らかさを有し、凍結によ
る風味や物性の劣化もなく、良好な卵の風味を残すこと
ができるものであります。また、本発明の卵シートは、
十分な機械的強度を有し、柔軟性もあることから、巻
く、包む、被せる等の加工が容易である。従って、本発
明の卵組成物は、形態上および味覚上、共に従来にない
新規な冷菓が提供される。
の生地の増粘と低温下での品質の安定化のために、グア
ガム、キサンタンガム、ガラギーナン等の増粘多糖類、
食感改良等の目的で食物繊維、風味付けの目的で蛋白
質、アミノ酸、香料、呈味料、もしくはその他の品質改
良剤、pH調整剤(例えばリン酸塩等)の添加を何等制
限するものではない。
の実施例につき説明する。
の融点30℃、30℃のSFC1.5%)50g、上白
糖60g、ソルビトール60g、グアガム(3%水分散
液)15gを混合し、高速攪拌機(TKホモミキサ)で
10000rpm、5分間攪拌し、卵シートの生地を作
成し、これを小型の春巻皮焼成機で連続焼成し、帯状の
卵シートを得た。得られた卵シートは、良好な卵風味を
有しており、食感も良好であった。次いで、得られた卵
シートにより、アイスクリームを海苔巻き状に巻いたと
ころ、卵シートは破れたり、剥がれたりすることのない
良好な卵巻きアイスクリームであった。さらに、−18
℃で1カ月間冷凍したものであっても、卵シートの風
味、食感等は何等損なわれず、美味しいアイスクリーム
であった。
g、小麦中力粉1500g、バター50g、上白糖30
0g、牛乳1400gを混合し、実施例1と同様に調整
した生地を焼成し、卵シートを得た。得られた卵シート
により、アイスクリームをオムレツ様に包んだところ、
卵シートは余り破れたりすることはなかったが、−18
℃で1カ月間冷凍したものは、卵シートが硬く、ぼそぼ
そした食感の悪い物であった。
g、小麦中力粉70g、食塩20gを混合し、実施例1
と同様に調整した生地を焼成し、卵シートを得た。得ら
れた卵シートにより、アイスクリームをオムレツ様に包
んだところ、卵シートは破れ、穴あき等が生じた。ま
た、−18℃で1カ月間冷凍したものは、卵シートが硬
く、破れ易い食感の悪い物であった。
したが、本発明は前記実施例に限定されることなく、そ
の精神を逸脱しない範囲内において多くの設計変更が可
能である。
Claims (3)
- 【請求項1】 卵が50〜85重量%、穀粉類および/
または澱粉類が卵に対して5〜40重量%、甘味料が8
〜25重量%、上昇融点が20〜35℃で、30℃にお
ける固体脂係数(SFC)が0〜5%の油脂および/ま
たはその油脂の組成物が2〜20重量%とを配合して焼
成してなる卵組成物にて被包した冷菓。 - 【請求項2】 卵組成物はシート状に形成してなり、こ
のシート状卵組成物によりアイスクリームを巻く、包
む、または被せてなる請求項1記載の卵組成物にて被包
した冷菓。 - 【請求項3】 全卵、小麦粉、甘味料として糖類および
/または糖アルコール、上昇融点が20〜35℃で、3
0℃における固体脂係数(SFC)が0〜5%の油脂お
よび/またはその油脂の組成物を添加し、これらを混合
攪拌して生地を作成し、この生地を焼成機でシート状に
焼成し、得られた卵シートによりアイスクリームを被包
することを特徴とする請求項1記載の卵組成物にて被包
した冷菓の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5029169A JP2613349B2 (ja) | 1993-02-18 | 1993-02-18 | 卵組成物にて被包した冷菓 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5029169A JP2613349B2 (ja) | 1993-02-18 | 1993-02-18 | 卵組成物にて被包した冷菓 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06237697A JPH06237697A (ja) | 1994-08-30 |
JP2613349B2 true JP2613349B2 (ja) | 1997-05-28 |
Family
ID=12268744
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5029169A Expired - Lifetime JP2613349B2 (ja) | 1993-02-18 | 1993-02-18 | 卵組成物にて被包した冷菓 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2613349B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
ZA200705400B (en) | 2004-12-23 | 2008-09-25 | Unilever Plc | Frozen aerated confections |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5238061A (en) * | 1975-09-18 | 1977-03-24 | Takeda Chemical Industries Ltd | Method of producing skin of pan cake |
JPS5836335A (ja) * | 1981-08-27 | 1983-03-03 | 株式会社ニチロ | 冷凍焼成洋菓子の製造方法 |
-
1993
- 1993-02-18 JP JP5029169A patent/JP2613349B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06237697A (ja) | 1994-08-30 |
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