JP2612940B2 - シロキサン変性アクリルゴム発泡体用組成物 - Google Patents

シロキサン変性アクリルゴム発泡体用組成物

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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、過酸化物加硫が可能なシロキサン変性アク
リルゴム発泡体用組成物に係り、特には耐熱性、耐油
性、耐寒性、反撥弾性に優れかつ風合の良好な発泡体を
与えるので、化粧品用、医療用、建材用あるいは自動車
部品用等の発泡体の製造に有用なシロキサン変性アクリ
ルゴム発泡体用組成物に関するものである。
(従来の技術) 従来、耐熱性、耐寒性に優れたゴム発泡体としては、
シリコーンゴム発泡体が知られているが、このゴムは耐
油性に欠けるという欠点があり、他方アクリルゴムは耐
熱性、耐油性に優れているが耐寒性、風合いの点で劣る
ためこの改良が望まれている。
また、アクリルゴムはアクリル酸エステルを主成分と
するポリマーのゴム状弾性体で、通常はこのポリマーの
架橋点として少量の2−クロロエチルビニルエーテル、
モノクロロ酢酸ビニル等の塩素系化合物、あるいはアリ
ルグリシジルエーテル、グリシジルメタクリレート等の
エポキシ化合物等を共重合して得られている。
しかし、このゴムは硫黄−石鹸、ポリアミン、ヘキサ
メチレンジアミンカーバメート、ジチオカルバミン酸塩
等の加硫剤でしか加硫(架橋)されず、しかも加硫速度
が小さく良好な発泡体を得ることが困難であった。
一般に良好な発泡体を得るには、発泡剤の分解による
ガスの発生速度とゴムの加硫速度とが一致することが重
要であり、加硫速度がガスの発生に比べて遅いと粗くて
不均一で発泡倍率の小さい発泡体となり、きめの細かい
セル構造を持つ高倍率の発泡体は得られにくい。
最近、エチリデンノルボルネンを共重合したアクリル
ゴムを分解型発泡剤の存在下に硫黄加硫して発泡体を製
造することが提案されている(特公昭59−15138号公報
参照)が、従来のアクリルゴムより発泡状態は改善され
ているものの発泡倍率も低くまだ実用的には不十分であ
り、硫黄加硫の際の悪臭の発生が避けられない。
(発明が解決しようとする課題) 従って、本発明は耐熱性、耐油性、耐寒性、反撥弾性
に優れかつ風合の良好なきめの細かいセル構造を持つ高
倍率のアクリルゴム系発泡体を悪臭の影響の少ない過酸
化物加硫系で製造することが可能なゴム発泡体用組成物
を提供するためになされたものである。
(課題を解決するための手段) 本発明はこのような課題を解決したシロキサン変性ア
クリルゴム発泡体用組成物に関するものであり、これは イ)平均組成式 (ここにR1は非置換または置換一価炭化水素基、aは1.
98〜2.02で、R1のうちの0.025〜10モル%はメルカプト
基含有一価炭化水素基、0〜10モル%はビニル基)で示
されるオルガノポリシロキサンを乳化し、この乳化液中
にアクリルモノマーとその0.1〜10モル%の1分子中に
2個以上の脂肪族不飽和結合を有するモノマーとの混合
物を添加し、ラジカル重合開始剤の存在下で重合して得
られるシロキサン変性アクリルポリマー ロ)分解型発泡剤 ハ)過酸化物系加硫剤 からなることを特徴とするものである。
すなわち、本発明者らは発泡状態、風合、耐熱性、耐
油性、耐候性、耐寒性、機械的特性に優れたゴム発泡体
を与えることのできるゴム発泡体用組成物を得るべく、
シロキサン変性アクリルポリマーの組成物に着目し、こ
れについて種々検討した結果、シロキサン変性アクリル
ポリマーについてはその原料とするオルガノポリシロキ
サンをメルカプト基を含有するものとしてこれを乳化
し、この乳化液中でオルガノポリシロキサンとアクリル
モノマーとを有機過酸化物またはレドックス系重合触媒
を用いて重合させると、メルカプト基の高いラジカル連
鎖性によってこれらが共重合して耐熱性、耐候性と共に
耐寒性の優れた共重合体が得られること、また従来品で
はシリコーンゴムとアクリルゴムが架橋機構を異にする
ためにこれらが共架橋せず、したがって機械的強度の低
い混合体しか得られなかったのであるが、前記アクリル
モノマーの一部を1分子中に2個以上の脂肪族不飽和結
合を有するものとするとシリコーンゴムとアクリルゴム
との共架橋が可能となるので機械的強度が飛躍的に向上
されたシロキサン変性アクリルポリマーをベースとする
ゴム発泡体を得ることができるということを見出し、こ
こに使用するメルカプト基含有シロキサン、アクリルモ
ノマーの種類、使用量、共重合方法、さらに分解型発泡
剤、シロキサン変性アクリルポリマーを加硫するための
架橋剤等についての研究を進めて本発明を完成させた。
以下に本発明を詳しく説明する。
本発明の組成物のイ)成分の原料であるオルガノポリ
シロキサンは平均組成式が で示され、このR1はメチル基、エチル基、プロピル基、
ブチル基、オクチル基等のアルキル基、ビニル基、アリ
ル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基等のアリ
ール基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、また
はこれらの基の炭素原子に結合している水素原子の一部
または全部をハロゲン原子、シアノ基、メルカプト基等
で置換したクロロメチル基、トリフルオロプロピル基、
シアノエチル基、メルカプトメチル基、メルカプトプロ
ピル基等のような非置換または置換一価炭化水素基で、
aは1.98〜2.02であるものとされるが、aが1.98以下で
はゴムとしての伸びを得ることができず、2.02以上では
ポリマーの分子量が小さくなるためゴムとして必要な強
度を得ることができない。
このオルガノポリシロキサンはそのR1の一部がメルカ
プト基含有一価炭化水素基であることが必要とされる。
このメルカプト基含有一価炭化水素基はそれぞれが全部
のR1基の中で0.025モル%未満であるとオルガノポリシ
ロキサンとアクリルポリマーの間の結合が少なくなるた
めに、その混練作業性が急激に悪化すると共にアクリル
ポリマーの耐寒性を改善することができない。また、10
モル%を超えるとメルカプト基によってアクリルポリマ
ーの一部の鎖長が短くなるため十分な機械的強度が得ら
れないので0.025〜10モル%の範囲にすることが必要と
される。
また、このR1については一部をビニル基とすると、得
られるゴム発泡体が架橋密度の高いものとなって物性の
向上につながるが、10モル%を超えると架橋密度が高く
なりすぎて物性が低下するようになるので、これは10モ
ル%以下とすることが必要である。
なお、このオルガノポリシロキサンは通常は直鎖状の
ものとされるが、一部に分岐状、網目状構造を含むもの
であってもよく、平均重合度が10,000を超えるものとす
ると充填剤との混練りが難しくなるので重合度が100〜1
0,000、好ましくは4,000〜8,000のものとすればよい
が、分子鎖末端はトリメチルシリル基、ジメチルビニル
シリル基、メルカプトプロピルビニルシリル基、水酸
基、メトキシ基等のアルコキシ基で封鎖されたものとす
ればよい。
このオルガノポリシロキサンはアクリルモノマーとの
共重合に先立って乳化されるが、この乳化は公知の方法
で行えばよく、重合されたオルガノポリシロキサンに乳
化剤を添加して機械的に撹拌すればよいが、これには低
分子シロキサンを乳化してから、式 (Rは炭素数6以上の脂肪族炭化水素基)で示されるス
ルホン酸を重合触媒として乳化重合させるようにしても
よい。なお、この乳化物中におけるオルガノポリシロキ
サンの含量は乳化物の安定性と生産の効率から固形分が
30〜50重量%のものとすることがよい。
本発明のゴム発泡体用組成物に用いるシロキサン変性
アクリルポリマーはこのオルガノポリシロキサンの乳化
液中にアクリルモノマーを添加してオルガノポリシロキ
サンとアクリルモノマーを共重合させて得られるもので
あり、ここに使用されるアクリルモノマーについてはメ
チルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリ
レート等のアルキルアクリレート、メトキシエチルアク
リレート、エトキシエチルアクリレート等のアルコキシ
アルキルアクリレート、アルキルチオアクリレート、シ
アノアルキルアクリレート等が例示される。
上記のアクリルモノマーは1分子中に2個以上の脂肪
族不飽和結合を有するモノマーと混合して使用する必要
がある。このモノマーについては、ブタジエン、イソプ
レン、ペンタジエン、エチリデンノルボルネン、ジシク
ロペンタジエニルアクリレート、ビニリデンノルボルネ
ン等のジエン系モノマーも挙げられるが、式 で示される化合物や一般式 (ここにR2〜R5は水素原子または同一または異種の非置
換または置換一価炭化水素基、R6は水素原子またはメチ
ル基、nは1〜5の整数)で示される化合物等のケイ素
原子に直結したビニル基をもつ化合物が好ましく、これ
らの中では次式 で示される化合物[信越化学工業(株)製、商品名AV−
100]が特に好ましいものである。
この1分子中に2個以上の脂肪族不飽和結合を有する
モノマーの前記したアクリルモノマーに対する混合量は
0.1モル%未満ではパーオキサイドで架橋したときに架
橋密度が低くなりすぎ、10モル%を超えると架橋密度が
高くなりすぎて、いずれにしても機械的強度が著しく低
下するので0.1〜10モル%の範囲とする必要がある。
なお、全アクリルモノマーの添加量は、目的とするシ
ロキサン変性アクリルポリマー中における共重合しよう
とするアクリルモノマーの重量割合が全体の10%未満で
は所望の耐油性と機械的強度をもつ発泡体が得にくくな
り、90%を超えると得られる発泡体が十分な耐熱性、耐
寒性を示さなくなるので、乳化液中のオルガノポリシロ
キサン90〜10重量%に対して10〜90重量%となる範囲と
することが好ましく、より好ましくはアクリルモノマー
の割合が50〜90重量%の範囲である。
上記アクリルモノマーの一部を、シロキサン変性アク
リルポリマーの性能を損なわない範囲でメチルメタクリ
レート、ブチルメタクリレート、アクリロニトリル、ス
チレン、α−メチルスチレン、アクリルアミド、塩化ビ
ニル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル等の他の重合性モノ
マーに置換えて共重合することも可能である。
本発明の組成物のイ)成分は、前記したオルガノポリ
シロキサンの乳化液中に前記のアクリルモノマーを添加
して、このオルガノポリシロキサンとアクリルモノマー
をラジカル共重合させることによって得られるが、その
ために使用されるラジカル重合開始剤としては過硫酸ア
ンモニウム、過硫酸カリウム、過酸化水素水、t−ブチ
ルハイドロパーオキサイドなどの水溶性タイプ、あるい
はベンゾイルパーオキサイド、ラウリルパーオキサイ
ド、キュメンハイドロパーオキサイド、クミルパーオキ
シネオデカノエート、ジブチルパーオキサイド、t−ヘ
キシルパーオキシピバレート、ジイソプロピルパーオキ
シジカーボネート、t−ブチルパーオキシマレイン酸、
アゾビスイソブチロニトリル等の油溶性タイプが例示さ
れる。
40℃以下の低温で共重合する場合は、還元剤と組合せ
たレドックス系触媒を使用するのが好ましく、上記のラ
ジカル重合開始剤と酸性亜硫酸ソーダ、l−アスコルビ
ン酸、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート、
ブドウ糖、庶糖等の還元剤および微量の第1鉄塩の組合
せが好適である。なお、第1鉄塩の代りに可溶性の銅
塩、コバルト塩、マンガン塩を使用することもできる。
重合温度は通常0〜80℃の範囲であるが、低温で重合
するほど得られるポリマーの混練作業性がよく、加硫後
の性能も向上するので40℃以下とすることが好ましい。
さらには低級アルコール、グリコールを添加して0℃以
下で重合するのもよい。
重合終了後はこの反応系に塩化カルシウムのような塩
を加えて凝結させ、ついで凝結物を傾斜、ろ過して水相
から分離し、洗浄、乾燥すれば目的とするシロキサン変
性アクリルポリマーを得ることができる。
本発明のゴム発泡体用組成物のロ)成分である分解型
発泡剤としては、従来、ゴム、プラスチック発泡体の製
造にあたって使用されているものであればいずれも用い
ることができ、これにはアゾビスイソブチロニトリルの
ようなニトリル系、ジニトロソペンタメチレンテトラミ
ンのようなニトロソ系のようなものでもよいが、分解残
渣や分解物の毒性の面からアゾジカルボンアミド系化合
物が望ましい。これらの化合物は分解温度以上に加熱す
ると分解して、N2もしくはCO2ガスを発生する。また、
ゴム発泡体の成形に適した加工温度で分解を起させるた
め分解促進剤を用いて分解温度を低下させることができ
る。これには尿素化合物、亜鉛華のような金属酸化物、
ステアリン酸亜鉛のような金属石鹸が用いられる。
本発明の組成物のハ)成分である過酸化物系加硫剤
は、イ)成分であるシロキサン変性アクリルポリマーを
架橋させるために添加するもので、過酸化p−クロロベ
ンゾイル、過酸化o−クロロベンゾイル、過酸化ジクロ
ロベンゾイル、過酸化ベンゾイル、ジクミルパーオキサ
イド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル
−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、t−ブ
チルパーベンゾエート、1,3−ビス(t−ブチルパーオ
キシイソプロピル)ベンゼン、クミル−t−ブチルパー
オキサイド等が例示されるが、使用する発泡剤の分解温
度に応じて使いわけすればよい。
本発明のゴム発泡体用組成物は前記のイ)〜ハ)成分
を均一に混合すれば得られるが、好ましい性能を有する
ゴム発泡体を得るには、イ)成分のシロキサン変性アク
リルポリマー100重量部に対しロ)成分の分解型発泡剤
を1〜20重量部とハ)成分の過酸化物系加硫剤を0.1〜1
0重量部添加することが望ましい。
また、イ)〜ハ)成分以外にも必要に応じて、カーボ
ンブラック、シリカ等の補強剤、炭酸カルシウム、クレ
ー等の増量剤、老化防止剤、滑剤、分散剤、軟化剤、可
塑剤、着色剤等の通常のゴム発泡体配合において添加さ
れる各種添加剤などを添加することができる。
前記のイ)〜ハ)成分を均一に混合するには通常使用
されている二本ロール、ニーダー、加圧ニーダー、バン
バリーミキサー等の混練機を用いればよい。
また、この組成物は加熱プレスによる加圧発泡、押出
機による押出成形品を加熱しての常圧又は加圧下での発
泡、カレンダー成型機による板状成型品の加熱による発
泡等の、成型、加硫、発泡の手段を用いて任意の発泡成
型物にすることができる。
(実施例) 次に本発明を実施例により具体的に説明する。なお、
例中の部、%は特にことわりのない限り重量部、重量%
を表わす。
実施例1 シロキサンエマルジョンの製造 オクタメチルシクロテトラシロキサン1,500部、3−
メルカプトプロピルメチルシロキサン40.8部及び純水1,
500部を混合し、これにラウリル硫酸ナトリウム15部、
ドデシルベンゼンスルホン酸10部を添加してからホモミ
キサーで撹拌して乳化したのち、圧力3,000psiのホモジ
ナイザーに2回通して安定なエマルジョンを作った。つ
いで、これを70℃で12時間加熱し、室温まで冷却して24
時間放置したのち炭酸ナトリウムを用いてpHを7に調整
し、4時間窒素を吹き込んでから水蒸気蒸留して揮発性
のシロキサンを留去し、つぎに純水を加えて不揮発分を
33%に調整したとこを、メルカプト基を0.175モル%含
有するメチルポリシロキサンのエマルジョンが得られた
(以下このエマルジョンをE−1と略記する)。
共重合 撹拌機、コンデンサー、温度計及び窒素ガス導入口を
備えた反応器に、上記で作ったエマルジョンE−1 214
部(シロキサン分70.6部)と純水120部及びラウリル硫
酸ナトリウム2部を仕込み、窒素ガス気流下に反応器内
を10℃に調節したのち、ここにt−ブチルヒドロパーオ
キサイド0.975部、ピロ燐酸ナトリウム・10水和物0.750
部、ブドウ糖1.5部、硫酸第1鉄・7水和物0.010部を加
え、ついで、ここにブチルアクリレート193.3部、メト
キシエチルアクリレート85部及び前記したビニル基を有
するアクリレートモノマーAV−100 4.2部の混合物(ブ
チルアクリレート68.5%、メトキシエチルアクリレート
30.0%、AV−100 1.5%)を3時間かけて撹拌下に滴下
し(シロキサン成分/アクリル成分重量比20/80)、滴
下終了後25℃で1時間撹拌を続けて反応を完結させた。
この重合系に飽和塩化カルシウム水溶液を加え、析出物
をろ別し、水洗、乾燥したところ、シロキサン変性アク
リルポリマー(以下これをP−1と略記する)347部が
得られた。
発泡体用組成物の製造及び加硫発泡 上記で得たシロキサン変性アクリルポリマーP−1 10
0部にシリカ(デグッサ社製商品名エロジルR−972)40
部、ステアリン酸1部、老化防止剤としてイルガノック
ス1010(チバガイギー社製商品名)1部、活性亜鉛華10
部をロールで混練し、ベースコンパウンドとした。この
ベースコンパウンド 100部にアゾジカルボンアミド発泡
剤(三協化成社製商品名セルマイクC)5部、加硫剤と
してジクミルパーオキサイド2部を加えてさらに混練し
組成物を得た。
次に、得られた組成物を充分に脱泡し、150mm×50mm
×6mmのプレス金型内に充填し、プレス圧30kgf/cm2、温
度150℃で10分間プレス加硫させてから除圧し、さら
に、オーブン中で100℃×10分間2次加硫させて加硫発
泡体を得た。
得られた発泡体の物性をASTM D−1056に準拠して測定
したとこを、その結果は第1表に示したとおりであっ
た。
比較例1 比較のために、ブチルアクリレート69.5%、メトキシ
エチルアクリレート30.0%、AV−100(前出)0.5%の組
成でエマルジョン重合によりアクリルポリマー(アクリ
ルゴム)をつくり、P−1をこのアクリルポリマーに代
えた他は実施例1と同様にしてベースコンパウンド、さ
らには発泡体用組成物をつくり、加硫条件も実施例1と
同様にして発泡体を得た。得られた発泡体の物性を実施
例1と同様の方法で測定したところ、その結果は第1表
に示したとおりであった。
比較例2 ブチルアクリレート68.5%、メトキシエチルアクリレ
ート30.0%、モノクロル酢酸ビニル1.5%の組成でエマ
ルジョン重合によりアクリルポリマー(アクリルゴム)
をつくり、P−1をこのアクリルポリマーに代えた他は
実施例1と同様にしてベースコンパウンドをつくった。
このベースコンパウンド100部、セルマイクC(前出)
5部、イオウ0.2部、ステアリン酸ナトリウム2部、ス
テアリン酸カリウム0.2部を用い、実施例1と同様の方
法で発泡体用組成物を得た。ついで、プレス加硫の温度
と時間を165℃×5分、2次加硫の温度と時間を180℃×
10分とした他は実施例1と同様にして加硫発泡を行なっ
たが、この組成物からは発泡体が得られなかった。
実施例−2〜実施例−5 オクタメチルシクロテトラシロキサン1,500部、1,3,
5,7−テトラビニル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテト
ラシロキサン2.62部、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジ
ビニルジシロキサン0.47部、実施例−1で用いたのと同
じメルカプトプロピルメチルシロキサン40.8部及び純水
1,500部を使用して、実施例−1と同様の方法によりメ
ルカプト基0.175モル%、ビニル基0.0875モル%を含有
するメチルポリシロキサンのエマルジョンE−2を得
た。
次に、第2表に示すアクリル成分とE−1、E−2と
の組合せについて実施例−1と同様の方法により共重合
を行ないシロキサン変性アクリルポリマーP−2〜P−
5を得た。
このポリマーP−2〜P−5から第2表に示した配合
により実施例−1と同様にしてベースコンパウンド、さ
らに発泡体用組成物を得た。
得られた発泡体用組成物を第2表に示す加硫条件によ
り実施例−1と同様にして加硫発泡させ、発泡体を作成
した。この発泡体について実施例−1と同様にして物性
を調べ、第2表に示すとおりの結果を得た。
(発明の効果) 本発明のゴム発泡体用組成物は、加硫速度と発泡剤の
ガス発生速度のバランスが良好に保たれるため、発泡加
硫された発泡体は表面が平滑で高発泡倍率の均一微細な
独立気泡を有する。また、得られる発泡体は、無毒、無
臭、柔軟で、反撥性、耐熱性、耐油性、耐寒性、耐候性
に優れ、風合いが良好なので、化粧品用、医療用、建材
用あるいは自動車部品用等に有利に使用できる工業的に
有用な素材である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寺崎 哲 福井県武生市北府2丁目17番33号 日進 化学工業株式会社内 (72)発明者 伊藤 邦雄 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越 化学工業株式会社シリコーン電子材料技 術研究所内 (72)発明者 高橋 政晴 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越 化学工業株式会社シリコーン電子材料技 術研究所内 (72)発明者 福島 基夫 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越 化学工業株式会社シリコーン電子材料技 術研究所内

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イ)平均組成式 (ここにR1は非置換または置換一価炭化水素基、aは1.
    98〜2.02で、R1のうちの0.025〜10モル%はメルカプト
    基含有一価炭化水素基、0〜10モル%はビニル基)で示
    されるオルガノポリシロキサンを乳化し、この乳化液中
    にアクリルモノマーとその0.1〜10モル%の1分子中に
    2個以上の脂肪族不飽和結合を有するモノマーとの混合
    物を添加し、ラジカル重合開始剤の存在下で重合して得
    られるシロキサン変性アクリルポリマー ロ)分解型発泡剤 ハ)過酸化物系加硫剤 からなることを特徴とするシロキサン変性アクリルゴム
    発泡体用組成物。
  2. 【請求項2】前記1分子中に2個以上の脂肪族不飽和結
    合を有するモノマーがケイ素原子に直結したビニル基を
    有するモノマーである請求項1記載のシロキサン変性ア
    クリルゴム発泡体用組成物。
  3. 【請求項3】前記1分子中に2個以上の脂肪族不飽和結
    合を有するモノマーが下記の構造式 (ここにR2〜R5は水素原子または同一または異種の非置
    換または置換一価炭化水素基、R6は水素原子またはメチ
    ル基、nは1〜5の整数)で示されるものである請求項
    2記載のシロキサン変性アクリルゴム発泡体用組成物。
JP24600389A 1989-09-21 1989-09-21 シロキサン変性アクリルゴム発泡体用組成物 Expired - Fee Related JP2612940B2 (ja)

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