JP2612801B2 - 走行型重量物ハンドリング装置 - Google Patents

走行型重量物ハンドリング装置

Info

Publication number
JP2612801B2
JP2612801B2 JP1675193A JP1675193A JP2612801B2 JP 2612801 B2 JP2612801 B2 JP 2612801B2 JP 1675193 A JP1675193 A JP 1675193A JP 1675193 A JP1675193 A JP 1675193A JP 2612801 B2 JP2612801 B2 JP 2612801B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
load
cylinder
lift arm
heavy object
balance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1675193A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06199500A (ja
Inventor
弘隆 大橋
忍 山崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
Shimizu Corp
Mitsui E&S Holdings Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
Shimizu Corp
Mitsui E&S Holdings Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd, Shimizu Corp, Mitsui E&S Holdings Co Ltd filed Critical Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
Priority to JP1675193A priority Critical patent/JP2612801B2/ja
Publication of JPH06199500A publication Critical patent/JPH06199500A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2612801B2 publication Critical patent/JP2612801B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Forklifts And Lifting Vehicles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は走行型重量物ハンドリン
グ装置に係り、特に重量物を下面側から支持しつつ、上
下方向ロードバランス機能と水平面内のロードバランス
機能を持たせるようにして高さの低い作業空間での重量
物のハンドリングを容易にした装置に関する。
【0002】
【従来の技術】重量物を持上げて搬送するに際して、負
荷重量に見合う反力を発生させておき、作業者の操作力
に伴う負荷変動に応じた力を発生させることにより重量
物を軽快に搬送移動できるようにしたロードバランサが
知られている(実開昭61−197079号公報)。
【0003】従来のこの種のロードバランサは、重量物
を載せて自由移動操作できるアームを設けておき、この
アームを通じて伝えられる負荷をバランスシリンダで受
けるようにしている。バランスシリンダは空圧シリンダ
を備えるとともに、この空圧シリンダを含む全負荷を油
圧式の重量感知シリンダで受けるようにしている。そし
て、空圧シリンダは精密減圧弁を介して空圧源に接続さ
れ、重量感知シリンダは感知負荷による初期荷重をパイ
ロット圧として精密減圧弁に伝達させ、操作変動荷重を
精密減圧弁の操作による空圧調整で行っている。
【0004】このようなロードバランサによれば、重量
物が最初にアームに載置されたときに、これに見合う反
力を重量感知シリンダで受けるとともに、これが精密減
圧弁にパイロット圧として導入され、アーム操作を行う
ことに伴う操作変動に見合った負荷反力を精密減圧弁の
開閉により空気圧がバランスシリンダに導入され、これ
によって常時無重量に近い状態で重量物を軽快に搬送さ
せることができるのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のロー
ドバランサでは操作変動を空気圧でバランスさせる方法
であるために、数トンクラスの重量物をハンドリングす
ることができず、クレーンによる吊り下げ方式が採用さ
れることが多かった。しかし、閉鎖空間や天井の高さ制
限のある場所ではクレーンの使用は不可能であり、フォ
ークリフトを使用した場合でも、微妙な位置合わせが困
難であって、より操作性の優れたハンドリング装置が望
まれていた。また、特にバランスシリンダは伸縮方向が
ほぼ垂直方向となるように立設した状態に設置されるた
め、装置高さが高くなり地下空間などでの作業には適用
することが極めて困難となっていた。しかも、従来のロ
ードバランサでは積載された重量物を平面移動する場合
でも、リフトアーム全体の移動を行わなければならず、
可動領域を広くとらなければならないため、作業領域の
限定された箇所での微妙な調整作業ができない場合もあ
った。
【0006】本発明は、上記従来の問題点に着目し、い
わゆる数トンクラスの重量物をも無負荷状態でハンドリ
ングができる油圧式のロードバランサであって、特に支
持重量物を先端支持部分のみで移動調整ができるように
して作業性を大幅に向上させた走行型重量物ハンドリン
グ装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る走行型重量物ハンドリング装置は、走
行台車の支持架に一端を枢着されて起伏揺動可能に取り
付けられた平行リンク機構からなるリフトアームを設
け、前記リフトアームの下面側に配置されて一端を前記
支持架に連結され当該リフトアームと平行リンク機構を
形成する油圧式バランスシリンダを設け、このバランス
シリンダの作動軸部に当接される荷重支承ストッパをリ
フトアームに設け、前記リフトアームの先端部には荷受
ベース部と、この荷受ベース部に搭載され平面駆動シリ
ンダに連結された水平面可動テーブルを設け、このテー
ブル上に載置される重量物を水平面移動可能に保持しつ
つ、重量物によりリフトアームに加えられた負荷とバラ
ンスする油圧反力を前記バランスシリンダに発生させる
とともに、平面移動操作による操作方向に沿った力を前
記平面駆動シリンダに発生させる制御手段を設けたもの
である。
【0008】
【作用】上記構成によれば、リフトアームの先端に負荷
が加えられると、その負荷はリフトアーム下面の油圧式
バランスシリンダに荷重支承ストッパを介して伝えら
れ、負荷に対応するバランス反力を発生して負荷をバラ
ンス支持する。負荷が加えられる荷受ベース部には水平
面可動テーブルが設けられ、これに負荷が直接あるいは
間接的に載置されるが、負荷重量物はバランスアームの
先端部で水平面移動可能となっている。この平面移動操
作による操作方向は水平面可動テーブルに連結された平
面駆動シリンダに伝達され、これを制御手段で操作方向
に沿った駆動力を発生させるように平面駆動シリンダを
駆動する。このため、重量物を無負荷状態で上下支持さ
せつつ、負荷重量物を水平面可動テーブルで同様に無負
荷状態で任意の平面移動を行って移動調整し、正確な位
置決めを要する設置箇所への据え付け作業が極めて容易
にできるものとなる。
【0009】
【実施例】以下に、本発明に係る走行型重量物ハンドリ
ング装置の具体的実施例を図面を参照して詳細に説明す
る。
【0010】図1〜図3は実施例に係る走行型重量物ハ
ンドリング装置の全体を示す側面図、平面図、ならびに
後面図である。このハンドリング装置はクローラ型走行
台車10を有し、この走行台車10に搭載されハンドリ
ングすべき重量物に対応するバランス力を発生させなが
ら昇降させることができるリフトアーム12を具備する
ロードバランス部14を備えている。そして、ロードバ
ランス部14におけるリフトアーム12の先端に荷受部
16を装備し、ここに重量物18を保持させるようにし
ている。
【0011】まず、ロードバランス部14の主たる構成
を図4を参照して説明する。この図に示すように、ロー
ドバランス部14は走行台車10の台車フレーム20に
立設された支柱等から構成される支持架22を備えてお
り、この支持架22に対して俯仰動作可能に一対の平行
なリフトアーム12が取り付けられている。両リフトア
ーム12の先端部には搬送荷物を載せる荷受部16が側
部を抱えられるように取り付けられているが、荷受部1
6の載置面が常に水平に維持されるように設定されてい
る。このため、各リフトアーム12の上部側にはこれと
平行に配置され、当該リフトアーム12と同一長さをも
つ補助アーム12Aを配置し、かつ補助アーム12Aの
基端を前記支持架22に枢着するとともに、先端を荷受
部16の側面部分に枢着させている。このとき、支持架
22側におけるリフトアーム12と補助アーム12Aの
回転節間長さと、荷受部16側における回転節長さとが
等しくなるようにして、支持架22、リフトアーム1
2、荷受部16、および補助アーム12Aが平行リンク
機構を構成するようにしている。
【0012】上記一対のリフトアーム12の中間部分の
下部側には支持架22に枢着連結され、リフトアーム1
2と平行になるようにバランスシリンダ24が配置され
ている。そしてバランスシリンダ24から伸縮するロッ
ド26を前記荷受部16側に向けて延長させている。バ
ランスシリンダ24はリフトアーム12と平行に俯仰動
作し得るように、補助リンク28を介してリフトアーム
12に連結されている。このとき補助リンク28の長さ
を支持架22側におけるリフトアーム12の回転節とバ
ランスシリンダ24の回転節間長さに一致するように調
整され、これらが回転平行リンク機構を構成するように
しているのである。
【0013】バランスシリンダ24から伸縮駆動される
伸縮ロッド26の先端部で負荷を受けるようになってい
るが、リフトアーム12からの荷重を伸縮ロッド26に
伝達するために、前記リフトアーム12の中間部にはロ
ッド軸芯の延長線上に直交する荷重支承ストッパ30が
ロッド26に対面するように横断配置して設けられてい
る。この荷重支承ストッパ30は直角L字状に形成され
てリフトアーム12の下面側に延在するようにして固定
され、プレート面を伸縮ロッド26に対向させている。
そして、この荷重支承ストッパ30にリニアガイド32
を取り付けるとともに、前記伸縮ロッド26の先端部に
はリニアガイド32に嵌合するスライダ34を取り付
け、両者の摺動によりリフトアーム12の俯仰動作に伴
う荷重伝達位置の変位を吸収するように構成している。
【0014】このように構成されたロードバランス部1
4では積載重量物18の荷重が荷受部16に作用した場
合のバランシング制御をなす装置構成を図5の模式図を
参照して説明する。
【0015】バランスシリンダ24を駆動制御する駆動
制御手段36が設けられている。図に示すように、油圧
シリンダ装置によって構成されるバランスシリンダ24
には内部にピストン38が摺動自在に内挿されており、
このピストン38には荷重を前記ストッパ30を介して
軸力として受けるロッド26が一体的に取付けられてい
る。前記ピストン38によってシリンダ24の内部は図
中上部のロッド側油圧室40Aと下部のヘッド側油圧室
40Bとに区画されている。そして、これらの一方のロ
ッド側油圧室40Aには室内に一定圧力の作動油を供給
するための定圧供給管路42が接続されており、他方の
ヘッド側油圧室40Bにはサーボ弁44を介装して作動
油を可変供給する可変供給管路46が接続され、油圧源
としてのポンプ48やタンク50と接続されている。こ
れによりヘッド側油圧室40Bの圧力および変化速度を
調整することにより、重量物18を含むリフトアーム1
2側からの負荷にバランスする油圧力を発生させるとと
もに、操作力に応じた油圧力を発生させて支承するよう
にしている。
【0016】また、このようなバランスシリンダ24に
は、前記リフトアーム12からの荷重受け面に荷重検出
センサとしてのロードセル52が備えられており、バラ
ンスシリンダ24に軸力として加わる負荷重を検出可能
としている。更に、ロッド側油圧室40Aとヘッド側油
圧室40Bの内圧を検出する圧力センサ54A、54B
が設けられているとともに、ピストン38のストローク
を検出するストロークセンサ56が備えられている。
【0017】駆動制御手段36はこれらの各センサから
の検出信号を入力するものとなっており、各々のセンサ
52、54A、54B、56をアンプ58によって増幅
して制御手段36に入力するようにしている。制御手段
36は入力信号をA/D変換器60を介して演算器62
に入力させ、ここで必要な演算処理を行って前記サーボ
弁44に駆動信号を出力するものである。
【0018】演算器62での演算処理は次のように行わ
せるようにしている。すなわち、ロードセル52からの
検出信号によりバランスシリンダ24に加わる軸荷重F
Wが求められ、荷重信号として演算器62に取込まれ
る。また、ストロークセンサ56からの検出信号により
ピストン38の位置信号を取込むことができる。更に、
圧力センサ54A、54Bからの検出信号により、油圧
室40A、40Bの油圧力を取込むことができる。演算
器では最初に取込んだ軸荷重FWを内部メモリに格納
し、初期設定荷重として記憶させておくようにしてい
る。そして、演算器62では連続してロードセル52か
らの荷重信号Fを取込んでおり、バランス操作モードで
あるときに初期設定荷重FWとの偏差を算出するように
している。この偏差を予め設定されあるいは初期値との
関係で自動設定される上下閾値±rと比較され、逐次検
出されているロードセル出力信号Fとの判別をなすよう
にしている。これは次のような態様となる。
【0019】
【数1】F>FW+r このときは、荷受部16に下げ操作力が加わったとして
判定し、前記ヘッド側油圧室40Bの必要油圧をロッド
側油圧室40Aとの関係で算出し、この算出油圧となる
ように減圧信号を前記サーボ弁44に出力させる。
【0020】
【数2】FW+r≧F≧FW−r このときは、荷受部16に上下操作力が加わっていない
と判定し、サーボ弁44への駆動信号を出力せず、現状
状態を維持させる。
【0021】
【数3】FW−r>F このときは、荷受部16に上昇操作力が加わったとして
判定し、前記ヘッド側油圧室40Bの必要油圧をロッド
側油圧室40Aとの関係で算出し、この算出油圧となる
ように増圧信号を前記サーボ弁44に出力させる。
【0022】ところで、前記ヘッド側油圧室40Bの制
御圧は、実施例の場合には荷重初期値FWを基準として
基準圧力PWを算定し、この基準圧力から上げ操作の場
合には一定圧力αを加算し、下げ操作の場合には一定圧
力βを減算した、圧力信号PW+αまたはPW−βを出力
するようにしている。これにより上げ操作信号を検出し
ている間はヘッド側油圧室40Bの内圧は一定割合で増
圧し続け、逆に下げ信号を検出している間は一定割合で
減圧し続けるようにサーボ弁32を制御駆動するのであ
る。演算器62によって算出された駆動信号はD/A変
換器64を介してサーボコントロールモジュール66に
出力され、これからサーボドライバ68を介してサーボ
弁44を駆動するようにしている。
【0023】ここで、前記調整圧力α、βの設定は、バ
ランスシリンダ24のピストン摺動抵抗や当該バランス
シリンダ24までの荷重伝達経路での機械損失などを考
慮し、一定割合で上下操作方向にしたがってリフトアー
ム12が上下するように設定するもので、例えば実験的
にピストン38が上昇または下降するに適正な調整圧力
α、βを求めておき、これをメモリに格納しておいて適
宜基準圧力に対しての加減算処理を行ってサーボコント
ロールモジュール66に出力するようにしてもよい。も
ちろん、操作力の大きさを算出し、これに比例する調整
圧力α1、α2、……、β1、β2、……を加減処理して出
力させ、操作力に応じた荷受部16の上下動作を発生さ
せるようにすることも可能である。
【0024】このようにロードバランス部14では、油
圧シリンダからなるバランスシリンダ24を手による上
下操作の有無と方向をロードセル52によって検出し、
操作力が継続して加わっている場合に、バランスシリン
ダ24をピストンリング等による摺動抵抗や機械ロスを
加味して適正移動量あるいは速度で上下操作されるよう
に制御駆動するようにしているので、荷物の重量が数ト
ンクラスである場合にも容易にハンドリングすることが
可能となる。
【0025】次に前記リフトアーム12の先端部に設け
られている荷受部16の具体的構成を図6〜図7に示
す。荷受部16は前記リフトアーム12の昇降時にも水
平状態を保持するように取り付けられている荷受ベース
部70を有し、これは箱型フレーム構造とされている。
この荷受ベース70には起伏テーブル72が設けられて
いる。この起伏テーブル72は荷受ベース70の先端に
て支持ピン74を介して枢着され、このピン74を中心
としてリフトアーム12寄りの後端側を起立回転できる
ように取り付けられている。そして起伏テーブル72の
両側部には起伏シリンダ76を配置し、そのシリンダ端
を荷受ベース70に連結するとともにロッド端を起伏テ
ーブル72の後端側面に連結し、もって起伏シリンダ7
6を伸張させることにより起伏テーブル72をピン74
を中心として起立させることができるようにしている
(図6(1)の想像線)。
【0026】上記起伏テーブル72の上面には積載重量
物18を起伏テーブル72の平面に沿って直交2軸(X
Y軸)方向に任意に移動できるように構成された水平面
可動テーブル78が設けられている。これは上下に積層
された一対の前後移動(下部)テーブル80と左右移動
(上部)テーブル82によって構成されている。下部テ
ーブル80はリフトアーム12の延長線と平行に起伏テ
ーブル72上に敷設された下部ガイドレール84に移動
可能に取り付けられ、上部テーブル82は下部テーブル
80の上面に前記下部ガイドレール84と直交する方向
に敷設された上部ガイドレール86に沿って移動できる
ように取り付けられている。したがって、水平面可動テ
ーブル78上に積載された重量物18はその可動範囲で
水平面の任意の位置をとることができるものとなってい
る。
【0027】このような水平面可動テーブル78を駆動
する油圧シリンダ手段が設けられており、これは起伏テ
ーブル72に搭載された下部シリンダ88と、下部テー
ブル80に搭載された上部シリンダ90とによって構成
されている。すなわち、下部シリンダ88は起伏テーブ
ル72にシリンダ部を連結するとともに、伸縮方向が下
部ガイドレール84の方向に一致するようにロッド部を
下部テーブル80と連結することにより、起伏テーブル
72に対して下部テーブル80を移動可能にしている。
また、同様に、上部シリンダ90は下部テーブル80に
シリンダ部を連結するとともに、伸縮方向が上部ガイド
レール86の方向に一致するようにロッド部を上部テー
ブル82と連結することにより、下部テーブル80に対
して上部テーブル82を移動可能にしている。
【0028】ところで、上記下部シリンダ88および上
部シリンダ90は前記したバランスシリンダ24と同一
の機能をなすように駆動制御手段36によって制御され
るものとなっている。これを図5を参照して説明する。
【0029】油圧シリンダ装置によって構成される両シ
リンダ88、90には図示しないが、前記バランスシリ
ンダ24と同様に内部にピストンが摺動自在に内挿され
ており、このピストンによって各シリンダ88、90の
内部はロッド側油圧室とヘッド側油圧室とに区画されて
いる。そして、これらの一方のロッド側油圧室には室内
に一定圧力の作動油を供給するための定圧供給管路42
X、42Yが接続されており、他方のヘッド側油圧室に
はサーボ弁44X、44Yを介装して作動油を可変供給
する可変供給管路46X、46Yが接続され、油圧源と
してのポンプ48やタンク50と接続されている。これ
によりヘッド側油圧室の圧力および変化速度を調整する
ことにより、水平面可動テーブル78の操作力に応じた
油圧力を発生させるようにしている。
【0030】各シリンダ88、90には、水平面可動テ
ーブル78を平面移動操作したときにシリンダ88、9
0のロッドに作用する操作分力を検出するロードセル5
2X、52Yが各々備えられており、シリンダ88、9
0に軸力として加わる負荷重を検出可能としている。更
に、各シリンダ88、90のロッド移動速度を検出する
速度センサ92X、92Yが設けられている。
【0031】前述した駆動制御手段36はこれらの各セ
ンサからの検出信号を入力するものとなっており、各々
のセンサ52X、52Y、92X、92Yをアンプによ
って増幅して制御手段36に入力するようにしている。
制御手段36は入力信号をA/D変換器60を介して演
算器62に入力させ、演算器62で必要な演算処理を行
って、算出された駆動信号をD/A変換器64を介して
サーボコントロールモジュール66X、66Yに出力さ
れ、これからサーボドライバ68X、68Yを介してサ
ーボ弁44X、44Yを駆動するようにしている。この
実施例ではシリンダ88、90の操作速度を制御するよ
うにしており、操作方向の判定をロードセル52X、5
2Yによって行い、判定によって行われるシリンダ8
8、90に対する制御操作の出力をサーボ弁44X、4
4Yによる流量制御によって行うようにしている。制御
量は速度センサ92X、92Yによって検出し、操作力
を検出している間は一定速度で操作方向力を発生するよ
うに各シリンダ88、90を駆動させる。もちろん、前
述したバランスシリンダ24と同様に圧力制御によって
行うようにしてもよい。
【0032】このような水平面可動テーブル78を備え
た荷受部16には、更に旋回チルトテーブル94が設け
られ、これにハンドリング対象の重量物18を積載する
ように構成している。この具体的構造を図8〜図9を参
照して説明する。水平面可動テーブル78における上部
テーブル82の上面中央部には支柱96が固定立設され
ており、この上端部に玉軸受98を介して旋回テーブル
部100が取り付けられている。これにより旋回テーブ
ル部100は玉軸受98を中心として旋回と首振り運動
が可能とされている。
【0033】また、旋回テーブル部100の下面側には
平板リング状のチルトテーブル部102が配置されてお
り、これは中央部に前記玉軸受98と干渉しないように
開口を設けている。そして、当該開口部内周部に前記上
部テーブル82から立設された4個のチルトシリンダ1
04が連結され、これによってチルトテーブル部102
を所定高さに支えている。4個のチルトシリンダ104
はチルト駆動ユニットを構成しており、支柱96を取囲
むようにその円周方向に90度間隔に配置され、その伸
縮ロッドをチルトテーブル部102の開口内周縁に連結
している。このようなチルトシリンダ104のうち対と
なっているものを伸縮駆動することにより、チルトテー
ブル部102は傾動可能とされるが、同時にチルトシリ
ンダ104も傾斜するため、図9(2)に示すように、
上部テーブル82へのシリンダ取り付け部には水平ピン
106を介在させ、テーブル傾動操作時のシリンダ自体
を傾斜させ得るようにしている。
【0034】チルトテーブル部102に対し前記旋回テ
ーブル部100が回転できるように取り付けられてい
る。これは旋回テーブル部100の下面部分に外周面に
歯面を形成したリングギヤ108を固着し、当該リング
ギヤ108の内周面部分にベアリング110を介してチ
ルトテーブル部102と一体化させている。したがっ
て、旋回テーブル部100はチルトテーブル部102を
回転ガイドとして旋回可能とされている。そして、前記
リングギヤ108に噛み合うピニオン112を有する旋
回モータ114がチルトテーブル102側に取り付けら
れている。これはチルトテーブル102の下面にて外方
に延在する取付プレート116を設け、このプレート1
16の下面に回転軸が上向きとなるように旋回モータ1
14を固定し、プレート116を貫通した回転軸に前記
ピニオン112を取り付けてこれがリングギヤ108と
噛み合うようにしている。このため、旋回テーブル部1
00はチルトテーブル部102に対して独立して旋回駆
動されるのである。
【0035】このようなことから、荷受部16にハンド
リング対象の重量物18を積載するが、これは最上面部
に位置する旋回テーブル部100上に載置することにな
る。この積載による荷重はロードバランス部14のリフ
トアーム12を介してバランスシリンダ24に伝達され
る。重量物18が載せられると、バランスシリンダ24
に付帯したロードセル52または圧力センサ54A、5
4Bによって積載物の重量が検知され、初期荷重FW
してメモリに格納される。これによって初期荷重に見合
った油圧反力がヘッド側油圧室40Bに発生するように
サーボ弁44に出力され、重量物18を一定高さに保持
する。
【0036】次いで、作業者の手動操作を受入れるバラ
ンスモードの判定がなされ、バランスモードに設定され
た場合には制御手段36は逐次ロードセル52などのセ
ンサからの検出信号を入力する。そして、特にロードセ
ル52からの入力信号により初期設定荷重FWと検出荷
重Fの偏差を算出し、これが閾値±rと比較され、前記
「数1」〜「数3」式に基づいて操作力の有無を判定す
るようにしている。そして、操作方向が上げ方向である
場合には演算器62はヘッド側油圧室40Bの圧力がP
W+αとなるようにサーボ弁44の駆動信号を出力し、
逆に操作方向が下げ方向である場合にはヘッド側油圧室
40Bの圧力がPW−βとなるような駆動信号を出力す
る。そして、停止指令の有無を判定し、停止指令がある
まで前記処理を繰り返すのである。このような油圧式ロ
ードバランス部14では、バランスシリンダ24によっ
て初期荷重に対向する油圧反力を発生させて所定の高さ
に荷受部16を位置させつつ、作業者が荷受部16を手
により上下操作した場合には、操作が継続している限
り、バランスシリンダ24は操作方向に継続的に一定圧
力が加圧あるいは減圧され、重量物18を所望の方向に
無負荷状態で移動させることができる。
【0037】そして、ハンドリング対象物が所定高さに
設定された後、起伏シリンダ76の駆動によって起伏テ
ーブル72を引起こし、対象物を設置箇所に向ける。こ
の状態で設置箇所に対しての微小な位置合わせ作業を必
要とするが、これは荷受部16に設けた水平面可動テー
ブル78による平面移動操作にて上下左右の位置合わせ
を行うことができる。すなわち、水平面可動テーブル7
8の上部テーブル80を所望の方向に手で操作すると、
この操作力に応じて直交配置されている上下シリンダ8
8、90に操作分力が与えられ、これが各シリンダ8
8、90の軸力として作用する。これはロードセル52
X、52Yにて検出され、制御手段36は、操作方向の
判定をロードセル52X、52Yによって行い、判定に
よって行われるシリンダ88、90に対する制御操作の
出力をサーボ弁44X、44Yに対する流量制御によっ
て行わせる。制御量は速度センサ92X、92Yによっ
て検出し、操作力を検出している間は一定速度で操作方
向力を発生するように各シリンダ88、90を駆動させ
る。これによって荷受部16上の重量物18を任意の方
向に平面移動させることができるのである。
【0038】次いで、積載されている重量物18の姿勢
が据え付け姿勢に一致させるように水平面可動テーブル
78に搭載されている旋回チルトテーブル94を操作す
る。これは旋回モータ114を駆動することにより、旋
回テーブル部100が回転され、所定の姿勢に一致さ
せ、更にチルトシリンダ104を駆動させることにより
チルトテーブル部102が玉軸受98を中心にして所定
の微小角度にチルトされる。このチルトシリンダ104
による傾斜操作と前記起伏テーブル72の大チルト操作
による傾斜角度は旋回チルトテーブル94のいずれかの
箇所に設置した傾斜計118(図5参照)により検出
し、これを制御操作者側に反映させるようにすればよ
い。
【0039】このような各操作によってハンドリング対
象の重量物18は任意の据え付け姿勢に無負荷状態で操
作することができ、例えば既設建屋の下部に新たに地下
構造物を構築するような場合に使用される筋介用の鉄骨
材を取り付けるような作業に適用することにより作業性
を大幅に向上することができる。
【0040】ところで、上述したハンドリング装置はク
ローラ型走行台車10に搭載され、任意の作業箇所に移
動できるようにされているが、この走行台車10は、特
に図10に示すように、平面U字形状となるように構成
されている。すなわち、左右のクローラ120とそのガ
イドフレーム122は平行に配置されており、台車フレ
ーム20は前記ガイドフレーム122の後端部分を相互
に連結するように構成されている。台車フレーム20に
は左方側にエンジン搭載部126を設け、右方にロード
バランス部14側の操作のためのバルブユニット搭載部
128並びに前記駆動制御手段36を含む制御パネル1
30の搭載部が設けられている。そして、台車フレーム
20のセンター部分にはリフトアーム12の取り付け部
分を構成する支持架22が立設固定されているのであ
る。支持架22は平行に一対設けられて各々にリフトア
ーム12を枢着するとともに、支持架22の中央部下面
側に位置して傾動するバランスシリンダ24と干渉しな
いようにアーチ型フレーム132に取り付けられてい
る。
【0041】このような構成のクローラ型走行台車10
ではクローラ120により挟まれる前方の開口部分を前
記リフトアーム12の俯仰動作領域とされている。そし
て、リフトアーム12の下面は荷重支承ストッパ30を
最下部として傾斜が付けられ、特に前半部は荷受ベース
70を接地させることができるように傾斜角度が設定さ
れている。これにより積載重量物18の操作範囲を大幅
に拡大することができ、狭隘な地下等の作業箇所での重
量物無負荷操作が可能となっている。走行台車10はク
ローラ120による移動であるので、地盤面が安定しな
い作業箇所での機動性が非常に高くなる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
荷受部に重量物を搭載すると、油圧式バランスシリンダ
によって負荷を支持できる上下方向の反力を発生させて
バランスさせつつ、任意の高さに無負荷状態で操作がで
きるとともに、リフトアーム先端の荷受部では水平面可
動テーブルが平面移動可能に負荷を支持しており、この
テーブルを平面移動操作することに伴う操作力は平面駆
動シリンダによって無負荷状態で操作することができる
ので、鉄骨材などの重量物をいずれの方向にも無負荷操
作できて作業性を大幅に向上させることができるという
優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る走行型重量物ハンドリング装置の
側面図である。
【図2】同装置の平面図である。
【図3】同装置の後面図である。
【図4】同装置のロードバランス部の側面構成図であ
る。
【図5】同装置の制御システム構成図である。
【図6】荷受部の側面図および背面図である。
【図7】荷受部の平面図および断面図である。
【図8】旋回チルトテーブルの断面図である。
【図9】旋回テーブル部の平面図およびチルトシリンダ
の取り付け状態の断面図である。
【図10】クローラ型走行台車の平面図である。
【符号の説明】
10 クローラ型走行台車 12 リフトアーム 12A 補助アーム 14 ロードバランス部 16 荷受部 18 重量物 20 台車フレーム 22 支持架 24 バランスシリンダ 26 伸縮ロッド 28 補助リンク 30 荷重支承ストッパ 32 リニアガイド 34 スライダ 36 駆動制御手段 38 ピストン 40A ロッド側油圧室 40B ヘッド側油圧室 42 定圧供給管路 44 サーボ弁 46 可変供給管路 48 ポンプ 50 タンク 52 ロードセル 54A、54B 圧力センサ 56 ストロークセンサ 58 アンプ 60 A/D変換器 62 演算器 64 D/A変換器 66 サーボコントロールモジュール 68 サーボドライバ 70 荷受ベース 72 起伏テーブル 74 支持ピン 76 起伏シリンダ 78 水平面可動テーブル 80 前後移動(下部)テーブル 82 左右移動(上部)テーブル 84 下部ガイドレール 86 上部ガイドレール 88 下部シリンダ 90 上部シリンダ 92X、92Y 速度センサ 94 旋回チルトテーブル 96 支柱 98 玉軸受 100 旋回テーブル部 102 チルトテーブル部 104 チルトシリンダ 106 水平ピン 108 リングギヤ 110 ベアリング 112 ピニオン 114 旋回モータ 116 取付プレート 118 傾斜計 120 クローラ 122 クローラガイドフレーム

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行台車の支持架に一端を枢着されて起
    伏揺動可能に取り付けられた平行リンク機構からなるリ
    フトアームを設け、前記リフトアームの下面側に配置さ
    れて一端を前記支持架に連結され当該リフトアームと平
    行リンク機構を形成する油圧式バランスシリンダを設
    け、このバランスシリンダの作動軸部に当接される荷重
    支承ストッパをリフトアームに設け、前記リフトアーム
    の先端部には荷受ベース部と、この荷受ベース部に搭載
    され平面駆動シリンダに連結された水平面可動テーブル
    を設け、このテーブル上に載置される重量物を水平面移
    動可能に保持しつつ、重量物によりリフトアームに加え
    られた負荷とバランスする油圧反力を前記バランスシリ
    ンダに発生させるとともに、平面移動操作による操作方
    向に沿った力を前記平面駆動シリンダに発生させる制御
    手段を設けたことを特徴とする走行型重量物ハンドリン
    グ装置。
JP1675193A 1993-01-06 1993-01-06 走行型重量物ハンドリング装置 Expired - Lifetime JP2612801B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1675193A JP2612801B2 (ja) 1993-01-06 1993-01-06 走行型重量物ハンドリング装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1675193A JP2612801B2 (ja) 1993-01-06 1993-01-06 走行型重量物ハンドリング装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06199500A JPH06199500A (ja) 1994-07-19
JP2612801B2 true JP2612801B2 (ja) 1997-05-21

Family

ID=11924971

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1675193A Expired - Lifetime JP2612801B2 (ja) 1993-01-06 1993-01-06 走行型重量物ハンドリング装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2612801B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005051704A (ja) 2003-07-31 2005-02-24 Matsushita Electric Ind Co Ltd 映像信号処理回路
CN102259817B (zh) * 2010-12-21 2013-04-03 吴江市博众精工科技有限公司 一种线外作业翻转机构

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06199500A (ja) 1994-07-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3995746A (en) Hydraulic crane mechanism operable to provide enlarged parallel movement
US7143682B2 (en) Large manipulator having a vibration damping capacity
US10526804B2 (en) Drivable working machine and method for operating same
CN109641730A (zh) 液压起重机
US6098823A (en) Stabilizing arrangements in and for load-bearing apparatus
US4666364A (en) Low friction cylinder for manipulators, based on the pantograph principle and equipped with a pneumatic balancer control
US4421450A (en) Cargo handling apparatus
JP2612801B2 (ja) 走行型重量物ハンドリング装置
JP2612805B2 (ja) 走行型重量物ハンドリング装置
JP2612802B2 (ja) 走行型重量物ハンドリング装置
JP2612803B2 (ja) 走行型重量物ハンドリング装置
CN113800444B (zh) 基于倾翻角的高空作业平台稳定性主动控制系统及方法
JPH0531688A (ja) 運搬装置
KR102376965B1 (ko) 거더 정밀 거치용 다중 유압 로봇 시스템
JPH0826699A (ja) 走行型重量物ハンドリング装置
JPH07115840B2 (ja) 油圧式ロードバランサ
JPH10236768A (ja) 作業機の制御装置
JPH0627867U (ja) 吊りビーム装置
JPH11130395A (ja) 作業機の制御装置
JPH0920500A (ja) ブーム搭載車、ブームの制御方法及び制御装置
JP2612806B2 (ja) 走行型重量物ハンドリング装置
US20230184270A1 (en) Arrangement and method for controlling at least one operation of a work machine and work machine
KR102605424B1 (ko) 소형 크레인
JP3428509B2 (ja) 高所作業車
EP4361086A1 (en) Telescopic handler

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19961203