JP2612704B2 - 自動2輪車 - Google Patents

自動2輪車

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JP2612704B2
JP2612704B2 JP62143860A JP14386087A JP2612704B2 JP 2612704 B2 JP2612704 B2 JP 2612704B2 JP 62143860 A JP62143860 A JP 62143860A JP 14386087 A JP14386087 A JP 14386087A JP 2612704 B2 JP2612704 B2 JP 2612704B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は縦置V型エンジンを搭載した自動2輪車に
係り、特に、剛性を高め、かつエンジン及びキャブレタ
のメンテナンス性を向上したフレーム構造を有するもの
に関する。
[従来の技術] クランク軸を車体の前後方向へ配設する縦置V型エン
ジンを搭載した自動2輪車は公知である(例えば、特開
昭60−53482号公報参照)。この例の車体フレームに
は、ヘッドパイプとリヤフォークの枢支部を斜めかつほ
ぼ直線状に結ぶメインフレームが設けられ、その下方に
片側単気筒のシリンダヘッド部が側方からメンテナンス
可能に配設されている。
一方、ヘッドパイプから略水平に後方へ延出するメイ
ンフレームと、その後端部にリヤフォークの枢支部とを
結ぶセンターフレームを溶接結合してなるバックボーン
型フレームも、この種自動2輪車の車体フレームとして
一般的に採用されている(特開昭60−169388号公報参
照)。
[発明が解決しようとする問題点] ところで、自動2輪車におけるフレームは、ヘッドパ
イプとリヤホークの枢支部の直線状に結んだ場合に剛性
上最も有利になるとされている。
この点で、上記前者の例は比較的剛性が高い構造とな
る。しかし、片側バンク2気筒以上の縦置きV型エンジ
ンの場合及びエンジンの上方へキャブレタを配置したよ
うな場合には、これらの部分がメインフレームと干渉す
ることがあり、メンテナンスの都度エンジンを車体から
外して作業しなければならないことがある。
また、後者の例では、メンテナンス性が向上する反
面、メインフレームとセンターフレームとの間に連結部
を有し、かつ、両者は直角に近い角度で連結するもの
で、剛性を高める必要があり、フレームが大型化し、か
つ、重量も増加する。
また、メンテナンスが容易になるよう、メインフレー
ムの側面視形状を直線状とし、かつ、左右方向へ大きく
湾曲させるよう構成しても、フレームが大型化し、その
うえ、やはり剛性を高める必要が生じて、重量増とな
る。
そこで、本考案の目的は、メンテナンス性を確保し、
かつ極力コンパクト化及び軽量化できるフレーム構造を
提供することにある。
[問題点を解決するための手段] 本発明の自動2輪車は、クランク軸を車体の前後方向
へ配置し、クランクケースより左右に斜め上方に気筒を
備えたV型エンジンを搭載し、該気筒の上方にキャブレ
タを配設し、該キャブレタの上方にエアクリーナケース
を配置するとともに、前輪を支持するヘッドパイプと後
輪を支持するリヤフォークの枢支部との間を側面視で斜
めに連結する左右一対のメインフレームを設けた自動2
輪車において、左右のメインフレームの間にエアクリー
ナケースを配置し、メインフレームはその中間部に曲率
が変化する変曲点を設けることにより側面視略ヘ字形状
をなし、該変曲点はより前方は気筒の上方を迂回する迂
回部をなし、後方は枢支部へ向かって斜めに下がる傾斜
部をなすとともに、該迂回部と気筒との間にキャブレタ
を配置し、フェアリングを装着しない状態の側面視でキ
ャブレタを露出させたことを特徴とする。
[発明の作用] 本発明に係るメインフレームは、中間部に曲率が変化
する変曲点を設けることにより側面視略ヘ字形状とな
り、該変曲点より前方は気筒の上方を迂回する迂回部を
なし、後方は枢支部へ向かって斜めに下がる傾斜部をな
すとともに、該迂回部と気筒の間にキャブレタを配置し
たので、側面視でメインフレームがキャブレタ及びシリ
ンダヘッド部を横切ることがなく、これらキャブレタ及
びシリンダヘッド部がメインフレーム下方に露出する。
したがって、メインフレームを左右一対で設ける形式に
したのにもかかわらず、キャブレタ及びエンジンのシリ
ンダヘッド部に対するメンテナンス性が確保される。同
時にフレームがコンパクトかつ軽量になる。
また、左右のメインフレーム間に形成させるエンジン
上方の空間を利用してキャブレタ及びエアクリーナケー
スを配置するので、車体のスペース効率がよくなる。
そのうえ、エンジン、キャブレタ、エアクリーナケー
スを上下方向に配置するので、車体の前後方向が短くな
り、車体がコンパクトになる。
また、乗員の足元にキャブレタを配置することがない
ため、足元がすっきりとする。
[実施例] 第1図乃至第3図に本発明の一実施例を示す。なお、
第3図は後述するメインフレーム部分を第1図の後方か
ら見た図である。
メインフレーム1は前端部を前輪2の操行軸2aに取付
けられたヘッドパイプ3へ連結し、後部をリヤフォーク
ブラケット4として形成されてる枢支部5へ連結してい
る。枢支部5は後輪6を支持するリヤホーク5aの前端部
を軸5b(第3図参照)により回動可能にする軸支する部
分である。なお、図中の符号7はキャブレタであり、8
はエンジンである。エンジン8はクランク軸9が車体中
心線に略平行に配置され、片側へ2気筒ずつV型にバン
クするよう設けられた縦置V型エンジンである。
このメインフレーム1は、左右に一対に設けられてお
り、クロスパイプ10及び11によって補強されている(第
2図参照)。またクロスパイプ10及び11と左右のメイン
フレーム1に囲まれた空間内には、エアクリーナケース
12が配置され、その下部でキャブレタ7と接続してい
る。
メインフレーム1のクロスパイプ11近傍に変曲点Pを
有し(第1図参照)、これより前方がエンジン8のシリ
ンダヘッド13の上方を迂回するよう側面視でシリンダヘ
ッド13の上面と略平行に前後方向へ延びる迂回部14をな
し、後方は枢支部5へ向って斜めに下がる傾斜部15をな
す。これら迂回部14及び傾斜部15は、単一部材で構成さ
れている。
なお、第1図に示すように、メインフレーム1の側面
視形状は、ヘッドパイプ3と枢支部5を直線的に結ぶ理
想線Lに対して、変曲点Pにおいて上方へ湾曲してお
り、シリンダヘッド13と迂回部14の間にキャブレタ7を
挿入するに十分な空間が確保されており、第1図に示す
ように、キャブレタ7、特に、そのトップカバー部分
は、メインフレーム1に覆われることなく車体側方へ露
出可能となっている。また、シリンダヘッド13も同様で
あるが、第3図に示すように、メインフレーム1よりも
側方へ突出している。
図中符号16は、ヘッドパイプ3から斜め後方へ下が
り、補強パイプ17によって補強されたダウンパイプであ
り、メインフレーム1及びリヤフォークブラケット4へ
取付けられたブラケット18及び19と共に、エンジン8を
吊り下げ支持している。図中符号20は、シートレールで
あり、メインフレーム1の変曲点P近傍から後方へ延設
し、補強パイプ21によって補強され、その上部には、シ
ート22が支持される。また、左右のメインフレーム1と
シートレール20及び補強パイプ21に囲まれた空間内に
は、燃料タンク23が配設されている。符号24は、フェア
リングであり、風防24a部分まで一体に形成されてい
る。また、24bはフェアリング24の両側部に一体に形成
されたサイドバックである。
次に、本実施例の作用を説明する。メインフレーム1
は、前方へ迂回部14を形成することにより、理想線Lか
ら離れた側面視略ヘ字形状になっているが、これにより
キャブレタ7及び2気筒で幅広となっているシリンダヘ
ッド13と干渉することなく、かつシリンダヘッド13との
間にキャブレタ7を収容するための空間が形成される。
ゆえに、シリンダヘッド13及びキャブレタ7に対するメ
ンテナンスは、フェアリング24を外すだけで、エンジン
8をメインフレーム1へ搭載したままの状態で車体側方
から容易に行うことができる。さらに、メインフレーム
1は、メンテナンス性を確保した状態で、可及的に理想
線Lへ近接しているので、剛性の高い構造となり、コン
パクト化並びに軽量化に貢献する。
また、キャブレタ7及びエアクリーナケース12をシリ
ンダヘッド13の上方に配設したので、車体全体を短くす
ることができ、コンパクトになる。
また、左右のメインフレーム1間に形成されるエンジ
ン8の上方の空間を利用してキャブレタ7及びエアクリ
ーナケース12を配置できるので、車体のスペースを効率
的に活用できる。
[発明の効果] 本発明に係るメインフレームは、中間部に曲率が変化
する変曲点を設けることにより側面視略ヘ字形状とな
り、該変曲点より前方は気筒の上方を迂回する迂回部を
なし、後方は枢支部へ向かって斜めに下がる傾斜部をな
すとともに、この迂回部と気筒とな間にキャブレタを配
設したので、側面視でメインフレームがキャブレタ及び
シリンダヘッド部を横切ることがなく、これらキャブレ
タ及びシリンダヘッド部をメインフレーム下方に露出さ
せることができる。したがって、メインフレームを左右
一対で設ける形式にしたのにもかかわらず、キャブレタ
及びエンジンのシリンダヘッド部に対するメンテナンス
性を確保できる。同時にフレームのコンパクト化及び軽
量化を図ることもできる。
また、左右のメインフレーム間に形成されるエンジン
上方の空間を利用してキャブレタ及びエアクリーナケー
スを配置できるので、車体のスペース効率がよくなる。
そのうえ、エンジン、キャブレタ、エアクリーナケー
スを上下方向に配置したので、車体の前後方向を短くす
ることができ、車体のコンパクト化を同時に実現でき
る。
また、乗員の足元にキャブレタを配置することがない
ため、足元をすっきりとすることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は車体フレームの側面図、第2図はそれぞれの平
面図、第3図はその後方視図である。 (符号の説明) 1……メインフレーム、2a……操行軸、3……ヘッドパ
イプ、5……枢支部、5a……リヤフォーク、7……キャ
ブレタ、8……エンジン、9……クランク軸、13……シ
リンダヘッド、14……略平行部、15……傾斜部、L……
理想線。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クランク軸を車体の前後方向へ配置し、ク
    ランクケースより左右に斜め上方に気筒を備えたV型エ
    ンジンを搭載し、該気筒の上方にキャブレタを配設し、
    該キャブレタの上方にエアクリーナケースを配置すると
    ともに、前輪を支持するヘッドパイプと後輪を支持する
    リヤフォークの枢支部との間を側面視で斜めに連結する
    左右一対のメインフレームを設けた自動2輪車におい
    て、 左右のメインフレームの間にエアクリーナケースを配置
    し、 メインフレームはその中間部に曲率が変化する変曲点を
    設けることにより側面視略へ字形状をなし、該変曲点よ
    り前方は気筒の上方を迂回する迂回部をなし、後方は枢
    支部へ向かって斜めに下がる傾斜部をなすとともに、 該迂回部と気筒との間にキャブレタを配置し、フェアリ
    ングを装着しない状態の側面視でキャブレタを露出させ
    たことを特徴とする自動2輪車。
JP62143860A 1987-06-08 1987-06-08 自動2輪車 Expired - Fee Related JP2612704B2 (ja)

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JPS5752629A (en) * 1980-09-17 1982-03-29 Honda Motor Co Ltd Turbo-charger unit in motor cycle

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