JP2612196B2 - 位相差フイルム及びその製造方法 - Google Patents
位相差フイルム及びその製造方法Info
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Description
に関するものである。
は、テレビブラウン管、陰極線管表面の反射光をカット
する防眩用途として、又、液晶表示の鮮明化を目的とす
る材料として応用が広がっている。
は複屈折値とフィルムの厚みの積として定義されるもの
であり、その要求値は目的によって異なる。例えば防眩
機能を目的とする位相差フィルムは、円偏光板、1/4λ
(ラムダ)板と称されるものであり、一軸延伸によって
位相差を1/4λとしたものである。この種の技術として
既にセルロース系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリカーボ
ネート系樹脂、アクリロニトリル系樹脂、スチレン系樹
脂、ポリオレフィン系樹脂等の素材を一軸延伸によって
製造する方法が知られている。
屈折性に起因した種々の問題点の改善が望まれている。
例えば、液晶ディスプレイの面に垂直な方向については
着色の除去,即ち白黒表示化が達成されるものの斜めか
らディスプレイを見た場合には、わずかな角度変化によ
ってかなりの着色変化又は画面表示内容が消去するとい
う視角範囲の狭さが顕在化し位相差フィルム利用に関す
る重大な課題となっている。
フィルム及びそれの製造方法を提供することにある。
を得るために研究を重ねた結果完成されたものである。
ーションの視角依存性にあることに着眼し鋭意研究を重
ねた結果、フィルム内の分子の配向パターンを完全な一
軸性ではなくフィルム面に垂直な方向に分子配向が存在
すると共に光軸を含むフィルム面と直交する面において
はフィルム面よりも配向度が低い位相差フィルムにおい
て、レターデーションの視角特性が大幅に改善できるこ
とを突き止め本発明の完成に至ったものである。
射におけるレターデーションをR0、斜入射においてフィ
ルム面の法線との為す角度が40゜の場合のレターデーシ
ョンをR40としたとき0.92≦R40/R0≦1.08であることを
特徴とする高分子からなる位相差フィルム。
が正であって、分子がフィルム面に対する法線方向に配
向してなるフィルムを延伸して製造することを特徴とす
る高分子からなる位相差フィルムの製造方法。
射ビームが、延伸方向に直交する面を通るとき、複屈折
値は入射角に依存せず一定の値をとる。従って入射角と
フィルム面に対する法線との為す角が増大することによ
るフィルム内の光路増大に伴ってレターデーションが増
大し、視角範囲が狭くなってしまう。また、入射ビーム
を法線方向から延伸軸方向に傾けて斜入射した場合、延
伸軸に直交する断面において分子配列がランダムである
ため入射ビームと法線との為す角度の増大に伴って複屈
折値が急激に減少する。又、この場合斜入射角増大に伴
うフィルム内の光路増大によってもレターデーションの
急激な減少を避けられないことにより視角特性が悪くな
ることが判明した。
方向に高分子が配向してなるフィルムを延伸することに
よって目的の位相差フィルムが得られることがわかっ
た。
に対し垂直入射の場合にはレターデーションがゼロある
いはわずかであり、斜入射によって複屈折値が増大する
フィルムである。該フィルムを一軸に延伸した場合、面
に対する垂直入射においては該延伸による配向によって
複屈折が発現する。この場合、入射角を垂直入射から延
伸方向に傾けた場合初期の法線方向の配向が残存し、複
屈折値の急激な低下を防止し得る。従って複屈折値と光
路長の積で定義されるレターデーション値を斜入射にお
いてもほぼ一定に保つことができる。又、入射角を垂直
入射から延伸軸に直角な方向に傾けた場合、初期の法線
方向の配向が延伸時に乱れることにより、斜入射におい
て複屈折が適度に減少する。従って複屈折と光路長との
積であるレターデーションが一定に保たれる。
し、垂直入射からの傾斜角40゜におけるレターデーショ
ン値をR40としたとき、従来のフィルムの延伸ではどう
しても達成できなかったR40/R0比、0.92≦R40/R0≦1.08
が得られるばかりでなく、R40/R0=1の理想値又はそれ
に近い特性が得られる。
フィルム面垂直入射における所望レターデーション値及
びフィルム厚み等によって最適条件が異なるものであ
る。法線方向と分子との為す角度、換言すれば法線方向
と分子の最大分極軸との為す角度をθとするとき、1/2
(▲▼−1)で定義される配向パラメータ
Pとフィルム厚みt(nm)、該所望レターデーション値
Re(nm)の間において、(P△n゜t)/Re≧0.03が好
ましい。ここで△n゜は固有複屈折値である。
とによってレターデーションの斜入射角度依存性をかな
り小さくするか全く無くすることも可能であることが判
明した。
ィルム使用における視角問題を一掃できた。
が70%以上の実質的に透明なフィルム又は板状体であっ
て分子の固有複屈折値が0.005以上の素材ならば全て対
象となるものであり、特別な制限はないがとりわけポリ
カーボネート、ポリアリレート、ポリエーテルスルホ
ン、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンオキ
サイド、ポリアリルスルホン、ポリアミドイミド、ポリ
イミド、ポリオレフィン、ポリアクリロニトリル、セル
ロース、ポリエステル等が好ましく特にポリカーボネー
ト系の高分子フィルムが好ましい。又これらのポリマー
間のポリマーブレンドやこれらのポリマーから選択され
る少くも1種類を含むポリマーブレンドも本発明の対象
となる。また本発明による位相差フィルムを2枚以上重
ね合わせて利用すること及び他の一軸延伸フィルムや二
軸延伸フィルムとの重ね合わせて利用することによりレ
ターデーションや視角依存性を調製することも可能であ
る。
子量15000のポリカーボネートのペレットを溶融し、内
径100mmの孔径を有するノズルより押し出し、冷却する
ことによってポリカーボネートのロッド棒を得た。該ロ
ッド棒を厚さ3mmの板状に切り取り、両面を直径3μm
のダイヤモンドパウダー、続いて0.05μmのアルミナパ
ウダーで磨き鏡面状のポリカーボネートの円板を得た。
該円板の光学特性を島津製作所製複屈折計AEP−100によ
って測定した結果分子が円板面の法線方向の配向をして
いることがわかった。更に該円板を60mm×60mmの長方形
に加工し、175℃の温度下でT.M.Long Co Inc製二軸延伸
機フィルムストレッチャーによって7%の一軸延伸を行
った。結果は表−1に示されるように斜入射によっても
レターデーションはほとんど変化しなかった。且つSTN
液晶ディスプレイに組み込んだ場合、視角は大幅に広が
り50゜の角度からも画面が明瞭に観察された。
塩化メチレンに溶解し25%溶液とした。該溶液をスチー
ルドラム上に延伸し連続的に剥ぎとって、幅500mm、厚
さ90μmの透明なポリカーボネートフィルムを得た。該
フィルムを165℃の温度下で33%のテンター延伸したと
ころレターデーション570nmの位相差フィルムが得られ
た。該フィルムの視角依存性を実施例1と同様の方法で
測定した。結果を表−1に示す。
ーボネートフィルムを、周速の異なるローラーを利用し
て165℃の温度で29%の縦一軸延伸を行ったところレタ
ーデーション570nmの位相差フィルムが得られた。該フ
ィルムの視角依存性を実施例1と同様の方法で測定し
た。結果を表−1を示す。
Claims (2)
- 【請求項1】波長632.8nmの単色光を入射した場合の垂
直入射におけるレターデーションをR0、斜入射において
フィルム面の法線との為す角度が40゜の場合のレターデ
ーションをR40としたとき0.92≦R40/R0≦1.08であるこ
とを特徴とする高分子からなる位相差フィルム。 - 【請求項2】固有複屈折値が正であって、分子がフィル
ム面に対する法線方向に配向してなるフィルムを延伸し
て製造することを特徴とする高分子からなる波長632.8n
mの単色光を入射した場合の垂直入射におけるレターデ
ーションをR0、斜入射においてフィルム面の法線との為
す角度が40゜の場合のレターデーションをR40としたと
き0.92≦R40/R0≦1.08の関係にある位相差フィルムの製
造方法。
Priority Applications (1)
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JP63315742A JP2612196B2 (ja) | 1988-12-14 | 1988-12-14 | 位相差フイルム及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP63315742A JP2612196B2 (ja) | 1988-12-14 | 1988-12-14 | 位相差フイルム及びその製造方法 |
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Family Applications (1)
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JP63315742A Expired - Lifetime JP2612196B2 (ja) | 1988-12-14 | 1988-12-14 | 位相差フイルム及びその製造方法 |
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1988
- 1988-12-14 JP JP63315742A patent/JP2612196B2/ja not_active Expired - Lifetime
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