JP2612148B2 - キャリアテープから基体にフィルムを転着するための手持ち式器具 - Google Patents

キャリアテープから基体にフィルムを転着するための手持ち式器具

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JP2612148B2 JP6151276A JP15127694A JP2612148B2 JP 2612148 B2 JP2612148 B2 JP 2612148B2 JP 6151276 A JP6151276 A JP 6151276A JP 15127694 A JP15127694 A JP 15127694A JP 2612148 B2 JP2612148 B2 JP 2612148B2
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プリット プロドゥクツィオーンスゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
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  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、キャリアテープから基
体にフィルムを転着するための手持ち式器具であって、
長手方向で分割されたハウジングを有しており、該ハウ
ジング内に、フィルム被覆されたキャリアテープから成
る巻き体を備えたストックリールが取り付けられてお
り、該ストックリールから前記キャリアテープが、ハウ
ジングから突出した転着基部を介して案内されて、該転
着基部で変向されかつ該転着基部から再びハウジング内
に戻されて、巻取りリールに案内されるようになってお
り、しかもハウジングの開放された状態でストックリー
ルと巻取りリールとが、ハウジングから取出し可能であ
るか、もしくはハウジングに装入可能である形式のもの
に関する。
【0002】
【従来の技術】このような形式の手持ち式器具はオフィ
ス領域において、数年来ますます広く普及している。こ
の手持ち式器具は、キャリアテープに被覆されているフ
ィルムたとえば被覆フィルム(カバーアップフィルム)
または接着剤フィルムを、キャリアテープから基体に転
着させるために使用される。キャリアテープのフィルム
被覆体が使い尽された場合に行なわれる前記手持ち式器
具の新たな充填は、このような手持ち式器具の多くの場
合においては、ストックリールと巻取りリールとキャリ
アテープと転着基部とを内蔵する、ハウジング内に装入
された交換カセットの交換によって行われる。これによ
り、極めて迅速でかつ複雑でないテープ交換が可能とな
る。しかし、このようなテープ交換手段は比較的大きな
コストがかかる。なぜならば、カセットのハウジング構
造全体だけでなく、さらに転着基部もその都度一緒に交
換されなければならないからである。
【0003】キャリアテープを交換するための別の公知
の可能性は、長手方向で分割されたハウジングが開放さ
れることにある。この場合、一方のハウジング半部に、
両リールと、転着基部と、両リールを結合する滑りクラ
ッチとが配置されていて、しかも両リールと、巻取りリ
ールに巻き取られたキャリアテープと、両リールを互い
に結合しているキャリアテープとを一緒に取り出すこと
ができる。引き続き、フィルム被覆されたキャリアテー
プから成る巻き体を備えていて、かつキャリアテープ区
分(ループ)を介してまだ空の巻取りリールに接続され
ているような新しいストックリールが、開放されたハウ
ジングに装入される(キャリアテープループを介して互
いに接続された2つのリールから成るこのユニットは通
常「二重リール」と呼ばれる)。しかし使用者にとって
は、両リール間のキャリアテープ区分を、ハウジングか
ら突出した転着基部に巻き掛けると同時に、ハウジング
内に設けられたテープガイドに嵌め込むことが必要とな
る。完全に装入された状態において、フィルム被覆され
たキャリアテープは、張設された状態で転着基部に巻き
掛けられなければならないので、この公知の手持ち式器
具におけるテープ交換時には、使用者にとって不都合が
生じる。なぜならば、キャリアテープは所望の最終張力
に基づき、遊びを持って転着基部に巻き掛けることがで
きず、それどころか緊張下に側方でこの転着基部に被せ
嵌められなければならないからである。キャリアテープ
が遊びを持って転着基部に巻き掛けられると、装着され
たリールの回転によってキャリアテープを張設しなけれ
ばならなくなる。このことは手間がかかり、ある程度の
熟練を必要とする(正しい回転方向を注意すること
等)。さらに、新しい二重リールをを装入する際に使用
者がフィルム被覆体の材料で指を汚してしまう危険もあ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明の課
題は、冒頭で述べた形式の手持ち式器具を改良して、テ
ープ交換が二重リールの取外しもしくは装入によって行
なわれ(つまり転着基部を組み込まれた交換カセットを
介さずに行なわれ)、しかもテープ交換が使用者にとっ
て簡単となるような手持ち式器具を提供することであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明の構成では、転着基部が、ハウジングから突出
した位置からハウジング内に引き戻された位置に移動可
能であり、しかも外方に突出した、つまり引き出された
位置で解離可能にロック可能であるようにした。
【0006】
【発明の効果】本発明によれば、転着基部がハウジング
内部に移動可能であり、この場合、転着基部は、この手
持ち式器具が使用状態となる、引き出された終端位置
(「使用位置」とも呼ばれる)から、テープ交換の目的
で、ハウジング内部に位置する引き込まれた別の終端位
置(「テープ交換位置」とも呼ばれる)にもたらすこと
ができる。テープ交換を行ないたい場合には、引き出さ
れた終端位置における転着基部のロックが解除され、次
いでこの転着基部は、ハウジング内に引き込まれた終端
位置に押し込まれる。これによって、ストックリールと
巻取りリールとの間のキャリアテープループの緊張は直
ちに取り除かれ、テープループは弛緩し、両リールは一
緒に困難なくハウジングから取り出すことができる。次
いで、新しい二重リールが、開いたハウジング半部に装
入される。この場合、テープループは転着基部が引き戻
されていることに基づき、困難なく容易に転着基部に巻
き掛けることができ、場合によってはそれどころかある
程度の間隔を持って転着基部に巻き掛けることができ
る。引き続き、転着基部は再び引き出された使用位置に
移動させられ、この位置でロックされる。これにより、
ストックリールと巻取りリールとの間のテープループに
は、所要のテープ張力が加えられる。すなわち、使用者
は新しい二重リールを装入する際に、位置固定の転着基
部を有するこれまで公知の手持ち式器具とは異なり、ス
トックリールと巻取りリールとの間のキャリアテープ区
分を、張設された状態において、側方で転着基部に被せ
る必要はなく、引き戻された転着基部に基づき前記キャ
リアテープ区分を極めて簡便にかつ緩く転着基部に巻き
掛けることができる。なぜならば、所要のテープ張設
は、引き続き転着基部を引き出された位置に移動させる
ことによって、はじめて行なわれるからである。これに
よって、両リールおよび両リールの間を延びるキャリア
テープ区分の、問題のない迅速な交換が可能となり、し
かもこの場合、使用者は手先の熟練さで、緊張状態にあ
るテープを固定の転着基部に被せなくて済む。
【0007】本発明による手持ち式器具の機能確実性を
さらに改善するために、転着基部の移動可能な配置形式
は、転着基部が引き出された使用位置に移動させられる
と常に、この位置で自動的に位置ロックされるように設
計されると有利である。すなわち、使用者は新しいリー
ルの装入後に、転着基部が自動的に位置ロックされる、
引き出された終端位置に転着基部を押しずらすだけで済
む。これによってロック過程の意識的な実施は不要とな
る。引き込まれた終端位置においても転着基部のロック
(やはり有利には自動的に)が行われると有利である。
【0008】本発明による手持ち式器具の有利な構成で
は、転着基部が、ハウジングの開放された状態でのみ、
引き出された一方の位置でロック解除可能であり、かつ
引き込まれた他方の位置に移動可能である。これによ
り、ハウジングの閉じられた状態では、転着基部が誤っ
てロック解除されてしまうことが完全に不可能となる。
なぜならば、ロック解除機構が、この場合、外部からア
クセス不可能であるからである。したがって使用位置か
ら引き込まれた位置への転着基部の移動は、ハウジング
の開放された状態において完全に意識的に行なうことが
できる。
【0009】転着基部の構成および移動可能性は任意に
行なうことができる。しかし、転着基部は、移動可能な
往復台に固定されるように配置されると有利である。こ
の往復台は開かれたハウジング半部に成形レールとして
形成された案内レールに沿って案内されて移動可能であ
り、しかもこの案内レールと形状接続的に保持係合して
いる。この場合、たとえば前記往復台は案内レールに形
状接続的に(「ばち形ガイド」の形式で)被さってい
る。このような形状接続に基づき、成形レールに沿った
摺動運動時における往復台の良好な案内が保証されると
同時に、成形レールからの往復台の不本意な離脱も(成
形レールの適当な成形構成において)容易に阻止するこ
とができる。成形レールはT字形の案内レールとして形
成されると有利である。この案内レールは対応するハウ
ジング半部の側壁に延びていて、固定されている。成形
レールはその基部で、ハウジングの側壁と一体成形され
ると有利である。これにより、ハウジングと射出成形レ
ールがたとえばプラスチックから製造される場合に、射
出成形技術による簡単な製造可能性も得られる。
【0010】それぞれ転着基部の引き出された終端位置
もしくは引き込まれた終端位置で、移動可能な往復台を
ロックするためには、適当な任意のロック可能性を使用
することができる。しかし特に好都合なロックは、往復
台が、案内レールの両側に配置されてそれぞれ案内レー
ルに対して平行に向けられた2つのばねウエブを有する
ことにより得られる。このばねウエブは、転着基部の各
終端位置が得られると、ハウジングに設けられたロック
装置、たとえばロック切欠きまたはこれに類するものと
ばね弾性的に形状接続的に係合する。このことは有利に
は、摺動軌道に沿って前記ばねウエブが、案内レールに
対して平行に延びるウエブに接触しながら滑動すること
によって達成することができる。この場合、このウエブ
には、転着基部が所望の終端位置をとるような個所で、
対応するロック切欠きもしくは貫通孔が形成されてい
て、このロック切欠きもしくは貫通孔に、前記ばねウエ
ブの端部に設けられた突起が突入してロックする。ばね
ウエブはこの場合、このばねウエブが往復台の摺動時に
常時ばねプレロードをかけられているように組み込まれ
る。このようなばねプレロードにより、転着基部が終端
位置に到達すると、この場所に設けられたロック切欠き
にばねウエブが押し込まれる。この場合、両ばねウエブ
には、それぞれ側方に同一の側に向って突出する操作区
分が設けられていると有利である。この操作区分はたと
えばハウジングの開放された状態で使用者の方向に向か
って突出したピンまたはこれに類するものとして形成さ
れている。このピンを介して、ハウジングの開放された
状態において使用者は、前記ばねウエブをロック位置か
らばね弾性的に離脱させ、ひいてはロック装置との係合
を解除することができる。このようにして、使用者にと
って迅速でかつ簡単なロック解除可能性が提供され、こ
の場合使用者は前記操作区分を、ばねウエブをロック解
除するためだけでなく、引き続き往復台もしくは転着基
部を移動させるためにも利用することができる。
【0011】本発明による手持ち式器具のさらに別の有
利な構成では、開放されたハウジングが、ハウジング長
手方向に延びてかつハウジングの側壁に対して垂直に延
びる中心平面に対して対称的な構造を有しており、この
場合、転着基部は対称中心線に沿って摺動可能となる。
【0012】本発明による手持ち式器具のさらに別の有
利な構成では、転着基部と往復台とばねウエブとが一緒
になって一体の1つの構成部分として形成される。それ
に対して、移動可能な転着基部が配置されている、開放
されたハウジング半部は、ストックリールと巻取りリー
ルとが被せ嵌められるリール軸、テープ案内のために働
くその他の部材ならびに案内レール、たとえば案内往復
台のばねウエブを支持するための側方の支持ウエブと一
緒にプラスチックから一体成形されている。このような
構成では、手持ち式器具が、この開いたハウジング半部
と第2のハウジング半部とを有している。この第2のハ
ウジング半部は、ハウジングが開放された状態で前記開
いたハウジング半部に設けられた構成部分に対応する対
応保持装置と一体に形成されていると有利である。さら
に、手持ち式器具は転着基部を支持した往復台を有して
いる。したがって、手持ち式器具全体は3つの構造要素
からしか成っていない。これら3つの構成要素に、さら
に両リールとキャリアテープとが別の個別要素として加
わる。これによって、最少数の個別部分が保証され、ひ
いては特に迅速な組付け可能性および単純な構成が保証
される。
【0013】転着基部の構成は、規定による使用目的に
応じて種々様々な形式で行なうことができる。しかし、
転着基部がばねウエブの形で形成されると有利である。
この場合、引き出された位置でハウジングから前方に向
かって突出している転着基部は、転着基部のウエブ平面
に対して垂直方向でばね弾性的に変位することができ
る。つまり、ばね圧方向とは逆の方向に押付圧が加えら
れると、前記転着基部はばね弾性的にロック解除するこ
とができる。
【0014】さらに、本発明による手持ち式器具のハウ
ジングでは、ハウジング内部に向かう転着基部の摺動軌
道を制限するためのストッパが設けられていると有利で
ある。この場合、このストッパはたとえば、転着基部の
摺動方向に対して横方向に延び、かつハウジング側壁に
(有利にはハウジング側壁と一体に)固定された横方向
条片から成っている。
【0015】
【実施例】以下に、本発明の実施例を図面につき詳しく
説明する。
【0016】図1には本発明による手持ち式器具が示さ
れている。この場合、手持ち式器具の片方のハウジング
半部は取り外されている。図示した方のハウジング半部
1には、他方のハウジング半部が取り外された状態で、
運動可能もしくは移動可能な全ての構成要素と、これら
の構成要素に対応する収容部もしくは案内部と、さらに
フィルム被覆されたキャリアテープ3から成る巻き体ス
トックを備えたストックリール2と、このストックリー
ル2に対して同軸的に取り付けられ、かつストックリー
ル2のすぐ傍に配置された巻取りリール5とが収容され
ている。
【0017】図1には、引き出された終端位置(使用位
置)における転着基部4の配置形式が示されている。
【0018】図1に示されているように、ストックリー
ル2からは、フィルム被覆されたキャリアテープ3が繰
り出されて、直接に転着基部4に供給される。転着基部
4の前記ハウジング半部1から突出した前側の範囲は、
キャリアテープ3の側方に配置された案内突起6を上面
と下面とに備えている(図2;図3参照)。この案内突
起6は、キャリアテープ3が転着基部4から側方に滑脱
してしまうことを阻止する。フィルム被覆されたキャリ
アテープ3(図2および図4には破線でのみ示す)は転
着基部4の前縁部で変向されて、再びハウジング半部1
の内部に案内され、この場所でストックリール2に対し
て同軸的で、かつストックリール2のすぐ傍に取り付け
られた巻取りリール5に巻き取られる。ストックリール
2と巻取りリール5との間の滑りクラッチ(図示しな
い)により、キャリアテープ3の引出し時における前記
両リールの速度差が補償されると同時に、巻取りリール
5のための巻取り駆動装置は、キャリアテープ3が常に
張設された状態を維持するようにロックされる。
【0019】ハウジング半部1の側壁には、案内レール
11が一体成形されており、この案内レール11は、図
6に示したようにT字形のウエブの形状に形成されてい
る。この案内レール11には、この案内レール11に沿
って摺動可能でかつ案内レール11にばち形に被さるよ
うに往復台7が装着されている(図6参照)。この往復
台7は、たとえば図2および図3に示したように、後方
に(つまり、転着基部4の引き込まれた位置の方向に)
向けられた、側方のばねウエブ12を有している。この
ばねウエブ12と往復台7とは一緒になって一体の構成
部分を形成している。この構成部分はさらに、ばねウエ
ブ12の自由端部に取り付けられた、ばねウエブ12に
対して垂直で側方に突出した条片状の操作区分8をも有
している。この操作区分8は、他方の(取り外された)
ハウジング半部1′の方向に突出している(図3、図5
参照)。
【0020】特に図1および図2からよく判かるよう
に、案内レール11のハウジング内側の端部に対して僅
かな間隔をおいて、ハウジング半部1の側壁に、案内レ
ール11に対して横方向に延びるウエブ条片16が設け
られている。このウエブ条片16には、往復台7の引込
み時にこの往復台7が内側の終端位置に到達した際に、
ばねウエブ12の端部が当接する。
【0021】案内レール11の両側で、それぞれこの案
内レール11に対して等しい間隔をおいて、側方の滑り
条片13がハウジング半部1の側壁に一体成形されてい
る。この滑り条片13には、ばねウエブ12が往復台7
の摺動時に側方で、所定の弾性的なプレロードをかけら
れて接触している。この滑り条片13の前端部および後
端部には、それぞれ、ロック切欠き9;10が設けられ
ており、このロック切欠き9;10には、往復台7が、
引き出された終端位置もしくは引き込まれた終端位置に
到達するやいなや、ばねウエブ12の端部で側方に設け
られたロック区分(図示しない)がプレロードをかけら
れて突入してロックするようになっている。
【0022】ストックリール2および巻取りリール5は
両リールを受容するための共通のリール軸15に、同軸
的に相並んで装着されている。取り外されたハウジング
半部1′(図3、図5、図6参照)の側壁には、支持部
材(図示しない)が設けられていて、この支持部材によ
り、ハウジングの閉鎖された状態において、ストックリ
ール2および巻取りリール5は、両リール共通のリール
軸15から側方に滑脱することができなくなる。
【0023】テープ交換の時では、転着基部4が、キャ
リアテープ3を張設保持する、引き出された位置(図1
から図3参照)から、引き込まれた終端位置(図4、図
5参照)に移動させられる。このためには、ハウジング
の開放後に、往復台7のばねウエブ12に設けられた操
作区分8が使用者によって2本の指で把持されて、2つ
の操作区分8が互いに接近する方向で少しだけ押圧され
る。これにより、ばねウエブ12は弾性的に曲げられ
て、ばねウエブ12のロック区分はロック切欠き9から
ロック解除される。次いで、可動の往復台7はこの往復
台7に固定された転着基部4と共にハウジング内部に向
かって、ばねウエブ12の端部が横方向のウエブ条片1
6に当接すると同時に、ロック区分が、この場所に形成
されたロック切欠き10に突入してロックするまで移動
させられる。これにより張設されていたキャリアテープ
3は、図4に破線で示したように、緩んだ、弛緩された
状態に移動させられる。このキャリアテープ3は、次い
で、ストックリール2および巻取りリール5と一緒にハ
ウジング半部1から取り出され、新しい二重リール(つ
まり充填された新しいストックリール2、新しい空の巻
取りリール5および両リールの間に延びるキャリアテー
プ3)がハウジングに装入される。この場合、ストック
リール2と巻取りリール5との間のキャリアテープ区分
(ループ)3は、図4に破線で示したように、たんにル
ーズに転着基部4に巻き掛けられるだけでよい。その後
に、ばねウエブ12に固定された側方のロック突起は操
作区分8によって再びロック切欠き10からロック解除
される。続いて、往復台7が、ハウジングから引き出さ
れた前側の終端位置にまで移動させられる。この終端位
置でばねウエブ12のロック突起は、側方の滑り条片1
3の前端部に設けられたロック切欠き9に係止するよう
にスナップインする。次いでこの位置において、キャリ
アテープ3も再び転着基部4を介して張設され、図1〜
図3に示されたような配置形式をとる。
【0024】最後に第2のハウジング半部1′が装着さ
れ(図2、図4、図5参照)、場合によっては第1のハ
ウジング半部1とロックされる(このことは図示されて
いない)。その後に、この器具は再び、いつでも使用で
きる状態となる。
【0025】ハウジングの図示の個別構成部分は全て熱
可塑性のプラスチックから製造され、特に射出成形によ
って製造されると有利である。
【0026】特に図1、図2および図4に示したよう
に、ハウジングは全体的に、ハウジングの長手方向中心
平面M−M(図2)に対して対称的な構成を有してい
る。この場合、案内レール11の長手方向中心軸線は正
確に対称中心M−Mに位置しているので、キャリアテー
プ3が張設された状態において、少なくともストックリ
ール2のキャリアテープ3の繰出し直径と巻取りリール
5の巻取り直径とがほぼ等しい大きさである限り、中心
線M−Mに対してほぼ対称的な、キャリアテープ3のテ
ープ案内が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による手持ち式器具を、ハウジング半部
が開放された状態で示す斜視図である。
【図2】図1のハウジング半部を矢印IIの方向から見
た側面図である。
【図3】図2のハウジング半部の平面図である。
【図4】図2に示したハウジング半部を、転着基部が引
き込まれた状態で示す側面図である。
【図5】図3に示したハウジング半部を、転着基部が引
き込まれた状態で示す平面図である。
【図6】図4のVI−VI線に沿った断面図である。
【符号の説明】
1,1′ ハウジング半部 2 ストックリール 3 キャリアテープ 4 転着基部 5 巻取りリール 6 案内突起 7 往復台 8 操作区分 9,10 ロック切欠き 11 案内レール 12 ばねウエブ 13 滑り条片 14 側壁 15 リール軸 16 ウエブ条片

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャリアテープから基体にフィルムを転
    着するための手持ち式器具であって、長手方向で分割さ
    れたハウジングを有しており、該ハウジング内に、フィ
    ルム被覆されたキャリアテープから成る巻き体を備えた
    ストックリールが取り付けられており、該ストックリー
    ルから前記キャリアテープが、ハウジングから突出した
    転着基部を介して案内されて、該転着基部で変向されか
    つ該転着基部から再びハウジング内に戻されて、巻取り
    リールに案内されるようになっており、しかもハウジン
    グの開放された状態でストックリールと巻取りリールと
    が、ハウジングから取出し可能であるか、もしくはハウ
    ジングに装入可能である形式のものにおいて、転着基部
    (4)が、ハウジング(1,1′)から突出した位置か
    らハウジング(1,1′)内に引き戻された位置に移動
    可能であり、しかも外方に突出した、つまり引き出され
    位置で解離可能にロック可能であることを特徴とす
    る、キャリアテープから基体にフィルムを転着するため
    の手持ち式器具。
  2. 【請求項2】 転着基部(4)が、引き出された位置に
    移動させられると、前記転着基部(4)が自動的にロッ
    クされる、請求項1記載の手持ち式器具。
  3. 【請求項3】 ハウジング(1,1′)が開放された状
    態でのみ、転着基部(4)が、引き出された位置でロッ
    ク解除可能であり、かつ引き込まれた位置に移動可能で
    ある、請求項1または2記載の手持ち式器具。
  4. 【請求項4】 転着基部(4)が、成形レールとして形
    成された、一方のハウジング半部(1)に設けられた案
    内レール(11)に沿って移動可能でかつ該案内レール
    (11)と形状接続的に係合している往復台(7)に固
    定されている、請求項1から3までのいずれか1項記載
    の手持ち式器具。
  5. 【請求項5】 前記成形レールがT字形の案内レール
    (11)として形成されており、該案内レール(11)
    の基部が、対応するハウジング半部(1)の側壁(1
    4)に固定されている、請求項4記載の手持ち式器具。
  6. 【請求項6】 前記往復台(7)が、前記案内レール
    (11)の両側に配置されていてそれぞれ前記案内レー
    ル(11)に対して平行に向けられた2つのばねウエブ
    (12)を有しており、これらのばねウエブ(12)
    が、転着基部(4)の両終端位置のうちのいずれか一方
    の終端位置への到達時にその都度、ハウジング(1)に
    設けられたロック装置(9;10)とばね弾性的に、か
    つ形状接続的に係合してロックする、請求項4または5
    記載の手持ち式器具。
  7. 【請求項7】 転着基部(4)と往復台(7)とばねウ
    エブ(12)とが一緒に一体の構成部分を形成してい
    る、請求項6記載の手持ち式器具。
  8. 【請求項8】 開放されたハウジング(1)が、長手方
    向中心線(M−M)に対して対称的な構造を有してお
    り、転着基部(4)が対称線(M−M)に沿って移動可
    能である、請求項1から7までのいずれか1項記載の手
    持ち式器具。
  9. 【請求項9】 両ばねウエブ(12)の端部が、取外し
    可能な他方のハウジング半部(1′)の方向で側方に突
    出した各1つの操作区分(8)を有しており、該操作区
    分(8)によって、前記ばねウエブ(12)が、前記ロ
    ック装置(9;10)との係合から解除可能である、請
    求項6から8までのいずれか1項記載の手持ち式器具。
  10. 【請求項10】 転着基部(4)が、押付圧を加えるこ
    とによりばねウエブ(12)のプレロードに抗してばね
    弾性的にロック解除可能であるように形成されている、
    請求項1から9までのいずれか1項記載の手持ち式器
    具。
  11. 【請求項11】 ハウジング(1)内に向かう方向で転
    着基部(4)の移動軌道を制限するためにストッパ(1
    6)が設けられている、請求項1から10までのいずれ
    か1項記載の手持ち式器具。
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