JP2611507B2 - 後輪操舵装置 - Google Patents

後輪操舵装置

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JP2611507B2
JP2611507B2 JP16868790A JP16868790A JP2611507B2 JP 2611507 B2 JP2611507 B2 JP 2611507B2 JP 16868790 A JP16868790 A JP 16868790A JP 16868790 A JP16868790 A JP 16868790A JP 2611507 B2 JP2611507 B2 JP 2611507B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、前輪操舵舵角、ヨーレート、横加速度など
の車両の走行状態に応じて後輪を操舵する後輪操舵装置
に係り、特に電気及び油圧制御装置により前記後輪の操
舵を制御する後輪操舵装置に関する。
[従来の技術] 従来、この種の装置は、例えば特開平1−212667号公
報及び特開平2−1179号公報に示されるように、後輪の
操舵角を検出する舵角センサを備え、車両の走行状態に
応じ目標後輪操舵角を設定するとともに、前記舵角セン
サにより検出された後輪の操舵角をフィードバックさせ
て後輪を前記目標後輪操舵角に操舵するようにしてい
る。
[発明が解決しようとする課題] しかるに、上記のような後輪操舵装置にあっては、後
輪を操舵する機構の組立時、車両走行時などに、舵角セ
ンサの零点がずれることがあり、同零点がずれると、後
輪の操舵制御の精度が悪化するので、従来から、後輪操
舵角センサの零点補正を簡単に行える装置の開発が望ま
れていた。
本発明は上記問題に対処するためになされたもので、
その目的は、舵角センサの零点補正を簡単に行なって後
輪の操舵制御の精度を良好にした後輪操舵装置を提供す
ることにある。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するために、本発明の構成上の特徴
は、第1図に示すように、後輪の操舵角を検出する舵角
センサ1と、前記検出された操舵角を用いて後輪を操舵
制御するための操舵制御信号を出力する後輪操舵制御手
段2と、前記操舵制御信号に応じて駆動制御される電気
的アクチュエータ3と、油圧アクチュエータ4aを有し電
子的アクチュエータ3により駆動制御されて油圧力によ
り後輪を操舵する油圧装置4とを備えた後輪操舵装置に
おいて、後輪を微小範囲内で操舵制御するための微小操
舵制御信号を電気的アクチュエータ3に出力する微小操
舵制御手段5と、油圧装置4内に設けられ後輪を操舵す
るための作動油圧を検出する油圧センサ6と、前記検出
された作動油圧の最小値を検出する最小値検出手段7
と、最小値検出手段7により作動油圧の最小値が検出さ
れたとき舵角センサン1により検出されている操舵角を
零点補正値として設定する零点補正値設定手段8と、舵
角センサ1により検出された操舵角に前記設定された零
点補正値に基づく零点補正演算を施す補正演算手段9と
を設けたことにある。
[作用] 上記のように構成した本発明においては、微小操舵制
御手段5によって微小操舵制御信号が出力されると、電
気的アクチュエータ3が前記微小操舵制御信号に応じて
油圧装置4を駆動制御するので、後輪は微小範囲内で操
舵される。一方、油圧センサ6は後輪を操舵するための
作動油圧を検出しており、この作動油圧の最小値が最小
値検出手段7により検出されたとき、零点補正値設定手
段8が舵角センサ1により検出されている操舵角を零点
補正値として設定する。この場合、前記作動油圧が最小
であることは、後輪が中立状態にあることを意味するの
で、前記設定された零点補正値は後輪の中立状態時の舵
角センサ1による検出値を示すことになる。そして、こ
の零点補正値に基づき、補正演算手段9にて舵角センサ
1により検出された後輪の操舵角が零点補正されるとと
もに、該補正された操舵角に基づいて、後輪操舵制御手
段2が電気的アクチュエータ3及び油圧アクチュエータ
4aを介して後輪を操舵制御する。
[発明の効果] 上記作用説明からも理解できるとおり、本発明によれ
ば、油圧装置4内に設けた油圧センサ6により検出され
た作動油圧を利用して舵角センサ1の零点補正を行うよ
うにしたので、同零点補正が簡単に行われるようになる
とともに、同零点補正された後輪の操舵角に応じて後輪
が操舵制御され、後輪は高精度で操舵制御されるように
なる。
[実施例] 以下、本発明の一実施例を図面を用いて説明すると、
第2図は同実施例に係る前後輪操舵車の全体を概略的に
示している。この前後輪操舵車は左右前輪FW1,FW2を操
舵する前輪操舵装置Aと、左右後輪RW1,RW2を操舵する
後輪操舵装置Bと、左右後輪RW1,RW2を後輪操舵装置B
による機械的な制御に加えて電気的に制御する電気制御
装置Cとを備えている。
前輪操舵装置Aは軸方向に変位して左右前輪FW1,FW2
を操舵するラックバー11を有し、同バー11はピニオン12
及び操舵軸13を介して操舵ハンドル14に接続されてお
り、同ハンドル14の回動に応じて軸方向に変位するよう
になっている。ラックバー11の両端には左右タイロッド
15a,15b及び左右ナックルアーム16a,16bを介して左右前
輪FW1,FW2が操舵可能に連結されており、同前輪FW1,FW2
はラックバー11の前記軸方向の変位に応じて操舵される
ようになっている。操舵軸13には四方弁からなる制御バ
ルブ17が組み付けられており、同バルブ17は、操舵軸13
に作用する操舵トルクに応じて、タンデムポンプ18から
アキュムレータ21を介して供給された作動油をパワーシ
リンダ22の一方の油室へ供給するとともに、同シリンダ
22の他方の油室内の作動油をリザーバ23へ排出する。パ
ワーシリンダ22は作動油の給排に応じてラックバー11を
軸方向に駆動して、左右前輪FW1,FW2の操舵を助勢す
る。
後輪操舵装置Bは軸方向に変位して左右後輪RW1,RW2
を操舵するリレーロッド31を有し、同ロッド31は、その
両端にて、上記前輪操舵装置Aの場合と同様、左右タイ
ロッド32a,32b及び左右ナックルアーム33a,33bを介して
左右後輪RW1,RW2を操舵可能に連結している。このリレ
ーロッド31はスプリング34によって中立位置に付勢され
るとともに、パワーシリンダ35によって軸方向に駆動さ
れるようなっている。
パワーシリンダ35はスプールバルブ36及びレバー37と
共に油圧倣い機構を構成している。スプールバルブ36は
車体に対して軸方向に変位可能に設けたバルブスリーブ
36aと同スリーブ36a内に軸方向に摺動可能に収容された
バルブスプール36bとからなり、バルブスリーブ36aとバ
ルブスプール36bとの相対的な変位に応じて、タンデム
ポンプ18からフィルタ38を介して供給された作動油をパ
ワーシリンダ35の一方の油室へ供給するとともに、同シ
リンダ35の他方の油室内の作動油をリザーバ23へ排出す
る。
スプールバルブ36のバルブスリーブ36aには、スプリ
ング41により中立位置に付勢された駆動ロッド42が接続
されており、同ロッド42はカム43に係合している。カム
43はプーリ44に固着されており、同一プーリ44の外周側
面には一対のケーブル45a,45bがそれぞれ巻き付けらる
とともに、各後端にてプーリ44に固定されている。これ
らのケーブル45a,45bは左右前輪FW1,FW2の操舵に連動し
てプーリ44及びカム43を回動させるもので、車両前方に
延設されるとともに、それらの各前端は前輪操舵装置A
内に設けたプーリ46に固定されている。プーリ46にはピ
ニオン47が固着されており、同ピニオン47は、連結ロッ
ド48,51を介してラックバー11に接続されて同バー11と
一体的に変位するサブラックバー52に噛合している。そ
して、左右前輪FW1,FW2が操舵されてラックバー11が左
右に変位すると、ケーブル45a,45bがカム43を回転さ
せ、この回転により、駆動ロッド42が軸方向に変位する
が、カム43が中立位置から小さな回転範囲にあるときに
は、駆動ロッド42が中立位置に保たれるようになってい
る。
スプールバルブ36のバルブスプール36bは連結ロッド5
3の一端に接続されており、連結ロッド53の他端はレバ
ー37の中間部に傾動可能かつレバー37の軸方向に摺動可
能に係合している。
レバー37の下端部はリレーロッド31に傾動可能かつ同
ロッド31と直角方向に摺動可能に係合している。レバー
37の上端部は、ホイール54の上面上の回転中心から偏心
した位置にて、同ホイール54に回転可能に接続されてい
る。ホイール54はその外周上にてウォーム55に噛合して
おり、同ウォーム55の回転に応じて前記回転中心回りに
回転する。ウォーム55はステップモータで構成された電
動モータ56の回転軸に一体回転するように接続されてい
る。
電気制御装置Cはハンドル舵角センサ61,車速センサ6
2、ヨーレートセンサ63、油圧センサ64、後輪操舵角セ
ンサ65及びマイクロコンピュータ66を備えている。
ハンドル舵角センサ61は操舵軸13の外周上に組み付け
られて同軸13の回転角を検出することにより、ハンドル
舵角を表す検出信号を出力する。車速センサ62は変速機
(図示しない、)の出力軸の回転数を検出することによ
り、車速を表す検出信号を出力する。ヨーレートセンサ
63は車体に固定されて同車体の重心垂直軸回りの回転速
度を検出することにより、車体に作用するヨーレートを
表す検出信号を出力する。油圧センサ64はスプールバル
ブ36の供給ポートに連通する油路内に設けられており、
パワーシリンダ35及びスプールバルブ36に付与されるプ
レッシャ圧を検出することによってリレーロッド31を駆
動するための作動油圧を表す検出信号を出力する。後輪
操舵角センサ65は電動モータ56の回転角を検出すること
により、同モータ56の回転に応じて操舵される左右後輪
RW1,RW2の操舵角を表す検出信号を出力する。なお、ハ
ンドル舵角及び後輪操舵角は左右前輪FW1,FW2及び左右
後輪RW1,RW2の右方向への操舵時に正の値をそれぞれ示
し、前記各輪の左方向への操舵時に負の値を示す。ヨー
レートは車体の右回りの回転時に正の値を示し、左回り
の回転時に負の値を示す。
これらの各センサ61〜65はマイクロコンピュータ66の
インターフェース66fに接続されている。マイクロコン
ピュータ66はバス66aに共通に接続されたROM66b、CPU66
c、RAM66d、タイマ回路66e及びインターフェース66fか
らなる。ROM66bは第3図及び第4図のフローチャートに
対応したプログラムを記憶するとともに、第5図及び第
61図の特性グラフに示す第1及び第2係数K1,K2をデー
ブルの形でそれぞれ記憶している。CPU66cは前記両フロ
ーチャートにそれぞれ対応した「メインプログラム」及
び「零点検出ルーチン」を実行するものであり、RAM66d
は前記各プログラムの実行に必要な変数を一時的に記憶
するものであり、またタイマ回路66eは「メインプログ
ラム」の実行により設定された所定時間毎にタイマイン
タラプト信号をCPU66cに出力する。インターフェース66
fは、前述のように、各ケンサ61〜65からの各検出信号
を入力するとともに、電動モータ56へ回転制御信号を出
力するものである。
次に、上記のように構成した実施例の動作を説明す
る。
イグニッションスイッチ(図示しない)が閉成される
と、CPU66cは第3図のステップ100にて「メインプログ
ラム」の実行を開始し、ステップ101にてRAM66dなどを
初期設定処理を実行する。この初期設定処理において
は、図示しない処理によってイグニッションスイッチの
開成時にバッテリバックアップされたメモリ内に記憶さ
せた後輪操舵各のための零点補正値θoがRAM66d内に転
送される。この初期設定後、ステップ102にて「零点検
出ルーチン」の処理が実行される。
この「零点検出ルーチン」の処理は、第4図に示すよ
うに、ステップ200にて開始され、ステップ201にて、ハ
ンドル舵角センサ61及びヨーレート63からの検出信号が
取り込まれて、同信号により表されたハンドル舵角θf
及びヨーレートωyの各絶対値|θf|,|ωy|がそれぞれ
所定の小さな値Δθ,Δω以下であることを検出するこ
とにより、当該車両が略直進状態にあるか否かが判定さ
れる。この場合、当該車両か直進状態になければ、前記
ステップ201にて「NO」すなわち|θf|>Δθ又は|ωy
|>Δωとの判定の基に、プログラムはステップ220へ進
められ、同ステップ220にて当該「零点検出ルーチン」
の実行が終了されて、後述する零点補正値θの更新処
理は行われない。
一方、当該車両か直進状態にあれば、前記ステップ20
1における「YES」すなわち|θf|≦Δθかつ|ωy|≦Δ
ωとの判定の基に、プログラムはステップ202以降へ進
められる。ステップ202においては、目標後輪操舵角θ
r*が所定値θに設定される。この所定値θは、左
右後輪RW1,RW2がこの操舵角θまで操舵されても車両
の挙動にほとんど影響しない程度の小さな正の値である
(第7図参照)。
次に、ステップ203にて後輪操舵角センサ65からの検
出信号が取り込まれて後輪操舵角θrとして設定され、
ステップ204にて両後輪操舵角θr*,θrの差θr*
−θrが算出されるとともに、該差に対応した電動モー
タ56の回転量を表す制御信号がインターフェース66fに
出力される。インターフェース66fは、前記制御信号に
基づき、電動モータ56を前記差θr*−θrに対応した
回転量だけ回転させる。この電動モータ56の回転によ
り、ウォーム55を介してホイール54が回転する。かかる
場合、レバー37の上端部はホイール54の回転中心から偏
心して同ホイール54に回転可能に組み付けられているの
で、同上端部は前記電動モータ56の回転量に応じて第2
図の左右方向へ変位する。この変位により、レバー37の
中間部に連結ロッド53を介して接続したバルブスプール
36bも同方向へ変位して、バルブスリーブ36aとバルブス
プール36bとの間には相対的な変位が生じる。この場
合、スプールバルブ36は、リレーロッド31及びレバー37
との協働により、バルブスリーブ36aとバルブスプール3
6bとの相対的な変位をなくすように、バワーシリンダ35
に対する作動油の給排を制御して、リレーロッド31を前
記レバー37の上端部の変位量に対応した量だけ左右方向
へ変位させるので、左右後輪RW1,RW2は前記目標後輪操
舵角θr*(微小な右方向への所定値θ)まで操舵さ
れることになる。
前記ステップ204の操舵制御処理後、ステップ205にて
新右側微小油圧PORN及び新左側微小油圧POLNが所定値P1
より若干大きな値P1+ΔPにそれぞれ初期設定されると
ともに、ステップ206にてフラグFLGが"0"に初期設定さ
れる。この場合、所定値P1は微小な正の値であると同時
に、左右後輪RW1,RW2が前記所定値θに操舵されてい
るときに、油圧センサ64により検出される油圧値にほぼ
対応したものである(第7図参照)。また、フラグFLG
は、左右後輪RW1,RW2が微小角度だけ右側に操舵されて
いるときに"0"に設定され、かつ同後輪RW1,RW2が微小角
度だけ左側に操舵されているときN"1"に設定されるもの
である。
この初期設定後、プログラムはステップ207〜218から
なる循環処理ルーチンが進められ、ステップ207にて油
圧センサ64及び後輪操舵角センサ65から角検出信号(油
圧P及び後輪操舵角θr)が取り込まれて、それぞれ入
力油圧Pi及び入力舵角θiとして設定され、ステッフ20
8にてフラグFLGが"0"であるか否かが判定される。
この場合、フラグFLGは前記ステップ206の処理によ
り"0"に設定されているので、ステップ208においては
「YES」と判定され、ステップ209にて旧右側微小油圧P
OROが新右側微小油圧PORNに更新され、ステップ210にて
新右側微小油圧PORN及び右側微小舵角θORNがそれぞれ
入力油圧Pi及び入力舵角θiに設定される。次に、ステ
ップ211にて、新旧右側微小油圧PORN,POROの差の絶対値
|PORN−PORO|が極めて微小な値ε(<ΔP,P1)未満であ
るか否かが判定される。初期の状態においては、前記絶
対値|PORN−PORO|は値εより大きく、ステップ211にて
「NO」と判定されて、プログラムはステップ213,214へ
進められる。
ステップ213においては、下記演算の実行により、目
標後輪操舵角θr*が以前の値からθ1/mだけ小さな値
に設定される。
θr*=θr*−θ1/m なお、この場合、値mは予め決められた正の大きな値
である。次に、ステップ214にて、上記ステップ204の処
理と同様に、前記算出された目標後輪操舵角θr*と前
記ステップ207の処理により入力した後輪操舵角θrに
基づいて、左右後輪RW1,RW2が前記目標後輪操舵角θr
*に操舵制御される。その結果、左右後輪RW1,RW2は微
小舵角θ1の範囲内で右操舵状態から中立方向へ僅かに
操舵されることになる。
次に、プログラムはステップ207へ戻されて、前述の
ステップ207〜214の処理が繰り返し実行される。このよ
うな繰り返し処理により、左右後輪RW1,RW2が微小舵角
θの範囲内で右側から中立位置へ徐々に操舵されて真
の中立状態に近づくと、油圧センサ64により検出される
プレッシャ圧は最小値に近づいてその変化量は零に収束
してきて、前回の検出油圧としての旧右側微小舵角θ
OROから今回の検出油圧としての新右側微小油圧PORN
での変化量が極めて小さくなるので、新旧右側微小油圧
PORN,POROの差の絶対値|PORN−PORO|が値ε未満にな
る。その結果、前記ステップ211にて「YES」すなわち|P
ORN−PORO|<εであると判定されて、ステップ212にて
フラグFLGが左右後輪RW1,RW2の左微小操舵を表す"1"に
設定される。なお、この場合、右側微小舵角θORは、後
輪舵角センサ65の検出値が収束し始めた第7図のポイン
トX1の次のポイントX2に対応した舵角値に設定保持され
る。
一方、前記のようにフラグFLGが"1"に設定されると、
ステップ208にて「NO」と判定されて、プログラムはス
テップ215以降へ進められる。ステップ215にて旧左側微
油圧POLOが新左側微小油圧POLNにより更新されるととも
に、ステップ216にて新左側微小油圧POLNが入力油圧Pi
に設定され、ステップ217にて、新旧左側微小油圧POLN,
POLOの差の絶対値|POLN−POLO|が前記微小値εより大き
いか否かが判定される。この場合には、最初、油圧セン
サ64により検出される油圧は最小値近傍にあるので、同
ステップ217においては「NO」と判定され、ステップ218
にて左側微小舵角θOLNが入力舵角θiに設定された
後、プログラムは前述のステップ213,214へ進められ
る。
このステップ213,214の処理においては、目標後輪操
舵角θr*は零から徐々に負の値に変化するので、左右
後輪RW1,RW2は中立状態から微小舵角の範囲内で中立状
態から左方向へ操舵される。その結果、ステップ207,20
8,215〜218,213,214の処理が繰り返し実行されると、絶
対値|POLN−POLO|が零から徐々に大きくなって前記微小
値ε以上になる(第7図のポイントX3からポイントX4
変化した状態)。この場合、前記各ステップの処理中、
ステップ217にて「YES」すなわち|POLN−POLO|>εであ
ると判定されて、プログラムはステップ219へ進められ
る。なお、この場合、前記「YES」との判定のあった時
点では、左側微小舵角θOLはステップ218の処理により
以前の値すなわち第7図のポイントX3に対応した舵角値
に設定保持されている。
ステップ219においては、前記設定された右側及び左
側微小舵角θOROLに基づいて、両微小舵角θOROL
の中間値(θOR+θOL)/2が零点補正値θとして設定
される。この零点補正値θの設定後、ステップ220に
て当該「零点検出ルーチン」の処理が終了される。これ
により、例えば、零点補正値θが以前には第7図の実
線位置に対応していた場合には、同補正値θは同図の
一点鎖線位置に対応した値に更新される。
ふたたび、第3図の「メインプログラム」の説明に戻
ると、前述したステップ102の「零点補正ルーチン」の
処理後、ステップ103にてタイマ回路66eの設定処理が実
行される。この設定処理はタイマ回路66eを設定時間毎
にCPU66cに対してインタラプト信号を出力させるように
するもので、同インタラプト信号が出力されると、CPU6
6cは後述するステップ104〜108からなる循環処理を中断
して、前記「零点検出ルーチン」を割り込み実行する。
その結果、前記イグニッションスイッチの閉成直後の
「零点検出ルーチン」で零点補正値θが更新されなく
ても、前記所定時間毎に実行される「零点検出ルーチ
ン」の実行により、同補正値θが更新される。
つぎに、ステップ104〜108からなって左右後輪RW1,RW
2を操舵制御する循環処理について説明する。
ステップ104においては、各センサ61〜63,65からの各
検出信号が取り込まれて、ハンドル舵角θf、車速V、
ヨーレートωy及び後輪操舵角θrとして設定される。
次に、ステップ105にて前記後輪操舵角θrから零点補
正値θが減算されるとともに、該減算結果が新たに後
輪操舵角θrとして設定される。この減算処理は後輪操
舵角θrの零点補正に相当し、これにより、後輪操舵角
センサ65の中立位置がずれていても、正確な後輪操舵角
θrが得られるようになる。
このハンドル舵角θfの零点補正後、ステップ106に
てROM66b内のテーブルが参照されて、車速Vに対応した
第1及び第2係数K1,K2(第5図及び第6図参照)が算
出される。次に、ステップ107にて、前記導出した第1
及び第2係数K1,K2と、前記補正されたハンドル舵角θ
fと、ヨーレートωyとに基づく下記演算式の実行によ
り、目標後輪操舵角θr*が算出される。
θr*=K1・θf/N+K2・ωy なお、前記演算式中の値Nは当該車両のステアリング
ギヤ比を表す予め決められている定数である。
前記目標後輪操舵角θr*の算出後、ステップ108に
て、上記ステップ204,214(第4図)と同様にして、左
右後輪RW1,RW2が前記算出した目標後輪操舵角θr*に
操舵制御される。
このようにして、左右後輪RW1,RW2が電気的に操舵制
御される結果、ハンドル舵角θfに対する第1係数K1
中車速領域にて負の値(逆相操舵制御)を示すので、車
両の初期回頭性が良好になる。また、ヨーレートωyに
対する第2係数K2は中車速から高車速領域にわたって正
の値(同相操舵制御)を示すので、車両の走行安定性が
良好となる。
なお、上述のような各種センサ61〜65及びマイクロコ
ンピュータ66による電気的な左右後輪RW1,RW2の操舵制
御はハンドル舵角θfが小さくて、カム43が回転して
も、その回転量が小さいために、駆動ロッド42及びバル
ブスリーブ36aがほぼ基準位置にあって、ケーブル45a,4
5bを介した機械的な制御が左右後輪RW1,RW2の操舵制御
に影響を与えない場合におけるものである。
一方、操舵ハンドル14が大きく回動されて左右前輪FW
1,FW2の操舵角が大きくなると、ラックバー11に連動し
たサブラックバー52の軸方向の変位によりプーリ46の回
転角が大きくなるとともに、ケーブル45a,45b及びプー
リ46を介して回転駆動されるカム43の回転角も大きくな
り、駆動ロッド42が軸方向に変位し始める。この変位に
より、バルブスリーブ36aが同方向へ変位して同スリー
ブ36aとバルブスプール36bとの間には相対的な変位が生
じて、前述のスプールバルブ36、パワーシリンダ35、リ
レーロッド31及びレバー37の油圧倣い作用により、左右
後輪RW1,RW2が操舵制御される。この操舵制御において
は、カム43の形状により、左右後輪RW1,RW2は左右前輪F
W1,FW2に対して逆相に操舵されるように設定されている
ので、かかるケーブル45a,45b、カム43等による機械的
な逆相操舵制御により、低速走行時の車両の小回り性能
が向上する。なお、かかる場合にも、前述の電気的な操
舵制御も作用しているが、その制御量がこの機械的な操
舵制御に比べて小さいので、同場合には前記機械的な操
舵制御が優先する。
上記作動説明からも理解できるとおり、上記実施例に
よれば、油圧センサ64の出力を利用して左右後輪RW1,RW
2の真の中立状態を検出し、該検出時における後輪操舵
角センサ65の出力を零点補正値θとして設定するとと
もに、同補正値θを利用して後輪操舵角センサ65の出
力を零点を補正するようにしたので、簡単に後輪操舵角
センサ65の零点補正がなされる。そして、該補正された
後輪操舵角θrを利用して左右後輪RW1,RW2を操舵制御
するようにしたので、同後輪RW1,RW2の操舵制御の精度
が良好となる。
なお、上記実施例においては、タイマ回路66eからの
インタラプト信号の到来毎に、CPU66cが第4図の「零点
検出ルーチン」の処理を実行するようにしたが、車速V
を利用して車両の走行距離を算出するとともに、同算出
走行距離と予め決めた所定の走行距離とを比較し、同走
行距離毎に、CPU66cに対してインタラプト信号が入力さ
れて、同CPU66cによる「零点検出ルーチン」の処理によ
り零点補正値θの更新設定がされるようにしてもよ
い。また、該「零点検出ルーチン」のステップ201にお
ける「NO」との判定の基に、零点補正値θが更新設定
されなかった場合には、短時間内に数回に渡って同「零
点検出ルーチン」の処理か実行されるようにしてもよ
い。
また、上記実施例においては、タンデムポンプ18とス
プールバルブ36の供給ポートとの間に油圧センサ64を設
けて、同センサ64により同バルブ36に付与されるプレッ
シャ圧を検出して、このプレッシャ圧を左右後輪RW1,RW
2を操舵するための作動油圧として利用したが、この作
動油圧としてパワーシリンダ35に直接付与される油圧を
採用するようにしてもよい。この場合、スプールバルブ
36とパワーシリンダ35との間に油圧センサを設け、同セ
ンサによりパワーシリンダ35の両油室に供給される油圧
差を検出して、同油圧差を前記作動油圧として利用する
ようにすればよい。
さらに、上記実施例においては、後輪操舵角センサ65
は電動モータ56の回転角を検出することにより左右後輪
RW1,RW2の操舵角θrを検出するようにしたが、同セン
サ65がホイール54の回転角又はリレーロッド31の軸方向
の変位を検出することにより、前記操舵角θrを検出す
るようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
第1図は上記特許請求の範囲に記載した本発明の構成に
対応したクレーム対応図、第2図は本発明の一実施例に
係る前後輪操舵車の全体概略図、第3図及び第4図は第
2図のマイクロコンピュータにて実行されるプログラム
のフローチャート、第5図及び第6図は第1及び第2係
数K1,K2の変化特性グラフ、第7図は後輪を操舵するた
めの作動油圧の変化特性図である。 符号の説明 A……前輪操舵装置、B……後輪操舵装置、C……電気
制御装置、FW1,FW2……前輪、RW1,RW2……後輪、18……
タンデムポンプ、31……リレーロッド、35……パワーシ
リンダ、36……スプールバルブ、37……レバー、54……
ホイール、56……電動モータ、61……ハンドル舵角セン
サ、62……車速センサ、63……ヨーレートセンサ、64…
…油圧センサ、65……後輪操舵角センサ、66……マイク
ロコンピュータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉山 瑞穂 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 大橋 薫 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 岩田 仁志 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 石川 将 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 楠 秀樹 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】後輪の操舵角を検出する舵角センサと、前
    記検出された操舵角を用いて後輪を操舵制御するための
    操舵制御信号を出力する後輪操舵制御手段と、前記操舵
    制御信号に応じて駆動制御される電気的アクチュエータ
    と、油圧アクチュエータを有し前記電気的アクチュエー
    タにより駆動制御されて油圧力により後輪を操舵する油
    圧装置とを備えた後輪操舵装置において、 後輪を微小範囲内で操舵制御するための微小操舵制御信
    号を前記電気的アクチュエータに出力する微小操舵制御
    手段と、 前記油圧装置内に設けられ後輪を操舵するための作動油
    圧を検出する油圧センサと、 前記検出された作動油圧の最小値を検出する最小値検出
    手段と、 前記最小値検出手段により作動油圧の最小値が検出され
    たとき前記舵角センサにより検出されている操舵角を零
    点補正値として設定する零点補正値設定手段と、 前記舵角センサにより検出された操舵角に前記設定され
    た零点補正値に基づく零点補正演算を施す補正演算手段
    と を設けたことを特徴とする後輪操舵装置。
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