JP2536233B2 - 前後輪操舵車の後輪操舵制御装置 - Google Patents

前後輪操舵車の後輪操舵制御装置

Info

Publication number
JP2536233B2
JP2536233B2 JP11564790A JP11564790A JP2536233B2 JP 2536233 B2 JP2536233 B2 JP 2536233B2 JP 11564790 A JP11564790 A JP 11564790A JP 11564790 A JP11564790 A JP 11564790A JP 2536233 B2 JP2536233 B2 JP 2536233B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle speed
yaw rate
vehicle
wheel steering
rear wheel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP11564790A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0415167A (ja
Inventor
伸 小池
修 武田
宏明 田中
瑞穂 杉山
薫 大橋
仁志 岩田
将 石川
秀樹 楠
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP11564790A priority Critical patent/JP2536233B2/ja
Publication of JPH0415167A publication Critical patent/JPH0415167A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2536233B2 publication Critical patent/JP2536233B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Steering-Linkage Mechanisms And Four-Wheel Steering (AREA)
  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
  • Power Steering Mechanism (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、車体に発生するヨーレートに応じて後輪を
操舵制御する前後輪操舵車の後輪操舵制御装置に関す
る。
[従来技術] 従来、この種の装置は、例えば特開平1−212667号公
報に示されるように、車体に発生するヨーレートを検出
するヨーレートセンサを備え、同検出ヨーレートに車体
の増加に従って増加するヨーレート係数を乗算して後輪
の操舵量を算出し、該算出操舵量に応じて後輪をヨーレ
ートを抑制する方向に操舵するようにして、車両の走行
安定性を良好にするようにしている。
[発明が解決しようとする課題] しかるに、上記従来装置にあっては、ヨーレート係数
を小さな値に設定すると、車両のヨーの抑制効果が充分
に発揮されず、制動時のような車両が不安定な状態で
は、車両の走行安定性を充分良好に保つことができない
という問題がある。一方、ヨーレート係数を大きな値に
設定すると、車両のヨーが必要以上に抑制されてしま
い、車両の操舵応答が鈍くなるという問題がある。
本発明は上記問題に対処するためになされたもので、
その目的は、常に、車両のヨーを適正に抑制することが
できるようにした前後輪操舵車の後輪操舵制御装置を提
供することにある。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するために、本発明の構成上の特徴
は、第1図に示すように、車体に発生するヨーレートを
検出するヨーレートセンサ1と、車速を検出する車速セ
ンサ2と、車速センサ2により検出された車速が増加状
態にあるとき同検出車速の増加にしたがって増加する関
係にある第1の車速関数値をヨーレート係数として設定
し、かつ同車速センサ2により検出された車速が減少状
態にあるとき同検出車速の減少にしたがって減少する関
係にあるとともに同一車速に対して前記第1の車速関数
値より大きな値をとる第2の車速関数値をヨーレート係
数として設定するヨーレート係数設定手段3と、ヨーレ
ート係数設定手段3により設定されたヨーレート係数を
ヨーレートセンサ1により検出されたヨーレートに乗算
して後輪を操舵するための制御量を決定する制御量決定
手段4と、前記決定制御量に応じて後輪を車体のヨーを
抑制する方向に操舵する操舵手段5とを備えたことにあ
る。
[作用] 上記のように構成した本発明においては、当該車両が
増速状態にあれば、ヨーレート係数設定手段3は、車速
センサ2による検出車速の増加にしたがって増加する関
係にある第1の車速関数値をヨーレート係数として説明
する。一方、当該車両が減速状態にあれば、ヨーレート
係数設定手段3は、車速センサ2による検出車速の減少
にしたがって減少する関係にあるとともに同一車速に対
して前記第1の車速関数値より大きな値をとる第2の車
速関数値をヨーレート係数として設定する。そして、制
御量決定手段4が前記設定したヨーレート係数をヨーレ
ートセンサ1による検出ヨーレートに乗じて後輪を操舵
するための制御量を決定し、操舵手段5が前記決定制御
量に応じて後輪を車体のヨーを抑制する方向に操舵す
る。
この場合、第1及び第2の車速関数値は車速の増加に
したがって増加する関係にあるとともに、第2の車速関
数値は同一車速に対して前記第1の車速関数値より大き
な値をとるので、当該車両の減速状態では、同車両が増
速状態にあるときに比べて、車体のヨーを抑制するため
の後輪の操舵量が大きくなる。
[発明の効果] 上記作用説明からも理解できるとおり、本発明によれ
ば、当該車両の減速状態では、同車両の増速状態に比べ
て、車体のヨーを抑制するための後輪の操舵量が大きく
なるので、制動時のような車両が不安定な状態でも、車
両の走行安定性が充分良好に保たれると同時に、車両の
増速状態では、ヨーが必要以上に抑制されずに車両の操
舵応答が鈍くなることもない。
[実施例] 以下、本発明の一実施例を図面を用いて説明すると、
第2図は同実施例に係る前後輪操舵車の全体を概略的に
示している。この前後輪操舵車は左右前輪FW1,FW2を操
舵する前輪操舵装置Aと、左右後輪RW1,RW2を操舵する
後輪操舵装置Bと、左右後輪RW1,RW2を後輪操舵装置B
による機械的な制御に加えて電気的に制御する電気制御
装置Cとを備えている。
前輪操舵装置Aは軸方向に変位して左右前輪FW1,FW2
を操舵するラックバー11を有し、同バー11はピニオン12
及び操舵軸13を介して操舵ハンドル14に接続されてお
り、同ハンドル14の回動に応じて軸方向に変位するよう
になっている。ラックバー11の両端には左右タイロッド
15a,15b及び左右ナックルアーム16a,16bを介して左右前
輪FW1,FW2が操舵可能に連結されており、同前輪FW1,FW2
はラックバー11の前記軸方向の変位に応じて操舵される
ようになっている。操舵軸13には四方弁からなる制御バ
ルブ17が組み付けられており、同バルブ17は、操舵軸13
に作用する操舵トルクに応じて、タンデムポンプ18から
アキュムレータ21を介して供給された作動油をパワーシ
リンダ22の一方の油室へ供給するとともに、同シリンダ
22の他方の油室内の作動油をリザーバ23へ排出する。パ
ワーシリンダ22は作動油の給排に応じてラックバー11を
軸方向に駆動して、左右前輪FW1,FW2の操舵を助勢す
る。
後輪操舵装置Bは軸方向に変位して左右後輪RW1,RW2
を操舵するリレーロッド31を有し、同ロッド31は、その
両端にて、上記前輪操舵装置Aの場合と同様、左右タイ
ロッド32a,32b及び左右ナックルアーム33a,33bを介して
左右後輪RW1,RW2を操舵可能に連結している。このリレ
ーロッド31はスプリング34によって中立位置に付勢され
るとともに、パワーシリンダ35によって軸方向に駆動さ
れるようになっている。
パワーシリンダ35はスプールバルブ36及びレバー37と
共に油圧倣い機構を構成している。スプールバルブ36は
車体に対して軸方向に変位可能に設けたバルブスリーブ
36aと同スリーブ36a内に軸方向に摺動可能に収容された
バルブスプール36bとからなり、バルブスリーブ36aとバ
ルブスプール36bとの相対的な変位に応じて、タンデム
ポンプ18からフィルタ38を介して供給された作動油をパ
ワーシリンダ35の一方の油室へ供給するとともに、同シ
リンダ35の他方の油室内の作動油をリザーバ23へ排出す
る。
スプールバルブ36のバルブスリーブ36aには、スプリ
ング41により中立位置に付勢された駆動ロッド42が接続
されており、同ロッド42はカム43に係合している。カム
43はプーリ44に固着されており、同プーリ44の外周側面
には一対のケーブル45a,45bがそれぞれ巻き付けられる
とともに、各後端にてプーリ44に固定されている。これ
らのケーブル45a,45bは左右前輪FW1,FW2の操舵に連動し
てプーリ44及びカム43を回動させるもので、車両前方に
延設されるとともに、それらの各前端は前輪操舵装置A
内に設けたプーリ46に固定されている。プーリ46にはピ
ニオン47が固着されており、同ピニオン47は、連結ロッ
ド48,51を介してラックバー11に接続されて同バー11と
一体的に変位するサブラックバー52に噛合している。そ
して、左右前輪FW1,FW2が操舵されてラックバー11が左
右に変位すると、ケーブル45a,45bがカム43を回転さ
せ、この回転により、駆動ロッド42が軸方向に変位する
が、カム43が中立位置から小さな回転範囲にあるときに
は、駆動ロッド42が中立位置に保たれるようになってい
る。
スプールバルブ36のバルブスプール36bは連結ロッド5
3の一端に接続されており、連結ロッド53の他端はレバ
ー37の中間部に傾動可能かつレバー37の軸方向に摺動可
能に係合している。
レバー37の下端部はリレーロッド31に傾動可能かつ同
ロッド31と直角方向に摺動可能に係合している。レバー
37の上端部は、ホイール54の上面上の回転中心から偏心
した位置にて、同ホイール54に回転可能に接続されてい
る。ホイール54はその外周上にてウォーム55に噛合して
おり、同ウォーム55の回転に応じて前記回転中心回りに
回転する。ウォーム55はステップモータで構成された電
動モータ56の回転軸に一体回転するように接続されてい
る。
電気制御装置Cは車速センサ61、ヨーレートセンサ6
2、後輪操舵角センサ63及びマイクロコンピュータ64を
備えている。
車速センサ61は変速機(図示しない)の出力軸の回転
数を検出することにより、車速を表す検出信号を出力す
る。ヨーレートセンサ62は車体に固定されて同車体の重
心垂直軸回りの回転速度を検出することにより、車体に
作用するヨーレートを表す検出信号を出力する。後輪操
舵角センサ63は電動モータ56の回転角を検出することに
より、同モータ56の回転に応じて操舵される左右後輪RW
1,RW2の操舵角を表す検出信号を出力する。なお、後輪
操舵角は左右後輪RW1,RW2の右方向への操舵時に正の値
をそれぞれ示し、同後輪の左方向への操舵時に負の値を
示す。ヨーレートは車体の右回りの回転時に正の値を示
し、左回りの回転時に負の値を示す。
これらの各センサ61〜63はマイクロコンピュータ64の
インターフェース64fに接続されている。マイクロコン
ピュータ64はバス64aに共通に接続されたROM64b、CPU64
c、RAM64d、タイマ回路64e及びインターフェース64fか
らなる。ROM64bは第3図のフローチャートに対応した
「後輪操舵制御プログラム」(第4図のフローチャート
に対応した「ヨーレート係数設定ルーチン」を含む)を
記憶するとともに、第5図の特性グラフに示すヨーレー
ト係数としての第1係数K1(実線)及び第2係数K2(破
線)をテーブルの形でそれぞれ記憶している。CPU64cは
タイマ回路64eからのタイマインタラプト信号の到来毎
に前記「後輪操舵制御プログラム」を実行するものであ
り、RAM64dは前記プログラムの実行に必要な変数を一時
的に記憶するものである。また、タイマ回路64eは電源
投入時に設定された所定時間毎にタイマインタラプト信
号をCPU64cに出力する。インターフェース64fは、前述
のように、各センサ61〜63からの各検出信号を入力する
とともに、電動モータ56へ回転制御信号を出力するもの
である。
次に、上記のように構成した実施例の動作を説明す
る。
イグニッションスイッチ(図示しない)が閉成される
と、CPU64cは図示しないイニシャル制御プログラムを実
行する。このプログラムにおいては、状態フラグSTF及
び現車速vt(現在の車速)が「1」及び「0」にそれぞ
れ設定されるとともに、タイマ回路64eに起動信号が出
力されて、同回路64eは所定の短い時間毎にCPU64cにタ
イマインタラプト信号を繰り返し出力する。なお、前記
状態フラグSTFは車両の走行状態(増速、減速状態な
ど)を表すもので、第5図の〜に対応して「1」〜
「5」の間にて変化する。
以降、CPU64cは、前記タイマインタラプト信号の到来
毎に、第3図の「後輪操舵制御プログラム」を実行す
る。
この「後輪操舵制御プログラム」は、第3図のステッ
プ100にて開始され、ステップ101にて、車速センサ61、
ヨーレートセンサ62及び後輪操舵角センサ63からの各検
出信号が取り込まれて、検出車速V、検出ヨーレートω
y及び検出後輪操舵角θrとして設定される。
次に、ステップ102にて「ヨーレート係数設定ルーチ
ン」が読み出し実行されて、ヨーレート係数Kyが、車両
の増速、減速など走行状態に関係して検出車速Vに応じ
た値に設定される。
この「ヨーレート係数設定ルーチン」の処理は第4図
のステップ200にて開始され、ステップ201にて旧車速v
t-1(前回の車速)が以前設定された現車速vtに更新さ
れ、ステップ202にて現車速vtが前記検出車速Vに更新
され、かつステップ203にて車速の変化を表す車速変化
量Δvが現車速vtから旧車速vt-1を減算した値に更新さ
れる。次に、ステップ204〜207の処理により状態フラグ
STFが「1」〜「5」のいずれの値であるか判別され
る。
まず、当該車両が発進直後の低速状態にあって(第5
図の実線)、前述のイニシャル制御プログラムにより
状態フラグSTFが「1」に設定されていれば、ステップ2
04にて「YES」と判定されるとともに、ステップ211にて
「YES」すなわち現車速vtが所定車速v3(第5図参照)
以下と判定されて、ステップ212にてROM64b内のテーブ
ルが参照されて現車速vtに対応した第1係数K1(vt)が
ヨーレート係数Kyとして設定され、ステップ260にて当
該「ヨーレート設定ルーチン」の処理が終了される。
同ルーチンの終了後、第3図のステップ103にて、前
記設定されたヨーレート係数Kyと、検出ヨーレートωy
とに基づく下記演算式の実行により、目標後輪操舵角θ
r*が算出される。
θr*=Ky・ωy この場合、ヨーレート係数Kyは、第5図に示すよう
に、常に零又は正の値であるとともに、検出ヨーレート
ωyは車体の右回りのヨーが正で左回りのヨーが負で表
されているので、車体に右回りのヨーが発生した場合に
は目標後輪操舵角θr*は正すなわち右方向への操舵角
を表すことになり、車体に左回りのヨーが発生した場合
には目標後操舵角θr*は負すなわち左方向への操舵角
を表すことになる。なお、この算出された目標後輪操舵
角θr*の正負の符号は、車体に発生しているヨーを抑
制するための左右後輪RW1,RW2の操舵方向に対応してい
る。
次に、ステップ104にて、前記目標後輪操舵角θr*
と検出後輪操舵角θrとの差θr*−θrが算出される
とともに、誤差に対応した電動モータ56の回転量を表す
制御信号がインターフェース64fに出力されて、ステッ
プ105にて「後輪操舵制御プログラム」の実行が終了さ
れる。
インターフェース64fは、前記制御信号に基づき、電
動モータ56を前記差θr*−θrに対応した回転量だけ
回転させる。この電動モータ56の回転により、ウォーム
55を介してホイール54が回転する。かかる場合、レバー
37の上端部はホイール54の回転中心から偏心して同ホイ
ール54に回転可能に組み付けられているので、同上端部
は前記電動モータ56の回転量に応じて第2図の左右方向
へ変位する。この変位により、レバー37の中間部に連結
ロッド53を介して接続したバルブスプール36bも同方向
へ変位して、バルブスリーブ36aとバルブスプール36bと
の間には相対的な変位が生じる。この場合、スプールバ
ルブ36は、リレーロッド31及びレバー37との協働によ
り、バルブスリーブ36aとバルブスプール36bとの相対的
な変位をなくすように、パワーシリンダ35に対する作動
油の給排を制御して、リレーロッド31を前記レバー37の
上端部の変位量に対応した量だけ左右方向へ変位させる
ので、左右後輪RW1,RW2は前記目標後輪操舵角θr*ま
で操舵されることになる。
そして、タイマ回路64eがふたたびタイマインタラプ
ト信号を出力すると、前記と同様に、第3図の「後輪操
舵制御プログラム」が実行されて、左右後輪RW1,RW2
は、そのときの検出車速V(現車速vt)により決まるヨ
ーレート係数Kyと検出ヨーレートωyの積に等しい目標
後輪操舵角θr*に操舵される。この場合、現車速vt
所定車速v3以下であれば、「ヨーレート係数設定ルーチ
ン」においては、前記と同様のステップ200〜204,211,2
12,260の処理が実行されて、ヨーレート係数Kyが第1係
数K1(vt)に設定される。
一方、現車速vtが所定車速v3より大きくなると、ステ
ップ211にて「NO」と判定されて、ステップ213にて状態
フラグSTFが「2」に設定された後、ステップ212にて、
前記と同様、ヨーレート係数Kyが第1係数K1(vt)に設
定される(第5図の実線)。そして、ふたたび、この
「ヨーレート係数設定ルーチン」の処理が実行された場
合には、ステップ201〜203の処理後、ステップ204にて
「NO」、ステップ205にて「YES」と判定されて、ステッ
プ221にて車速変化量Δvが「0」以上であるか否かが
判定される。この場合、当該車両が定速又は増速状態に
あれば、ステップ221にて「YES」すなわち車速変化量Δ
vは「0」以上であると判定されて、ステップ222にて
現車速vtが所定車速v4未満であるか否かが判定される。
当該車両の走行速度がそれほど上昇しておらず、現車
速vtが所定車速v4未満であれば、ステップ222における
「YES」との判定の基に、プログラムはステップ212に進
められて、前述と同様に、同ステップ212にてヨーレー
ト係数Kyは第1係数K1(vt)に設定される。一方、当該
車両の走行速度が上昇して現車速vtが所定車速v4以上に
なると、ステップ222における「NO」との判定の基に、
ステップ223にて状態フラグSTFが「3」に設定されると
ともに、ステップ224にてヨーレート係数Kyは第2係数K
2(vt)に設定されるようになる(第3図の破線)。
また、前記状態フラグSTFが「2」の状態で、当該車
両が減速走行し始めると、ステップ221における「NO」
すなわち車速変化量Δvは「0」未満であると判定され
て、ステップ225にて状態フラグSTFが「5」に設定され
て、ヨーレート係数Kyは以前の値に維持される(第5図
の細線)。なお、この状態フラグSTFが「5」の状態
の制御については後述する。
前述のように車速の増加により状態フラグSTFが
「3」に設定されると、次の「ヨーレート係数設定ルー
チン」のステップ204,205にて共に「NO」と判定され、
ステップ206にて「YES」と判定されて、プログラムはス
テップ231へ進められる。ステップ231においては、現車
速vtが所定車速v2以上であるか否か判定され、同車速vt
が所定車速v2以上であれば、ステップ231における「YE
S」との判定の基に、ステップ232にて現車速vtに対応し
た第2係数K2(vt)がヨーレート係数Kyとして設定され
るようになる。そして、現車速vtが所定車速v2以上であ
る限り、ステップ201〜203,204〜206,231,232の処理が
続けられる。
この場合、当該車両が減速制御されて、現車速vtが所
定車速v2未満になると、ステップ231にて「NO」と判定
されて、ステップ233にて状態フラグSTFが「4」に設定
された後、ステップ232にて、前記と同様、ヨーレート
係数Kyが第2係数K2(vt)に設定される(第5図の破線
)。そして、ふたたび、この「ヨーレート係数設定ル
ーチン」の処理が実行された場合には、ステップ201〜2
03の処理後、ステップ204〜206にて共に「NO」、ステッ
プ207にて「YES」と判定されて、ステップ241にて車速
変化量Δvが「0」以下であるか否かが判定される。こ
の場合、当該車両が定速又は減速状態にあれば、ステッ
プ241にて「YES」すなわち車速変化量Δvは「0」以下
であると判定されて、ステップ242にて現車速vtが所定
車速v1より大きいか否かが判定される。
当該車両の走行速度がそれほど下降しておらず、現車
速vtが所定車速v1より大きければ、ステップ242におけ
る「YES」との判定の基に、プログラムはステップ232に
進められて、前述と同様に、同ステップ232にてヨーレ
ート係数Kyは第2係数K2(vt)に設定される。一方、当
該車両の走行速度が減少して現車速vtが所定車速v1以下
になると、ステップ242における「NO」との判定の基
に、ステップ243にて状態フラグSTFが「1」に設定され
るとともに、ステップ244にてヨーレート係数Kyは第1
係数K1(vt)に設定されるようになる(第3図の実線
)。その結果、ヨーレート係数Ky及び状態フラグSTF
の設定動作は初期の状態に戻る。
また、前記状態フラグSTFが「4」の状態で、当該車
両が増速走行し始めると、ステップ241における「NO」
すなわち車速変化量Δvは「0」より大きいと判定され
て、ステップ245にて状態フラグSTFが「5」に設定され
て、ヨーレート係数Kyは以前の値に維持される(第5図
の細線)。
次に、状態フラグSTFが「4」がある状態で車速が増
加して同フラグSTFが「5」に設定された場合、又は、
上述したように、状態フラグSTFが「2」である状態で
車速が減少して同フラグSTFが「5」に設定された場合
について説明する。
この場合、前記「ヨーレート係数設定ルーチン」のス
テップ204〜207にて全て「NO」と判定され、ステップ25
1にてヨーレート係数Kyが現車速vtに基づいて導出され
た第1係数K1(vt)より大きいか否かが判定されるとと
もに、ステップ252にてヨーレート係数Kyが現車速vt
基づいて導出された第2係数K2(vt)より小さいか否か
が判定される。今、車速の増減変化があまり大きくな
く、各係数Ky,K1(vt),K2(vt)との関係がK1(vt)<
Ky<K2(vt)であれば、両ステップ251,252にて共に「Y
ES」と判定されて、ヨーレート係数Kyが以前の値に維持
されたまま、ステップ260にて当該「ヨーレート係数設
定ルーチン」の処理が終了される。
一方、車速の変化により、現車速vtに基づいて導出さ
れた第2係数K2(vt)が維持されているヨーレート係数
Ky以下になると、ステップ252にて「NO」と判定され
て、ステップ253にて状態フラグSTFが「4」に設定され
るとともに、ステップ254にてヨーレート数Kyが前記導
出した第2係数K2(vt)に設定される(第5図の破線
)。また、車速の変化により、現車速vtに基づいて導
出された第1係数K1(vt)が維持されているヨーレート
係数Ky以上になると、ステップ251にて「NO」と判定さ
れて、ステップ255にて状態フラグSTFが「2」に設定さ
れるとともに、ステップ254にてヨーレート係数Kyが前
記導出した第1係数K1(vt)に設定される(第5図の実
線)。以降の処理は前述したとおりである。
このような電気的な左右後輪RW1,RW2の操舵制御によ
れば、基本的に、当該車両の定速又は増速走行中には、
ヨーレート係数Kyは第5図の実線で示す第1係数K
1(vt)に設定され、また当該車両の減速走行中には、
ヨーレート係数Kyは第5図の破線で示す第2係数K
2(vt)に設定される。そして、同一車速に対しては、
第1係数K1(vt)は第2係数K2(vt)より小さく設定さ
れているので、車両の定速又は増速走行中には、目標後
輪操舵角θr*(=Ky・ωy)は比較的小さな値を示し
ていて、車体のヨーを抑制するための左右後輪RW1,RW2
の操舵量は小さくなる。一方、車両の減速走行中には、
目標後輪操舵角θr*(=Ky・ωy)は比較的大きな値
を示していて、車体のヨーを抑制するための左右後輪RW
1,RW2の操舵量は大きくなる。これにより、制動時のよ
うな車両が不安定な状態でも、車両の走行安定性が充分
良好に保たれる同時に、通常の走行時には、ヨーが必要
以上に抑制されずに車両の操舵応答が鈍くなることもな
い。
また、当該車両が増速中(第5図の実線)に多少減
速されても、また当該車両が減速中(第5図の破線)
に多少増速されても、ヨーレート係数Kyを維持する状態
(第5図の細線)を設定すなわち不感帯を設定して、
ヨーレート係数Kyの第1及び第2係数K1(vt),K
2(vt)間の不必要な切り換えを避けるようにしたの
で、左右後輪RW1,RW2の操舵状態が頻繁に変更制御され
ることもなくなり、運転者に違和感を与えなくなる。
なお、上述のような各種センサ61〜63及びマイクロコ
ンピュータ64による電気的な左右後輪RW1,RW2の操舵制
御はハンドル舵角が小さくて、カム43が回転しても、そ
の回転量が小さいために、駆動ロッド42及びバルブスリ
ーブ36aがほぼ基準位置にあって、ケーブル45a,45bを介
した機械的な制御が左右後輪RW1,RW2の操舵制御に影響
を与えない場合におけるものである。
一方、操舵ハンドル14が大きく回動されて左右前輪FW
1,FW2の操舵角が大きくなると、ラックバー11に連動し
たサブラックバー52の軸方向の変位によりプーリ46の回
転角が大きくなるとともに、ケーブル45a,45b及びプー
リ46を介して回転駆動されるカム43の回転角が大きくな
り、駆動ロッド42が軸方向に変位し始める。この変位に
より、バルブスリーブ36aが同方向へ変位してバルブス
リーブ36aとバルブスプール36bとの間には相対的な変位
が生じて、前述のスプールバルブ36、パワーシリンダ3
5、リレーロッド31及びレバー37の油圧倣い作用によ
り、左右後輪RW1,RW2が操舵制御される。この操舵制御
においては、カム43の形状により、左右後輪RW1,RW2は
左右前輪FW1,FW2に対して逆相に操舵されるように設定
されているので、かかるケーブル45a,45b、カム43等に
よる機械的な逆相操舵制御により、低速走行時の車両の
小回り性能が向上する。なお、かかる場合にも、前述の
電気的な操舵制御も作用しているが、その制御量がこの
機械的な操舵制御に比べて小さいので、同場合には前記
機械的な操舵制御が優先する。
なお、上記のように構成した実施例においては、車両
の定速、増速及び減速走行状態の検出を、検出車速Vを
微分する(現車速vtと旧車速vt-1との差を算出する)こ
とにより行うようにしたが、同減速走行状態の検出をア
クセスペダル又はブレーキペダルの踏み込み操作を検出
することにより行うようにしてもよい。また、低摩擦係
数路面を走行中の車両の急制動時に、当該車両は最も不
安定な走行状態になり、アンチロックブレーキ装置を搭
載した車両においては、前記不安定な状態は同装置から
の車輪のロックを回避するためのアンチロック信号によ
り判断できるので、前記減速状態の検出をアンチロック
信号を利用して行うようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
第1図は上記特許請求の範囲に記載した本発明の構成に
対応したクレーム対応図、第2図は本発明の一実施例に
係る前後輪操舵車の全体概略図、第3図及び第4図は第
2図のマイクロコンピュータにて実行されるプログラム
のフローチャート、第5図は第1及び第2係数K1,K2
変化特性グラフである。 符号の説明 A……前輪操舵装置、B……後輪操舵装置、C……電気
制御装置、FW1,FW2……前輪、RW1,RW2……後輪、35……
パワーシリンダ、36……スプールバルブ、37……レバ
ー、56……電動モータ、61……車速センサ、62……ヨー
レートセンサ、63……後輪操舵角センサ、64……マイク
ロコンピュータ。
フロントページの続き (72)発明者 杉山 瑞穂 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 大橋 薫 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 岩田 仁志 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 石川 将 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 楠 秀樹 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−71760(JP,A) 特開 平1−212667(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車体に発生するヨーレートを検出するヨー
    レートセンサと、 車速を検出する車速センサと、 前記車速センサにより検出された車速が増加状態にある
    とき同検出車速の増加にしたがって増加する関係にある
    第1の車速関数値をヨーレート係数として設定し、かつ
    同車速センサにより検出された車速が減少状態にあると
    き同検出車速の減少にしたがって減少する関係にあると
    ともに同一車速に対して前記第1の車速関数値より大き
    な値をとる第2の車速関数値をヨーレート係数として設
    定するヨーレート係数設定手段と、 前記ヨーレート係数設定手段により設定されたヨーレー
    ト係数を前記ヨーレートセンサにより検出されたヨーレ
    ートに乗算して後輪を操舵するための制御量を決定する
    制御量決定手段と、 前記決定制御量に応じて後輪を車体のヨーを抑制する方
    向に操舵する操舵手段とを備えたことを特徴とする前後
    輪操舵車の後輪操舵制御装置。
JP11564790A 1990-05-01 1990-05-01 前後輪操舵車の後輪操舵制御装置 Expired - Fee Related JP2536233B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11564790A JP2536233B2 (ja) 1990-05-01 1990-05-01 前後輪操舵車の後輪操舵制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11564790A JP2536233B2 (ja) 1990-05-01 1990-05-01 前後輪操舵車の後輪操舵制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0415167A JPH0415167A (ja) 1992-01-20
JP2536233B2 true JP2536233B2 (ja) 1996-09-18

Family

ID=14667819

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11564790A Expired - Fee Related JP2536233B2 (ja) 1990-05-01 1990-05-01 前後輪操舵車の後輪操舵制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2536233B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE4436008C1 (de) * 1994-10-08 1995-10-05 Karlsruhe Forschzent Mikromechanischer Aktor

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6271760A (ja) * 1985-09-26 1987-04-02 Nissan Motor Co Ltd 車両用操舵系制御装置
JPH0796389B2 (ja) * 1988-02-19 1995-10-18 トヨタ自動車株式会社 前後輪操舵車の後輪操舵装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0415167A (ja) 1992-01-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7050896B2 (en) Control device for vehicle power steering
JP3593898B2 (ja) 操舵制御装置
JP2694554B2 (ja) 自動車の後輪操舵制御方法
US5212642A (en) Electric control apparatus for four-wheel steering system
JP3817923B2 (ja) 操舵制御装置
JP2742687B2 (ja) 自動車の後輪操舵制御方法
JP2536233B2 (ja) 前後輪操舵車の後輪操舵制御装置
JP2006213085A (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2661342B2 (ja) 四輪操舵車の後輪操舵制御装置
JPH0352385B2 (ja)
JP4556643B2 (ja) 車両の制駆動力制御装置
JP5035538B2 (ja) 操舵力制御装置
JP3699870B2 (ja) 車両用操舵装置
JPH06312666A (ja) 動力操舵装置
JP2006103507A (ja) 車両の挙動制御装置
JP2007015495A (ja) 電動パワーステアリング装置
US20100138111A1 (en) Acceleration computing apparatus and electric power steering apparatus
JPH058744A (ja) 車両の操舵反力制御装置
JP2536204B2 (ja) ヨ―レ―トセンサ出力の異常検出装置
JP2536203B2 (ja) 前後輪操舵車の後輪操舵制御装置
JPH03178880A (ja) 車両の後輪操舵装置
JP3013586B2 (ja) 四輪操舵車の後輪操舵装置
JPS6271760A (ja) 車両用操舵系制御装置
JP4075631B2 (ja) パワーステアリング装置
JPH0781601A (ja) 四輪操舵車の後輪操舵制限装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080708

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080708

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090708

Year of fee payment: 13

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees