JP2611146B2 - 半導体用リードフレームの乾燥方法 - Google Patents

半導体用リードフレームの乾燥方法

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JP2611146B2
JP2611146B2 JP6183228A JP18322894A JP2611146B2 JP 2611146 B2 JP2611146 B2 JP 2611146B2 JP 6183228 A JP6183228 A JP 6183228A JP 18322894 A JP18322894 A JP 18322894A JP 2611146 B2 JP2611146 B2 JP 2611146B2
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博彦 楢本
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和彦 広瀬
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楢本理化工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルカリ洗浄脱脂及び
水洗された半導体用リードフレームの乾燥方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】金属製の半導体用リードフレームは、鉄
−ニッケル合金の鉄系素材又は銅を主成分とする銅系素
材等からプレス加工又は化学的食刻法により製作されて
いる。このリードフレームは、金、銀又はニッケル等の
電気メッキを施されてからタブ上に半導体用素子が圧着
され、その端子と前記タブ周囲のリードとが極細の金線
で圧着結線される。近来リードの数が多くなり、多いも
のは100本を越える現状である。従って、極めて微細
になり前記圧着結線も超精密を要求されるため、メッキ
加工も密着力、耐酸化性及び平滑度等高度な技術が要求
される。
【0003】前記プレス加工又は化学的食刻法によって
製作されたリードフレームは、その表面に加工油或はレ
ジスト等の付着物が大量に付着している。この付着物は
続いて行われるメッキ加工の前に完全に除去され、表面
は清潔な状態にされなければならない。この脱脂洗浄方
法としてトリクレン、トリクロールエタン、フロン等の
有機溶剤が使用されていたが、地球環境保護或は人の健
康上の問題からその使用が禁止されたため代替方法が提
案されている。その代替洗浄方法では上記以外の有機溶
剤が多く使われているが、それらの有機溶剤は発火性の
ものが殆んどであり、危険を伴うので出来得れば使用を
避けたいのが実状である。安全性の点からはアルカリ洗
浄脱脂方法が最も優れている。
【0004】このアルカリ洗浄脱脂方法を図2及び図3
に基づいて説明する。図3に示したように、プレス加工
等により板厚0.1mm−0.2mmで平面形状に形成された
リードフレーム1を100枚位づつ重ねて保持ピン2を
差込む。各リードフレーム1の表面には加工油等が付着
しているので、互いに密着している。これを図示しない
アルカリ洗浄用治具に吊して図2に示したアルカリ脱脂
装置のアルカリ脱脂槽3,4,5で洗浄脱脂する。回収
部6でアルカリ洗浄液を切り、水洗槽7,8,9で良く
水洗する。水切り部10で充分に水を切り、加熱炉11
で加熱乾燥する。この加熱炉11は、熱風を吹き付けな
がら乾燥するものであるが、その乾燥には140〜17
0℃の加熱温度で30〜50分を要する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、アルカ
リ洗浄脱脂方法における上記乾燥方法は、鉄系素材に対
しては良いが、銅系素材の場合は加熱により表面が赤褐
色に酸化変色して使用に耐えなくなる問題があった。こ
れを補完するものとして、真空ポンプで吸引減圧し沸点
を下げる乾燥方法があるが、これは減圧に時間を要し、
またリーク止めに多大の技術と労力を要し実用性に乏し
い。尚、一般加熱乾燥方法の場合はリードフレームは板
厚が薄いため水洗後密着したまま乾燥されることにな
り、不純物が残りやすいので、これが接着剤となって2
枚重ねの状態となり使用不能となるものが多い。
【0006】本発明の目的は、アルカリ洗浄脱脂方法に
おいて、水洗後の加熱乾燥時に表面の酸化変色がなく、
しかも短時間で乾燥させることのできる半導体用リード
フレームの乾燥方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る半導体用リードフレームの乾燥方法
は、アルカリ洗浄脱脂及び水洗後の半導体用リードフレ
ームを複数枚重ねた状態で水素炉用治具に保持し、水素
雰囲気下で加熱して乾燥することを特徴とするものであ
る。
【0008】
【作用】アルカリ洗浄脱脂及び水洗後の半導体用リード
フレームを水素雰囲気下で加熱して乾燥するので、銅系
素材であっても水素還元作用により酸化変色が生じな
い。また減圧等の余分な工程が不要であるため、短時間
で乾燥できる。
【0009】
【実施例】以下、本発明を図面の実施例に基づいて詳細
に説明する。図1は本発明の乾燥方法を実現するための
水素雰囲気炉を示す。本発明をこの実施例に則して概略
説明すると、100枚ほど重ねた半導体用リードフレー
ム(図3参照)を図示しないアルカリ脱脂用治具に装着
し、図2に示したアルカリ洗浄脱脂、水洗及び水切りを
経て、被洗浄物を図4に示す水素炉用治具12に装着
し、乾燥工程を図1の水素雰囲気炉にて行うものであ
る。水素で充填された炉芯管を通過し、該雰囲気炉の出
口より出た被乾燥物は、酸化変色が全くなく、また不純
物等による焼付も2枚重ねも皆無で完全に乾燥された極
めて良好な状態で得られる。
【0010】図1の水素雰囲気炉及び図4の水素炉用治
具の構造を詳細に説明する。先ず水素炉用治具12は、
ステンレス製で水素ガスが十分に浸透するように底面及
両側面に多数の孔13が開けられ、全体形状は断面コ字
状に形成されている。被乾燥物である半導体用リードフ
レーム1は、保持ピン2により水素炉用治具12に吊り
さげるように装着され、前記水素雰囲気炉に送り込まれ
る。
【0011】その水素雰囲気炉は以下のように構成され
ている。被乾燥物が入口14より送りベルト15に乗せ
られて炉芯管16に送りこまれ、出口17から送り出さ
れる。入口14及び出口17は、被乾燥物の流入時に炉
芯管16内に外部の空気が入らないように窒素ガス注入
部18,19から水素より重い窒素ガスが吹込まれて遮
蔽膜が作られている。本実施例では窒素ガスの注入量は
3〜7Nm3/hである。そして炉芯管16の入口14
及び出口17の勾配により、窒素が水素より重いので該
窒素により遮蔽され、炉芯管16内に空気が浸入しな
い。送りベルト15は、ステンレス製で、その送り速度
は、100mm〜150mm/min であり、炉芯管16内で
の加熱時間は15〜25分である。炉芯管16もステン
レス製で、その長さは2500mmである。炉芯管16の
入口側に設けられた温度計20は、130〜150℃に
設定されており、設定温度以下の時は図示しないヒータ
ーがONするようになっている。入口14は冷たい物が
入り温度降下があるため高めに設定されている。更に炉
芯管16の中央部及び出口側に設けられた温度計21,
22は120℃に設定されており、設定温度以下の時は
図示しないヒーターがONするようになっている。
【0012】炉芯官16の入口14の近傍に水素ガス注
入部23が設けられている。その注入量は、4〜8Nm
3/hであり、連続して炉芯管16内に供給されるよう
になっている。そして、水素ガス放出口24,25が窒
素ガス注入部18,19の内側に設けられている。
【0013】次に上記実施例の作用を説明する。図4に
示した如く水素炉用治具12にアルカリ脱脂及び水洗後
の半導体用リードフレーム1を吊下保持し、水素雰囲気
炉の送りベルト15に乗せて入口14より水素雰囲気に
した炉芯管16に送り込む。半導体用リードフレーム1
は、水素ガス注入部23より6Nm3/hの定量で水素
を供給され、120℃に加熱された炉芯管16内を10
0mm〜150mm/minのベルト速度で通過する。従っ
て、加熱時間はベルト速度100mm/minの場合25分
(2500/100=25分)、150mm/minの場合約
17分(2500/150=16.6分)となる。炉芯管
16を通過後、出口側の勾配のついた通路で冷却されな
がら出口17より空気中に出る。このようにして得られ
た被乾燥物である半導体用リードフレーム1の水分は、
完全に除去され、表面酸化変色も全くなく美しい外観を
呈している。更に空気中で加熱乾燥した場合に発生した
2枚重ねの状態も完全に排除される。
【0014】本発明の効果を確認するため、図1の温度
計20を150℃、温度計21,22を120℃にそれ
ぞれ設定し、水素ガス注入部23を閉めて水素を供給し
ない状態にして、更に窒素ガス注入部18,19も閉め
て、炉芯管16内を1気圧の空気状態としてベルト速度
100mm/minで25分間加熱乾燥させたところ、附着
した水分はほとんど乾燥せず、水滴が附着したままであ
る。更に同一条件で温度計20を220℃、温度計2
1,22を200℃に設定したものは、高温であるため
水分は乾燥する。しかし2枚重なりが発生し、また赤褐
色の表面酸化が著じるしいものである。
【0015】
【発明の効果】本発明は、アルカリ洗浄脱脂及び水洗後
の半導体用リードフレームを複数枚重ねた状態で水素炉
用治具に保持し、水素雰囲気下で加熱して乾燥するもの
である。これにより、水洗後の半導体用リードフレーム
を複数枚重ねた状態で、すなわち水洗後の互いに密着し
た状態でそのまま加熱乾燥しても、加熱による2枚重ね
の状態(2枚が接着した状態)の発生を防止でき、また
加熱乾燥時の表面酸化変色をなくすことができる。
【0016】更に本発明においては水素雰囲気中で乾燥
することにより、大気中と比較して120℃の低温で乾
燥出来る効果が得られることが分かった。従来、空気中
で熱風撹拌方式の場合は150℃〜170℃の高温が必
要であり、また空気中で静止状態の場合は200℃の高
温を要する。従って、水素の還元力による表面酸化変色
の防止の他に、高温加熱による素材の軟化に起因する強
度低下を防止できる。この低温加熱が可能となる理由
は、ヘンリーの気体溶解の法則によれば、1リットルの
水には1気圧の水素が0.0214リットル溶けるの
で、図5に示したようにリードフレーム1に附着した水
26に水素が溶ける。そして水素が溶けた状態で加熱さ
れるため水が気化しやすくなり、その気化により水蒸気
と水素とに分離し、再びその水素が水に溶解し、この溶
解分離を連続的に繰返すことで低温乾燥が可能になるも
のと思われる。
【0017】更に本発明によれば、短時間で乾燥するこ
とが出来る。即ち上述の如く空気中では30〜50分要
するのが本発明の方法の場合15〜25分で乾燥する。
従って乾燥時間が短いため加熱により発生する障害が少
い。
【0018】更に本発明によれば、不純物も除去出来
る。空気中で加熱乾燥した場合水中の不純物が残り接着
剤の働きをして2枚密着した状態になるが本方法では水
中に水素が溶けて蒸発するため不純物が還元されて蒸発
し2枚重なりが皆無の状態になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の乾燥方法を実現するための水素雰囲気
炉を示す側面図である。
【図2】アルカリ洗浄脱脂の工程を示す平面図である。
【図3】アルカリ洗浄脱脂前の保持ピンを差込んだ状態
の半導体用リードフレームの斜視図である。
【図4】脱脂及び水洗後の半導体用リードフレームを水
素炉用治具に装着した状態の斜視図である。
【図5】水素雰囲気中のリードフレーム間の水の乾燥の
原理を説明する側面図である。
【符号の説明】
1 半導体用リードフレーム 12 水素炉用治具 13 孔 14 入口 15 送りベルト 16 炉芯管 17 出口 18,19 窒素ガス注入部 20,21,22 温度計 23 水素ガス注入部 24,25 水素放出口

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルカリ洗浄脱脂及び水洗後の半導体用
    リードフレームを加熱して乾燥する半導体用リードフレ
    ームの乾燥方法において、前記半導体用リードフレーム
    を複数枚重ねた状態で水素炉用治具に保持し、水素雰囲
    気下で加熱して乾燥することを特徴とする半導体用リー
    ドフレームの乾燥方法。
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