JP2611001B2 - 終点判定方法および装置 - Google Patents

終点判定方法および装置

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JP2611001B2 JP1182632A JP18263289A JP2611001B2 JP 2611001 B2 JP2611001 B2 JP 2611001B2 JP 1182632 A JP1182632 A JP 1182632A JP 18263289 A JP18263289 A JP 18263289A JP 2611001 B2 JP2611001 B2 JP 2611001B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は終点判定方法および装置に係り、特にプロセ
スを変えて行なうドライエッチング処理に好適な終点判
定方法および装置に関するものである。
〔従来の技術〕
従来のドライエッチングの終点判定は、例えば、特開
昭58−21530号公報に記載のように、プラズマによるド
ライエッチングによって半導体基板をエッチングすると
きに、装置に光学フィルタ,光電変換器,AD変換器,メ
モリ回路などを設け、エッチング開始前の特定波長光強
度とエッチング途中の光強度とを比較することにより、
エッチング終了時点を正確に得るようになっていた。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来技術は、エッチング中にプロセス条件を変更
したときのプラズマ発光強度が変化する点について配慮
されておらず、エッチングの終点判定ができなくなると
いう問題があった。
本発明の目的は、エッチング中にプロセス条件を変更
するものにおいてもエッチングの終点判定を行える終点
判定方法および装置を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は上記目的を達成するために、エッチング工程
を含み複数種の工程を実施するプロセスを1サイクルと
し、該サイクルを繰り返し行うことによって断続的にエ
ッチング工程が繰り返えされ、該エッチング工程の繰り
返しにより一枚の試料に対するエッチングが実行される
プラズマ処理の、エッチング終点を判定するエッチング
終点判定方法において、前記断続的に繰り返えされる各
エッチング工程の間、終点判定用のデータを終点判定装
置に入力し、該断続的に入力される前記データの終わり
の値と次の断続的に入力されるデータの初めの値とを一
致させるように、前記次の断続的に入力されるデータの
初めの値をレベル調整して、前記断続的に入力されるデ
ータに連続性を持たせ、該連続性を持ったデータを用い
て、前記断続的に繰り返えされる各エッチング工程によ
り行われる一枚の試料に対するエッチングの終点判定を
行うことを特徴とする。
本発明の他の特徴は、エッチング工程を含み複数種の
工程を実施するプロセスを1サイクルとし、該サイクル
を繰り返し行うことによって断続的にエッチング工程が
繰り返えされ、該エッチング工程の繰り返しにより一枚
の試料に対するエッチングが実行されるプラズマ処理
の、エッチング終点を判定する終点判定装置において、
前記断続的に繰り返えされる各エッチング工程の間、終
点判定用のデータを入力する入力手段と、該入力手段を
介して断続的に入力される前記データの終わりの値と次
の断続的に入力されるデータの初めの値とを比較し、該
比較により得られた差を前記次の断続的に入力されるデ
ータに加え、断続的に入力される前記データの終わりの
値と次の断続的に入力されるデータの初めの値とを同じ
値にする、データレベル調整手段と、該データレベル調
整手段によって断続部の値に連続性を持たされたデータ
を用いて、前記断続的に繰り返えされる各エッチング工
程により行われる一枚の試料に対するエッチングの終点
判定を行う、終点判定手段とを具備する終点判定装置に
ある。
〔作用〕
本発明の対象とする処理プロセスは、エッチング工程
(第2図の期間t1)を含み、複数種の工程を実施するプ
ロセス(期間t1+t2+t3)を1サイクルとし、該サイク
ルを繰り返し行うことによって断続的にエッチング工程
(期間t1,t1,t1…)が繰り返えされ、該エッチング工程
の繰り返しにより一枚の試料に対するエッチングが実行
される。すなわち、1サイクルの中で、プラズマ処理
(期間t1+t3)により複数種の工程が実施され、その中
で例えばエッチング工程が1サイクル毎に部分的に実施
される。
このように、1サイクル毎にプラズマ処理(期間t1
t3)によるエッチング工程(期間t1)があり、該サイク
ルの繰り返しにより一枚の試料に対するエッチングが終
了する。換言すると、一連のエッチング工程(期間t1
t1+t1+…)を経て、最終的に一枚の試料に対するエッ
チングが完了する。しかし、それぞれのエッチング工程
においては、プラズマエッチングの進行とともにプラズ
マの作用によって処理室内雰囲気(例えば温度)が変わ
り、エッチング中の反応生成物の量が変化し、エッチン
グ工程内における初めと終わりでは発光強度が異なる。
このため、単にエッチング工程の周期に合わせて終点
判定用のデータを入力、例えば高周波電圧の印加制御と
連動させて入力したとしても次の入力データと発光強度
の値がずれ連続性が得られず、正確な終点判定ができな
い。これに対応できるように、本願発明ではそれぞれの
エッチング工程毎にデータが前回のときの終わりの値と
同じになるように初めの値を調整、すなわち前回の終わ
りと今回の初めのデータとを比較しその差を今回のデー
タに加えて同じ値にし、データに連続性を持たせてい
る。
これにより、一枚の試料の処理中に、断続的なエッチ
ングが繰り返された場合でも、この断続的に繰り返えさ
れる各エッチング工程により行なわれる一枚の試料に対
するエッチングの全体の終点判定を正確に行うことがで
き、エッチングの精度、再現性を向上させることができ
る。
〔実 施 例〕
以下、本発明の一実施例を第1図により説明する。
第1図はドライエッチング装置の構成を示す。処理室
である真空容器1に試料台2があり、試料台2上に試料
3が載置されている。真空容器1は可変コンダクタンス
バルブ4を介し、真空排気装置5にて真空に排気され
る。また、プロセスガス供給装置6が真空容器1に接続
され、プロセスガスを真空容器1に供給する。試料台2
にはプラズマ励起用高周波電源7が接続され、試料台2
に高周波電力を供給する。真空容器1にはプラズマ発光
をモニタする採光窓8を設け、特定の波光の光を通すフ
ィルター9と光電子増信管10が接続されている。
制御装置100は、真空容器1内の圧力を制御する圧力
制御信号200を可変コンダクタンスバルブ4へ出力し、
プロセスガスの選択,流量設定を行なうガス制御信号20
2をプロセスガス供給装置6へ出力し、プラズマ励起電
力の出力を制御するRF出力制御信号201を高周波電源7
へ出力し、終点判定要求信号203と、プロセス条件に対
応して割付けられたプラズマ状態番号204を終点判定装
置101へ出力する。光電子増信管10で得られたプラズマ
発光強度に比較した信号は増幅器11で増幅され、プラズ
マ発光信号205として終点判定装置101へ出力される。終
点判定装置101は、制御装置100から終点判定要求信号20
3を受けると、プラズマ発光信号205を入力して終点判定
を行なう。終点を検出すると終点検出信号206を制御装
置100へ出力し、エッチングを終了する。
第1図に示す装置において、第2図に示すような、真
空容器1にエッチングガスをt1秒間、デポジションガス
をt2秒間交互に導入し、デポジションガス供給停止t3
前からエッチングガス供給停止までのt1+t3秒間プラズ
マ励起電力を供給してプラズマ放電を行なうプロセスを
1サイクルとして、このサイクルを繰返し行なうプロセ
ス条件を制御装置101に設定する。1サイクルを細分化
すると、t3期間はデポジション期間A,t1期間はエッチン
グ期間B,t2−t3期間はプラズマ放電停止期間Cの三つに
分けられる。また、第2図に本実施例におけるプラズマ
発光強度の一例を示す。
次に、試料3の処理を行なうときに、終点判定のデー
タとしてデポジション期間Aとエッチング期間Bとのプ
ラズマ発光強度を用いた場合について以下説明する。
処理の開始後、制御装置100は圧力制御信号200,ガス
制御信号202,RF出力制御信号201を第2図のプロセスシ
ーケンスに従い変化させながら処置を行なう。制御装置
100はデポジション期間Aのプロセス条件を設定すると
同時に、終点制定要求信号203をセットし、プラズマ状
態信号204にデータ“A"を出力する。デポジション期間
Aが終了すると終点判定要求信号203をリセットする。
次にエッチング期間Bにプロセス条件を設定すると同時
に、終点判定要求信号203をセットし、プラズマ状態信
号204にデータ“B"を出力する。エッチング期間Bが終
了すると終点判定要求信号203をリセットする。次にプ
ラズマ放電停止期間Cにプロセス条件を設定すると同時
にプラズマ状態信号204にデータ“C"を設定する。以
下、終点検出信号206を受け取るまで同様な制御を繰返
す。
次に、終点判定方法の一実施例を説明する。
終点判定装置101は終点判定要求信号203を検出すると
プラズマ状態信号204を調べ“A"ならば以後のプラズマ
発光信号205を状態Aに関する入力値と見なし、“B"な
らば以後のプラズマ発光信号205を状態Bに関する入力
値と見なし終点判定の処理を行う。この処理を終点判定
要求信号203がリセットされるまで継続する。
終点判定要求信号203がセットされるとプラズマ発光
信号205をあらかじめ定められたサンプリング間隔でサ
ンプリングし、終点判定要求信号203がリセットするま
でサンプリングを継続する。終点判定要求信号がリセッ
トされると、終点判定信号206がセットされてからリセ
ットされるまでのサンプリング値の平均を求める。この
ときのプラズマ状態信号204が“A"でn回目のデポジシ
ョン期間ならばこの平均値をAnとし、“B"でn回目のエ
ッチング期間ならばこの平均値をBnとして記憶する。
次に、AnとBnの値が求まるとBn−Anの差分Snを求め
る。Snの値があらかじめ設定された値より小さくなった
とき、終点と見なし、終点検出信号206を出力する。1
サイクルの時間が処理終了までの時間に比べ短い場合
は、前記Snの値の1次差分、または、2次差分を求め、
これらの値の変化を終点判定に用いることも可能であ
る。
なお、終点と判断する基準としては値の変化の仕方に
より、差分Snの値,差分Snの1次差分または差分Snの2
次差分の値があらかじめ設定した値より大きくなったこ
と、また小さくなったことを検出したり、差分Snの1次
差分または2次差分の値が最大値または最小値となった
こと、または所定のしきい値をプラス方向またはマイナ
ス方向にさえぎったことを検出するようにしても良い。
次に、終点判定の他の実施例としてエッチング期間B
のみ終点判定を行なう方法について第3図にて説明す
る。
制御装置100からの終点判定要求信号203はエッチング
期間Bのみセットされる。終点判定装置101は終点判定
要求信号203を検出すると、プラズマが安定するまでの
あらかじめ定められた一定時間twを待った後、所定のサ
ンプリンク間隔でプラズマ発光信号205をサンプリング
する。このときn回目のプラズマ状態Bのm回目のサン
プリング値をBnmとする。これを終点判定要求信号203が
リセットするまで継続し、最終的にm回サンプリングす
るとBn1〜Bmnまでのサンプリング値データを得る。1回
目の終点判定要求信号203のときに限りB11〜B1mのサン
プリングデータを終点判定用データb11〜b1mとする。こ
れは、第1回目のときは試料2の処理とともに採光する
プラズマ発光の採光量の低下を気にする必要がないから
である。2回目以降n回目の終点判定要求信号203を検
出すると1回目と同様に一定時間tw待ってプラズマ発光
信号205を1回サンプリングし、この値をBn1とする。こ
のときn−1回目の終点判定用データの最終値b(n-1)m
の値と前記Bn1との差(b(n-1)m−Bn1)を計算し、b
(n-1)mとBn1との値が同じになるようBn1に前記差を加え
る。この差をオフセット値とする。次以降のサンプリン
グ値Bnmには前記オフセット値を加え、終点判定用デー
タとしてbnm=Bnm+(b(n-1)−Bn1)を求め、このbnm
値を終点判定用データとして用いる。以後、終点判定要
求信号203がセットされるごとに前記オフセット値を更
新して終点判定用データに連続性を持たせ、終点判定を
行なう。終点判定データの1次差分で行なうときは前記
方法と同様な方法で1次差分値が同じになるように、ま
た、終点判定を終点判定データの2次差分で行なうとき
は、同様に2次差分値が同じになるようにオフセット値
を設定する。以後は、前記実施例と同様の終点判定基準
により終点判定が行なわれる。
他の終点判定装置の一実施例として、2種類のプラズ
マ状態信号205によりフィルタ9の透過波長を切り換え
てもよい。
本実施例では制御装置100と終点判定装置101を個別に
設けているが、これらを一つの制御装置にまとめ、前記
終点判定要求信号203,プラズマ状態信号204,終点検出信
号206を記憶装置上のデータとして管理,処理するよう
にしても良い。
以上、これら実施例を簡単にまとめると、以下にな
る。
任意の2種類以下のプロセス条件によるエッチング中
において、一方のプロセス条件時のプラズマ発光強度
と、他方のプロセス条件時のプラズマ発光強度との差,1
次差分,2次差分値を比較することにより終点判定を行な
う。このとき、一方のプロセス条件(a)としてはプラ
ズマ発光強度が大きく変化し、他方のプロセス条件
(b)としてはプラズマの発光強度があまり変化しない
か、もしくは、プロセス条件(a)でのプロズマ発光強
度の変化とは逆方向に変化するプロセス条件を選択す
る。また、プロセス条件(b)はプラズマ停止期間とし
てもよい。プロセス条件だけでプラズマ発光量の変化を
期待できない場合は、プロセス条件(a)とプロセス条
件(b)で異なる波長のプラズマ発光強度を検出するこ
とでもよい。
1種類のプロセス条件だけを用いて終点判定するとき
は、前記指定された1種類のプロセス条件でエッチング
している期間のプラズマ発光強度のみを検出し、前回ま
での同一プロセス条件でのプラズマ発光強度との連続性
を有するように前記検出値にオフセット値を加えて終点
判定用データとし、何回かに分けて検出・計算されたデ
ータを連続したデータと見なして終点判定を行なう。
以上、本実施例によればエッチング中にプロセス条件
を変更したときにも終点判定が可能となり、TM(タイム
モジュレーション)エッチング等のサブミクロン加工で
のエッチング精度,再現性を向上することができる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、一枚の試料に対する処理中に、断続
的なエッチングが繰り返された場合でも、この断続的に
繰り返えされる各エッチング工程により行なわれる一枚
の試料に対するのエッチング全体の終点判定を正確に行
うことができ、エッチングの精度、再現性を向上させる
ことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の終点判定装置を示す構成
図、第2図は第1図の装置の処理条件の一例を示すタイ
ミングチャート図、第3図は第1図の装置における終点
判定量データの一例を示すタイミングチャート図であ
る。 1……真空容器、9……フィルター、10……光電子増信
管、100……制御装置、101……終点判定装置、203……
終点判定要求信号、204……プラズマ状態信号、205……
プラズマ発光信号、206……終点検出信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 重和 山口県下松市大字東豊井794番地 株式 会社日立製作所笠戸工場内 (72)発明者 西畑 廣治 山口県下松市大字東豊井794番地 株式 会社日立製作所笠戸工場内 (72)発明者 坪根 恒彦 山口県下松市大字東豊井794番地 株式 会社日立製作所笠戸工場内 (56)参考文献 特開 昭60−50923(JP,A) 特開 昭63−254732(JP,A) 特開 昭62−165920(JP,A) 特開 昭61−220332(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エッチング工程を含み複数種の工程を実施
    するプロセスを1サイクルとし、該サイクルを繰り返し
    行うことによって断続的にエッチング工程が繰り返えさ
    れ、該エッチング工程の繰り返しにより一枚の試料に対
    するエッチングが実行されるプラズマ処理の、エッチン
    グ終点を判定するエッチング終点判定方法において、 前記断続的に繰り返えされる各エッチング工程の間、終
    点判定用のデータを終点判定装置に入力し、 該断続的に入力される前記データの終わりの値と次の断
    続的に入力されるデータの初めの値とを一致させるよう
    に、前記次の断続的に入力されるデータの初めの値をレ
    ベル調整して、前記断続的に入力されるデータに連続性
    を持たせ、 該連続性を持ったデータを用いて、前記断続的に繰り返
    えされる各エッチング工程により行われる一枚の試料に
    対するエッチングの終点判定を行うことを特徴とする終
    点判定方法。
  2. 【請求項2】エッチング工程を含み複数種の工程を実施
    するプロセスを1サイクルとし、該サイクルを繰り返し
    行うことによって断続的にエッチング工程が繰り返えさ
    れ、該エッチング工程の繰り返しにより一枚の試料に対
    するエッチングが実行されるプラズマ処理の、エッチン
    グ終点を判定する終点判定装置において、 前記断続的に繰り返えされる各エッチング工程の間、終
    点判定用のデータを入力する入力手段と、 該入力手段を介して断続的に入力される前記データの終
    わりの値と次の断続的に入力されるデータの初めの値と
    を比較し、該比較により得られた差を前記次の断続的に
    入力されるデータに加え、断続的に入力される前記デー
    タの終わりの値と次の断続的に入力されるデータの初め
    の値とを同じ値にする、データレベル調整手段と、 該データレベル調整手段によって断続部の値に連続性を
    持たされたデータを用いて、前記断続的に繰り返えされ
    る各エッチング工程により行われる一枚の試料に対する
    エッチングの終点判定を行う、終点判定手段とを具備す
    ることを特徴とする終点判定装置。
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