JP2610781B2 - 栽培用温度調節装置およびそれを用いたポット栽培用装置 - Google Patents

栽培用温度調節装置およびそれを用いたポット栽培用装置

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JP2610781B2
JP2610781B2 JP6086214A JP8621494A JP2610781B2 JP 2610781 B2 JP2610781 B2 JP 2610781B2 JP 6086214 A JP6086214 A JP 6086214A JP 8621494 A JP8621494 A JP 8621494A JP 2610781 B2 JP2610781 B2 JP 2610781B2
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宣男 安藤
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株式会社アンドウ
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、栽培床、ことに栽培用
ポット中の土壌の温度を最適温度に調節できる栽培用温
度調節装置およびこれを用いたポット栽培用装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、温度調節しつつ行う植物の栽培、
例えばビニールハウス等の室内における植物の栽培は、
主として雰囲気の空気の温度ないしは雰囲気の空気を含
めた室内全体の温度を調節しつつ行われてきた。
【0003】しかしながら、このような温度調節方法
は、エネルギー効率および植物の生育に大きな影響を与
える土壌、ことに根部の土壌の精密な均一温度調節の観
点より十分ではなかった。かかる問題を解決するため
に、本発明者は、雰囲気温度ではなく栽培床の温度を調
節する手段を設けた植物の栽培用装置を作成し、すでに
特許出願した(特願平4−014856号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特願平
4−014856号の装置よりも簡便に、ある程度広い
栽培床の栽培で使用できる栽培用温度調節装置も要望さ
れている。また、栽培床面積が狭く、かつ個別に栽培を
行うポット栽培に適用できる温度調節手段も要望されて
いる。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記事情に鑑み、本発明
者は、ポットまたは栽培床の外部から効率よく温度調節
することに着目して鋭意研究を重ねた結果、加温水を通
した管であるペアーパイプからポットまたは栽培床の土
壌中まで伸びるアルミフィンを介して該土壌に熱を伝達
することにより、意外にも前記課題を解決できることを
見い出し、本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明は、ペアーパイプよりな
る湯水管と、該湯水管と連結したアルミフィンとよりな
り、該アルミフィンは該湯水管と連結するための連結部
および栽培床の土壌に挿入される土壌挿入部よりなり、
該アルミフィンを介して該湯水管から栽培床の土壌に伝
熱することによって栽培床の土壌の温度調節を行うこと
を特徴とする栽培用温度調節装置を提供するものであ
り、かかる本発明の装置を用いると、栽培床の土壌の良
好な温度調節を行うことができる。
【0007】また、本発明は、かかる栽培用温度調節装
置、栽培用ポットおよびそれらを収容するためのハウジ
ングよりなり、該アルミフィンの土壌挿入部を該栽培用
ポット中の土壌に挿入して該湯水管から土壌に伝熱する
ことによって土壌の温度調節を行うことを特徴とするポ
ット栽培用装置を提供するものである。
【0008】以下、図面を参照しつつ本発明の栽培用温
度調節装置およびポット栽培用装置を説明する。図1
は、本発明の栽培用温度調節装置をペアーパイプ湯水管
の通水方向から見た正面図である。図2は、本発明の栽
培用温度調節装置で用いるアルミフィンの展開図であ
る。図3は、本発明の栽培用温度調節装置の概略斜視図
である。図4は、本発明の栽培用温度調節装置を栽培床
で用いるところを示す概略図である。図5は、本発明の
ポット栽培用装置の概略断面図である。
【0009】図1を参照し、本発明の栽培用温度調節装
置(1)は、湯水管(2)およびアルミフィン(3)よ
りなる。まず、湯水管(2)は温水を通すための管であ
り、均一な温度分布を実現するために往管(2a)と復
管(2b)とを近距離で並べて配置したペアーパイプよ
りなる。
【0010】次に、アルミフィン(3)は、ペアーパイ
プからの熱を土壌に伝達するための手段である。アルミ
フィン(3)の形状は特に限定されるものではないが、
使用上の便宜等の観点より、例えば、長方形ないしは帯
状のアルミニウム板を図2に示すごとく、折り曲げた形
状とする。すなわち、図2に二点鎖線で示す折曲線に沿
ってアルミフィンを折曲角90°前後として折り曲げ
る。折り曲げて形成された部分が土壌挿入部(4)とな
る。一方、折り曲げない部分がペアーパイプと連結する
ための連結部(5)であり、かかる連結部は土壌挿入時
にパイプを支持する働きもする。ペアーパイプは、通
常、太さ1〜5cm、長さ20〜100mとし、適当な
間隔で複数のアルミフィンを連結する。連結により得ら
れる栽培用温度調節装置の斜視図を図3に示す。また、
実際に、温度調節装置を栽培床である畝に挿入して用い
るところを模式的に図4に示す。好ましくは、図4に示
すごとく、放熱防止および保温のために、さらに、被覆
材(6)で覆い外気から隔離する。かかる被覆材の例と
しては、ポリエチレンフィルム、アルミ箔などが挙げら
れる。
【0011】次に、図5を参照し、かかる温度調節装置
を組み込んだポット栽培用装置(7)について説明す
る。ポット栽培用装置は、前記栽培用温度調節装置
(1)と、栽培用ポット(8)と、それらを収容するた
めのハウジング(9)よりなる。
【0012】まず、栽培用ポット(2)は、その中に土
壌を入れ植物を植え付けるための容器を包括的に意味す
る。
【0013】次に、栽培用温度調節手段中の湯水管は、
例えば、図5に示ごとく、該栽培用ポットの側方に設け
られる。このペアーパイプに通す温水からの熱を熱伝導
性が良好なアルミフィン(3)を介して栽培用ポットに
伝える。
【0014】アルミフィンを土壌に挿入した後に、放熱
防止ないしは保温目的で、湯水管を被覆材(図示せず)
で覆うのが好ましい。かかる被覆材の例としては、前記
したものが挙げられる。
【0015】これらの栽培用ポット、および栽培用温度
調節装置は、栽培を地面から独立させて行うために、地
面からの隔離用のハウジング(9)に収容する。
【0016】本発明の好ましい具体例においては、さら
に、ブライン液を満たしたダクト(10)および給水管
(11)を設ける。
【0017】ブライン液を満たしたダクトは栽培用ポッ
トの側方に設け、湯水管からの熱を蓄える。また、給水
管は、栽培用ポット中の水分が減少したときに給水を行
うためのものであり、毛細管現象を利用して栽培用ポッ
トへと給水する。
【0018】本発明の栽培用装置では、ポット土壌中に
温度検出器を埋め込み、検出温度に応じて、温度調節器
(12)により、温水の通水をオン・オフすることによ
り、ポット内の土壌の温度制御を良好に行うことができ
る。
【0019】このような本発明のポット栽培用装置を用
いると、雰囲気温度を調節するという従来の方式と比べ
て、所要エネルギーは数十%までにも節約される。さら
には、良好な温度調節により、種々の植物の栽培期間を
短縮することができ、また、発芽率が高く、発芽期間も
短縮され、成長度も良好で、あるいは植物病への罹患率
が低い植物体が得られる。また、発芽、開花等の調節を
することもできる。
【0020】かくして、本発明のポット栽培用装置は、
チューリップの促成栽培、ゆりの促成栽培または抑制栽
培等に好適に使用できる。
【0021】栽培試験 アルミフィンの形状を図1〜2に示したものとした図5
のポット栽培用装置を用い、香川県三豊郡詫間町におい
て、チューリップの抑制短期栽培を行った。チューリッ
プの冷蔵球根を2月1日に植え付けし、湯水管に温水を
流し、ポット内の土壌の温度を20℃に保ちつつ育成を
続けた。この際、20℃±3℃の範囲で温度コントロー
ルができた。昼間は温度調節器(12)により循環ポン
プは自動停止させた。2月28日には、開花が始まり、
育成されたチューリップは草丈、花の色、切花の品質、
日持ちも通常の自然栽培に比して良好であった。
【0022】また、香川県詫間町の園芸農家にて、前記
栽培装置をハウス内に設置し、透かしゆり(抑制栽培)
の栽培を行った。植え付け後発芽迄には3日を要し、従
来のハウス栽培では約15日かかっていたので、12日
間の差が生じ、また発芽後の成育には25日を要し、従
来は約50日かかっていたので、25日間の差が生じ
た。一方、ゆりの品質においては、本発明の栽培装置を
用いた短期栽培の方が良好であった。
【0023】
【発明の効果】本発明により、精度よく温度調節がで
き、かつエネルギー効率が良好な栽培用温度調節装置お
よびそれを用いたポット栽培用装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の栽培用温度調節装置をペアーパイプ
湯水管の通水方向から見た正面図である。
【図2】 本発明の栽培用温度調節装置で用いるアルミ
フィンの展開図である。
【図3】 本発明の栽培用温度調節装置の概略斜視図で
ある。
【図4】 本発明の栽培用温度調節装置を栽培床で用い
るところを示す概略図である。
【図5】 本発明のポット栽培用装置の概略断面図であ
る。
【符号の説明】
1:栽培用温度調節装置、2:湯水管、2a:往管、2
b:復管、3:アルミフィン、4:アルミフィンの土壌
挿入部、5:アルミフィンの連結部、6:被覆材、7:
ポット栽培用装置、8:栽培用ポット、9:ハウジン
グ、10:ダクト、11:給水管、12:温度調節器

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ペアーパイプよりなる湯水管と、該湯水
    管と連結したアルミフィンとよりなり、該アルミフィン
    は該湯水管と連結するための連結部および栽培床の土壌
    に挿入される土壌挿入部よりなり、該アルミフィンを介
    して該湯水管から栽培床の土壌に伝熱することによって
    栽培床の土壌の温度調節を行うことを特徴とする栽培用
    温度調節装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の栽培用温度調節装置、栽
    培用ポットおよびそれらを収容するためのハウジングよ
    りなり、該アルミフィンの土壌挿入部を該栽培用ポット
    中の土壌に挿入して該湯水管から土壌に伝熱することに
    よって土壌の温度調節を行うことを特徴とするポット栽
    培用装置。
  3. 【請求項3】 さらに、該栽培用ポットの側面に接する
    ようにブライン液を満たしたダクトを配し、該ポットの
    下方に、該ポットへ給水するための給水管を設けた請求
    項2記載のポット栽培用装置。
JP6086214A 1994-04-25 1994-04-25 栽培用温度調節装置およびそれを用いたポット栽培用装置 Expired - Fee Related JP2610781B2 (ja)

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JP2708656B2 (ja) * 1992-01-30 1998-02-04 株式会社 アンドウ 植物の栽培方法およびそのための装置

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