JP2610739B2 - アラミド繊維の接着改良法 - Google Patents

アラミド繊維の接着改良法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高温加硫、2次加硫に
耐える、耐寒性、耐油性、耐熱性の良好なアクリルゴム
補強用アラミド繊維の製造方法を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】アラミド繊維は、高強度、高ヤング率を
有しており、それを活かしタイヤ、ホース、ベルト等の
ゴム補強用繊維としてきわめて有用である。一方、ホー
ス分野においては、自動車のエンジンルームの温度が高
くなるなどゴム材質の面からも、高温特性に優れたもの
に変化しつつある。その一つとして、アクリルゴムがあ
る。該ゴムは、反応性に乏しく従来の方法では、補強繊
維を接着させることは、極めて難しい。すなわち、これ
らの用途へアラミド繊維を適用する場合は、その表面が
比較的不活性でありゴムや樹脂等のマトリックスとの接
着性が不十分であるのが現状である。
【0003】種々の薬品を用いた化学処理法、例えばエ
ポキシ化合物、イソシアネート化合物等の反応性の強い
化学薬品で処理する方法が提案され実用化されている。
クロロフェノール化合物を接着剤成分に使用する考えは
古くからあり、実際バルカボンド(ICI社製品)、タ
マノール(荒川化学(株)製品)として市場にも出回り
利用されてきた。しかしながら、従来からのこれらクロ
ロフェノール化合物は、パラクロールとレゾルシンをフ
ォルムアルデヒドと共縮合したものであり、構造式の点
では同じように表されるが、図1に示す分子量分布から
も判る通り、未反応のレゾルシン、パラクロルフェノー
ルを多く含むものであり、作業環境の問題もあり、また
性能も必ずしも十分ではない。
【0004】
【発明の目的】本発明は以上の事情を背景としてなされ
たものであり、本発明の目的は特にアクリル系ゴムマト
リックスとの接着性が改良されたアラミド繊維の製造方
法を提供することにある。
【0005】
【発明の構成】すなわち本発明は、「アラミド繊維を特
殊クロロフェノール化合物・レゾルシン・フォルマリン
・ゴムラテックスを含む第1処理剤で処理した後、引き
続きレゾルシン・フォルマリン・ゴムラテックス(RF
L)からなる第2処理剤で処理する接着改良法におい
て、特殊クロロフェノール化合物が、パラクロロフェノ
ール及びレゾルシンをフォルムアルデヒドと共縮合した
化合物であり、下記構造式で表される、3核体(I),
5核体(II),7核体(III) を主成分とし、図2に示す
分子量分布を有し、第1処理剤及び第2処理剤のゴムラ
テックスがアクリルゴムラテックスであり、アクリルゴ
ムがアクリル酸アルキルエステルを主骨格としエポキシ
化合物で架橋したアクリルゴムであることを特徴とする
アラミド繊維の接着改良法。」である。
【0006】本発明でいう特殊クロロフェノール化合物
とは、パラクロロフェノール及びレゾルシンをフォルム
アルデヒドと共縮合した化合物であり、下記構造式で表
される、3核体(I),5核体(II),7核体(III)
主成分とする特殊クロロフェノール化合物であり、図2
示す特定の分子量分布を有するものである。
【0007】
【化2】
【0008】本発明でいう、アクリルゴムラテックスと
は、下記繰返し単位を有するアクリル酸エステルを、界
面活性剤で乳化し、エマルジョンとしたものである。
【0009】
【化3】
【0010】本発明でいう、アクリルゴムとは、アクリ
ル酸アルキルエステルを主骨格とし、エポキシ化合物で
架橋したアクリルゴムである。
【0011】本発明で適用するRFLは、レゾルシン・
フォルマリンをアルカリまたは酸性触媒下で反応させて
得られる初期縮合物とゴムラテックスとの混合物であ
り、レゾルシン、フォルマリン、ゴムラテックスの配合
比率については公知技術のいずれを適用しても効果は見
られる。
【0012】
【発明の効果】本発明により得られたアラミド繊維は、
クロロフェノール・レゾルシン・フォルマリン・アクリ
ルゴムラテックスからなる第1処理剤で浸漬処理した
後、ただちに被着ゴムであるアクリルゴムと親和性の高
いアクリルゴムラテックスを用いたレゾルシン・フォル
マリン・ゴムラテックスからなる接着剤で処理している
ため、先ず、第1接着剤では、クロロフェノール化合物
の効果で、繊維との親和性が向上し、ラテックスポリマ
ーがネットワーク構造を形成し、次いで第2接着剤で
は、被着ゴムと親和性の高いアクリルゴムラテックスが
繊維表面を覆い、接着性を発現するものである。特に、
ここで使用されるアクリルゴムはアクリル酸アルキルエ
ステルを主骨格とし、エポキシ化合物で架橋されたもの
であり、圧縮特性、高温特性が優れているため、高温に
さらされる部位に使用されても良好な性能を示し、また
加硫条件も、ゴム物性を発現するための、高温2次加硫
においても、本発明による接着システムの応用により、
繊維への密着性が良好で、高温下などでの接着性能低下
の極めて少ない、耐久性の良好な接着性能が得られるも
のである。
【0013】ここでいうアラミド繊維とは、現在市販さ
れているものすべての総称であり、具体的にはパラフェ
ニレンテレフタルアミドからなる繊維、及びこれに他の
成分を共重合させたものなどである。
【0014】以下、実施例により本発明を具体的に説明
するが、これに限定されるものではない。なお、実施例
における評価はそれぞれ下記の方法に従って行った。
【0015】接着剤付着量(SPU) (処理前後の重量差/処理後の重量)×100 から、付着量を求める。
【0016】接着力 プライ剥離接着力 1インチ間に、コードを30本並べ、その両側を厚さ
0.4mmのゴムシートではさむ。これを2枚重ね、所定
条件で加硫を行う。その後、コードのある2層の間を5
0mm/min の速度で剥離し、その時の接着力を測定す
る。合わせて、剥離後のゴム付着状態を観察しランク付
けを行いゴム付着量とする。
【0017】クロロフェノール化合物の分子量分布 クロロフェノール化合物の分子量分布の測定は、該化合
物を真空乾燥し、得られた固形物をテトラヒドロフラン
に溶解し、ゲルパーメイションクロマトグラフによりテ
トラヒドロフランを展開液として測定したものである。
使用するカラムの特性にもよるが、固形分の溶解濃度が
異なっていても、得られる分布形状には差異はなく、頻
度が多少変化するくらいである。
【0018】
【実施例1〜6、比較例1〜6】アラミド繊維としては
テクノーラ繊維(帝人(株)製、PPTAに酸成分を共
重合させたもの)1500de―500filからなる
マルチフィラメントを2本あわせ、下撚りを10回/1
0cmかけて3000deの片撚りコードを得た。同時に
アラミド繊維として、ケブラー繊維(DuPont社
製、PPTA繊維)1500de―500filからな
るマルチフィラメントを2本合わせ、下撚りを10T/
10cmかけて3000deの片撚りコードを得た。
【0019】また第1処理液としてパラクロロフェノー
ル及びレゾルシンをフォルムアルデヒドと共縮合して得
られた一定の分子量分布を有する特殊クロロフェノール
化合物(ナガセ化成(株)製クロロフェノール化合物の
アンモニア水溶液、フェノールの3核体,5核体,及び
7核体を主成分とするもの、デナボンド)の20重量%
アンモニア水分散液とゴムラテックス(アクリルゴムラ
テックスの40%水乳化物、ニッポール854E、日本
ゼオン(株)製)及び水を重量割合で2:1:4に混合
したものを準備した。
【0020】一方、第2処理剤として28%アンモニア
水溶液30gを、水260gに加えよく攪拌し、この水
溶液のなかに予め酸性触媒で縮合せしめたレゾルシン・
フォルマリン初期縮合物(アセトン40%溶液)60g
を添加して十分に攪拌し分散せしめた。次に、ゴムラテ
ックス(アクリルゴムラテックスの40%水乳化物、ニ
ッポール854E、日本ゼオン(株)製)340gを水
200gに加え十分かきまぜた後、前記レゾルシン・フ
ォルマリン初期縮合物溶液をゆっくり攪拌しながら加
え、次いでフォルマリン溶液(37%)20gを添加し
水性接着剤を得た。この接着液を20℃で48時間熟成
した。
【0021】上記のアラミド繊維コードを、上記第1処
理剤で処理した後、ディッピングマシーンを用いて、1
30℃で90秒間乾燥後、240℃で60秒間熱処理を
行った。
【0022】ついで、第2処理剤で浸積処理を行い、第
1処理剤処理後と同様に、ディッピングマシーンを用い
て、130℃で90秒間乾燥後、235℃で60秒間熱
処理を行った。
【0023】得られた接着処理アラミド繊維コードを、
表1に示す配合のアクリルゴムを主成分とした未加硫ゴ
ムに埋め込み150℃で30分間加硫を行い、プライ間
剥離接着力及び剥離後のゴム付着率の測定を行った。
【0024】
【表1】
【0025】表2にその結果を示す。
【0026】
【表2】
【0027】比較例は、先に示した図1のような分子量
分布を有するもので、未反応のレゾルシン、パラクロロ
フェノールを多く含有しているクロロフェノール化合物
並びに、一般的に使用されるアクリルゴムラテックスを
使用したものである。本発明によるものが、接着剥離強
度、ゴム付着率共にバランス良く良好である。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来からのフェノール化合物の分子量分布
【図2】本発明による特殊フェノール化合物の分子量分

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アラミド繊維を特殊クロロフェノール化
    合物・レゾルシン・フォルマリン・ゴムラテックスを含
    む第1処理剤で処理した後、引き続きレゾルシン・フォ
    ルマリン・ゴムラテックス(RFL)からなる第2処理
    剤で処理する接着改良法において、特殊クロロフェノー
    ル化合物が、パラクロロフェノール及びレゾルシンをフ
    ォルムアルデヒドと共縮合した化合物であり、下記構造
    式で表される、3核体(I),5核体(II),7核体(I
    II) を主成分とし、図2に示す分子量分布を有し、第1
    処理剤及び第2処理剤のゴムラテックスがアクリルゴム
    ラテックスであり、アクリルゴムがアクリル酸アルキル
    エステルを主骨格としエポキシ化合物で架橋したアクリ
    ルゴムであることを特徴とするアラミド繊維の接着改良
    法。 【化1】
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