JP2610353B2 - 回転電機の固定子巻線 - Google Patents

回転電機の固定子巻線

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JP2610353B2 JP2069305A JP6930590A JP2610353B2 JP 2610353 B2 JP2610353 B2 JP 2610353B2 JP 2069305 A JP2069305 A JP 2069305A JP 6930590 A JP6930590 A JP 6930590A JP 2610353 B2 JP2610353 B2 JP 2610353B2
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  • Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)
  • Windings For Motors And Generators (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は回転電機の固定子巻線に係り、特に固定子巻
線の冷却方式の改良に関する。
(従来の技術) 回転電機、特に2極タービン発電機のような大容量機
の固定子巻線は短節巻が採用されている。第2図に従来
技術の固定子巻線の1極1相付近の結線図と冷却水回路
図を併記して示す。一般に短節巻の回転電機の固定子巻
線は高調波起電力の除去をはかるため適切な短節巻線係
数が選択され、コイルピッチが決定される。ここで#1
〜#48は反口出し側の端部にて電気接続されている2層
巻固定子巻線のコイルが収められているスロット番号を
示し、(1a)、(1b)は口出し導体を示す。
以降2層巻のうち回転子(図示せず)に近い方のコイ
ルを上コイル(2)、遠い方を下コイル(3)と呼ぶ。
コイルピッチは短節巻線係数の選択範囲によりスロット
ピッチの奇数倍になることも偶数倍になる事もあり得
る。
さらに固定子巻線が中空コイル導体の内部に水を流通
させる水冷(油、ガス等の冷媒でも良いが以下水冷で代
表する)でかつコイル導体の反口出し側の給水管(4)
から給水し、口出し側の端部にて反転させ、排水管
(5)から排水させるいわゆる往復通水方式においては
上コイル(2)から給水し、下コイル(3)から排水す
る手段が採用されている。尚、口出し導体(1a)、(1
b)に接続するコイルは口出し側から給排水する。尚、
第2図はスロット数が48、コイルピッチが#1から#20
へわたる19の例を示す。
(発明が解決しようとする課題) このような結線で矢印の方向に冷却水を給排する手段
を採用している従来の回転電機の固定子巻線において
は、上コイル(2)には常に冷却水ヘッダ(図示せず)
から供給された冷たい冷却水により冷却され、下コイル
(3)には上コイル(2)を冷却し温度が上昇した冷却
水により冷却され、その結果として各コイルの温度は上
コイル(2)より下コイル(3)のほうが高い結果とな
る。
同一スロット(図示せず)内に収められた上コイル
(2)と下コイル(3)は温度差があるためコイル導体
の熱伸び量に差が生ずる。このためスロット内での上下
コイル(2)、(3)間の相対的すべりにより、絶縁層
(図示せず)に損傷が生じたり、熱伸び量差がコイル端
部の上下コイル接続部に集中し上下コイル接続部が損傷
することもある。
本発明は上記のような従来の欠点に鑑みなされたもの
であり、同一スロット内の上コイル下コイルの冷却水温
度の差による温度差を無くしかつコイル両端部における
上下コイル接続部に温度差に起因する熱伸び差が集中す
ることを防止し、コイル絶縁層、コイル接続部に損傷が
生ずることの無い、信頼性の高い回転電機の固定子巻線
を提供することを目的とする。
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するため本発明においては、第1の手
段(請求項1)として、2層短節巻の中空コイル導体内
部に冷媒を流通させる回転電機の固定子巻線において、
口出し反対側から見てコイルピッチをスロットピッチの
偶数倍にし、口出し部コイルのみは口出し側に冷媒供給
管および冷媒排出管を設け、口出し反対側の端部の上下
コイル接続部の全てに両コイルに共通冷媒供給管および
共通冷媒排出管を円周方向に交互に設けて、スロットの
隣り同士で冷媒の流れの向きを交互にし、同一スロット
の内部では上下コイルの冷媒の流れの向きを同一にす
る。
(作 用) 本発明は上記のように構成されているので、同一スロ
ット内に収められた上コイルと下コイルとの間には冷媒
である冷却水、油、ガス等の温度差によるコイル温度差
が生じないので、スロット内での上コイルと下コイルの
相対すべりによるコイル絶縁層の損傷や、さらにコイル
端部における熱伸び差による上下コイル接続部の損傷を
防止でき、回転電機の固定子巻線としての信頼性が向上
する。
(実施例) 以下、本発明の一実施例を図面を参照して説明する。
第1図は本発明の一実施例を示す回転電機固定子巻線の
1極1相付近の結線図に冷却水回路図を併記したもので
ある。(1a)、(1b)から(5)までの構成部品名称と
作用は第2図で述べた従来構造のものと同じであるから
説明を省略する。
短節巻を採用している本実施例においては、高周波起
電力の除去をはかるため短節巻線係数は適切な値に設定
するとともに反口出し側から見てコイルピッチがスロッ
トピッチの偶数倍、即ち1例をとれば#1スロットから
#21スロットにわたらせて、コイルピッチを20にした固
定子巻線が結線されている。さらに上コイル(2)と下
コイル(3)の接続部においては共通の給水管(4)と
排水管(5)が円周方向に交互に配設された構成となっ
ている。そして、#1スロットの上コイル(2)と#20
スロットの下コイル(3)のように、口出し導体(1
a)、(1b)に接続するコイルはハーフターンコイルと
して、口出し側から給水又は排水させる。他のコイルは
口出し側で上下コイルを1体に形成した1ターンコイル
にしてもよいし、ハーフターンコイル同士を接続しても
よい。尚本実施例はスロット数48の例を示す。
次に本実施例の作用効果について説明する。まず冷却
水の流れ(矢印→にて図示)について説明する。反口出
し側の上下コイル接続部(6)に接続されている上下コ
イル共通の給水管(4)からは冷たい冷却水が供給され
上コイル(2)と下コイル(3)にそれぞれ分流し固定
子巻線の発熱を吸収し、反対側(口出し側)の上下コイ
ル接続部にて反転し上コイルを冷却した冷却水は下コイ
ルを、又、下コイルを冷却した冷却水は上コイルを冷却
して反口出し側に戻り、上コイルと下コイルの冷却水が
合流して排水管(5)により排出される。また、口出し
導体(1a)を通して供給された冷却水は#1スロットの
上コイルを冷却し反口出側に排出され、#20スロットの
下コイルを冷却した水は口出し導体(1b)を通して排出
される。ここで反口出し側から見たコイルピッチを偶数
とすることで、同一スロット内の上コイル、下コイルに
流れる冷却水を往同士あるいは復同士とすることがで
き、従来構造のように冷却水温度差による上下コイルの
温度差を生ずることを防止できる。従って、熱伸び差に
基づく上下コイルの相対すべりによるコイル絶縁層の損
傷防止、かつ、端部の上下コイル接続部(6)における
相対熱伸び差による接続部構造の損傷を防止することが
でき、信頼性の高い回転電機の固定子巻線が得られる。
〔発明の効果〕
以上述べたように本発明によれば、同一スロット内に
収められた上下コイル導体の中を流れる冷媒の向きは同
じであり、上下コイルの間には冷媒の温度差による巻線
温度差を生ずることが防止でき、熱伸び差による上下コ
イルの相対すべりによるコイル絶縁層の損傷防止、かつ
端部の上下コイル接続部における相対熱伸び差による接
続部構造の損傷を防止することができ、更に冷媒供給管
および冷媒排出管の誤接続を防ぎ、製造および保守を容
易にし、信頼性の高い回転電機の固定子巻線が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の回転電機の固定子巻線の1
極1相付近を示す結線図ならびに冷媒回路図、第2図は
従来の固定子巻線の1極1相付近を示す結線図ならびに
冷媒回路図である。 1a、1b……口出し導体、2……上コイル、 3……下コイル 4……冷媒供給管である給水管、 5……冷媒排出管である排水管、 6……上下コイル接続部。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2層短節巻の中空コイル導体内部に冷媒を
    流通させる回転電機の固定子巻線において、口出し反対
    側から見てコイルピッチをスロットピッチの偶数倍に
    し、口出し部コイルのみは口出し側に冷媒供給管および
    冷媒排出管を設け、口出し反対側の端部の上下コイル接
    続部の全てに両コイルに共通冷媒供給管および共通冷媒
    排出管を円周方向に交互に設けて、スロットの隣り同士
    で冷媒の流れの向きを交互にし、同一スロットの内部で
    は上下コイルの冷媒の流れの向きを同一にしたことを特
    徴とする回転電機の固定子巻線。
JP2069305A 1990-03-19 1990-03-19 回転電機の固定子巻線 Expired - Fee Related JP2610353B2 (ja)

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