JP2609607B2 - 陰極線管の製造方法 - Google Patents

陰極線管の製造方法

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  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)
  • Vessels, Lead-In Wires, Accessory Apparatuses For Cathode-Ray Tubes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、パネルガラス前面に、常圧CVD法により、
光学膜厚を高精度に制御した干渉膜による無反射処理を
施して、外来光の反射によって表示画像が見難くなるこ
とを抑制した陰極線管に関する。
〔従来の技術〕
一般に陰極線管は、パネルガラス表面が光沢状態とな
っているので、外来光を強烈に反射し易く、パネル面に
表示される画像が見難くなるという問題があった。この
問題の対策として、パネル表面にノングレア処理を施し
て外来光を拡散反射させる陰極線管が提案されている。
このようなパネルの表面で拡散反射をさせる手段には従
来から各種の方法が提案されている。例えば、陰極線管
パネル表面のガラスを弗酸により選択エッチングして凹
凸面を設ける方法がある。この方法は、条件を充分に制
御することにより、一部実用化されているが、公害の問
題が発生し易いことと、傷が付き易いこと、再生処理が
不可能なこと、完成球では処理できないことなど、問題
点が極めて多い。
次にサンドブラスト法と称する研磨剤の吹付けによっ
てパネル表面に凹凸を形成する方法がある。この方法
は、一定の品質が得られないこと、再生不可能なこと、
研磨剤などの異物混入の恐れがあることなど問題点が多
い。その他にプラスチックフィルムを塗布する方法もあ
るが、その表面に傷が付き易いこと、有機溶剤に溶出し
易いことなどの欠点が多い。
また、実公昭44−11150号公報に開示されているよう
に珪酸のアルカリ塩水溶液(通称水ガラスとも云う)を
陰極線管のパネル表面にスプレー等により吹付けて熱処
理することによって表面に凹凸の被膜を形成する方法も
ある。しかし、この方法では、アルカリが含有されてい
るために空気中の水分と反応して白濁したり、表面が溶
出したりする問題があった。
また、実公昭50−26277号公報に開示されているよう
に陰極線管のパネルの表面に四塩化珪素とアルコール類
またはエステル類との混合溶液を吹付けることにより、
微細な凹凸状の被膜を形成する方法もある。しかし、こ
の方法は良好な被膜が得られるが、塩酸酸性液であるた
めにスプレーノズルを損傷させたり、製造工程における
設備、液の取扱等に多くの問題がある。さらに塩酸など
のハロゲンイオンは陰極線管の生命である電子放出のス
ランプに直結するので、その残留分の徹底的な徐方工程
が必要となり、工程数が増大して生産原価が高価となる
問題がある。また、特開昭61−118932号で提案されてい
るように、Si(OR)(但しRはアルキル基)のアルコ
ール溶液を吹付け塗布後、80〜150℃で焼成し、SiO2
らなる透明で微細な凹凸を有する被膜を陰極線管パネル
表面に形成して、外来光を拡散反射させて画像を見易く
する方法もある。この方法は、画像の解像度が悪くな
り、高精細度ディスプレイ管には適用できない。
高解像度の反射防止膜としては、真空蒸着により、金
属酸化物被膜を屈折率と膜厚を精度良く制御して形成し
た、媒質境界面における光波の干渉を利用するものが従
来から公知手段として行なわれている。しかし、この方
法は、被着品を高真空状態に置く必要があり、製造工程
が複雑で且つ1個当りの製作に長時間を要し、高原価と
なる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は、パネル表面の外来光に対する反射抑制特性
が良好で、かつ高解像度が得られ、しかも非常に簡単な
方法で安価に製造できる陰極線管の製造方法を提供する
ことを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
上記問題点を解決するために本発明においては、陰極
線管の製造工程であるパネルベーキング、フリットベー
キング、排気の何れか少なくとも一工程中で、常圧CVD
法により、光学膜厚を高精度に制御した干渉膜による無
反射処理を、パネルガラス前面に施す工程を有すること
とした。これらの干渉膜はSnO2,Al2O3,TiO2,SiO2等より
なり、CVD(Chemical Vapor Deposition)法により、光
学膜厚n・d(但し屈折率n、膜厚d)を高精度に制御
して形成する。この場合、膜を被着させる前面パネル
は、ガラスが変形しない500℃以下の温度で予熱する必
要があるが、この温度は一般の陰極線管の熱処理製作工
程であるパネルベーキング、フリットベーキング、排気
などの温度と同程度であるから、上記3工程中の少なく
とも一工程の途中でCVDを比較的容易に実施できるので
ある。
〔作用〕
パネルガラス(n=1.52)の表面に、SnO2(n=2.
0),Al2O3(n=1.7),TiO2(n=2.4),SiO2(n=1.4
8)等をそれぞれ所定の膜厚に形成すると、媒質境界面
での光波の干渉により光の反射が防止されることは、従
来から公知の原理である。ただ此の反射防止膜は、膜厚
の制御を厳密に行わなければならないため、従来も例え
ばレンズ等にはARコートとして良く利用されてきたが、
一般には必ずしも広く利用されていなかった。
本発明では上記各種の膜よりなる無反射処理を施すの
に常圧CVD法を適用したが、常圧であるため、陰極線管
の如き(レンズ等に比較して)非常に大容積の物体の面
にも簡単に膜を形成できる。また、本発明では、陰極線
管製造工程中に、(パネル内面に付着した不要な樹脂フ
ィルミング膜を除去する)パネルベーキング工程、(パ
ネルとファンネルをフリットガラスで溶着する)フリッ
トベーキング工程、排気工程など、CVD法適用に好都合
な温度に加熱する熱処理工程があるのを利用して、上記
各工程の何れか少なくとも一工程の途中で、この無反射
処理を施す工程を有することにした。このような工程に
することにより、熱源を有効に利用し且つ生産数量を向
上させることが出来る。
なお、常圧CVD法による各組成膜は、Ti(OC3H74,Al
(OC4H9の加水分解反応および(CH34Sn,SiH4の酸
化反応によって形成させることができる。
〔実施例〕
陰極線管のパネルガラス(屈折率n=1.53)の表面に
下記第1表に示す膜構成で常圧CVD法 により反射防止膜を塗布する。常圧CVDには、第1図に
示すワトキンスジョンソン社(米国Watkins Johnson)
製Model 4CVD(Ti−Sn)−96を使用した。
図中、1は陰極線管、1aはパネル、2はベルトコンベ
ア、3は成膜室、4はケミカルソース、5はドーパン
ト、6は反応ガス(O2)、7はキャリアガス(N2)、8
はCVDガス排気、9は排気炉である。
SnO2は、テトラメチル錫(CH34Snを、ドーパントと
してフレオンガスCF3Br、キャリアガスをN2として酸化
分解により形成する。TiO2,Al2O3は、N2をキャリアガス
としてテトライソプロピルチタネイトTi(OC3H7
テトライソブチルアルミネイトの加水分解によりそれぞ
れ形成する。
SiO2は、シランガスSiH4をN2希釈のO2により酸化分解
して形成する。
第1図に示すように排気工程の一部にワトキンスジョ
ンソン社製の装置を取付け、それを連結させて第1表に
示す3層膜を形成した。形成するときのパネルガラス表
面の温度は、TiO2、Al2O3は350℃、SnO2は450℃、SiO2
は400℃とし、第1表に示す所定の屈折率が得られるよ
うにした。
以上の如く処理したパネルガラス表面の5度正反射率
を日立自記分光光度計U−3200型により測定した結果を
第1表の最下段に示すが、本発明の実施例1、2とも0.
2%以下であり、外来光の反射がディスプレイとして全
く気にならないようになった。比較のために無処理パネ
ルガラスの5度正反射率を測定したところ片面4%であ
り、外来光が非常に気になり、画像が明瞭に見えなかっ
た。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、陰極線管のパネ
ルガラス表面からの5度正反射率が0.2%以下になった
ため、窓や蛍光灯などからの外来光の反射が見え難くな
り、画像が非常に見易くなった。しかも光波の干渉を利
用した無反射膜であるために、拡散無反射膜と比較して
解像度が非常に良い。更に、陰極線管として元来必要な
パネルベーキング、フリットベーキング、排気工程な
ど、熱処理工程の途中で無反射膜を形成させるので、熱
効率の上でも、また生産数量向上の面からも、非常に有
効で、低原価で外来光無反射陰極線管の製造が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を実施して陰極線管パネル面に無反射膜
を形成する装置の要部を示す図である。 1……陰極線管、1a……パネル、2……ベルトコンベ
ア、3……成膜室、4……ケミカルソース、5……ドー
パント、6……反応ガス(O2)、7……キャリアガス
(N2)、8……CVDガス排気、9……排気炉。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斉藤 昭男 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 中谷 光雄 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社日立製作所生産技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭49−74879(JP,A) 特開 昭61−96632(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】陰極線管の製造工程であるパネルベーキン
    グ、フリットベーキング、排気の何れか少なくとも一工
    程の途中に、光学膜厚を高精度に制御した干渉膜による
    無反射処理をパネルガラス前面に施すための、常圧CVD
    法による反射防止膜を形成する工程を有することを特徴
    とする陰極線管の製造方法。
JP62095136A 1987-04-20 1987-04-20 陰極線管の製造方法 Expired - Fee Related JP2609607B2 (ja)

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JPH0618105B2 (ja) * 1984-10-16 1994-03-09 ソニー株式会社 陰極線管の製造装置

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