JP2609567B2 - 電力用トランジスタの保護装置 - Google Patents

電力用トランジスタの保護装置

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JP2609567B2
JP2609567B2 JP4126185A JP12618592A JP2609567B2 JP 2609567 B2 JP2609567 B2 JP 2609567B2 JP 4126185 A JP4126185 A JP 4126185A JP 12618592 A JP12618592 A JP 12618592A JP 2609567 B2 JP2609567 B2 JP 2609567B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スピーカ駆動用等に好
適であって、業務用の電力用低周波増幅回路に用いられ
る電力用トランジスタの保護装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図9は、従来の電力用トランジスタの保
護装置を示すものである。図において、1は電力用低周
波増幅回路であり、Q1,2 は電力用トランジスタであ
る。電力用トランジスタQ1 のエミッタには、直列抵抗
1 ,R2 と抵抗R3 が接続され、直列抵抗R1 ,R2
の接続点にトランジスタQ3 のベースが接続され、トラ
ンジスタQ3 のコレクタが電力用トランジスタQ1 のベ
ースに接続されている。電力用トランジスタQ1 のベー
スに大振幅の信号が印加されると、抵抗R2 の端子間電
圧が上昇してトランジスタQ3 は動作状態となる。電力
用トランジスタQ 1 のベース電流の一部がトランジスタ
3 に引き込まれるので、電力用トランジスタQ1 は、
ベース電流が抑制されて過負荷状態から開放され熱暴走
による接合破壊から回避される。
【0003】又、電流用トランジスタQ1 のエミッタに
は、直列接続された抵抗R4 ,R5とダイオードD1
接続され、抵抗R4 ,R5 の接続点にトランジスタQ5
のベースが接続され、そのコレクタがリレー駆動回路3
に接続されてショート検出回路を構成している。電力用
低周波増幅回路1の出力端子と接地間が短絡したとする
と、トランジスタQ5 がリレー駆動回路3を駆動して、
リレー接点4が開放され、電力用トランジスタQ1 に過
電流が流れるのを防止している。更に、短絡或いは過大
入力による電力用トランジスタQ1,2 の異常発熱によ
る接合破壊から保護する為に、電力用トランジスタQ1,
2 が実装されたヒートシンク或いはケースに、サーミ
スタ2が取り付けられ、異常温度をこのサーミスタ2で
検出してリレー駆動回路3を駆動し、リレー接点4を開
放して電力用低周波増幅回路1から負荷を切り離し、電
力用トランジスタQ1 に過電流が流れるのを防止して熱
暴走による接合破壊から保護している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これらの方法による電
力用トランジスタの保護回路は、最大定格ぎりぎりの出
力を得ようとして、リミッタ回路やショート検出回路等
の保護回路の回路定数を設定すると、電力用トランジス
タやヒートシンクへの熱伝導の遅延のため保護回路の動
作が遅れて、その役目を果たさないことがあり、このよ
うな場合、電力用トランジスタに過負荷が掛かり、その
最大コレクタ損失Pc MAX を越えて接合が熱暴走によっ
て破壊されることがある。又、保護回路は、出力段に設
けられている為に、出力の位相に対する保護回路の動作
ずれが生じて、予期しないミューティングが掛かり充分
な出力が得られない場合がある。更に、保護回路が過大
な安全係数で駆動するように回路定数を設定すれば、充
分な出力が得られないことになる。
【0005】上記の保護回路が充分に働かず電力用トラ
ンジスタが異常発熱した場合、従来の電力用トランジス
タのミュート動作は、ヒートシンクが加熱されて始め
て、サーミスタ2が動作してミューティングが掛かる。
即ち、ミューティングが掛かるまでに遅延時間があり、
この間に電力用トランジスタQ1,2 が熱暴走して破壊
されることがある。更に、業務用のスピーカ駆動用の電
力用低周波増幅回路にあっては、保護回路の動作によっ
て音声が遮断されたのでは、聴取者や顧客等に対して故
障したのでは、という不安感や不快感を与えることにな
り、電力用低周波増幅回路に用いられている出力段を比
較的長い時間にわたって、完全に遮断されることなく、
過電流による電力用トランジスタの異常発熱を回避する
ことが要求される。
【0006】本発明は、上述に鑑みなされたものであっ
て、電力用トランジスタの接合温度Tjをリアルタイム
で検出して過負荷状態を回避するため、電力用トランジ
スタのベース・エミッタ間電圧を常時検出して、電力用
トランジスタの熱破壊を防止する電力用トランジスタの
保護回路を提供することを目的とするものである。更
に、本発明は、業務用のスピーカ駆動用に好適な電力用
トランジスタの保護回路に関し、長時間のミュート動作
によって完全に音声出力が遮断されることのない電力用
トランジスタの保護回路を提供することを目的とするも
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1の電力
用トランジスタの保護装置は、電力用トランジスタのベ
ース・エミッタ間電圧を検出する第1の検出手段と、該
電力用トランジスタのベース電流から該ベース電流値に
比例して変動する該ベース電流値より小さな電流値を生
成する比例電流生成回路と、該比例電流生成回路から出
力された該小さな電流値をベース端子に入力するリファ
レンストランジスタと、該リファレンストランジスタの
ベース・エミッタ間電圧を検出する第2の検出手段と、
該第1の検出手段の出力電圧が該第2の検出手段の出力
より低いとき信号を出力する保護回路と、該保護回路か
らの出力信号により、前記電力用トランジスタの入力信
号をミュートするミュート回路とを備えたことを特徴と
している。又、本発明の請求項2の電力用トランジスタ
の保護装置は、該電力用トランジスタのベース・エミッ
タ間電圧を検出する検出手段と、該電力用トランジスタ
のベース電流から該ベース電流値に比例して変動する該
ベース電流値より小さな電流値を、該電力用トランジス
タのベース電流から生成する比例電流生成回路と、該比
例電流生成回路から出力された該小さな電流値がリファ
レンストランジスタのベース端子に供給される該リファ
レンストランジスタを含むリファレンス手段と、該検出
手段と該リファレンス手段からの出力を比較する比較手
段と、該比較手段の出力によって前記電力用トランジス
タのベース電流を遮断する手段とを備えたことを特徴と
している。
【0008】
【作用】本発明の電力用トランジスタの保護回路は、電
力用トランジスタのベース電流に相似する微小のベース
電流が供給されるトランジスタのベース・エミッタ間電
圧を基準とし、電力用トランジスタのベース・エミッタ
間電圧との電位差によって、リアルタイムにその接合温
度Tjを換算・検出し、出力にミュートを掛けるか、或
いはそのバイアス電圧やコレクタ電流を抑制して、電力
用トランジスタが熱暴走によって破壊されるのを防止す
るものである。
【0009】
【実施例】以下、本発明に係る電力用トランジスタの保
護回路について図面を参照して説明する。 先ず、図1の
原理図に基づいて、本発明に係る電力用トランジスタの
保護回路について説明する。同図において、10,Q
20は電力用トランジスタ、R10,R20はベース抵
抗、R11,R22はエミッタ抵抗、6はミュート回
路、7は電圧増幅段、8は保護回路部である。電力用ト
ランジスタQ10のベースと抵抗R10との接続点及び
そのエミッタ、並びに抵抗R10の他端がそれぞれ保護
回路部8に接続され、保護凹路部8は、ミュート回路6
と接続されている。保護回路部8は、電力用トランジス
タQ10のベース・エミッタ間電圧VBE1と、入力信
号Sに基づくベース抵抗R10に流れるベース電流I
を抵抗R10の端子間電圧によって検出し、所定のベ
ース電流値でベース・エミッタ間電圧VBE1が所定の
値であることを検出して、ミュート回路6にミュート信
号Sを送出する。そのミュート信号Sによって電力
用トランジスタQ10,Q20への信号経路を遮断した
り、或いはそのバイアス電圧やコレクタ電流を抑制して
いる。
【0010】次に、図1の動作原理について説明する。
電力用トランジスタQ 10 のベース・エミッタ間電圧V
BE1 は、負の温度特性(−2mV/℃)を有してお
り、そのベース電流値と、その時のベース・エミッタ間
電圧V BE1 によって、電力用トランジスタQ 10 の接
合温度Tjを換算・検出し、電力用トランジスタQ 10
の接合温度Tjが高温であることを検出した場合、直ち
に入力信号にミュートを掛けることにより、電力用トラ
ンジスタQ 10 ,Q 20 が熱暴走によって接合破壊を生
じるのを防止するものである。電力用トランジスタの接
合温度Tjを換算・検出する一実施例としては、電力用
トランジスタに供給されるベース電流と相似する微小ベ
ース電流を小形のトランジスタに供給して、電力用トラ
ンジスタのベース・エミッタ間電圧V BE1 と小形のト
ランジスタのベース・エミッタ間電圧V BE とを比較す
ることにより、電力用トランジスタの熱暴走による接合
破壊を事前に検出するものである。すなわち、これらト
ランジスタのベース・エミッタ間電圧V BE に差が発生
すればトランジスタが熱暴走に至る前兆を検出すること
ができる。この検出信号をミューティング信号として電
力用トランジスタにミュートを掛けることにより、トラ
ンジスタの接合破壊を防止する。
【0011】続いて、図2に基づいて、本発明に係る電
力用トランジスタの保護回路の一の実施例について説明
する。図に於いて、Q10は電力用トランジスタ、R
10はベース抵抗、R11はエミッタ抵抗、10は抵抗
10の端子間電圧によってベース電流Iを検出する
検出回路、11はI検出回路10の出力電圧を電
流に変換する電圧電流変換回路、12は電力用トランジ
スタQ10のベース・エミッタ間電圧VBE1を検出す
るVBE検出回路、13は電力用トランジスタQ10
接合温度を検出する為の基準となるリファレンス回路、
14はリファレンス回路13に備えられたトランジスタ
11のベース・エミッタ間電圧VBE2を検出するリ
ファレンスVBE検出回路、15は温度補償回路19に
よって温度補償されたVBE検出回路12とリファレン
スVBE検出回路14からの出力電圧の電位差を検出す
る差動増幅回路、16は差動増幅回路15の出力から誤
差電圧の脈動を除去するためと電力用トランジスタがB
級動作の場合のカットオフ時の温度データを保持するた
めの整流平滑回路、17はミューティング信号を発生す
るミューティング信号発生回路、18は出力を遮断する
ミュート回路、19はリファレンストランジスタQ11
の接合部温度に比例した電圧を発生させて、保護回路網
自体の周囲温度による影響を補償する温度補償回路であ
る。
【0012】次に、図2に基づいてその動作について説
明する。電力用トランジスタQ10のベース電流I
は、そのベース抵抗R10の端子間電圧を差動増幅回
路等からなるI検出凹路10で検出し、電力用トラン
ジスタQ10のベース・エミッタ間電圧VBE1は、差
動増幅回路等からなるVBE検出回路12で検出する。
検出同路10により検出されたベース抵抗R10
端子間電圧は、電圧電流変換回路11に供給され、電力
用トランジスタQ10のベース電流Iの1/X倍の電
流値に変換される。ベース電流I の1/X倍の電流が
抵抗Rを介してリファレンストランジスタQ11のベ
ースに供給される。抵抗Rは、電力用トランジスタQ
10の内部ベース抵抗と等価なものとするために設けら
れている。このトランジスタQ11のベース・エミッタ
間電圧VBE2は、リファレンスVBE検出回路14に
よって検出する。VBE検出回路12とリファレンスV
BE検出回路14からの出力電圧は、それぞれ差動増幅
回路15に供給される。差動増幅回路15からは、温度
補償回路19によってリファレンス回路13の周囲温度
による変化が補正された誤差電圧が出力され、この誤差
電圧が整流平滑回路16に供給される。整流平滑回路1
6の出力電圧は、比較器等からなるミューティング信号
発生回路17に供給される。ミューティング信号発生回
路17によって誤差電圧が所定のレベルに達したことを
検出して、ミューティング信号Sを送出し、ミュート
回路18を駆動させて、電力用低周波増幅回路等の出力
段にミューティングを掛けるものである。このように制
御することにより、過電流がベース抵抗R10を介して
電力用トランジスタQ10に供給されたとしても、その
最大コレクタ損失Pを越えて破壊されるのを防止する
ものである。
【0013】更に、図3に基づいてその動作を説明す
る。図3は、電力用トランジスタQ10とリファレンスト
ランジスタQ11のベース・エミッタ接合の電圧−電流特
性(以下、V−I特性と称する。)を示すものである。
(イ)は、リファレンストランジスタQ11のベース・エ
ミッタ接合のV−I特性d1 にベース抵抗Rb のV−I
特性r1 が加算されたV−I特性である。(ロ)は、接
合部の温度が上昇している状態を示した電力用トランジ
スタQ10のベース・エミッタ接合のV−I特性d 2 とそ
のトランジスタ内部のベース抵抗r2 が加算されたV−
I特性である。リファレンス側は、ベース電流IB が小
さく設定されており、ベース抵抗の影響が表れ難いため
に、小さなベース電流IB であっても電力用トランジス
タQ10のV−I特性を相似するように、ベース抵抗Rb
が付加されている。又、トランジスタQ11のベース電流
は、電力用トランジスタQ10に供給されるベース電流I
B より、微小電流であって、電力用トランジスタQ10
大電流が供給されてもトランジスタQ11が発熱しない電
流値IB /Xに設定されている。
【0014】電力用トランジスタQ10は、そのベース・
エミッタ間電圧VBE1 が負の温度特性を有するので、大
電流が供給されると、ベース・エミッタ接合が発熱して
ベース・エミッタ間電圧VBE1 の電位は低下する。一
方、トランジスタQ11のベース・エミッタ間電圧は、電
力用トランジスタQ10に大振幅の信号が入力されたとし
ても、上述のとおり微小電流が供給されるように設定さ
れているので、そのベース・エミッタ間電圧の電位は、
その接合温度の変化が少なく略一定である。信号電流が
電力用トランジスタQ10のベースにベースIB1が供給さ
れ、これらのベース・エミッタ間電圧がそれぞれVBE
出回路12とリファレンスVBE検出回路14によって検
出される。トランジスタQ11のベース・エミッタ間電圧
がV1 であり、電力用トランジスタQ10のベース・エミ
ッタ間電圧がV2 である時、温度補償回路19によって
周辺温度の影響が補正されているので、その電位差(V
1 −V2 )が差動増幅回路15によって検出される。
又、電力用トランジスタQ10の接合温度を検出してミュ
ーティングを掛けていると共に、電力用トランジスタQ
10とリファレンス回路のトランジスタQ11とベース抵抗
b のV−I特性(イ)(ロ)が相似するように設定さ
れており、電力用トランジスタQ10の動作点がどの位置
であったとしても、直ちに出力段にミュートを掛かるこ
とができる。
【0015】図4及び図5は、ミュート回路が作動した
ときの出力波形を示している。図4(b) は、図4(a) よ
りも電力用トランジスタQ10の接合温度が高い場合の出
力波形を示しており、図4(b) の方がミューティングが
掛かる時間tm が長くなるように制御され、接合温度の
上昇が抑制されている。又、図5は、電力用トランジス
タQ10のバイアス電圧がミューティング信号に基づいて
抑制され、電力用トランジスタQ10の出力振幅電圧がV
D を越えないように制限されている。このようにミュー
ティングを掛けることによって出力が完全に遮断される
ことがない。無論、使用環境が異常な高温状態である場
合は、完全に遮断される。この場合、バイアス電圧を抑
制する後者の場合は、可聴感の強い部分で歪感が強い
が、前者の場合は、歪感が少ない。
【0016】次に、本発明に係る電力用トランジスタの
保護回路についてより具体的な実施例に基づいて説明す
る。図6に於いて、電力用トランジスタQ10のベースに
ベース抵抗R10、エミッタにエミッタ抵抗R11がそれぞ
れ接続されている。ベース抵抗R10の一端は、増幅回路
1 の非反転入力端子に接続され、電力用トランジスタ
10のベースは増幅回路A2 の非反転入力端子に接続さ
れている。電力用トランジスタQ10のエミッタは、抵抗
12を介して増幅回路A2 の反転入力端子に接続され、
その出力端子が抵抗R13を介して増幅回路A1 の反転入
力端子に接続されている。増幅回路A 1 ,A2 は、それ
ぞれIB 検出回路10とVBE検出回路12を形成してい
る。
【0017】増幅回路A1 の出力端子は、抵抗R14を介
して電圧電流変換回路11に接続されている。電圧電流
変換回路11は、増幅回路A3 とその反転入力端子と出
力端子間にコンデンサC1 が接続され、増幅回路A3
出力端子に抵抗R15が接続され、その他端が抵抗R16
接続されると共に、増幅回路A4 の非反転入力端子に接
続されている。増幅回路A4 の出力端子は、抵抗R17
介して増幅回路A3 の反転入力端子に接続されており、
ベース電流IB の1/X倍の電流が抵抗R16からリファ
レンス回路13に供給されるように接続されている。
【0018】増幅回路A5 は、リファレンスVBE検出回
路14を構成しており、その非反転入力端子が抵抗R16
とベース抵抗Rb との接続点に接続され、その反転入力
端子が抵抗R19を介してリファレンストランジスタQ11
のエミッタに接続され、その出力端子は、抵抗R18を介
して増幅回路A4 の反転入力端子に接続されると共に、
抵抗R20に接続されている。更に、リファレンストラン
ジスタQ11のエミッタは、電力用トランジスタQ10のエ
ミッタに接続されている。増幅回路A5 の出力端子は、
抵抗R20を介して差動増幅回路A6 の反転入力端子に接
続され、増幅回路A2 の出力端子は、抵抗R21を介して
増幅回路A6 の非反転入力端子に接続されている。又、
差動増幅回路A6 の非反転入力端子には、抵抗R22が接
続され、その他端に正の温度特性を有する温度補償回路
19が接続されている。差動増幅回路A6 の出力端子
は、整流平滑回路16に接続され、その出力端子がミュ
ーティング信号発生回路17に接続されている。
【0019】差動増幅回路A6 から得られる誤差電圧
は、電力用トランジスタQ10とリファレンストランジス
タQ11とのエミッタ・ベース電圧VBEの電位差を示すも
ので、これはトランジスタの接合温度の差ΔTjに相当
する。この接合温度の差ΔTjは、電力用トランジスタ
10のベース・エミッタ接合温度Tjに該当すことにな
る。整流平滑回路16の直流出力は、ミューティング信
号発生回路17に供給され、所定のレベル以上であれ
ば、ミューティング信号SM をミュート回路18に供給
して出力を遮断する。或いは、ミューティング信号によ
り電力用トランジスタQ10のバイアス電圧を抑制して過
負荷状態を回避してもよいことは明らかである。
【0020】図7は、本発明に係る電力用トランジスタ
の保護回路に関する他の実施例を示すものであり、図6
の実施例と異なる回路部について説明する。温度補償回
路19は、リファレンストランジスタQ11と近接して設
けられたトランジスタQ12とそのコレクタ・ベース及び
ベース・エミッタにそれぞれ接続された抵抗と、コレク
タに接続された抵抗R23から構成され、正の温度特性を
有する。抵抗R23とトランジスタQ12のコレクタとの接
続点は、抵抗R25を介して差動増幅回路A6 の非反転入
力端子に接続され、リファレンス回路13の温度補償が
なされている。差動増幅回路A6 の出力端子は、抵抗R
27を介して自己帰還型の差動増幅器A7 の非反転入力端
子に接続され、その非反転入力端子には、抵抗R28が接
続され、その他端が電圧源VB と−VB 間に接続された
可変抵抗R29のタップに接続されている。差動増幅回路
7 の出力端子にダイオードD1 のアノードが接続さ
れ、そのカソードが抵抗R30に接続され、その他端がコ
ンデンサC 3 の一端に接続されて、ミューティング信号
M を発生する比較回路21に接続されている。コンデ
ンサC3 の他端と温度補償回路19が負の電圧源(−V
R )に接続されている。入力信号S1 は、コンデンサC
2 を介して全波整流回路20に供給され、その出力が比
較器21の他端に供給されている。
【0021】次に、図8に基づきそのミュート動作につ
いて説明する。図8(a) は、入力信号S1 の波形であ
り、全波整流回路20によって整流された波形が図8
(b) に示されている。全波整流回路20の出力は、比較
回路21の一方の入力端子に供給され、その他方の入力
端子には、整流平滑回路16を介して電力用トランジス
タQ10の接合温度Tjに応じた直流電圧が供給される。
通常の動作状態では、その直流レベルは、図8(a) のa
1 に示すように零電位より高い位置に存在し、電力用ト
ランジスタQ10の接合温度が上昇すると、徐々に低下し
て零電位より低下して直流レベルa2 となり、更に、温
度が上昇すると、その直流レベルは、直流レベルa3
低下する。整流平滑回路20の直流レベルがa 3 である
とすると、図8(d) に示すような波形のミューティング
信号が比較回路21から発生する。そのときの出力波形
は、図8(e) に示されるような波形となる。このよう
に、出力信号のピーク波形を保持して、小信号部分にミ
ュートを掛けるのは、可聴的に認識感度の大きい部分を
出力してミュート動作による遮断による違和感を可能な
限り、低減するものである。
【0022】尚、本発明の電力用トランジスタの保護回
路は、実施例に限定されることなく、その検出段はデジ
タル信号処理回路によって構成できることは明らかであ
る。更に、当該温度補償回路は、種々の公知分野におい
て、リアルタイムで補正が可能であるので広く応用され
得る。又、本発明の電力用トランジスタは、音響用の電
力用増幅回路に限定するものではなく、制御用トランジ
スタ等の種々の電力用トランジスタの保護回路としても
利用できることは言うまでもない。
【0023】
【発明の効果】上述の如く、本発明の電力用トランジス
タの保護回路は、電力用トランジスタのベース・エミッ
タ間電圧によって該トランジスタの温度上昇を検出して
いるために、略リアルタイムに作動させることができ、
出力段の電力用トランジスタを熱暴走による破壊から保
護することができる。更に、電力用トランジスタと相似
するV−I特性を有するリファレンス回路を備え、電力
用トランジスタとリファレンス回路のトランジスタのベ
ース・エミッタ間電圧を比較して、電力用トランジスタ
の接合温度Tjを検出することによって、一層精度よ
く、ミューティングを掛けることができ、ミュート動作
が直ちに行われることによって、電力用トランジスタが
熱暴走によって破壊されるのを防止することができるも
ので、極めて効果的なものである。
【0024】又、本発明の電力用トランジスタの保護回
路は、そのミュート作動が、長時間行われるものではな
く間欠的に行われて接合の発熱を抑えるので、音声出力
が完全に遮断されることがなく、電力用トランジスタの
コレクタ電流を制限することによって発熱を抑制するも
ので、聴取者や顧客等に対して不安感や不快感を与える
ことがなく、業務用のスピーカ駆動用の電力用低周波増
幅回路として極めて好適な電力用トランジスタの保護回
路を提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電力用トランジスタの保護回路の
原理図である。
【図2】本発明に係る電力用トランジスタの保護回路の
一の実施例を示すブロック図である。
【図3】本発明に係る電力用トランジスタの保護回路の
動作原理を説明する為の電圧−電流特性を示す図であ
る。
【図4】(a)(b)は、ミューティングが掛かった状
態の出力波形を示す図である。
【図5】ミューティングが掛かった状態の出力波形を示
す図である。
【図6】本発明に係る電力用トランジスタの保護回路の
他の実施例を示すブロック図である。
【図7】本発明に係る電力用トランジスタの保護回路の
他の実施例を示すブロック図である。
【図8】図7の実施例の動作を説明するための図であ
る。
【図9】従来の電力用トランジスタの保護回路の一例を
示す回路図である。
【符号の説明】
6 ミュート回路 7 電圧増幅段 8 保護回路部 10 I検出回路 11 電圧電流変換回路 12 VBE検出回路 13 リファレンス回路 14 リファレンスVBE検出回路 15 差増幅回路 16 整流平滑回路 17 ミューティング信号発生回路 18 ミュート回路 19 温度補償回路 20 全波整流回路 21 比較回路 A〜A 増幅回路 A 差増幅回路 Q10電力用トランジスタ Q11 リファレンストランジスタ R10,R20,R ベース抵抗 R11,R22 エミッタ抵抗

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力用トランジスタのベース・エミッタ
    間電圧を検出する第1の検出手段と、該電力用トランジ
    スタのベース電流から該ベース電流値に比例して変動す
    る該ベース電流値より小さな電流値を生成する比例電流
    生成回路と、該比例電流生成回路から出力された該小さ
    な電流値をベース端子に入力するリファレンストランジ
    スタと、該リファレンストランジスタのベース・エミッ
    タ間電圧を検出する第2の検出手段と、該第1の検出手
    段の出力電圧が該第2の検出手段の出力より低いとき信
    号を出力する保護回路と、該保護回路からの出力信号に
    より、前記電力用トランジスタの入力信号をミュートす
    るミュート回路とを備えたことを特徴とする電力用トラ
    ンジスタの保護装置。
  2. 【請求項2】 電力用トランジスタの保護装置に於い
    て、該電力用トランジスタのベース・エミッタ間電圧を
    検出する検出手段と、該電力用トランジスタのベース電
    から該ベース電流値に比例して変動する該ベース電流
    値より小さな電流値を、該電力用トランジスタのベース
    電流から生成する比例電流生成回路と、該比例電流生成
    回路から出力された小さな電流値がリファレンストラ
    ンジスタのベース端子に供給される該リファレンストラ
    ンジスタを含むリファレンス手段と、該検出手段と該リ
    ファレンス手段からの出力を比較する比較手段と、該比
    較手段の出力によって前記電力用トランジスタのベース
    電流を遮断する手段とを備えたことを特徴とする電力用
    トランジスタの保護装置。
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