JP2608899B2 - 眼科用コラーゲンカバー - Google Patents

眼科用コラーゲンカバー

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バレンチノビチ マスレンコフ セルゲイ
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、眼科用途に非常によく適したコラーゲンの
一形態に関する。更に詳細な態様において、本発明は、
あらゆる種類の眼科手術だけでなく、異なった病因の眼
の角膜の外傷及び栄養障害の姑息療法にも有効な、眼科
用コラーゲンカの製造方法及び本方法により製造された
カバーに関する。
〔従来技術とその問題点〕
眼の手術法の開発については、現在の段階では、質の
高い外科手療法を特徴としている。これに関して、術後
合併症の発生の減少、入院期間の短縮及び眼球の手術の
実用性を確実に高くすることのできる新しい方法及び薬
剤の開発に問題が残されている。
従来においては、コラーゲンから製造された物質及び
動物の皮膚及び腱由来のコラーゲンを溶解する方法が知
られている。例えば、動物の皮膚をアルカリ塩で処理
し、その後、中和後酸媒体中に存在させて、pH2.5以下
のコラーゲン分散体を生成することからなる、動物の皮
膚のコラーゲンを溶解する方法が知られている〔ソビエ
ト社会主義共和国連邦発明者証番号第162280号(1964
年)参照〕。
又、コラーゲンの分散体から止血剤を製造する方法も
公知である〔例えばソビエト社会主義共和国連邦発明者
証番号第561564号(1977年)参照〕。動物の皮膚及び腱
を、強アルカリ塩で処理して得られるコラーゲンの中性
分散体を酸性化したものは、トロンビン及び抗生物質と
混合し、その後、得られた混合物を真空中で凍結乾燥す
る。
これらの方法により製造された物質は、明らかに顕著
な抗原性を有しているため、これらの方法を眼科学に利
用するコラーゲンカバーの製造には用いることはできな
い。
従って、本発明の目的は、眼科用コラーゲンカバーの
製造方法及びその方法により製造されたコラーゲンカバ
を用いる方法を提供することにある。本発明の特に目的
とするところは、眼の顕微鏡外科手術用のカバーを提供
することにある。本発明の他の目的は、異なった病因の
眼の角膜に関する外傷及び栄養障害の改善された姑息療
法を提供することにある。本発明の他の目的は、本発明
に関する下記の説明より明らかとなろう。
〔問題点を解決するための手段〕
動物の眼、特に動物の眼の線維性被膜で、好ましくは
動物の眼の強膜から単離したコラーゲンは、例えば動物
の真皮に由来するコラーゲンの有する抗原性がなく、眼
への局所適用に特に適していることが見い出された。
又、このコラーゲンは、角膜の外傷及び栄養障害の治療
に望ましい治療力を有する。更に、このコラーゲンは、
乾眼症の治療に用いることのできることを示す潤滑性を
も有する。
本発明によるコラーゲンは、眼科用途に応じて種々の
形態で提供されることができる。これらの例としては、
例えば、膜、ゲル及び溶液が挙げられる。外傷及び栄養
障害の治療用の場合、コラゲーンが造形品の形態である
ことが特に好ましい(このことについてはより詳細に後
述する)。コラーゲンを、例えば滴剤あるいは軟こうの
形態で眼に適用すると、涙が流れたとき比較的速く眼か
ら洗い流されてしまう。これに対して、造形品として適
用すると、眼中に長期間存在することができ、コラーゲ
ン適用による所望の治療効果を延長させることができ
る。しかしながら、造形品の形態で適用しても、このコ
ラーゲンは生体分解性であり、眼中で溶解する。
動物の眼からコラーゲンを単離する方法、及び眼科用
コラーゲンカバーを製造する好ましい方法は、動物の眼
の線維性被膜を、アルカリ金属塩の飽和溶液中で、アル
カリ金属水酸化物で処理し;その結果得られる組織を中
和してpH6.0〜7.0とし;該組織を有機酸の水溶液に溶解
し;このようにして得られたコラゲン溶液をpH4.5〜7.5
にしながら緩衝液で透析することにより低分量不純物を
分離して該コラーゲン溶液を精製し;そして、得られた
コラーゲン溶液を乾燥すると同時に、それより、眼球前
部の曲率に一致した球状のカバーを造形する、以上の工
程を包含する。
得られるコラーゲンカバーの品質を向上させるために
は、動物の眼の線維性被膜からなる出発物質が、動物の
眼球の強膜から製造することが好ましい。
繊維の中和は、好ましは2%ホウ酸溶液で行う必要が
ある。コラーゲンの溶解には、いずれの有機酸を用いて
もよいが、好ましい有機酸は酢酸である。本発明による
方法により製造した眼科用コラーゲンカバーは、眼球前
部の曲率と一致した球状であり、眼の角膜表面と十分接
触でき、且つ寸法は角膜を十分に被覆することのできる
ものである。
本発明による眼科用コラーゲンカバーは、角膜の前表
面に適用され、一時的な親水性球状「絆創膏」として役
立ち、且つ、天然共重体であるコラーゲンの治療力を発
揮しながら、何ら他の固定手段なしで、角膜の前部表面
に保持される。
本発明によるコラーゲンカバーは、術後合併症を減さ
せ且つ損傷した眼の組織の治療を促進させることができ
る。角膜の外傷及び栄養障害の場合には、本発明による
コラーゲンカバーは、損傷した角膜の代謝工程を正常化
することができる。本発明のコラーゲンカバーは、特に
微細孔出現の場合における角膜切開術、角膜形成術、、
角膜補てつ術及び術後の角膜病、内皮・上皮の栄養障害
及び角膜のただれの治療に有効である。又、眼科用コラ
ーゲンカバーを使用することにより、術後合併症の発生
を減少させることができる。即ち、98%の症例におい
て、角膜切開術後に角膜上に非常に軟質な瘢痕の形成が
認められ、又、98%の症例において、角膜形成術におけ
る角膜の浮腫及び移植浮腫の減少が認められた。更に、
異なった病因を有する角膜の栄養障害においては、95%
の症例において、製剤を用いた従来の姑息療法に比較し
て改善された結果を示した。
コラーゲンの源は、哺乳動物の眼、好ましくは動物の
眼、最も好ましくは豚などの農耕用動物の眼である。コ
ラーゲンは、コラーゲン含有眼のいずれの分離性部分、
あるいは無傷の眼全体から抽出してもよいが、眼の胸膜
から採取するのが好ましい。動物の眼より単離したもの
で、本発明による眼科用製品に用いるコラーゲンは、牛
の皮膚など他の源から単離したコラーゲンに比較して、
アレルギー反応を最小に抑制するこができ、且つ眼の炎
症の発生が少ない。
動物の眼の線維性被膜を、眼の内部被膜、残留被膜、
結膜、筋肉及び雑物から完全にはくりし、その後、スト
ロマ(支質)を単離する。
単離したストロマを切って小片にする。切断した組織
を蒸溜水で洗浄し、機械的外来物質及び血液を完全に除
去し、その後、フラスコに入れる。そこに、アルカリ金
属水酸化物を含有したアルカリ金属の塩の飽和溶液、例
えば、硫酸ナトリウムの飽和溶液の10%苛性ソーダ溶液
を加え(組織10g当り溶液500mlの割合で)、18〜25℃の
温度で48時間保つ。この溶液をデカントし、組織をかく
はんしながら、例えば2%ホウ酸溶液中、及び溶液をく
り返し変えながら中和し、pH6.0〜7.0とする。この組織
を、蒸溜水で洗浄し、洗浄液中に硫酸塩イオンが完全に
なくなるまで除去する。その後、洗浄した組織を、酢酸
などの有機酸の0.5〜1M溶液に溶解する。この際の溶液
の量は、溶液中のたんぱく質の最終濃度が1%となるよ
うにする。次に、材料を均質化し、遠心分離し、その
後、1日間低温で静置する。その結果得られる溶液をロ
過する。中和及び溶解を行うために、コラーゲンの酢酸
溶液を酢酸で希釈してたんぱく質濃度0.7〜0.8%とし、
コラーゲン溶液のpH値を4.5〜7.5にしながら、18〜20℃
の温度で、リン酸塩あるいははくえん酸塩緩衝液により
透析する。得られるコラーゲン溶液を、眼の前部の形状
と一致する母材に注ぎ、無塵のキャビネット中で10〜27
℃の温度で風乾する。このようにして得られる眼科用コ
ラーゲンカバーは、弾性があり、透明で、且つ眼球前部
の曲率に一致する球形をしている。又、得られるカバー
の大きさ及び形状により、眼の角膜を完全に被覆するこ
とができかつ、眼の前部表面と完全に接触することがで
きる。この最終製品であるコラーゲンカバーを殺菌す
る。
上記のプロセス工程の好ましい態様は次のようであ
る。
1. 強膜片を1.0〜3.0M水酸化アルカリ金属および0.8
〜1.5M硫酸アルカリ金属、好ましくは2.5M水酸化ナトリ
ウムおよび1.4M硫酸ナトリウムを含み、約12〜14のpHを
有する水溶液で処理する。強膜を撹拌下に約1日〜3日
間、好ましくは2日間処理する。強膜:処理溶液の重
量:容量比は約15〜25g/、好ましくは約20g/であ
る。
2. 強膜を、水酸化物溶液を排出し、まず蒸留水で処
理し、次いで約3〜5、好ましくは4〜4.5のpHを有す
る稀酸水溶液により処理して、約6〜7のpHに中和す
る。中和に有効な酸は硼酸、酒石酸、クエン酸、酢酸、
乳酸およびアスコルビン酸を含む。中和には硼酸が好ま
しく、約0.02〜0.04M、好ましくは0.030〜0.033Mの濃度
がよい。処理サイクルは典型的には15分〜2時間であ
り、一定の撹拌下に行う。重量:容量比は典型的には20
g(初期出発重量):約500ml〜1処理溶液である。2
〜5回の酸処理を用いて強膜を中和し、好ましくは3回
の処理を用いる。強膜を蒸留水で洗い、次いで中和し、
好ましくは各洗浄毎に約1時間で3回行う。
3. 次に、強膜を約0.5〜1.5重量%コラーゲン、好ま
しくは1重量%コラーゲンの濃度に、有機酸水溶液に溶
解する。コラーゲン溶液の製造に適する酸は強膜の中和
に対して前述した有機酸である。コラーゲンを、適当な
水性有機酸、好ましくは酢酸中で、約0.1〜2M、好まし
くは1Mの濃度で、約2〜4日間、好ましくは3日間、約
2〜10℃、好ましくは4〜6℃の温度において、培養す
ることにより、溶解する。
4. コラーゲン溶液をブレンダー中で均質化し、遠心
処理し、濾過する。次に、コラーゲン溶液を水性バッフ
ァー(例えば、U.S.Pharmacopeia XXI、1985、1420頁を
参照)、例えば、約0.002〜0.2Mの濃度および約7.0〜8.
0、好ましくは7.2のpHを有する燐酸またはクエン酸バッ
ファー、好ましくはクエン酸バッファーに対して透析す
る。新たなクエン酸バッファーを添加して、コラーゲン
のpHが約4.5〜7.5、好ましくは約5.0〜5.5になるまで透
析を続け、コラーゲン溶液はくもった均質なゲルとな
る。透析を、当業者に知られた種々の技術によって行っ
てもよい。典型的には約3000〜100000、好ましくは約10
000〜100000の分子量カットオフ限界を有する透析膜が
用いられる。これらの膜は、容易に約300000の平均分子
量を有する抽出コラーゲンを残留せしめる。この分子量
は、ここに規定され、文献において三重のら旋に一緒に
巻かれた3つのポリペプチド鎖からなる硬い棒状のもの
として存在する、コラーゲンの基本的な分子形態として
規定されている、トゥロポコラーゲンの典型である。
5. コラーゲンゲルをブレンダー中で均質化し、遠心
処理し、脱気し、濾過して、ゲルから粒状物を除去す
る。
この発明のコラーゲンは薬の配布のためのビヒクルと
して用いることができる。例えば、成形されたコラーゲ
ンを眼科手に活性な薬で含浸してもよく、またはコラー
ゲン溶液またはゲルを用いて眼科に用いるための可溶な
沈澱を生成させてもよい。眼科的に活性な薬の選択はこ
の発明に重要ではないけれども、ピロカルピン、デキサ
メタゾンおよびゲンタマイシンの如き物質が例として挙
げられる。
上記のようにして製造された成形コラーゲン製品はほ
どんど架橋を有さず、従って比較的短時間で溶解する。
コラーゲンの溶解速度ほ所望ならばコラーゲン構造中に
少量の架橋を導入することにより遅くすることができ
る。これは、当業者によく知られた技術によって行うこ
とができる。放射線誘導架橋が特に望ましい。しかしな
がら、架橋の程度は、成形品の生浸食特性を阻害しない
程度に限定されるべきである。
本発明に係るプロセスは、眼科用コラーゲンカバーの
製造を可能にする。このカバーの使用は術後の合併症を
減少させることとなり、眼の損傷された組織の治癒を促
進し、患者の術後の治療の入院日数を減少させる。本発
明に係るカバーの使用は、角膜の外傷および栄養障害の
場合に、羞明、流涙、角膜の浮腫を減少させ、よりよい
視認性を与える、角膜における代謝プロセスに対する良
好な影響を与える。
この発明、ならびに製品の特性は、下記の例を参照す
ることによりよく理解されるであろう。
例1 精製し、裁断した動物の眼の強膜の支質20gに、硫酸
ナトリウムの飽和溶液中の苛性ソーダの10%溶液1を
添加し、18〜20℃の温度で48時間放置した。次いで、こ
の溶液を傾しゃし、組織を少量の蒸留水で洗い、1の
2%硼酸溶液を添加し、マグネチックスタラーを用い、
硼酸の溶液を変えて、2回にわたり、2時間撹拌した。
連続撹拌下に、組織を、洗浄液から硫酸イオンが完全に
除去されるまで、蒸留水で完全に洗浄した(合計水容量
5)。得られた水処理組織250mlに350mlの0.5M酢酸を
添加し、撹拌し、4℃の温度で1日間放置した。次に、
全体を組織の微細分解機を用いて均質化し、2000r.p.m.
で30分間遠心処理し、4℃の温度で3日間放置した。得
られた溶液をガラスフィルターに通した。得られたコラ
ーゲンの1%溶液を0.5Mの酢酸溶液で希釈した0.8%の
濃度とした。コラーゲンの0.8%溶液の透析を0.2Mクエ
ン酸バッファーに対して行い、その間コラーゲンの溶液
のpHを6.7とした。3〜4段階でバッファー濃度を0.2M
から0.002Mまで低下させながら、透析を続け、最終段階
で温度を28〜30℃に上げた。得られたコラーゲンの溶液
を1000r.p.m.で15分間遠心処理し、眼の前部の形に一致
するマトリックス中に注ぎ入れ、埃から保護されたキャ
ビネット中で15℃の温度および40〜50%の相対湿度にお
いて48時間乾燥した。最終カバーを2.5M Radの線量およ
び0.5M Rad/hの照射量で、ガンマ線により殺菌した。得
られたカバーは透明で、弾力性があり、眼の前部の曲率
に一致する球形を有していた。その形状および寸法は、
眼の角膜の全面被覆およびその前面との完全な接触を確
実にするものであった。
例2 豚の眼から得られ、粉砕された強膜20gを、1のフ
ラスコ中で、100g/の水酸化ナトリウムおよび200/
の硫酸ナトリウムの蒸留水中の溶液980mlにより、48時
間撹拌を続けて処理した。この溶液を、次いで、排出
し、強膜を5分の撹拌サイクルで1の蒸留水により洗
浄した。次に、強膜を3回の1時間の撹拌サイクルで中
和した。中和は、それぞれ蒸留水1当たり20gの硼酸
を含む溶液1中で行い、次いで1の蒸留水中でそれ
ぞれ15分間の撹拌サイクルを2回行った。中和の間に、
強膜は有らかに膨潤し、柔軟で透明となった。膨潤した
強明を、次いで、4℃において48時間撹拌して1M酢酸53
0mlに溶解して、約1%の濃度を有するコラーゲン溶液
を得た。得られたコラーゲン溶液をブレンダー中で均質
化し、遠心処理して気泡を除去し、濾過して微細な網膜
分を除去した。次に、コラーゲン溶液を10000〜12000の
分子量カットオフを有する透析管中に入れ、25の蒸留
水中22.5gのクエン酸ナトリウムからなり、1M塩酸でpH
を7.2に調整したクエン酸バッファー溶液25に対して
透析した。透析した結果として、コラーゲン溶液はくも
った白色の均質なゲルを形成し、pHは5.2であった。次
に、このゲルをブレンダー中で均質化し、遠心処理し、
脱気し、濾過した。
得られた溶液を眼の曲率に一致する型中に流し込み、
層流フード中室温において72時間乾燥させた。得られた
角膜カバーは約0.002インチの平均厚さおよび約0.003g
の平均重さを有していた。
比較例A 流し込みに適するコラーゲン材料の製造において、透
析は必須の工程である。酸性の予備透析溶液からの流し
込みの場合、得られるコラーゲンカバーは典型的には、
多くの不均質および欠点をもって、不十分な形に形成さ
れる。水および酢酸の蒸気圧の差および他の酸を用いる
溶液の差によって、酸の濃度をコラーゲンの変質を起こ
させる乾燥の際に増加させることができる。一例とし
て、例1の如くして得られた、但し10のバッファーに
対して透析されただけのコラーゲンは3.5のpHを有して
おり、欠点のない、透明で均質なフィルムを形成しない
であろう。
例3 ここに開示したコラーゲンカバーの使用とそれに引き
続く眼の手術または角膜損傷の微候を兎での実験により
示す。兎を両眼において標準の放射状角膜切開手術に付
し、片眼を手術後ただちにコラーゲンカバーで覆った。
手術後の種々の時間における検査は外傷性の炎症および
浮腫の極端な現象を、カバーで処理した眼に対して、手
術後のあらゆる時間において示した。また、カバーを用
いない場合には治癒するに従って傷が広がり、上皮のウ
エッジで充満され、一方コラーゲンカバーグで処理され
た切開部分は一緒に保持され、カバーグによって「橋架
け」されていた。その部位における線維芽細胞増殖はコ
ントロールの2〜3倍大きく、より高いレベルのコラー
ゲン合成を示した。カバーは2〜6時間内に溶解した。
また、眼から取り出されたもの以外のコラーゲン、例
えば、牛の皮膚のコラーゲンが眼の傷を被覆するために
用いられるならば、炎症および浮腫は豚の眼のコラーゲ
ンに対するよりもより重大であるということが見出され
た。さらに、豚の眼からのコラーゲンは牛の眼からのコ
ラーゲンよりも幾分少ない炎症応答を示す。
この発明の利点は、当業者にとって明らかであろう。
実質的に非アレルギー性の極めて改善された製品が治療
のための経済的に利用可能となる。
この発明は特別の実施態様としてここに提示された特
定の例に限定されるものではなく、本発明の精神から逸
脱することなく変更を行うことができるものであるとい
うことを理解されたい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 セルゲイ ニコライェビチバグロフ ソビエト連邦,モスコー 127486,ベス クドニコフスキ ブールバール 59 エ ー (72)発明者 タチアナステパノブナ アムスティスラ フスカヤ ソビエト連邦,モスコー 127486,ベス クドニコフスキ ブールバール 59 エ ー (72)発明者 イリナ アレクサンドロブナ マクラコ バ ソビエト連邦,モスコー 127486,ベス クドニコフスキ ブールバール 59 エ ー (72)発明者 セルゲイ バレンチノビチ マスレンコ フ ソビエト連邦,モスコー 127486,ベス クドニコフスキ ブールバール 59 エ ー (56)参考文献 特開 昭58−146346(JP,A) 特開 昭61−168363(JP,A)

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】眼に局所適用するための動物の眼から単離
    した生体分解性コラーゲン組成物。
  2. 【請求項2】前記コラーゲンが、動物の眼の線維性被膜
    より単離したものである、請求項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】前記コラーゲンが、動物の眼の強膜から単
    離したものである、請求項1に記載の組成物。
  4. 【請求項4】前記コラーゲンが、豚の眼から単離したも
    のである、請求項1に記載の組成物。
  5. 【請求項5】前記コラーゲンが、豚の眼の強膜から単離
    したものである、請求項4に記載の組成物。
  6. 【請求項6】前記コラーゲンが、眼科用カバーとして眼
    に適用される、請求項1に記載の組成物。
  7. 【請求項7】前記コラーゲンが、流体の形態で眼に適用
    される、請求項1に記載の組成物。
  8. 【請求項8】前記眼科用カバーに眼科学的に活性な薬剤
    が配合されている、請求項6に記載の組成物。
  9. 【請求項9】前記流体に眼科学的に活性な薬剤が配合さ
    れている、請求項7に記載の組成物。
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